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※一応陵辱ものですが、個人的には「エロ」としては書いてないです。ご了承ください。 ※型月における安倍晴明のキャラクター性を捏造しています。苦手な方はご注意ください。 ※FGO作中に登場しないキャラが責められ役になっています。苦手な方はご注意ください。 ◆  やけに甲高く狐が哭く新月の夜更けのことであった。  安倍晴明が唐へ派遣されたことで、平安の都は一時荒れ果てる騒ぎとなった。  人であれ妖であれ、強すぎる力を恐れることには変わりがなく、転じてその力が様々な事柄に対する抑止力となり得ることも変わりがない。  そしてその抑止力が一時とは言え失われたとあらば、妖の類が勢いを吹き返すこともまた当然である。  やはり晴明殿には遠く及ばぬ、播磨くんだりの田舎法師。  必死に駆けずり回り妖共の騒動を解決して見せれば、投げかけられるのは感謝の言葉の内に潜まされたそんな陰口。  それは晴明の下に道満を置く、いっそ無情なまでの階位付け。  苛立っていなかったとは言えない。むしろ苛立っていた――――不服と不満に満ちていたとしか言えない。  だから新月の夜。やけに甲高く狐が哭くその夜更けに、蘆屋道満は安倍晴明の邸宅に――――ここ数年の間にいつの間にか娶ったという晴明の妻だけが暮らす邸宅に、いっそふらりと侵入を果たした。  悪意はあるが、実のところを言えば目的はない。  盗みも殺しも不義密通も。それらは目的ではないし、ないからこそ何をしても良い。  だから、道満からすればその寝息が聞こえてきたことは天恵のようなものだった。  縁側の床板をギシギシと軋ませていると、ちょうど襖の後ろ側から、健やかな女の寝息が聞こえてくる。  安倍晴明は侍女すら屋敷に置かない変わり者だ。  そんな無人であるはずの屋敷にて微かな寝息を奏でるのは、それこそ彼の娶ったという妻でしかない。  道満はにたりと笑い、ゆっくりと襖を開けて、影のようにその奥へと大柄な体を滑り込ませる。  月明かりのない夜に、静かに襖が閉まる音が響いた。  狐の哭く声はもう止んで、静かな夜の湿った空気――――いっそ穏やかに凪いだ夜気だけが蟠っている。 ◆  踏み込んできた大柄な影に覆い被されて、必然、女は目を覚まして抵抗しようとした。  だが道満はそんな女の体を起き上がらぬよう布団の上に押さえつけ、そしてべろりと口端を舐める。  華奢と評するが適切だろう細い体だ。  寝間着を徐々に剥いでやれば、その羞恥に対してか夫でもない男に夜這われる恐怖に対してか、女の体がぶるぶると震える。  あの安倍晴明の妻にしては大層人間的な反応が可笑しくて、可笑しくて、あまりにも哀れましくて。  道満は一層女を嬲るように、ゆっくりゆっくりと寝間着を剥いで、血など通っていないような真っ白な肌を晒してやった。 「――――美しいものだ」  我知らずの内に道満の口が、そんな感嘆の言葉を吐き出した。  昨今の宮中で”美しい”と言えば、もっぱらが清楚可憐の紫式部――――藤原香子か、明朗闊達の清少納言――――清原諾子のどちらかを指す言葉である。  だが、眼下の女もその二者に負けぬ美貌の持ち主であると、道満は素直にそう思えたし、それは同時に事実でもあった。  切れ長の目に華奢な身体。若いとも妙齢とも取れる顔立ちは奇妙に扇情的で輝かんばかり。  肌は白磁と見紛うほどに白く、傷どころか染み一つとしてないその姿は作り物めいてすらいて、そこに長い濡れ羽色の髪が乱れ貼り付いている事もまた、道満の男としての欲を煽り立てる。 「拙僧にお任せくだされ、細君殿。夫なき無聊を慰めて御覧に入れよう」  どこか破滅的なものを感じながら、道満は白磁の肌へと骨ばった指を埋める。  女に特有の盛り上がった乳房。紫式部ほどの大きさはなくとも確かな感触を持つそれは、道満の指先から伝わる熱に蕩けるように形を変え、男の欲を一身に集めて夢中にさせた。  夜闇に響く虫の声のような、弱々しくか細い喘ぎ声。  白い肌も艶めく声も視線も何もかも、恐怖か屈辱か羞恥か、ともかく強い感情に揺れながら道満に対して向けられている。  けれどそれらは何の抵抗にもなり得ずに、ただ獣のような男の欲の前で黙殺されるばかり。  脱がし、嬲り、剥ぎ取って、指を突き入れ蠢かす。  胸への責めだけで濡れた女陰は道満の指を容易く呑み込み、か細い喘ぎが連続しながら水の音を抱え込んだ。 「晴明殿がこれを知れば、一体何と申されるでしょうなぁ?」  化生よりも化生じみたあの男であっても、不在の時分に細君を穢されたとあれば怒るのだろうか。  怒れと願う。嘆けと願う。陰陽道の粋を結した天才であったとしても、細君一人守れなかった無力なものであったのだと、ただ自らの限界を思い知れと願い、嗤う。  そんなことを思いながら、女陰の内で蠢かす指を速めれば、喘ぎ声が連鎖する。水音が連鎖する。  びくりびくりと女の白い肌が跳ねる。跳ねて、果てて、小水ではない淫らな液が、道満の手を汚した。 「なんとも、淫靡なものですなぁ」  女をこれ以上なく辱しめながら、道満は女の事など見てはいないし興味すらない。  欲はあり、嗜虐を愉しむ心はあれど、道満が見ているのは女の先にある仇敵の、怪物めいた薄笑いだけだ。  目に焼き付いて離れない、闇夜の中の明るい光を睨むように。  道満は果てたばかりの女の内側で一層激しく指を蠢かしつつ、もう片方の手で媚びるように弾力を帯びた、小さな胸先の薄桃の芽を摘む。  哀れましく許しを請うように女の目が潤み、けれどそんな無言の懇願を打ち砕くように肉芽を摘んで指を蠢かせば、女の内の肉ひだが吸い付くように指へと絡み、誘うように肉穴を蕩めかせる。  そしてそれを頃合とみて、道満は欲望によって凶悪に硬くなった自らの肉楔をさらけ出し、しとどに濡れた肉穴の入口へと押し当てた。  女の口から言葉はなかった。  ただ羞恥と屈辱と、それ以上の性感によって紅潮した顔が、長い黒髪を揺さぶるように数度横へと振られるだけ。 「これはまた天邪鬼な事を。  既に貴女のほとは濡れそぼり、拙僧の魔羅を呑み込まんとしているようですが」  か細い抵抗の動作に向けて、じっとりとした嘲笑を低く響かせ、道満は女の奥へと肉の楔を侵入させる。  微かな喘ぎ声。潤む目。現実を否むように嫌々と横に振られる頭。  けれどそんな満面の拒否とは裏腹に、女の内側は道満の魔羅を呑み込むように蠢いて、奥へ奥へと導くが如く絡みつく。  そうして奥に至った魔羅で、何度かそこを叩いてやれば、女の口からは媚びるような甘い声が漏れ、肉穴が蠢動して尿とは違った淫らな液が短く噴出した。 「ふふ、滑稽、滑稽」  噴出した淫汁を指先で掬い取り、同時に陰核を指の腹で何度か擦りながら、道満は女を限界まで辱しめるために、ゆっくりと刻みつけるように腰を振り始めた。  喘ぎ声が断続的に響く。淫らな水音と肉の音が響く。  ぱん、ぱん、ぱん、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅり。思考を直接淫欲に浸すような音が、月明かりすらない闇夜の寝室に響き渡り、道満の欲を際限なく擽るように煽っていく。  女の肉穴はあまりにも具合がよく、それこそ道満が犯すに誂えたようだ。  引いては押し込み、引いては押し込む。その度に膣穴は愛おし気に肉楔を咥えこみ、絶妙すぎる締まりの良さで淫欲の具現から子種を搾り取らんとしてしまう。  ゾクゾクと背が震え、女がそうなっているように道満の息もまた上気する。  細くくびれた華奢な腰を掴んで抽挿の速度を一層早めてやれば、女の口から上がる喘ぎ声が一層甲高く媚びるように跳ねて、その惨めで哀れな有様が道満の支配欲を満たした。 「ふふ、ふふふふ、ふふふはははははは…………!」  見たか。否。見ているのだろう安倍晴明。  遥か海向こうの地にて。それでもお前はこの場所を見ているはずだ。  拙僧はお前の妻を陵辱しているぞ。お前の手の届かぬ場所で。お前の助けの届かぬ場所で。  修行に明け暮れながら無力を噛み締めろ。都を守護する陰陽師の首魁と言えど、愛する女一人も守れない自分の限界を噛み締め、屈辱に震えるがいい。  歪んだ支配欲と、それ以上に歪んだ優越感と。  欲情と欲望に支配された道満は、不気味に笑いながら女の奥底を何度も何度も痛烈に抉る。  そうしながら敏感な胸先の肉芽を爪で刺激し、あるいは歯を突き立てて甘く噛みつつ舐りまわし、あるいは抽挿の傍らで指先で陰核を擦り弾く。  そうしているうちに、女が憔悴しきったように道満に組み敷かれたまま震えだす。  限界を超える快楽によって嬲られて、真っ白な肌を紅潮させて、女は喘ぎの内側に懇願の言葉を埋もれさせながらも、懸命にいやいやと首を振っていた。 「ふふ、ふふははは……!晴明めの妻と言えど所詮は女か。  肉壺は既にしとどに濡れ、我が魔羅を咥えこみ放そうともせぬというのに……!」  呵々と響かせた嘲笑と共に、道満は勢いよく女の奥底に向けて腰を叩きつける。  女の身体がビクンと跳ねて、道満の背が欲望のままに反って、そして女の膣内を白濁が満たしていった。 「ん、ふふ、ふふふふ!ふははは!あはははははははははははは!!」  道満の高笑いにかき消されるように、胎の奥底に精を受ける女の口から、か細い啜り泣きが零れている。  支配欲と嗜虐心。悲嘆と絶望。男と女でこうも違う感情の渦が場を呑みこんで、けれど音もなく静かな月夜に何を残すこともなく、ただゆっくりと欲の波は引いていく。  射精を終えた道満は、そのままゆっくりと肉楔を女の内から引き抜いて、一度大きく息を吐いた。  精液と愛液で濡れた魔羅を、彼は手近にあった布――――女の背中に布かれて乱れきった寝間着によって拭ってから服を着直し、それから立ち上がって襖に手を掛けながら言った。 「今夜のことは無聊故の夢と――――淫らなる明晰夢とでも思うがよろしかろう。  …………マァ、もっとも。”そう思うことが本当にできるのならば”の話ではありますが」  屈辱を体の奥底に刻まれた。オンナたる哀れな存在がそれを忘れられるわけもないだろうが。  そう確信しながらもあえてそう言って、道満は恭しくも一礼をしてから襖を開けて、陵辱の痕跡も生々しい一室を足音すらなく後にした。  月明かりのない夜の都には、怪異の呻きと狐の鳴き声だけが響いている。  陵辱者が去った後の屋敷。そこにはもう、誰もいなかった。 ◆ 『やあ、道満。少しばかり話があるのだが』  陵辱の時より数時間。日が昇り都が些か活気づきだすその時間帯。  道満の下に文字通りに”飛び入ってきた”書簡には、見慣れた筆跡のそんな文字が躍っていた。 「……これはこれは晴明殿、何用でございましょうか?  都の守護は非才の身ながらに滞りなく。大江の鬼共も近頃はとんと大人しくなりました故――――」 『いやいや、そんなことはどうでもいいんだよ。  それより、私は個人的に君に訊きたいことがあってね』  書簡の上で蠢く文字を見て、道満の口角がどうしようもなく持ち上がった。  怒りだろうか。嘆きだろうか。哀しみだろうか。何の感情でも構わない。あの安倍晴明らしからぬ人間的な感情を見せてみろと、道満の中で狂った感情が暴れ回る。 「…………訊きたいことも何も、貴殿の事だ。全てご存じの筈では?  貴殿の細君を犯したのは、エエ確かに拙僧ですが。その事について申し開きでも求めるおつもりか?」 『ああ、うん。知っているとも。全て見ていたからね。  そして申し開きなどとんでもない、そもそも私は訊ねたいと口にしたのだけれどね』  何かがおかしい。口角を持ち上げたまま、それでも道満の奥底で警鐘が鳴る。  安倍晴明の精神性は確かに人外だ。けれどそれにしたって、この態度は妻を陵辱された者が、その妻を陵辱した者に対して向けるにはあまりにも穏やか過ぎる。  度を越した穏やかさ――――というよりは”凪いでいる”としか形容できない不気味さ。  見てはならない。聞いてはならない――――そう思っているにも拘らず、昨夜のことで肥大化した自尊心が、目の前で蠢く文字から目を離すことを拒否してしまう。 『私の”妻”を辱しめ、その身の端に至るまでを貪ったのは君だけだ。  だからこそ、そうだね。これは君にしか訊ねられないので、なるべく詳細に答えてほしいのだが――』 ◆ 『率直に言って、私の”妻”――――”式神”の使い心地はどれほどのものだったかな?』 『相対する者の欲と情の姿を読み解き、それを最も煽る姿で顕現する式神。  私も幾度かは使ってみたのだけれど、やはり己が感覚頼みだけではすぐに限界が来てしまってね』 『だから、なるべく率直かつ直截に改善点を挙げてくれるとありがたい。  君ほどの法師陰陽師であれば、あれが式神だということは当然に勘付いていただろう?』 『………………おや、道満?』  書簡が真っ二つに破り捨てられる音が響いた。  それは、一人の男の自尊心と誇りの全てが、完膚なきまでに打ち砕かれる音だった。 ≪了≫ 【以下補足】 Q:なんで晴明は、式神を対外的には”妻”にしたの? A: 晴明「いろんな人から『そろそろ妻を娶れ』って言われてめんどい……」 晴明「……そうだ!式神で女を作って対外的に”妻”としてしまおう!」 Q:なんで式神に性的な機能を付けたの? A: 晴明「一応妻ってことにするんだし、そういう機能もあった方が色々便利になるかもしれないじゃん?」 以上、お読みいただきありがとうございました!!

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