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ごあいさつ

いつもご支援ありがとうございます。otoです。諸般の事情でバタバタしているのですが、なんとか乗り切れるよう頑張ります……😓



創作について

創作をされない方は、創作している人がどんな風に作品を作っているのかみたいなことが気になったりするかと思います。創作をされている方も、他の人がどういう作品の作り方をしているのかということを眺める機会はそんなにないかと思います。というわけで今回は、私個人の創作に関する話をさせていただければと思います。


※この記事は完全に個人的な欲求を満たすための文章作法のみに関するものであり、作品公募などに応募して賞を取るための方法論を述べたものではありません。また、この記事の内容が唯一正しい真理であると主張するものでもありません。あくまで個人の一創作ポリシーを鑑賞する程度に留めていただければと思います。





創作の流れ


一本の小説(大体一万字くらい)を書く際にやることは大きく分けて以下の四つです。だいたいこの順番通りにやります。(③と④は並行して行います。)一万字くらいだとトータルでだいたい30時間くらいかかると思います。


①テーマを考える

②骨子を完成させる

③間を埋めるように肉付けしていく

④誤字脱字を訂正する



①テーマを考える(所要時間:30分〜1時間)

話を書くための原動力は当然必要です。どういうシチュエーションで、どういうヒロインが登場するのかを考えます。500円プランでご支援いただいている方は私のネタ帳を見ていただければ大体どんな様子かが分かるのではないでしょうか。例えば先日投稿した、幼稚園でアンドロイドが壊れたまま動き回るお話であればこんな風なことを考えます。


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保育用アンドロイドが誤作動でお漏らしする話とか読みたい 例えば幼稚園で何かお遊戯をしている時、動物の真似をするみたいなのを園児と交互にやっている時に目の前で突然お漏らししてしまったのを目撃して、替えの下着とか用意しないといけないのに誤作動が発生して次のターンが回ってきた時に実行する予定だった犬の真似と失禁が結びついてしまい、その場でにこやかに微笑みながら冷却水を排出して、当然服越しに尿(?)が滴って床を濡らして、それが終わると今度はまた児童のターンを待ち続けちゃうみたいな 成人女性を模したロボットが当たり前ですみたいな表情をしながら変態的な行為をするのが見たい

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R-18の作品で言えば、竿役が射精する描写は何回か・どういうプレイによって絶頂するのか、といったことも考える必要があります。(とはいえこれは実際に書いている時に雰囲気で決めることもままあります。勢いとその場のノリで見切り発車することも結構大事です)

導入部分をそれなりに2000字くらい書いて、お話の中で二回射精すると大体一万字くらいになります。


また、作品のどこに力点を置くのかも考えます。私は「アンドロイドが人間に悪用されているところ」だったり、「アンドロイドが非人間的な力を披露しながら人間を犯している描写」をエロいと感じるので、その描写を重点的に行おうといった感じになります。

プロットは単発作品だと(面倒なので)書かないことがほとんどですが、大まかな流れを考えてそれを出力していくのが②以降の作業になります。



②骨子を完成させる(所要時間:10~20時間)

②の作業では、物語の6割くらいを書きます。大まかなイメージとしては、文章を複数の部分に区切り、とにかくまずは繋がりや場面展開などは気にしないでメインとなる部分を書いていく感じです。


書きやすい物語の流れというかテンプレートは

・どういうシチュエーションが背景にあるのかを読者に示す導入

・男が女に欲情するきっかけ、女性の肉体に関する外見的な描写

・実際の性行為の描写、射精に至るまでの流れ

といった感じになると思います。

大体この流れに沿って書くと、物語全体の6割程度は完成します。誰が何をした、どういう時間経過があった、竿役の心理はどうなっているか、などをメインにしながら行為に至るまでの骨子を完成させ、性行為中のパートではどういう部分が興奮するか(人工膣内部の描写、アンドロイドの融通の効かなさ、乳房や女性器・臀部や太腿といった性的な部分がどのような様子なのか、人工唾液や愛液といった液体系の描写)を具体的に記述します。


とはいえ、何もないところから濡れ場を書くのは大変だと思います。日常生活では全く要求されない技能なので……。

そういう時はアダルトビデオやエロ漫画などを参考にするとそれっぽい形になると思います。アダルトビデオの30分くらいをかいつまんで文章にしたり、逆に自分の入れたい描写を詳しく書きこんだりすると5000字くらいになってくれそうな気がします。


例えば女性が積極的に行為に臨む場合は、男性器を下着から取り出す→口淫(フェラなど)で勃起を促し、その間に自分で股間を弄って濡らしておく→騎乗位で挿入し、耳舐め、乳首いじり、キスを織り交ぜながら射精まで導くというシチュエーションが考えられると思います。この流れを考える時、私は雰囲気がおかしくないか、流れが唐突でないかということを大事にします。例えばフェラ→挿入の流れがある時に、女性器が濡れていない状態で挿入はできないわけです(レイプとかは別として)。なので女性が自ら濡らす必要があるわけですが、それの理由づけとして「男性器のむせかえるような香りに興奮して勝手に滴る愛液が地面を濡らす」とか、「人差し指と中指を激しく蜜壺にくちゅくちゅと出し入れする」とか「彼女は自ら女性器を拡げて見せつける。そこには彼女が意図的に膣壁から分泌させたとろとろの人工愛液が云々」みたいな説得力ある描写を挟むようにします。

その他に濡れ場を書く際に重視することは「自分がこの場にいたら何をしてほしいか」ということです。下着から男性器を取り出してもらうとき、ただ取り出してもらうのではなく女性が股間の盛り上がりに鼻や唇を押し付けて嬉しそうにすりすりする描写や、布の上から柔らかくキスをしたりはむはむしたりする描写などがあるとより興奮できると思います。(思いませんか!?!?!?!?!?!?!?)

セックス中もただ腰を振る様だけを描いてはい射精、で終わらせるのではなく

・視覚的な描写(巨乳が踊るように揺れる・媚態を帯びた瞳でこちらを見つめてくる)

・聴覚的な描写(ぱちゅ、ぱちゅという水音・何かを我慢するように口の端から漏れ出る微かな喘ぎ)

・触覚的な描写(耳元で吹きかけられる熱っぽい吐息・陰茎をぞりぞりと舐め回すようにまとわりついてくる膣壁)

などを意識して書くと、より濃密な濡れ場が仕上がるのではないかな、と思います。フィクションなので描写を多少盛ってみてもっとエッチにしてみても良いかもしれません。



③間を埋めるように肉付けしていく(所要時間:10時間)

②で大体6割くらいできていると思うので、後は最初からもう一度読み返しながら、文章の部分と部分の間を補完する作業を行います。その際により細かい描写(例えばロボットらしさを示す記述や、エッチな擬音など)を加えて膨らませたり、既に書いてある部分を流れに合わせて調整したりします。それと同時に、係り受けや言い回しなどを適宜直していきます。



④誤字脱字・文章を訂正する(所要時間:3時間〜5時間)

誤字脱字はできるだけ減らすべきだと思います。そもそも文章を読んでいる時に、言い回しがおかしいとか誤字ってるとか漢字の変換がおかしいだとかが目に入ると、それだけで「文章の背後にいる創作者の存在」を感じさせることになり、物語の世界に対する没入感が(個人的には)メチャクチャ薄れます。例えばロボ娘モノでありがちなのが「人工」を「人口」と書き間違えるやつですね。(見かけるたびに本当にありえないし勘弁してくれと思うんですが、こんなこと言いながら自分でやってたら多分ショックで一ヶ月くらい立ち直れないと思います)


例えば「パンツを履く」と「パンツを穿く」ではどちらが正しいでしょうか。「〜していただく」と「〜して頂く」に違いはあるでしょうか。「いたる所に」の「いたる」は「至る」と変換しても問題はないでしょうか。「書く」と「描く」、「という」と「と言う」、「話」と「話し」、「知らない」と「知ら無い」、「ある」と「有る」などなど……とまあいろいろ書きましたが、結局は自己満足の世界なので、気にしない人は別に気にしなくてもいいと思います。重複を「ちょうふく」と読もうが「じゅうふく」と読もうが、貼付が「ちょうふ」なのか「てんぷ」なのか、貪欲(どんよく)は「とんよく」や「たんよく」の慣用読みだとか、そういうことを気にしだしたらキリがないのもまた事実です。

何気なく使う言葉ですら間違えてしまうものなので、「この使い方あってるっけ?」とふと疑問に思ったものはすぐにググるのが良い気がします。また色々な小説作品を読んでみて、正しい(一般に多数派が使用する)表現を知ることも大事だと思っています。


表現に関しては個人の裁量に任せる形になりますが、誤字脱字に関しては誰でも直せる(自分が「正しい」と思っている表現に直すことができる)ので、何度も読み返したり校正ツールなどを使ってできるだけ減らすと、作品が読者フレンドリーになっていいんじゃないのかな〜〜〜〜と思っています。ただ本当に注意していてもミスは発生してしまうものなので、なるべくその発生確率を落とすというのが見直しの意義だと個人的には思っていますが、なかなかミスのない文章を書くのは難しいです。


もう少し発展させると、普通に意味が伝わる言葉でも文脈に適した使い方になっているか? という部分まで考えられるかもしれません。

例えば先月号の「幼児教育特化型アンドロイドの誤動作事例」で言えば、物語に登場する「男児」「女児」という単語は「少年」「少女」で置き換えてもよいのか、ということが気になります。「少女」とかで調べてみれば「小学校就学の始期から、満十八歳に達するまでの者」とか「20歳に満たない者」とか「5歳〜14歳の子供」とか色々な定義が出てくるのですが、自分が使うならどの解釈が適切なのかは考慮する余地があります。

また他にも、幼稚園で「保育」という言葉を使うのが適切なのか、という疑問も生じえます。幼稚園は未就学児の教育を行うという点で保育園とすみわけが行われているので、ここで稼働するアンドロイドのネーミングは「保育業務特化型」なのか「幼児教育特化型」なのかということを考えると、やはり後者の方が良いのかなぁと思ったりします。


他にも、比較的現実感のあるお話を書くときは、物語の整合性とかリアリティなどもちょっと立ち止まって考えてみる必要があるかもしれません。「4歳男児の体重がどれくらいのものなのか」「胸を思い切り反らせると本当にブラジャーは浮き出るものなのか」「胸を触りたがる男の子問題は育児をする場面では一般的な(それほど変ではない)ものなのか」「サイズの合わないショーツを穿こうとすると本当に破れるものなのか、そして破れるとしたらどう破れるのか」「あの一場面が実際に起こったと仮定すると大体どれくらいの時間がかかるのか」とかも考えながら(そして調べ、「とはいえフィクションだからまあいいか」と多少の妥協をしながら)、実際に文字に起こして描写する必要が出てくるかもしれません。


こういった諸問題で言えば毎度毎度頭を悩ませるのが登場人物の名前問題で、何度も作中で繰り返される言葉が他の言葉と結びついて作品に集中できなくなってしまうは困りものなわけです。

幼児教育特化型アンドロイドさんの名前は結局「アヤメ」に落ち着きましたが、最初は「フヨウ(芙蓉)」とかも考えていました。ですが「フヨウ」は「扶養」と被り、別に他の文脈ならまだしもこれは子供が絡む話なので何度も「フヨウ」「フヨウ」とか言われると「扶養」がどうしても頭によぎってしまいます。

他にも呼びにくい名前や頭に残りにくい名前、響きが悪い名前やヤバめな言葉と発音が被る名前とかは当然避けるべきで、たとえ創作とはいえ「コノハナサクヤヒメ」とか「アギュイエウス」とかの名前が何度も出てくるとそもそも読みにくいし鬱陶しいわけです。かといって短かったとしても良いとは限らないわけで、「パオン」という言葉がギリシャ神話で「若返りの香油で美少年に戻った人(phaon)」とかそういうちゃんとした由来があったとしても、一番最初に想起されるのは「ぴえんこえてぱおん」(死語?)ですし、それが作品を読んでる間ずっとつきまとうということを考えると「流石に無難な名前をあげようかな……」と思うのはごく自然な流れでしょう。

余談ですが、人型自慰行為補助機械の名前は花の名前シリーズでもちょうどいい落とし所を探すのにめちゃくちゃ悩みましたし、リクエスト作品シリーズに登場する「篤藤ミヅチ」「居渓ルミナ」「藤央イリサ」などは、「一見ありそうに見えるが(調べた範囲では)存在しない苗字」と「一見なさそうな名前だがそんなにキラキラもしていない感じの名前」の組み合わせで「ありそうでない感」を出そうと努力しています。これをすると、登場人物の名前が周りに実在する人間と被ってしまう問題にある程度対処できて嬉しいです。


こういった些細な言葉の使い方やその他諸々を気にする必要はないかもしれないですが、自分で自分の作品を読み返した時に気になってしまう表現が残っているのはもやっとします。誰も気にしないかもしれない点を修正するのは本当に自己満足の境地なのですが、でもやっぱり一つの作品を世に発信するという意味では、作り手である自分が納得のいく作品を作りたいと思うわけです。

そういう意識で創作していきたいと思ってくると、女体の描写一つとってもどう書いたら興奮するか、生々しい情景が浮かんでくるか、という風に自然に考えることができます。やはり誰かに使ってもらうことを考えると、例えば挿入して射精まで200文字で終わってしまう作品はどれだけシチュエーションが良くても物足りないと感じるもので、細やかな描写一つ一つを重ねていくという地味な作業にも「もし自分が一読者だったとしたら、どんなふうに書いてあれば満足するだろうか」という視点を持つことでちゃんと意味が見出せるようになり、それがモチベーションに繋がります。


もう直すところがないかな〜と思ったら投稿します。見直しに数時間とか平気でかかっており、この作業は極めてつまらないと感じると思うのですが、もし私みたいにこだわるのであればそういうものだと思ってください(他の人の事情は知らないので、周りの方が校正などをどうしているかは全く知らないのですが)。他人から誤字ってるのを訂正されたりすると私はメチャクチャ恥ずかしいと思う性格なので、この部分をいつも頑張っています。あとロボ娘さんは完璧という原則に基づいて書いているのでロボ娘のセリフは特に気を遣っています。




心がけていること

「それっぽく見せる」とか「ごまかす」テクニックは世の中いっぱいあるとは思いますが、私がよくお世話になっている手法を挙げます。


・文章が短調にならないようにする

方法としてはいくつかあります。「文末に過去形と現在形、形容詞を織り混ぜる」、「体言止めを使用する」、「同じ言葉を連続して使わない」などなど……。とにかく「〜だ」「〜した」「〜だった」が連続しないようにするだとか、同じ言葉であっても「男性器」「肉棒」「ペニス」「陰茎」「おちんちん」といった風に言い回しを変えるとか、簡単な工夫によって見栄えをよくできる気がします。ただ、やたらめったら言い換えればいいというわけではなく、ちゃんとその文章に適した言葉遣いをしないとダメだとは思います。(例えば「ちんこ」は多分どこで出てきても違和感があると思います。出すとしたらせいぜい生意気な女の子が見下しながら言うセリフくらいかな……。突然地の文で「ちんこ」が出てきたらもうその先の内容に集中できなくなってしまうと思います)


・非本質的な部分の描写を厚くする

文章を書く時に必ずと言っていいほど立ち塞がるのが「つなぎの部分の難しさ」です。要はメインイベントではない部分をどうやって描くかという話なのですが、誰が何をしたといった人物の動きをまずは書いておいて、その「骨」の部分に少しずつ詳細という肉を継ぎ足していくという方法をよく使います。しかし官能小説では男女の絡みを当然重視するべきなので、この工夫が及ぼす影響は小さいかもしれませんが……。


ただ、天気がどうなっているか、季節はいつなのかといった些細なことでも、それを使って文章の厚みを増すことはできると思います。例えば「部屋が静か」という一文で終わるのではなく、それに加えて「夏だから外からセミの声が聞こえてくる」「空調の音が聞こえてくる」「澱んだ空気が肌にまとわりつく」「衣擦れの音がやけに大きく聞こえる」「隣に座る彼女の香りが一層強く意識させられる」「屋根に当たる雨の音が強くなってくるのを感じる」とか、いろいろな情報(主に五感メインで)を付け足すと、つなぎの部分がちょっとはうまく書けるのかなと感じています。


個人的には小説投稿サイトに沢山存在する(連載|長編)小説でよくありがちな、5000字ごとに投稿されてるけど全然話進んどらんやんけ……みたいなことになるのは勘弁してほしいので、自分で書く作品に関しては本筋と離れるような内容はなるべく入れないようにしています。というかそういうのを書くのは面倒だと思うタイプなので書きようがないです。




やったほうがいいこと・やらないほうがいいこと

主に官能小説向けの話になります。


やったほうがいいこと


・平易な言葉を使う

作品として誰かに読んでもらう以上、難しい語彙を使う必要はありません。漢字についても同様で、例えば「わざわざ」は漢字の「態々」を使わずひらがなで書くみたいな意識は、作品を読みやすくする簡単な工夫の一つとして考えられます。普段見ているレベルの漢字が全体の7割以上を占めるようにしたり、たとえ読むのが難しい漢字であったとしても、文脈からある程度判断して読めるようにしたりするとだいぶよろしいかと思っています。これも程度の問題ですが……。

また特殊な事情がない限り、セリフはできるだけ「会話で普通に使うであろう語彙」を使うようにしています。キャラがめっちゃ立っているみたいなことがない限りは変に気取った表現にする必要はないと思います。


・作品の見た目を整える

よく言われている「行頭は一文字開ける」「会話文の括弧の中では最後に句点をつけない」「三点リーダー(…)は偶数個」とかさえ守っていれば問題ないと個人的には思います。

あとは文章が長くならないように、長すぎる文章は二つ以上に区切るとか、適当なところで改行を入れて文章がギチギチにならないようにするとかの工夫もあるでしょうか。この辺は個人の思うがままにやっていいんじゃないかなと感じています。


・語彙力強化

漢検がおすすめです。準一級くらいまでとっておくとかなり安心して(自信を持って?)創作できると思いますが、二級くらいが高校生レベルなのでそれくらいで十分な気がします。


・作業の途中でバックアップを取る

もはや創作とはあんまり関係ないことですが……。以前はPixivの編集画面で作業して「よしここまででとりあえず保存しておこう」と保存ボタンを押したら接続が切れて、書いた文章が全部消えるみたいなことがありました(多分今は改善されてる?)。そういう悲しい思いをしないためにも、こまめに保存するのは大事だと思います。



やらないほうがいいこと

「小説 やってはいけないこと」でググると死ぬほど出てきます。あまり小難しいことを言ってもしょうがないので、個人的に特に避けている事柄を簡潔に三つ挙げます。


・キャプション芸

作品と関係のない自分語り、ポエム、過度な謙遜など。私も創作し始めた頃はよくやっていましたが、あとで読み返して恥ずかしくなるだけで良いことは何一つなかったです。


・官能小説と相性が悪い表現

例としてはメタネタ、時事問題などがあります。小説内にこういった内容を入れるのは、自分の書いている文章がその手の表現に合っているかどうかをよく考えてからやるべきだと思いますし、自分はその手のネタと合う話をあまり書かないので入れていません。


・台本形式

全年齢作品なら問題ないのでしょうが、R-18の作品では地の文による描写にたくさん情報が詰まっているので、台本形式の持つ良さを生かせないと思っています。



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ここまでは主に文章を書くことに関してお話してきました。ここからは少し話を変えて、書いた文章の挿絵(イラスト)を依頼することについて書きます。よろしければ参考になさってください。



絵師さんにイラストを描いてもらいたい!


と思っている字書きの方(もしくはこれから自分で創作してみて、それにイラストをつけてもらいたいと考えている方)は少なくはないと思うので、私個人の経験でよければ紹介させていただきます。Skebなどのコミッションサイトを使うのではなく、あくまで一対一のやりとりで相談しながらイラストを作ってもらうやり方になります。


1. 連絡をしてみる

コンタクトの取り方はメールが主になるかもしれませんが、他にもSNSのDMやSlack等あると思います。連絡を取る方法はイラストレーターの方がSNSやPixivなどのプロフィール欄に記載してくださっていると思いますので、勇気を出して連絡を取ってみると良いと思います。(「個人からの依頼を受け付けていない」と明記している方を除きます)


次に依頼の内容ですが、まずは最低限の自己紹介をした方が良いと思います。SNSやPixivのアカウントを載せて、自分がどういうことをしているのかをあらかじめ伝えた方が、初めて連絡を取る相手がどんな様子かということが分かって良いのではないでしょうか。


それから、依頼の簡単な内容(小説の挿絵を描いてほしい、電子書籍に掲載したい、納期はどのくらいが良いか等)を伝えます。ここではあまり詳細に内容を伝えなくても大丈夫です。あくまでどのくらいの枚数感なのか、どれくらい時間を割くのかをイラストレーターの方に考えていただくための情報を提供します。余裕があれば、ここでイラストのお値段感を聞いてみると良いと思います。


これでまずは依頼を受けてもらえるかを伺います。返信は普通は1日〜1週間程度で返ってくると思います(が、返ってこない場合も当然あります)。Twitterのフォロワーが10万人とかを超えていたりするとメチャクチャ忙しいと思うので1ヶ月くらい余裕で待つこともありますが、最悪我慢できないほど待たされるようでしたら諦めてお断りをするか、再度お伺いを立てると良いと思います。あくまでダメ元の精神でいた方がショックを受けるとかその絵師の方が嫌いになるとかならなくて良いと思います。(まあ依頼を受けた後でバックレる人もいますけど......。そういう人に当たらないためにもちゃんとSNSで人となりを確認してからの方が安心です)


納期の話に少し触れますが、相手がすでに引き受けている仕事があるのが普通ですので、通常1ヶ月〜4ヶ月ほど待ってから自分の依頼したイラストを描いてもらえるようになるでしょう。そして完成には(枚数にもよりますが)制作開始から大体1ヶ月〜3ヶ月くらいかかります。



2. 依頼を受けてもらえるという返事が来たら

リクエストではなく「依頼」という形をとっている以上、報酬を払う必要があります。ですがこちらから金額を提示するのではなく、イラストの詳細情報をお送りしてから見積もりをしていただく形にしたほうが良いと思います。


詳細情報がどういうものかは依頼する方がテンプレートを持っている可能性もありますが、ひとまず

・イラストの枚数、サイズ(A6など)、カラーかモノクロか、背景の有無

・イラストにそれぞれ何人描いてもらいたいか

・イラストの構図はどんな感じか(ネットで拾ってきた画像やPixivのイラストのリンクを貼ると良いと思います。服装などの資料になりそうな画像を添付すると意図が伝わりやすいのではないでしょうか)

あたりを書いておくと無難かなと思います。


値段がどれくらいかというのはイラストレーターの方によると思いますが、今はSkebやPixiv Request等のサイトが利用されるようになったので、そこでの値段くらいだと思っておくと良いようです。イラスト1枚あたりおおよそ1万円〜6万円くらいの幅があると思うので、それくらいの心とお財布の準備をしておきましょう。



3. 見積もりが終わったら

イラストレーターの方が内容を把握し、提示された金額に対して合意したら、それを振り込んで作業開始となります。振り込みには銀行/クレジットカードやPayPalなどが主に使われると思います。納品後に振り込む場合も稀にありますが、基本的に対価を支払う方が先になると思います。



4. その後

あとは基本的にこちらからすることはないので、事前に取り決めた修正対応回数の範囲内で修正をしてもらいながら完成を待ちます。完成したら小説作品のリンクを送ってイラストと併せて宣伝してもらうようにお願いすると良いかもしれません(大抵の場合引き受けてくれると思います)。




イラストの頼み方の紹介は以上になります。素敵な(ロボ娘の)イラストを好きなイラストレーターの方に描いてもらって、たくさんPixivに放流してもらったり、自分の作品に挿絵として入れて鑑賞したりしましょう。





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ここまで読んでくださってありがとうございました。今月号は以上になります。来月号で最終号になりますので、あと一ヶ月の間どうぞよろしくお願いいたします。






付録

実際に創作した時の記録を載せておきます(必ずしも正確ではありません)。

文字数の増え方については、最初は骨の部分になる大まかな流れを書くので比較的進みやすい(1時間あたり1000字くらい)ですが、後になるにつれて見直し作業と並行しながら肉付けを行うために進みが鈍くなるという感じになっています。



機械仕掛けのファム・ファタール

11日 4時間 4000字

12日 2時間 6500字

13日 3時間 9000字

15日 3.5時間 12000字

18日 2時間 15000字

19日 2.5時間 17000字

20日 1時間 18000字

21日 3時間 20000字

22日 4時間 20500字

24日 5時間 26000字

25日 7時間 31500字

26日 6時間 37500字

27日 5時間 42500字

28日 5時間 43000字

29日 10時間 46500字

30日 7時間 50000字

31日 7時間 54000字 

1日 6.5時間 60000字

2日 2.5時間 61000字

3日 2.5時間 62000字

4日 1時間 63000字

5日 1.5時間 64500字

6日 1時間 65500字

15日 4.5時間 67000字

16日 7時間 70500字

17日 6時間 72500字

19日 4時間 73500字

21日 7時間 77000字

22日 8時間 83000字

23日 5時間 85000字(だいたい終わり)

24日 4時間 85500字(校正開始)

25日 3時間 86000字(校正終了)

29日 販売開始


PAD

8/3 3時間 18000字 (既に15000字くらい書いていた)

8/4 6時間 22000字

8/5 7時間 29000字

8/6 7時間 33000字

8/7 10時間 41000字

8/14 7時間 45000字

8/15 4時間 47000字

8/16 7時間 50000字

8/18 9.5時間 56000字

8/19 4時間 58000字

8/20 2時間 60000字

8/21 8時間 64000字

8/26 5時間 66000字 ほぼ完成

9/9 5時間 製本 販売


司書

8/30 3時間 33000字 (既に30000字くらい書いていた)

8/31 4時間 36000字

9/1 7時間 38000字

9/2 10時間 42000字

9/3 5時間 42500字

9/4 6時間 43000字

9/6 6時間 44000字

9/8 6時間 45500字

9/11 6時間 46000字 ほぼ完成

9/12 8時間 46500字 誤字脱字訂正終了





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