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 ゲヘナ学園風紀委員会は、キヴォトスでも有数の武力組織だ。


 『"自由と混沌"を旨とする』などと言えば聞こえはいいが、実質的に半ば秩序が崩壊しているゲヘナ自治区の中で、曲りなりにも最低限の秩序を維持できるだけのその組織。

 それは先立ってのエデン条約調印式襲撃事件での活躍もあって、改めてキヴォトス全域にその武名を轟かせる事となり、活動それ自体も校区内外を問わず活発化の一途を辿っている。


「――――よぉ、ようやくお目覚めか?"空崎ヒナのペット"さん?」


 そしてそれは当然、風紀委員たちにとって良い結果ばかりをもたらすわけではない。

 元々ゲヘナ内部では疎まれがちな役割を果たしていた事もあり、その知名度の高さは様々な逆恨みの原因ともなってしまっているのが実情だった。


「…………ええ、その通りです。ゲヘナ学園風紀委員会"行政官"天雨アコと申します。

 三文字以上の漢字で構成される単語が覚えられないのでしょうから、"ペット"でも構いませんよ?」


 背後からの強襲で殴られた後頭部が痛み、気絶から覚醒したばかりの意識はぼんやりと靄がかかっているように不鮮明。

 けれどそんな中でも分析できた状況は、アコからすれば"最悪"と言い換えてもよかった。


 場所はおそらく、ゲヘナ自治区とブラックマーケットの境に存在する廃倉庫の一つ。

 腕を巻き込む形で腹部にぐるぐる巻きにされたロープは粗末なパイプ椅子の背もたれと結び付けられ、足首もパイプ椅子の脚に結び付けられていては立ち上がることも出来ない。

 単純ながら銃を抜くことも出来ない拘束を施され、それでもアコはまだ冷静に挑発を投げかけるだけの思考と余裕を有していた。


「…………アンタ、状況分かってんのか?」


「勿論わかっていますよ?むしろその言葉、そのままお返しさせていただきたいくらいです。

 "風紀委員会の行政官を拉致する"――――それが風紀委員を敵に回す行為だと本当に理解していますか?」


 空崎ヒナによって統制される風紀委員会は、それこそ万魔殿と同等以上に結束力が強い。

 とりわけ行政分野の主幹を担うアコの存在は委員会にとっても重要で、それこそアコに何かの危害が加えられたとあれば、それは委員長であるヒナが直々に動く案件になっても不思議ではない。


 トリニティにおける正義実現委員会の剣先ツルギ、ミレニアムにおけるC&Cの美甘ネル、そしてゲヘナにおける風紀委員会の空崎ヒナ。

 キヴォトス随一の武力と称される三傑の一角を敵に回すことを想像して、アコを拉致した少女の表情が目に見えて引き攣りつつ青ざめた。


「自ら言うのも下品ですが、私は風紀委員会の中でもそれなりの立場にあります。

 何を逆恨みしたのかは知りませんが、早いうちに解放いただけた方が罪は軽く……はなりませんが、制裁そのものは軽いもので済まされる事になると思いますよ?」


 だがそこで、アコは彼女自身にも無自覚な"悪癖"を発露してしまう。

 行政官という立場に反して感情的な性質を持つアコは、明らかな恐れを表情に浮かばせた少女を今以上に追い込むべく、状況に比して調子づきすぎた言動を行ってしまった。


 "先生"に賭けを持ちかけた時であったり、アビドス自治区への侵攻であったり。

 そうした失敗は行政官としての能力の優秀さでカバーされてきたけれど、それはあくまで風紀委員会内部の話で、この状況でアコが強気に振る舞える理由は一つも存在してはいない。


「…………ああ、そうかよ。

 だったら…………どうせ助からねぇってんなら――――――」


 既に引き返すことはできない。風紀委員会に捕まれば制裁は免れない。

 アコの言葉に残酷な事実を突き付けられた少女は、余りの恐怖にケタケタと表情を歪めて笑いながら、幽鬼のような覚束ない足取りでパイプ椅子に縛められたアコに近づく。


「――――だったら、少しでも憂さ晴らししていった方が得だよなぁ!?」


 そしてそのまま、少女は特殊な構造をしたアコのブラウスの両端を掴んで豊かな胸の谷間に寄せ集め、その布地の下に半分ほど隠されていた乳房を完全に外気へと晒した。

 元々横部だけが晒され、透き通るような白さが眩しい程だった双丘が唐突に外気に晒され、今度はアコの表情が動揺と羞恥によって目に見えて変わる。


「っ、え、ぁ、は、はぁぁっ!?

 な、な、何を考えて――――っ!?くひぅっ!?」


 だが追い詰められて半ば自棄になった少女は、アコの言葉に耳を貸すことはない。

 薄いニップレスによって隠された乳房の中心。平均よりも明らかに小さい事がわかるその場所を晒すべく、少女は爪の先をシールと乳房の隙間に滑り込ませて勢いよくニップレスを引き剥がした。


「は、ぅぐ…………っ!!ちょっ、と……!状況、わかってるんですか……!?

 こんな事をしても、制裁が酷いものに変わるだけ――――っぁ、ぁ、ぁぐっ!!は、んぅぅっ!!」


 甲高い悲鳴が漏れ、言葉での説得ないし糾弾が終わるより先にもう一方のニップレスも剥がされる。

 両胸の先端から全身に伝わってくる、ピリピリと痺れるような痛みと疼き、そしてそれ以上に重い羞恥。だが自棄になった少女は、そんなアコの羞恥の原因を眺めつつ嘲笑うだけだ。


「は、はは……っ、へへへ……!イキってた割に、随分可愛い陥没乳首してるじゃん?

 あんな痴女みたいな格好の割に、”こっち”の経験はなさそうだなぁ行政官サマはよぉ!」


 息がかかりそうなほどの距離で胸先を観察され、アコは羞恥と屈辱にビクリと身体を跳ねさせた。

 アコからすればコンプレックスだった陥没乳首――――だがそれは少女の側からすれば、異常なほどに情欲を煽る、羨ましい限りの美しい代物に移る。


 ブラジャーによる支えがなくとも形が崩れないほどのハリと、それでも僅かな身じろぎでふるふると揺れ動くほどの柔らかさを併存させた乳房。

 その頂点に存在する乳輪は目を凝らさねばわからないほどに小さい上に色素も薄く、肉感的な乳房に埋もれたその肉芽は、視線に晒されるだけで僅かに先端が覗いてしまうほどに敏感であるらしい。


「…………まぁでも、羨ましいったらありゃしねぇよ!

 ゲヘナで落ちこぼれた私みたいなモンは、ブラックマーケットで身体を売るぐらいしかキヴォトスで生きていける手段はなかったんだからさぁ!!」


 風紀委員会によって抜き打ちの摘発を受け、学籍を没収されてゲヘナ学園から追い出され、仲間たちとも散り散りになってからの生活を思い出す。

 猿や豚のような見目をした変態共に抱かれて日銭を稼ぎ、自分の身体が段々と穢れていく――――乳首の色が薄黒く染まり、秘部の形が歪んで、廃墟の片隅で膣奥から必死に精液を掻きだす惨めな日々。


「知りませんよ、そんな事…………っ!八つ当たりにも程が、ぁ……っ!

 ふ、ぅぅぅっ、く、ひぃ……っ!は、はぁぁ……っ!この、馬鹿馬鹿しい……っ!」


 思い出されるそんな記憶に苛立ちを重ねながら、少女はアコの事をそれでも丁寧に嬲り始めた。

 痛みを与える事はなく、ただ爪の先を小さな乳輪に優しく触れさせて、くすぐるような強さでじんわりと愛撫をしつつ、時折息を吐きかけてその場所を意識させる。


 もちろんそれはアコの身体を慮っての優しい責めではなく、むしろその真逆の行いだ。

 今まで何十人もの男に抱かれ、その上で少女が学んだこと――――責めは乱暴なものよりも丁寧なものの方がキくという経験則を、ただ丁寧に実行しているだけに過ぎない。


「ん……っ!ふ、ぁ、くぅぅ…………っ!」


 くすぐったいような、それでいて僅かに体が跳ねてしまうような。

 的確な責めはアコの身体をじわじわと内側から蕩かして、噛み締めた歯と歯の隙間から淫らに染まった嬌声を少しずつ絞り出させてしまう。


(落ち着け、落ち着きなさい天雨アコ……!この程度の責め、どうってことないでしょう……!?

 こんな、胸の先っぽを何回も、指で、ふるふるってされる、くらい……っ!何も、何も感じたりなんか……感じたり、なんかぁ……っ!)


 思春期の少女である以上、天雨アコとて自慰の経験は相応にある。

 そしてそうであるが故に、アコは現状の性感を"いつもとは違うもの"として受け取って、与えられる責めの悪辣さ――――こみあげてくる性感の凶悪さを確実に認識させてしまっていた。


「――――おいおい、もう乳首が勃ってきてねぇか?

 行政官サマの乳首は随分と欲求不満でいらっしゃるみたいじゃねぇの」


 豊満な乳房の頂点。その場所に存在する僅かな薄桃色の内側から、萌えるように覗きだす小さな肉芽。

 けれど少女の指はその肉芽自体には触れず、あくまでその周辺の乳輪をさわさわと撫でまわして、じわりとアコの身体の内側に淫らな熱を刻みつけていくだけだ。


「っんんぅぅ……!は、ぁ、あぁぁ……っ!!

 こ、の……っ!ねちっこい、責めを……っ!ふ、ぅぅぅ、くぅ、ん……っ!」


 じわじわと身体を疼かせつつ、それでも臨界点に達させる事はない責め。

 全身が鳥肌が立つような感覚と共に強張って、痺れるような疼きがじわじわと乳首を疼き勃たせ、乳房の内側からゆっくりとその全貌を覗かせていく。

 陥没乳首に相応しい、乳輪と同じくらいに色の薄い小さな乳首。小指の先ほどもないだろう小さな肉芽は、乳輪への刺激にすら敏感に打ち震えてピクピクと時折跳ねていた。


「は、ぁぁぁ……っ!っ、く、ぅ……っ!

 こ、んな事で、っ、満足、ですか……!?随分と、ささやかな復讐で――――っ、ひぁ、ぁあっ!」


 だがそれでも、アコは必死になって強気な態度を保ち続けてしまう。

 風紀委員会の行政官としてのプライド。この場では何の意味もないそれが彼女の精神を奮い立たせ、じわりと沁みてくる性感に対して、喘ぎ声を漏らしつつも抵抗を試みさせてしまう。


「おいおい、まだそんなイキり方が出来るわけ?」


 だが当然、この程度の復讐で満足するような少女ではない。

 むしろ自棄に陥っている少女は、アコの清廉さに対する嫉妬や募らせてきた恨みをこの時とばかりに発露し、半ばほどまで除いた乳首を二本の指の腹で摘まみ上げてすりすりと扱きだしてしまう。


「は、ぁ、ぁうっ!ふぁっ!!や、ぁ、あ、ぁ、あぁぁやめ――――っっ!!

 は、ぁぐっ!あぁぁっ!あ、あぁぁぁっ!あ、あぁぁっっっやぁあぁ――――ッッ!!!」


 敏感極まる陥没乳首をすりすりと撫でられながら、ゆっくりと根元まで掘り出される。

 外気に触れるだけでも性感を感じてしまう無垢な乳首。それを痛みもないまま性感に浸されれば、アコは当然のように快楽の極点まで追いやられるしかない。


「……おいおい、イキってたくせにもうイっちまったわけ?

 スカートびしゃびしゃになってるけど、欲求不満にもほどがあるだろ!」


「ふ、ぁ、うぅぅ、うるさい……っ!!こ、んなの、イった内に入りません……!

 くっ、ぁ、ぁひっ!?や、や、や、だめっ!やめなさ――――ぁ、あぁぁ、や、だめぇっ!!」


 ビクビクと身体を跳ねさせ、短いタイトスカートの下のショーツを内側からじっとりと濡らすアコ。

 パイプ椅子の座面が濡れ、スカートが内側から湿り気を帯びて、それでもなお強がりを吐いてしまった口は、そのまま乳首をすりすりと撫でられることで喘ぎを吐き出させられてしまう。


 天雨アコは自慰の経験がある――――むしろ自慰の経験は同年代より多い方だ。

 行政官としての激務に端を発するストレスは、成熟への過渡期にある身体と相まってアコの内側の性的欲求を高め、彼女は自室のベッドの上で夜毎にその身を慰めてしまっている。


「ほら、またイった――――つーかさっきから短くイキ続けてるだろ?

 身体の反応で分かるんだよ。私も変態野郎どもに、散々そういう事されたからさぁ!」


 だが一方で、アコの自慰は基本的にはクリトリスを指で弾く形で行われている。

 陥没した乳首を弄るのには流石に恐怖が勝ったことが一つ。そして何よりアコは行政官という立場もあってか、自慰行為に対してすら無意識に効率を求めてしまう節があったのが二つ。


 そしてそんな無意識—―――職務への忠実さに裏打ちされた"効率"の希求こそが、皮肉にも現状の彼女を何よりも追いこんでしまっていた。

 どうすればイキやすいのか、どうすれば短時間で性感を得られるのか、どうすればより深く絶頂出来るのか――――アコは無意識のうちに、自慰の中でそれらの"答え"を自分の身体に覚え込ませてしまっている。


「は……っ!んんぅぅくぅぅっ!!や、や、や、だめ……っ!今、ダメ、ダメです……っ!

 は、はぁぁっ、ぁ、ん、くぅぅ!や、や、また……っ!ぁ、あぁぁっ!だめだめだめだめだめ……っ!」


 そしてさらに悪い事に、現状のアコが責められているのは慣れたクリトリスではなく乳首だ。

 慣れた場所への責めであれば抵抗の方法を見出せたかもしれないが、全くの未知から抵抗の方法を見出せるような冴えは、こんな残酷な状況では浮かび上がろうはずもない。


「んぅっ、く、はぅっ、あ゛ッッ!!ぁ、あ、ぁ、あぁあぁ、だめ……っっ!!

 は、はぁぁ、イって、イって、るっ!!い、一度、一度休ませて……っ!ぁ、あぁぁまたイく……っ!」


 無意識に調教された身体が、拘束の内側で快楽の臨界点にビクビクと跳ねていた。

 天雨アコという少女の身体は、彼女自身にも制御しきれない快楽によって内側から蕩かされ、無様な陥落までの最短距離を辿り始めてしまう。


 強気な言葉を吐いていた筈の表情は見る影もなく快楽で赤らみ、美しい蒼瞳は涙で潤んで、汗ばんだ頬や額には乱れた髪の数本が僅かに貼りつく。

 短いタイトスカートは濡れそぼって色を深め、ショーツからは愛液と潮がジワリと染み出して座面を濡らし、それどころか座面からはぽたぽたと愛液が滴り落ち始めている。

 太股にはショーツと肌の隙間から飛び散った愛液の雫が点々と浮かび、黒いストッキングとガーターベルトで強調された真っ白な肌を、あまりにも淫靡に彩る。


「は、は、ぁあぁ……っ!い、いやっ、いやです……っ!

 だめ、だめだめだめだめそれイくっ!イっちゃい、ますから……っ!!ぁ、あぁぁやだ、やだ、やだ、やだやだやだやだそれだめほんとだめむりむりむりむり――――ぁああぁぁいやぁああぁぁっっ!」


 根元まで引きずり出された敏感な乳首は、指の腹で何度も扱き上げられて陵辱され続ける。

 外気に触れるだけでピクリと跳ねるほどに敏感な肉芽。その鋭敏さは当然そのままに、疼き続け屹立し尽くしたその場所が、少しガサガサとした荒れた指先で摘まみ上げるように根元から先端まで扱かれる。


 甲高い悲鳴と共に安っぽいパイプ椅子が軋み、その座面から愛液が点々と零れ落ちる。

 効率よく快楽を貪ってしまう身体――――アコの意思がどれだけそれを拒否しようとしても、その本能にまで刻み付けられてしまった習性は、彼女の状況がどんなものであるかを考慮しようとはしない。


「ぁ……っ!ふ、ぁぐっ!や、や、や、ぁ、やめ、やめてぇっ!!

 も、イった、イってますっっ!!イって、イってるってわかるでしょう!?ぁ、ああ、ぁあぁだめだめだめイけないっ!も、もぉイけないって!なんで、なんでわからないんですか!?」


「あははは、懐かしい反応だなぁ?私も半年くらい前まではそんなんだったよ。

 でもさ、案外イけちまうんだよ。『無理です』『やめて』『もうイけない』って思ってても、女の身体っていうのは意外と、限界なんてすんなり超えちまうもんなんだよなぁ!」


 吐き捨てながら乳首の根元を少し強めに縊られて、アコは全身を痙攣させて絶頂する。

 これまでよりも勢いよく湧き上がってショーツを濡らす愛液と潮。目は見開かれ、口は半開きのままになり、息を吸う事も吐くことも出来ずにアコは全身を打ちのめす快楽をただ味わわされる以外にない。


「ぅぁ、ぁ、あぁぁやだ、出て、出てる……っっ!!ぁ、あぁぁやめ、も、いや、いやだ……っ!

 いいんちょ、せんせぇ……っ!ぅ、ぅうぅ、だれ、か……っ!だれか、たすけて……………っ!」


 『イけない』と口にしてはいても、アコは自分が今以上に乱れる事が出来るのを知っている。

 半年前—―――期せずして少女が属していた"部活"を摘発した後に取ることが出来た貴重な休暇を、自室にこもって自慰に明け暮れるだけで潰した自分自身を、アコはよく認識してしまっている。


「はははっ!何が『助けて』だよ!今更しおらしくなりやがってさぁ!

 助けてほしいのはこっちの方なんだよ!テメェらのせいで私は全部失ったんだからなぁ!!」


 アコの悲痛な訴えに耳を貸すことはなく――――それどころか怒りを深め、少女は既にビリビリと痺れて痛むほどに勃起しきった乳首を幾度か撫で上げ、今度は奏でるように何度も何度も指先で爪弾いた。

 怒りをぶつけるような暴力的な責めは、徹底的に乳首ばかりを責められたアコの体全体に響き、アコはそれこそ奏でられるようにその喉から悲痛な悲鳴を迸らせる。


「んぐっ、ひ、ぃいぃ――――――あ、あ、あぁぁっ!いやぁぁぁぁっ!ぁ、やめ、やめてっっ!!やめてください、それやだっ!!

 ぁあぁぁぁいやだっ!イって、イってるってばっ!!話、聞いて、きいてよ!!ぁ、あぁぁだめだめだめだめそれやだっ!!イくっ!イっちゃうんですってばぁぁっ!!」


 ギシギシとロープが軋み、パイプ椅子がガタガタと揺れた。

 歯を食い縛って喘ぎを堪え、それでも堪えきれずに絶叫し、アコは徹底した乳首に対する責めによって何度も何度も潮を噴かされ、道理のない”贖い”を続けさせられる。


 濡れそぼったショーツの布地が陰裂に吸い付いて形を浮かばせ、触れられてもいない筈のクリトリスの形までもくっきりと浮かび上がらせてしまう。

 胸の谷間に寄せ集められたブラウスは汗を吸ってぐちゃぐちゃになり、既に衣服として着直すことすら出来ないほどの惨状に成り果ててしまった。


 絶頂から降りることどころか、息をつくことすらままならない。

 そしてそんな責め苦の中で、とうとうアコの身体の奥底で"何か"がじわりと鎌首をもたげだす。


「っぁ、ぁ、ふぁっ!?――――ぇ、ぁ、や、や、やだ…………っ!!」


 暴力的に爪弾かれていた乳首が、また唐突にゆるゆると責められだす。

 乳首そのものには触れずに、乳輪の際を爪の先で丁寧にゆっくりと撫でまわされ、アコの内側に溜め込まれた性感が行き場をなくして内へ内へと潜っていく。


 じわりと大量の愛液が、”噴き出す”のではなく”滲み出す”――――明らかに身体の反応が変わっていく。

 椅子の座面から零れる愛液の量が明らかに増え、アコの腹の最奥に存在する子宮がひくひくと震えて、どうしていいのか分からないほどの快楽が身の内を巡る感覚に気が狂いそうになってしまう。


「うぁ、ぁ、あぁぁ、これ、これ、だめ……っ!

 これ、ほんと、ほんとに、ほんとにだめなやつ……!ぁ、あぁぁ、いや、いやです……っ!」


 女としての本能と生来の聡明さが、同時にアコの意識の奥底で警鐘を響かせていた。

 これ以上は本当にダメだ――――この感覚のままで絶頂を与えられては戻ってこられなくなる。そんな残酷な事実が、本能に響くように理解させられてしまう。


 だが徹底的に快楽に浸されたアコの身体は、その感覚の果てを求めてしまっていた。

 "天雨アコ"という意識がどれだけ必死に抗おうとしても関係ない。フラストレーションのはけ口として無意識に調教された身体は、アコの抵抗を嘲笑うように快楽の果てへと進んでいく。


「うぁ、や、や、やだ、ぁあぁたすけ、たすけて…………っ!!

 やだ、やだ、や、や、や、やめて……っ!!ぁ、あ、ぁあぁあぁっ、やだ、やだやだやだおねがいおねがいおねがいむりですもうむり、やだやだやだやだやだやだやだやだやだ……ッッ!!!」


 さわ、さわ、と蕩かすように乳輪を嬲る指遣い。ここにきてなお焦らしを重ねるその動き。

 少女はアコを絶頂へ至らせる引き金を引こうともせず、だからこそアコの身体は子宮を起点に全身が疼くまま、最後の引き金を引くために全身を熱と性感に染め上げてしまう。


「ひ……ッ、ぁ、ぃぎ……っ!ひ、ひぃぃ、ひ、ぁ、ぁう、ぁあぁぁ……っっ!!

 っっ、っ、っ――――――ぁ、あ、あぁぁ、だめ……ッッ!!ぁ、だめ、だめ、これ、ダメ……ッ!!」


 そして"その瞬間"は、あまりにも唐突に訪れた。

 ふるりと撫でるように震わせられた乳首の感覚。それをトリガーとするように、縛められた身体が跳ねてから震えだし、息を吸う事も吐くことも満足に出来なくなる。

 身体が内側から炙られるように熱くなって、子宮と膣内が収縮していく事が鮮明に理解できてしまう。


「うぁ、ぁ、あぁぁやだ、やだ、おねがい、おねがいです…………っ!

 た、たすけて、やだ、ぁ、あぁぁ、おねがい、おねがい、おねがいぃぃ…………っ!」


 いやだ。たすけて。いいんちょう。せんせい。だれか、だれか、だれでもいいから――――。

 恐慌をきたしたアコの頭の中に、信頼している人たちの顔がつい次と浮かんでは消え――――けれど浮かんだそれらは何の助けにもならない。


 そしてそこから、限界を控えた乳首がきゅっと軽く抓られたことで。

 アコの身体の内側で醸成された重すぎる性感が、怒涛となって炸裂して噴出した。


「うぁっ!ぁ、ぁえ!?や、や、これやだっ!あぁぁなんで、なん――――ッッ!!!

 ぁ、だめ、イって!ぁ、あぁぁ、イって、イってるっっ!な、ぇ、ぇあ、ぁあぁなのに、なのになんでっ!?ぁ、あああぁぁやだ、やだ、ぁあぁあああああぁぁぁぁあ゛――――――ッッ!!!」


 重い絶頂の中で全身が快楽に犯される。熱い。痛い。なのに気持ちいい。

 これまで味わった絶頂の中で一番深くて、どの絶頂よりも一番残酷な絶頂がアコの全身を震わせる。


 だが与えられる"残酷"は、ここからが本番だった。

 重くて深い絶頂—―――本来なら気絶するほどの快楽の奔流の中で、それでも焦らされて焦らされて焦らされた末に弱い快楽で果てたアコの身体は、”気絶する”という逃げ道すら見失ってしまう。


 徹底した焦らしの果てに与えられた絶頂。

 それはアコの意識を正気の縁に繋ぎ止めたまま、狂い果てそうなほどの快楽でアコを打ちのめす。


「は……!!は、はぁぁ……っ!ぁ、ぁ、ぁ、あぁぁ、や、いや、いやだ……っ!

 出て、出て、る……っ!ぁ、あぁぁ、ひぅ、ぅぅぅ、ぁ、あぁぁ、だめ、だめ、だめ、だめ……っ!」


 強張った全身を歯の根が合わなくなるほどに震えさせ、アコは残酷な絶頂を噛み締めさせられる。

 存在しない"何か"に絡みつくように蠢く膣。ひくひくと腹の奥で蠢動してしまう子宮。脱がされるどころか触れられてもいないスカートは内側から濡れそぼって衣服の意味すら成していない。

 ヘイローも不規則に明滅を繰り返し、身体のどんな反応よりも雄弁にアコの窮状を語ってしまっていた。


「や、や、やだ、もうやだ、いやです……!

 おねがい、ゆるして…………!ゆるしてください…………っ!」


 死んでしまいそうなほどの性感。死を望んでしまいそうになるほどの屈辱。

 目を潤ませ、怯えと淫蕩に表情を染め、アコは目の前に立つ少女を見て、哀れな痩せ犬のように必死になって震える声音を響かせる。


「お、おねがい、おねがいします……っ!や、やだやだやだ死んじゃう……っ!!

 ね、ねぇっ!の、望みは、望みは何なんですか!?わたし、私、なんとか、なんとかしますからっ!!ぁ、だから、だからやだ、もう、もう触らないで!触らないでくださいっっ!!」


 取るに足らない小悪党に過ぎなかった筈のその顔。

 それがやけに凶悪なもののように見えて、アコは何度も何度もふるふると首を横に振って懇願する。


「そんなに拒否するなよ。どうせ私はアンタの仲間に処断されるんだ。

 だったらそれまでの短い時間—―――精々楽しませてもらっても罰は当たらねぇだろ?」


 だが当然、アコがどれだけ懇願しようとも、少女が心を動かされる事はない。

 タイトスカートの内側に手を入れられ、濡れそぼったショーツが太ももまでずり下げられると、アコの表情がどうしようもない程惨めに引き攣った。


「え、ぁ、や、いやっ!やめて、やめてくださいっっ!!

 ぁ、あぁあぁそこだめ、だめなんですっ!!ぁあぁだめ、だめ、助けて、やだぁぁぁっ!!」


「おいおい、乳首はちっちゃいのにクリトリスは随分膨らんでるなぁ?

 さてはクリオナを結構やってんな?清楚な顔してるくせに、やっぱ欲求不満なんじゃねぇか!」


 そして今度は、濡れそぼった秘部とクリトリスへの徹底した調教が始まる。

 徹底的に潮を噴かされ、絶頂の中で気が狂いそうな程に懇願して、それでも息をつくだけの暇すら与えられない徹底した調教は、淫らな水音によってアコの意識を埋め尽くす。


「あ゛ぁぁあああぁぁ~~~~ッッ!!!か、ぁふっ!ぁえ、や、やぇ、ぇうぅぅっ!!

 ひ、ぃな、いいんちょ、せ、せんせ、せんせぇっっ!!ぁ、ああ、ぁあぁぁあぁやだやだやだゆるして、ゆるしてっっ!!あ゛ぁああぁ――――~~~~――――――ッッッッ!!!!」


 叫び果て、狂い果て、浅ましい獣のように天雨アコは果て続ける。

 アコの不在に気付いた風紀委員会が、迅速に場所を特定して乗り込んでくるのが三十分後の事。

 けれどそれは、天雨アコが人としての尊厳を陵辱され尽くし、哀れな雌犬同然となるまで調教され尽くすには、あまりにも十分すぎる時間だった。


≪了≫



お読みいただきありがとうございました!


次回の更新は未定ですが、少なくとも12月前半には一本更新予定。

内容は『FGO』より、「アデーレ、コーラル、ヨハンナが陵辱されるオムニバスもの」を予定しています。


次回以降はファンティアのみでの更新となるかもしれませんが、ぜひとも向こうでもご支援いただけますと嬉しいです。

それでは次回も楽しみにお待ちいただけましたら幸いです!




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