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錯乱状態でつまみ出された篠原部長(優愛)は、

自宅待機を命じられたー。


入れ替わりなど、誰も信じやしないー。


休憩室で、お笑いの番組を見つめながら

クスリと笑う優愛(篠原部長)-。


”入社1年目の”わたし”に、

 パワハラとセクハラをした挙句ー 

 ”わたしは優愛なんです!”と頭のおかしな発言をした

 役立たずの中間管理職”


今の”篠原部長”は、そう思われているだろうー。


「---ふふふふ」

優愛(篠原部長)は満足そうに缶コーヒーを口に運ぶー。


身体もー

将来もー

美貌もー

何もかも、奪ってやるー


”この俺を蔑んだ全てのやつらにー

 若い女の身体を使って復讐してやる”


優愛(篠原部長)は凶悪な笑みを浮かべながらお笑い番組を見つめるー。


”身体と魂は、常に繋がっているのですー

 だからー、たとえ、昏睡状態になったとしてもー”


”売れない”お笑い芸人・湯たんぽジョナサンが

つまらないネタをやっているー


病院のドクターネタか何かだ。


「--ふふ」

優愛(篠原部長)は思わず笑ってしまうー。


世間では、つまらなすぎるなどと

酷評されている”湯たんぽジョナサン”だが、

篠原部長は、そんな湯たんぽジョナサンのファンだったー



「----」

休憩室の少し離れた場所で、休憩していた

先輩男性社員の浜夫は、他の男性社員と会話しながら

ふと、優愛(篠原部長)のほうを見たー


「----」

優愛(篠原部長)が、コーヒーを飲んでいるー。


優愛は、コーヒーなんて飲んでいただろうかー。


そしてー

優愛(篠原部長)が笑みを浮かべていることに気づくー


休憩室のテレビを見て、笑っているようだー。


「---」

ふと、テレビの画面を見る浜夫ー


そこにはー

売れないお笑い芸人・湯たんぽジョナサンのお笑いが流れているー


「-------…!」

浜夫は、そんな優愛(篠原部長)の様子を見つめながら

表情を歪めたー


「--おい浜夫?聞いてるか?」

一緒に休憩していた同期の男が笑うー


「-まさかお前、あの子に惚れてんの?」

冗談っぽく言う同期の男


「ん、んなわけないだろっ!」

浜夫が顔を赤くしながら言うと、

浜夫はもう一度、優愛(篠原部長)のほうを不安そうに見つめたー


・・・・・・・・・・・・・・・


「---わたしの…わたしの身体なのに…!」

篠原部長になってしまった優愛は

篠原部長のアパートで、一人泣きじゃくっていたー。


「返して…返して…返して…」

精神的に落ち込んでいた篠原部長(優愛)は、

何度も何度も優愛(篠原部長)に電話をしたり

LINEを送ったり、メールを送ったりを繰り返したー


しかし、優愛(篠原部長)からの返事はひとつー


”--わたしが優愛よ”


「---…うぅぅぅぅぅぅう…」


中年のおじさんが一人、部屋で泣き続けているー

知らない人が見たら、驚いてしまうかもしれない光景ー


メソメソと泣き続ける篠原部長(優愛)-。


”身体を返す”というのは嘘だったのかー。

どうしてー

どうして、こんな目に遭わないといけないのか。


篠原部長(優愛)は、手を震わせながらスマホを手にするー


”LINEの会話履歴”


そこにはー

優愛になった篠原部長からの”命令”も残っているー


口だけではなく、

これを先輩たちに見せればー

会社の人たちも信じてくれるかもしれないー


「---」

震えながら篠原部長(優愛)は立ち上がるー。


まだ、希望はあるー。


なんとかー

なんとか、篠原部長から身体を取り戻さないとー


なんとかしないとー。


泣いていてもー

何も解決しないー


”篠原部長はわたしの身体を返すつもりなんてないんだ”


ようやくそう気づいた優愛はー

泣きながら、窓の外を見つめるー


絶対にー

絶対に身体を取り戻して見せるー。


たぶんー

”篠原部長”はこのまま解雇されるー。


”その時”がチャンスー。

篠原部長(優愛)はそう思いながら、険しい表情でスマホをいじりはじめたー


泣いてばかりー、いられないー。


・・・・・・・・・・・・・・・・


「----え~?ほんとうですかぁ~?」

優愛(篠原部長)は、優愛として、ご機嫌な毎日を送っていたー


先輩の男性社員・浜夫は、そんな優愛(篠原部長)に

次第に違和感を抱き始めるー


他の社員は、何も言っていないがー

浜夫の疑念は日に日に増していくー。


優愛の食べるものが変わったー

優愛の振る舞いが変わったー


そしてーー


「---ーーー」

優愛(篠原部長)のデスクの後ろを通りながら

浜夫は優愛(篠原部長)の仕事を見つめるー。


「---(早い)」

浜夫は思うー


優愛の仕事ぶりがーーー

”早い”


優愛は入社1年目だー。

確かに、元々優秀なところはあったー


だがー

この仕事ぶりは”入社1年目”に出来る仕事ではないー


あまりにも”不自然”すぎるー。


「----……」

だが、そんなことを周囲に話しても

笑われるだけー。


「---」

浜夫が違和感を抱くのには、もう一つ理由があったー


優愛の食べるものー

優愛の仕草ー

優愛の振る舞いー


あらゆることに違和感を感じるのだー


優愛は最近、コーヒーを飲んでいることが多いー

だが、浜夫が以前、”コーヒーいる?”と優愛に聞いたとき、

優愛は確かに”コーヒーは苦手なので”と、そう答えていたー。


”苦手だったコーヒーをいきなり毎日飲むように”

なるだろうかー。


そしてー

振る舞いー。


最近は男に媚びを売るようなしぐさや

”女を武器”にしているようなしぐさが目立つー


それでいて、野々江のようなおばさんたちには

”可愛がられるようなしぐさ”が目立つー


あざとい子なら、それも可能だと思うが

優愛はそういう子ではなかったー

と、浜夫は断言できるー。


いきなり、”社会を何十年も渡り歩いてきた”

そんな、駆け引き上手になった優愛に強い違和感を覚えてしまうー。


ーーだが、それは”浜夫だからこそ”

気づくことのできることー


わずかな変化に、周囲は気づいていないー。


浜夫はーーー

優愛の入社直後に教育担当を任されていたこともあり、

優愛のことが好きだったー


そしてー

優愛の仕草を常に観察していたー。


だからー

優愛のわずかな変化にもすぐに気付くことができるーーー


自分でも

”半分ストーカーみたいだな”と笑ってしまうぐらいに

優愛のことを毎日観察していたからこそー

気づいてしまうー


わずかな、変化にー


気になった浜夫は、優愛のことを調べ始めたー。


そうこうしているうちに、篠原部長の退職が決まるー。

パワハラ、セクハラー

挙句の果てに精神的におかしくなり

「わたしが優愛です!」なんて叫んだことで

完全に梨本常務らから、見切りをつけられてしまったー。


でもーー

でもーーー


「--わたしが優愛なんです!!!信じてー!」


もしもー

あの言葉が本当ならばー


今ー

会社にいる優愛がーー

篠原部長と言うことになるー。


「---」

昼休みー

優愛(篠原部長)が、キョロキョロしながら、どこかへ歩いていくー


気になった浜夫は、そんな優愛(篠原部長)の後をつけるー。


優愛(篠原部長)はキョロキョロしながらー

”立ち入り禁止”となっている階段を上りー

そのまま屋上へと入っていったー


「---里中さん…?」


屋上は、過去に自殺者未遂の人間が出たことにより

”立ち入り禁止”になっているー


そこに、優愛(篠原部長)が向かったのだー。


「---」

浜夫が屋上へ出るための扉を少しだけ開いて

屋上を見るー


額からは冷や汗が落ちるー。

優愛はこんなところに来て、

一体何をしているのだろうかー。


「-----はぁぁ~~」

優愛(篠原部長)が綺麗な髪をかきむしりながらー

タバコを取り出したー。


綺麗な手を震わせながら

まるで、我慢できないかのように、煙草を吸い始めるー


「--~~ぷは~~~!」

優愛(篠原部長)が満足そうに煙を吐き出すと、

屋上の座れる部分に座り、足を組んでスマホをいじり始めたー。


慣れた手つきでタバコを吸う優愛(篠原部長)


「--(里中さんは喫煙者だったのか?)」

浜夫がそう考えながらもー

いやー、と首を横に振るー。

優愛がこれまでタバコを吸っている、吸っているようなそぶりは

一切見せなかったー


こうして隠れてタバコを吸っていた可能性はあるがー

それにしてもーーー


「---!!!」


浜夫は、ビクッと震えたー


屋上への扉が開いたー。


気づけば優愛(篠原部長)が目の前にいて

微笑んでいたー


「ふふ、せ~んぱい!さっきから何覗いてるんですか?」

微笑む優愛(篠原部長)


「--え、、あっ、、い、、、いや…」

浜夫は混乱しながら咄嗟に答えるー


「--さ、、さ、、里中さんが立ち入り禁止の屋上に

 入っていったのが見えて…」


そう言うと、優愛(篠原部長)はほほ笑んだー。


「-ーーふふ…

 最近先輩、わたしのこと、よ~く見てますよね?」

優愛(篠原部長)が微笑む。


優愛(篠原部長)と共に、屋上の真ん中あたりまで

歩きながら、浜夫は答えるー


「え、、あ、、いや、、そ、その…」

浜夫が顔を赤らめながら困惑していると、

優愛(篠原部長)は、呟くー


「どうして、わたしのこと、観察してるんですか?」

とー。


「--……え、、あ、、え~っと……

 そ、その…え…」


”好き”とは言えないー

”違和感を感じている”とも言えないー


浜夫は困り果ててしまう。


だがー

頭の回転は速い浜夫は答えるー。


「さ、、里中さん、まだ1年目だから、心配で」

とー。


「それだけですかぁ~?」

優愛(篠原部長)が言う。


「え」

浜夫は戸惑うー


「本当に、それだけですかぁ~?」

優愛(篠原部長)が近づきながら、浜夫を見つめるー


「--え、、その…」

浜夫は言葉を失うー


なんだか、優愛の雰囲気がーー

やっぱりーー

変だーーー


「--本当に、、そ・れ・だ・け、ですかぁ~~~~~?????」

優愛(篠原部長)が大声を出すと、突然、浜夫の股間に手を伸ばし、

浜夫のアレをズボンの上から揉み始めたー


「ほら、ほら、ほら!、本当のこと言ってくださいよぉ~~~?」

優愛(篠原部長)が、乱暴に浜夫の急所を力強く揉むー。


「ぐあっ!あっ、、里中さん、や、、やめて…」


「--本当は、、どうしてわたしのこと見てたんですかぁ~~~~~~~?」

優愛(篠原部長)の容赦ない手にー

浜夫は思わず情けない悲鳴を上げるー。


「--お、、お、、、俺、、、ゆ、、、里中さんのことが、、、

 す、、、す、、しゅき…」

浜夫は、悲鳴をあげながら小声でそう答えたー


あくまでも”疑ってる”ことは、悟られたくなかったー


「---ふぁ~~~~~~~~~~~~~~~~??????????」

優愛(篠原部長)が鬼のような形相で叫ぶー。


「き~~~~~こ~~~~~え~~~~~な~~~~~いいいいいいいいI!!!」

優愛(篠原部長)が、その綺麗な手に、

全力の力を込めるー


「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!」

浜夫が悲鳴を上げて、

その場に倒れ込むー


アレを力強く揉まれて、

情けないポーズで屋上の地面にひれ伏すー。


「ーーーす、、好きです…」

浜夫がそう言うと、

優愛(篠原部長)は笑みを浮かべたー


「そうですかぁ~

 わたしのこと、好きなんですかぁ~~」

優愛(篠原部長)は、そう言って微笑むと、

甘い声で囁いたー


「じゃあ、わたしたち、付き合っちゃいます?」


とー


「えっ…!?えぇぇ!?」

驚く浜夫ー


「-ー返事は?」

優愛(篠原部長)が微笑みながらも威圧するように呟くー。


「あ、、、は、、はい…お、、お願いします」

浜夫は、自分が先輩であることも忘れて、情けない声で頭を下げたー


・・・・・・・・・・・・・


「くくく、あはははっ!あははははは!たまんねぇ~~~!」


帰宅した優愛(篠原部長)は

シャツにトランクス姿で、

缶ビールを飲みながらげらげら笑っていたー


俺をパワハラ上司だと言いやがったやつらー

俺を評価しなかった会社のやつらー


みんなみんな、”女”の身体で破滅させてやるー

みんなみんなー


「---くくくくっ!ぎゃははははははははははは!!!」

可愛らしい女性とは思えない下品な声で笑うと、

優愛(篠原部長)は、笑いながらビールの空き缶を

台所の方に放り投げたー



④へ続く


・・・・・・・・・・・・・・


コメント


最悪のパワハラ上司から身体を取り戻すことはできるのでしょうか~?

続きはまた近日中に~☆


今日もありがとうございました!!


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Comments

飛龍

先輩が気付くかと思ったら懐柔されちゃった! 続きがどうなるか楽しみです~

無名

先輩~…!ぶるぶる…!このあとも驚きの展開が待っている…かもデス~!