Home Artists Posts Import Register

Content

挿絵 ゴマみそ様


アンチスパークルによるミレーヌへの執拗な攻撃が始まって数か月…

多彩な怪獣の襲来に、ミレーヌは何度も敗れ傷つき倒れながらも、ソフィやリオナ、防衛隊の協力を得てなんとか最後には勝利を掴んでいた。

アンチスパークルの指示でミレーヌ攻撃の指揮を執る異星人は、計画の最終段階を迎え、最後の情報収集を始める。

最後の最後でミレーヌへ絶望を植え付け、完全なる敗北を与える…

そのための最終兵器『ブラッドキング』の完成は、すぐそこへと迫っていた…



日本近海で、各国の潜水艦が多数撃沈されるという事件が勃発する。

潜水艦同士の交戦の記録はなく、抵抗した様子もなく姿を消す…

爆散したのであろう残骸は見つかれど、本体は深海深く沈んでしまったのか、その行方は知れなかった。

防衛隊も海中装備はそこまで進んだものが開発されていなかったため、民間の深海探査船を買い取って調査に向かうことが決定される。

そしてその操縦者には、ミレーヌの地球での姿「卯月メイ」隊員が選ばれるのだった…



「これが深海…本当に真っ暗なのね…」

メイは初めて訪れた地球の神秘に感嘆する。

地球の守護についてしばらくたつが、光の戦士であるミレーヌにとって、太陽光の届かない深海や地底は積極的に自ら赴く場所ではなかった。

メイの乗る深海探査船は暗闇の中を進み、ライトの照らす数メートル先が視界のすべてであった。

「アルティマアイを使えば、多少先まで見えるだろうけど…それは海底についてからかしら…」

人間体として活動している状況でも、ある程度のミレーヌとしての能力を使うことが出来たが、消耗を防ぐためにここ自重するメイ。

今回の事件を鑑みるに、怪獣や異星人・海底人等の未知の存在を念頭に置く必要があったためである。

メイは深度が深まるたびに定期的な連絡を入れ、周囲をソナーで探索していく。

時折ライトの光につられたのか、深海魚がそのグロテスクな姿を披露しては、また暗闇へと消えていった。

「もう少しで機体の限界深度…海底までもう少しだけど、借り物な以上、無理は禁物よね。」

機器の数値をいじり、自らの超能力で機体を補強して調査を継続することもできたが、成果なしもまた一つの成果…

まだ未発達なこの星の文明レベルにイレギュラーを残してはいけないと、メイは思い直す。

ここまでの記録を送信し、浮上措置をとるメイ。

ズゴンッ!

しかし次の瞬間、深海探査船の船体が激しく揺れる。

一瞬限界深度を越えてしまったかと身構えたメイであったが、激しい横揺れにさらされたことでその予測が間違っていることに気づかされた。

「これは…攻撃を受けているの?」

ピンボールのようにはじかれたかと思えば、船体がきしむような圧力がかかる…

ここまでの潜水ではありえなかった衝撃の数々に、

「これ以上は潜水艇がもたない…!!…あれは?!」

ライトが照らす深海の闇の中で、大きく長い蛸の足が目の前を通り過ぎる。

その大きさはおそらく数十メートル…

深海の神秘が生んだ地球の生物の可能性もあったが、メイにとってもっと最悪の展開が頭をよぎっていた。

「最近なぜか増えている侵略怪獣…まさかこれもその一端だというの…」

ここ数ヶ月ほど地球の怪獣や宇宙怪獣がこぞって出現率を上げており、防衛隊は対応にてんやわんやであった。

「このままではやられてしまうわ…こうなったら…ミレーヌ!」

深海の暗闇を一瞬の閃光が貫き、地球を守る正義の女神・アルティマミレーヌがその姿を現す。

自らの身体を淡く発光させ、周りを照らすミレーヌであったが、その光すらも飲み込む深海の闇に驚愕する。

変身前に探査船にはオートでの帰還をインプットした事で、機体はゆっくりと浮上していく。

深海にはミレーヌと謎の大ダコ怪獣『オクタング』のみが残され、さながら決闘のように相対することとなった。

「光の届かないこの海では私が不利…相手の姿も見えないとなると、狙うはカウンターでの一撃!」

光線はこの海中では威力が反減してしまう…

そう考えたミレーヌは頭上のアルティマティアラに手を伸ばし、いつでも放てるように構えを取る。

ゴポポッ!

自らの位置を検知できていないミレーヌをあざ笑うかのように、オクタングは激しく動き回って攪乱していく。

「くっ…海流が乱れて…身体をもっていかれちゃう…」

ミレーヌはなんとかその場で態勢を整えようとするも、海中ではオクタングが一枚も二枚も上手であった。

シュルルル…

音もなく海中をオクタングの触手が走り、ミレーヌの身体に絡みつく。


「きゃああっ!?放しなさい!」

オクタングは長く伸ばしたタコ足状の触手のほかに、細かくうごめく触手を繰り出してミレーヌをその体に取り込もうと画策する。

両手両足に触手が絡まり、脱出しようともがくも体力を消耗してしまうミレーヌ。


ピコンピコンピコン…

深海の暗闇をエナジータイマーの点滅が淡く彩る。

光の届かない場所での戦いは、ミレーヌに苦戦を強いていた。

ズチュ…ヌラ…キュウウ…

本能のままに触手を身体に這わせてくるオクタングの責めに、ミレーヌの胸に乳首が浮かんでしまう。

「やっ…いやっ…そんなとこ撫でないで…はぅ…」

巧みに吸盤をミレーヌの肌に押し当て、チュパチュパと吸い上げるオクタング。


さらに細かい針でミレーヌの柔肌を突き刺し、媚毒を浸透させていく。

ミレーヌは望まぬ快楽にその身を焼かれ、さらなる窮地に陥ってしまう。

「うぁ…へぁ…頭が…ぼーっとしちゃう…」

思考能力を奪われたミレーヌにとどめを刺そうと、オクタングはその顔をミレーヌに近づけた。

「いけない…このままでは…やられてしまう…」

霞のかかった頭でなんとか打開策を模索するミレーヌ。

その脳裏に浮かんだのは、ドノボンとの戦いでタイマーを奪われながら一矢報いた義姉・リオナの姿であった。

「お義姉様だって…どんな辱めにも最後まで屈しなかったわ…私だって!」

両手を拘束されているミレーヌの眼前に、オクタングの顔が迫る。

獲物を品定めするように眼球を近づけ、ミレーヌの淡い発光に目を細めて距離を取ろうとしたその瞬間、ミレーヌの瞳に光が宿った。

「今だ!…タイマーフラッシュ!」

エナジータイマーの発光を一瞬だけ数十倍にも引き上げ、深海で目が退化したオクタングはその眩さに悲鳴をあげる。

触手の拘束が取れたことで、ミレーヌはアルティマティアラに手をかけた。

「アルティマランス!」

ティアラを槍状の武器に変化させ、目の前で悶えるオクタングを一撃する。

グァアアアアア!

目から脳幹までをランスに貫通され、オクタングは断末魔をあげながら水底へと沈んで行った。

「はぁ…はぁ…お義姉様…ありがとう…」

義姉の窮地でも諦めない姿勢に助けられ、難局を乗り越えたミレーヌ。

浮上する潜水艇へと戻り、メイへと姿を変える。

会場に戻ったメイは、防衛隊へオクタングの存在と、それをミレーヌが倒したことを伝え、潜水艦連続沈没事件は一応の解決を見ることとなったのである…


「なるほどね…やはり何度けしかけても能力値は平均値がいいところ…終盤の窮地に時折見せるガッツは大したものだが、それもまぁ、許容範囲内だな…」

最終テストを終え、これまで地球侵略を推し進めてきた異星人・ナッコウ星人はミレーヌの戦力を結論づけた。

「やはり『あの方』が固執する理由はわからんが、ここまできたらあとは計画を遂行するのみ…さぁ、出番だぞ!『ブラッドキング』!」

ナッコウ星人の掛け声にあわせ、これまで得たデータで最大限に強化された用心棒…ブラッドキングの瞳に、赤い炎が宿るのであった…



Files

Comments

syonnai_hito

オクタング、タコ風のヒロイン相手にはもってこいの外見・能力に加え無数の触手でミレーヌを苦しめましたが退場には少しもったいないキャラでした。 ブラッドキングが正統派か性的にかどういう攻めをするか期待します。

yukimi

今回のゴマみそ様の描くミレーヌですが、責められてる場面の絵がスーツアクターがぴっちりスーツを着ていて大事な所が服ビリしてるかのように表現されてますね。 今回、何とか勝ちましたミレーヌですが、次回はどうあがいても『負けイベント』確定でしょうね…

ガチピン@ご支援感謝

ミレーヌたちの体表の表現は絵師の方の解釈に任せているので、千差万別になってこれはこれでいいと思っています。 夕陽に死す、で勝たれるとナッコウくんの立場が… なるか大逆転!(ならない