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身体に重なった暖かく柔らかい、そして重みをもった感触

小麦色の肌をした肥えたソレが寝息を立てている


天枢……と自身を呼ぶソレは笑わない

仏頂面で三白眼で睨みつけるように、終始こちらを見つめていた

感情を持っていないかのように思えたが、たいして天枢の大きな熊の姿の時は、

くっついて頭をなでてやると、短い尻尾が忙しなく揺れていたのを覚えている。


きっと感情表現が苦手なだけなのだろう……まだあって間もない自分に対してどう態度を取っていいかわからないのかもしれない。


記憶が無いという笑わない天枢だが、自分に比べれば大分まし

人の姿をする自分こそ、笑わない人形のようなソレである

白い白磁のような生気の感じられない肌、能面のような顔、銀の髪、そして薄紫紺色の瞳。

およそ死に体のようなソレは、みずみずしい褐色の肌を薄明かりで照らしてる健康的な肌の天枢とはまるでさかさまであった。


天枢が白い胸に顔を載せて幸せそうにしている

眠っているソレはまるで身体に似合った相応の顔であった。


その顔に酷く、惹かれている自分がいる。

目的、利用価値があるから、国中から見つけ出し、接触した。

僅か二日、他人に対して利用価値以上の意味を見出せないソレが、

あるいは自身のメンターになり得ようとしている


世界でわずかな同類の生き残り

しかし同類に対してこんな感情は初めてで

これではまるで……■■■■に対しての■■のようではないか……


「接続開始」

「……プロセス8でエラー」

「……再試行」

「……エラー」

「■■■■への管理者権限取得……」

「……権限エラー」

「再試行……」

「……エラー、アクセスロック、ロック解除まで5千秒」


決して埋め合わせではない

イドの奥で騒ぐこの感情が情欲以外のモノなどである筈がない

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