悪意燦然、その身に還る(ホームズ×コヤンスカヤ) (Pixiv Fanbox)
Published:
2021-12-26 02:49:57
Edited:
2023-02-28 09:13:31
Imported:
2023-04
Content
◆
「あらかじめ言っておくが、私は君を一切信用していない」
「…………だとしても、この扱いは流石に非情すぎや致しません?
一応はカルデア式召還によって現界させていただいた身。裏切りの警戒にしても方法があるでしょう?」
彷徨海、ノウム・カルデア。
南極大陸は狂気山脈に存在していた天体科秘蔵の内装を、どういうわけか完全に再現しているその場所には、それこそ当然のように"一部の者しか知らない部屋"も存在している。
例えばダヴィンチが開発室に併設させていた、各種データのバックアップルームだったり。
医療部門のトップが医務室の床下収納を改造して作っていた、冷菓を保存するための冷凍庫だったり。
マシュ・キリエライトが生誕から長きを過ごした、無菌のショーケースのような部屋だったり。
そして例えば――――組織に害を成す存在を秘密裏に"処理"するための拷問室であったり。
「召喚早々に、マスターに知らせるよりも早くこのような場所に連れ込むなど……。
これは立派な背任行為では?一応は"経営顧問"などと呼ばれていたようですが、もしもマスターに知られてしまえば、貴方の立場も危うくなるのでは?」
「なるほど、"君"に名乗った覚えはないが、君は私が"経営顧問"であると。
つまり君は、我々と敵対していた際の記憶を持ち越していると、そう宣言したという事かな」
まずは状況。召喚された霊基を召喚室から強制転移させられ、即座に拷問室へと連れ込まれて拘束され、怜悧な言葉と理論による尋問を受けている。
次に状態。黒いボディスーツは欲情もなく剥がれ、魔力を常に漏出させる首輪をつけられ、両手両足をそれぞれ大の字になるように広げられて、手術台のような簡素な台に鉄枷による拘束と共に寝かされている。
それがカルデアに召喚された新たなサーヴァント――――自称として"光の"コヤンスカヤの現状だった。
「なるほど……やはり、君を信用するわけにはいかないようだ」
冷静な声と、冷徹な瞳。彫像のような白く整った顔立ち。
扇情的な裸身を隠しようもなく晒されたコヤンスカヤを、欲情の欠片すらなく見下ろしているのは、カルデアにおいては形式上"経営顧問"の役割を与えられている探偵――――シャーロック・ホームズである。
アルターエゴ・リンボ――つまりは蘆屋道満が曲がりなりにも召喚された時点で、彼は危機感と共に独断で、ある術式をカルデア式召喚システムへと仕込んでいた。
"異星の神"とのつながりが疑われる霊基パターンの検出と、その際の召還地点の変更。仕込むに易いヒューマンエラーとしてすら誤魔化せる術式だったが、しかしホームズにとってはこれが最善だった。
「…………では、どうすると仰るのかしら?
私を殺す?本当に?それを独断で決定できるだけの権限がありますか?」
「無論、無いとも。そして同様に君を殺すつもりもない。
善人であろうと悪人であろうと、神であろうと獣であろうと。我々は力になる者の力を使う」
コヤンスカヤの減らず口に対しても、ホームズはただ淡々と返す。
その口ぶりには何の感情も宿っていない。そしてそれは転じて、他者の不快感を煽ることで優位に立つというコヤンスカヤの常套手段からすれば最悪の相性であるとも言えた。
シャーロック・ホームズは、ただ冷えた目でコヤンスカヤを見下ろしている。
何の感情も何の感慨も抱かない、故にこそ付け入る隙のない氷の面相に射竦められて、コヤンスカヤは本能的な身震い――――恐れを発露することが避けられなかった。
「善であるならば正義を標榜すればいい。悪であるならば利を説けばいい。
神であるならば信仰と信心を与えればいい。――――そして、獣であるならば」
言いながらホームズは、特徴的なコートの内側から小さな器具を取り出す。
指で摘まめるほどの小さな釣り鐘――――そうとしか形容できない謎の器具を三つ、手の中に握りこんでからホームズは言葉を続けて、
「獣であるならば、首輪をつけて調教をすればそれでいい。
善よりも悪よりも神よりも、それはともすれば簡単な結論だ。推理も推論も必要ない」
「……それはまた、随分と野蛮な結論ですわね?
その程度を得意げに語っては名探偵の名が泣くのでは――――っう、ぁ……!」
冷酷なホームズの言葉に反駁を返そうとしたコヤンスカヤの語尾が、与えられた刺激に跳ねる。
コヤンスカヤの双丘の頂点――――甘美な桃の色味で男の欲情を煽るだろう乳首を、ホームズは何の欲情も浮かべない瞳のままで一度大きく摘まみ上げて観察した。
「……ふむ。この大きさであれば問題はないだろう。
平均よりも少し大きいぐらいだ。問題なく器具を嵌められる」
怜悧に口にして、ホームズはその釣り鐘型の器具の下部――――それをコヤンスカヤの乳首にゆっくりと被せて、魔術によってそのサイズをコヤンスカヤの乳首にぴったりと嵌めこむ形で固定した。
乳首の根元に食い込む鉄の感触。吸引され続けるような圧迫感が本能的な性感を煽り、器具の下の乳首が秒読みで充血して硬く敏感になっていく。
「ひ、ぁう……っ!!ちょ、っと、デリカシーに欠けているのではありません……?
女の身体を無遠慮に評するなど、男として最低の行いかと――――っう、ぁ、あ……っ!」
状況としては間違いなく、コヤンスカヤはホームズに逆らえない。
それでもよく回る減らず口。しかしホームズは苛立った様子を見せることもなく鉄面皮のままだ。
彼は冷静にもう片方の乳首にも同種の器具を被せ、魔術によってそれを固定する。
「仮説推論にデリカシーは必要ないからね。知識としてはともかく。
むしろこれは君のためでもある。召喚された以上、君とて無為に座に還されたくはないだろう?」
ホームズはあくまでも冷淡な調子を崩さず、コヤンスカヤの乳首に嵌めこまれた器具を何度か揺らす形で、まずはその嵌めこみ具合を確認する。
ぐりぐりと器具が揺さぶられるたびに、コヤンスカヤの全身を襲う性感。だがわざとらしいほどに甲高い喘ぎにも、いっそ誘うようですらある淫らな腰の動きにもホームズは何の反応も見せない。
ホームズはただ、納得がいく状態になるまで器具の具合を確認する。
観察し、弾き、吸引し、乳首ばかりを責め立てるようなその行動が数分続き、それから彼は器具の頂点に当たる部分を、ゆっくりと指の腹で押し込んだ。
「っあ!ぁ、あぁぁ、何を……!何――――っ、あ、ひぃッ!?」
微細な針がゆっくりとコヤンスカヤの乳首に挿し込まれ、一瞬の苦痛と共に霊薬を注ぎ込んでいく。
パラケルススが調合した霊薬。魔術的な抵抗力のない人間であれば、気化したそれを吸い込んだだけで卒倒しかねないほどの強烈な媚薬の原液。
それを直接体内に――――それも一等敏感な場所から注ぎ込まれては、如何にコヤンスカヤとて拘束の内側で、生娘のように身を跳ねさせることは避けられなかった。
「はっ、はぁ……っ!う、ふぅぅぅぅ……っ!!
性奴隷として、でも、飼うおつもり……っ!?随分と、悪趣味な、ぁ、あぁ……ッ!」
「いいや、そんなつもりはない。これはあくまでもカルデアから君に贈る首輪だとも。
この扱いを甘んじて受けてくれるのならば、我々も君に対して一定の信頼を寄せられるのだがね」
拘束の中でコヤンスカヤの身体が、雷に打たれているように何度も何度も跳ねる。
両手首と両足首を起点にしての拘束。となれば必然、持ち上がるのは彼女の腰だ。コヤンスカヤは媚薬の影響で既に濡れそぼってしまった秘部から愛液を振り乱しつつ、快感に悶えて腰を跳ねさせる。
「っは、ぁ、あぁぁぐ……っ!!ほんっ、とうにっ!!悪……っ、趣味なぁ……っ!!
こんな、こんなクスリ程度で、私を、好きにできると……っう、ぁ、あぁぁひぅっ!んぅぅっ!」
「無論、思ってなどいないとも。
そして同時に、この程度で首輪になるとも思っていない」
コヤンスカヤの強がりを、ホームズは冷徹な視線と言葉で切り捨てる。
断続的に跳ねるコヤンスカヤの腰。跳ね上がったそれを残酷に台座に押さえつけ、ホームズは乳首に嵌めたものよりも少し小さいだけの同種の器具を、コヤンスカヤのクリトリスに近づけていく。
「え、え…………!?ぇあ、ぁ、そこって……!!
じょ、冗談、ご、ご冗談でしょう……!?う、嘘!やめ……っ!」
「生憎だが、君と冗談を交わし合う仲になったつもりはないな」
クリトリスに釣鐘が被せられ、それが魔術によって固定され、乳首と同様に針が穿たれる。
流れ込んでくる霊薬が、そもそもが鋭敏な場所の感度を極限以上にまで高めてしまう。吸引と締めつけと刺激と昂り。あらゆる性感に苛まれてコヤンスカヤは余裕をかなぐり捨てて叫んだ。
「あ、あ、あぁぁぁぁっ!!やっ、やっ、ぁ、あぁぁこんな……っっぁぁあああぁ!!
はっ、はぁっ、ぁ、あぁぁこの……!こんな、悪趣味な、ぁ、ものでぇ……っぅぅううう!!」
拘束の中でコヤンスカヤの身が跳ねる。壊れたバネ人形のように跳ねまわる。
ゆっくりと一定のペースで、敏感な場所の神経を犯すように流し込まれる強力すぎる媚薬。
神経を過剰に鋭敏にするそれは、コヤンスカヤの身に性感と共に苦痛を同時に流し込むことで、彼女の身体の快と苦をない交ぜにしてしまう。
作り替えられていく神経伝達。性感と苦痛が混ぜられて定まらない。
息を吸うのが苦しい。潮を吹くのが気持ちいい。拘束に縛められるのが気持ちいい。確かめるようにさらりと腹を撫でられるのが痛い。
「ふむ。やはり薬効は確かなもののようだ。
どうかね、コヤンスカヤ。退去を望むならば介錯もするが」
選択肢を譲り渡すようで、あえて結論を誘導する口調でホームズは言った。
コヤンスカヤは絶対に言わない――――彼女という存在の性質を理解したうえでの悪辣な問いかけ。
「――~~っっ!!ふ、ぅ、ぅうぅぅぅぅ……っ!!
ぜっ、たいに……!退去など、望むわけ、ない――――っっ!!ひ、ぅうぅぅぅっ!!」
ホームズの望むとおりの言葉を吐きながら、苦痛と快感に悶えて身を捩るコヤンスカヤ。
勢いよく噴出した潮が台座を濡らし、じっとりと広がってコヤンスカヤの引き締まったヒップを濡らす。
「ああ、そうだろうとも。予想通りの返答だ。
”愛玩の獣”が愛玩対象に慈悲を乞うことなどありえない」
欲情はなく、憐憫もなく、ただ目の前の事実を淡々と処理する視線と口調。
どうしようもなく乾いた理性だけを宿して、ホームズは懐から取り出したパイプを吸った。
眼下に跳ねる女の痴態。しかしホームズはあくまでもそれを見ない。
煙を吸うことで少しだけ崩れた怜悧な相好が、あくまでもコヤンスカヤを”その程度のもの”としてしか見ていない事を、何よりも雄弁かつ残酷に示している。
「あ、あ、あ゛、あぁぁ……っっ!!っっ、ふ、ぅうぅ~~~~…………!!
こんな、こんなことを、カルデアは、カルデアは……っっ!!っっ、うあ、あ、ぁ…………っ!!」
「許可されている事ではないが、言外に認可されてはいるとも。
ゴルドルフ所長とレオナルド技術顧問、経営顧問の私と門外顧問であるシオンとキャプテン。首脳部の中では公然の秘密だ。知らないのはミスター・藤丸とミス・キリエライトの二人だけだね」
余裕の表情など何処にもなく、必死に歯を食いしばってコヤンスカヤは問いを投げた。
"正義の味方"であるはずの組織が、現状としてコヤンスカヤに与えている圧倒的な責め苦であり拷問。その矛盾を指摘する言葉を、ホームズはただ必要十分の情報だけで切り捨ててしまう。
「っう、ぁ、あぁぁや……っ!あ、あぁぁ――――っっくぅうぅぅ……!!
こんな、外道、外道を……っ!やっ、ぁ、あ、ぁぁぁっっ!!うぅうひぅううううう!!」
小さな釣り鐘型の器具の内側で、敏感な肉芽がこれ以上なく屹立させられていく。
小さな器具の中にすっぽりと納まってしまっている乳首は、乳腺に挿し込まれた針によって常に刺激され続ける状態になり、耐えがたい疼きをコヤンスカヤの身に与えてしまう。
クリトリスもまた同様に、吸引されることで包皮から完全に晒されたまま器具の内側に固定され、耐えがたい疼きを発したまま媚薬を注ぐ細針によって嬲られてしまっていた。
「うぅぅあぁぁっ!!はぁ……っ!!ぁ、あ、あ、あぁぁや゛……っっっ!!!
――――ふ、ぅうぅぅっ!ぁ、あ、ぁぁぁ、も、もう、わかりました、わかりましたからぁ……っ!!」
耐えがたい疼きの中で潮を噴き、身を捩っても魔術鋼の枷に縛められた手足はまるで動かせない。
薬によって内部から与えられる絶頂は乾ききっている。どれだけ激しく潮を噴いても、それは身の内に宿される疼きを発散するのではなく、溜め込まれる快楽を助長するものにしかならない。
「っっ!!ぁ、なに、も……!何もしません!悪巧みなど、なにも――ぉぉおっ!!
っあ、ぁ、絶対服従、致しますっ!!だから、ぁ、せめて、これ取って……っっ!!ふぁうぅぅっ!!」
だから、コヤンスカヤは自らのプライドを一時だけでも捨てることを選んだ。
媚びへつらい、哀れましく慈悲を乞う。愛玩する側から愛玩される側に堕ちたようなポーズで、知識と理論を絶対視する名探偵の感情を揺さぶらんと試みる。
だが、それはどこまでも愚かな行い――――狩る狐ではなく狩られる兎の振る舞いに過ぎなかった。
そして同時に、それはどこまでも残酷な振る舞い――――彼女が蔑み、嘲笑い、見下してきた人間的な保身の振る舞いであり、だからこそそれ以上の残酷に塗りつぶされる脆弱な行いに過ぎなかった。
「――――これは君には伝えていなかった事柄なのだがね、コヤンスカヤ。
君の乳首と陰核に嵌めこまれているそれは、ニコラ・テスラとアヴィケブロンによる発明だ」
嘲りも蔑みもなく、さりとて同情など欠片もなく。
シャーロック・ホームズはあくまでも冷淡かつ怜悧に、哀願するコヤンスカヤへと告げる。
「それは君の思考を魔力の流れから読み取り、叛意や悪意の類に反応して内部のものを吸引する。
翻って、君に叛意や悪意の類が無ければ、その器具は勝手に外れて君も自由になれるというわけだ」
冷酷な口調で告げられた、悪夢のような事実。
ただ機械的に叛意と悪意を読み取られ、自動的に責めを与えられる。
ヒトを相手にするならば、それこそ手段はいくらでも存在した。
媚びへつらい、脅迫し、弱みにつけ込み、篭絡する。心身ともに玩具のように弄び、成功と失敗を天秤にかけさせて、段々と蝕むように蕩かしていく。
しかしこれは違う。さながら永世帝国で味わわされたあの拷問のような。
意思がないからこそどうしようもない責め苦。あの時のように霊基そのものを傷つけられていない分、死や気絶なんかに逃げることすらできない。
「あ、あ、あ、あぅっ!?ぅうぅぐっ!!やっ、やぅっ!!ぁ、あああイぐっ!!
は、ぁ、あああ待って、私、本当に、本当に何もしないですっ!!ですから、どうか、どうかぁぁっ!」
疼きの中で潮を噴き、乳首とクリトリスを掻き毟りたいという淫らな衝動に駆られ続ける。
叛意と悪意など、人類への嫌悪の根底に擦りこまれているものだ。それを捨てることなどできない。自分の根本原理など、どのようにすれば捨て去ることが出来ると言うのか。
それでも機械的な責めは止まらない。非道な責め苦がコヤンスカヤの身を快楽に浸す。
怒りと屈辱すら微細な器具には"悪意"と認識されて、一層強く乳首とクリトリスが吸引されて、凄まじい圧迫感と共に内側に埋まった針が苦悶と性感を同時に与えてきてしまう。
「最初に言っただろう。『君の事は一切信用していない』と。
千子村正のような快活さと正直さがあれば、あるいは信用に値したのかもしれないが」
言いながらホームズは、ゆっくりとパイプから煙を吸い込む。
同時に手慰みのように僅かにクリトリスに嵌められた器具が弾かれ、その程度の僅かな刺激にすらコヤンスカヤは大きく身を跳ねさせて、勢いよく潮を噴き散らした。
「お゛……っっ!!あ、あ、あ、あぁぁうぐ……っ!!
ひぅ、ぃ、いぃぃぎっ……!ぁ、あぁぁあ゛ぁぁぁあああ…………!」
「だが、道具というのは時として言葉よりも雄弁に真実を語るものだ。
『悪意に反応する道具が反応し続けている』――――これ以上の証拠はあるまい」
絶妙に足りない快楽に悶え、自らの身じろぎにすら絶頂してしまうコヤンスカヤ。
晒された膣口がひくひくと震え、どんな冷血漢であっても欲を煽られるはずの光景を間近で見降ろしながら、しかしホームズはあくまでも冷徹に、あろうことかその光景に背を向ける。
「あ、あ、あ、待って、待って下さ――――っっうぅぅイぁ゛っっ!!
ぁ、あぁぁどこへ!?ど、どこへ?ねぇ!!あ、あああ待って、待って下さッッ!!?」
「悪いがこれからミーティングがあるのでね。第七異聞帯攻略の方針策定だ。
終わるのはおそらく半日後――――もっと長ければ二日ほどは缶詰だろう。済まないがそれまではこの部屋に詰めていてもらう必要がある」
コヤンスカヤの喉が、快楽とは全く別の恐怖によって音を鳴らした。
こんな場所で責められ続ける。媚びる相手も脅す相手もいない部屋で。動きすら封じられたまま。溜め込まれるだけの疼きに晒され続ける。
「――――やっ、ぁ、あ、あぁぁ待って!待ってくださいませ!!
どうか、どうかお慈悲を!!この哀れな女にお慈悲をぉぉ!ねぇ!人間にも仏心はありますでしょう!?ねぇ、ぇ、あ、あぁぁやぁああああああぁぁぁぁっっ!!」
必死で叫ぶ。それでもホームズは振り返らない。
魔術で偽装された壁が開き、一瞬だけ挿し込んだ光がすぐに途切れた。
「やっ、やっ、やっ、あ、ぁ、あぁぁうぅぅっ!!
ふぐっ、ぅ、うぁぁぁっ!!やっ、いやっ!ぁ、あぁぁイくぅぅぅっ!!」
激しく潮を噴き、怒りと屈辱が一層コヤンスカヤの身を苛んでいく。
"獣"になり損ねた女に与えられた首輪。悪意と叛意を徹底的に叩き潰す、人間らしい悪辣な道具。
半日が経ち、一日が経ち、二日が経ってもコヤンスカヤの下には誰も現れない。
そうして時が過ぎて七日目。ようやく器具が外れたコヤンスカヤは、しかしどうしようもなく精神を破壊されていて、とてもサーヴァントなどと名乗れる状態ではなくなっていた。
≪了≫
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