Ⅳ.滑らか4コマ 最小限で表すアニメの考え方 (Pixiv Fanbox)
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Ⅳ.滑らか4コマ
動いて見える2コマ、流れが見える3コマ、じゃあ4コマではどうなるか?
なんと滑らかな動きを表現できてしまいます。
アニメでのタメ・詰めをコマ数で表せ、自然な緩急を表示時間以外で示せます。
注意:コマ枚数が少ない状態と比較して滑らかに見えるという私見です。
4コマでの表現が必ず滑らかになるわけではありません。
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シャキッと動いてピタッと止まるキレのある動きは自然には起こりません。
動き始める予備動作や止まる反動など、自他ともに何かしらの影響があります。
変化には緩急があり、4コマでそれぞれの動きを補完する情報が示せるのです。
つまり4コマで実際の動作と近い表現ができるといえます。
動きを分けると2+2コマ、1+3コマ、4コマループ、1+2+1コマと形作れます。
2+2
2+2コマはそれぞれのコマに対し動きを補完する形式です。
基準のコマに対し動きの前か後を表せ、滑らかに感じられる補完が起きます。
中割となるコマにより緩急が変わり、差があると勢いのある動きが表せます。
1+3
1+3コマは一つの流れを形作る完結型の動きに適した形式です。
強調したいコマを予備動作・反動のコマと中割のコマで補完します。
緩急を示しやすく、絵が3コマ分の枚数でも繰り返しで揺れや反動を表せます。
4コマループ
4コマループは3→1につながるコマを作り、動作を繰り返す状態を示せます。
3コマ分の枚数で往復を示せ、12321232…と2が中割になりコマをつなげます。
ループ自体は2、3コマで表せるも、緩急を表しづらくカクつきやすいです。
1+2+1
変則的な1+2+1では、動きにタメを生み往復や繋ぎのコマを強調します。
ただしコマ数が少ない状態では滑らかな印象は少なく演出的なキレを作ります。
2+2の中割部分が中心となる形式なので変化の差より変化途中を強調させます。
4コマは一区切り分の動きを示すのに適し、ループでは緩急を均等に示せます。
簡易的に基準と変化差の絵2枚をずらし中割のない瞬間的な変化を作れます。
動きにタメや詰めが示せ、コマが増えれば遅く、少なければ早くなるのです。
必要な部分と強調する部分でのタメ・詰めの緩急が滑らかさのポイントです。
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Ⅲの最後にて配布したドット絵線画に色を付けアニメーションさせたものです。
形式的に当てはめると手や尻尾の動きは2+2、表情や胸は1+3の動きになります。
表現は内容だけでなく順序や構成・手法によりまるっきり印象が変わります。
ゴムは伸びた後急に短くなりません。段階を踏む動きを示す必要があるのです。
ガタつきや違和感を抑えるには適切な緩急やつながりを考える必要があります。
コマが増えたことで動かし方も最低限ながら個性が出はじめます。
形式や枠組みを書き連ねましたが、どう表現し組合せ形にするかは自由です。
少なくとも動きが伝わるのであればアニメとして成り立つものと考えます。
ラフでも線がガタガタでも見たい動きをすぐ形に出来たらなと思う日々です。
Ⅴ.ヌルヌル5コマ 最小限で表すアニメの考え方
Ⅴ.ヌルヌル5コマ 滑らかに見える動きに対しぬるぬる動くという表現があります。 1秒間に60フレームなどコマの切り替り(FPS)が多い映像を指し示します。 表示コマ数が多い動きは滑らかに見えるシームレスな状態を生み出せるのです。 ただ、動き自体は60コマ分用意せずとも滑らかな認識は5コマ使えば示せます。 少ない...