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少女は、時々嫌な夢をみる。


その空間には何もない。ただ眩しい虚空があらゆる方向に広がっている。


そしていつものように、桃色の触手が現れた。


太った蟲にも似たそれは、見るからに不気味で、少女の四肢を固く掴んで体の自由を奪う。


どれほど身をよじっても、その触手の拘束はほどけることない。


そして、最も怖ろしい瞬間がやってくる。


先端に「小さな手」の生えた触手達が、無防備な身体を晒した少女に近づいてきたのだ。


それは赤子のような無垢さを保ちながらも何か邪悪な意図を感じさせるものだ。


その手は少女の体の敏感な部分へと近づいていき……徹底的な「くすぐり」を施した。

「ぐひぃっ・・・っぎゃあああっははははは!!!」


手の動きは巧妙であり、まるで長年の研究と技術が凝縮されたかのようなくすぐり方だ。


我慢することなど一秒たりとも叶わず、腹の底から笑いが噴出してしまう。


それは少女にとって、まるで人間としての尊厳を破壊されるような屈辱であり、精神への蹂躙であった。


こちょこちょ、こちょこちょ、こちょこちょ……


「しつこいってばぁああああああっハハハ!!!」

「離せぇえっ!あああッはははっはははははは!!!」


いつ終わるのか、この悪夢が何を意味するのか、少女には全くわからない。


永遠に続くかのような、このくすぐりの拷問の中で、恥ずかしいバカ笑いを空間に響かせるしかなかった。



◆セリフなし


◆効果音なし




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