遠距離恋愛 (Pixiv Fanbox)
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この投稿はバラバラさんがFANBOXに投稿した1枚の絵を元に、
カラサワが妄想に妄想を膨らませたストーリーです。
バラバラさんから支援者限定の方で掲載許可を頂きましたので投稿します。
バラバラさんのFANBOXは下記のリンクからGO!
あくまで「遠距離恋愛」であって
11月も終わりに近づくと、この地域では雪が降り始める。
今日は特に冷え込んで、陽は完全に落ちたし、客は来ないだろう。
喫茶の店じまいを済ませると、静かになった店内は外の風音と時計の音が鳴り響く。
カランカランと、店のドアが開き、
三か月ぶりに「彼」がやって来た。コートに身を包み、赤くなった鼻をすすっている。
「ひさしぶり。ごめんね、寒かったっしょ?今日は特に凍(しば)れるからね」
「んーん、駅から歩いて来たから、なんもだよ」
手を握るとひんやりとしていたので、コーヒーを淹れてあげる。
ズズっとコーヒーをすすり、彼は呟く。
「おれ、ブラックでもいいのにさ」
背伸びしたい年頃なんだろう。その一言に思わずほくそ笑んでしまう。
「何時まで居れるんだっけか?」
「18時。30分の汽車が今日の最後だから、乗らないと帰れなくなっちゃう」
「18時までなの?もうちょっとゆっくりしたかったな」
時計を見ると16時を過ぎている。汽車に乗って急いで来てくれた。
彼の方を振り向くと、自分の言葉を聞いたせいか、その場で先にズボンとパンツを脱ぎ、いそいそとコートを脱ぎ始めていた。
彼を奥の部屋に案内してコートをハンガーにかけると、すぐに彼を抱き上げベッドに寝かせた。
「待って、靴下かたっぽ脱いでない」
「うん、いいよ」
「おれ、今汗かいてるよ、シャワー浴びないと…」
「いいよ、時間もったいないっしょ?」
手足は冷えていたが、中に着ていたシャツは汗で体に張り付き、薄桃色の乳首が透けていた。シャツ越しに隆起したそれに吸い付く。
「ン…!」
以前会った時より、またさらに大人に近づいた声。
しかし、まだ幼さを残していて直に性欲を掻き立ててくれる。
シャツの中に手を入れ、乳首をいじりながら、ふっくらした頬、首筋、毛の無い脇を順に舐める。汗の匂いなのか、この年頃独特の甘酸っぱい香り。
「ハァ…ァン、フゥー…」
白く、まだ丸みを残す身体のラインをなぞると、体をヒクヒクと動かし喘ぎ声をあげる。さっきまで冷えていた手足はじんわり火照り、全身は熱気を帯びてきた。
「ねぇ…して…」
「ん?」
喘ぐ声に混じって何かを伝えようとした彼。
訊き直すと、ちょっと恥ずかしそうに目を背ける。
「あれ?今なんか言ったっしょ?なぁに?」
「…チンコもちょして…」
さっきから体を動かすたびに腰を上げ、俺の腹に当ててアピールしていたのは気づいていたが、少しだけいじわるしていた。
ヒクヒクと自律して動く勃起した幼茎。光が反射するほど先走りの液で濡れ、きらびやかにいまかいまかと待っている。少しだけ露出した亀頭を優しく撫でた。
「ふぁ…!アァン…」
身体をよじり、快楽に身を委ねる。
同年代のモノと比べると、やや黒ずんで見える彼の幼茎。
俺と会うようになって、色づいてきたものだ。
まだあどけない顔には似合わない黒くなった幼茎を俺は彼らしくて愛らしいと感じる。
「シコシコばっかしてるっしょ?」
「…だって、あんま会えないしょ」
彼とは1年前にSNSを通じて出会った。
お互いに過疎地域に住んでいるから、相手を見つけるのは大変だ。
彼の方からコンタクトがあり、年齢はプロフィールで知っていたが、はるばる会いに来る行動力と、そうせざる得ない環境、彼の心情を考えると無下に断ることは出来なかった。
初めて会った日に付き合いたいと言われた時は驚いたが、俺自身も彼に魅了されていた。
百キロ以上離れている二人の距離。いわゆる遠距離恋愛。
俺が自家用車で向かえば、会う頻度はもっと増えるが彼の年齢を考慮すると、家に来てもらった方が安全だ。
彼氏にするなんて正気じゃないと思うかもしれないが、少なくとも俺は本気だ。
それでも3か月に一回会えたら良いくらいのペース。
毎日でも会いたいと思っているが、気軽に会える距離ではない。
だからこそ彼の黒ずんだ幼茎を見ると、自分と同じく会える日を待ち焦がれながら欲求不満を自慰で吐き出しているのだと分かり、嬉しくなる。
彼の幼茎を口にほおばり、舌で転がす。
止まることなく溢れてくる、久々の彼の先走りの味をあじわいながら
ビクビクと動く腰を両手で抑え、何度も上下に頭を振った。
「ハァハァ…、い、いいいイきそ!待って…!」
ほおばるのを止め、彼を見つめる。
チラっと時計を見て、彼は言った。
「もう少し…まだ時間あるから…終わらせないで…」
ベッドに沈み込みそうな程、全身の力が抜け、股は大きく開いている。
足の指先から太ももへ、這うように舐める。
そのまま彼のふぐりを舌でなぞり、蟻の門渡りを下って、彼の桃色に染まった穴を舌で濡らす。次第にほぐれていき、とろりとした穴の中に舌が入る。
「アァン…アン…」
喘ぐ彼に、「挿れてもいい?」と聞くと、
「うん…、おれ、挿れて欲しかったの…」と呟いた。
その言葉に精いっぱい応えてやりたいと気持ちが昂ぶり、彼の足を高く持ち上げる。
指で穴のしわを撫で、ローションを垂らすと穴がきゅっと締まる。
「しゃっこかった?」
「なんも…」
うるんだ瞳は一点に俺を見つめ、口元は緩んでいる。
ベッドルームのオレンジ色の灯りが、だらんとした彼の身体を妖艶に照らしている。
穴のすぼまりに竿を押し当て、ゆっくりと押し込んでいく。
「アッ…」
ズプ、ズプと穴の入口で出し入れしてから、力を入れて押し込む。
先が入ると同時に中に引きずり込まれ、彼の肉に包み込まれる。
「アァッ…アッアッアッ…、中に…中に入ってる…!」
会っていない間、自分でいじっていたのかもしれない。
前回よりスムーズに入り、彼は以前より感じていた。
こうして彼と身体で繋がると、会っていない間の彼を感じることが出来る。
やわらかな彼の中で、俺も夢中で自分の快楽をむさぼった。
「アッ…アン…!アァ…なんまきもちぃ…アッ…」
「なぁに?」
肩の下に腕を差し込み、彼に覆いかぶさるように顔を近づける。
彼は顔をこちらに向け、耳元に向かって甘えているような泣いているかのような声で
「な・・・んまらきもちいぃよぉ…!」と声を絞り出した。
それを聞いた俺は彼の背中に腕をまわし、潰してしまいそうなほど抱きしめ、口の中で舌を絡ませ、摩擦の熱さを感じるほど腰を振った。
「アアァ‥ン…で、出るっ!イクッ!イクッ!イッグゥゥゥ…!」
その瞬間、ぎゅっと瞑った目から涙が滲み、指を丸めるほど力を込めた手足で俺の身体抱きしめてきた。ベッドから少し宙に浮いた彼の身体はゆさゆさと揺れ、彼の幼茎からトロロロロっと押し出されるように純白の精液が噴き出した。
その時の全身と穴の締め付けで、俺も彼の中で絶頂を迎えた。
彼に包まれて吐精し、彼が自分だけのものになったような感覚を覚える。
未だヒクヒクと身体を痙攣させていたが、落ち着けるように彼は胸を大きく膨らまし、息を吐きながらベッドに横たわった。
竿を抜くと、糸を引き開いたままの穴からドロっと精液が流れる。
同時に空気が漏れた。
「あ、今おならした!みったくない~」
「屁じゃねぇし!」
照れから笑みをこぼしていたが、強めに踵で蹴られた。こうやってじゃれ合うのが幸せを感じる。彼はちょっとだけむくれたが、何かあづましくない様子だった。
「こっちによしかかっておいで」
そういうと彼はすぐに、素直に俺にもたれかかる。
「怒っちゃった?」
「なんもだよ…」
彼を抱きしめ、互いの肌を出来るだけ密着させる。
前に放り出した足を絡ませ合い、溶けあうように体をさすり合い、体温を感じ合った。唾液がこぼれるのも気にせず舌を絡ませ合った。ほんのわずかな時間。
すぐに別れの時間が来た。
二人で何気ない話をしながら歩いて駅に向かう。
「ここでいいよ、駅に人がいるかもしれないし」
「わかったよ。…雪が降ったら汽車無くなるし、次は4月かな?」
「うん、けっこう先だね。おれに会えなくて寂しいしょ?」
「そうかなぁ~?4月なんてすぐだからな~」
むぅっとした表情を浮かべる彼。
時の経つ早さの感じ方が違ったのは歳の差のせいか、それとも俺のいじっぱりなのか。俺は「すぐ」なんて言いながらも、4月には今より成長し、一段と大人に近づく彼を想像し、再会が楽しみの半面、「今の彼」は次に会う頃にはもういないという不安と寂しい気持ちでいっぱいだった。そう思うと目頭が熱くなった。
背を向けて帰ろうとする彼を思わず呼び止めた。
「また来てくれるんでしょ?」
俺の顔をじっと見つめる彼。
「うん、だって付き合ってるんだもん。なして?」
「いや…会えないかもって思って…」
「えへへ、やっぱ寂しいんじゃん!」
「…だね」
「会いに来るよ」
俺の顔を抱き寄せ安心させるように耳元で伝えてくれた。
「…うん、待ってるよ。ずっと好きだよ」
「おれもおれも。ずっと好き…、したっけね」
「したっけ」
別れ際にもう一度キスをして、もう会えない「今の彼」に別れを告げた。
小さくなっていく彼の背中を見つめ、空を見上げると雪が降り始めていた。
Fin.
<文章中に出てきた方言の意味>
凍れる=冷える、寒い
汽車=電車、列車(地下鉄は汽車とは言わない)
ちょす=さわる、いじる
なんも=平気だから気にしないで、大丈夫
しゃっこい=冷たい
なまら(なんま、なんまら)=すごい
みったくない=みっともない
あづましくない=居心地よくない、気持ち良くない。
なして=なんで、どうして
したっけ=またね、そしたら