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skebで書かせていただいた作品です。

FANBOXで先行公開し、9/20に全体公開としてpixivに投稿します。


期限を超過してしまい、大変申し訳ございませんでした。

また、リクエスト再希望に応じてくださりありがとうございます。


現在私のPixivリクエスト(https://www.pixiv.net/request/send?creatorUserId=2467259¤tPlanId=67530)、skeb (https://skeb.jp/@sazankahisashi)、FANBOXにて有償リクエストを募集しています。

1文字1円、5000文字から受付でき、依頼額+5000文字で執筆します。

またFANBOXにて1週間早く読むことができます!

素敵なエロネタがありましたら、僕に具現化させてください!

リクエストお待ちしています!

※僕の知らない作品の二次創作ですと支援者様のものでもお受けできない場合があります。


◆◆◆◆◆


「貴様ら……ッ! こんなことをして……許されるとでも思っているのか!?」

『まあまあ、落ち着いてくださいよ桐子さん。我々は商談のためにここにいるんですから』

「商談? 馬鹿も休み休み言え……人を誘拐しておいて緩い言葉を吐くな……ッ」


 朝宮桐子(あさみやきりこ)は怒りのままに、手に込めた魔力を撃ち放つ。

 魔力は真紅の火球となって、正面に立つ男へと飛んでいく。

 火球が男の体を飲み込む直前、見えない壁へとぶち当たる。

 花火のように飛び散る火球。

 消えていく火球の向こうでは、無傷の男がにっこりと笑う。


 一瞬で行われた攻防は、現実離れした超常的な何かがあった。

 どこからともなく炎を出してみせた桐子はもちろんのこと、防壁への信頼からか顔色ひとつ変えない男も、超常的現象を知っている者たちだ。


『商談ですよ。暴力ではなく言葉で、お互いの利益が目的のお話です』

「……ッ!」


 『さあお座りください』と男は椅子を指差した。

 しかし、桐子は座らない。

 警戒心に満ちた目で、男が付けた胸元のエンブレムを凝視する。

 ソレはとある組織を示す紋章。

 この世界を影で支える、不思議な力を持った人間……異能者を「商品」として売り捌く極悪奴隷組織。


 世界は科学だけでできてはいない。

 通常の人間には視認できない異質なエネルギー体系が存在する。

 魔法少女、巫女、退魔師、魔術師など、様々な名前を持った異能者だけが、その力を行使できる。

 同じくそうした力を使う異形生物から人々を守ることで、異能者たちは己のアイデンティティーを確立させた。

 正義の味方として、人々のために異能の力を使うことを選んだのだ。


 彼らは……この奴隷組織は、そんな特別な人間を「オモチャ」として消費する。

 異能者が保有する能力やエネルギーを搾り出して奪い去る。

 抜け殻となった肉体を金持ちの変態に売り捌く。

 異能者をヒトとは思わぬ外道組織だ。


『本日は退魔巫女でいらっしゃる桐子さんに、素敵なビジネスのご提案をさせていただきます』

「……名前で呼ぶな。不愉快だ」


 男の口調はまるで交渉。

 しかし、彼らにとって異能者はただの「商品」だ。

 男が桐子を見つめる瞳に、対等な人間への敬意はない。

 形ばかりを取り繕った、ポーズだ。

 そも、桐子を誘拐し、閉じ込め、防壁越しでしか会話をしないこの状況にフェアな事など何一つない。

 目覚めた時点で裸一貫。

 熟れた裸体を隠す布は、桐子の部屋には存在しない。

 この組織内において、異能者である桐子に人権などというものは存在しないのだ。


『桐子さんには、私たちのエネルギー産業に是非とも「協力」していただきたく……』


 朝宮桐子。

 33歳、既婚。

 退魔巫女と呼ばれる異能者の一人。

 山奥で代々村を守ってきた朝宮家の現当主。

 その実力は、そしてその美貌は、交流の少ない異能者の界隈でも有名だった。

 娘を産んだ肉体ながら、緩みも弛みも一切見せないハリのある身体。

 100センチ超えのバストも、2桁ギリギリのヒップも、彼女の生き様を示すようにぴっちり瑞々しく実っている。

 代々朝宮家を象徴する白い髪も相まって、この世のモノとは思えぬ美しさだ。


『桐子さんの実力は我々もようく理解しております……その力を! 現代に生きる人間たちのために広く、活用使用ではありませんかっ!』

「……この私も、その現代に生きる人間だ」


 男の言葉に不快そうに顔をしかめる桐子。

 申し訳程度に隠した身体がゆさっ❤︎ と揺れる。

 腕で抑えるだけ、逆に溢れ出てくるふわふわの乳房。

 手のひらより大きな乳輪が、空調に当てられてふく❤︎ と盛り上がる。

 誘拐された時点で毛を除去されたパイパンまんこを、桐子は必死に手と太ももで覆い隠す。

 彼ら組織にとっての異能者は家畜同然。

 ネームタグを付けることはあるだろうが、衣類の提供などあり得ない。

 人間と同じ布を纏われることに、不快すら覚えているだろう。


「断る! 貴様らに協力など……考えることすら悍ましい! 商談とやらはこれで終わりだ!」


 乳房が溢れるのも構わずに、桐子は腕を振って叫んだ。

 メートルバストが腕と一緒に左右に暴れ、ぶるるッ❤︎ とピンクの軌跡を描く。

 ここに囚われた時点で、桐子には恐らく悲惨な最期が待っている。

 3桁人にも及ぶ異能者を「潰して」きたと噂される組織に囚われたのだから。

 元より戦いの中に身を投じる人生だ、悲惨な死などとうの昔に受け入れている。

 けれど退魔巫女として、一人の人間として、誇り高く存在していたことだけは譲ってはならない。

 何より……


『そうですか』


 桐子が我が身よりも大事にしている娘のために……


『それでは桐子さんの代わりに』


 朝宮……


『桐春さんにお願いしましょうかね』

「ッ!」


 朝宮桐春(あさみやきりは)のために、誇りを捨てては行けなかった。


「き、さま……ッ! 桐春を……桐春をどうしたッ!」

『……え? ああいえいえ』


 桐子の殺気に、しかし男は動じない。

 汗の一粒だってかいていない。


『そりゃあ、異能者が親子でいるとなったら一緒に声をかけますよ。効率的ですし……「スペア」としても便利ですから』


 そう笑って、手元のタブレットを見せつけた。


「き……桐春……ッ!」


 桐子と同じような部屋。

 同じように椅子に座らされた白髪の少女が、項垂れていた。

 意識を失っているだけのようで、微かに体が動いているように見えた。


「桐春に何をするつもりッ!? す、少しでも変なことをしたら……ッ!」

『ふふ、話せませんよそんなこと』


 どこまでも、どこまでも。

 男と桐子の温度感はズレていた。

 それだけ、男にとっての異能者というモノに人権がないのかが伺える。

 このテの連中には多いのだが、根本から異能者を人間として見ていない。

 ただの大きな実験動物としてしか見ていない。

 故に自分たちの行いを外道とすらも思っていないのだ。

 人ではない異能者を利用しているだけなのだから。

 人を汚していないのだから、人の道は外れていない、と。

 実験台に乗ったモルモットに身の上話をされたって、呑気に聞くなど時間の無駄、と。


『組織内の事情を不用意に渡すなんてできません。協力いただけなかった桐子さんに提供できるのはここまでですから……』


 だからこうして、平然とビジネスライクな会話が続けられるのだ。


「ま、待って! く……おい! まだ話は終わってないッ!」


 防御壁に飛びつく桐子。

 握りしめた拳に魔力を込め、渾身の力で叩きつける。

 しかし、壁は壊れない。

 微かにビリビリと震えただけで、傷の一つも付けられない。

 先の攻撃でもビクともしない特殊な壁。

 桐子のような異能者を捕らえておくには最適な処理が施されているのだろう。


 異能者の多くは、人を一瞬で消し炭に変える力を持っている。

 しかし、目の前の男は平然としている。

 それだけ彼らの防壁は強いのだ。

 桐子を相手に舐め腐った態度を見せられるくらいには。


『桐子さんはお帰りいただいて結構です。桐春さんには……お母様からの協力が取り付けられなかったことはこちらからお伝えしておきますので……』

「……ッ!」


 男は桐子を見ることもなく背を向けた。

 向かう先はどこだ?
 決まっている、桐春が捉えられた部屋。


 桐子の一人娘にして亡き夫の忘れ形見、朝宮桐春。

 次期朝宮家当主である桐春がいるからこそ、桐子は誇り高き終わりを受け入れられる。

 正面きって、組織への「協力」を振り払える。

 彼らはソレを理解していた。

 桐子最大の弱点を知った上で、この状況をセッティングした。


 後の話は向こうから……桐子の方から勝手に進めてくる。


「わ、わかったッ! 私がやる! 貴様らに協力してやるッ! それでいいだろう!」

『しかし……ええ、もう既に桐子さんにやっていただくお仕事のデータは差し替え済みですし……』


 壁を殴って叫ぶ桐子。

 男は桐子にわざとらしい困った顔を見せる。

 タブレットを操作して、『うぅ〜ん』と考え込んでみせる。


『こっちも仕事ですからねえ、桐子さんに構ってもいられなくって……桐子さんが開けた穴を早急に埋めないと大損害ですから……』

「ッ! く……う゛う゛う゛……ッ!」


 桐子には迷っている暇など与えない。

 クールな美貌を真っ赤に染めて、桐子は崩れるようにその場に膝をつく。


「お゛……おね゛がいッ! お願いします……ッ! 私に、協力させてくださいッ! きっ……あ、あなた方の指示にはし、従います、からぁッ!」


 こうするしかない。

 桐子は膝を合わせ、両手を付いて、額を床に擦り付ける。

 豊満なバストが押し出され、みっともなく左右に乳首が飛び出した。


「〜〜〜ッ!」

『ふぅ〜む?』


 男の思案するような声。

 考えてなどいない。

 桐子の土下座を楽しんでいるだけ。

 元から「こう」なることは分かっていたのだから、1秒だって悩むわけがない。

 何が早急だ、大損害だ、と吐きたい気持ちを飲み込んで、桐子は額を落とし続ける。


『この』

「……?」


『この身体』

「ッ! こ、この……カラダ……」

『全て人類様のために捧げます』

「す、全て……人類、さまのために……捧げますッ!」


 無言の命令。

 拒否権はない。


『なんでもします』

「なんでもしますッ!」

『デカパイもデカケツも好きにしてください』 

「でッ……デカパイも! デカケツもォ゛ッ! 好きにしてくださいぃい゛ッ!」


 桐子はがむしゃらに叫び続ける。

 男が満足するまで、この儀式は終わらない。

 しかしコレは始まりの儀式。

 桐子が宣言させられた通りに「終わっていく」前夜祭でしかないのだ。



ごぽ……ごぽごぽごぽごぽぽぽぽ……ッ❤︎❤︎❤︎


「む゛ゥ゛ォ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ぶふぅ゛ォ゛ッ❤︎ ぶォ゛❤︎ ふぐぉ゛ぉ゛ぉ゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎」

『あまり尻を揺らさないでいただけますか? 一滴数万の高級品なのですから、溢した分仕事が増えるだけですよ』


 数時間後。

 桐子のくぐもったひしゃげ声が白い室内に飛び散った。

 ベッドの上でうつ伏せになった桐子が、枕に顔を埋めて悶えている。

 豊満な尻をアピールするように腰を大きく持ち上げて、開脚姿勢で股間を男に差し出している。

 一見すれば、雄のチンポを誘惑しているアブナイ売女のベッドイン・ダンス。


「う゛フーーーッ❤︎❤︎❤︎ ンう゛ぉ゛……ッほぉ゛ーッ❤︎ フぐォ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ ンぉ゛ッ❤︎ ウ゛ぐォ゛ッ❤︎❤︎❤︎ ふ❤︎ ふ❤︎ ふッ❤︎ ふぎ……ぃぃぃぃ゛ぃ゛ぃ゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 だが、ぶるぶると暴れる尻肉に、引き締まった太ももを伝う脂汗に、枕の奥から鳴り響く、盛った豚にも劣る悲鳴に、余裕綽々な遊女の空気はそぐわない。

 今にも自分自身の蜜壺をかき回して汁をぶちまけようとする、低俗な牝の有様だ。


『ほら「ビーカー」が傾いてきています。引っ叩いても良いですが……それで溢れたら桐子さんの責任ですよ』


 揺れる尻をペチペチ叩き、男が無情な言葉をかける。

 桐子は悶え、地鳴りのような喘ぎをあげて、ゆっくりと尻を持ち直す。

 男へと差し出される、桐子の二つのピンク穴。

 引き締まった肛門と、真っ赤に膨れた綺麗な肉ヒダ。

 ピクピクと痙攣する菊紋は、まるで心を閉ざした桐子のようにピッタリと引き締まっている。

 しかし、必死に閉じるその端からは、ピンクの雫が漏れ出ていた。


『さあ次の試薬です……気をしっかり持ってくださいね……』


 男の手には針を落とした注射器。

 グロテスクな紫色の液が詰まったその先端を、


ぶぢゅ❤︎


「ぐヒッ❤︎❤︎❤︎」


 桐子のアナルにねじ込んだ。


ぶぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅ〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎


「ンオオオオオオオ゛オ゛オ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ぐヒッ❤︎❤︎❤︎ ンィイ゛グッ❤︎❤︎❤︎ イグッ❤︎❤︎❤︎ 

イィイ゛グウウウウウ゛ウ゛ウ゛〜〜〜〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 そして躊躇なく、中身を一押しで注入する。

 桐子は潮吹きを晒して本気絶頂。

 ぶるぶる揺れる両足で、アクメ筋肉が引き締まる。

 高く突き上げた尻肉がより高らかに飛び上がる。


『あ、コラ動かないで〜? 高い媚薬だと言っているでしょう? これだから異能者は……ヒトの言葉が通じないんですから困ったものです』


 男の反応は一貫して淡白だ。

 実験動物に向ける瞳で、暴れる桐子を見下ろしている。


『はい、じゃあ撹拌〜』


 グローブをはめた手でガラス棒を持ち上げて、


ちゅぶッ❤︎


「〜〜〜くォ゛……ッ❤︎❤︎❤︎ ふ❤︎ ふ❤︎ ふッう゛❤︎ う゛❤︎ う゛……ッ❤︎❤︎❤︎」


ごちゅるッ❤︎ ちゅぼちゅぼちゅぼちゅぼッ❤︎ ぬりりゅッ❤︎ ぐりゅ、ぐりゅ、ぐりゅぐりゅぐりゅッ❤︎❤︎❤︎


「む゛ごッ❤︎❤︎❤︎ お゛ごッほ❤︎ ほッ❤︎❤︎❤︎ ほごォ゛❤︎ お゛ご❤︎ ご……ぐッ❤︎ お゛❤︎ ほ❤︎ ほ❤︎ ほごぉおぉおおぉお゛お゛お゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 桐子のアナルを掻き回す。

 先に入っていたピンクの液体と、今注入した紫の液体。

 二つの薬液を桐子のアナルで混ぜている。


『もっとケツアナを緩めてください? ああでもこぼさない程度に程よくね……人間ぶるつもりなら、このくらいの指示には従えますでしょう?』

「ん゛ぶふゥ゛〜ッ❤︎❤︎❤︎ ぐふぅうぅう゛ッ❤︎❤︎❤︎ ぶふーッ❤︎ ぐふーッ❤︎ ぐッ❤︎ ぎゅふぅう゛う゛う゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 こちゅこちゅとガラス棒が肛門をこねる。

 桐子の声が裏返り、シーツを引きちぎらんばかりに握り締めた。

 男は桐子の肛門を「ビーカー」と言った。

 いくつかの薬液を注入し、桐子のアナで混ぜ合わせている。


『ふむ……やはり異能者の体液が混ざると出来栄えが格段に変わりますねぇ』


 男は桐子の肛門で、媚薬を調合しているのだ。

 異能者が持つエネルギーを強引に引き出し、媚薬の効果を格段に高める。

 エネルギーが混じった媚薬液は、裏で高値で取引される。

 異能者を文字通り骨の髄まで使い潰す。

 非道にして合理的かつ冷酷な組織のポリシーだ。


「くぁ゛……はッ❤︎ あ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛〜〜〜〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎ ま、まだッ❤︎ まだぁッ❤︎ おわッだい゛ッのがぁッ❤︎❤︎❤︎ はッ❤︎ はぁ゛お゛……ッ❤︎ く❤︎ お゛〜〜〜ほおぉ゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎」


 当然の如く、桐子の身体には媚薬の侵食が進んでいた。

 誘拐し、家族を人質に脅迫し、土下座までさせて行う「協力」が、全くのノーリスクなはずがない。

 ソレは直腸からの媚薬浸透。

 血液中に、神経を蒸発絶頂させるレベルの高濃度媚薬が注がれる。

 身体中が常時電気ショックを受けたように痺れだし、ありとあらゆる刺激が快楽へと変換されていく。


「う゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎ う゛ぉ゛ッ❤︎ ぐォ゛お゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎ ほ❤︎ ほッ❤︎ ほお゛お゛お゛ッ❤︎❤︎❤︎ はやぐッじろぉッ❤︎ とけるッ❤︎ アナルぅ゛ッ❤︎❤︎❤︎ あづくでッ❤︎ どげるぅう゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 尻を突き上げたポーズを取るだけで、今にも身体が砕けてしまいそう。

 彼女の血液は、既に赤から卑猥なピンク色に置き換わり始めている。

 媚薬が完成する頃、桐子の肛門はヒダまでピンクの常時絶頂アナルへと変質していることだろう。

 そうなってしまえば、二度と同じ媚薬調合は叶わない。

 異能者の肛門一つにつき一度きりの超貴重な媚薬なのだ。

 それはもう、法外な値段がつけられる。


『桐子さんねえ、調合が完了していない内にビーカーが倒れるなんて論外でしょう? あなたの役割はそのポーズを維持することです。ほら、自分から志願している癖にヘバるなんて笑いものですよ』


 そのためだったら、組織は桐子の肛門「程度」、即断即決で破壊する。


ゴボッ❤︎ ご……ぐりゅりゅりゅりゅッ❤︎❤︎❤︎


 アナルを擦るガラス棒。

 そこに絡む媚薬液が、次第に粘度を増していく。

 腸壁を撫でる媚薬の力が強くなり、鋭敏化した神経に更なる負荷がのせられる。


「うぎーーーーーーい゛ッ❤︎❤︎❤︎ い゛❤︎ い゛ッぎ❤︎ ぎォ゛❤︎ お゛ごほおお゛お゛お゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ こ、こ、こわれる゛ッ❤︎❤︎❤︎ まだッ❤︎ まだなのぉ゛ッ❤︎ ケツとけるッ❤︎ とけるからはやぐぅううぅうう゛う゛う゛ッ❤︎❤︎❤︎」

『異能者を肉ごと溶かして媚薬に入れたら、どんな効果になるのでしょうねえ……それも気になる所ですし、溶けるんならしっかり溶けてくれてもいいですよ』


 桐子の願いは即、却下。

 コーヒー片手の談笑程度に受け流される。

 薬を打たれたマウスが鳴いたって、ビーカーに劇薬を注いだって、その熱さも痛みも、当人が感じることはないのだ。


「ふッ❤︎ ふぅ゛ッ❤︎❤︎❤︎ ふざッげ……う゛❤︎ あ゛ッ❤︎❤︎❤︎ あ゛ォ゛お゛ッ❤︎❤︎❤︎ ぐ❤︎ う゛ぎぃ゛い゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎ ごりごりづよいッ❤︎ まぜる゛のッ❤︎ はげじぃい゛ッ❤︎❤︎❤︎」

『ふざけてないですし、粘つくので強く混ぜなきゃいけないんですよ! そんなに辛いんならもっと尻穴を緩めてくださいよ……溢れない程度に!』


 ビリビリとシーツが遂に破れ、マットレスが剥き出しになる。

 ぴィんと張り詰めた太ももが不可解な上下運動を開始する。

 呼吸すら、発声すらも、桐子を絶頂させようと刺激を生み出す。

 シーツに押し付けられたメートルバストなど、数センチ擦れるだけで潮吹きは不可避。

 ぷちぷちと頭蓋の奥から聞こえる音は、決して幻聴ではないはずだ。


ちゅぽ❤︎


「ォ゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎」


 ガラス棒が引き抜かれる。

 その先端には、プルプルとしたピンク色のゼリー破片がくっついていた。


『……よし、完成しましたよ桐子さん! もうOKですので、好きにぶりゅぶりゅ出しちゃってくださ〜い』


 男が言うと、巨大なバケツが運ばれてくる。

 ぶるぶる暴れるデカケツの後ろに、一滴も逃すまいと設置された。

 いくつかの薬液に桐子の霊力が溶け込んで、媚薬は膨張、ゼリー状に変化する。

 後は桐子が、その敏感なアナルを力ませて、完成品を世に産み落とすだけ。


「ふーッ❤︎ ふゥ゛ーッ❤︎ ん゛……ぐ……う゛……〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎」

『ちょっとどうしたんですか? 出せって言ったら早く出してください。あんまり長く溜め込んでると吸収されてロスが出ますし……固まりすぎて後々の扱いが面倒なんですけど?』

「わッ❤︎ わがッ❤︎ あ゛……はッ❤︎ はぅ゛ッ❤︎ は、ぐッう゛ぅう゛う゛う゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 しかし、桐子の身体は思うように力めない。

 桐子自身は一刻も早くひり出しきってしまいたいのに。

 破裂しそうな疼きを吹き飛ばすために、潰れそうなほどに暴れている心臓を鎮めるために。

 何より、仕事をやりきって桐春の安全を確保するために。


「ふぎ❤︎ い゛う゛ゥ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ んッぐふぅ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎」

『ほらほら急いでください? 大変ならこっちからサポートしてあげましょうか? ほら、ワンツー、ワンツー、力みすぎると逆に出が悪くなりますからね』


 ガラス棒でトントンと尻穴をノックされ、背骨が割れんばかりの電流が走った。

 媚薬の侵食は既に肛門、腸の全域に達している。

 本来触れていることすら気付かないかもしれない、そんなソフトタッチでも。

 目から火花が飛び出しそうで、肺の空気を全て搾って叫んでしまいそうで。

 出せるだけの牝汁を噴き上げて絶頂してしまいそうになる。


 それなのに、出ない。

 身体に力が入らない。

 桐子の本能が力みを抑えている。

 人間としての本能が、退魔巫女としての経験が、桐子の肛門を抑えつけている。

 「いけない」「出してはいけない」「終わってしまう」と叫んでいる。

 肛門に意識を向けるだけで、パチパチとピンクの火花が散るのだ。

 ボテるまでに媚薬ゼリーが詰まった腹が、今にも破裂しそうな鼓動をするのだ。

 今排泄をしてしまったら「終わる」と危機回避本能が予知していた。

 桐子自身がどれだけ望もうと、肛門は言うことを聞いてくれない。

 生存本能に、理性は争うことができなかった。


『はぁ〜仕方がないですね』


 しかし、そんなものを配慮できたら外道組織は成り立たない。


ばちんッ❤︎ ばぢんッ❤︎❤︎❤︎


「ンぉ゛ッ❤︎❤︎❤︎ ほ……? おぎょごッ❤︎❤︎❤︎」


 乳首に走る鋭い刺激。

 心臓を鷲掴みにされたかのような衝撃が2回。

 じくじくと神経の塊に快楽が浸透。


 パンパンのソーセージ勃起を果たした乳突起へと、ワニ口クリップが喰らいついていた。

 クリップにはコードが接続、男の手元にある装置へとつながっている。

 桐子が乳絶頂に悶える最中、男は装置のボタンを押し込んだ。

 装置……電流装置が稼働して、銅線の先へと刺激を送る。


ばちばちばちばちちちちちちちッ❤︎❤︎❤︎


「あぎゃッ❤︎❤︎❤︎ お゛ぎょびょびょびょびょびょびょびょびょびょぎょォ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 桐子の乳首に、アクメ電流を流し込む。

 豊満な乳房……毛細血管の端にまで媚薬が染み込み、うっすらピンクがかった爆乳が、一瞬にしてアクメ爆弾に変化した。


ばちばちばちばちちちちちちちッ❤︎❤︎❤︎


「かヒャ……あッがぎぎぎぎぎぎぃぎょぉお゛お゛お゛ーーーほッ❤︎❤︎❤︎ ほッ❤︎ ほンぉッ❤︎ ぷぎほごごごぎゃあお゛お゛お゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 桐子の身体が跳ね上がる。

 身体中の筋肉が、意味不明に収縮する。

 全身くまなく……肛門の先の筋肉も、だ。


ぼり゛ゅッ❤︎❤︎❤︎


「…………かヒュ❤︎❤︎❤︎」


ぼるッ❤︎ ずるぼッ❤︎❤︎❤︎ どぼぼぼ……ッ❤︎❤︎❤︎


「か……あ゛ッ❤︎❤︎❤︎ が❤︎ ひゃぎゃ……ッ❤︎❤︎❤︎」


ぼりゅぼりゅぼりゅぼりゅぼりゅぼりゅーーーーーーずぶぶびょぼォ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎


「う゛ぎいいぃいいいぃいいいぃい゛い゛い゛い゛い゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ イぐッ❤︎❤︎❤︎ イぐイぐイぎゃうううう゛う゛う゛〜〜〜〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ごぎょ❤︎ お゛❤︎ あ゛ッぎひぎいいぃいい゛い゛い゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 高く打ち上がる、ピンク色の長いゼリー。

 桐子の肛門力を誇るように勢いよく、巨大なバケツにゼリーが放り込まれていく。


「ほぎょォ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ う゛❤︎ ぎゅほッ❤︎❤︎❤︎ ンごッ❤︎❤︎❤︎ ぐほぉお゛お゛お゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ イ゛ッ❤︎ がヒュう゛ッ❤︎❤︎❤︎ イぎゅぐ❤︎❤︎❤︎ う゛❤︎ ぐォ゛ッ❤︎ お゛おぉッ❤︎ ほ❤︎ おおおぉおぉおぉおぉおぉおぉおぉお゛お゛お゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


ぼビュる゛ーーーずりゅりゅりゅッ❤︎❤︎❤︎ ぶぼッ❤︎ ぼぶりゅ❤︎ びゅるるるるーーーッ❤︎❤︎❤︎


 細い身体のどこに詰め込まれていたのか。

 長い長いアナルゼリーは数十秒にもわたって排出され続けていた。

 そろそろ1分になろうという頃、


「が……あぎッ❤︎❤︎❤︎ がぎゃひッ❤︎❤︎❤︎ ヒギ❤︎ い゛ぎぎぎがッ❤︎ が❤︎ がッあ゛❤︎ あ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎」


 桐子の嬌声が捻じ曲がる。

 突き上げた腰が一度、二度と跳ね上がり、ゼリーが大きく波を打つ。

 そして、


ずビューーービュビュビュ……びゅりゅ……ず、ずるるる……る……ずるぅ゛……❤︎❤︎❤︎


「あ゛❤︎ が……かッ❤︎ は……は❤︎ はァ゛❤︎ あ゛……ぎァ……ッ❤︎❤︎❤︎」


ず……ぶ……ぶっぽ……❤︎


 勢いが弱まり、ようやく端が現れた。

 桐子の下半身がベッドに落下。

 ピンクに染まったぽっかりアナルがヒュくヒュくと無様に痙攣している。


「……ッ❤︎ ……ッッッ❤︎ ッ❤︎ ッ❤︎ ッッッ❤︎❤︎❤︎」


 桐子は、大口を開け、目を見開いた驚愕の表情のまま、固まっていた。


『おっと……脳みそが「焼き切れて」しまいましたかね……まだくたばってもらっては困るんですが』


 あらゆる汁でぐしょぐしょになった顔を覗き、男が呆れたようにため息をついた。

 それは彼にとってはよくある光景だった。

 桐子が本能で排出を拒否した理由でもあった。

 強烈すぎる排泄ケツアクメは……異能者の強靭な脳神経にすら多大な負荷をかけてしまう。

 一人につき一度しか生成できない理由がコレだ。

 大半は一度目で絶命する。

 助かったとて、二度目は途中で全員絶命する。

 デスアクメを代償に、バケツいっぱいのほかほかゼリー媚薬が出来上がるのだ。


『まったく……あなたにはまだまんこが空いてるんですから……ほら、お目覚めの時間ですよッ!』


 男の口調は、まるで寝坊を叱りつけるような気軽さだ。

 乳首のソレと同じように、銅線が繋がったアナルパールを持ち上げる。


ずぶりゅッ❤︎❤︎❤︎


「……ッッッ❤︎❤︎❤︎」


 躊躇なくピンクのアナルにねじ込んで、


『はい、おはようございます』


 通電ボタンを押し込んだ。


ばちばちばちばちちちちちちちッ❤︎❤︎❤︎


「はぎィ゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ンィ゛❤︎ イ゛ッぎ❤︎❤︎❤︎ ぐぎぎぎぎぎィ゛ぎゃあ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 乳首とアナルにアクメ電流。

 アクメで止まった心臓は、アクメの力でマッサージ。

 シーツと同化せんとばかりに潰れていた桐子の身体が、一瞬の通電でびきッ❤︎ と飛び上がる。


「はぎッ❤︎❤︎❤︎ あぎひッ❤︎ い゛ーーーぎぎぎぎほぉお゛お゛お゛お゛お゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ お゛❤︎ ほごッ❤︎ ぐごほぉお゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎」

『ほら、起きたらとっとと腰上げて! 今度はおまんこビーカーを使いますからね……ったく、名のある異能者とか噂があるから期待してたってのに。これじゃそこらの異能者と同じじゃないですか』


 ベッドを軋ませ飛び上がる桐子。

 男は飛び散る汁気に顔をしかめ、自分の持ち場に帰っていく。

 電流は止まらない。

 桐子がはっきりと目を覚まし、自ら腰を持ち上げるまでは止まらない。


ぼちゃッ❤︎ びちゃびちゃびちゃびちゃッ❤︎❤︎❤︎


『あ、ちょっと! まだゼリー残ってるじゃないですか! バケツ新しいの持ってきて! ああ〜もうッ! それだけでいくらになると……もったいないいっ!』


 アナルプラグが抜け落ちて、半固形のゼリーが溢れ出す。

 スタッフたちが慌てふためき、新たな回収バケツを持ってくる。

 のたうちまわる桐子の身体を案じるものは誰もいない。

 床に落ちたドロドロのピンクゼリーより大事なものは、ベッドの上には存在しなかった。


◆ 


「フーッ❤︎ フーッ❤︎ は❤︎ はぐッ❤︎ う゛……ォ゛……お゛ォ゛……ッ❤︎❤︎❤︎ ち、ちょっと、待ってッ❤︎ ン゛フーッ❤︎❤︎❤︎ う゛❤︎ ぐふゥ゛ーッ❤︎ ンう゛❤︎ ぐ❤︎ う゛❤︎ う゛❤︎ う゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎」

『はあ……自分で歩けると言ったのはあなたですよ? 赤ん坊よりも歩くのが遅くては、こっちの予定に支障が出ますから……』

「う゛……るさいッ❤︎ お前らの……ッ❤︎ てなんかッ❤︎ ぐ❤︎ ンォ゛ッ❤︎❤︎❤︎ ォ゛〜〜〜〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


プシュッ❤︎ ぷしゅッ❤︎ ぷじぃーッ❤︎❤︎❤︎


『ったく……あなたの潮には1円の価値もないんですよ? 掃除するだけこっちのロスだってのに』


 部屋を移動する桐子。

 壁に手をつき、小鹿のように震える足を引きずって、男の背中に追いつこうと這いずるように歩を進める。

 アナルはもちろん、おまんこまで媚薬の過激なピンク色に染まりきっていた。

 歩くだけで尻肉や太ももが擦れ、脳髄を溶かす絶頂が巻き起こる。

 数歩ごとにピンクの潮を噴き、一回り肥大化した乳房を弾ませ足を止める。

 乳首からも薄ピンクのミルクが溢れ、足元に惨めな痕を残す。

 血液中に溶け込んだ媚薬のせいで、桐子の身体は恐るべき敏感ボディとなっていた。

 まともな生活など困難どころか不可能だ。

 こうして数メートル先の部屋に向かうだけで、10回近くの潮吹きアクメをしているのだから。


 それでも、僅かにだって男たちの手を借りたくなかった。

 それは理屈ではなく意地。

 桐子最後の、ほんの僅かな抵抗だった。

 フウフウと肩を揺らして呼吸を整え、桐子を待つ男の元へと足を動かす。


『……ッ❤︎❤︎❤︎ ォ゛❤︎ ォ゛❤︎ ンごォ゛ーーーーーー❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎』

「〜〜〜ッくぉ゛ッ❤︎❤︎❤︎ ンぎ❤︎ う゛❤︎ イ゛……ッぐぅうぅう゛う゛う゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 その時、壁を震わす強烈な絶叫が桐子を襲う。

 振動が桐子の敏感ボディを愛撫して、再び本気潮吹きをキめさせられる。

 まるで魂を搾り尽くすかのような悲鳴はより深く、桐子の芯にまでアクメを轟かせる。


『……まったく、廃棄室はいつもうるさいですねェ……桐子さんは最期くらい、静かにお願いしますよ?』

「……ッ❤︎ ふ❤︎ ふぅ゛ッ❤︎❤︎❤︎ ぐ……ふぅう゛う゛う゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 アクメに揺れる脳内で、桐子は「下衆め」と吐き捨てる。

 桐子が通り過ぎようとしていた部屋、「廃棄室」と看板が掲げられた部屋がある。

 今の悲鳴はその中からのものだった。

 そして、男は「桐子は」と、当然のように口走った。


(ど、どのみち……私は廃棄される予定って訳か……ッ❤︎ 退魔巫女として、せめて戦って死にたかった……)


『ォ゛❤︎❤︎❤︎ ンごッ❤︎ うぶォ゛……❤︎❤︎❤︎ ォッ❤︎❤︎❤︎ ォッ❤︎❤︎❤︎ ほォお゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎』


 扉の向こうの声は、次第に酷く激しく変化する。

 一定ではない悲鳴のリズム。

 みるも恐ろしい、凄惨な「終わり」が壁一枚挟んだ向こうに広がっているのだろう。


 今誰かが上げている叫びが。

 想像すら恐ろしい出来事が。

 いつか必ずやってくる。

 朝宮桐子の現実となる。


 どんな形になるのだろうか。

 理想の最期ではないだろう。

 輝かしい末路にはなりえないだろう。

 けれど、桐子は少しだけ前向きだった。

 そんな桐子の望まぬ終焉が、桐春を生かすことができるのだから。


(桐春のためなら……終わってやる……せいぜい、連中の鼓膜を痛めつけて……くたばってやる……ッ❤︎)


『ォォォォーーー❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ォ゛❤︎ ガ……ァ゛ーーーーーー❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎』

「ぐッ❤︎ う゛……ぎゅぐうううう゛う゛う゛う゛う゛う゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 悲鳴に全身を愛撫され、桐子はまたも絶頂。

 しかし、桐春の笑顔を思い出し、気力だけで歩きだす。

 桐子が入るのは一つ先の部屋。


『この先は桐子さんだけが入ってください。私まで「搾られる」のは勘弁なので』

(まるで私が搾られても良いって言ったような事を……ッ)


 「生産室」と書かれた部屋だ。



 これまでとは毛色の違う暗い部屋。

 分厚い扉が重々しい音と共に開き、桐子は内部に入れられた。

 扉が閉まる音を背中で聞きつつ、何を「生産」させられるのかと暗がりを観察する。


「……せめてでん」


 「電気くらいつけてくれ」

 そう言おうとした瞬間。


「ぐぶァッ! あ゛がっ! ぶぁ、ぐむぉ゛ぼォ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎」


 桐子の顔が、生暖かい膜に包まれた。

 ぬるぬるとした汁で濡れており、タコやイカのように自在に蠢く厚い膜。

 桐子を首までぱっくりと包み、甘ったるい香りが鼻をくすぐる。

 咄嗟に両手で抵抗するが、ぬるぬるの汁が滑るせいでまともに掴むこともできない。


(こ……これ……魔獣の類か……!? 触手……! なんでこんなモノを飼っている!?)


 どんな事情があれ、異能者を人と認めようが拒もうが、魔獣や魔物といった怪物が人間の敵であることに変わりはない。

 触手もその一種。

 人間がそんな人類の敵を、このように従えているという事実。

 それだけでも、桐子にとっては由々しき事態だった。


「む゛……ぐむッお゛……う゛❤︎ ぐッ❤︎ う゛フ❤︎ ンぐ❤︎ ッッッぐゥ゛ーーーッ!」


 だが残念なことに、組織の実態を論じる余裕も、酸素もない。

 滑る触手の口の中は、臭くて湿っていて、息苦しい。

 薄く酸素はあるようだが、このままでは酸欠になるのは時間の問題だ。

 桐子を持ち上げようと引っ張る触手に抵抗するが、踏ん張る程度で触手に勝てる訳がない。

 全身筋肉の触手に引きずられ、桐子は少しずつ部屋の奥へと入っていく。


(こ、コイツに身を委ねろと言うのか……ッ! 冗談じゃない……けど、桐春が……私が終わらなければ桐春が……ッ)


 退魔巫女の誇りと、母の愛。

 本来相反するはずのない二者が天秤にかけられる。

 こんなことを考えなくてはいけないという時点で、この上ない屈辱だ。

 だが、そんな屈辱の時間すらも桐子には大して残されていなかった。


「ぶォっ❤︎ ぶふ❤︎ ぶふッ❤︎ ぐ……フ❤︎ ふヒュ❤︎ ヒュッ❤︎ ヒュこ……ォ……ッ❤︎❤︎❤︎」


(や、やばい……ッ! 酸素がッ、頭、が……ッ❤︎ き、きり……は……ご、め……ッ❤︎)


 酸素欠乏。

 頭がグラつき、全身がぼんやりと熱を放つ。

 血中媚薬が湧き上がり、牝の臭いが全身から放たれる。

 乳首がイキリ勃ち、ピンクの割れ目とアナルが汁を溢れ出す。

 本能が生殖機能を優先し、桐子の牝を際立たせる。

 触手にとってはご馳走となる、牝異能者のフェロモンが撒き散らされる。


ぼしゅ❤︎


(ッ!? 何、この甘い……臭い、の、ぉ゛……ッッッ❤︎❤︎❤︎)


 直感でマズいものだとは理解した。

 顔面に広がる謎の気体が、ろくでもない性質を持っているのだと本能が察知した。

 けれど、身体は正直だ。

 酸素が足りない。

 吸うしかない。


「す……ぐぼお゛ッ❤︎❤︎❤︎ ごッ❤︎ はぎッい゛ぎゃお゛❤︎❤︎❤︎ ご……ほッ❤︎ ほッ❤︎ ンぐッごぉお゛お゛お゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


(媚薬ッ❤︎ 魔獣の媚薬ッ❤︎ しかもッこれ❤︎ キヅいッ❤︎ 今まで嗅いだどんな匂いよりッ❤︎ 濃いっ❤︎❤︎❤︎)


 股間に消化器でもついているのか? などと。

 品性下劣なジョークは、所詮妄想の産物でしかないはずだった。

 けれど、


ブジョバッ❤︎❤︎❤︎ ばじゃばじゃばじゃばじゃッ❤︎❤︎❤︎ ぶじ❤︎ じょッ❤︎ じょぼッ❤︎ ぶじょぼォーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎


 ガニ股開きで床を割らんと吹き出すイキ潮。

 その勢いは正に放水車。


「ごぎょぼ❤︎ お゛ぎょぎょぎょぎょぼ❤︎❤︎❤︎ いぎょごァ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ あぎゃッ❤︎ はぎ❤︎ い゛ッぎぎぎくぎょごぉ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」

(ふッ❤︎ ふッ沸騰するッ❤︎❤︎❤︎  肺破れるッ❤︎ アクメで心臓砕けるッ❤︎❤︎❤︎ トぶ❤︎ 全身トぶッ❤︎❤︎❤︎ コレ……コレッ❤︎ さっきのと段違い゛ッ❤︎❤︎❤︎)


 桐子の蜜壺を侵したのは、あくまで人間に使うために人間が科学的に作製したモノ。

 未知の力といえば桐子自身の霊力くらいなものだった。

 けれどコレは違う。


「あ゛❤︎ あがッ❤︎❤︎❤︎ ひ❤︎ ひッ❤︎ ひぎぃぃぃーーーッ❤︎❤︎❤︎ は❤︎ ひッ❤︎ あひぎッ❤︎❤︎❤︎ は❤︎ はぎゃッあ゛ーーーッ❤︎ あ゛あ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ あああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」

(止まらないッ❤︎❤︎❤︎ さっきのならもう死んでるはずなのにッ❤︎ 死ねないッ❤︎ アクメ止まれないッ❤︎ 死ぬ❤︎ これッ❤︎ 狂って死ぬのに……死ねないぃい゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎)


 霊力を駆使した超常的力を発揮する媚薬。

 桐子の肉体限界を超えた快感を流し込まれ、その上で絶命も発狂も許さない。


(で、で、でなきゃッ❤︎ ここでなきゃやばい゛ッ❤︎❤︎❤︎ おかしくされるッ❤︎ ヒトじゃないモノにされるッ❤︎❤︎❤︎ はやくッ❤︎ はやくでるッ❤︎ でる❤︎ でる……でるでるでるでるぅううぅう゛う゛う゛ッ❤︎❤︎❤︎)

「がぶォッ❤︎❤︎❤︎ おぐ❤︎ ぐぶッぎぃいぃい゛い゛い゛ッ❤︎❤︎❤︎ ぶぉぐッ❤︎❤︎❤︎ お゛❤︎ がッ❤︎ は❤︎ は❤︎ はひッ❤︎ あぎッ❤︎❤︎❤︎ ひぎーーーッいいいぃい゛い゛い゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 桐子の両手が触手につかみかかる。

 ずるずるぬるぬると滑り落ちても、構わずがむしゃらにかかっていく。

 両足が下手くそなカエルジャンプじみてバラバラに暴れる。

 足元に広がるアクメ汁溜まりを跳ね上げながら抵抗する。


「あごお゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ おぼッ❤︎ ぐぶォ゛❤︎ ンぉッ❤︎ ぐぶぉ゛❤︎❤︎❤︎ ぷぎぃい゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ ひぎ❤︎ う゛ッぎ❤︎ はぎ❤︎ い゛ッ❤︎ ぴィ゛❤︎❤︎❤︎ ぎゅひィい゛い゛い゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 33歳、子持ちの未亡人退魔巫女。

 そんなありとあらゆる己のステータスをかなぐり捨てた決死の抵抗。

 おもちゃをねだる駄々っ子より懸命に、意味なく四肢を振り回す。

 肥大化爆乳もだぷだぷと跳ね、アクメミルクが宙を舞う。

 死を超えた恐怖に、我を忘れて暴れ狂う。

 そんな桐子を止めたのも、


じゅぶずッ❤︎❤︎❤︎


「ーーーッぎィ゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


どぼぢゅッ❤︎❤︎❤︎


「ほッッッぎょォ゛❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 死を超えた快感だった。

 ピンク色に染まるまで開発されたおまんことアナルに、その最奥の領域にまで。


ずぐ……ずッぐぐぐ……ずぬちゅ❤︎ ぬちッ❤︎ ぬちぐぐぐッ❤︎❤︎❤︎


「……っか❤︎❤︎❤︎ はッ❤︎ あ゛❤︎ ごォ……ッほ❤︎❤︎❤︎ ほ❤︎ お゛❤︎ ッお゛❤︎ ッごォ゛……❤︎❤︎❤︎」


(く……るしッ❤︎ 子宮とッ❤︎ アナルッ❤︎❤︎❤︎ 全部❤︎ 全部挿入されて……ッ❤︎ また呼吸ッ❤︎ でき……ッ❤︎ でも壊れないッ❤︎ 触手のモノだから……壊れさせてもらえないッ❤︎❤︎❤︎)


 桐子の腕より立派な触手が捩じ込まれた。

 一瞬にして、妊婦のように腹を膨らます桐子。

 極太触手が子宮を持ち上げ、腸内みちみちに詰め込まれる。


「〜〜〜ッ❤︎ ほ❤︎ ッぅ゛……く……❤︎❤︎❤︎」


ちょぼぼぼぼ……❤︎❤︎❤︎


 僅かな間の静寂に、膀胱から強引に押し出された小水の音色が部屋の中を過ぎ去っていく。

 それが終われば、


ぼぢゅッ❤︎ ぐぼッぐぼッぐぼッぐぼぼぼッ❤︎❤︎❤︎


「ぶぎォ゛❤︎❤︎❤︎ んごッ❤︎❤︎❤︎ おぎょぼッ❤︎❤︎❤︎ ッご❤︎ ッご❤︎ ンぐぼぉお゛ぉ゛お゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


(く❤︎ イぐッ❤︎❤︎❤︎ イぐッ❤︎❤︎❤︎ い、イってるッ❤︎❤︎❤︎ こんな……乱暴ッ❤︎ 身体壊れそうなのにッ❤︎❤︎❤︎ 全部きもぢぃ゛ッ❤︎❤︎❤︎ 神経ッオカしくされてッイぐぅう゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎)


 肉と汁気と絶叫の時間だ。

 触手は無情に、ただただ肉棒を叩き込む。

 孕ませる訳ではない。

 桐子の身体が真に大切な訳ではない。


ごりゅりゅッ❤︎❤︎❤︎ どぢゅッ❤︎ どちゅッ❤︎ ぼちゅぼちゅごりゅうぅッ❤︎❤︎❤︎

ぬぼッぐぼぢゅうぅッ❤︎❤︎❤︎ じゅぼじゅぼじゅぼぼぼぉぉぉっ❤︎❤︎❤︎


「ぬ゛ッ❤︎❤︎❤︎ い゛❤︎ に゛ぎいいいいいぃぃぃぉ゛ぉ゛ぉ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ あッ❤︎❤︎❤︎ ぃ゛ほお゛ぉッ❤︎❤︎❤︎ お゛ンッ❤︎❤︎❤︎ お゛ンッ❤︎❤︎❤︎ おごッほぉおぉお゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 触手が求めているのは桐子の霊力のみ。

 故に、桐子への慈しみなど皆無だ。

 両足首に触手が絡み、左右へと力一杯に開脚させる。


じゅぼじゅぼッ❤︎ ぶぐりゅりゅりゅッ❤︎❤︎❤︎ ぬぶじゅ❤︎ ぶぼじゅ❤︎❤︎❤︎ ずりゅ❤︎ じゅるるるるッ❤︎❤︎❤︎


 溢れ出るピンク汁を浴びながら、二本の触手は開かれた蜜壺をより一層激しく犯す。

 穴をほじくりやすいように固定させられ、ピンク汁を垂れ流しにして犯し尽くす。

 白目を向いた桐子の顔は、先程死に尽くした時を凌駕する絶頂が刻まれていた。

 触手にはそれすらも、あくまで通過点でしかないのだが。


どすッ❤︎ じゅるぶッ❤︎❤︎❤︎


「ぐ……ふゥ゛ゥ゛ゥ゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 追加で二本の触手が飛んだ。

 メートルを遥かに超えて肥大した、超乳レベルのその先端。


ずく……じゅるッぶぷぷぷぷぷッ❤︎❤︎❤︎


「くお゛〜〜〜ッほォ゛❤︎❤︎❤︎ お゛❤︎ あ゛ッぐ❤︎ ぎ❤︎ ひッ❤︎❤︎❤︎ ひっ❤︎ ひぃい゛ぃい゛い゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


(な……ち、乳首が……ひらいてる……ッ❤︎❤︎❤︎ どう、なって……わ、私は、私のカラダは、人間ッ? まだ人間、で、いられてる……?)


 乳腺にまで滑りこむ極細触手が、桐子の乳穴をこじ開ける。

 カップ状に変形した触手が、CDをも凌駕するデカ乳輪に吸着する。

 もう一度言おう。

 触手が求めているのは桐子の霊力のみ。


じゅるるるるる゛る゛る゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎

じゅびびびッ❤︎❤︎❤︎ ズズズ❤︎❤︎❤︎ じゅぽんじゅぽんじゅぽんじゅぽんじゅぽんッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎


びるッ❤︎❤︎❤︎ ぶビュる゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎


「ぉ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ひぎッ❤︎❤︎❤︎ ん゛ぐォ❤︎❤︎❤︎ お゛ぅァ゛❤︎❤︎❤︎ ァ゛が❤︎❤︎❤︎ あッぎ❤︎ ぎひ❤︎ ひ❤︎ ひ〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎ んぎぎぎぎッ❤︎❤︎❤︎ ぐぎぃい゛いいいぃぃいぃいぃぃぃいぃ゛ぃ゛ぃ゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 母乳に染み出す、膨大な霊力エネルギーのみ。

 この部屋は生産室。

 異能者という素体を刺激し、体内に保有された霊力エネルギーを「全て」奪い去る。

 一滴残らず、慈悲も残さず、異能者としての生きる力をカスになるまで搾り取る。


「オォオォオオォオ゛オ゛オ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ぷごッ❤︎❤︎❤︎ ほ❤︎ ぎ❤︎ ぎィあ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎」


 獣のように叫ぶ桐子。

 アナルもおまんこも、口もまぶたも鼻の穴も、全ての毛穴も、乳腺さえも。

 全てをパックリと全開に、出せる限りのアクメを叫ぶ。

 薄くピンクがかったミルクは、媚薬ゼリーとは違って「端」はない。

 桐子の身体が保有する霊力が尽きるまで、途切れることはない。

 満足の概念を知らない触手はつまり。


どぎゅッ❤︎❤︎❤︎ ずじゅるるるるるッ❤︎❤︎❤︎ じゅぼ❤︎ じゅぼじゅぼじゅぼじゅぼじゅぼじゅぼッ❤︎ ずぶぼ❤︎ じゅぷぼぼぼぼ〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎


 桐子という素体が空になるまで止まらない。


「イォッ❤︎ ンぐ、ふぉお゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ お゛ッ❤︎❤︎❤︎ おぐッ❤︎❤︎❤︎ お゛ぐぅぅううぅぐーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ふッ❤︎ ふンぐッ❤︎❤︎❤︎ うぐ❤︎ ご❤︎ お゛ッ❤︎ お゛ご❤︎❤︎❤︎ うぐォ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 触手が暴れる。

 乳房を刺激するほどご馳走の……霊力の出が良くなると学んだのだ。

 振動を加え、乳首を引っ張り、巨大な乳肉を責め立てる。

 アナルをより深くまでほじくりかえし、子宮にぐりぐりと振動を与える。


 隣の部屋から聞こえていた、ヒトとは思えない理性なき絶叫。

 桐子の喉から飛び出していたのは、ソレとそっくりな音色だった。

 固く閉ざされた扉はまだまだ開かない。

 桐子の絶叫が消え去るまで、隙間の一つだって、できることはない。



ずる……ずるるるる……


『はーいもっと丁寧にね。桐子さんはどうでもいいんだけど、音を立てすぎるとせっかく休眠した触手が起きちゃいますから。そうしたら、こっちが奴らのデザート行きになりますからね〜』


 下っ端のスタッフに引きずられ、全身汁まみれの肉塊が引き摺り出された。


「は❤︎ かッは❤︎ は❤︎ はーッ❤︎ は、はァーッ❤︎ あ゛❤︎ お゛……ッぐ❤︎ イぐッ❤︎❤︎❤︎ イぐ……ぅ゛……ッ❤︎❤︎❤︎」


 道端で干からび、くたばったカエル。

 ガニ股でピンクの股間を晒した桐子の第一印象だ。

 全身脱力し、手足は引きずられるがまま。

 肥大化しすぎた乳房が身体の左右にこぼれ出し、ずるずると白い床に擦れている。

 白目を向きっぱなしの瞳に色はない。

 意識はあるのかないのかわからない。

 もはや意識などという概念のない、永遠に絶頂し続ける世界から戻って来れなくなったのか。


「き……ぃはぁ……ッ❤︎ は❤︎ ぁ゛……き、っは❤︎ は……きり、は……ッ❤︎❤︎❤︎」


 否。

 意識はなくとも心はまだ、朝宮桐子が残っていた。

 愛娘のために全てを捨て去り、倒すべき敵であった触手にその身を捧げた女の意思が。

 真の意味で、全てを投げ出して桐春のために尽くした母がいた。


『通電は……多分いらないんですよね。どんな原理なのか、媚薬が切れると自然に意識を……』

「は……は……は……う゛ッ❤︎❤︎❤︎ ぐ❤︎ ふ❤︎ はッ❤︎ はぁ゛……が……はッ!」

『取り戻す……不思議ですね。連中の作る媚薬の秘密も、桐子さんのデータから解明したいところです』


 起き上がった桐子は、まず己の身体を理解した。

 呼吸だけで脳をチリチリと絶頂させる。

 全身の神経が好き勝手に快楽電波を流し合う。

 何もしていないのに、手足がビクビク痙攣する。

 クリトリスが、乳首が、焼きごてを当てられているかのように熱い。

 熱さを感知した途端、脳から脊髄から、思考を真っ白に止める電流が駆け巡る。

 肉体が「終わって」いた。


(これでは……ペンを握るだけでイき果てる……ッ❤︎ 立って歩けるのか? 私は、服を着ることは、できるのか?)


 血流、神経と共に流れているはずの霊力。

 それがない。

 桐子の身体を構成していたエネルギーの一つが、空っぽになっていた。

 献血で血を抜いた後のような冷たさが身体に残っている。

 ぽたぽたと身体から流れ落ちる液体にも、霊力は欠片も宿っていない。

 ぱっくり開かれた乳首。

 感覚すら途切れ掛けのおまんことアナル。

 そこから溢れるピンクの汁は、媚薬こそ濃厚だがそれだけだ。

 退魔巫女に必須の力は、もうなくなっていた。

 霊力が「終わって」いた。


(感じない……今はもう、霊子体の魔獣さえ見えないのか。なんだろうな……この感覚……嫌な軽さだ。大事なモノがなくなって、不気味なくらい、身体が軽くなっている……)


 朝宮桐子はどうしようもなく「終わりきって」いた。

 壮絶なアクメ地獄から帰ってきた直後でも、それがすんなり理解できてしまうくらい。

 救いや希望を許さない「終わり」があった。


(でも、もうそれでいい……私がどうなったって)


「は……は……そ、それ、で……もう、お、わり……なんだ、ろう?」


(桐春がいる、から……!)


『ん? ああはい、桐子さんにお願いしたかった「協力」のスケジュールはこれにて終了です! いやあ……序盤はどうなることかと思いましたが……霊力の質と量は脱帽でした! 実に素晴らしいっ! 組織を代表して御礼を言わせてください!』

「い、らな……い……そ、れより……き、りは……むす、め……」


(桐春を助けられたから……もう、どうなったっていいッ!)


 無神経で無関心な男の上っ面だけの感謝。

 これまでの腹いせも込めてそれを突っぱね、桐子は娘の名を呼んだ。

 「終わった」後の朝宮桐子の気がかりはそこだけ。


(面会……いや、遠目から見るだけ……映像、写真だけでもいい。桐春、あの子の顔を一目だけでも……!)


 桐子の末路も、こんな外道組織のことも知らないままに育って欲しいとひたすら願うだけ。

 ゾワゾワと駆け巡る快楽が脳を蝕み切る前に。

 全てが完全に狂ってしまう前に。

 この連中が桐春に関わらないことを約束させなければ。


『ああ、桐春さんですね……』


 男は今まで忘れていたかのように名前を呟く。

 桐子の顔を覗き込み。


『お会いしますか?』

「あ゛……そ、う……? は?」


 そんな風に何気なく、男は尋ねるのだった。



『はいっ! 親子感動の再会ですね!』

「〜〜〜ッ!」


 嫌な予感はあったのだ。

 乗せられた車椅子が、ゆっくりと「廃棄室」に入っていく時。

 中に入った時、男がぽつりと『あれ、もう行っちゃったのかな』と呟いた時。

 『待っていてくださいね』と言った男が、巨大な棚に向かって歩いて行った時。

 最後に残った桐子の経験が、危険信号を鳴らしていた。

 鳴り響く信号を止める術はないのだが。


 そして、


『重量にして3800グラム……赤ん坊にしては結構大きめでしょうかね? 桐春さんは最初どれくらいだったんです?』

「あ……あ゛……き、りは……なん、で……ッ! ど、どう、して……ッ!」


 男が手にしていたのは巨大なガラス瓶。

 中には……ピンク色のゼリー状のモノが封入されている。

 側面のラベルには「朝宮桐春」の文字。

 一緒に書かれた日付と時間は……今から半日ほど前だ。


 桐子が丁度、「生産室」へと這いずっていた頃だ。


『いやぁ……桐春さんはお若いからイケると思ったんですが……異能者として未熟だったんですかねえ。桐子さんよりかなり早くに「終わっちゃって」ね……ははははっ』


 男は『失敗失敗』と瓶を叩く。

 桐子は言葉も失って、たぷたぷと揺れるゼリーを見つめた。


ーーーか、ぁ……さッ❤︎ お……か……さ……❤︎


「ーーーッ! き、りはッ! 桐春、きりはぁああ゛あ゛あ゛ッ!」


 そこから聞こえた気がしたのは、いや確実に聞こえてきたのは。

 愛する娘、桐春の声だった。


「ぎッざばらッ! なんで……わ、わだじッが! やる゛ッで言っだ! き、りはにでッを゛だざだいッでいっだぁああ゛っ!」


 車椅子から転げ落ち、桐子は怒りのままに吠え上げた。

 だが男は『そうですね』とそっけない。

 芋虫同然、地面を這いずるだけの桐子に、彼が怯える理由はない。


『桐子さんは桐子さんにやっていただく内容に「協力」していただきましたね』

「だ、だっだらあぁあ゛ッ!」

『ですが』


 男が持っていたタブレットを差し出した。


『桐春さんには「桐春さん用」のスケジュールを用意していましたので。そちらに別途「協力」していただいていたんです』

「ッ! う、うぞッづぎ……! で、だ、ざだいッで……!」

『そんな事は約束していません』


 確かに、していなかった。

 男が約束したのは、「桐春にシフトさせるつもりだったスケジュールを予定通り桐子に課す」ことだけ。

 それを実行したからといって、「桐春に手を出さない」とは言っていない。

 まあ、「桐春には別のスケジュールがある」とも言われてはいなかったが。


『桐春さんは桐春さんで、彼女のスケジュールを桐子さんに移すと言ったら土下座して志願してくださいましたよぉ……いやぁ〜』

「ッ!」


『親子ですねぇ〜』

 瓶を叩いて笑う男。

 中のゼリーがビクビクッ❤︎ と悶えた。


「ぎ……ざばッ! このげどぉお゛お゛お゛ッ!」


 桐子は男に掴み掛かる。

 正しくは、身体を引き摺って男の足にしがみついただけのこと。

 この男一人をどうにかしたところで、組織にはなんのダメージもないだろう。

 これからも異能者たちを差別し、人道を外れた行為に明け暮れるだろう。

 しかしそれでも。


「が、えぜッ! きりッは、かえ、じでぇえッ!」


 桐子の全てを弄んだ張本人だけは、許すことができなかった。

 呪われた妖怪じみた動きで、ずりずりと男の足首にしがみつき、

 そして。


ぐるるるるるるるッ❤︎❤︎❤︎


「はぐぉ゛……ッ❤︎❤︎❤︎ ご❤︎ お゛……ッぐ❤︎ う゛❤︎ お゛……おだッが……ッ❤︎❤︎❤︎」

『やっと効いてきましたか……霊力は空っぽなはずなのに個体差が大きいんですよねえ』


 何も残っていないはずの腹が膨らみだし、その快楽に悶え転げた。

 注入された媚薬は勿論、霊力やその源、また霊力が乗るような物質さえも桐子の身体にはないはずなのに。


ごろッ❤︎ ぐろぉごごごごッ❤︎❤︎❤︎


「お゛……ッごはッ❤︎❤︎❤︎ はッぎ❤︎ う゛……何❤︎ お゛ぉお゛……ッ❤︎❤︎❤︎ わだッじ、に❤︎ 何ぉ゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 お腹がみるみる膨らんでいく。

 腸だ。

 最も初めに陵辱開発され、ピンク色の性感帯に改造されたアナルへ向かって、何かがものすごい勢いで込み上げている。

 しがみつく桐子の手を蹴り払い、男が答えた。


『人格ですよ。朝宮桐子の魂を物質化したモノと言うのでしょうか……正にコレなんですけど』


 『コレですよ』と、瓶をノックして見せた。

 「朝宮桐春」とラベルが貼られた大きな瓶。

 桐春の声が聞こえてきた、時々生きているようにビクビクと水面を揺らす、謎のゼリーを指差した。


「ッ❤︎ た、たまじぃお゛……ッ❤︎❤︎❤︎」


(それじゃあ今ッ❤︎ 私のアナルをノックしてるのってッ❤︎ 「私自身」ッ❤︎ 私という人格! 魂! 心そのものが今……身体から排出されかけて……!)


「ぐ❤︎ ふぎッい゛うッ❤︎❤︎❤︎ ォ゛❤︎ ォ゛❤︎ ンごォ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」

『廃棄室と言ったでしょう? ゴミもしっかり分別して、最後の最後まで使い切るのが我々のモットーなんですよ』


 残った力を総動員。

 桐子は己のアナルを締め付けた。

 筋肉を動かすだけで、脳みそが千切れそうな快感が襲う。

 地面に乳房が擦れるだけで、ぼびゅる❤︎ とミルクが乳腺を擦る。

 けれど、それよりも生存本能が動いていた。


「ふぎッ❤︎ ンぎ❤︎ ふ❤︎ ふッ❤︎ ンぐふ❤︎ う゛ぐふぉぉお゛お゛お゛〜〜〜〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎」


 股間から潮吹き晒し、緩んだ乳腺からミルクを垂らし、それでもアナルだけは開けるまいと全神経を集中させる。


ぐろろろろ……❤︎


「ぷぎぅ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ う゛ふッぐ❤︎ ンぐッ❤︎❤︎❤︎ ふぐぅう゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 あの時と同じような構図だ。

 男に向けて、桐春のために土下座までしたあの瞬間と全く同じ。

 興味なさげな男の前で、土下座じみて丸まって、ふー❤︎ ふー❤︎ とアナル快楽に耐えている。


 しかし、桐子の苦悩も所詮は時間稼ぎにしかなっていない。

 それもほとんど意味を成さないレベルの。


もこ……むご……むぐぐ……ッ❤︎


「ぐぉ゛……ッ❤︎❤︎❤︎ ほ❤︎ ほッ❤︎ ほぉご❤︎ う゛……ッぐ❤︎❤︎❤︎ う゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎」


 尻穴が盛り上がってきている。

 内側からの圧迫に負けようとしている。

 ピンクの肉穴は排泄絶頂に慣れすぎて、快楽に耐えることを学んでいない。

 追い詰められれば追い詰められるだけ、より耐えられなくなっていく。

 出口に向かってソレが近付くにつれ、桐子もはっきりと理解できた。

 直腸に詰まったモノを出したら本当に「終わる」と。

 桐子が桐子でいる以上、絶対にひり出してはいけないモノだと。


「ふ❤︎ ふッ❤︎ ふぐぅ゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ ぎッ❤︎ ぐぅう゛ーーーッ❤︎❤︎❤︎ きりはッ❤︎ きりは……ぎぃはぁああぁあああ゛あ゛あ゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎」


 それを理解した上で耐えられない。

 尻肉に指を埋め、地に這いつくばってもがくだけの肉塊にしかなり得ない。

 数日前、この悍ましい場所に来る前ならばいざ知らず。

 度重なる陵辱に身体を内外からボロボロにされた今となってはどうしようもない。


「きりぁああぁ゛ッ❤︎❤︎❤︎ ぎりは……ッ❤︎ き、りはぁあ゛あ゛あ゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 せめてとばかり、亡者のように娘の名前を叫ぶ。

 快楽を伴って「終わる」のではなく、怒りのままに「終わり」たい。

 欲望に流された最期ではなく人間らしい最期にしたい。

 本当に最後の願いだった。

 何度も何度も己の「終わり」を体感し、さらにそのさきの「終わり」を知って絶望した。

 その度に願いの重みが削れ落ち、今となっては娘の名前を叫ぶだけ。

 でも、ないよりはマシだと思ってしまった。

 桐子のそんな、やぶれかぶれの想いを知ってか、


『ああ〜』


 また、男が口を挟んだ。


『その辺も桐春さんとそっくりですねぇ』


 桐子は男の顔を見上げた。

 何が、どこが、そっくり?

 聞きたくなかった。

 何か、本当にどうすることもできない絶望が、この後に及んでまだ残されているようで……


『桐子さんも一緒に聞いていたでしょう?』


『生産室に入る前』


『廃棄室(ココ)から聞こえた桐春さんの声!』


『おかあさーんって、叫んでいたじゃないですか』


『今の桐子さんとそっくりじゃないですか』


「ーーーーーーーーーーーーーッ!」


 覚えていた。

 しかし、わからなかった。

 あの時。

 媚薬に侵された身体を愛撫したあの悲鳴の正体。

 それは……正に人格ゼリーをアナルから排出していた……桐子の娘の絶叫。


「ぁ……あ゛ッあ゛ッあ゛……ッ❤︎❤︎❤︎」


 桐子はあの声で絶頂していた。

 桐春のものだなんて思っていなかった。

 あの声に潮を噴き身体を震わせた。

 そして、

 あろうことか、

 桐春を想いながらあの場を通り過ぎていた。


 当の桐春が「終わる」寸前の現場を、間抜けにも素通りしていたのだ。


「……は❤︎ はッ❤︎ ヒュ……あ……あ゛❤︎ は……ぁ゛あ゛……ッ❤︎❤︎❤︎」


 桐春のため、などと間抜けな事を想像し、桐春を見捨てて触手の部屋に入ったのだ。

 桐春の身体と心が分離して、ラベル付けされている最中に、触手に全身を破壊されていたのだ。

 そんな、桐子が今、この今際の際に、


「……は❤︎ か……ぁ……」


 一体何を叫べば良い?


ぼりゅッ❤︎❤︎❤︎


「ぎ……ッう゛ォ゛……お゛ッ❤︎❤︎❤︎」


 尻穴が一瞬で限界までこじ開けられた。


む゛りぉ゛ッ❤︎❤︎❤︎ ぼりゅ❤︎ ずるりゅぼ❤︎❤︎❤︎ ぶぼっ❤︎ ぼ❤︎ ぼ❤︎ ぼ❤︎ ぼっ❤︎❤︎❤︎


「はがッ❤︎❤︎❤︎ あ゛❤︎ ひ❤︎ ぎ……い゛❤︎ ッぐォ゛❤︎❤︎❤︎ お゛……ごッ❤︎❤︎❤︎ ほ❤︎ ほ❤︎ ほ❤︎ ほ……ッ❤︎❤︎❤︎」


 限界拡張された肛門筋を締める術はない。

 そも、今の桐子には締める理由すらも……


じゅぶぼ❤︎❤︎❤︎ びゅるるるるるるるるーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎


「おぎょーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ ご❤︎ ほ❤︎❤︎❤︎ ぐぎ❤︎ い゛ぎッ❤︎❤︎❤︎ ぎひぁああぁあぁああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎ あ゛❤︎❤︎❤︎ はぎゃッ❤︎❤︎❤︎ ぎびょごォ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎」


 尻を突き上げ、まるでロケットを打ち上げるかのようにして、

 ピンクのゼリーが宙を飛ぶ。

 ソレを受け止めるバケツはない。

 そんなに大事にするほどの価値は、ない。


『ああ……ブルーシートくらいは用意しておくべきですね。こりゃ集めるの大変だあ』


 最期の人格排泄アクメを、うるさそうに見下ろしながら。

 男はやはり、なんでもないような顔で『まいったな』と呟いた。



「ーーーーーーーーー❤︎❤︎❤︎」

『ッ❤︎❤︎❤︎ ッッッ❤︎❤︎❤︎ ッォーーーーーー❤︎❤︎❤︎』


ずる、ずる……ずるずるずるずる……


『はーいちゃっちゃと動きましょ〜! 時は金成ってね。片付け仕事が一番ダルくて手間がかかるのは分かるけど、ココをきっちりこなせば次が楽になるんだから!』


 男が声を張り上げて、下っ端たちに指示を出す。

 彼の足元を、朝宮桐子だった身体が通り過ぎていく。


「ーーーーーー❤︎❤︎❤︎」

『ン? 身体はいりませんよ。もうウチじゃ何にも使い道ないですからね……返却です』


 足を掴まれ引きずられていく。

 正に出し殻。

 機能も、霊力も、人格も、使える部分は全て搾り尽くした生き物の殻。

 二番煎じなどとうに通り越した、すっからかんの粗大ゴミ。


『中に触手でも入れれば生ダッチワイフにもなりそうですが……まあ私は勘弁願いたいですね』


 男は『よっこいしょ』とゴミ収集車に出し殻を放り込んだ。

 行き先に『退魔師本部』と記載された偽装ゴミ収集者は、異能者の出し殻をたっぷり詰めて送り出される。

 退魔師たちはお礼の手紙と共に、全てがなくなった人間の抜け殻だけを返却されるのだ。


『でもコッチは、まだまだ利用価値が高い! やはり異能者のポテンシャルは魂とか心とか、そんなら辺にあるのでしょうね……非常に興味深い事です』


 ゴミ収集車を見送って、男は机を振り返る。

 仲良く並んだ二つの瓶。

 「朝宮桐子」「朝宮桐春」とラベルが貼られ、たっぷりのゼリーがひとりでに揺蕩う大きな瓶。


『ーーーッ❤︎ ッ❤︎ ッ❤︎ 〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎』

『ォ❤︎❤︎❤︎ ッォ❤︎ ーーー❤︎ ッ❤︎❤︎❤︎ ォーーーッ❤︎❤︎❤︎』


 瓶の前でよくよく耳を凝らしてみれば、左右から微かな声がする。

 若い少女のような声と、唸るような女性の声。


『ふふふ、親子揃って人間の役に立ってくれるなんて……やっぱり異能者は素晴らしいですね』


 瓶はこの後、発電所へと送られる。

 霊力はなくとも、魂とはそれだけで大きなエネルギーの源だ。

 肉体という枷をなくした魂に、直接アクメシグナルを送り、出てきたエネルギーで発電する。

 この部屋の明かりも、桐子を犯した電流も、触手を育てるシステムも、全てが発電所からの供給で成り立っている。

 異能者を骨の髄まで利用し尽くす効率化の極み。

 それがかの外道組織のポリシーだ。


『お二人とも、今後ともよろしくお願いししますよぉ?』


 盃でも交わすかのように、男は瓶同士をぶつけ合う。


がちィッ❤︎❤︎❤︎


『ッぉ゛〜〜〜ッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎』

『ィ゛ーーーーーーッ❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎』


 二つのゼリーは全く同時に跳ね上がり、一人でにちゃぷちゃぷと波を起こした。

Comments

肉壺ビーカー…極上の退魔巫女の体を少し良い道具にしかみてないの最高でした…!

さざんか

ありがとうございます! 徹底的なモノ扱い、良いですよね……桐子の言葉も鳴き声くらいにしか聞こえていなくて!