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女子高生の雪本 麗菜(ゆきもと れいな)は、

ごく普通の高校2年生ー。


この日も、いつものように、1日が始まり、

1日が終わる… はずだった。


だがー


この日、彼女は、信じられない宣告を受けることになるー。


学校から帰宅してー

部屋でのんびりし始めた麗菜を待っていたのはー

あまりにも、衝撃的な宣告ー


「----え…」

麗菜は、恐怖に表情を歪めて、自分の部屋で立ち尽くしていたー


”俺は、お前に憑依したー”

麗菜の頭の中に”声”が響き渡るー

聞いたことのない、男の声だー。


”お前の身体は、これから俺のものだー”


「え…ど、、、どういう…え???」

麗菜は、何が起きているのか理解できないまま、

そう答えたー。


頭の中に知らない男の声が響いているー。


”普通”では、ありえない状況ー。


”だが、俺は鬼ではないー”

男の声は続くー


男は、”憑依薬”と呼ばれる裏社会に出回っている薬を手に入れて、

女子高生の身体を乗っ取り、

その人生を奪おうとしているー。


彼の人生は悲惨なものだったー。

容姿に恵まれず「キモイ」と言われ続け、

家族からも蔑まれー

社会人になってからも、キモイ、キモイばかり

言われ続けてきたー。


やがて、40代に差し掛かったところで、

男は”俺の人生は何なのだろう”と、強く思うようになった。


そんな中、男は出会ったのだ。

”憑依薬”とー。


憑依薬を手に入れた男の目的は”シンプル”だったー。


”かわいい女子高生の身体を奪って

 花のような人生を歩みたい”


自分とは全く違う人生を、歩んでみたいー


それだけだったー。


「ーーい、、いったい…誰なの…?どこにいるの?」

麗菜は不安そうな声でそう呟くー。


いきなり、頭の中に知らない男の声が響いてきてー

しかも、その男の姿が見当たらないー、となれば

誰でも不安に感じて当然だ。


”---あと、48時間ー

 それが、お前に残された時間だー”


麗菜に憑依した男は、無情にも

麗菜に余命宣告ならぬー”余 時間 宣告”をしたー。


麗菜への憑依を成功させた男は、

48時間後に、麗菜の意識と身体を完全に乗っ取る、と

宣言したのだー


「---え…???何を言ってるの…?」

当然、いきなり”憑依”なんて言われても理解できるはずもないー。


だがー

男は、麗菜の左手を乗っ取ってみせたー


「-!?」

”わたしの手が勝手に!?”


そう思った直後、麗菜の左手が、勝手に麗菜の胸を揉み始めたー

制服の上から、激しく胸を揉む麗菜の左手ー


「ちょ!?!?えっ…!?」

戸惑う麗菜ー。

だが、同時に、気持ちよい感覚も味わってしまうー


さらには、左手がスカートの中に手を入れてー

アソコを触ろうとするー。


「や、、やめて…!!!」

麗菜が泣きそうになりながら叫ぶと、

麗菜に憑依した男は言ったー


「これが、憑依だー」

と、麗菜の口を乗っ取ってー


「---…う、、、うそ…

 わ、、わたしのこと…どうするつもりなの…?」

震えながら呟く麗菜ー。


男は再び麗菜の口を乗っ取ると

「--お前の身体を頂くー

 俺が雪本 麗菜として、生きていくー」

と、麗菜の声で呟いたー


「--え、、や、、やめてよ…

 ちょ、、ちょっと!?わたしから出て行って!」

麗菜が叫ぶー


だが、男は聞く耳を持たなかったー


男は、麗菜の身体を通して時計を確認すると、

「--12月15日の17時…」と呟くー。


そしてー


”48時間後の17日の17時にー

 お前の身体を完全に乗っ取る”


そう、宣言したー


「そ、、、そんな…」

崩れ落ちる麗菜ー。


男は呟くー


”俺はまだ優しいほうだぜ?

 乗っ取られる側に対しても情けがあるから、

 こうして、余命宣告みたいな真似をしてやってるんだ。


 やり残したことがあるならー

 あと2日間の間に、済ませておくんだな”


それだけ言うと、男の声は途切れたー


麗菜は涙を拭くと、すぐに立ち上がって慌てて部屋から飛び出したー。


”ほう…行動が早いな”

男は呟くー


あと48時間で完全に乗っ取るー。

そう宣告されて、泣きじゃくるだけかと思ったがー

麗菜はすぐに行動を起こした。


男は、麗菜の中で、麗菜の行動を観察するー


「---」

麗菜は涙を拭きながら1階に駆け降りるー


そして、母親のいるキッチンに向かって

「おかあさん!助けて!」と叫んだー


”---…”


「え?」

麗菜の母親が戸惑う。


「--お母さん!部屋にゴキブリが!!」

麗菜が叫んだー


ーー!!?!?!?!?


「--ゴキブリ?今の季節に?」

母親が笑う。


「うん!ホントにいたの!黒いのが!」

麗菜が言うと、母親は「見間違いでしょ~?」と笑うー。


「--そうかなぁ~~?」

麗菜はそう言うと、

「…じゃあ、もう1回よく見てみる!」とほほ笑んで

そのまま部屋に戻っていったー。


”え…わたし…何してるの?”

麗菜は戸惑うー


母に”知らない男の人がわたしの中にいるの!”と

助けを求めようとしたのにーー

突然口や身体が勝手に動いて、

どうでもいい話題を振ってしまったー。


”---周囲に助けを求めるのはナシだ”

男が、麗菜の脳内で呟くー


「ーーーーーまさか…」

麗菜が呟くー


”そうさ。俺は既にいつでもお前を乗っ取ることが出来るー

 だからー周囲に助けを求めようとしても無駄だぜ?


 俺は48時間後に、お前になるんだ。

 余計なことされちゃ、困るんだよ”


男の言葉に、麗菜は愕然としたー

男は、いつでも麗菜を支配することができるー。

そして、麗菜の中にいる男は、麗菜の行動を常に見張っているー


麗菜は既に、助けを求めることすら、できないのだー。


”余計なことをした、お仕置きだ”


「-!?」

麗菜がえっ!?と思うと同時にーー

麗菜は完全に意識を乗っ取られたー


「へへへへへ 罰ゲーム!」

麗菜はそう叫ぶと、服を嬉しそうに脱ぎ始めて、

胸を狂ったように揉むとー

アソコに容赦なく手を持っていき、

激しく一人でエッチをし始めたー


麗菜を乗っ取った男に、女性経験などなかったが、

色々”見て”勉強したし、

麗菜の身体が自分のものになった今、

とにかく”試して”みれば、いいのだー。

何が気持ちよいのかをー

何が感じるのかをー


「ひゃぁぅぅぅ♡」

あまりの気持ちよさに、身体から体液を放ちながら、

麗菜はその場に、お尻を突き出すような形で

うつぶせに倒れたー。



「---あ…」

麗菜がその状態で意識を取り戻すー


”---へへへ 余計なことをしたら”お仕置き”だからな

 よく覚えておけ”


男はそう告げたー


自分が、乗っ取られて、イったー。

その状態を見て、麗菜は震えたー


そして何より「乗っ取られている間」の意識が

完全に飛んでいることに恐怖したー


あと48時間ー

いや、既に1時間経過しているから

あと47時間ー


それが過ぎたらー

麗菜の意識は、2度と戻らないことを意味していたー。


それはー

麗菜からしてみれば”死”と変わらないー。

肉体は生きていても、それを奪われてしまえば

麗菜からすれば死んだも同然だー。


麗菜からしてみればー

”あと48時間で完全に乗っ取る”という宣告はー

”あなたの命はあと48時間です”という

”余命宣告”に等しいものだったー


目から涙があふれだすー

泣き出す麗菜ー

部屋にうずくまって、何時間も泣いているー。


食事ものどを通らずー

友達からのLINEが届いても返答する気力も湧かずー

麗菜はひたすらに、ひたすらに泣き続けたー


”-----残りの時間を泣いて過ごすか。

 それもよかろう”


男は、麗菜の中でそう呟くと、静かに笑みを浮かべたー。


やがてー

麗菜は布団の上で泣き続けてー

そのまま疲れたのか、眠りについてしまったー


・・・・・・・・・・・・・・・・


翌朝ー


”----”

麗菜に憑依している男は、眠っていないー


身体は麗菜のもので、

今は男は”表”に出ていない状態だからー

”寝る”必要がないのだー。


麗菜自身が寝ていることで、

麗菜の身体自体の体力は回復しているー


麗菜を完全に乗っ取ったあとどうするか、を

考えながら一人笑みを浮かべていると、

麗菜が目を覚ましたー。


朝の7時ー。


男が麗菜を完全に乗っ取る”宣告”の時間まで、あと34時間だー。


「---ふぅ」

麗菜は深呼吸をすると、立ち上がったー。


「おはよ~!」

家族の元に向かい、朝食をいつものように食べるー

そして、学校に向かう準備をするー。


”……”

男はそんな麗菜の様子を麗菜の中から見つめているー


”この女…、昨日の出来事を忘れちまったのか?”

男がそう思ってしまうほどに麗菜の行動は”普通”だったー


昨夜のように、泣くこともなければ

家族に助けを求める様子もないー


制服に着替えて、

学校に向かう準備を整えて、

鏡の前で「よし」と小さく呟くと、

麗菜は立ち止まったー


「---忘れてないよ」

麗菜が呟くー


”---!”

男は、”さっきの心の声、聞かれたのか”と思いつつ

麗菜の次の言葉を待つー


「--わたしを明日の17時に乗っ取るんでしょ…?

 ちゃんと覚えてる」


麗菜の言葉に、

男は”---…だったら、何で急に元気になったんだ?”と

問いかけるー


麗菜は答えたー


「----残された時間が変わらないなら、

 その残された時間を大切に生きようって、

 そう思っただけ」


悔しさと恐怖、

けれども前向きに生きる麗菜の決意が

その言葉には滲み出ていたー。


”----ーー!”


「---わたしのおじいちゃん、わたしが中学生の頃

 病気で余命宣告を受けたの」


麗菜が呟く。


「でもね、おじいちゃん、最後まで絶対に泣かなかったし

 最後まで絶対に弱音を吐かなかったー。


 どうしてだと思う?」


麗菜の言葉に、

男は”---ん??”と答えに困ってしまうー


「--嘆いても、弱音を吐いても

 残された時間は変わらないー


 だったら、嘆いているより、残された時間を

 大切にしたい


 ーそう、言ってた」


麗菜はそこまで呟くと、

昨日、泣いているときにそのことを思い出して、

わたしもおじいちゃんみたいに、頑張ろう、って

そう思ったの、と付け加えた。


”------”

男が沈黙していると、麗菜はさらに付け加えるー


「--どうせ…」

怒ったような口調ー。


「どうせ、わたしが泣いてようと、何をしてようと、

 明日の17時には乗っ取るんでしょ?」

怒りが込められている口調ー


”---ん、あぁ、当然だろ?”

男が笑みを浮かべながら言うと、

麗菜は「----なら…決めたの。残された1日半を

精一杯楽しむって」と決意を口にすると、

そのまま学校へと向かったー


学校に到着すると麗菜は親友の遊佐子(ゆさこ)や、

幼馴染の男子・泰治(やすはる)と達と雑談を始めたー


”クラスメイトに助けを求める”

そんな、雰囲気も見受けられないー


”---”

男が麗菜の様子を麗菜の中から見つめていると

「助けを求めようとして、昨日みたいなことされちゃったら

 困っちゃうから」と、

麗菜が拗ねたような口調で言ったー。


”---聞き分けのいい子で助かるぜ”

男はそう呟いた。


「-----」

麗菜は、ある決意をしていたー。


”残された時間”

それが変わらないのであれば、

祖父が言っていたように

残された時間を大切にしたいー


今日は、精一杯”ふつうの1日”を楽しんでー

そして、明日は”お別れの1日”にするつもりだー。


そして、もう一つー

麗菜は”とある決意”をしていたー。



②へ続く


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント


ちょっと変わった視点(?)の憑依モノです!

憑依される側からしてみれば、

こんなこと言われちゃうと、びっくりですよネ…!


お読み下さりありがとうございました~!


明日は「パワハラ入れ替わり上司④」の予定デス!


憑依モノは、今月はクリスマス憑依

「彼女がサンタに憑依されました」も用意しているので

お楽しみに~!★

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