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挿絵 CO様


※ こちらは「アルティマミレーヌ」の過去編になります。

 登場人物が多いため、セリフの前に名前の頭文字を入れております。


アルティマミレーヌが生まれる数万年前…

銀河連邦の設立も近づき、戦乱の銀河も落ち着きを取り戻しつつあった…

そんな中、アルティマソフィの所属する銀河守備隊の『チームα』は、変わらず銀河を駆け巡る日々であった。

そんなおり、チームのリーダー・アルティマケインから、ソフィへ一つの指令が下される…


ソフィ(以下ソ)「資源惑星の調査ですか?」

ケインからの指示を疑問系で復唱するソフィ。

ケイン(以下ケ)「ああ。これから僕たちは一時光の星に戻ることになる。君も希望するならこちらに同行してもいいが…」

ソ「いえ、それは結構です。」

ケインの提案を、今度は即答で断るソフィ。

光の星の皇位継承権上位に位置するソフィにとって、一度でも本星へ帰還することは避けなければならなかった。

万が一にも帰国しようものなら、おそらく皇族としての公務への従事を命じられ、ヘタをすると二度とチームへの合流は許されないかもしれない。

今でこそ、チームαでの活動で名を挙げたことで出奔が許されていることを考えれば、帰国することで余計なリスクは負いたくない…というのがソフィの正直なところであった。

ソ「帰ればこちらへ戻れなくなる可能性が高いですし…それを察してくれたからこその調査任務なのでしょう?」

ケインの配慮に感謝しつつ、笑顔で答えるソフィ。

初期に比べてだいぶ打ち解けてきた様子が、2人の間の空気にも表れていた。

ケ「まぁ、僕らも君が抜けると辛いからね。僕とガントは設立予定の銀河守備隊学校の準備。ライオは技術開発庁の設立計画の打ち合わせが今回の仕事になる。数日でまた合流できるはずだから、その間にこの星の調査をお願いしたいんだ。」

そう言って星図を広げるケイン。

ソ「ここは…惑星テラナ?」

聞き覚えのある星…そう感じたソフィにケインが説明を始める。

ケ「ここは銀河連邦の中で母星が危機に瀕した星が出た際に、住民を移民させる候補として選出された星だ。気候が温暖で、まだ知的生命体の存在していない惑星としてね。」

星図には気候データや生態系が簡単に表示される。

ソ「ほんとね…でもこの星に何か問題が?」

ソフィの問いに頷くケイン。

ケ「実はここ何ヶ月か、この星で明らかに外来種と思われる怪獣が確認されている。自然発生したものならいいんだが、そうでなければ生態系が破壊されかねない。君にはその調査をお願いしたいんだ。もし強力な怪獣であれば、僕らと合流してから対応にあたればいいからね。」

確かに戦闘力ではチームの中で一段劣ることは否めないが、ケインの言い方に子供扱いされているようでソフィは少し不機嫌になる。

ソ「別に私一人でだって対応くらい…」

そういいかけたソフィの肩を、背後から謎の影が抱きしめた。

シオン(以下シ)「たーいちょう、そういう言い方はソフィが拗ねちゃうんじゃない?」

ソ「シオン…」


彼女の名前はアルティマシオン。

チームαに先日加わった新たな戦士。

かつては光の星から移住した人々の星『惑星レオン』の王女であり、ソフィとは皇族同士、旧知の仲であった。

光の星に留学中に惑星レオンが戦乱に巻き込まれて消失。

家族も国民も全て失い、今は同じ思いをする人々を少しでも減らすため、シオンはチームαの一員として任務に当たっているのであった。


シ「ソフィには私が同行するわ。それなら心配いらないでしょう?」

友人の申し出に、ソフィは驚いた顔をしてしまう。

ソ「え?シオンは光の星に戻らなくていいの?」

ソフィの問いに、やれやれと言った形で肩をすくめるシオン。

シ「帰ったって待っている人がいるわけじゃなし…ソフィに付き合うわよ。たまには女同士水入らずってのもいいんじゃないかしら?」

話を聞いていたケインも大きく頷く。

ケ「シオンの言う通り、2人で行ってくれるなら心強い。ソフィも問題ないか?」

2人の間ですでに同行が決定事項になったことに、ソフィは反論する気も起きずにため息をついた。

ソ「そんな聞き方されても反論の余地なんかないじゃないですか…シオン、本当に付き合わせていいの?」

体格差から上目遣いでシオンの目を覗くソフィに、少し照れながらシオンもウィンクを返す。

シ「とーぜん!楽しい旅にしましょ!」

そう言ってソフィの肩を抱き、準備に向かうシオン。

ケ「あそびじゃないんだが…まぁ任せるか…」

苦笑しながらも、板についてきた2人のコンビぶりに、ケインは同時に頼もしさも感じるのであった。


ケインたちと別れ、惑星テラナに到着するソフィとシオン。

事前に観測されたデータをもとに、地表に降り立った2人の目の前には、目を疑う光景が広がっていた。

シ「これって…アレよね…」

海岸線に到着した2人を迎えたのは、海上を我が物顔で泳ぐ巨大生物・ダブルテールの群れであった。

その代名詞とも言える2本の触手を含めると、全長100メートルをゆうに超える巨体で波を切るダブルテール。

明らかにこの星の生態系を逸脱した怪獣の群れに、ソフィとシオンは言葉を失っていた。

ソ「10匹はいるかしら…」

半ば呆れながら呟くソフィに対し、シオンは鋭い視線をダブルテールたちに向けていた。

シ「おかしいわ…ここにいるのは全部オス…それに恐らく生後そんなに時間が経っていない…」

へぇ…とソフィは感心して視線をシオンへと向ける。

シオンが怪獣に詳しいという話を仲間のライオから聞いたことがあったが、一瞬でここまで見分けるほどとは思っていなかったのである。

ソ「すごいのね…そんなことまでわかるなんて。」

感心の視線を向けられていることに気づいたシオンは照れたように笑う。

シ「あはは…ライオみたいだったかな?実はダブルテールは食用に養殖している星もあるの。一度その養殖場を見せてもらったことがあるのだけど、そこと同じ雰囲気を感じるわ。食用に適しているのは若いオスの個体らしくて…」

すぐに真面目な顔に戻り解説を始めるシオン。

ソフィは気になったことを質問する。

ソ「養殖場には見えないけど…一体何の目的で誰がこんなことを…」

流石にシオンもそこへの答えを持ち合わせてはいないようで、首を横に振ってみせた。

シ「わからないわ…でもこの地域以外で出現報告もないみたいだし、取り急ぎ駆除するのが得策かしら…」

黒幕の痕跡も無い状況では、それしか手立てがなさそうなのも事実…

そう考えたソフィも、ダブルテールに同情しながら頷いた。

シ「じゃあ私が拘束用のアルティマフィールドを発生させてあいつらを一網打尽にするわ。ちょっと数が多いけど、ライオがこれを改良してくれたからね!」

そう言って足に装着したアルティマリングを撫でるシオン。

アルティマリングは惑星レオン王家に伝わる万能ツールだが、ライオが改良の手を入れているらしい。

ソフィのアルティマティアラと同じく、さまざまな機能が追加されているとのことであった。

シ「それじゃあ先手必勝!ソフィ、フォローよろしく!」

そう言って飛び出していくシオン。

ソフィもやれやれという表情で後に続くのであった…


シ「マルチバインド!」

掛け声と共にシオンが足を振り抜くと、腿に装着されたアルティマリングが勢いよく放たれる。

そのまま勢いよくダブルテールの群れに近づいたかと思うと、次の瞬間リングが分身したかのように幾つにも分かれていく。

そしてそれぞれがダブルテールの胴体を締め上げ、その場に拘束した。

突然自由を奪われ、怒り狂ったようにのたうち回るダブルテール。

一方シオンは涼しい顔で群との距離を詰める。

シ「大人しくしてなさいよ〜…ひいふうみい…あれ?」

捕らえたダブルテールの数をカウントしていたシオンが違和感を覚える。

次の瞬間、頭上をソフィが追い越していった。

ソ「バカシオン!1匹逃げちゃったわよ!」

ソフィの声に慌てて状況を確認するシオン。

拘束されてダブルテールたちの背後に、海を泳いで逃げるもう一体の個体の姿があった。

シ「あ…やっちゃった…」

もし追いかけた場合、一定の距離を開けると他のバインドが全て外れてしまう。

シオンは今この場を離れることができないのであった。

ソ「私が追うわ!一体くらいならなんとかするから、そっちは任せたわよ!」

そう言って海に飛び込んでいくソフィ。

その背中に手を合わせながら、シオンは大量のダブルテール達と向き合った。

シ「ソフィに貸しを作るはずが借りが出来ちゃったわね…これ以上姫のご機嫌を損ねないためにも、あんたたちはキッチリここで倒させてもらうわよ!」

側から見れば明らかな八つ当たりであったが、ダブルテールも自らの生存を賭け、シオンに向かっていくのだった…


ソ「くぅっ…速い!」

シオンのバインドを逃げ果せた一体を追いかけ、水中を進むソフィ。

しかし水中では動きの鈍るソフィに対し、ダブルテールの動きは素早くなる。

元々水棲生物のダブルテールにとって、海はホームグラウンドであった。

このままでは振り切られる…そう思ったソフィの前で、ダブルテールは岩肌の洞窟へと逃げ込んでいった。

中に仲間がいる可能性も…そう思い一時停止するソフィ。

しかし地上ではシオンが10匹近いダブルテールを一人で相手にしている以上、自分が怖気付くわけにはいかない…

そう考えたソフィは意を決して洞窟へと飛び込んでいった。

洞窟はすぐに開けた場所につながっており、そこは海水も入ってこない空間になっていた。

ソ「まずは灯りね…」

ソフィは手に光球を作り、空中へ放り投げる。

ソ「これは…」

洞窟内にはダブルテールの骨と思われる骸が無数に転がり、その奥で逃げてきたダブルテールがもそもそと動いていた。

ソ「墓場にしてはずいぶん凄惨な場所ね…あなた、なんでこんなところに…」

周りを見渡しながら距離を詰めるソフィ。

しかし、その隙をダブルテールは逃さなかった。

シュンッ!

素早く背後に回り込み、ソフィを拘束するダブルテール。

腕を器用に触手で縛り上げられ、バンザイの格好をさせられるソフィ。

ソ「しまった!…何が狙いなの?」

「キシャアアアアア!」

ソフィの問いに応えるように鳴き声をあげるダブルテール。

ズン…ズン…

その声に呼応するように、洞窟のさらに奥から大きな影がソフィたちの方向へ進んでくる。

ソフィが灯りとして放った光球に照らされ現れたその怪獣は、地底怪獣グノンであった。

両手が太い鞭の形状を取り、体には無数の棘が生えている。

赤い瞳でにらめつけながら、自らの縄張りに入り込んだ侵入者を見据えるグノン。

「グァアア…」

低く唸る洞穴の主に、気圧されるソフィ。

ソフィを拘束したダブルテールは、献上品とばかりにソフィの身体をグノンへと差し出した。

醸し出される生物としての格上感に、ソフィも思わず顔を背けてしまう。

戦意のない敵に興味も失せたのか、グノンは軽く両手の鞭を振るった。

バチィッ!!

ソ「あああああっ!」

鞭が空を切るたびに、ソフィの体を切り裂くような痛みが襲う。

ソ「いやぁっ!からだ…千切れちゃう…カハッ…やめてぇ!」

ピコンピコンピコン…

ソフィのエナジータイマーも悲鳴を上げ、ダメージが許容範囲外であることを訴える。

その様子を見たグノンの動きがスッと止まった。

ソ「え…なに…」

掠れる視界でグノンを見たソフィの目に、さらに信じられない事態が映る。

グノンは鞭の先端を器用に使い、ソフィの胸を弄り始めたのである。

ソ「へ…はぁん…なにを…んっ…やめなさい…」

エナジーを消耗していたソフィの胸は最も簡単に乳首を露出し、さらなる責めを許してしまう。

ソ「(なんで…こんな的確に…やぁ…弱点を…ついてくるの?…おかしいわ…)」

鞭の形状で行われているとは思えないタッチに、乳首が熱くなるのを自覚するソフィ。

ソ「あ…だめ…それ以上…だめなのっ…やめてぇっ!」

ソフィの哀願も虚しく、激しくなる鞭のタッチの前に、絶頂へと導かれるソフィ。


プシャッ…プシュ…

乳首からは母乳状のエナジーが溢れ出し、地面を濡らしていく…


果たしてソフィはどうなってしまうのか…

この惑星にグノンやダブルテールが存在する理由とは…

物語は後編へと続く…



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Comments

RS

ダブルテールって名前いいですね、気に入りましたw