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◆ 「や、やめてください!放して――――」  月が中天を過ぎ、僅かに朝日が覗き始めた時間のモンド城。  酒場の客すら寝静まり、モンドの城が僅かに静寂に包まれるその頃、人目につかない路地裏に少女のそんな声が響いていた。  可憐な二つ結びに結った黒髪を揺らし、特徴的な帽子を地面に落として身を捩る少女――――最近モンドに定住を始めたばかりの占星術師であるモナ。  そんな少女を後ろから羽交い絞めにするように抱きしめ、獣のような荒い息を吐く男もまた、モンドに来て日が浅い異国の男だ。 「はぁ、はぁ、ま、待てよ……!あんまり騒ぐな……!」 「だったら放してください……っ!こんなの犯罪です!  西風騎士に突き出して……っ!ちょっと!胸、触らないで!」  論文に煮詰まり、気分転換として散歩に出た。  そこでいきなり背後から羽交い絞めにされ、路地裏にまで連れ込まれて、あまつさえ興奮が滲む手つきで服越しとは言え胸を揉まれている。  誰がどのように解釈したところで、これは強制わいせつ罪、あるいは強姦罪が適用されるだろう行いだ。  被害に遭っている身としてだけでなく、女としても、モンドに住まう者としても、このような下劣な男を野放しにしておくわけにはいかない。 「だ、だから落ち着けって……!ほら、これ!  き、君にだって利のある事だろ……!?な、なぁ!?」  後ろから肩を汲むように胸を揉まれ、そんな状態で眼前に突き付けられた袋に、モナは一瞬抵抗の動きを止めてしまった。  男が袋を揺さぶる度に、その内側からはじゃらじゃらと硬質な音がして、その内側に詰まったものが何なのかをモナに知らしめる。 「お、お金、困ってるんだろ?  僕らファデュイも、ご、娯楽がなくて困ってんだよ……!だ、だから、これでなんとかお願いできないかな……!?」  既に胸を揉みしだいている時点で、強制わいせつの罪は成立する。  けれど目の前に突き付けられたモラの詰まった袋――――文字通りに『喉から手が出るほどに欲しい』それが、モナの判断力を大きく強く揺さぶった。  占星術の機材には金がかかる。ゲーテ老は優しい人で、家賃の督促も基本的には待ってくれるけれど、あまり迷惑をかけ続けるわけにもいかない。  冒険者協会の依頼もモナの実力であればこなせるけれど、執筆のために長期間にわたる依頼を受けられないから、実入りだって実力に反してたかが知れていた。 「本当に、このモラの袋をいただけるんですよね……?」 「も、もちろん!駐在任務は給料だけはいいんだ……!  この金額でよければ、あと二袋はあげられるよ…………?」  後頭部を殴られるような衝撃。モナの思考が大きく揺れる。自然と生唾を呑みこんで、ゴクリという奇妙な音が大きくモナの鼓膜を揺らす。  一回だけ。一回だけだ。お金のためにほんのちょっと体を売るだけ。セックスをするのではなく、お金をもらって性欲処理を請け負うだけだ。 「一袋でいいです。けど、口と手にしてください。  ……本番は絶対にしません。口か手で射精したら終わりにしてもらいますよ」  胸を揉まれながら、僅かな諦めと期待が混ざったトーンでモナは言った。  男はほんの少しだけ不服そうに息を漏らし、それでも数秒考えてから、モナの胸をゆっくりと服越しに撫で上げつつ続ける。 「わ、わかった。一袋分で、本番は無しだね……?  じゃ、じゃあ、早速だけどいいよね?ほら、早くしないと皆起き出すし――――」  モナに同意を求めるようでありながら、殆ど強制的に男はモナを路地裏の皿に人目につかない場所へと誘導していく。  西風騎士の巡回の目もほとんどなく、時折酒に酔った浮浪者が寝床に使っているようなその場所は、まだ夜の時間帯であるためかひどく薄暗い。  興奮に満ちた男の鼻息を首筋に受けながら、モナは少しずつ増していく後悔を必死に押し潰しながら歩んでいく。  だがそれでも、モラの誘惑には抗えない。”清貧”などと嘯いてはいても、その日の食事にすら困窮する現状で突き付けられた大金は、正しい判断を狂わせて余りある。 「さ、さぁ……!じゃあ、ほら…………!」  路地裏の一番深く、人目につかない場所。  その壁際にモナを追い込んで跪かせ、男はもつれる指先でベルトを外し、これ以上ない程に勃起しきったペニスをモナの鼻先に突き付けた。  饐えた悪臭が鼻腔から肺に飛び込んできて、モナはけほけほと噎せ返る。  そうして強気そうな目に涙を浮かべたモナの姿にも興奮を煽られて、男はペニスをひくひくと痙攣させながら、モナの鼻先を幾度かつついた。 「っう……わ、わかってますから急かさないでください……!」  吐き気を堪え、自らの内で叫び続ける倫理観に蓋をする。  嫌悪を煽る饐えた臭いを避けるため、自分を落ち着かせるための新呼吸すらもできず、モナはただゆっくりと、うっすらと恥垢が浮いたペニスの先端に唇を触れさせた。  経験は一度もないけれど、それでも知識くらいはある。  だからモナは『お金のため』と自分に言い聞かせながら倫理観に蓋をして、奇妙な呻きを上げる男のペニスに、ゆっくりと舌を這わせていく。 ◆ 「あー……!あぁ、ぁぁぁ、いい、いいよ、モナちゃん……!」  快楽に背を反らし、モナの後頭部を掴むように自身の股間に押し付けながら、恍惚とした声音で男が呻き声を漏らした。  経験のない知識だけの――――言ってしまえば”慣れない”舌遣いでの稚拙なフェラチオ。  いっそフェラチオとも呼べない、ただ僅かに亀頭を舐めるだけの行いであっても、男にとっては”モナという美少女がそうしている”というだけで最上の快感となる。 「あー、最高……!美少女のフェラ、マジ最高…………!」 (最低ですね、この男…………!)  モナという存在を見てすらいない――――記号的な”美少女”という要素だけを興奮の材料にして、男はモナを使って性欲を解消する。  心底から反吐が出る性根の腐り方だが、それでも”お金”という対価を得てしまっている以上、モナに嫌悪を理由に拒否する権利はない。 「ふ、んぅ……っ!んむ、ふ、ぅぅ……っ!」  舌先を亀頭に這わせ、ぴくぴくと蠢くペニスの感触を突き付けられる。  先走りがとろとろと零れてはモナの味覚を刺激して、こみ上げてくる嘔吐感を胸の奥に必死に押し殺しながら、それでも少女は生来の責任感で役目に徹してしまう。 「あー、モナちゃん……?そ、そろそろいいでしょ……?」 「な、何が、ですか……?」  このまま全てが終わることをほんの少し期待して聞き返せば、男は僅かに苛立ちを深めて、モナの後頭部をぐっと強く掴んだ。  ゾッとする力の強さに、少女の喉奥から僅かな悲鳴が漏れる。そしてそのまま、男は身勝手な欲望を示す言葉をモナにぶつけた。 「ちゃ、ちゃんと咥えてよ……!  そんな、舐めるだけじゃ射精できないだろ……!?」  そんなこと知らない。射精のために何が必要かなんて知るものか。  そう言い返してやりたかったけれど、それでもこの状況で言い返すことはできない。  だからモナは従順に――――それでも屈辱に満ちた表情を浮かべながら「はい」と頷いて、自身の唾液に塗れたペニスをゆっくりと咥えこむしかなかった。 「んぉ……っ!ぉ、お゛ぉぉぉ…………!」  太くて長い、時折ひくひくと蠢動する肉の感触。  心底から気持ち悪いそれを屈辱と共にゆっくりと口内に迎え入れれば、男の口から本能的な嫌悪感を煽る奇怪な呻き声が漏れた。 (気持ち悪い……!気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!)  自分の中で暴れる嫌悪感を必死になだめすかして、モナはせめてこの”取引”を速やかに終わらせようと、必死に口内で舌を蠢かす。  血管の浮いた太い竿を舐めあげて、カリ首を擦るように舌先で刺激すれば、男の声と身体が大きくビクリと跳ねて、モナの喉奥に先走りが垂れた。 「んぅ……っ!けふ、ぁ……!かは、ふ、ぅぅぅ……っ!!」  ピクピクと蠢動するペニス。気持ち悪くて仕方がない肉感的な感覚。  男の右手はモナの後頭部を掴むように押さえつけ、左手は結い上げた黒髪の一房を撫でまわし、優しく梳くようにその感触を堪能している。  性欲だけの行為を、さも愛があるように偽装するような左手の動き。  ぞわぞわと背筋が粟立つように震えあがるのは、夜明け近くの低い気温によるものだけではないのだと、モナは自分で理解できてしまう。 「ふぅ……っ!ん……!んぅ、は、んぅぅ……っ!」  なるべく早くこの行為を終わらせたい。その一心で舌を蠢かす。  けれど嫌悪と焦りが先だったその舌遣いは、むしろ単調な感覚に変わってしまうだけだ。男の口から零れる呻きもやがては止まり、無音の路地裏に僅かな唾液の音だけが響く。 「…………モナちゃんさ、やる気ある?」  そしてやがて、男は低い声でモナを見下ろしながらそう言った。  性欲ではなく怒りや苛立ち――――その感情を真上からぶつけられて、そのまま後頭部を強く掴まれて喉の奥にペニスを突き入れられる。 「ん゛っっ!!ん゛ぅぅううぅぅっ!」  いきなりの暴力的な責めに、モナは目を見開いてくぐもった悲鳴を上げた。  しかし彼女が状況を理解するよりも早く、男はモナの後頭部を掴んで自身の股間に押し付けたまま、猿のように乱暴に腰を振り始めてしまう。 「もっと!こう!ちゃんとしてくれなきゃ!お金なんて!渡せないよ!?」 「ん゛ぅっ!う゛っ!ふぅぅっ!!んぐっ!んぅぅっ!んん――――ッッ!!!」  呼吸すら満足にできなくなるほどに、深く喉奥を抉る太いペニス。  必死に息を吸おうとすれば、男の伸び放題の陰毛がモナの鼻頭や目の際を擦り、痒みにも似た不快感によって少女の純真を責め苛む。  モナはもう男のペニスを咥えるだけで、舌など全く動かせていない。  太い質量に喉奥を叩かれ、こみ上げる吐き気に耐えて潰えそうになる意識を必死につなぎ止めながら、蹂躙のような暴行に耐え続けることしかできない。 「ふぐっ!ぅうぅぅっ!んぁ゛っ!かは、ぁぁ゛……っ!!」  だがそれでも、暴力的な抽挿は男の欲を根源から煽ったらしい。  みるみるうちに喉奥でペニスが膨らんで、男の口から呻き声が漏れ始める。 「……あー、出る、出る、出る、出すよ……!!  いい、いいよ、モナちゃん――――あぁぁぁぁ出る……っっ!!」  自分勝手に腰を振りながら、それでもモナの名前を呼んで男は果てた。  喉奥を叩く夥しい量の精液は、気管や鼻腔にも当然のように侵入して、モナはペニスを咥えたまま噎せ返って鼻から精液の残滓を垂らす。  最悪の味――――けれど何も入っていなかったモナの胃は、滴り落ちてきた蛮行の証を受け止めて、あろうことか”くぅ”と一つ音を鳴らしてしまう。  自分の身体の浅ましさを突き付けられるようで、モナは顔を真っ赤にしつつ、必死で精液を吐き出そうとしながら男のペニスを口から抜いた。 「ぇ、えほ……っ!かは、ぁ、かは……っ!!  も、もう、十分でしょう……!?さ、さぁ、お金を…………」 「――――は?」  四つん這いになって精液を吐き出しつつ言えば、男は苛立った目でモナを見た。  そのまま男はモナの身体を地面に押さえつけて、力尽くで彼女の衣服――――どうしようもなく布地の少ない装束の股間部だけを、タイツと下着もろともに引き千切ってしまう。 「や、や、待って!何でですか!?  い、言ったじゃないですか!本番は、本番はダメだって!」 「自、自分の力だけじゃイかせられなかったくせに、偉そうなこと言わないでよ……!」  モナの眼前にモラの満ちた袋を放り投げ、それに手を伸ばして逃げようとする彼女を腕力と体重だけで抑え込みながら、男はモナの秘部に指を突き込む。  暗色の装束と発意を成すような白い肌。無駄な毛など一本もない滑らかなその場所に存在する一本線の貞淑な秘部が、男の指の分だけ広がって”ぐじゅ”と水っぽい音をたてた。 「あ……っ!ぁ、あぁぁ、だめっ!だめ、や、やだっ!  やめてください!やだ、やだやだやだぁぁぁ動かさないでぇっ!!」  華奢な膣口がうねうねと形を変えるように、内側に埋められた指の蠢きに合わせて水音を立てながら掻き回されていく。  自分で触れた経験すらほんの数回しかない場所が、男の下種な性欲を浴びせかけられるように蕩かされて、恥辱と共にモナの身体を苛んでしまう。 「な、なぁんだ……!モナちゃんも結構濡れてるじゃないか……!  だ、だったら、いいよね?口でイかせられなかったんだから、使っていいよね……?」 「あ、あぁあぁ、だめ、だめ、や、いやですっ!  て、手で!手でしますっ!だ、だからそこだめ、そこやめてくださいっ!!」  ほんの数分間掻き回されただけで、愛液を滴らせる程に濡れそぼってしまったモナの膣。  男の指が抜かれ、代わりにペニスが押し付けられる感覚に、モナは恐怖に震えながら必死になって懇願した。 「ど、どどどれだけ言ってもだめだよぉ……!  お金を払ってるんだから、契約は守らなきゃ……!」 「な、何を言ってるんですか!?わ、わたし、本番はダメって……!  あ、あぁぁ、や、やめてっ!やだ、やだやだ誰か!だれか――――っあ、ぁ、あぁぁぁ!」  だがどれだけ懇願しても、獣と化した男は止まらない。  ずぶずぶと濡れそぼった華奢な膣に、一度の射精を終えてなお萎える気配もない太く長い肉楔が、ずぶずぶと肉壁を掻き分けながら埋められていく。  少女を片手で地面に押さえつけ、もう片方の手でタイツに包まれた形の良い尻を揉みしだき、処女膣の感触を堪能しながら呻き声を漏らす。  そしてそのまま、僅かな”引っ掛かり”が突き破られると、モナの口から苦悶が漏れた。 「うぁ……っ!ぁ、ぁ、ぁぁぁ、うそ…………!  や、ぁ、ぁぁぁ、うそ、うそ、やだ、やぁぁぁ…………っ!」  痛みはあっても、それは耐えられる範疇のものでしかなかった。  泣き叫ぶこともできず、悲劇に浸りきることもできずに、モナはただ自分が犯してしまったどうしようもない失敗の代償を、その身の奥に突き付けられるしかない。 「へ、へぇぇ……!モ、モナちゃん、処女だったんだぁ……!  そ、そそそんなエッチな格好してるから、てっきり誰かにレイプされてるものだと……!」  ジワリと破瓜の血が滲む膣口を見て、滲む血を指で掬い取ってあろうことか舐め取りながら、下種な興奮に舌をもつれさせて男は嗤う。  石畳の地面に顔を押さえつけられながら啜り泣きつつ、モナはあまりにも残酷すぎる代償に、せめて目の前の袋に手を伸ばすしかない。 「ぁ、あぁぁ……!うぅ、ぅ、うぅぅぅ……!!  ひぅ、う、ぁぁぁ……っ!やだ、や、抜いてください……っ!」  ギリギリで袋に届かず、空を掻く細い指。  男はその哀れましい姿を堪能しながら、とうとうモナの細い腰を両手でしっかりとつかみ、押し潰すように彼女の子宮口をぐりぐりと押しひしぐ。 「っあ!ひぎ……っ!!くぁ、ぁ、うぅぅ――~~~~っっ!!!」  漏れ出そうになる悲鳴をそのまま響かせれば、誰かにこの姿を見られてしまう。  こんな状況に至ってもなお、羞恥心も自尊心も捨てきることが出来ず、結果的にモナはもっとも男を喜ばせ、もっとも自分を追い詰める選択を取り続けるしかない。 「ふ、ぅぐ……っあ!!は、ぅぅっ!んぅぅっ!  は、ぁ、ぁぁ……っ!!かは……っ!んっ!んぁうぅっ!!」  パン、パン、パンと規則的に肉と肉がぶつかり合う音が響く。  大きく腰を引いて、それからまた最奥までを強く抉りつける稚拙なピストン。  恋人などいた事もなく、女を抱いた経験は娼館か拷問かだけ。  故にこその乱暴なピストンは、どこまでも残酷にモナの処女膣を蹂躙し、ずうずうしい性感によって華奢な身体を作り替えてしまう。 「ひ、ぁぐっ!や……!ぁ、あぁっ!――――っんぁぁっ!!  ふ、ぅぅぅっ!ふーっ、ふーっ、うっ!!ぁ、あぁぁ、んぅっ!あんっ!」  ぱちゅ、ぐじゅ、と淫らな水音が響き、結合部から泡立った愛液の雫が滴る。  そもそもが濡れやすいモナの身体は、華奢な身体には太すぎるペニスの蹂躙から身を守ろうと多量の愛液を分泌し、けれどその事実によって彼女の心を責めてしまう。  嫌な筈なのに。逃げたいはずなのに。ぐちゃぐちゃに膣が濡れる。  自分自身の浅ましさを突き付けられるような蹂躙の中で、モナは必死に石畳を書いて逃れようとするけれど、それでも彼女に救いは与えられない。 「お、おねがいっ、おねがいです……!やめて、もう、やめて……!  誰にも言いません、言いませんから……!だから、だからおねがい、おねが――ひぅっ!」 「じゃ、じゃあ、お金も渡せないねぇ?  ――――ま、まぁどっちみち、それ、全部偽物なんだけど……!」  ぐふふと下種に笑いながら、男はモナの膣奥をぐりぐりと拉ぐ。  膣奥を刺激される感覚と、男が口にした信じられない言葉にモナは目を見開いて、ただわけもわからないままに動揺と喘ぎを零すしかない。 「ぁ、ぁえ、ぇ……!?ど、どういうことですか!?  ぇ、え、にせ、ものって…………!?なんで、じゃ、じゃあ、最初から……!」  最初から、男はモナに金を払うつもりなどなかった。  最初から何一つとして成立しない取引のために、モナは羞恥と屈辱を呑み下して喉奥に精液を流し込まれ、今こうして処女を奪われて乱暴に犯されている。 「あ、あぁ、言っちゃった……!ま、まぁでも、いっか……!  ど、どうせ、情報は少しずつ流す予定だったんだし、黙っててもらえば…………」 「っうぅ!!ぁ、あぁぁ、この、この、人でなしっ!  うぁ、ぁ、ぁぁぁ、いや、放して!放してくださいっ!やだ、やだ、やだぁぁっ!!」  絶望がモナを突き動かし、彼女は喘ぎながら必死に叫ぶ。  男はそんな抵抗にわずかに焦るように、腰を掴んでいた手を彼女の口元に回して、その声を抑え込みながら小刻みに子宮口を突いて震わせる。 「んぅっ!ん、ん、ぁ、ぁ、ぁ、あ、ぁ、んぅぅぁああぁっ!!  ふぅ、んぅっ!んっ!んっ!んぁっ!は、んぅぅぁあぁっ!あっ!あぁぁっ!!」  怒りと絶望が子宮口からこみ上げる快楽に蕩かされ、膣内がうねうねと蠢きながら男のペニスを締め付ける。  怒りと焦燥を叫んでいた声は、抑え込まれつつも甘く快楽に震わされ、くぐもったその響きも相まって、男の興奮をひどく煽り立てた。  ぱちゅ、ぱちゅ、くちゅ、ぐじゅ、と粘膜が擦れ合う音が路地裏に響く。  ぱん、ぱん、ぱん、ぱんと肉と肉がぶつかり合う音もそれに重なり合って、本来は誰に晒されるべきでもない交わりが、段々と朝の光に照らされていく。 「や、や、ぁ、あうっ!はぁ、やめ、やめて、いや……っ!」 「あー、出る、出るよ、モナちゃん……!!  出る、出る、ぁぁぁ出そう……っ!いいよね、いいよねぇ!?」  そしてそのまま、場は最悪の方向に向かって雪崩れ込んでいく。  深く突きこまれるピストンが早まって、段々とペニスが昂って硬くなり、男が余裕を失った吐息を混じらせながら、モナの耳元でそうがなり立てる。 「い、いやっ!だめ、ダメに決まって――――っうぅっ!!  ぁ、あんっ!は、ぁぁぁ、やめ、や、やだっ!ぁぁぁだめ、だめぇっ!!」  快楽に対してか、それとも男の行動に対しての恐怖ゆえか。  自分ですらその理由もわからないまま、モナは必死になって悲鳴を上げる。  いっそ見つかってもいい。むしろ誰かに見つけてほしい。  けれど現実として、まだモンド城は起き出さない。この時間に活動しているのは、精々が西風教会のロサリア程度で、けれど彼女はモンド城外で仕事をこなしている。  叫んでも、喘いでも、惨めさと羞恥が加速するばかりでどうしようもない。  必死で逃れようとしても男の腕力と体重の前では、ただの占星術師に過ぎないモナの細腕では何の抵抗も示せはしなかった。 「あー、あー、あー、あー…………っっ!!」 「や゛ぅ……っ!!は、ぁぁぁ、だめ、だめ、抜いてぇっ!!」  奇妙な呻き声と共に、内側に欲を煮えたぎらせた亀頭が子宮口に押し付けられた。  もう逃れられない。懇願するしかない。男の慈悲に縋るしかないけれど、それでも無いものに縋ったところで、救われる目は一つもない。 「あー、あー、出る、出るよぉモナちゃん……っ!!  あぁぁっ!あぁぁ、あ――――…………孕め………………っっ!!!」 「や……っ!ぁ、あ、あぁぁうそ、うそ、や、やだ、やだやだ出てますっっ!!  な、なんで、だめ、だめ、あぁぁ抜いて!抜いてくださいっ!や、やだ、いやぁぁああ!!」  凄まじい勢いと共に、モナの子宮口に殺到する穢れた白濁。  一度喉の奥に射精したとは思えないそれは、少女の華奢な膣を瞬く間に染め上げて、僅かな絶頂と共にモナの内側へと根を張るように押し寄せる。  腹の奥に注ぎ込まれる熱と、がっしりと強く掴まれた腰。  逃げようと地面を掻く手も動きを止めて、モナはどうしようもなく穢されていく自分自身を理解しながら、虚ろな目でただ喘ぎと呻きを零すしかない。 「うぁ、ぁ、ぁぁ、まだ、まだ出て…………!  やだ、やだ、やです、こんな、こんなのいやぁぁ…………!」  僅かな朝焼けが灰色の雲に隠れて、ぽつぽつと雨が降り始める。  やがて射精を終えた男は服を着直して、地面にうつ伏せに転がったままのモナの身体をお姫様抱っこで抱えて、ゆっくりと歩み始める。 「ぁ、ぁ、や、なんで…………!?  ど、どこに、どこに連れて行く気ですか…………!?」 「だって、ファデュイの計画を知っちゃっただろ……?  偽モラの流通計画を知っちゃったなら、の、野放しには出来ないからさぁ……?」  モナの眼前に突き付けられる、下劣に歪んだ醜い顔。  恐怖のままに泣き喚こうとすれば、そのまま唇を奪われて、じゅるじゅるとその内側の舌を舐めしゃぶられたまあ、ゲーテホテルまで移送されてしまう。  こうして、モナという少女はモンドから姿を消した。  それは珍しくモンド城内に雨が降った、朝日も星も見えることのない薄闇の時間の事だったという。 ≪了≫ お読みいただきありがとうございました! 次回は『FGO』より「オリュンポスif、ポルクスちゃんがリンボに陵辱される話」を投稿予定です。 5月は"毎週木曜日"に作品を投稿予定なので、楽しみにお待ちいただけるととても嬉しいです! それでは、次回もよろしくお願い致します!

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