メイドボクサー (Pixiv Fanbox)
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____試合を前に、緊張はありますか。
「特に。笑
むしろワクワクしてますよ。
昔から人より負けず嫌いで、なんでもナンバーワンになりたいんです。
特に同じ年の子には絶対負けたくないですね。
対戦相手のフミカは同い年だし、前からずっと対戦相手として目をつけていました。すごく楽しみです。」
____そのフミカ選手に対して、なにか作戦は用意していますか。
「うーん。ないです!
いつも通り、正面から打ち合います。
そうしないと勝った気がしないから。
フミカは好戦的だからきっと打ち合いに応じると思いますね。」
____相手選手との対戦にあたり、一つ上の階級と上げたと聞いています。
過酷なトレーニングを通して増量を行なったそうですが、具体的に何を意識していましたか。
「下半身を中心として、火力アップですね。
全身でパンチを打つ際に、お尻ってすごく重要で。
相手の目から火花が出るような、強いパンチを打てるよう、大きく鍛えました。
ただ大きくなりすぎちゃって、持っていたジーンズが入らなくなっちゃっいました。笑 最近の悩みです。」
_____笑。お時間いただきありがとうございました。
ご健闘を祈ります。
「絶対勝ちます。」
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「しっ!」
バクッッ!
歯切れの良い歯擦音と共に、白い閃光が走る。
「んぶうッ」
口を塞ぐように叩きつけられたアオイのグローブ。
純白な革製品の、苦い味がした。
マウスピース越しに上顎が揺れ、脳が衝撃に震える。
決して強力なパンチでは無い。
覚悟さえあれば耐えられる_____はずなのに。
『アオイ選手、また反応できない!
フミカ選手の脱力を極めた速いジャブにまた刺されました!
度重なる被弾に出血が止まらない!」
こんなパンチでも、打たれれば顔に効いてくる。
いたぶるような、まるで遅効性の毒に頬が熱を帯びる。
「ハッ・・ハァッ!」
「ふふ、アオイって左弱いでしょ?
左にスイッチしてから全然反応できていないよ。
サウスポーとスパー経験ないなんて、そんなこと言わないよね??」
・・図星だ。
フミカは両手が使えるとは聞いていた。
でもこれほどに自由に利き手を切り替えられるとは。
変則的なスタイルの変化に、繰り出されるパンチに全く対応できない。
「くそっ!」
「っ、あぶな!
ふー、、、威力はすごいけど当たらなきゃ意味ないね。
ボクサーとしての器用さは、うちが上。」
ほっ!
私のパンチをいなしたフミカが、軽い掛け声とともにフックを叩き込む。
顔が平面になったような衝撃に意識がふっと飛び、足の力がぬけた。
たまらず前のめりに膝を突く。
「ふぅっ!、ふぅーーっ・・・」
『おおーっと!
嬲るようなジャブに耐え続けてきたアオイでしたが、、
顔面ど真ん中に撃ち込まれたストレートに、ついにダウンです!」
悔しい。
インファイト、正面からの撃ち合いは私の十八番なのに。
ポタポタととめどなく滴る真紅がグローブを、マットを汚していく。
顔面が破壊されたような、夥しい出血。
熱い。
ものすごく、熱くて苦い。
「やった!まずワンダウン!」
嬉しそうにはしゃぐフミカの声。
残酷なほどにはっきりと。
私たち二人の明暗は浮き彫りだ。
「もうとっくに顔パンパンやけど。
どないする?
まだ続ける??」
差分
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いつもご支援ありがとうございます。
尻が描きたいと勢いで始めて意外といけるやん!と思いましたが、
描けた絵に対していいストーリーが紐付かなくて鳴かず飛ばずでした。
反省です。
あとちゃんとした試合絵、一枚欲しかったですね。
また追加するかもしれません。
あと東京で面白そうなイベントがあったんですねー
次のイベントは参加したいのー