ねむりものこと③(楽曲について) (Pixiv Fanbox)
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ソーーーーーーーー!!!!!!!!!
完成品の話です。
【ここから軽い追記】
M3(即売会イベント)の準備と残った在庫の整理や発注や「くじらのMVP」関連の作業をしていたら記事の更新がものすごい遅くなってしまった。完全に旬は過ぎてしまったと思うんだけど、とりあえずは全部書きおおせてしまおうとおもう。なんだかここは売れ残ったワゴンのようにも思える。
【追記ここまで】
この記事では完成品のこだわりポイントについて記述します。
・ベース
前作の暮しガスメータでは、「TAL-Noizemaker」というベースを使っていたのだけど、今回新しく「The Legend」というシンセ音源を導入した。これは大雑把に言えばminimoogという昔からあるシンセサイザーを再現したもので、何より音のツヤみたいな部分が聞いていてなんとも気持ちがいい。そしていい音源特有の性質として、どんなにオケを重ねてもしっかりと前に出てきてくれる。
こんな感じの音
逆にいえばこの子を引き立たせてあげるために他のオケをすこし気持ち薄めくらいに作った気がする...と思ったけど結果的にかなり音を重ねてしまった。
今後は規模の小さいオケを目指していこうかなァ、とうっすら思っている。というのも、自分がたくさん音を重ねてしまうのは、ある意味音が少ないことを恐れすぎているからで、なおかつ小さな音楽はかなり好きなので。
電ǂ鯨には(なんとなくだけど)最終的に、こどもたち数人で演奏するみたいな、本当にちいさな楽隊になってもらいたいのかもしれない。それが求められているのかどうかは別として。
・多少生音感のある楽器にした
いつもはだいたい、もっと電子電子しい楽器構成にするんだけど、今回はシロフォンなどの鉄琴系楽器だとか、アコーディオンみたいな楽器を採用した。ドラムもアコースティックドラムの音を使っており、なんならティンパニなんかも入っている。
ドラムだけでも大分生音っぽいというか、サーカス感を考慮
(カッコッていうウッドブロックの音が入るとかなり現実っぽい気がする。)
あとこの辺は気に入っている。オケに混ぜるとやっぱりドラムの音もかなり埋まるんだけど、埋まった状態のスネアの音は「ハタタタッ」って感じに鳴るので、それも好き。
これは前の記事にも載せたエレクトロっぽいバージョンから打ち込み直したきっかけでもあり、より現実に近い音をたくさん使うことで、割と卑近な物語というか、知らないところの話よりも生々しいところにこの曲を置きたかった、みたいなところもある。
※関係ない話だけど、ドラムは最近ずっとAddictive Drums2を使っている。電子ドラム(ドラムマシン)に関しては、最近ピタッとはまるようなものがないのでどうしたもんかなと思っている。2万円くらいだして、アナログドラムマシンの音源(サンプルベースじゃなくて、ちゃんと個別に操作できるやつ)とか買ったら楽しいんだろうか。これは自分のための備忘録なんだけど、全部サンプラーを使って一から音を集める(行き場方式。音色の選定が大変だったうえに、結局知っている感じの音色を選んだ)よりも、出来上がったドラムキットを一つ軸にして、追加でSFX的にサンプラーを使うのが一番楽なのかもしれない(ガスメータ方式。ほぼ基礎の音はLinnDrumで固めてある)。
・サビについて
久しぶりに歌えないサビを書いた気がする(肺活量がすごければ一応歌えるんだけど)。ただ、どうしても早めの、音を詰め込んだサビで現実感のない現実にめちゃくちゃのもみくちゃにされている感じが欲しかった。
個人的には「サーカスナイト行きの棺は」の部分のブラスというかパッドが下から上がってくるところが、ちょっとロマンチックで気に入っている。そしてそれに上から応答する口笛っぽい(と自分で思ってる)音の感じ。
あと、最後の方の琴葉姉妹の調声はなかなかうまくいった。これについては、もう最初のデモの段階で、無邪気な姉妹ちゃんに笑いながら急かされたかったところがあって、どうしても入れたかった。どうしても。
A.I.VOICE(姉妹ちゃんのソフト)のエディタ上での調声を行った後で、Vocalshifter(ピッチとかタイミングを調整できるソフト)上でさらにピッチを書いている(自然な範囲での抑揚を付けるために)。ボイロちゃんを歌わせるときもしゃべらせるときも、自分の中ではVocalshifterは必需品。
琴葉姉妹を調声していて思ったけど、可不ちゃんの声も姉妹ちゃんの声も全然違うところにうまみ成分みたいなものがあるので、片方に歌ってもらうと、やっぱりもう片方の歌も聞きたくなってくる。どちらもいい。
☆サビの最後の何か色々暴れてるところ
ニコ生で結構ここどうなっているのかって質問をもらったので。
ここは、まずドラムをドコドコ暴れさせて(ティンパニも叩きまくる)、
それからエレピとかシロフォンのこういうフレーズと、
ブラスとかのこういうフレーズを、
合わせて作った。エレピに関してはもうかなり適当に打ち込んだものを何となくの音感というか、スケールから外れないように配置しなおした。それから最後のくちゃくちゃにされる部分なので、クラップ=拍手であおってやる(確かこれはTR-808(リズムマシン)の音。808と909のクラップはすごくコクのある感じがするのですき。)。そんな風にここのパートは制作した。
以上、オケ部分のこだわりポイントに関してはこんな感じです。次回は動画について。