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挿絵 あるくろぜった様


草木もねむる丑三つ時…

突如街中に、鼠怪獣・ロボネズが出現する。

口から火炎を吐き出し、市街地で暴れ回るロボネズ。

被害が広がる中、出動した防衛隊がロボネズへ攻撃を開始する。

ロボネズは体の倍もあろうかという尻尾を振り回し、防衛隊の戦闘機を叩き落としていく。

撃墜された戦闘機が爆炎を上げると、その中で眩い光が輝いた。

次の瞬間、ロボネズの前に地球の守護女神・アルティマレディ・リアンが現れる。

「シェアッ!」

ファイティングポーズを取り、ロボネズと対峙するリアン。

「ギャアア!」

四つ足で姿勢の低いロボネズが、素早くリアンとの距離を詰める。

「セアッ!」

リアンはローキックでカウンターを合わせ、ロボネズをいなしていく。

「グアッ!」

バランスを崩され、地面を転がっていくロボネズ。

距離ができたことで光線技での牽制に切り替えようとするリアンであったが、その背後にロボネズの尻尾が迫っていた。

「フェアッ?」


突如背後から現れた尻尾に体を巻き取られるリアン。

ギリギリギリギリ…

「ヘア…」

尻尾の締め上げにリアンの体が悲鳴をあげていた。

ロボネズの尻尾の先端がリアンの首を狙い、チロチロと揺れる。

「クゥッ…」

なんとか身を捩って脱出を図るリアン。

業を煮やしたロボネズは体を震わせる。


バリバリバリ…

尻尾をつたって強力な電撃がリアンへと注がれる。

「フェアアアア!」

雷で打たれたような衝撃にリアンの目が明滅する。

ピコンピコンピコン…

カラータイマーも悲鳴をあげるように点滅を始め、リアンの危機を訴えていた。

「ヘアァ…」

電撃のダメージにより体を痙攣させるリアン。

獲物が弱ったことに満足したのか、ロボネズは尻尾の拘束を解く。

そのままリアンは倒れ込み、体をびくつかせていた。

ロボネズはリアンが動けないことをいいことに、今度は腕に噛みついた。

「ディアアアァ…」

伏せていた顔を上げ、苦しみながら顔を振るリアン。

「ギェアアアッ!」


ドクッ…ドクッ…

ロボネズは牙から毒を注入し、さらにリアンを追い詰める。

ピコピコピコ…

タイマーの点滅も早まり、リアンに最後の時が近づいていた。

「テァアア!」

最後の力を振り絞り、ロボネズの牙を振り解くリアン。

そのまま地面を転がって距離を取ると、最後のエネルギーを振り絞り、エネルギー光弾をロボネズへと発射する。

「グムウ!!」

再度噛みつこうと口を開いたロボネズの体内に吸い込まれていく光弾。

次の瞬間、ロボネズの外皮は燃え落ち、金属でできた骨組みだけが残された。

そのまま崩れ落ちるロボネズ。

「ジェアア…」

エネルギーが尽きかけたリアンもその場に倒れ、姿を消す。

再び夜の静寂が街を包んでいった。

その街中に1人の少女が佇む。

「アルティマレディ…次こそ息の根を止めてやるわ…」

頭に銀色のカチューシャをつけた謎の少女は、そういうと夜の闇へと消えていった。


次の日…

リアンの地球での姿・大和ユリア隊員の友人、ジロー少年のクラスに転校生の少女がやってくる。

少女は友好の印にジローに万年筆をプレゼントするが、それは小型の時限爆弾であった。

すんでのところで気づいたユリア隊員の機転でことなきを得たものの、周りを巻き込んで自らを狙う攻撃に怒りを覚えるユリア隊員。

自らもロボネズの牙から注入された毒で弱っているものの、調査に乗り出していく。

果たしてユリア隊員を狙うものとは誰か…

リアンを狙った暗殺計画は動き始めたばかりであった…


後編へ続く


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