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※けっこうダークでハードな内容なので、苦手な方は閲覧注意してください。




この写真は、昔の親しい友人、ジュンの写真だ。

たしか・・・海に行った時のもの。

ジュンは身長はチビで、同い年の割に幼い感じが可愛らしいやつ。

やんちゃで不良っぽいところもあり、いつもお気に入りのネックレスをつけてたな。

日光に照らされた身体を見て、思わず携帯電話で撮影したんだ。

笑顔でポーズをとってくれたのが嬉しかったな。


気持ちこそ打ち明ける気はなかったけど、

このまま一緒に過ごせるもんだと思っていた。

本当に気が合ったから、一生の親友だと・・・。

ジュンが姿を消したのは、それから少しあと。


ジュンの家庭環境は悪く、家に帰らず夜遊びをしてたのは知っていた。

事件に巻き込まれたのか?わからずじまいだった。

結局、ジュンとはそれきりで時が経ち、思い出の一つになった。

きっとどこかで元気にやってるだろう。


いつのまにかグローバルな社会になり、海外の人と仕事をするようになって、

話題作りのためにインターネットで海外のニュースを漁るようになっていた。

日本のニュースとは違い、ネットにある海外のニュースは規制が少なく刺激的で、

当初の目的からは変わり、それを娯楽感覚で眺めるような日々を送った。


もともとの性癖なのか、事件や事故を調べるのが趣味で、

ネットサーフィンしているうちにあるサイトにたどり着いた。

いわゆる閲覧注意系の動画サイトで、初めこそ過激な内容に目を薄めて見たが、

次第に日本のニュースでは見ることのできない、事件や事故の「生」の様子を

見ることにのめり込んでいった。


そんなある日、いつも通りサイトを眺めていると、ある動画に興味を引いた。

「Asian boy torture」

このサイトにあるのは外国人の物が多く、映画のワンシーンに近い感覚でリアル感に欠けていた。アジア人、というだけで親近感が湧く。

歪んだ期待を胸に、投稿された動画をクリックした。


倉庫のような部屋で、マスクをかぶった男たちに裸で連れてこられるシーンから始まった。この時点で心の中で「当たりだ」という思いがよぎった。

映像は粗く、音質も悪いことから10年以上前に撮影されたものかもしれない。

顔はぼやけているが、東南系ではなくて、東アジア人だ。


蹴とばされると、手錠をされていることがわかった。

顔面から床に倒れ、「うぐぅ!」と声を上げる。

小さな肩幅や尻が見え、ゾクゾクとした。

髪の毛を掴み、身体を押さえつけると、もう一人の男がベルトで何度も叩き始める。


音割れした叩く音は反響し、叩かれるたび身体はのたうち回った。

あまりにベルトを打ち据える音が大きく、声は聞こえづらい。

だが十分に価値のあるビデオだ。この時はそう思った。


苦痛から動けなくなり、うつ伏せになった。

男たちは何語かわからない言葉で怒鳴りながら踏みつけ、

今度はモップの柄のようなものを取り出すと、いきなり肛門へねじ込んだ。

その瞬間体をピンと硬直させ、暴れるように身体を仰向けに反転させながら

のけ反り、声にならない声で泣き叫んだ。

ぐりぐりと長い棒をかきまわして、容赦なくねじ込んでいく様に

画面越しに見ているだけの自分も、若干恐怖感を覚えるほどだった。


ぐったりとして泣き声をあげなくなった。

男は点滴のようなものを鼠径部に刺し、薬剤を送り込む。

さっきまで苦痛に喘いでいたが体の力が抜け、そのかわり

陰茎は血管が浮き出るほど膨張し脈を打ち始めた。

男の一人がその膨張した陰茎を撫でるように触ると、体をビクンと痙攣させる。


語り掛けるように話しながら、男はパックから何かを取り出していく。

あまり詳しくないが、採血の時に使う針に見える。

男はその一つをつまみ上げると、そのまま睾丸にスっと刺した。

「うっ!」という声とともに体を大きく跳ね上げる。

そのまま男は無言で睾丸につぎつぎと針を刺していった。

あまりに自然に、音もなく刺していくので、動画を見ている自分も

刺してる本人でさえ、加わる苦痛を理解することはない。

だがその時、耐えきれなくなったのか「いだぁぁぁいぃぃ・・・」と

発せられた、その言葉に驚いた。

男達は外国語を話しているので、彼もその国の人間だと思っていたからだ。

・・・たしかに日本語で「痛い」と言った。

胸の鼓動が高まり、ボリュームを上げ、一層彼の声に耳を傾けた。


男は口をこじ開け、わざと声を出させようとさらに苦痛を与える。

尿道に太く堅い鉄の棒を無理矢理ねじこむ。

「ひぎっ・・いだぁい・・」

「やめて・・・」

「おねがいします・・・」

泣いていて、まともに話せていないが、たしかに日本語だ。

つまりこの動画の彼は日本人なんだ・・・!

そう思って画面にかぶりついていると、

突如、カメラが動き、画面がアップになった。

粗かった画像もアップになることで鮮明に姿を映し出した。




顔を持ち上げて、「たすけて・・・」と消え入りそうな声を発し

画面の中の彼と目があった。衝撃が走った。


「・・・ジュン?」


昔、急に姿を消したジュンだ。間違いない。

ビデオの年代的に、その当時のものだろう。あの頃のままのジュン。

当時、ひそかに恋心を抱いていたジュンだ。


動画を止め、混乱した頭を整理しようとした。

なぜ見知らぬ土地で外国の男たちに凌辱されているのか。どうやって?なぜ?

あの時思わず写真を撮った身体が、なんとかして見てみたかったジュンの陰茎が、

こんなにも男たちの歪んだ慰みに使われている。

そしてさっきまでその男たちと同類の欲望を持って眺めていた自分・・・。


「ふーっ」とため息をついて、現在ジュンがどうしているのかが気になった。

身近な人間であると知った瞬間にバイアスがかかったのかもしれない。

まだ20分ほどある動画。気が重いが動画を再生してみることにした。

先ほどまでとは違う、歴史の目撃者のような気分で視聴をした。

動画の時間が15分を過ぎ、男がナイフを取り出した時点で動画を止めた。

このような動画を何本と視聴してきた俺には、この後どういう展開になるか

予想がついたからだ。当事者にとっては絶望しかない瞬間だ。

いてもたってもいられない気持ちと、すでに過ぎ去った出来事である事実。

写真でしか思い出せない初恋の相手を失った喪失感が体中を覆った。


俺はこの時からこういったサイトを見ることはなくなった。

あの動画も一度も見ていない。

だが、ふとジュンの写真を見るとあの動画の映像が鮮明に浮かび、

罪悪感の中、俺は自分で自分を慰めた。



※この話はもちろんフィクションです。実際の人物・団体とは関係がありません。

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