【雑記】半年で◯◯◯万円溶かした話 (Pixiv Fanbox)
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挨拶
皆さんお久しぶりです。
先月はなかなか更新できずにすみませんでした。
新作のネームが少し難航してまして、
今回はそのことについて書ければと思います。
まえがき
その前にまずネーム作業がどんな物かわからない人に説明させて頂くと
コマ割りとセリフだけを描いた、言わば漫画の設計図だと考えて下さい。
ここで重要なのが新連載のネームの場合、OKを貰うまでは原稿料は一切出ず
サービス残業の前借りのような物なのだということです。
せっかく限定公開ということなので、今回は少し突っ込んだ話として
一体通常の原稿料のいくら分くらいのネームを描いたかということを書かせて貰います。
※なお計算は自分が直前まで連載していた時のペースと原稿料で行わせて頂きます。
原稿料
それではまず自分の原稿料のことから。
今の所モノクロ1Pにつき15000円でやらせて頂いてます。
仮に月に今までと同じ45P描いたとすると
15000円×45P=675000円
ここから源泉徴収の10%を引くと約60万円です。
つまりアシスタントを雇わなければ
月に約60万円の原稿料が受け取れるという訳です。
ネームの割合
そして月間の作業ペースはと言うと、
プロット 約1日
文字ネーム(脚本) 約2日
ネーム 約4日
下書き 約7日
ペン入れ 約7日
仕上げ 約7日
の4週間で45P描いている計算になります。
※アシスタント作業はネーム以降から
連載会議に提出するネームはプロット~ネームの作業なので約7日。
つまり漫画作業の1/4がネーム作業ということになります。
ネーム1Pの原稿料
ここで月刊雑誌連載45Pでのネーム1Pにおける原稿料を計算すると
60万円÷45P×1/4=約3333円
つまり自分の場合ネーム1Pに付き約3333円分の労力がかかっているということになります。
没ネームのページ数
ここで連載会議に必要なネームのページ数を説明します。
基本的に話数ごとにページ数は固定ではないのですが、
必ず必要なのは1話~3話分のネームになります。
自分が今まで描いたネームは
1作目が1話69p、2話49P、3話27P
2作目が1話45P(担当の判断で2話以降無し)
3作目が1話69p、2話45P、3話37P
4作目が1話67p、2話47P、3話41P
5作目が1話69p、2話41P、3話23P
ということで、今の所計629P描いたことになります。
※この中には読み切りの元になった物もあるので一概には没とは言えませんが、
連載が決まり次第全て公開したいと思います。
結論
というとこで結論に参りましょう。
あまり見たくはありませんが、
連載終了から約半年の間で没になった架空の原稿料はこちら
3,333円×629P=2,096,457円
つまり半年で約200万円分近くタダ働きをしてしまったということになります。
自分に才能があればこの200万円が浮いたと思うと、
改めて己の漫画の才能の無さにげんなりさせられますね。
しかし逆を言うと、次の連載はこの200万円分以上の没を掻い潜り
きっとより良いものになっていると思いますので
是非応援の方よろしくお願い致します。