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◆skebのほうでご依頼があった美少女ゲーム『君とつながる恋フラグ』の福原汐織ちゃん。
依頼された方は自分がこのゲームのスタッフだったという所で知ってくださったそうで!
開発の方とキャラの色とか相談したりしてたのがもう2年以上前なんですよね…時が過ぎるのが早すぎる…!

◆美少女ゲームといえばなにげに自分が絵を描き始めたきっかけも美少女ゲーム…いわゆるエロゲーでした。折角なのでその頃のお話でも。(思ったより長くなった)
一応今回も言っておきたいんですが、ポジティブな話(のつもり)です。

 学生のころパソコンの雑誌に袋とじでえっちなゲームのCGコーナーがありまして、思春期な頃にそんなんと出会ってしまってもう大変。ヤバイ、かわいい、大好き!
18歳になったりならなかったりする頃、丁度パソコンが手元にあったので、袋にとじないえっちなゲーム雑誌とか買ったり、近所の個人経営レンタルビデオ屋でなぜか中古のえっちゲームが置いてたりしていたおかげでドップリスケベ男子に育ちまして…そこで運命の出会い…piaきゃろっとへようこそ!なるゲームのキャラに一目ぼれ。
「女の子の絵でこんなドキドキする気持ちになるのって素敵だなあ…」
「自分の絵でも他の人をこんな気持ちにさせたいなあ…」
と思い、とりあえずそのへん雑誌のエロCGで気に入った絵を模写したりして絵を描き始めました。美少女絵描きへようこそ!みたいな感じですね!
いいのかこんなスタートで。

 さて今では女の子の絵といえばいろんな職や学ぶ場が整っていて、若い頃からインターネットで絵を発表したり、描き方本や絵で食っていくための本とか充実してたり、それこそプロの方が描いているところを生放送や動画で見る事が出来たり…そしてツイッター等でそのままお仕事に繋がったりと頑張りたいと思えばいくらでも頑張れる環境(ゆえに幅が広くて難しい所もあり)なのですが、自分の描き始めの当時は『女の子のCG=エロゲー』。『イラスト仕事=ラノベや雑誌の表紙』がほとんどで、今ほどネットも整っておらず、CGも今ではsaiやクリスタ、他にも探せばフリーですら仕事として使えるレベルのツールが揃っていますが、昔はphotoshopという専門のPCソフト(定価10万オーバー)オンリーみたいな時代でした。しかも高3にもなってろくに絵も描いてなかった未熟な自分がどうやってプロ絵描きになるかと考えた時、まずは…
・専門学校に入る
・専門の技術を学び、エロゲー会社にグラフィッカーとして入る
・仕事として技術を学びながら身につけ、自宅で絵の練習をする
・自分の絵にプロとして身につけた彩色をする
・そうした絵を武器になんとか絵のお仕事を得る
・仕事で何度も絵を描いていれば画力も上がるだろう
と考えまして、とりあえず専門学校に入ることにしました。正直今そんな子がいたら「甘えるんじゃない目を覚ませ!」っていいながら頬をひっぱたきますが、不思議なことにわりと途中まではそんな感じの流れになり、奇跡的に今も何とかなっている次第です。上記の作戦で我ながら巧妙だなと思うところは、グラフィッカーまでなんとかなったら絵描きさんとして食べれなくても彩色という職でなんとかなるかもという隙を生じぬ二段構えな辺りでしょうか(伏線)。ごはん食べれなくなったら死んじゃうもんね。ある程度予測を立てて目標なんかがあると動き易いのだろうと今では思います。
上手いこといったムードですが、後半はかなり誤算もあります。たとえば、仕事で何度も描いてたら画力が~というところですが、正直かなり意識でもしない限り上がりません。つらい。そして一番の誤算と感じているのが、明確な目標らしきものを立てず、ぼんやり『仕事で何度も描いてたら~』が最終地点でそこまでしか考えていなかったこと。上記でも言ったように、予測を立てていれば動き易いのですが、そこに行ったあとの事は何も考えていなかったのです。
雑誌の表紙や、ラノベの挿絵など、憧れていたようなお仕事はある程度させて頂いて、そのあとは…どうしたらいいのかな。というようなことを何年か続いた魔王なあの娘の刊行が終わったタイミングで思いました。お仕事が続いてがむしゃらに描いている間は忙しくて考えている暇もなかったからよかったのかもしれません。魔王な~が終わるタイミングで1ヶ月、ちょうど仕事に空白ができたのです。何度も言ってしまって心苦しいのですが、もともと自分に自信がないネガティブな性格もあいまって、翌月以降に来ていた依頼もお断りして、ちょっと絵のお仕事を休もう。なんならもう引退でもいいや…。わしはもうあれじゃ…おじいちゃんだから若い者に道を譲るのじゃ…。的なあれでした。完全にあかんやつです。

 でもって丁度そのタイミングでグラフィッカーとしてのお仕事がきました。ゲーム会社は過去に何度かお仕事していて、その中での付き合いのあるメーカーさんの社長が「新作は赤人さんみたいな塗りでいこう」と言い出して開発を始めた所、内部グラフィッカーの方が「これ無理…」と匙を投げて(わかる)しまい、「だったら本人に頼んでみれば?」という流れだったようです。自分が内部グラフィッカーでも投げるわ(前の記事参照いただければわかるかもですが自分の塗りもコロコロ変わるので)。
そんなわけで絵のお仕事を一旦お休みして昔取った杵柄的な感じで彩色業務をしばらく続け、それはそれで大好きでファンだった絵描きさん原画だったのもあり楽しかったんですが『君とつながる恋フラグ』が出たタイミングで色々大人の事情がありまして、絵を描いたり描かなかったりする仕事に戻りました。(現在)

 業界はなかなか厳しくて、一度流れを抜けたらなかなか仕事が来ないものです。若くて上手い方ももりもりエントリーしてきますしね!今までの付き合いやテクをフル稼働してなんとか生活できていますが、できればそんなナウで素敵な絵を見てコミケでウハウハしながら暮らしたい客度の高い赤人です。
そんな絵で生活することの難しさを感じてマゴマゴしていた時にファンボックスに出会い、最初のほうの投稿をご覧のとおり、皆様に背中を押してもらいました。完全にあかんやつ期を抜け、おかげさまでエンジンをかけてもらってモチベーションを取り戻しつつ稼動しています。でもって先日見つけたskebさんの開始で、色々新しいシステムに突撃して絵を描く場を増やそうと思い、描いたところ……「あ、なんか楽しい」とかなり強めに感じました。最初に頂いた静謐ちゃん&玉坂マコトは、自分が好きになってしばらく描きまくっていたキャラで、それを知ってくださっていた方が望んでくれたということが嬉しかったのだと思いました。そして今回も、自分のお仕事で知っていただいた方が『絵をかわいいと感じてくれて』そして依頼を下さいました。
前回はただ、上記の理由で楽しかったんだろうなと思っていたんですが、今回の依頼で気付いた、というか、思い出したんです。
「女の子の絵でこんなドキドキする気持ちになるのって素敵だなあ…」
「自分の絵でも他の人をこんな気持ちにさせたいなあ…」
という理由で描き始めたことがスタートだったことに。
最初に感じた当時はまだ『萌え』という概念はなかった(自分では認識していなかった)のですが、今は明確になり、そのワードが広く使われています。その最初の気持ち、つまり、誰かに御萌え頂くことが、自分の描くモチベーションなんだなと再確認させてもらいました。
そんなわけで長くなりましたが、今回のイラスト、前回のskeb依頼をしてくださった方、そしてなによりここで御支援いただいてる皆様にあらためてありがとうございます!
まだしばらく、ただの客ではなく、赤人は絵を描き続けたいと思います。




当初思ってたより長くなったのは間違いなくニリツにゃんの本を読んでなんか文章書きたくなったからだよね間違いない。

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