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skeb依頼で描いた依頼主様のオリジナルキャラクターです。

商業物ではない人様のキャラクターを描くのが初めてだったこともあり、とても緊張しました。

元々キャラクターのデザインは用意されていたので、見た目に関しては問題なかったのですが、

「キャラクターの性格や喋り口調」

「どういう反応や仕草をするのか」

といったキャラクターの内面が全く分からず、こちら側の想像で補う必要があるのが、緊張の原因の一つです。


また、依頼文にあった「S気味のお嬢さんらしい性格」という一文も、より一層難易度を跳ね上げる要因となっていました。


「お嬢さん」というのは、一般的には未婚女性に対する敬称の言葉です。

もう少し想像を飛躍させると、「お金持ちで立ち居振る舞いが華麗な感じ」という大雑把なイメージが連想できますが、これは地位や所作の部分になってくるので、性格とは少々異なります。

これが版権物だったりすると原作を見て補完するのですが、個人のオリジナルキャラクターなので想像で補う必要があります。

特にskebでは、依頼主とのやり取りは最初の依頼文以降は一切無しというシステムなので、質問をしてイメージを擦り合わせる事が出来ません。

ですので、なおさらこちら側の想像力が試されるわけです。


お嬢さん、というものを調べている内にゲシュタルト崩壊を起こし、

お嬢さんとは一体・・・うごごご!

となりましたが、依頼主が海外の方だったという事もあり日本語の翻訳ミスであろうと勝手に想定して、依頼主が言いたかったのは「恐らくお嬢様」とし、お嬢様といえば?と連想していった先に出てきたのがウマ娘のメジロマックイーンだったので、「S気味のメジロマックイーン」をキャラクターの性格基盤として描く事にしました。

※迷った時は、自分が知ってる既存の物に当てはめて考える、というのは絵以外の事でも有用ですので、迷った際には一度お試しください。


さて、性格が決まったらまずは構図です。

依頼文に「相手をからかうようなポーズで見下ろしている姿」とあったので、カメラはキャラクターを見上げる位置、いわゆる「アオリ」と呼ばれるアングルに決めました。

依頼文には「メスガキのようなセリフも含まれていると嬉しい」という一文もあったので「S気味のお嬢様が」「相手をからかうようなポーズで」「メスガキのような台詞を吐いている」という三点を満たす場面を考えます。


「S気味」という事は、見る側はMとしてゾクゾクくるようなシチュエーションがよかろうと考え、

まるで足を舐めさせようとしているかのように、椅子に座り少し足を上げ太ももを見せつけながら蠱惑的な表情を浮かべ、

「子供相手に興奮するなんて、とんだクズね。死ねばいいのに♥」と言われている、という場面にしました。

見下ろす目を細くした事で、相手を蔑んでいるような、小馬鹿にしているような、それでいて蠱惑的な雰囲気が出ているかと思います。

眉毛に関しても、ラフでは眉間側が深く沈み両端が吊り上がっていた為、まるで心の底からこちらを馬鹿にしているような印象だったので、もう少し好意的な雰囲気が感じられるよう、力を抜いた眉毛にしました。


このキャラクターは手足に獣成分が入っております。特に、足は山羊のような毛と蹄があるという事で、ラフで大まかな足の形をとった後、線画は描かず、塗りだけで描き上げました。

線画を描くと印象が少し硬くなるので、線画を抜く事で柔らかい毛を表現しています。


塗りに関しては、Twitterでいいねをしたイラストを片っ端から保存しているので、その中で自分が表現したい雰囲気に合う物を数点選び、それを隣に表示させ参考にしながら塗っていきました。

いつもなら、固有色と呼ばれる素材そのものの色を全体に置いた後、レイヤーフォルダにまとめて、そのフォルダの上から乗算レイヤーで全体に影を入れるのですが、今回は、各レイヤーごとに個別で影を塗っています。

理由はあったのですが、これを描いた日からそこそこ経っているので完全に忘れました。すみません。


まずはキャラクターの固有色を全て置いたあと、背景から塗り込んでいきます。

※キャラクターから塗り込んだ場合、よほど計算していないと光や影の濃さに指標が出来ず、濃くなりすぎたり薄くなりすぎたりと迷走してしまいがちになります。

背景から描く事で絵全体の雰囲気が定まり、キャラクターの色味や濃淡に指標が出来るため、迷走防止につながるというわけです。


ある程度背景を塗り終えたら、キャラクターを塗り、全体の雰囲気を確かめながらキャラクターと背景両方に手を加えていきます。


また、色を塗ると線画の段階では分からなかったズレが出てきたり、イメージしていた雰囲気から逸れているといった事が発生します。そういった場合は、都度ラフと見比べてどういう見え方(雰囲気)にしたかったのかを擦り合わせながら修正していきます。

描いている内に見飽きてしまい、色々変更してしまった結果、本来やろうとしていた雰囲気と随分印象が変わってしまった、という事も起こりますので、ラフと見比べるというのはかなり効果的です。


全て塗り終えたら、画面全体の雰囲気を馴染ませるために1色で塗りつぶしたレイヤーを透明度3~10%ほどにして最上段に置き、画面効果などを追加して完成です。


このほかにも質問等ございましたらコメントしていただければ、答えられる範囲で応じますので、よろしくお願いします。


お疲れ様でした。

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