<憑依>深夜の一人歩き②~欲求爆発~(完) (Pixiv Fanbox)
Content
”女性として深夜に一人歩きをしてみたい”
そんな危険な願望を持つ男・雄三は、憑依薬を手に入れて
女子大生・香菜に憑依したー。
黒いスカートと白いブラウス姿で、深夜の人の気配のほとんどない道を
嬉しそうに歩く香菜。
”おら、どうした”
”綺麗な女が深夜に一人歩きしてるぞ?”
香菜はニヤニヤしながら周囲を見渡すー
人の気配はない。
”このドキドキ”
”この緊張感”
深夜に女として、一人歩きする緊張感ー
香菜の身体が激しく高揚感を感じて
ゾクゾクするー。
”いつ、狙われるか分からないスリルー”
”野獣のごとき男に狙われるかもしれない、この極限のスリルー”
「たまんねぇええええええええええ」
香菜は、とても女子大生とは思えないような不気味な声を出すと、
深夜の道を歩き続けるー
腰を振りながら、
モデル歩きをする香菜ー
”狙え”
”ねらえ”
”わ・た・しを狙え”
「--わたしを襲ええええええええええええええ!!!!」
香菜は狂った表情でそう呟いたー
どこから見られているか分からない。
どこから狙われているか分からない。
だが、もうすぐー
もうすぐ、変態野郎が現れてー
俺を狙ってくれるはずだー
香菜の心臓がバクンバクンと高鳴っているー
あまりの興奮にはちきれそうになってしまうー
乗っ取られたまま、香菜は
人生で一番最高のゾクゾクを味わいながらー
周囲を見回したー
だがー
深夜に一人歩きを続けているのに
香菜を狙うような男は、なかなか現れないー
早くー
早くーー
早くーーー
「もっとドキドキさせてくれよぅ~」
もじもじしながら満面の笑みで呟く香菜ー
だがー
「--!」
香菜は表情を歪めたー
明るくなってきたー。
朝日が、昇ってきたー。
「---え」
香菜は、唖然とした表情を浮かべる。
香菜に憑依した雄三は
”女として深夜の一人歩き”をして、
誰かの視線を感じたり、
狙われたりして、
”極限のスリル”を楽しもうと思っていたー
なのにー
「---おいおいおいおいおいおい」
香菜は呟くー
太陽は登りー
いつの間にか、夜が明けてしまったー。
わざと、人通りのない道ばかりを選び、
襲われようとしていたのにー
結局、何事もなく、夜が明けてしまったのだー
・・・・・・・・・・・・
「くそっ!くそっ!!くそっ!!!」
香菜は香菜の家に帰宅すると、
怒りの形相で、壁を叩いたー
完全な欲求不満ー
豪華な食事を目の前に出されたのに、
「いただきまーす!」と叫んだ瞬間に
「やっぱ料理はなしー!」と言われたような気分だ。
香菜は狂ったように自分の胸を触り、
ロングスカートをだらしなくめくりあげて
アソコを触りまくったー。
「はぁ…はぁ…」
興ざめだー
深夜の一人歩きのゾクゾクを、もっと味合わせてほしいー
もっと、究極のゾクゾクを味合わせてほしいー
それなのに、誰も来ないなんてー。
「---くそっ!こうなったら…」
香菜は、乱暴に自分のスマホを手にするー
そういえば、憑依したとき
ネットショッピングをしていたはずだー。
香菜は乱暴な手つきでスマホを開くと
そこには、ログイン状態のままのネットショップの画面が
表示されていた。
「よぉし!」
香菜はニヤリと笑みを浮かべると、
「--俺は…いいや、わたしはぁ…
襲われたいのよぉ♡ うひひひひひ」
と、呟きながら
ネットショップで過激な衣装を大量に注文したー。
「--ふふふふ…届いたら…届いたら…
わたし、、、夜中に変質者に襲われちゃうなぁぁぁ♡♡♡」
舌をぺろぺろしながら、香菜は狂ったような笑みを浮かべた。
荷物の到着は明日ー。
一度自分の身体に戻った雄三ー。
香菜の身体は布団にもぐらせて、そのまま身体から
抜け出したから、とりあえず、違和感を感じるぐらいで
済むだろう。
そんな風に思いながら、雄三は夜になるのを待つー。
夜になると雄三は再び香菜に憑依した。
そして、今度は、スタイルの良さが目立つ
ジーンズ姿で、外を歩いたー。
”へへへへ…女のジーンズも悪くないぜ”
香菜はそんな風に思いながらー
夜の街を歩くー
だがー
「--あれ?昨日の…?」
昨日も声をかけてきたパトロール中のお巡りさんと
再び鉢合わせして、
「深夜は本当に気を付けてくださいよ~?」と
言われてしまうー
香菜は、結局ー
それ以外、一切声をかけて貰えなかったー
「くそっ!意外と襲われねぇな!」
香菜は不満そうにつぶやくー
だがー
まぁいい。
昼になれば”ネットで注文したブツ”が届くー
「----はぁ~~~俺は狙われたいんだよ!」
香菜の部屋に戻った香菜は、
不貞腐れた様子で、帰りのコンビニで購入したビールを口にするー
この子がビールを飲むのかどうかなんて
知らないが、
仮に飲んだことがなかったとしても
そんなことは関係ない。
今、この身体は、雄三のものなのだからー
「---ふひっ…明日になったら、わたし、狙われちゃう!」
わざと女子大生っぽく嬉しそうに呟く香菜ー
「うふふふふふ、スリルとゾクゾクがたまんねぇなぁもう~」
枕を抱きしめながら、香菜は欲望に満ちた表情で
ベットの上をごろごろと転がり続けたー。
そして、翌日ー。
宅配便が届くと、香菜は嬉しそうにそれを受け取ったー。
まさか宅配のお兄さんも、このダンボールの中身がーー
エッチな衣装だらけなんて、夢にも思わないだろうー。
「ふひっ…」
香菜は興奮したおじさんのような笑みを浮かべると
狂ったようにダンボールの中身を確認し始めたー
ゴスロリな感じの衣装ー
セーラー服
チャイナドレス
ブルマ
オフショルダー
とにかく手当たり次第注文したー。
「--へへへへ」
チャイナドレスを手にして、ニヤニヤする香菜ー。
そもそも雄三が、本物のチャイナドレスを見るのは
これが初めてだったし、
それを手にしているだけで興奮してしまうー。
しかも、今は自分は香菜の身体ー
女子大生の身体でチャイナドレスを手にして
興奮している、と考えただけで
さらに興奮してしまうー
まるで、自分が興奮のスパイラルにはまっているような、
そんな感じだー。
「--」
ポタリ、と涎が足元に垂れるー
香菜の涎ー。
「--おっと、いけないいけない」
香菜に憑依したのは、あくまでも、深夜の一人歩きを楽しむためだー。
こんなところで興奮してはぁはぁ言っている場合ではないのだ。
「---……って」
香菜は綺麗な髪をかきむしりながら呟くー。
「よくよく考えたらチャイナドレス着て
外を歩くのはハードすぎるし、逆に怪しすぎるよな」
香菜は、はぁ、とため息をついて
チャイナドレスをダンボールに戻す。
この香菜という子が落ち着いた服装しか持っていないので
ついつい派手なものを中心に、
欲望のままに買いあさってしまったがー、
現実問題、チャイナドレスで夜の街を歩くような人は
少なくとも、一般の住宅街ではあまりいないだろうー
「--逆に怪しまれるかもしれないし、警察に
声を掛けられるのも面倒だしなぁ」
香菜は、スマホでニュースを見つめるー。
この辺では、最近痴漢が出ているという噂もあるー
なのに、ここ2日間、香菜の身体で夜の住宅街を
徘徊したのに、誰にも見られている気配も
狙われている感じもなかったー
やはり、香菜の服装に、”狙われる何か”が
足りないのだろうー。
香菜は、乗っ取られたまま
”普通の女子”が考えることとは真逆のことー
”どうすれば狙われやすくなるか”を考えながら
笑みを浮かべるー
チャイナドレスはダメだし
深夜にゴスロリはおばけと勘違いされそうだー
セーラー服とブルマは未成年が深夜に
外出しているように誤解されて通報
されるかもしれないー
「じゃあーーー…」
香菜は笑みを浮かべたー。
赤いオフショルダー(※肩出しの服)、
短めの黒いスカート、そしてニーソという組み合わせで、
”自然な感じの可愛さとエロさ”を
強調してみせたー
「うひひひひひ!肩出しとか、ゾクゾクするなぁ~」
自分の肩をイヤらしい目つきで見つめるー
「--さぁて……もう、お姉さん我慢できないよぉ♡♡
早く、、ケモノの視線を感じたいなぁぁぁぁ♡♡♡」
顔を真っ赤にしながら、香菜は、
肩や脚を見せつける、これまでの2日間とは異なる格好で
外に出かけたー
「ふふ」
町を歩く香菜ー
夜の、人の気配がほとんどない住宅街ー
”は~や~くぅ~~~~!
こんなに色っぽいお姉さんが歩いてるんだぜぇぇぇ~~???
狙ってよぉぉぉぉ~♡♡”
元々香菜という子は性欲が強いのだろうか。
それとも、雄三が憑依しているからだろうか。
もう、ゾクゾクが止まらないー
興奮が止まらない。
はぁはぁ言いながら、深夜の住宅街を歩く香菜ー
早く
早く
早く
早く
俺を狙ええええええ!
この極限のスリルー
いつ襲われるか分からないスリルー
最高だー
「はぁぁぁぁぁっ♡」
香菜は思わず自分を夜の住宅街で抱きしめるー。
こんなに興奮するなんてー
もう、自分がはじけ飛んでしまいそうだー
「この女、、、性欲強すぎだろ…?へへへへ」
香菜が笑うー
実際は、雄三が憑依しているため、
香菜の性欲が強いのかどうかは分からないし、
オフショルダーに黒いミニスカート+ニーソの格好に
激しく自分で興奮しているだけかもしれないー
だが、今の香菜にそんなことはもはやどうでもよかったー
はぁ…
はぁ…
焦らしプレイ、、だめ♡
香菜はヤバい表情で、夜の住宅街を歩くー
その時だったー
「---!」
香菜は笑みを浮かべたー
背後に男の人影を確認したのだー
ついにー
ついに、狙われているー
女として、狙われているー
「んふっ♡」
思わず変な声が出てしまう香菜ー。
背後の男を誘うかのように、
さらに暗く、街灯すらもなく、
人目につかなそうな場所へと向かっていくー
”さぁさぁ、襲われる女子大生の気分、味わっちゃおっかな~”
香菜はそんな風に思いながら、
視線を送ってきている男が
襲ってくるのを待ったー
男は、香菜が人の気配のまったくない場所に
やってきたことで、
”今がチャンスだ”と飛び出したー
「--ふひひひひひひひひ!
僕と、、僕と一緒に遊びましょうよぉぉぉ」
変態男が、ついに香菜を狙ったー
香菜が振り返るー
香菜の表情はー
飢えに飢えた雌豹ー。
中途半端な変態男よりも、はるかに危険な存在だったー
ゾクゥゥゥゥ…
香菜を襲おうとした変態男ー
最近、この辺りで”痴漢”行為を働いている男がー
香菜の欲望に満ちた顔を見てー
”この女…やばい”と、本能的に危機感を感じたー
だがー
「---あっれぇぇぇ…ふふふふ…ふふふふふ♡
あなただったんですかぁぁぁ…♡」
香菜は性欲に飲み込まれて”狂って”いたー。
香菜に憑依している雄三は、もう我慢できなかったー
ゾクゾクは最高潮に達しー
襲われる側のはずの香菜が、逆にその男を襲うー
「わたしを犯したいんでしょぉぉぉぉぉ???
ほら、、ほらぁぁ!!触れよ、、ほら、ほらぁああああっ♡」
香菜が狂ったように叫ぶー
「ひっ…ひゃあああ!?!?」
悲鳴を上げる男はーーー
昨日も、一昨日も香菜に声をかけた警察官だったー
パトロールのフリをして、彼は”女性”を物色しー
非番の日に女性を襲っていたのだー
だがーーー
今はーーーーー
「--はぁはぁはぁ♡ もう離さない…
わたしを、、わたしを、、犯して…ひひっひひひひひひひひ♡」
狂った表情の香菜と、
悲鳴を上げる警察官の男ー
”深夜の宴”がはじまろうとしていたー
おわり
・・・・・・・・・・・
コメント
深夜の一人歩きには注意しましょうネ~!
お読み下さりありがとうございました~!
ちなみに、お話を書き終えてから、
オフショルダー、って書いても
分からない人もいるのかな…?と、急に思ったので、
普段は、お話の中に注釈をつけたりしないのですが
一応つけておきましたー!