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〈シシリー編 その2 凛という少女〉


三人が地下へと降りていく間に、雅美はもう一人の協力者の事の詳細を孝介達に話して聞かせた。

「その協力者は、私の娘なの。」

「えっ!雅美・・・マ、マーサの娘っ!?」

「ええ。“凛(りん)“っていうの。凛は人見知りで、小学生の頃から私と筋トレを始めたんだけど・・・」

凛は、雅美の遺伝もあってか、思った以上の筋肥大を遂げ、中学校へ通う頃になるとその体は既に国外の男子ビルダーに匹敵するほどにまで筋肉が発達していた。

男子ビルダーなら誰もが羨むほどのその逞しい体も、学校では“無用の長物”。規制の学生服ではとてもサイズが合わず特注の制服をあつらえるも、それもたった一ヶ月で作り直すことになってしまう。それほどまでに凛の筋肉の発達速度は脅威的だった。

最初の頃は、男子生徒も凛の体に憧れる者も多く、多少驚きはしても凛の周りにはいつも男子生徒が集まり、筋トレの話に花を咲かせていたくらいだ。

半袖のブラウスから剥き出しになる60cmもの上腕に、男子生徒達が三人がかりで腕相撲に挑戦する事もあった。勿論その程度の人数で凛には勝てるはずもなく、いつも机ごと薙ぎ倒されていた。

水泳の授業では、体育の男子教師も唖然とする肉体美を披露し、注目を浴びていた。

しかし、凛の体は日増しに筋量が増加し、休み明けにはいつもみんなが驚く程のビルドアップぶりが続き、中学二年の夏休み明けに見た凛の姿にクラスメートは勿論の事、学校中の先生や生徒達が驚愕する事態に陥った。

凛の筋肥大は加速度的に増大し、夏休み明けにはその体重が200kgを超え腕は実に100cmを、そして脚は180cmを超えるまでになっていた。

その日を境に、学校中の人達が凛を見るなり恐怖に顔を歪めるようになり、中には気分を悪くして休む生徒も多く現れた。

その頃から、凛への虐めが始まった。

普通の女の子なら、虐められて腹が立てば多少殴ったところでたかが知れているが、凛が殴れば即死は確実、体の形さえ残っていないだろう。何せ100cmを超える太さの腕だ。その力は猛牛とて凛には敵わないくらいの怪力だ。一殴りで乗用車くらいは、大破できてしまう。

しかし、それに“近い”事態が起きてしまう。不慮の事故だった。

みんなが恐るほどに筋肉が隆起するそんな凛を怖がるどころか、いつも好意を持って一緒にいてくれた友達・・・というより、彼氏が居た。拓実という男の子だった。

拓実はクラスで一番小柄で女子にも逆らえないほど華奢で非力な男の子だった。そんな拓実は自分と正反対の凛にいつも憧れを持ち、許しを得ては彼女の筋肉に触らせてもらっていた。下校時もいつも一緒で、周りから凛が変な目で見られている事に気づくと、非力ながらも凛を庇う優しい男の子だった。

そんな拓実と凛が、セックスをした。好き同士の男女なら当然と言えるかもしれない。

勿論お互い承諾の上でだ。

拓実の家族が外出している時を狙って、二人は拓実のベッドに潜り込んだ。

200kgの凛にはかなり小さめのベッドだったが、お構い無しに二人は裸になり一緒にベッドへと入った。

憧れの凛の筋肉隆々な裸に拓実の興奮は収まらない。凛に好きにして良いと言われ、大喜びで大胸筋の谷間に顔を埋め腹筋の割れ目に可愛いくも元気に勃起する小さな逸物を挟んでいた。

そんな自分の筋肉に戯れる拓実の姿がとても健気で愛おしくなった凛は、思わず100cmを超えるその剛腕で抱きしめてしまう。そして、筋肉女子の性だろうか、一気に高まる性欲に抗えず拓実の逸物を強引に淫部に咥え込み扱き始めてしまった。

凛なりに力加減には最新の注意を払い、拓実の逸物を扱き続ける。

拓実は我慢できずに凛の中に何度も射精し、最後の一発を出し終えた時、凛が力加減を誤ってしまった。

グギッ!と。

凛は拓実の肋骨や大腿骨などを圧し折ってしまい、救急車で搬送される事態を起こしてしまった。当然の事ながら彼の両親からは「このバケモノめ!」と罵られ、二度と逢う事はならないときつく言われ、拓実とはその日から逢えなくなってしまった。

後日、拓実本人から詳細を聞かされた両親だが、言い過ぎたという謝罪はあったものの、やはり息子を凛に逢わす事は出来ないと言われ、それ以来凛は唯一の理解ある友人であり、恋人でもあった拓実を失ってしまった。

拓実と逢えないというショックとその日を境に学校での虐めが益々エスカレートした事で、凛はこのジムの地下にある倉庫に引き篭もるようになってしまった。

そして今では、ココが彼女の生活スペースとなっていると雅美は話した。

「じゃ、その頃からずっとココに?全然出てこないって事なの?」

「そうね。殆ど出て来ようとはしないわね。一時期、出てきてはいたんだけど、最近はココに篭って筋トレばかりやってるわ。」

「誰も訪ねて来ないの?先生とかは?」

「来ないわね。一度学校から電話があったけれど、凛はもう学校へ行く意思がないと告げたら、それ以来学校からは音沙汰無しね。私としても、娘が虐められる環境にみすみす放り込むことなんてできやしないもの。特に男子生徒からの虐めが酷かったらしくて、男性には会いたくないみたいね。」

「え、ええーっ!じゃ僕には?」

「孝介君なら大丈夫じゃないかしら。・・・多分。」

と、孝介をじっと見つめて雅美は言うが、少々自信無さげだ。

「まっ、とにかく会って話をしてみないと分からないわ。」

「わ、私は、もうこの三人だけで良いと思うんですけどぉーっ!」

クロエはこれ以上他の女に気に入られるのが嫌なようで。もし、その凛という子も孝介を気に言ってしまったらと考えると余り気が進まない様子で、二人から距離を取りついて来ている。

「ココよ。」

三人が階段から降り立った広い空間の一角に、入り口となる扉があった。

ジムの入り口の扉よりかなり大きな扉で見るからに頑丈そうで重そうだ。実際、全てが鉄で造られている様で、その重さは計り知れない。

「簡単に入ってこれないようにと、凛自らが設置したの。・・・発注は私だけどね。」

「こ、これって、まさかジムの扉も?・・・・」

「ええ、そうよ。アレも同じ、凛が設置したの。」

孝介は”やっぱり“と、頷く。

「アレで軽く300kgは超えているから、ジムに通っている女の子達くらいの怪力が無いと開けるのは無理ね。」

「300kgーっ!?」

孝介が上げた素っ頓狂な声が地下に響く。

以前は時々ではあったが、凛は一階のジムで鍛えていた時期があったそうだ。その時に凛が”男性侵入防止“の為に設置したと言う。

「じゃこの扉の重さは?」

「1トン・・・以上はあるわね。私か凛にしか開けられないわ。だから鍵も掛かっていないの。開けてみる?」

孝介には無理だと分かっていて、雅美はその美しく整った顔を孝介に近づけて言うと、

「マ、マスターをバカにするのは私が許しませんわっ!そ、それに・・・マスターからもっと離れて下さいっ!」

顔を真っ赤にさせてクロエが怒鳴りながら二人の間に割って入り、雅美を孝介から遠ざけようとするが、雅美の体重は300kgを超える。・・・動くはずもない。

「フフッ、これは失礼!でも、私と孝介君はセフレという関係であり、私は彼のスポンサーでもあるのよ?」

「な、何が言いたいんですの?」

膨れっ面でクロエが聞くと、

「つまり、私はクロエと違って、孝介君とは対等・・・いいえ、それ以上の立場にあるかもしれないわね。だから私は、今のところ孝介君を好きに出来るって事なの。お分かり?」

雅美は孝介を抱き上げ、尋常ではないくらいに鍛え上げられた大胸筋に孝介の顔を押し付けて言う。

孝介は嫌がるどころか、片方だけでも自分の顔よりもデカい筋肉おっぱいに鼻の下を伸ばし頬ズリをしてニヤけていた。

雅美の言葉と孝介のその様子に、クロエは頭から湯気が出るほど怒りを露わにさせ、

「おっぱいなら、私の勝ちですのっ!」

と、服の胸元をグイッと引き伸ばし、自慢の超乳をこれ見よがしに溢れさせ孝介に押し付けて言う。

固く引き締まるも爆乳以上もある雅美の筋肉おっぱいと、多くの男達が一目見ただけでもイッてしまう事請け合いの、異常なデカさを誇る柔らかな超乳とのサンドイッチ状態に、孝介はデレ顔だ。

三人が、そんなおふざけ状態で騒いでいると、ギーッと目の前の重々しい金属製の扉が少し開き

「そこに誰か居るの?お母様ですの?」

その隙間から、女の子が顔を覗かした。

その女の子は、雅美に似て美しく整った可愛いらしい顔立ちで、少しおどおどしている様子だった。

「あっ、ゴメンなさいね?お客を連れて来たのよ。」

「お客様?」

女の子の顔が陰る。

「心配しないで良いのよ、二人とも私の知り合いなの。凛の事を酷く言う人じゃないからココを開けてくれない?」

雅美の言う事を信じて扉を開けようとするが、凛の目が孝介の姿に止まり・・・

「あっ!お、男の人が!」

男が居る事に気づき一瞬扉を閉じかける。それを雅美が両手で静止させようとするが、それでも扉は閉じてしまう。

雅美の力がどれほどのものかは孝介達は未だ知らないが、雅美ほどの体つきならば梨香子やジムでトレーニングをしていた女よりも強い事は確かだ。雅美の腕の太さは、モンスター級女子ビルダーに引けを取らぬほど逞しい梨香子の脚ほどもあるくらいだ。

その雅美が必死になっても抵抗できぬほどの怪力を凛は有している様だ。

「大丈夫だってば、ほら?凛よりも年下の男の子よ?凛は可愛い男の子が好きでしょう?この子まだ13歳なの。この子が凛に会いたいって言ってるのよ!」

再び扉が少しだけ開き、目だけをキョロキョロさせて孝介を見る。

「あ!か、可愛い・・・・そ、その子が私に?」

「そうよ。孝介君って言うの。」

孝介はわざとらしく、はにかんで見せる。

「雅美、あっ、マーサ?凛さんて幾つなの?」

雅美の耳元で囁くように尋ねる。

「今年で16歳よ。本当なら、今頃高校に通ってる歳ね。」

同じように雅美も孝介の耳元で答える。

「わ、若い子なんですわね・・・・ま、負けましたわ!」

耳聡いクロエの耳には聞こえていたらしく、何を気にしているのかブツブツと呟いている。

「や、やっぱり会いたくないですわ。私、男の人は・・・・・嫌いですもん。」

扉がドンッ!という大きな音と共に閉じられてしまう。

その様子に、

「マスター?これって、まるで“天岩戸”見たいですわね?」

とクロエが言うと、雅美が何かを思い出す。

「あっ!そうだったわ!凛?凛っ!?」

「ま、まだ何か用ですか?無いんなら帰って下さい!」

扉を閉めてはいるが、凛はまだこちらの様子が気になるらしい。

「コレを持って来たのよ!昨日、ロクトンとかいう通販サイトからコレが届いてたのを忘れていたわ、コレ、待ってたんでしょう?」

「お、お母様ーっ!みんながいる前でソレの事を話すなんて酷すぎますっ!」

孝介とクロエは、雅美が手に持つ段ボール箱に興味津々だ。

「マーサ?コレって何?」

「なんですの?」

二人がその段ボール箱を突くと、雅美がニヤリと笑う。

「お、お母様、言わないで下さいっ!言っちゃダメですっ!」

雅美の口角が、更に鋭く上がる。

「フフッ、この事を言われたくなかったら、出て来なさい?」

雅美の作戦の様だ。

「い、嫌ですっ!・・・そこに男の人がいる限り、私はココを絶対に開けませんわっ!それを扉の前に置いて帰って下さいっ!」

雅美は、孝介達に目配せをしココから立ち去る様に伝える。しかし、それは“ふり”だけだと耳元で伝え、階段を指差した。

「分かったわ!箱は扉の前に置いておくからね?私達は帰るから取りに出てくるといいわ。・・・じゃぁね!」

雅美はそう言って孝介達の背を叩き、階段を数段上がったところで息をひそめて様子を窺う。

数分して・・・・・

鉄の扉がゆっくりと開き中から手がそっと伸ばされる。孝介はその腕にゴクリと息を呑んだ。

開かれた扉の隙間から伸ばされた前腕部、それは太い筋肉の束が幾つも合わさり、一本の信じ難い丸太の如く鍛え上げられた筋肉隆々な前腕だった。男子ビルダーの太腿を思わせる前腕だった。それは70cm以上はあるだろうか。

その伸ばされた手は目的とする段ボール箱には少し届かず、凛は仕方なくもう少し扉を開けて身を乗り出し取ろうとする。

「もう!お母様ったら、こんな離れたところに置くなんて、なんて意地悪なの!」

そう言って、更に伸ばされ露わになる上腕は、想像を絶する太さだった。前腕など“前座”のようなものだ。雅美の太腿かと思えるほどに太く、その腕が生える肩は大振りな西瓜よりデカい。

それでも段ボール箱には手が届かない。

もうそれ以上は出たくないのか、必死に手を伸ばすうちに鉄製の分厚い扉が次第に歪み始める。何という怪力だ。扉の厚さは5cmはあるだろうか、その分厚い鉄製の扉が人間の、それも女の子の力で歪んでしまうのだ。凛という少女は途方もない怪力と筋肉の持ち主だと孝介は冷や汗を垂らした。

そして遂に扉は大きくひしゃげてレールから外れ吹っ飛び、凛が転がり出て来てしまう。

本当に凄まじい怪力だ。そんな凛の怪力に孝介とクロエは驚き、孝介が階段から転げ落ちてしまい凛と鉢合わせしてしまう。

孝介の目の前には、巨大な筋肉の山とでも比喩しようか、数百キロという筋肉の塊のような少女が座り込み、キョトンとしている。

今の衝撃のせいか、所々が破けてしまったタンクトップを筋肉にめり込ませ、かなり短めのホットパンツを履いて正座をするように座り込んでいた。

しばらくの間、互いに顔を見つめ合う二人。

背が小さな孝介が上を見上げ、雅美以上の巨体の凛は見下ろしじっと見つめ合っている。

「エヘヘッ、あ・・・ども!」

と孝介が照れながら挨拶すると、

「キャッ!」

と凛が小さく声を上げた。

思っていたより凛の反応は小さく、孝介をまじまじと見つめている。正確には、孝介の股間に目が釘付けの様子だ。

ふと、孝介が自分の側に段ボール箱がある事に気づく。

「コレ、なに?」

孝介がその段ボール箱に手を伸ばすと、凛は血相を変え、

「ダ、ダメェーーッ!」

と、大慌てで段ボール箱を取ろうと手を伸ばすが、タッチの差で孝介がそれを取り上げ、梱包されたテープを剥がしてその中身を取り出した。

それはスティール製で、手に触れた瞬間に冷たさが伝わってくる。

太く長いその物体は、長さが40cmほどもあり太さは大人の大きな手でも片手では到底握りきれないくらいで、先端は開き切る前の大きなキノコ状の形となっていた。ご丁寧に血管らしき“モールド”まで入っている。

孝介は首を傾げ、あるモノに似ている、いやそっくりだと直ぐに気づく。

「あっ!ちんちんだっ!」

と叫ぶと、

「キャァーーーッ!見ないでぇーーーーーーっ!」

と凛が真っ赤な顔をし、孝介と鉢合わせした時よりも大きな声を上げてその逸物の模造品である特大極太ディルドゥを叩き飛ばした。

凄まじい勢いで飛んで行くディルドゥは、ひしゃげて地面に転がる鉄の扉に一度ぶち当たって弾かれてから壁に突き刺さった。

しばし、沈黙が流れる。そして・・・・凛の泣き声が、地下に響き渡る。

「お、お母様、酷過ぎますわーっ!帰ったと見せかけて私を見張っていたのですね!それに今こんなモノをココに持ってくるなんて酷過ぎます!酷すぎますっ!酷すぎますわーーーっ!」

泣きじゃくる凛に呆れ顔の雅美は、

「素直に会ってくれていたら、こんな事にはならなかったのよ?」

と凛の側にやって来て頭をそっと撫でてやる。

「この子ったら、こんな所に篭ってしまうもんだから異性との付き合いが今は全く無くて、それなのに見ての通り私より凄い体でしょう?性欲なんて私の比じゃなくて、毎日こんなオモチャ相手に興奮してるのよ。」

凛の顔は真っ赤だ。

しかしそれ以上に孝介とクロエは凛の体つきに驚き、言葉を失っていた。

凛の全ての部位が雅美を超えるものだったからだ。

身長も肩幅も腕の太さも脚も、ウエスト以外は皆雅美のサイズを上回っていた。

雅美が言うには、凛の身長は2m近くあり、超乳並みの筋肉おっぱいは4mを遥かに超える大きさだと言う。

凛の姿を目の当たりにした孝介の脳裏には、雅美から聞かされた拓実という男の子の話が思い出されていた。その話のせいなのか、それともさっき凛と鉢合わせした時に既にこの雅美を上回る筋肉ボディに圧倒され自分でも知らないうちに興奮してしまっていたのか、気付かぬうちに孝介は絶頂に達し股間はぶち撒けた精液でぐっしょり濡れ切り辺りに男臭を撒き散らせていた。それに催淫能力も無意識に発動させてしまい、クロエが発情を始めてしまう有様だ。シャツに収まりきらずほとんどの乳肉をはみ出せていた超乳を自ら曝け出し、激しく揉みしだいでいる。もうクロエの股間はぐっしょりと濡れ、太ももからは迸る水蜜をしたたらせていた。それに凛の様子もおかしい。やはり催淫の効果が影響しているようだ。

息遣いが荒くなり体の熱気が離れていても感じ取れるほどだ。それに片方の手は股間へと、もう片方は筋肉が盛り上がるおっぱいへと伸ばされ、自ら揉みしだいている。

全く影響を受けていないように見えるのは、やはり雅美だけだ。雅美の場合、影響を受けていないのではなくそれを本能的にコントロールして楽しんでいる。

そんな雅美が、大胆な発言をする。

「マスター!今よっ!」

「えっ?」

「凛をマスターの特大おちんぽとあの能力で落とすのよっ!・・・凛はどうやら私とは違ってマスターの催淫能力の効果があるみたいだから徹底的にその能力で性的に服従させちゃえば良いのよ!」

孝介は考えた。しかし、他に方法が見当たらない今、雅美の意見を実行すべきと判断し雅美に手伝ってもらい、500kgを超える凛を倉庫内へと運び込んだ。そして、ついでにクロエも。



倉庫内に入った瞬間、孝介はそこが殆どコンクリートの打ちっぱなしの殺風景な場所だと分かると、凛を不憫に感じた。

コンクリートの地面に直接敷かれたマットの上に、発情した凛を寝かせる。

ふと、マットの脇に置かれたドラム缶サイズの大きなゴミ箱に目を向けると、そこにはさっきのスティール製のディルドゥよりも小さめのモノが埋め尽くさんばかりに破棄されていた。それは全て体液に塗れ万力にでも挟み潰されたかの様にペシャンコにひしゃげて使い物にならなくなったモノばかりだった。

ディルドゥの数と、すっかり原型を留めていないその状況から凛の遥かに人間離れした膣筋の力と底知れぬ性欲の強さが窺える。

凛はマットの上に寝かされると、直ぐに孝介を無意識に抱き寄せ、自分と孝介が着ているものを全て取り払った。

「う、うわぁーっ!」

孝介の力では・・・いや、そうでなくともこの地球上で凛に抗える者など居やしない事を確定せざるを得ない丸太の如く両腕が、孝介をがっちりと抱き締める。・・・決して潰さぬように。

あの時の、拓実の事を体が覚えているのか、孝介を壊さないように優しく扱いながらもその野獣のような性欲は孝介へとぶつけられている。こうなったら雅美の力をもってしても、どうすることも出来ないようだ。雅美は冷や汗を垂らしながらその様子を静観し、側で欲情し自慰行為に浸り切るクロエも見守りながら孝介の無事を祈る。



孝介の股間を弄る凛の手が、馬鹿デカい逸物に否応なく気づきそれを激しく扱き出す。孝介はその刺激にビクンッと腰を引くも逃れられず、可愛い喘ぎ声を上げ凛の大木のような逞しい腕にしがみつく。

孝介の華奢な体に存在する全筋肉を掻き集めても凛の腕一本の筋量には程遠い。仮にそれが男子ビルダーの筋量であっても同じことのように思える。それほどまでに凛の腕は太く、それだけで全ての形ある物を破壊してしまうほどの力強さを感じさせる。

凛は、今度はその逸物を腕を曲げてその中に挟み込み、ゆっくりと扱き出す。

孝介の頭ほどもある隆起する力瘤と前腕の筋肉とに挟まれ扱かれるその感触は、視覚的にも筋肉美女フェチの者にとっては至高の扱きと言えよう。

唇を噛み締め、孝介はイカされまいと堪えている。

凛の丸太並みの腕がゆっくりスライドし、力瘤で締め上げながら扱かれる。

「ああーーっ!私のディルドよりもっと大きなモノがココに!堪らなぁーーーい!」

凛も孝介のでっかい逸物を扱きなら、その極太、極大さを兼ね備えた暴力的なまでにいきり勃つ姿に興奮が高まっていく。

あれだけ男嫌いだと言っていた凛は、孝介の逸物を手にするや否やその態度は一変して男を狙う野獣と化していた。

一度、逸物を腕から解放し、今の扱きで溢れ出た我慢汁によって十分濡れ切った逸物にプルンと艶やかな唇を触れさせ、ペロリと舐める。

「あうっ!」

雅美以上に力強く厚みのあるざらついた舌先で舐められ、孝介の興奮度も一気に高まる。

到底口には収まり切らぬ林檎大の亀頭に、凛は口で蓋をするかようにしゃぶりつき舌を激しく這わせ、同時に両手で逸物をしっかりと掴み激しく扱いた。

引き篭もっていた割には逸物の扱いには十分すぎるくらい慣れているのはなぜかという疑問も湧くが、凛の視覚的にも否応なく興奮させられる筋肉ボディを間近で見せつけられそんな疑問など一瞬で消え去ってしまう。

目に飛び込んでくる太い腕が孝介の逸物を一心不乱に扱く様は、可愛くもある。

凛は上目遣いで孝介を見つめ、目と目が合うと恥ずかしくなるのか直ぐに目を伏せてしまうが、代わりに手の動きが激しくなり、

「おほぉぉぉーーーーーっ!!」

孝介が激しく喘ぐ。

今度は、コンクリートであっても無垢の鉄材であっても、容易く握り潰してしまうであろう握力を有するその手が、逸物をギュッと握り締める。

忽ち赤黒く変色し、ドクンドクンと血流の脈動が凛の手に伝わってくる。

舌の動きが激しさを増すと、再び扱き出す。

「ううっ!た、堪んないっ!」

激しい舌使いと絶妙な力加減での扱きに、孝介は第一波を凛の口内に放つ。

濃厚な、喉に纏わり付くような精液を凛は笑顔で美味しそうに飲み干して行く。ジュルジュルといやらしい音を立てる。その口元を孝介に見せながら可愛い笑顔で。

一滴残らず飲み干すと、それを孝介に見て欲しいのか、口を開き舌をベロリと出す。舌はまだ濃厚な精液が絡みつきドロリと垂れ落ちる。

そして・・・

「あなたの事、好きです!」

と凛が一言言う。

その後の凛の性欲は半端なかった。

雅美以上の性欲で孝介を犯し始める・・・一方的に。

荒い息を吐き、孝介を丸ごと呑み込んでしまいそうになるくらい隆起する筋肉で包み込む。

孝介の特大の逸物は、あのスティール製のディルドゥより巨大だ。しかしそれを凛は至極当然の如く咥え込み、それでもまだ余裕なのか、グイグイと淫部を押し付けるように逸物を奥へ奥へと押し込もうとしている。

凛に捉えれた逸物は、雅美同様に何かが逸物に纏わりついてくるようだ。それはウネウネと蠢き、触手のようであり人の指のようでもあった。それが孝介の逸物に纏わり吸い付き、激しく揉みしだく。それは人間わざとは思えぬあり得ない動きが繰り返される。凛が腰を動かさなくとも、逸物が膣壁で扱かれる感触は今までにない快楽を孝介に与えた。

孝介は一方的に犯され続けた。

そして凛は、孝介の逸物の感触に酔いしれている。

「ああーっ!感じるぅーっ!あなたの温もりと心臓の鼓動を!そしてコノ逞しく力強いおちんちんを!私のココにピッタリハマりましたわ!もう離したくありません!離れられませんっ!思いっきりあなたを抱き締めたいっ!・・・でも、あなたを壊しちゃいけないのよね?大丈夫、壊さないように一杯犯させて!」

性欲しか持ち合わせていないクロエとは違い、とてつもない怪力の持ち主でもある凛。その怪力は、雅美の比ではないだろう事が今、孝介の体を包み込む常軌を逸したほどにまで隆起した全身の筋肉が物語っている。全てがギネス級。筋肉も力もそして可愛さも、全てがギネス級だ。

どんな男子ビルダーも成し得なかった凄まじい筋肥大。凛は、史上最強の生き物かもしれない。そんな彼女に“犯させて”と言われ・・・断れるはずも無く、孝介はただひたすら持ち前の性欲と精力で凛の行為に応えていた。

ただこの状況がいつまで続くのか、これが孝介の催淫能力所以のものであれば孝介次第でいつでも解除できる。しかし、雅美が言っていた凛の性欲が雅美より遥かに上回る凄さならば、催淫能力を解除させたとしても終わりはしないことは明らかだ。

実際、孝介はこの倉庫内に入ってからは催淫能力を直ぐに解除していた。

雅美には、催淫能力も使用して凛を落とせば良いと言われていたが、催淫能力を使う事で凛が本能の赴くままにその怪力でその性欲を向けられたらどうなるかを考え、孝介は能力を解除させる方を選択した。

その読みは“ある程度”正解だった。ある程度は・・・だ。

雅美以上に余裕で孝介の馬鹿デカい逸物を咥え込んだ凛は、今、野獣の如く孝介を犯している。しかし、怪力を制御しつつ性欲を爆発させていた為に腕にはさほど力を入れずに孝介を抱きしめ大胸筋に埋もれさせていた。しかし、流石に性欲に支配される淫部の強烈な締め付けまでは制御が出来ていない様子で、独特の異様な締め付けと扱きによる凄まじい快楽に孝介は死にそうになる中、その脳裏には、あのゴミ箱に潰されて廃棄されていた無数のスティール製のディルドゥの変わり果てた姿が何度も過ぎっていた。

凛の性欲はとにかく凄まじかった。

孝介が何度も何度も射精しても凛の扱きは止まらない。正しく底無しの性欲と底無しのスタミナだ。全てが世界最強と言えよう。

孝介の脳裏にこんな計画が浮かぶ。

何処かのスタジアムかホールに大勢の男達を閉じ込め、その中に凛を放つ。さすれば、数日後にはその中に閉じ込められた男達は死に絶える、と。

「り、凛さん・・・・ぼ、僕はも、もう・・・・」

雅美の時よりも、更に短時間で孝介は根を上げる。しかし凛の耳には孝介の言葉は届いていないようだ。

「もっと・・・・・もっと・・・・凄いのが欲しいの・・・・・」

凛は、そう呟きながら腰を打ち付け扱き続ける。孝介の体は凛の腕でしっかりホールドされ逃れられない。

精嚢に十分過ぎるくらい蓄えられていた精液ももう残り少ない。いつもなら、数分で満杯になる精嚢に精液が満たされていかない。凛に次々に搾り取られ精子の生産が追っ付かない事態が起きているのを孝介は本能で悟った。

凛の性欲は全く衰える気配を見せない。

「もっと欲しいの・・・・・」

凛は孝介の尻に手を当てがい、さっきよりも強く押さえ付け腰を動かない状態にするが、逸物は膣筋の躍動により絶え間なく激しい刺激を与え、搾り取る事をやめない。絶え間なく続く凄まじい絶頂。

それは大量の精液が搾精機にでも吸引されるように尿道を通り凄まじい勢いで吸い出されていくようだった。

孝介は思わず声を上げる。

「おっ、おぉぉぉーーーーーーっ!!と、止まらないよぉーーーーーっ!!」

ギュンッ!ギュンッ!

尚も逸物に絡みつく膣筋は刺激を与え続ける。

「おっ!おぉぉぉーーーーーーーっ!と、止まらないよーっ!も、もうやめてっ!空っぽだからやめてぇーーーっ!!」

すっかり精嚢の中の精液は、凛の搾精機並の凄まじい吸引力で強引に絞り尽くされてしまった。

それでも尚、凛の性欲は孝介を襲う。

孝介から搾り取った精液の分だけ栄養として取り込んだのか、凛の体は筋肉でパンパンに膨れ上がり、表皮には無数の血管が見る者の気分を害するほどにまで浮き出している。

凛の膣筋はもう逸物を引き千切らんばかりに喰らい付き離そうとはせず、とうとう孝介が泣き出してしまう有様だ。

その様子に慌てて雅美が助けに入り、漸く凛は我に帰ると・・・

「ゴ、ゴメンなさいっ!ゴメンなさいっ!本当にゴメンなさいっ!」

と、何度も何度も孝介に頭を下げて謝った。



孝介が早々と根を上げてからもずっと搾り取られ、地下室に唯一設けられた換気用の窓から差し込む茜色の夕日が、もう日が暮れかけている事を皆に知らせていた。

クロエの性欲でさえ既に収まるほどの長い時間、孝介と凛は抱き合い孝介が犯される様子を少々ご立腹の様子でクロエはずっと眺めていたようだ。

孝介は凛の頬に優しくキスをすると、凛の顔が真っ赤に染まる。

「フンッ、マスター嬉しそうですわねっ!」

クロエはツンと外方を向く。

「フフッ、どうにかうまく行ったようね。」

雅美は二人の様子に安堵している。



「マ、マスター?・・・そうお呼びして良いですか?」

可愛い声が地下室に響く。凛の声だ。

「良いよ、みんながそう呼んでるみたいだし。」

「先ほど、お母様から聞きました、計画の事を。こんな私でもお力になれるのでしたら是非マスターのお力になりたいですっ!マスターの為でしたら何でもやらせて下さいっ!お願いしますっ!」

「本当に良いの?人を殺しちゃうんだよ?」

「はい。幾らでも私のこの力をお使い下さい!人だって車だってそれに飛行機だって破壊出来る自信はありますから!」

凛なら本当にやって退けそうだと孝介は心底そう思った。

「ありがとう。でも、報酬とかも無いけど?」

孝介がそう言うと、凛が顔を赤くして

「か、構いません。・・・が、一つお願いを聞いて頂けるのでしたら、ま、またマスターの、そ、そのぅ・・・その大っきなおちんちんで私を犯してくださればと?」

「凛っ!マスターは凛のディルドゥでは無いのよ!それに、さっきのセックスでももう少しでマスターを気遣って・・・」

と、少々きつい口調で雅美が言うと、

「マーサ、良いよ。僕が頑張れば良い事なんだし。それに何もご褒美が無いのだってやる気が無くなっちゃうよ、だから・・・良いよ。」

と苦笑いする。

「そ、それなら私にもっ!ですわ!」

と、クロエがおっぱいをダップンッと揺らし手を挙げる。

「と、なれば・・・私にもその褒美とやらを頂きたいものですわね、マスター?資金提供、資材調達、人材確保それに拉致、監禁場所の提供などなど・・・私が居なくてはこの計画は成り立ちませんわね?」

「わ、分かってるってばぁ〜・・・でも、三人も僕、相手仕切れないよぉ〜?」

「それならこう致しましょう!朝はクロエさん、昼間はお母様・・・あっ!い、いえ、マーサさん。そして夜は朝まで私がマスターと一緒にヤル・・・あっ!いえ、寝るということに致しましょう!・・・ねっ?」

こんな自分勝手な凛の提案がみんなに受け入れられるとは思っていなかった孝介だったが、周りに目をやると・・・

「ま・・・・い、良いんじゃ無いの?」

「どうして凛の・・・・うっ!・・・・良いわ、それで。」

雅美は反対しようとしたが、凛の体が恐ろしいまでの筋肉が隆起しみんなを威圧している事に孝介は気づく。

「そ、それで良いんじゃ無い・・・かな?」

と、言う孝介の顔は引き攣っている。

こうして凛の提案をみんなが快諾?する事となり、もうすっかり日が落ちてしまった今は、私の時間だと言って、凛は孝介を抱き上げ頬ずりして喜んでいる。

そんな凛が、孝介に顔を向けてまだ何かを希望する。

「あ、あのう、もう一つお願いが?」

「ん?」

「私にもコードネームを付けて頂きたいのですが?」

雅美が余計な事を吹き込んだのだろう、凛がつぶらな瞳をキラキラと輝かせて孝介に顔を近づけ頼み込む。

「マ、マーサだよね変な事教えたの?」

雅美は孝介から目を逸らす。

「もうーっ、分かったよ〜。」

仕方なく、考えを巡らす。

「えーっと、ししどう りん・・・だよね?だったらシ・シ・リー・・・シシリーってのはどう?」

「はいっ!これからは、シシリーとお呼び下さい!」

こうして頼もしいくも世話が焼けそうな協力者がもう一人加わった。

「じゃ、クロエ!」

「はい!マスター!」

バウンッ!っと自慢の超乳を激しく弾ませてガッツポーズをとるクロエ。

「マーサ!」

「ええ!」

目を細め、艶のある声で大人の色気を漂わせて返事をする雅美。

「そして、シシリー!」

「はい!」

その、雅美をも超える凄まじい肉体からは、ギャップが否めない可愛い声で返事をする凛。

三人は、皆一様に孝介に好意を持つ女だ。絆は・・・・孝介の性欲がこのまま続けば大丈夫だろう。

「今から第一回作戦会議を始めまーす!」

凛に抱かれたまま、声を張り上げ天に向かって手を押し出す孝介に、

「はいっ!」

と皆が元気に返事をする。

こうして、“人類滅亡計画”がスタートするのだった。が、この後、この倉庫内に置かれていたバーベルやダンベル、それに無造作に積み上げられた多くの巨大なプレートや、工事現場にある鉄骨のようなモノで組み上げられた巨大なトレーニングマシーンで体を鍛える凛に付き合わされ、その史上最強とも言える怪力ぶりを孝介が目の当たりにして、腰を抜かした事は言うまでも無いだろう。



そして後に、もう一人の最強の協力者である佐知江が参入する事となり、自分の能力に向き合い受け入れた佐知江の真の催淫能力の威力に、この世の数億人の男がたった数週間で抹殺されてしまうのは、その一ヶ月後の事だった。

こうして計画は一気に最終局面を迎える事となる。



【“人類滅亡計画” 第2段 撮影記録】


今日は、人類滅亡計画に必要な動画作成の為、私が所有している第一倉庫に来ている。

メンバーは、マスターをはじめとするクロエ、凛・・・は、私の娘だ。そしてマスターの母親でもある佐知江さん、そして私の五人だ。

撮影はこれで二度目になる。

一度目はクロエと凛との二人で、マスターの指示の元男達を抹殺した。

その動画は既にネットに流され拡散し効果を発揮しているようだ。

今日は更に強力な能力を持つ、マスターの母親の佐知江さんによる男達の抹殺だ。

その数は五十人以上。それを佐知江さん一人が受け持つという。少し心配だが、マスターによれば「全然余裕だって!ママは凄いからね!」と笑って答えていたから、大丈夫なのだろう。



撮影開始だ。

私がビデオカメラのスタートボタンを押すのを確認したマスターが、撮影エリア外で待機している佐知江さんに“撮影開始”の合図を送ると、人相を隠す為のチープなアイマスクを付け白いローブを身に纏い撮影現場に現れる。突然、場の空気が一変する。

決して嫌な気分ではない。寧ろ、性欲を掻き立てられるこの気持ち良さは、マスターの催淫能力と同じだ。しかし、今はまだ、佐知江さんの催淫能力は発動していないはずだ。それなのにこの空間に居るだけで、もう私の・・・股間が濡れ切っている。佐知江さんの容姿だけで、男女関係なく催淫させられてしまっているのだろうか、もしそうなら能力を発動させた時には一体どうなってしまうのだろうか。今から背筋が凍りつく思いだ。

側で不足の事態に備えてクロエとシシリーが待機しているが、クロエはもう立っていられない状態のようだ。しゃがみ込み、自慰行為に耽っているように見受けられる。・・・そっとしておこう。

娘のシシリーは・・・・相当我慢しているのだろう、全身の筋肉がこれまでにないくらい隆起し、互いに擦れ合ってムギュッ!ムギュッ!と音を発しながら「マスター、マスター」と小声で呟きクロエと同じく自慰行為に余念がない。

股間を激しく弄るシシリーの腕の筋肉が更に隆起している。シシリーが絶頂に達しようとしているからだ。耐えるのよ!娘よ!

・・・・・無理だった。天を仰ぎ、気持ちよさそうな表情を浮かべている。まあ、人一倍性欲が強いシシリーには今のこの状況に抗えと言う方が残酷だ。

そしてマスターはというと、自らの催淫能力を発動させ、その効力を打ち消しているように見える。・・・影響は無いようだ。

マスターは小学生でありながら、私達をセックスで翻弄させ仲間にした。

一度、私とシシリーはマスターを負かしたが、その後のマスターには手も足も出ない。

親子揃って恐ろしい力を持ったものだ。しかし私は、そんなマスターが好きだ。

私を負かすほどに興奮させてくれるのはマスターしかいない。娘のシシリーも同じだ。・・・尊敬に値する子供だ。その気になれば、世の女全員を性的に服従させる事も可能だろう。しかし、マスターの目標は、全人類の滅亡。その計画の要となるのがこの撮影での催淫効果による男の抹殺だ。

ジェンダー問題が取り立たされているが、人類の繁殖には単純に雄と雌が必要だ。そのどちらかが死に絶えれば人類の増殖は無くなり、遂には滅亡するという理屈だ。

その為の手段として、今撮影を行なっている催淫能力者による動画配信だ。

クロエも佐知江さんも、視覚的にも男を欲情させるだけの肉体を有している。それだけでもかなりの効果だ。しかしそれだけでは致命的なダメージを与えられない。そこで必要になるのが“催淫能力”だ。

クロエにもその能力はあるが、佐知江さんと比べれば微々たる力だ。それでもその能力が発動すれば忽ち男達は異常な性欲に見舞われ、時には死に至ることもある。

最初の動画配信では、クロエのその能力が遺憾無く発揮され、良い結果が得られた。勿論、シシリーも活躍した。

マスターの父、雄大は、浮気をしマスターの怒りを買った。筋肉美女フェチであった雄大は、シシリーの驚異的な肉体に精神を犯され自滅した。マスターはいい気味だと喜んでいた。

佐知江さん達の視覚的効果に催淫能力が加わる事で、その性的興奮の効果は何百倍にも増幅され男達を激しく欲情させる。そしてより確実に死に至らしめる事が可能となる。

では、催淫能力は動画でも有効なのか?それはYESだ。

それは最初の撮影前、事前に実験を行い実証済みだった。

今回は撮影前に、佐知江さんの男に対する視覚的効果と催淫能力の効果を確認する検証実験が執り行われた。

その時の実験には、佐知江さんがあたった。

被験者は、反社会的勢力の組員達だ。

事前に、被験者の男の拉致をシシリーとクロエに指示し、集めさせておいた。



ここで、被験者捕獲の為、二人が向かったビルでの出来事を少し語っておこう。

拳銃や刃物類を所持するこういった相手には、シシリーは適任だった。クロエは万が一の為のサポート役として同行した。

都内有数の、反社会勢力の組事務所の中でも大所帯の事務所がターゲットとなった。

その総人数は二百人以上。その中から十数名ほどを連れて来させる計画だったが、シシリーが張り切り過ぎた為に、組員全員を怪力で殴り殺してしまうという失態を冒した。

我が娘ながら呆れたものだ。

あれほど男を避けていた娘が、マスターである孝介君と出逢ってからはがらりと変わった。と言っても、男は孝介君一途で、それ以外の男には全く興味を示さない。孝介君以外の男は虫ケラ同然で、どうなろとお構い無しだ。そんな気持ちがこの時の被験者捕獲に影響を及ぼしてしまったようだ。

被験者捕獲当日は、大好きなマスターのお役に立てると言ってシシリーは早朝から張り切り、いつに無く本気でのトレーニングを行った結果、引き篭もっていた倉庫内に置かれていた頑丈なトレーニングマシーンをすべて持ち前の怪力で破壊してしまう有様だ。

シシリーの怪力は重機並みかそれ以上だ。私もかなりの怪力だが、それでもシシリーの半分もないだろう。更にマスターとセックスを繰り返すうちに、シシリーの筋肥大の速度が異常に速まり、500kgを上回る程度だった体重が、この数週間の間に600kgを軽く超えてしまっていた。そして、今尚その速さで肥大し続けているというのだから我が娘ながら恐ろしい。これもマスターの催淫能力の影響なのだろうか。それにしては私には何の変化も現れてこない・・・一体?

そんなシシリーと同行したクロエの話では、目的とする五階建てのビルに入るなり見張りの男二人をまとめてラリアットで葬ったという。頭は一瞬で消滅し、体もその勢いでビルの壁に激突して肉片が飛び散り惨たらしい状態で死んだらしい。まあ、シシリーの150cmを超える腕で、そしてあの怪力でラリアットを喰らえば当然そうなる事は安易に分かる。

その騒ぎに駆けつけた組員が拳銃と刃物を振り翳しシシリーに襲い掛かるが、シシリーの筋肉は、普段からの常軌を逸した高重量によるトレーニングにより、力を込めればその筋密度は鋼鉄をも上回り、刃物はおろか、組員が所持する拳銃程度では全くダメージをあたえる事など不可能だった。シシリーが本気で怒れば、マスター以外に止められる者は居ないだろう。

男達が振り下ろす刃物は筋肉で弾き返され、打ち出された銃弾は筋肉に着弾した拍子に金属音を響かせ弾き飛ばされた。まるで青い服を着たスーパーヒーローのようだとクロエが震えながら話していた。

そんなシシリーに怯んだ組員達を、彼女は片っ端から殴り飛ばして行ったらしい。クロエが止めに入る間も無く組員達が次から次へと壁や天井へと吹っ飛び、余りの勢いに皆肉片となって散らばったそうだ。その様子に震え上がる男達は逃げ惑いビルの外へと逃げ出そうとしたらしいが、シシリーは一人も逃さず捕まえ、鋼鉄のように力ませた大胸筋に叩きつけ始末していった。人の形を成さない状態で足下に散らばる男達。気づけばその組長も下っ端の組員同様にただの肉と成り果て壁に張り付いていたという。

シシリー本人は、軽く殴っただけだと言っていたそうだが、壁の至る所が紙のようにぶち抜かれ、天井も床も人間がやっととは到底思えぬ状態だったらしい。

そして二人が一階へと戻り外に出た途端、ビルは跡形も無く倒壊してしまったと言うのだ。

その時になって漸くシシリーは被験者の捕獲の事に気づき、顔を青くしていたと、その時ばかりはクロエも呆れて言葉も無かったという。

帰宅したシシリーを待っていたのは、マスターの説教だった。

先日漸く13歳になったマスター。世間で言えば中学生だが彼は学校へは通っていない。本来なら高校へと通うはずのシシリーと同じだ。

そんなまだ幼さが残るマスターの前で、600kgを超える筋肉の塊のような巨体を縮こませるシシリーが、正座をし頭を下げ涙まで流す姿に、私はお腹を抱えて笑ってしまった。

まあ、マスターも本気で怒っていた訳じゃないが、シシリーにはマスターの役に立てなかった事がとてもショックだったのだろう。

別の日に、マスターは別の組事務所へとシシリー達を向かわせ、被験者十人確保ののち、彼女達はその他の組員全員を片付け無事帰宅した。

その日の夜シシリーは、マスターに誉められセックスで一杯イカせてもらったと、喜んで私に話していた。



学校の教室くらいの部屋に、捕獲してきた男性組員10名を全裸にし放り込んだ。そこへ全裸の佐知江さんに入ってもらった。

彼女の入室直後、男達は目に見えない何かの圧によって体を壁際まで追いやられ動けなくなった。それは恐怖では無い。顔こそ引き攣らせてはいるものの、それまるで恍惚感に満ち溢れこれ以上ない興奮に耐えているかの様だった。それは、男達の逸物が激しく勃起していることからも窺える。

しかしそれは、三秒と保たなかった。

男達の息は上がると同時に、いきなり逸物から勢いよく精液をぶち撒け倒れ込み体を震わせる。そして、みるみる床に広がる精液溜まりに、部屋中が水浸し状態になり激しい男臭が漂った。・・・男達は既に息絶えていた。

言い忘れていたが、この時、佐知江さんは催淫能力を発動させていなかった。それなのにこの惨状だ。

部屋の広さ、それに被験者が十人という事でこの状況となったのかは不明だが、検証実験はここで中止され、今日、本番を迎えた。



佐知江さんは、本当に恐ろしい人だ。

自分の能力の詳細をマスターから聞かされてからは、それを受け入れた事でその能力が今までの何倍にも増大したらしい。

マスターもまた、同様だ。

彼も佐知江さんの影響を受けてか、その催淫能力が増大したと感じる。何故なら、今ではこの私もそして娘のシシリーも、マスターにセックスで負かされてばかりだからだ。

初めてマスターと会った時には、私達が彼を負かしたが、それはその一回だけだった。その後、佐知江さんの真の能力が覚醒した影響からなのか、マスターの性欲と精力が一気に高まり今では全く歯が立たなくなってしまっている。・・・・・私はこの方が良かったと実感している。そしてシシリーもだ。何せ、私達のような底なしの性欲とスタミナを持つ筋肉女を満足させられる程の性欲と精力を持ち合わせた男など、マスター以外には居るはずも無いだろうから。

佐知江さんの能力が増大してからは、佐知江さんの外出時には必ずマスターが同行する事になっている。

佐知江さん一人が街へ出ると、悲惨な事になりかねないからだ。

彼女が一人で出歩き油断して能力を少しでも発動させてしまうと、半径数10メートルの範囲にいる男達は皆確実に催淫させられてしまう。結果、交通渋滞や事故が多発してしまうからだ。

しかし、マスターがいれば安全だ。

それは、マスターの催淫能力を発動させる事で相殺され、その影響は誰にも及ばなくなるからだ。

一度、ショッピングモールに二人が出かけた時の事だ。マスターが腹痛を起こしトイレに篭っている間に佐知江さんとの距離が離れ催淫能力が無意識に発動し、そのショッピングモール内の男性客の殆どが催淫させられモール内の至る所で男達が女達を犯し始めるといった事態に陥った。

警備の男や、通報を受けて駆けつけた男性警官も同行していた婦人警官を強姦するといった事態にまで発展し、それに気づいたマスターが能力を発動させて相殺させた事で事態は治り、二人はどさくさに紛れて逃げ帰ってきた事があった。



今、カメラは順調に作動し、佐知江さんの能力の凄まじさを記録し続ける。

大きな倉庫内の中央に、円形状に並べられた椅子に全裸で後ろ手に縛られて座る五十人以上の男達。

今回は、政府関係者並びに政治家、そして有名スポーツ選手を中心に集められた。

現場の中央に立つ佐知江さん。

常軌を逸するほどにドンッと前方に迫り出したおっぱいの為に、その胸元は大きくV字にはだけ陶器のように透き通るような艶やかな乳肉が溢れんばかりだ。

それだけで周りにいる、椅子の背凭れに腕を後ろ手に括り付けられた五十名以上の男達が性的反応を見せている。

予定では、マスターが手を上げてからが催淫能力の発動と決めている。

故に、まだ能力は発動されていない筈だが・・・既に射精している男が大勢いる。検証実験の時と似た状況だ。

催淫効果は記録映像からも発せられる。

つまり、この映像をネットにばら撒くとことで計画は実行されると言う事だ。そしてそれは今のネット社会によって映像は炎上し拡散され世界へと広がっていく。国は違っても、男の生殖本能は同じ。女を目にして欲情する。それだけで男は死に至ってしまう。

佐知江さんの催淫能力で欲情させられてしまった男は・・・イキ狂い、死に至る。しかしクロエの催淫能力はそこまでの効力は無い。男を興奮こそさせるが死には至らない。絶対とは言い切れないが・・・

彼女はそれが悔しいと言っていた。マスターの為にも、自分の能力で男を処理したいと。

クロエの容姿はとても妖艶だ。今でこそ佐知江さんに“超乳美女”と言う肩書きを持って行かれたが、佐知江さんの能力が本格的に覚醒し、肉体的変化が現れるまではクロエの方がおっぱいは大きく、男達を魅了していた。クロエのバストサイズは実に2m43cmと言う呆れるほどの超乳だったが、今では佐知江さんの2m78cmには及ばず、悔しがっている。



ローブ姿の佐知江さんに、次々と狂ったように射精を繰り返す男達。

これ程までに佐知江さんの体つは男を狂わせてしまう、恐ろしい。

今、マスターの手が上げられ、催淫能力発動の合図がなされた。

佐知江は小さく頷き、男達に妖艶な眼差しで見つめながらローブを脱ぎ始める。

胸元が一気にはだけ、大振りな西瓜、いや、それ以上に大きな乳房が姿を現す。

刹那、下半身に鈍痛のような激しい刺激が襲った。

私だけじゃない。凛もクロエもそして・・・マスターまで!

予想はしていた。

佐知江さんがココに現れただけで皆を催淫させた。それが催淫能力でも無く、ただ佐知江さんの姿を見ただけで皆んなが視覚的に催淫させられた。・・・本来の能力が少しでも解放されれば、一体どうなるのか?予想はしていた。が、コレこれほどまでに周りに影響を与えるとは・・・

立っていられない!マスターの催淫能力を受けても平気だったこの私でも・・・・・もうダメ・・・だわ・・・。

女の私にこんなにも影響を与える佐知江さんの催淫能力は、男女関係無く全人類を抹殺できるかもしれない。マスターは、気づいているのだろうか?



視覚的に犯し、更に催淫能力で死に至らしめる。

佐知江さんのこのおっぱいを目にした男達の動きがピタリと止まり、脳内ではエンドルフィンと呼ばれる神経伝達物質が作られていく。それは、モルヒネの6倍とも言われる恍惚作用があるとされている。それも異常なほどの量が凄まじい勢いで生産され、男達はその何十倍もの恍惚感に見舞われ死に至るまで性欲が収まらず興奮し続ける。仮にすぐ死に至らずとも、男達の精神は崩壊し廃人となりその結果、衰弱死に至る。どのみち男達は助からないという事だ。

「これからが本番ですのよ?フフッ!」

と、まるで死の宣告を思わせる艶気を含む声に、男達の背筋が凍りつくと同時に全身に電撃が走り抜ける感覚を覚える。エンドルフィンが催淫能力により更に増大した瞬間だ。

男達はエンドルフィンの作用で、その快楽地獄からもう抜け出すことは出来ない。

体をガクガクと震わせ一斉に奇声を発し絶頂を迎えてしまう。それは今までの人生において、一度も経験したことが無い興奮だろう。

男達の目は血走り、鼻からは鮮血が迸る。

露わになる佐知江さんのおっぱいは、超乳と呼ばれる類のサイズとも一線を画す大きさだ。

佐知江さんの自己申告によると、そのバストサイズは2m78cmだと言っていたが、私の目測では軽く3mを超えている様に思えた。

男達の膝が小刻みに震え、逸物に極太の血管が浮き出しビクッビクンッ!と亀頭を震わせたかと思うと、一斉に射精が始まった。

凄さまじい光景だ。

それだけの、大量の精液がどこに蓄えられていたのかと思うほどの精液が絶え間なく宙を飛び交う。中には、濃厚なモノを延々とダラダラと溢れさせる男もいる。既に意識喪失となる者も現れるがその状態のまま射精が続いている。

一気に、この空間に男臭が充満する。

マスター以外の男臭はごめん被りたいものだが、今は我慢する、マスターの為にも。

今、私の目の前では、目も当てられない状況が繰り広げられている。

興奮が途切れないのだろう、既に全てを射精し終えているにも関わらず、狂喜乱舞の如く腰を突き上げ自滅していく男達が後を絶たない。

縛られた手首が余りの激しさに骨折し、千切れかけている者が大勢いる。

佐知江さんが再びローブを纏い、漸く事態が収まりを見せる・・・三人を残して。

それ以外の男達は、ぐったりと椅子に凭れ掛かりピクリとも動かない。

地面は男達が撒き散らした精液と流血とが合わさり地面を濡らし切り、凄まじい男臭を放っている。

催淫能力が発動している中、あの容姿を見せつけられたにも関わらず奇跡的に耐え切ったと褒めてやりたいが、彼等の意識は朦朧とし、既に廃人となっている。意味不明な言葉を口にし、ヘラヘラと笑っている。このまま放って置いても死んでしまうのは時間の問題だろう。

しかし、ただ放って置く事はしない。キッチリとマスターのお役に立ってもらう。

佐知江さんが三人のうちの一人に近づいていく。

目は虚だが、比較的元気そうにしている体つきの良い男に近づく。

何かスポーツで鍛えているのだろう。私や凛ほどでは無いにせよその体はかなりのものだ。

確か、大学時代アメフト部の主将を務めていた国会議員と聞く。

彼の呼吸は浅い。

佐知江さんが男の側で身を屈め、超乳の乳肉で男の上半身を椅子の背凭れごと呑み込まんばかりに押し付け、耳元で何かを囁いているが、カメラのマイクではその声は拾えていない。

再び激しく勃起する男。既に死にかけていたにも関わらず、強引に“三途の川”から引き戻されたように、目をカッと見開き正面を睨みつけている。

激しくいきり勃つ逸物の亀頭にそっと手を添える佐知江さん。

男は突然気が狂ったように暴れ出し、我慢汁を溢れさす。ロープで縛られた手首が痛々しく血で滲む。

亀頭に添えられた三本の指先がスルスルと亀頭の先端を撫で回す。その動きはとても滑らかだ。

しなやかな長い指が、我慢汁を潤滑剤として亀頭の周囲をするすると周り、時にはカリに指先を絡ませて撫でる。そしてその指は裏筋に沿って一気に根元まで下がり、今度は指先だけが裏筋をなぞるように亀頭へと走る。

男は歯を食いしばり、その口からは血が滴り、目はからは大粒の涙がボロボロと落ち、全身からは脂汗が吹き出し滝のように流れ落ちていく。

本来なら、もうとっくに射精に至るはずだが、我慢汁はとめど無く溢れてくるものの一向に射精が起こらない。

佐知江さんに何か暗示でもかけられたように必死に耐えている。

佐知江さんが男の耳元でもう一度唇を動かすと、凄まじい勢いで精液が迸った。

今までにない勢いで“射精”と言うにはあり得ないほどの量の精液が太い柱の如く天井へと向け迸り、その後、男は目を見開いたまま息絶えた。

佐知江は冷ややかな目で、見ている。

そしてもう一人・・・

佐知江さんが近づくだけでその男は発狂し引き攣った呼吸を二、三度繰り返した後、動かなくなった。佐知江さんが側に着く頃には既に体は弛緩し、逸物からは締まりの無い蛇口のように精液をグプグプと溢れさせて完全に絶命していた。

残るは、後一人。

ぐったりと項垂れ、かろうじて生きていると言った様子だ。

しかし、佐知江さんが、耳元で何かを囁いた直後、一瞬顔を上げ、目を見開いたかと思うと、目から、鼻から、そして耳からも鮮血を噴き出させて頭が吹っ飛んでしまう。正確には頭頂部が内部から破裂したように見える。

中から飛び散った脳髄などが辺りを赤く染め・・・撮影が終了する。

佐知江さんはマスターに褒めてもらいたのか、はにかむ笑顔をマスターへと向けている。

息子である孝介君を今ではマスターと呼ぶ佐知江さんは、すっかりマスターのセフレだ。

佐知江さんもまた、マスターのあの逸物の虜となった女の一人だ。

この撮影に要した時間はたった6分半だった。その6分余りの間に、五十名以上の男が一人の女に殺された。


実は、この撮影は既にテイク3であった。

テイク1では、佐知江さんがローブを見に纏い現場に入ると同時に80パーセントで催淫能力を発動させて撮影を始めた。ところが、一瞬にして男達の頭部が破裂するという信じ難い現象が発生し、撮影が中断した。

マスターが言うには、余りにも短時間で男達が死んでしまうと動画配信による催淫効果が期待できないとの事で、テイク2が撮影される事となった。

しかし、50パーセントに能力を弱めて発動させても、佐知江さんがローブを脱いだ瞬間に前回と同じ状況となり、これもNGとなった。

そして今回、その能力を僅か10パーセント程度に押さえ込み、尚且つ最初は発動させない事でどうにか男達を6分半・・・生かせた。

その気になれば、佐知江さんは一人でも人類を滅亡させられるほどの力を持っているのではないかと、私は感じ、実際その後、マスターと性行為を重ねる度にその催淫能力が増大しより強力となり、男女区別なく催淫の影響を与えるまでになった。それが、この計画の成功を短時間で達成させる要因となった。


某月某日 オアシスにて

撮影記録者 マーサ



〈そして・・・エピローグへ〉

孝介の人類滅亡計画は成功へと進んでいた。

全世界は未曾有の危機にさらされ、各国の要人達は混乱に陥いった。

日本政府や政治家達は、国民達のことなどそっち除けで自分達の身の安全を首謀者である孝介に申し出てくる始末だった。

それを知った国民達は政府に対して暴動を起こし、国内は戦場と化した。自衛隊が政府命令で出動するも、日頃からの政治家達の言動に大勢の隊員達が不満を持っていたのか、反旗を翻し国民側についた。こうなれば、孝介達が手を下す事もなく日本国は崩壊し、残った者は催淫動画の影響で自滅していった。

それでも奇跡的に生き残った者は、目を塞ぎ、耳を塞いで恐怖し地下シェルターに閉じ籠った。しかし、佐知江の声は特殊な波長を持つ。その為、地下シェルターに潜む人達の脳にもその声は直接入り込み、その中の人達を欲情させ果てぬ性欲の前に食事をする事も忘れセックスに興じ、衰弱死してしまった。

海外も同様だった。国は違えど権力者が考える事は皆同じだという事だ。国民による暴動が起こり、それによって世界中の人口が激減し、そこに佐知江の催淫効果が威力を発揮し一気に人類は滅亡へと向かった。奇跡的に生き残っていた僅かな人達も飢餓により死に絶え、滅んだ。

極少数の、孝介達五人だけを残して。



地球上の全てのライフラインは停止し、最早人間が生存不可能な世界となった。しかし、ある一画だけが別世界のような空間を維持していた。

そこは三階建の建築物で、百年後には朽ちて自然の土に還るという特殊素材が使用されている。

その名は“オアシス”

雅美が経営していた会社が開発した総合生命維持装置とでも言おうか、発電システムや水質浄化システムなどを完備した住居スペースだ。食料に至っては、自然界から採取される土や木などから栄養を摘出し、それを元に人工的に合成したものを食料としていた。その人工食品の栄養価の高さは開発にあたった研究者の折り紙つきだ。

その全てがオートメーション化され、人は何もする必要はない。

雅美が経営していた会社は、日頃から多岐に渡り研究を重ね様々なシステムの開発を進め完成させていた。全てが自然エネルギーによるもので自然破壊は一切無いシステムだった。そんな次世代の総合生命維持装置が、数人の命を維持している。

その建物の中では・・・

クロエ、シシリー、そしてマーサが孝介を相手にセックスに勤しんでいた。

皆の指には、きらりと光るリングがはめられている。

今回の計画がひと段落ついたところで孝介はみんなを激励し、その時彼女達にリングを贈った。結婚の意味は無く、以前から、彼女達から“マスターの女”である証として何か身につける物が欲しいと言っていた。そこで孝介が器用にも自分でリングを作って彼女達にプレゼントしたのだった。

「あはーーーん、マスター!そ、そこですのぉーーーっ!気持ちいいーーっ!」

クロエの超乳を鷲掴みにしながら、孝介はクロエの中に極太の逸物を豪快にぶち込んでいた。その傍では、凄まじく筋肉が盛り上がり、二人の行為に息を荒らげ自慰行為に耽る凛と雅美が居た。見ているだけで欲求不満になる凛が、我慢しきれず順番を無視し、

「ねぇ、マスター?次は私を犯して下さーい!」

そう言って、孝介が一心不乱に腰を振る背後から強引に抱き寄せ唇を奪い、体も奪ってしまう。

「ちょ、ちょっと何するんですの!順番でしょう!」

クロエの淫部からズブズブと音を立てて特大の孝介の逸物が引き出される。折角気持ち良くイカされていたクロエは不満げだ。しかし、凛の筋肉に覆われた巨体を前にするとつい怯んでしまう。

「分かってるもん!でもこの体がマスターを求めて暴れ出しそうなの!」

孝介を小脇に抱き抱え、今まで無理に抑え込んでいた筋肉を解放させたのか、シシリーの体は一気に筋肉が隆起し体積が増した。小脇に抱えていた孝介の体は筋肉に埋もれほとんど見なくなってしまってしまっていた。

「シシリーっ!マスターが筋肉に埋もれちゃってますわよっ!潰れてしまいますわ!」

クロエが警告すると、シシリーは慌てて小脇に抱える孝介を、隆起する筋肉の中から引き摺り出すと、

「ぷはぁーっ!」

と、大きく深呼吸を何度も繰り返す孝介。

シシリーの体は子供くらいならその筋肉に埋もれさせてしまえるほどの筋量だ。力も今では小型の重機では到底太刀打ちできないほどの怪力だ。後から仲間に加わった上に歳下でもあるシシリーに、孝介を横取りされるのは侵害だが、そんなシシリーには絶対逆らえない。それはマーサでも同じで、クロエとのやりとりを苦笑いしながら眺めていた。

100cmを優に超える剛腕で孝介の華奢な体をしっかりと抱き締め、逸物を淫部へと押し込んでいく。

そして孝介の腰を掴み自ら激しく叩き付ける。

体は大きくともその中に入る孝介の逸物は特大サイズだ。シシリーでもギチギチに中が埋め尽くされてしまい、それが膣襞を抉りながら動く感触に思わず喘いでしまう。

「あぁーーーーんっ!た、堪らなーーーーい!この極デカおちんぽは、私のものなのーーっ!もっと、もっと!私の中を掻き回して一杯ぶち撒けて欲しいーーのぉーーーーっ!」

リアルディルドゥよろしく孝介の逸物を激しく扱くシシリーは、皮膚がはち切れんばかりに筋肉が盛り上がり恐ろしい体になっている。華奢な孝介はその隆起する筋肉に完全に再び埋もれ、その奥深で喘いでいる。

二発、三発と、その気持ちよさに立て続けに射精をし、シシリーの体は凄まじい量の精液で腹部が膨らんでいく。流石の凛も、鍛え上げた腹筋で中を満たす孝介の精液を押さえ込もうとするがその量には抗えず、臨月を迎えた妊婦のように腹部を膨らませるが、満足げだ。

クロエは、先ほどの孝介との行為の余韻だけで何度も水蜜が迸り、辺りはすでに濡れ切っていた。

「フフッ、まだまだこれからよ?マスター!」

艶のある声で迫る雅美の体も、メガモンスター級だけあってシシリーにも迫る迫力がある。

満足したシシリーから孝介を譲り受け、自慢の大胸筋で逸物を挟み激しく扱く。孝介もこれが大のお気に入りで、マーサとのセックスでは定番になっているくらいだった。

孝介も腰を振り、更に興奮を高めようとしている。

そこへ、佐知江が現れた。佐知江の指にもみんなと同じリングが光っている。

この地球上に存在していた99パーセントの人類を、その肉体と催淫能力で葬ってきた最強の女と言えよう。

孝介の目が佐知江の胸元に目が止まると、マーサの大胸筋から逸物を抜き取り一目散に超乳を上回る佐知江の“極乳”へとダイブする。

孝介一人くらいなら十分埋もれられるたっぷりな肉量のおっぱいは、孝介にとっては一番安らげる場所だった。

母でもある佐知江の肉肉しい体に指を沈めて掴み、その柔らかさを確かめ・・・そして果てる。

佐知江は満足そうに孝介を抱き上げ、床にその身を横たえる。

すかさず孝介が逸物を根元まで一気に突っ込み勢いよく腰を突き出し、扱く。

「マ、ママァーーーッ!」

見る物を驚愕させる極太の逸物を持つと言っても孝介はまだ子供だ。佐知江のむっちりとした肉体に甘えた声をあげ、それとは似つかわしく無い逸物を激しく扱く。

佐知江も母の顔ではなくすっかり女の顔をし、その逸物を味わいイキ狂う。

「マスターーーっ!私をもっとイカせてちょうだい!私を気持ちよくできるのはマスターだけなのよぉーーーっ!」

大きな肉付きの良い尻を床にバシバシ叩きつけながら腰を突き上げ超乳を激しく揺らし、その勢いで孝介の逸物を激しく扱きまくる。

どんな男もどんなに大勢で佐知江に挑んでも、セックスでは敵わない。その超グラマラスな容姿に強力な催淫能力で攻められれば確実に死に至る。そんな佐知江も孝介には敵わない。

イキ狂い、絶え間なく絶頂が訪れ身も心もすっかり孝介の虜だ。

自分よりも大きな女四人を相手に、それもそのうち二人はギガモンスター級に匹敵する女子ビルダーだ。一人でも男を何十人と搾り取るほどの性欲とスタミナの持ち主だ。そんな二人を含む四人を同時に相手をし十分満足させてしまうその性欲と精力は呆れるほどだ。

最後にもう一度マーサの大胸筋に逸物を収め激しく扱き一発抜くと、淫部へと場所を変え、マーサを犯す。

何度も中でぶち撒けると漸く孝介も満足した様子で、佐知江の極乳に凭れ掛かり居眠りを始める。

その様子を見つめる四人の女達。

「マスターはとんでもない事をやり遂げましたわね?」

クロエが、サラリと垂れる孝介の前髪を手でかき上げて言うと、みんなも大きく頷いた。



五人での生活も、永久ではない。

クロエが風を拗らせ肺炎を患い、一番最初にこの世を去った。唯一、今の生活で不足しているのは医療技術だ。誰も医師の知識も無く、薬を処方することもその材料となるものも今は無い。一度病気になれば自力で治すしかなかった。それは分かっていた事だったが・・・

最初に仲間になってくれたクロエは、孝介にとってお姉さん的な存在だった。それにクロエ自身、孝介にはいつもべったりで離れようとはしなかった。それだけに、孝介の胸は痛んだ。

庭に立てられたクロエの墓標の前には、孝介のありったけの感謝とクロエを思うその気持ちが綴られた手紙と、墓標の周りに咲き乱れる季節の花束が添えられた。そして孝介が自ら作り贈ったリングを名前を彫ったプレートの上へと、震える手で置いた。

「クロエ・・・ありがとう。安らかに眠ってね。」

孝介は涙を流し天を仰ぎ、皆の頬にも涙が伝った。

その一年後に、不幸にもトレーニング中の不慮の事故で、マーサが去った。

娘のシシリーに張り合ってか、いつもは扱うことの無い高重量の3,500kgのバーベルでベンチプレスを行なっていた時の事だった。汗で手が滑るといった単純なミスが起こり3,500kgものバーベルが胸部へと落下してしまった。胸骨はへし折れ、即死だった。

その時、シシリーが補助に入っていたが、その状況に呆然と立ち尽くしていたのを孝介が見ていた。

クロエの墓標の側にもう一つ墓標が立てられ、シシリーは三日三晩泣き続け、孝介もその側から離れる事は無かった。



更に五年が過ぎた。

地球はすっかり様変わりして、人間が創り出した人工物の殆どは未だ朽ちずにその原型を残してはいるものの、それを地球が拒絶するかのように草木に覆われ一面眩しいくらいの緑で埋め尽くされていた。

孝介達が生活する”オアシス“の周りも、すっかり木々が育ち鬱蒼と茂っている。

そんな孝介もすっかり大人びて男らしくなっていた。

華奢な体つきも、凛と一緒に筋トレを始めた事で少しは筋肉がつき、逞しくなっていた。

不思議と佐知江は見た目は殆ど変わらず、超乳の弾力はそのままで更に大きさを増したようにも見えるほどで、三十代のスタイルを未だに維持していた。特別何かをしている訳でもないが、体質なのかそれとも特殊な能力の影響なのかは不明だが、肌も未だシャワーの水が玉になって転げ落ちるほどに瑞々しく皺一つ無い。成長した孝介と並んで歩けば、姉弟か夫婦のようにさえ見えるほどだ。

シシリーは、母であるマーサが亡くなってからは元気が無くなっていた。孝介といる時はそれを感じさせないが、一人でいる時は落ち込む姿を何度か孝介が目にしていた。

「凛ちゃん?僕、何か力になれないのかなぁ?」

今、地球上に存在する人間は、孝介、凛、そして佐知江の三人だけだ。コードネームと称してつけた名前も今では本来の名前で呼び合うようになっていた。

「孝介くん、ありがとうございます。・・・でも、私何も困っていませんよ。孝介くんと一緒に居られるだけで幸せですもの。」

凛はそう言って笑っていたが、孝介にはそれが強がりにしか思えなかった。

セックスの時も以前のような勢いは無く、ふと物思いに耽る時さえあった。

「もしかして、あの時のを事を凛ちゃんは悔いているのかな?」

「・・・・。」

「僕ね、あの時凛ちゃんが雅美さんのトレーニングの補助をやってて、余所見をした時に雅美さんが手を滑らせたところを・・・見ちゃったんだ。」

「!!」

凛の顔が強張る。

「あの時、僕と英美が近くで話しているのをじっと見てたでしょう?その時僕と目があって、凛ちゃんが目を逸らせた・・・その時だったと思うんだ、事故があったのは。だからそれを気にしてるのかなぁってさ。」

「・・・・・わ、私、マスターが・・・孝介くんの事が大好きで、でも孝介さんはいつも佐知江さんの側にいて、それが羨ましくて・・・」

凛の目から涙が零れ落ちた。

凛は引き篭もりが長かった事で、人との距離を測れずにいた。時には大胆にクロエから孝介を奪い取ることもあったが、普段はいつも孝介の側に誰もいない時を見計らって接していた。雅美からは「もっと積極的に孝介とセックスすれば良いのよ。孝介君は私達のマスターで誰にでも優しくしてくれるんだから。」といつも凛に言っていた。

「もうこの地球上には僕達しか居ないのに、遠慮なんて必要ないんだよ?それに僕のママだから一緒にいる事がごくごく普通だったからね。僕も凛ちゃんのその気持ちに気づいてあげられなくてゴメンね。今はもう三人しかいないんだし、これからはいつでも声をかけてくれて良いからさ、ねっ?」

「は、はい。・・・・ありがとうございます。」

凛は涙を拭うと、孝介の側から立ち去って行った。

翌日、凛の姿が“オアシス”から消えていた。

孝介と佐知江が慌てて探し回るが、見当たらない。重い空気が“オアシス”の中に流れる。

翌日も、その翌日も、そして更にその翌日も、凛は帰って来ず半年が過ぎた頃の事だ。

いつものように孝介と佐知江が凛を探しに出掛けた。

この日は、かなり離れたところまで探しに行き、高層ビルが廃墟となって立ち並ぶある一角に大きく崩れた瓦礫が目に止まる。その傍には見覚えのあるリボンが落ちていた。凛がいつも髪を後ろで二つに分けて留めていた時のリボンに似ていた。

孝介はそれを拾い上げ、辺りを見回す。

「そ、そんな・・・」

言葉を失った。

大きく崩れ落ちた瓦礫の一箇所から一本の腕が伸びていた。

それは、紛れも無く凛の鍛え上げられた腕だった。70cmはあろうかという前腕と軽く100cmを超える上腕が瓦礫の隙間から伸びていた。こんなにも太い腕をした人間は凛以外にはいないだろう。それに以上に孝介の胸を締め付けたのは、その手の指にはめられていたリングだった。それが凛が確かにここで死んだ事を孝介に語っていた。

何が起こったのだろう、孝介の頭の中が真っ白になった。佐知江が孝介を優しく抱き寄せ、涙する。

「孝ちゃん、後悔してるの?」

「どうして?」

「だって、計画が成功して私たち以外誰も居なくなって。英美ちゃんは病気で、雅美さんは事故で、それに凛ちゃんまでこんな所で亡くなったじゃない?」

「ママ?僕の計画は人類の滅亡だよ。まだ終わっちゃいない、だから・・・」

「だから?」

「これで良いんだ、僕達だっていつかは死ぬんだよ。ただの人間だもん。先に行った三人だってそれは分かっているよ。・・・まだ“終わってない”んだよ。」

「そう・・・ね。・・・・・・だったら、いいの。ただ、孝ちゃんが余りにも辛そうだったから。協力してくれたみんなは孝ちゃんの事凄く好きだった、私もよ。そんな彼女達が三人も居なくなって寂しく無いわけないでしょ?」

「う・・・う・うん、寂しいよ!僕だって、みんなの事大好きだったから!ずっと一緒にいたかったよぉーっ!」

孝介は佐知江に抱きつき、号泣する。

「でも、ママがいる。・・・誰かが僕の側にいてくれたら、今はそれで良い。」

佐知江は静かに頷き、孝介を抱き締めた。



三十年という長い年月が流れた。

地上は、木々や草花が元あった街をすっかり呑み込み、辺り一面緑に覆われた森となっていた。ただ“オアシス”だけがその中から辛うじてその姿を覗かせていた。

”オアシス“の庭園にも大きな木々が育ち、草花も庭園を埋め尽くさんばかりに咲き乱れていたが、三つの墓標の周りだけが未だ綺麗に手入れされていた。今も摘み取られたばかりと思われる花で作られた花束と錆びついたリングが、それぞれの墓標に供えられていた。

庭園に聳え立つ一本の大木の根元に腰を下ろす孝介。

その姿は全裸で、色白だった肌はよく日に焼けトレーニングは今も続けているのだろうか、かなり筋肉質な逞しい体となり地面に座り込むその腹部は弛んだ脂肪が全く見受けられず、クッキリと割れた腹筋が日頃の自分への厳しさを感じさせる。

二十歳の頃にはまだ幼さが残っていたその顔つきも、今ではすっかり精悍な顔立ちとなりクロエ達がまだ生きていれば互いに取り合う事請け合いの美男子に成長し、彼女達を毎晩喜ばせていた特大の逸物は相変わらずその存在を見せつけるように地面にズシリと横たわっていた。

その傍には佐知江が同じく全裸で、目を瞑り横たわっている。

肌は陶器のように透き通り皺もなく、以前の美しく張りのある超乳も未だ健在のようだ。男達を惑わせ性的欲求を否応なく掻き立てたたっぷりな乳肉は佐知江の体を包み込むようにどっしりとその上にのし掛かっている。髪も黒く長く伸びその姿は孝介よりもかなり若く見える。

佐知江は今朝、突然息を引き取った。

昨夜までは親子でありながらも激しいセックスに興じ、何度も佐知江の超乳に顔を埋めながら果てた。性欲は衰えず、射精時の精液の量も相変わらず呆れるほどの量を佐知江の中にぶち撒け、彼女を女の顔にさせていた。

孝介が目覚め、横で眠る佐知江に声をかけるが返事が無かった。

佐知江の口元に自分の頬を近づけ呼吸を確かめるが、既に息はしていない。

その姿は全く老いが無く、時が止まったようだった。

佐知江の姿は、何十年も前から変わっていなかった。催淫と言う特殊な能力が原因かは分からない。しかし同じ能力を持つ孝介は老いて年相応の姿になっている。

そんな佐知江に話しかけるように、孝介は語り始める。

「ママ?ありがとう。こんな僕の計画に一生付き合わせてしまって。僕は心底あの男が憎かったんだ!こんな優しいママを裏切って他の女を愛してしまうなんてさ!僕はそんな男を憎むと同時に人間も憎かった。人間だけがこの地球上で一番偉い生き物だと言わんばかりに自然を破壊した。海を汚し、空を汚し、宇宙まで汚そうとしていた。人の心も汚れ切って犯罪ばかりが増えていった。権力者は世代を変える度にその欲は大きくなるばかり。そんな人間がこの地球に湧き過ぎた。

あの時、先生の自殺を知り、それが付き合っていた男が原因だと知り、その後にあの憎い男の浮気を知ったんだ。先生が好きだった自然の生き物。僕も大好きだった。そんな生き物達が住むこの地球が苦しんでる!ママだって辛い顔をして苦しんでたのを僕は知ってた!一層、男なんて!人間なんて!この地球上からいなくなれば良いってそう思った。だからこの計画を考えた。それは当然僕達も一緒さ、この地球には必要のない存在。だから、それもあと少しで終わる。もう僕一人だけになっちゃったからね。地球にとって人間なんて居なくて良いんだ。・・・ママもそう思うだろう?」

眠るように横たわる佐知江の顔を孝介はそっと覗き込むキスをすると、手に持っていた小さなカプセルを自分の口へと放り込んだ。

孝介は再び大木に凭れ掛かり佐知江の手を取った。その手は未だ瑞々しさに張りがあり、とても七十近い初老の女とは思えぬ美しさを保っていた。

「これで僕の人類滅亡計画は完璧に達成され・・・・・・終わる。・・・・・クロエ、・・・・シシリー、・・・・・・マーサ、・・・・・・・・ママ・・・・・・・・・・・・・ありが・・・と・・・・・う。」

孝介の目が静かに閉じられると一筋の涙が流れる。・・・・・・地球上の最後の人間が、息を引き取った。

当時、まだ小学生だった孝介が計画した“人類滅亡計画”。それは長い年月を経て、ようやく今達成された。

佐知江の手を取り大木に凭れ掛かる孝介のその顔は、とても満足げに笑っていた。



もし、この地球に意思があり話せたらこう言うだろう

「これで害虫は居なくなった!」

と。



〈完〉

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