41-2.シーサイドジムDストーリー2中編(Seaside Gym D Story 2 part2) (Pixiv Fanbox)
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ジム生徒の皆さん、こんにちは!ショウです。
ちなみに前回僕は、大変な目にあいました…。
京先輩が…。ううっ。
再びジムに帰ってこられてよかったです。
さて、今回はdaipinさん執筆によるDストーリーです。
強大な敵を相手にひるむことのない海生。
前半ではどれだけボコボコにされても、最後まで怯むことはありませんでした。
さて、続きの今回はどのような展開となるのか、ぜひ括目ください!
それではどうぞ!
ちなみに、前回からご覧になりたい方はこちらからご覧ください。
1.本編(main story)
ボキィッ!
ドスゥ!
ボグゥ!
「ぐあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
男の拳が海生の胸を腹をあらゆる箇所を穿ってゆく。海生の殴られた箇所には、まるで力の差を肉体に刻み込むかのように男の拳の跡が痣となっていた。
海生の身体は痣だらけ、骨にすらヒビが入っていた。流血すらしていて身体中に浮かんだ滝のような汗と血が混ざり合っていた。しかし、男は満身創痍の海生にすら責める手を緩めることはなかった。むしろ、これからが本番だとでも言うかのように更に海生への責めは激しさを増していく。
「まだ倒れるなよ!いい声でさえずってみな!喰らえ、レバーブロー!」
ドゴッ!!
「ごおっ!」
もろに喰らったレバーブローの激痛に海生は背を丸め、痛みに耐える。
海生の苦しむ表情を見て男はニッと口元に笑みを浮かべる。
「オラオラオラ、てめえのボディをぶっ壊してやるぜ!」
ドッ!ドッ!ドッ!
そう言って男は、海生のボディに激しい連打を打ち込む。
「うっ!うっ!うっ!」
「はあ、…はあっ…くそっ、意識が…」
荒い息遣いとともに、朦朧とする海生。
「が、あああっ…」と、体の痛みに海生は震えた声を漏らす。
ふらつきながらも決してダウンを嫌がる海生に、男は「ぶっ飛びな!オラアアア!」と叫びながら、強烈な右フックで海生の顎を打ち抜く。
ドゴッ!!えげつない打撃音が会場に鳴り響く。
「ぐああああああ!!」
会場内には力なくぶっ飛ばされる海生の悲鳴が響き渡る。
「ぐぁぁ・・・ぁあ・・・!」すぐに立ち上がることのできない海生。
海生は既に目が虚で意識があるのかないのかすら定かではなかった。だが、焦点の定まらない目で何とか立ち上がる。
海生はファイティングポーズをとっているつもりだろうが、すでに腕は挙げられていない状態だった。
そんな海生を男は、嘲笑う。
「くそダセえ姿だな!ざまぁねぇぜ
。テメェもとるに足らねぇ糞餓鬼にすぎねぇ。弟もゴミならテメェの兄貴も相当なゴミなんだろうなぁ!」
男の言葉に海生の朦朧としていた意識が一気に覚醒する。
「テメェ・・・俺のことは何て言ってもいい・・・だが兄貴への侮辱は死んでも許さねぇぞ!」
パシッ
海生は先程まで力なく垂れ下がっていた腕を上げて男を殴った。男に吊るされ足が地についておらず、先程からのダメージもあって全く力の入ってないパンチでは男に蚊に刺された程のダメージも与えられていないが、海生の何かが男の琴線に触れたらしく男は額に青筋を浮かべた。
「どうやらまだ躾が足りてなかったみてぇだな・・・・」
「テメェの・・パンチなんざ・・・兄貴の足元にも及ばねぇ・・・蚊に刺された程も感じなかったぜ・・・・」
ピチャッ
再び海生が唾を吐き、男の顔面に命中した。瞬間、男の目が釣り上がった。
「そうかそうか・・・そいつは悪かったな・・・なら・・・・」
ガシッ!!!!
「ガッッッッ!!!!」
男は5本の指を海生の腹、ちょうど胃袋のあたりに突き立てた。
「もう、今までみてぇに優しくはしねぇぞ!!」
「・・・ッ!・・・ッ!」
腹に感じる圧迫感に、海生は声を上げることすら出来ず口をパクつかせることしか出来ない。
「さあ、地獄に逝きな」
ギュグゥ!!!!!
男は手に力を入れ、海生の胃袋を掴んだ。これまで公式の試合しか出たことのない海生は、感じたことのない痛みに地獄の苦しみを味わう。
「ゲフゥ!!ゴポゴポ!!!」
海生の口から胃液が溢れ出す。海生は目を目玉がこぼれ落ちそうなほど見開き、全身から滝のような脂汗を流す。そんな海生の姿に、男は手を緩めるどころか海生の胃袋を掴む力を更に強める。
ギュグゥ!!!!!
「ブバァッ!!!アッ・・・・!ガッ・・・・!」
海生は苦痛から逃れようと身体を捩り、男の手を掴む。しかし、そんなものでは何の抵抗にもなりはしない。
「オラオラァ!さっきまでみてぇな生意気な口をきいてみろよ!」
ギュギュウッ!!
「ッッッ!・・・・・ッッ!・・・(パクパク)・・・・・ッ!」
文字通り胃袋が握りつぶされそうな圧迫感に海生は喘ぎ声すら出てこない。
このストマッククローは男の得意技だ。この技で何人もの人間が地獄を見てきた。海生もその例外ではない。
海生はあまりの激痛に意識が朦朧とし、痛覚が麻痺してきた。それに気づいた男は海生を責める手を止め海生の頭を掴んでいた手を離す。
ドサッ
「・・・ぅっ・・・・」
地に伏した海生は両腕で腹を抱え、小刻みに身体を震わせている。
(勝てねぇ・・・一矢報いることすら出来ねぇ・・・)
痛みに悶絶する海生の頭の中は絶望に支配される。自分ではどれだけ足掻こうと、男に勝つどころか一撃喰らわすことすら出来ない。その覆しようのない現実を肉体に刻み込まれてきたのだ。
このような地獄の苦しみを味わって頑張る意味があるのだろうか?全てが無意味になるというのに。海生の頭の中をそんな思考が侵食しつつある。そして、海生の表情を覗く男も海生のそんな思考を読み取った。
「ハハハハハ!テメェの足りねぇ頭でもようやく理解出来たみてぇだなぁ!力の差って奴を!」
男が勝ち誇ったように大声で笑う。その声を聞く海生は悔しさと不甲斐なさに拳を握りしめる。
続く…
2.本編イラストの差分(Differences in main illustrations)
◆セリフあり、傷なしバージョン
◆セリフなし、傷なしバージョン
◆傷あり、セリフなし、敵の姿なしバージョン
◆セリフなし、傷、敵の姿なしバージョン
3.あとがき(Afterword)
ここまでぼこぼこにされても、ずっとあきらめなかった海生。
しかし、もがいても抜け出せない地獄の苦しみ、自分の不甲斐なさに、海生はとうとう敗北を認め、諦めてしまいそうになってしまいます。
そして次回が海生編、ラスト。
どのようなラストを迎えるのか、しばしお待ちいただければと思います。
それにしてもdaipinさんの物語は、攻める側が容赦ない。バチバチにいたぶった後も更にバキバキにいたぶるというド S っぷり。
僕はケージリングごとリングの外にぶっ飛ばされる海生のシーンがかっこよくてたまらんのです。ありがとうございます!
描いたのはそこのシーンではないのですが、今回の展開は僕、すごく好きだったので、熱を入れ込んですごく1枚を仕上げるのに時間がかかってしまいました。
イラストお待ちくださったジム生徒の方は、ありがとうございました。
それではまた次回、シーサイドジムで会いましょう。
バイバイ!