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清廉を売らねば志は為せぬ(モブ×アデーレ(陵辱))



 破神という壮大な志を描いていても、まず必要になるのは現実的な物資だ。

 アデーレとマカリオス――――親のない双子であれば問題のない量の魔力資源は、しかし破神を為すためにサーヴァントを現界させ続けるには足りなさすぎる。


 だがそうであるからといって、魔力資源を多めに融通してもらうわけにもいかない。

 オリュンポスには”変化”がない――――つまり何らかの”変化”が生まれてしまえば、それは非常に周囲の目を引いてしまう。

 “破神同盟”の噂がまことしやかに広がっている現状では、多少の疑念であったとしても怪しまれるのは避けねばならない。


「――――――君がアデーレちゃんかい?」


「…………はい。お待ちしていました、”お客様”」


 星間都市オリュンポス――――その地下に広がる広大な”冥界”。

 ゼウス神の目すら全域にまでは届かないその広大な空間の、神の目には針の孔程度でしかない小さな一室で、一人の少女と中年の男が向かい合っていた。


 亜麻色の長い髪。可憐かつ清純な印象の顔立ち。触れれば折れてしまいそうな華奢な身体つき。わずかに怯えと諦念が滲む表情。

 そんなあまりに美しくコケティッシュな少女――――アデーレの事を眺めまわしてから、中年の男は”ぶふぅ”と下品な鼻息を噴いた。


「その、まずはお代をいただいてもよろしいでしょうか……?」


「ああ、うん。それにしても魔力資源なんて何に使うんだい?

 こんな旧式の資源より、ゼウス様やデメテル様からの下賜を賜った方が――――」


 懐から魔力鉱石を取り出して、アデーレに渡しつつ男は言う。

 けれどアデーレが僅かに目を伏せ、無言のまま首を横に振れば、男はそれ以上話を進めることなく「まぁ、なんでもいいんだけど」と言葉を切った。


「それじゃあ、お代の分は楽しませてもらおうかな?」


 男の言葉に、アデーレは僅かに怯えを滲ませて息を呑み、けれどそれから覚悟を決めたように「はい」と頷いて、纏っていた衣服を脱ぎ始める。


 清楚な印象を際立たせていた、薄手の無地のワンピースが、ほんの少しばかりの躊躇いを切り捨てるように脱ぎ捨てられる。

 その下から晒されたのは、女性的な柔らかさと少女らしい可憐さを併存させた、一糸まとわぬ未成熟な肢体で、男はそのあまりの美しさに生唾を呑みこんだ。


「おぉ……!自動娼館で見たのとは、全然違う……!」


 男は鼻息荒くアデーレに近づき、その周囲をぐるりと見回るように晒された身体を下劣な視線によってまずは犯していく。


 羞恥に染まった可憐な顔立ち。華奢なボディラインを覆うような美しく柔らかな美髪は流水のようで、男はそれを手に取って頬ずりをしたい衝動に駆られる。

 細い両腕は胸や秘部を隠すことなく体の横に沿わされていて、けれど時折震えるように身体の前面を隠そうとしだすのが、むしろ小動物に対するような嗜虐心を煽った。


 だがそれよりもその視線を引き寄せるのは、自動娼館では指定する事も許されないような、未成熟なままで留められた神秘的なまでの体つきだ。

 ふわりと僅かばかりに膨らんだ乳房と、あまりに小さな薄桃色の乳輪と乳首は、それこそ触れれば溶けてしまいそうなほど甘美で繊細なもののように映る。


 そこから少し視線を下げていった先に存在するものに、男は息をのんだ。

 くびれた腰と形の良い臍—―――そして無毛の恥丘と貞淑に閉ざされた秘部が、どうしようもなく視線を吸いつけて、身の内の獣の衝動を煽る。


「……本当に、いいんだよね……!?」


「……はい、お代はいただきましたから…………」


 明らかに”仕方なく”という諦観が混ざったアデーレの言葉は、男にとってはもう心底からどうでもいい事に過ぎない。

 許可と合意は得た――――その事実だけで自分の中の良心を閉ざして、男は自分よりも頭一つは背の低いアデーレの顔を上向かせ、薄い唇に自身の唇を重ねる。


「んぅ……っ!ふ、ぅうぅく……っ!ふぁ、ぁ……っ!」


 薄い唇を割って、身勝手にアデーレの口内を蹂躙する舌。

 アデーレはそれに対して慣れない動きで自らの舌を絡みつかせて、くちゅくちゅと音を立てて男の触覚と聴覚を楽しませようと試みる。


 だが自動娼館で快楽に慣れている男にとって、アデーレの拙い奉仕は”生身の少女を犯している”という実感を得られるだけで快楽とは程遠い。

 だからこそ男は手っ取り早く”生身の肉を犯す快楽”を味わおうと、アデーレの秘部に骨ばった手をあてがって、そのまま指をさわさわと蠢かした。


「ふ……っ!!んぅっ!く、ふぁ、ぁっっ!!

 ぁ、あ、ぁ、あぁぁっ!!は、ぁぁぁ……っ!ふ、んぅぅっ!く、ふぅぅっ!!」


 背筋を這い上ってくる性感によって、アデーレの身体がビクビクと跳ねる。

 既に幾度か経験した”身売り”によって、アデーレは女としての快楽を知ってしまっているけれど、その身に宿るクリロノミアは少女の”変化”を許さない。


「く、ふ、んぅぅぅぅあ……っ!!は、はぁぁ……っ!!

 ふ――――んぅぅっ!く、ぁふっ!!ぁ、あぁぁっ!!ぁ、あぁ――――ッッ!!」


 ほんの僅かに膣口を掻き回されただけで、アデーレは勢いよく潮を噴いて果てた。

 快楽を知ってしまっている精神と、快楽を知らぬままの感度を残してしまう身体。残酷な隔絶はアデーレの身体を容易く快楽の極点に追い込んでいく。


「は、ぁふ……っ!!ふ、ぁ、あぁぁ、待って、待ってください……っ!!

 わた、私、口でご奉仕、しますから……っ!だからまだ、入れないでくださ――」


「大丈夫大丈夫、これだけ濡れてたら簡単に入るからねぇ……!」


 アデーレにとって、覚悟を決めるための時間稼ぎでもあった口淫。

 けれど容易く潮を噴くほどに脆いアデーレの身体に興奮を深めた男は、少女に覚悟を決める隙すらも与えずに、そのままズブリと華奢な膣を肉楔で穿ってしまう。


「ひ、ぃ……ッッ!!ぁ、あ゛……!あぁぁ……っ!!」


 立ったまま、深々と膣奥までを穿たれる感覚。

 小柄なアデーレの身体は子宮口を起点に押し上げられてつま先立ちになり、痛みと共に味わわされる性感が子宮口をひくひくと蠢かせてしまう。

 何度犯されても次の日には再生してしまう純潔の証が強制的に押し破られ、圧し拡げられた膣口から破瓜の血がジワリと滲み出した。


「や、ぁ、待って……っ!わた、私、まだ――――っ、ぁ、ひぎぅっ!!」


 明らかに濡れ方が足りていない状況――――そもそもあまりに不安定な体勢の中でアデーレは懇願を口にしようとしたが、しかしそれすら男には届かない。

 一度大きく腰を引き、再びアデーレの子宮口を深く穿つ。下から上へと突き上げられるその感覚は、アデーレの華奢な身体から勢いよく酸素を絞り出させてしまう。


「ふぐっ!ぅ、あ゛ッッ!!が、ぁふっ!ま、っってッ!!

 は、ぁうっ!ん、ぁあぁっ!あ゛ぁあっ!!やめ、ぁっ!ふぁっ!あぁぁっ!!」


 膣奥を殴られるような痛みがあった。

 けれど膣肉が強く収縮してしまうほどの性感も同時に存在してしまっていた。


 拒否したいのにしきれない、被虐に伴う官能。

 それはアデーレが生来持ち合わせていたものなのか、それとも壮絶な陵辱の中でその身体が目覚めさせてしまったものなのかはわからない。

 けれど確かにこの日、この場所、この行為の中で、アデーレという少女は身を焼かれるような痛みと屈辱の中で、確かに被虐の官能を呼び覚まされてしまった。


「ふ、ぅぁっ!?や、や、やめっ!待っ――――あぁぁまってっ!!

 だめ、だめだめだめやだっ!ぁあ、あぁぁ、これ、早く、しないでぇっ!!」


 そしてそんなアデーレの反応に、男は一層興奮を深めたらしい。

 秒読みで蕩けていく膣肉と、その奥でひくひくと浅ましく蠢く子宮口を壊さんばかりに、男はカクカクと無様に腰を振って快楽を貪っていく。


 自動娼館でそうするような、相手の肉体を慮る事のない身勝手なピストン。

 それは生身の――――それも第二次性徴のままで留められたアデーレの身体では、到底受け止めきれない残酷な抽挿だ。


「や、ぁ、ぁぐっ!あぁぁだめっ!だめだめだめだめ待って!待ってぇっ!!

 うぁ、あぁぁだめっ!一旦、一旦止めてっ!止めてくださいっっ!!うぁ、あ、はぅっ!や、や、や、ぁあぁだめだめだめだめこれだめっっ!!ぁ、あぁぁぁっ!!」


 必死の懇願は、自動娼館の快楽しか知らない男には届かない。

 男にとってセックスとは”自分の欲望を充足させるための行為”だ。つまり男の思考にはそもそも”アデーレを慮る”という考えが存在しない。


「はーっ、はーっ、ぁあぁ、出る……っ!出る、出すぞ……っ!!」


「うぁっ!や、やめ、やめてっっ!!だめ、だめ、それだめっ!!

 それ、それ許してないっ!!それだめですっっ!!ぁ、あぁぁやだやだやだやめてえぇぇええぇぇっっ!!!」


 クリロノミアによって孕まぬ身体ではあっても、膣内に射精されるという行為はオリュンポスの民にも意味ある行為とされている。

 愛し合う者同士で味わう最高の快楽—―――転じて、一方的にぶつけられる最悪の陵辱。


 どうしようもない程の後者を間近に控えさせられて、アデーレの口から必死極まる懇願と共に悲鳴が響き渡る。

 けれど男が抱く”生身の女を犯す快楽”は、その悲鳴によって限界を超えて欲望を張り詰めさせ、そのまま勢いよく膣奥に向けて白濁を迸らせた。


「あ……っ!!ぁ、あぁぁ、うそ、うそ、やだ、待って……っ!!

 だめ、だめ、抜いて、抜いてください……っ!!やだ、ね、ねぇっ!!なんで、なんで、抜いて、抜いてぇぇ…………っ!!」


 快楽はあっても、それは絶頂に至るほどの快楽ではない。

 だからこそアデーレは、膣奥に絡みつく精液の感覚を丹念に味わわされるしかない。


 子宮口を抜け、形ばかりの子宮に流れ込む淫らな熱。

 自らの尊厳を徹底的に貶めてくる淫らな熱に、アデーレは正常な思考をも焼かれて、清楚可憐な顔立ちを羞恥と淫蕩に染め上げるしかない。


「はー、はー……!そういえば、口での奉仕はしてもらってないよね……?

 じゃ、じゃあ……!その分もう一回ぐらいサービスしてもらってもいいよねぇ……!?」


「ふ、ぅぁうっ!?や、や、だめっ!だめ、です……っ!!

 あぁぁ、終わり、も、もう、終わりですっっ!!待って、だめ――――あぁぁぁっ!!」


 身勝手な理屈で、もう一度腰を振り始める男。

 アデーレがどれだけそれを拒否しようとしても、根本的な膂力に劣る少女では、男の腕の中から逃れる事は不可能だ。


 誰の目も届かない地下で、アデーレはその清廉を穢され続ける。

 今日も、明日も、明後日も――――アデーレは何度も何度も”資源”のために自らの尊厳を使い潰し、やがてその清楚可憐な顔立ちを曇らせていくだけだった。


≪了≫



薄桃の風はもう薫らない(オベロン×コーラル(陵辱))



「これは一体何の真似ですか、オベロン……!」


「やだなぁ、そんなに睨まないでよ。

 悩んでいるようだから、少しそれを忘れさせてあげようと思ってね?」


 ソールズベリー庁舎、士族長に仕える”秘書官”に与えられた執務室。

 現在はコーラルに与えられたその部屋で、部屋の主である美しい妖精は自らの執務机に状態を預けるように仰向けで押し倒されていた。


 コーラルが可憐な顔立ちを怒りに歪めながら問うても、オベロンの態度はいっそ不気味なほどに変わらず、その貼り付けたような笑みは徹底して貼りついたままだ。

 元々あまり信用できなかった男――――あくまでも”オーロラが気に入っていたから”というだけで交流があった男は、貼り付けた微笑みのままでコーラルを見下ろす。


「オーロラが…………まぁ、少しばかり焦っているのが心配なんだろう?

 ああ、わかるとも!そりゃ恐ろしい!妖精國が激動期を迎えている中で、オーロラがあんなふうになっているんだ!秘書である君にはたまったものじゃない!」


 大仰に述べられた言葉は、けれど残酷な程に正鵠を射ていた。


 ”予言の子”がいくつかの鐘を鳴らし、打倒モルガンの旗印として妖精たちに認知され始めたことは、コーラルも当然に聞き及んでいる。

 そして決して言葉には出さずとも――――オーロラがそれを”面白くない”と感じているのだという事も、コーラルはその聡明さで気づいてしまっていた。


「かつてハロバロミアをコーンウォールに追放した時も”ああ”だったんだろう?

 あれ以来君は、オーロラの側近でありながら彼女の事を心の底から信頼は出来なくなってしまった!そしてだからこそ、今の君は苦しみ悩む羽目になっている」


 不気味な笑み――――翅の士族の目ではなく、文字通りに”昆虫”としか形容できない数多の眼球の寄せ集めのような昏い目が、真正面からコーラルを射抜く。

 その昏い笑みが恐ろしくて仕方がなくて、コーラルは細い腕をオベロンの胸元に押し当てて、なんとかその身体を引き剥がそうと試みた。


「君のその貞節さと生真面目さは美徳だけど、そんな生き方は息が詰まるだろ?

 少しは妖精らしく目先の快楽に溺れて、全てをさらけ出して踊ってみてはどうかな?」


 だがオベロンの身体は、その細身に反してあまりにも重すぎた。

 コーラルの抵抗をせせら笑うように、オベロンは組み敷いた彼女の耳元でわざとらしく低い声を響かせ、薄手のワンピースの胸元の布を引き下げる。


「ひっ……!?や、やめなさいっ!衛兵を――――ん、ぅうぅっ!!」


 そして続けざまに、オベロンはコーラルの唇を奪う。

 そうして強制的にその抵抗を封じ込めてから、彼は布地の下から曝け出された貞節な膨らみへとその存外に大きな手をゆっくりと伸ばした。


「ふ、んぅっ、ぁ……っ!は、んぅぅ…………!!」


 慎ましやかではあるが、それでも透き通るような美しい双丘。

 “コーラル”という名前を表すような薄桃色のその頂点は、ほとんど肌の白さと同化するような可憐な色味を保って、その生真面目な貞節を示している。


「は、ふぁっ、ぅ、やめ、て…………っ!!」


 コーラルの慎ましやかな乳房は、オベロンの手の中にすっぽりと納まる程だ。

 新雪のように柔らかく甘やかな膨らみを、ふわふわと揺さぶるように嬲られる感覚。それは妖精である筈のコーラルの内側にも、異様な疼きと焦燥を膨れ上がらせてしまう。


「さっきまでの強気はどうしたんだい?

 まさかとは思うけど、もう屈服しちゃったかな?」


 羞恥に顔を真っ赤に染めたコーラルをせせら笑いながら、オベロンはあくまでもにこやかな笑みと共にコーラルのスカートを捲り上げ、その下のショーツを引き下ろす。

 薄桃色の布地に清楚なレースがあしらわれた、その可憐な見目にピッタリと誂えられたようなショーツが、ずり下げられて細い太ももに引っかかった。


「っっ!?や、だめ、そこは……っふ、ぁあぁっ!や、や、ぁ、あぁっ!!」


「おやおや?随分と濡れてしまっているみたいじゃないか!

 さてはコーラル、人間がそうするような”オナニー”にハマっているね?」


 愉快そうな声音は、どう聞いても明らかな嘲りに染め上げられていた。

 けれどコーラルがそれに反論を返すよりも早く、オベロンの指がコーラルの膣の浅い場所に滑り込み、くちゅくちゅと音を立てて掻き回し始めてしまう。


「は、ぁ、んぅぅっ!やめ――――っぁ、やめ、やめなさ――あぁぁっ!!

 や、ぁ、やだっ!オベ、ロンっ!おねが、やめてっ!あっ!ぅ、んぁぅっ!やぁぁっ!」


 膣内の浅い場所をじわじわと掻き回すオベロンの指。

 コーラルが自分でそうするのと寸分たがわない指遣いは、けれど”自分の指とは明らかに違う”という一点だけを以て、コーラルの華奢な身体に新たな性感を刻んでしまう。


「あははは!いいね、随分と可愛い顔になってきた!

 生真面目な堅物の顔も素敵だけど、そういう女としての本能に染まった顔も、僕からすればとても愛らしいと思うよ、コーラル?」


 言いながらオベロンは、コーラルの胸を弄ぶ手を自らの衣装の懐に入れて、そこから取り出した手鏡をコーラルに見せつける。

 蕩けた目。赤らんだ頬。汗ばんだ額や頬に張り付く髪—―――自分自身だと信じたくない淫靡な顔を眼前に突き付けられ、コーラルは華奢な手で自身の顔を覆ってしまう。


「いや……っ!やめて、見せないでください……っ!!

 は、ぁ、ぅうぅっ!ぁ、あぁぁやめ、や、や、や、やだっっ!!あぁぁいやぁぁっ!」


 だが顔を手で覆って視界を閉ざしてしまえば、コーラルの身体は一層鋭敏に与えられる性感を感じ取ってしまうだけだ。

 コーラルが顔を覆うと同時にオベロンは指の動きを少しだけ速め、ぐちゅぐちゅと音を立てる膣口を徹底的に責め立てて潮を噴かせてしまう。


 執務机に押し倒されたまま、コーラルの華奢な身体が痙攣する。

 両手で顔を覆ったまま、それでも生真面目な表情を淫蕩に蕩かしているのがわかるその有様は、オベロンの内側の名状しがたい欲を掻き立てた。


「――――ははっ、随分と誘ってるみたいじゃないか」


 貼りついたような仮面の笑顔のまま、オベロンは下穿きを寛げて、その内側でそそり立った自身のペニスをコーラルの秘部へ押し当てる。

 飄々とした優男には似合わない、あまりにグロテスクな大蛇のようなペニスの感覚をあてがわれ、コーラルの口から「ひっ……!」と短い悲鳴が零れた。


「ま、待って、待ってください……っ!!

 だめ、だめですっ!そんな……!そんなの――――あぁぁ待って……!!」


「待っても何も、ちょっと押し付けたら君の方から咥えこんできたんだろう?

 女の子に恥をかかせては妖精王の名折れだからね!ちゃんと気持ちよくするとも!」


「ち、ちが――――ぁ、あぁぁ、や、や、や、ぁ、だめ、だめぇっっ!!

 いやっ!やめて、やめてくださいっ!オベロ――――ぁ、あぁぁっ!あぁぁいやぁぁっ!!」


 だがそれでも、オベロンはあくまでも軽薄な態度のままで、コーラルの膣奥にまでグロテスクな肉の楔を突き立てた。

 華奢な身体がビクビクと跳ねて反り上がり、オベロンはそんな哀れに跳ねる身体に腕を回して、抱きすくめるようにしながら彼女の逃げ道を奪い去る。


 腕の中で跳ねる身体。伝わってくる体温。淫らに歪みだす声音。

 僅かに香ってくる桃のような芳香を吸い込みながら、オベロンはゆっくりとコーラルという妖精の高潔な精神を陵辱しにかかる。


「ほら、自分でもわかるだろう?ナカがうねうねと絡みついてくる」


「ふぁ……っ!は、ぁあ、ぁ、知ら、ない……っ!

 ぬいて、抜きなさい……っ!こんな、こんな事、許されな――――」


「そうは言いつつ、耳元で囁かれるともっと締まりが良くなっているけど?

 コーラル、君もしかして耳が弱いの?随分と倒錯した弱点な気がするんだけどなぁ」


 精神がどれだけ否定しようとも、抗う事の出来ない身体の反応。

 妖精にとって”セックス”は娯楽の手段だ。番いとなって子を成す行為は妖精にも人間にも存在せず、だからこそコーラルが示しているのは”性感への屈服”に等しい。


「うぅぅ……っ!ふ、ぁ、あぁぁ、ちが、い、ます……っ!

 こ、んなの、私、何も……っ!ぁ、ふ、くぅぅっ!ぁ、あ、あぁぁっ!!」


 そしてそんなコーラルの反応を心底から愉快そうに味わいつつ、オベロンはあえてゆっくりと腰を振り始めてしまう。

 “たん”、”たん”、と一定のリズムで優しく響かされてしまう肉の音。ゆっくりとした抽挿は、しかしむしろコーラルの全身に不快な性感を滲み出させるだけだ。


「っっ……!!は、はぁぁ……っ!ぅ、ん、んぁぁ…………っ!!

 やめ、て……っ!オベロン、やめて……っ!ぁ、く、ふぅぅ~~~~ッッ!!」


「まったく強情だなぁ。君のアソコはこんなにも僕を求めているのに。

 そろそろ素直になりなよ。その方が可愛いし――――なにより、これ以上苦しむ必要だってなくなるんだよ?」


 ゆっくりとコーラルの膣奥を揺さぶりながら、オベロンは全てを見通しているような声音で、あくまでさらりとそんな事を言った。

 けれど性感に侵されたコーラルの思考は、オベロンの言葉の奥に潜む本当の意味に気づかない――――あるいは気づくことを拒否してしまう。


「そ、んなの、知らない……っ!知りません……っ!

 私は……っ!私は、ソールズベリーの、民たちを……っ!ふ、ぅぁっ、あんっ!」


 既に彼女の中で、答えは出ているようなものだった。

 けれど彼女はその結論から目を逸らす――――最後の最後、ほんの少しだけ気に入っていた彼女への慈悲は、彼女自身の意思によって手放されてしまう。


「……あはははは!そうかい、それじゃあ残念だけどお終いの時間だ」


 もう二度と会うことはないだろう。そんな意図を込めての言葉。

 同時にコーラルの身体を抱き締めて、オベロンは抵抗する彼女に自分の存在を刻みつけるかのように、その膣奥にどろりと濁った魔力を放つ。


「ふ、ぅぁ、あぁあぁぁぁっっ!!やめ、ぁ、な、何っ!?

 ぁ、あ、ぁ、あぁぁいやっ!いやぁっ!!ぁ、あぁぁあああぁぁぁぁっっ!!」


 膣奥へ注ぎ込まれる、澱み濁ったような濃い魔力。

 それはコーラルの身体の奥底に絡みつき、彼女の華奢な身体をゆっくりと蝕むように、じわじわと”成れの果て”へと作り変えていく。


「――――君はもう、ソールズベリーには必要ないんだよ、コーラル」


 華奢な膣から肉楔を引き抜き、犯され尽くしたその体勢のままですすり泣くコーラルにそんな言葉を向けて、オベロンは影に溶けるようにその場から姿を消した。

 その言葉に込められた僅かな憐憫—―――それは黒く濁った栗花のような匂いに溶けて、すすり泣くコーラルに届くことはない。


 庁舎の執務室にはもう、桃の花のような清廉なにおいは感じられなかった。

 ソールズベリーの庁舎に現れたモースによって、風の士族が壊滅的な打撃を受ける事になるのは、そのわずか数日後の事である。


≪了≫



穢れなくとも奇跡は成らず(デーモン×ヨハンナ(陵辱 ※生前if))



「ふぐっ!んぉっ!!か、ぁふっ!んぁ、んぅう゛っっ!!」


 教皇庁に存在する秘匿された地下室。

 湿った空気と饐えたにおいが満ちるその場所に、くぐもった女の声が響いていた。


 湿った石の床の上に破り捨てられた法衣—―――女教皇ヨハンナは華奢な身体を全裸に剥かれ、あろうことか邪悪な下級悪魔によって犯されている。

 そして更に残酷な事に、ヨハンナの身体は悪魔に抱き着くような形で縛り付けられていて、彼女は抵抗の余地もなくただただ”邪悪なる者”に全てを穢される事を強要されていた。


(くそっ、くそっ、こんな、ちくしょう……!

 なんでこんな事を……!私はただ、求められて教皇になっただけなのに……!)


 目隠しと口枷で感覚を制限され、わかるのは自分が犯され貶められている事だけ。

 純潔を奪われた痛みは既にぬるりとした快楽に置き換えられ、悪魔の太すぎるペニスによって圧し拡げられた膣口は、痺れるばかりで感覚がない。


 ただ”女である”というだけ――――”女が教皇の座にあった”というだけ。

 ヨハンナはただそれだけの理由で、数多の信徒を導く立場から一息に転落せしめられ、暗い地下牢の中で邪な怪物と交わわされている。


「ふ、ぅぐっ!お゛っっ!!が、ぁうぐっ!!ぁあぁぁっっ!!」


 悪魔の硬い岩盤のような胸板にヨハンナの胸が押し付けられて、悪魔が快楽を貪ろうと腰を振りつけるたびに胸先がビリビリと刺激される。

 教皇の座についてからずっと、サラシを巻いて押し潰していた豊かな胸。追い落とされて隠す必要もなくなったそれは、久方ぶりの自由な刺激に打ち震えるように快感を貪ってしまう。


(こ、んなの、耐えきれるわけない……っ!

 あのジジイども、私を試すんじゃなくて、殺すつもりで……!)


 脳天までを突き抜けるような性感と、華奢な膣奥を何度も何度も突き揺さぶられる事で生じてしまう苦痛。

 その中でヨハンナは必死に思考を回して、その中で残酷な結論へと至ってしまう。


 ヨハンナを追い落とした一派の首魁――――腐敗した教会の象徴のような老人は『三日三晩の受難に耐えられれば、貴女を教皇と認めよう』とほざいた。

 『三日三晩程度ならば』と内容も聞かずに頷いた自分も自分だが、それでも”受難”という言葉が”悪魔による陵辱”とイコールで結ばれているなど想像できるはずもない。


「――――ッッ!!は、う゛ぅうぅぅっ!!んぉ、ぐ、んぁぁっ!!

 ……は、はぁぁっ!ぁ、ぁく……っ!ふーっ、うーっ、ん、ぅううぅう――~~ッッ!!」


 押し上げられる子宮口が一瞬解放されて、また勢い任せに突き上げられる。

 目隠しによって鋭敏になってしまう触覚と、聴覚から響いてきてしまう自分自身の無様な呻き声。

 粘ついた水音と叩き伏せられる肉の音も無様さを強調し、ヨハンナはガクガクと身体を痙攣させながら、どれだけ経ったかもわからない責め苦の終わりを思うしかない。


(いいえ、三日、三晩……っ!それだけ、耐えればいいだけ……っ!!

 悪魔如きが、なんぼのモンよ……!私は、教皇として、教会を……!!)


 正気を保つために必死で思考を回し、ヨハンナは受難に耐え忍ぶ。

 聖ゲオルギウスや聖マルタ。あのような方々に並べるほど偉大ではなくとも、その末席を穢す身として、この程度の受難に敗けるわけにはいかない。


「っぐ、ぎぃ……っ!!は、はぁぁっ!んう゛ッッ!!!

 げ、ぇほっ!!ぉ、お゛ぅ゛ッッ!!は、はぁぁっ!!ぁ、あぁ、あぁぁっっ!!」


 膣内を蹂躙するピストンは段々と速度を速め、ヨハンナの心身を穢しながら貶め続ける。

 理性のない獣のような悪魔—―――しかしそれは理性がないからこそ、ヨハンナがどれだけ苦しみ果てようとも、貪るような責めを止める事はない。


 ヨハンナの華奢な膣を埋め尽くす悪魔のペニスは、封印を解かれてその身体に魔力が満ちていくごとに凶悪に形を変えていく。

 人間でいう所の、勃起しきったペニスに血管が浮いていくような現象。しかし悪魔の肉体に起こるそれは、人間のヨハンナにはあまりに残酷な責めだった。


「んぐ……っ!!く、ぁ、ひ、う゛ぅうぅぅっっ!!」


 膣壁を擦るペニスの側面に、魚のヒレのような突起が幾本も生じていく。

 硬くはないが柔らかくもない、幼子の爪のようなその感触をヨハンナの内側で肉ひだを何度も掻き分け、そこに惨い程の性感を刻み付けてしまう。


 そして何より、ペニスそのものがヨハンナには致命的な程に太すぎた。

 膣口は捲れ上がるほどに押し広げられて血を滲ませ、それでもなんとか咥えこまされたそれを受け入れようと、必死に内側を濡らしている。

 貞節も清廉も穢されて、その事実を言葉もないままに感覚として突きつけられる無情感が、ヨハンナという女の心を責め潰す。


「ふ、んぉ゛ッッ!!こ、ぁがっ!ぁ、かはっっ!!

 はーっ、はーっ、は、ぁぁぁっっ!!ぅ、むぐ……――――~~~~ッッ!!!」


 膣奥を拉いでいたペニスが引かれていくのと同時に、”ぐじゅぐじゅぐじゅ”と奇妙なまでに粘ついて泡立った音が響いた。

 新たにせり出した背ビレのような突起がヨハンナにとって最も弱い場所を痛烈に擦り付け、染み出した愛液が掻き回されて泡立ったまま膣口から掻きだされる。


 限界まで圧し拡げられた膣口を覆う、クリームのように泡立った粘つく愛液。

 湿った石床に滴り落ちるそれを見るだけで限界はもう明らかで、けれどそんな彼女を見る者はもう誰一人として存在してはいない。


 ヨハンナ自身がそう感じた通り、そもそもこの”受難”は耐えられない事が前提だ。

 協会に仇を為す――――より正確には”教会権力”に仇を為す女を封じ込め、同時に処理しきれなかった悪魔を封印し続けるための措置こそが、ヨハンナを襲う受難の正体である。


 そして何より、彼女が受難を受けるその部屋は教会の地下深くに存在する封印された部屋で、人が立ち入るようなことは殆どない。

 つまり当然ながら刑吏などもいる筈がなく、ヨハンナは誰にも顧みられぬまま、存在しない僅かな希望に縋って朽ち果てていくしかなくなってしまっていた。


(これ、本当に、本当に、不味すぎる……っ!!

 私の、ナカ、削られてるみたいに、熱くて、痛くて…………――――っっ!!)


 “ぐじゅぶ”と音を立てて膣奥までが深く抉られ、”じゅぼぼぼ”と下品な音を立てながらゆっくりとペニスが引かれていく。

 抉り、引き、抉り、引き。どちらの動作にも気が狂いそうになるほどの性感と激痛が伴って、ヨハンナは苦しみの中でとうとう呻きすら喉の奥に詰まらせてしまう。


「ふ――――~~~~ッッッぁ゛あ゛あ゛ッッ!!!

 んぉ、ご……ッ!!ふぐ、ぅ、う゛ぅぅ~~~~ッッッ――――ぉ゛、あ゛ぁぁッッ!!」


 無様に、惨めに、下品に、ヨハンナはくぐもった呻きと悲鳴を漏らす。

 せり出した突起に肉ひだを刺激され、矢じりのように窄まったペニスの先端によって子宮口の一点だけをゆっくりと貫かれ、徹底的にその身を陵辱され続ける。


 本能的に染み出してしまう愛液は膣内で白濁するまで撹拌されては掻きだされ、ヨハンナの膣口からジワリと染み出すか引く動作によって掻きだされる。

 太すぎるペニスを咥えた膣口は、すでに何度も膣内射精を受けたように穢れきってひくひくと蠢いてしまっていて、その惨状を言葉もないままに語っているようだった。


「んぉ゛……ッ!!ふ、ぅうぅ、は――ぁああぁぁっっ!!

 き、ふ、ふぅぅっ!!んぐ、んぉ゛……ッッ!!む、むぐ、ぅうぅ、う゛ぅッッ!!」


 もしもヨハンナが”聖女”であったならば、そこに奇跡は起こったかもしれない。

 聖女マルタが悪竜タラスクを鎮めたように、ヨハンナを犯す悪魔は粉々に浄化されて、彼女は偽りならざる”聖なる者”として教皇に返り咲けたかもしれない。


 しかしヨハンナは、清廉な女ではあっても”聖女”ではなかった。

 教会の腐敗に憤り、主が望んだであろうあるべき教えを取り戻さんとして、それでも彼女はあくまでも善良なだけの一般人でしかなかった。


「むぉ゛っ!!か、ぁふぅっ!!ぅぐっ!む゛ぅうぅぅぅっっ!!

 お゛――――ッッ!!おごっ、ぁ、ふぶっ!んむぐっ!んぁっ!ぁ、あ、ぁ、あ、ぁ、あぁぁっっ!!ふぐっっっんん゛ぅうぅ――――~~~~ッッ!!!」


 そしてそんな”一般人”にも、受難は平等に与えられる。

 早められるピストンがヨハンナの身体を揺さぶり、悪魔の身体に華奢な肢体を縛り付ける荒縄をギシギシと軋ませる。

 だが残酷にも縄が解けることはなく、ヨハンナはただその身を襲うだろう穢れた熱の存在を、自身の膣を埋める凶悪な肉の槍から感じ取るしかない。


「ふ――――んぅう゛ぐっっっお゛ッッ!!!!

 ふぐっ!!ぉ、ぉ゛ぉおおぉおぉん゛ぅううぅぅぅう――――――――ッッ!!!!」


 無様に呻き、叫んでも、救いも奇跡も起こりはしない。

 どこまでも”一般人”――――教皇という称号の僭称者でしかない自分自身を突き付けられながら、とうとうヨハンナの内側で悪魔の内側の穢れが炸裂した。


「お゛…………っっ!!!ふ、んぅぅぐっ!!あ゛ッッ!!!

 ぅ、ぅ、ぅ、んぅぅっ!!ふぐ――――んぉっ!ぉ、ぁあぁっ!んん゛――――ッッ!!」


 穢れきった魔力はヨハンナの華奢な腹をぼこりと勢い良く膨らませ、華奢な子宮に収まりきらなかったそれがボタボタと石床に垂れ落ちる。

 醜く黄ばんだ半固体の精液。それは抉られて捲れ上がったヨハンナの膣口から点々と垂れ落ちて、石造りの地下室を穢れきったにおいで満たしていく。


「んぉ…………っ!ふ、んぁ゛…………っ!!」


 痙攣するヨハンナの身体。何度も何度も突きあげられたことで緩まった目隠しの布がズレて、潤み蕩け切ったその目が明らかになる。

 強い意志を宿していた筈の紫紺の瞳は潤みながら虚ろに染まり、口枷の下から零れ落ちる唾液は整った顎のラインを伝ってぽたぽたと零れ落ち続ける。


 この上ない無様な姿は、絶対に”教皇”などとは呼べない惨状を描いていた。

 しかしそんな無様な惨状を晒していても、あるいは教皇としての毅然とした態度を貫いていたとしても、理性のない悪魔には何一つとして関係はない。


「――――んぅっ!!ぎぃっ!?は、ぁ、ぁぐっ!ん゛ぉっっ!!

 は、はぁぁっ!んぅううぅぅ――――~~~~ぁあぁぁうぐぅう――――ッッ!!!」


 一度程度の射精では萎えない悪魔のペニスが、一層凶悪に形を変えてヨハンナの膣肉を擦り付け、精液と愛液の混合物を掻きだし始める。

 ペニスを抜くことすらもせぬままの二度目のピストン。息つく間もない二度目の陵辱に、ヨハンナは目を剥いて必死に首を横に振って叫んだ。


 けれど、その声は誰にも届かない。

 地上では”女教皇ヨハンナ”の存在を示す資料の全てが炎の内側に放り込まれ、清廉な”一般人”として教皇の座に立った彼女の痕跡は、跡形もなく非現実へと変えられていく。


 遥か地下深くで果てた、女教皇であった何者か。

 その痕跡は文字の一欠けらに至るまで存在する事を許されず、その末路を知る者は当然ながら誰一人として存在してはいない。


≪了≫



お読みいただきありがとうございました!


次回は12月9日に更新予定。

内容は『原神』より「スカラマシュに負けた雷電将軍が、家臣やファデュイたちの前で子宮責めされてイかされまくる話」を予定しています。

本番はないですが、個人的にはそこそこエッチに書けたと思ってます。


次回も楽しみにお待ちいただけると嬉しいです!

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