ネコノアナ~腹パン地獄 第4話 (Pixiv Fanbox)
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ズドオォォンッ!
「えぶうぅうぅぅッ!!」
千恵子のフックにクリーンヒットされて唾液をまき散らしながらロープに飛ばされる。
え…どうして…?何が起った?千恵子のフックに合わせて出した会心のストレート。計画は完璧だったはず。しかし、その瞬間。
ズキン!
ぼろぼろになるまで殴られた腹部に激しい痛みが一瞬織慧の体を停止させると、無防備になった間千恵子のフックにそのまま直撃。そう、そうじゃなければ、あんな見え透いなパンチなんかに私がやられるわけないだろ?...本当にそうだったのか?
長い間放置した錆びた体は最初から織慧が思ったほど速くではなかった。もしかするとカウンターを狙った瞬間、結果はもう決まったかもしれない。でも、それはもう重要ではなかった。防御を捨てて攻撃に専念した会心の一撃 その失敗によるリスクは相当なものだった。
「千恵子選手のライトフックが顔面に炸裂!織慧選手!ロープに飛ばされた!」
一瞬、意識を失うほどのダメージを受けて飛ばされた織慧が、倒れないという一念でロープにぶら下がって耐えてみるが、もう目がつぶっちゃっで到底試合を続行できる状態じゃなかった。
(ま、まだ...こんなザコなんかに倒れるわけが...!)
ズゴォォンッ!!
脳震盪にしっかりしてない間、追撃してきた千恵子が織慧の腹部にボディーストレートを突き刺せる。ダメージを防ぐ腹筋が全て壊れ、無防備に露出した腹部に、フルパワーのボディーストレートが刺さると、結局、我慢できず大量の胃液を吐き出す。
「おぶうぅうぅぅぅッ!!」
「くふふ、どうよ!あたしのボディーストレートは。お前なんかとは格が違うんだよ!」
胃液を吐き出す織慧を待たずに、その顔面に拳を打ち込む。
ズンッ!!ズゥン!!ドズゥゥンッ!!
「ぬうッ!!ぐふうおぉ!!うぶえぇぇッ!!」
「リトルピギーの顔面パンチ連発!まるで豚専用のサンドバッグだ!」
(わ、わたしがサンドバッグ…ぐふッ!!ふ、ふざけないで!!こんな豚なんかに...ぬぐうぅッ!く、くへッ!!)
ドォンッ!
「ここでダウン!」
ロープに拘束されたまま数回殴りされた末、力なく自分の吐瀉物の上に倒れてダウンする。髪の毛まで全部そそけ立になって、腫れてしまった顔は以前のような自信は跡形もなく消え去って、それはもう間違いなく敗北者の顔だった。
「ぬ...うぅ...。」
千恵子が織慧の目の前に落ちたマウスピースをこれ見よがしに踏みにじる。
「くふふ...カスの分際でふざけた真似しあがって、訓戒する前に体つきから鍛えてくるんだな、先輩殿。かははっ!」
織慧のダウンを確認したレフリーが千恵子を制止して割り込んでくる。ぶくぶく膨れ上がった唇から流れ出る微弱なうめき声にまだ意識があることを確認したレフリーがカウントをとり始める。
「7、8、9…!」
「おっと!織慧選手。10カウント直前に立った!」
「はぁ…はぁ…くっ…!」
レフリーが織慧の胸元についた吐瀉物を一通りふき取って試合再開を宣言するが、足の力が抜けてまともに立つこともできない織慧の姿は千恵子から失笑をさせられる。
「ずっと底を舐めた方が良いはずだったのに、身のほど知らずに。ほら~ここあけてますよ? ほれほれ~!」
千恵子が両腕を宙に上げて、腹を前に出してから挑発してくる。その挑発に織慧が最後の力を振り絞って千恵子に向かってストレートを飛ばす。
「今更そんなパンチ…ぬぐふうっ!!」
ズドォォンッ!!
「ぐふうぅぅッ!うぅえぇえぇぇッ!!」
大したではないと思って油断していた千恵子が、予想外の威力に腹を握り締めたまま転がっで、マットに唾液を吐き出す。
「おぉ...おえぇッ...げえぇぇッ...!」
織慧の最後の渾身の一撃。しかし、そこにはもう千恵子を倒す力など存在しなかった。みっともなくボディー一発でダウンして、ひどく腹が立った千恵子がカウントを取ろうとするレフリーを突き飛ばして、織慧に突っ込む。
「こ、このくそったれ..!!」
ズドォォソッ!!
「ぶげえぇぇッ!!」
千恵子がフックに打たれてダウンしようとする織慧の髪をつかんで、続けざまにボディーブローを飛ばす。
「この...!この...!」
メギィッ!!ズドォォンッ!!ドズゥン!!
「うッ!!ぬぶうッ!!うげへッ!!」
「くたばってしまえ!!」
ズドオォォソッ!!
「ぐぶうえぇえぇぇぇッー!!」
フィニッシュブローのボディーアッパー。残った胃液を全部吐き出したオリエの股間から金色の液体がこぼれる。
「おごッ...おぶッ...おえぇぇ...!」
お腹に拳が刺さったまま体が鉤型に曲がって痙攣する織慧のところにレフリーが近づいてきて、状態を点検するとすぐにノックアウトのサインを送る。
(カン!カン!カーン!)
千恵子が残った手を空中に持ち上げて勝利を宣言すると、リングの外から無数のフラッシュがたかれて、その悲惨な姿を嘲笑う。千恵子が失神した織慧をマットに投げてぼろぼろのお腹を踏みつけながらその面相に唾を吐く。
「弱虫の分際で、今からてめえはあたし専用のサンドバッグよ、分かった?」
そうなって、織慧の復帰戦は、腹にグローブがささったまま失神KOというみっともない結末を迎えてしまった。
....
...
..
一方、関係者室で織慧の試合を見守っていた伊勢志摩に金髪ロングツインの女がちかづく。彼女に気づいた伊勢志摩が尋ねる。
「どう? あんたの先輩の試合を見た感想は。」
「先輩なんてまさかその情けないサンドバッグのことですか。あんなのがスーパールーキーなんて地下リングのレベルも落ちるほど落ちたんですね。それに、そのタイトルはもう捨てたので、先輩でも何でもないんですよ。」
「今はアイドルボクサーだと言ったっけ。それで?私に何の用だ?」
「ふふ、もう知ってるんじゃないですか。あの件について確答をもらうに来ました。」
「よほどリングから卒業したいようだな。あんたを失うのは残念だが、債務のことはあの坊ちゃんから返済もらったし、契約上残った試合だけ全部勝てば手続きを踏んでやろう。全部、勝った時の話だが...。」
「ふふ、まさか、此の私が負けるって?期待してもいいですよ? 地下アイドルらしい最高のパフォーマンスをお見せします。ふふふ。」
Note : 次のキャラクターの切られていない画像は、DL版に入れておきました。
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