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「アル、そっちに行ったぞ!」


 仲間の騎士がかけた警告に、身体が勝手に反応してくれた。身体のバネに任せて飛びあがると、寸前までいた場所に棘をいくつも生やした触手が振り下ろされた。

 肝を冷やしながらも盾と剣を構えて半身になる。顔にも鎖鎧にも泥がへばりついて不快だったが、拭う暇は無い。目の前の触手をいくつも生やした樹の怪物は少しでも隙を見せれば触手をまた叩きつけてくるだろうからだ。さきほど触手くらって無事だったのは、棘が盾にちょうど当たった幸運と仲間の支援のおかげだった。左手に構えた盾は薄ぼんやりと光を放っていた。アルの背後、少し離れている場所にいる竜人が与えてくれた加護のおかげだった。安い鉄製の盾は羽のように軽くなり、高質化した棘の一撃を受けても傷一つつかないまでに硬度を高めてくれる。

 

「アル、攻撃術を使う余裕は無さそうだ。儂は支援を続けるぞ」


 そう告げられて、アルと呼ばれた獅子は返事をせずに樹の怪物との距離を詰めた。すり足で、ほんのわずかの距離を。無作為に樹木をつぎはぎしたような怪物は醜悪で狂暴。間合いに入れば考え無しに触手を振り回してくる。複数ある触手を一気に叩き込まれれば防げる確証は無い。だからアルも、反対側で怪物を挟み込んでいる狼も不用意に踏み込まない。

 

「アル、このテの植物型は大体しぶとい。私が触手を片付けるから、本体を叩き切れ。いいな」

「了解、ヴァル」


 幸運なのは言語を介する知能も無いことだった。背後で控える竜人にも届く声で作戦を決めると、二人の剣が輝き始めた。狼――ヴァルギットの持つ両手剣は陽光の如き輝きに。アルの片手剣は鮮烈な緋色の輝きに。

 これも竜人が与えてくれた魔法の加護だ。返事の代わりに鞭のような尻尾を揺らして、アルは剣を構える。隙が生まれるその瞬間を逃がさぬように。

 

 とは言え、樹の怪物は触手を振り回しなかなかつけ入る隙を見せなかった。このまま時が立てば焦れた怪物から突っ込んでくるだろう。

 

「――あなたに鈍色の枷を授けましょう。それが唯一つの祝福……」


 その時、竪琴の音と一緒に短い詩が空気を震わせた。どこか物悲しげな旋律は竜の隣に控えた鳥人が奏でるものだ。鮮やかな空色の羽毛と洒落た外套に身を包んだその鳥人が竪琴を鳴らし朗々と歌うと怪物に変化が現れた。鞭のようにしなる触手が速度を落とし、明らかに戸惑った様子で身体を震わせる。

 知性などない怪物に影響を及ぼすのは鳥人の力。呪歌と呼ばれるそれは聞いた味方に力を与え、敵から力を奪うものだ。

 

「グルオォオオオッ!」

 

 無論、怪物にそれを理解する知性は無い。自分に起きた異常にただ怒り、目の前の敵を排除しようと触手を叩きつけようとする――はずだった。

 

「二人とも、合わせる!」


 その時、隠れ潜んでいた5人目が動いた。

 木の影から飛び出したハイエナが長弓から矢を放つと、赤の軌跡を描いて怪物の頭部へと突き刺さる。

 

 それと同時に獅子と狼。二人の肉食獣が獲物めがけて、跳んだ。

 

「ギャアオオオッ!」


 怪物は触手を二人に向かって振り回した。この飛んできたものは大して痛くない。痛いことをするのはこの硬くてでかいものを持った二匹だ。こいつらから殺そう。知性というよりは幼稚で原始的なものだが正しい判断だろう。触手をまともに喰らえば二人ともただではすまないのだから。

 

 だが、怪物は致命的な間違いを犯していた。ハイエナがこれまで身を隠していたのは矢を確実に頭部へと当てるため。特別性の矢を突き立てられた時点で、怪物の負けは決まっていたのだ。

 

 矢が突き刺さってから、刹那。

 

 頭部に刺さった矢が赤い光を強く瞬かせたかと思うと、轟音と高熱を放って爆発した。怪物の頭を一部破壊するほの威力で。


「こちらだ、怪物!」

「――――ッ!」


 怪物は自分に何が起きたのかも分からないまま触手を伸ばした。爆発で視界が機能を停止した以上、できるのは声の聞こえた方向をでたらめに攻撃するだけ。とにかく、敵を排除しなくては。それしか怪物の頭には無い。

 

 そして、その安易な攻撃を狼の騎士は見逃さなかった。

 

「醜悪なる怪物よ!お前のいるべき世界へ還るが良い!」


 両手剣を大上段に構え、ヴァルギットは触手の振り回される空間へとびこんだ。太く強靭な木の鞭は当たれば必死。棘をかすめれば血が噴きだす凶器。しかし狼の騎士は蒼眼に欠片ほどの恐怖も宿してしない。足へ振り回される触手を跳ねて回避して、そのまま大剣を振り下ろすと触手があっけなく断ち切られる。

 

 そのまま身体を回転させ、もう一撃。

 また、跳ねる。

 触手が千切れ飛ぶ。

 大剣に板金鎧を装備しているとは思えぬ軽やかさと力強さでヴァルギットは大剣を振り下ろし怪物の生命を終わらせるための舞を踊る。

 

「うおおおおっ!」


 最後に勢いよく大剣を振り下ろすと、最後の触手が断ち切られた。樹の怪物はすぐさま触手へと栄養を回し回復しようとするが、一向に触手は再生しない。驚異的な回復能力を誇る怪物だが、ヴァルギットが断ち切った触手は全て切断面が焼け焦げていた。ヴァルギットの剣に宿った光は熱したナイフで肉を切る時のように鋭さを上昇させる上に、不浄な怪物の肉を焼く力までも与えていた。


「ギ、ギヒュッ!」


 ならば、と怪物は脚を動かしてこの場から逃げようと判断する。誇りなどない、ただ生存本能に突き動かされた怪物は命を繋ぐために敵を蹴散らし逃げ出そうとした。

 

 しかし、獅子の戦士はそれよりも早く怪物の頭上へと跳んでいた。

 

「こいつで、終わりだっ!」


 片手剣に陽光を煌かせて、獅子は一気に手を振り下ろした。

 獅子も見事な体躯をしているが、怪物の体格差は圧倒的。だが獅子が片手剣を頭部へと叩きつけると熱したバターのように怪物の身体は両断される。

 

「ギュオオオオッ!」


 怪物を遥かに超えるほど高く飛び、獅子の剣は重力に助けられていた。加えて竜の与えた魔法の加護。獅子の鍛錬による筋肉のバネ。全てが合わさって。樹が固まってできた外皮もたやすく切断し、本体も繊維を千切る音を立てながら分かたれていく。ヴァルギットの剣と同じく、切った部分を焼き焦がし、怪物の身体を再生できぬよう破壊していった。

 

 そして獅子の剣が地面へと突き刺さった時、怪物の命は終わりを迎えた。獅子や狼の数倍はあろうかという巨体は両断され、悲鳴を上げる権利すら奪われて地面へと倒れ込む。

 

「ふーーっ……やばかったぁ」


 倒れた怪物がぴくりとも動かないのを見て、獅子は気が抜けた息を吐いた。自分の装備を見てみると、盾は無事だが鎖鎧を装飾する空色の布地がところどころ破けてしまっていた。怪物の触手を避けきれなかった証拠だ。

 

 それを咎めるように狼の騎士――ヴァルギットが鎧を睨んでくるので、アルはばつが悪くなって目をそらした。この騎士は堅物で自分にも他人にも厳しい。この程度、無傷で倒せと言いたいのだろう。

 

 実際、怪物の攻撃を受けたのは油断によるものだ。攻撃を避けきれると過信した結果、隠していた触手を喰らうなんて恥じるべきことだ。

 

「初見の敵に不用意に突っ込むなと何回言わせる気だ?お前の腹が破ければ治すのは私やシャントなんだぞ」

「おれが突っ込まないと話が始まらないだろ!」

「突っ込む前に他の仲間と相談しろ。お前が勝手に突っ込むと私たちはフォローに余計な手間がかかるんだ」


 アルは反論もせずちぇ、ちぇと唇を尖らせた。ヴァルギットの言うことは毎回正論だ。食い下がると説教が長くなる。こんな時はいつものように仲間にフォローして貰うのが一番だ。

 

「ヴァル、もう許してやれ。こいつが突っ込まなかったらぬしやドリッズが触手を喰らっていたかもしれん」

「またそうやって甘やかす。こいつの頭を育てないと、そのうちロットから死ぬぞ」


 ロットと呼ばれた白い竜はモノクルを付けた顔で眉根を寄せる。無茶をする獅子を叱りつけるのがヴァルの役目なら、褒めて甘やかすのがこの白竜の役目だった。どちらだけでも冒険者として潰れてしまいそうだが、二人がいるおかげで奇跡的に冒険者として成長できている、とアルはよく評される。アルにも自覚はあるが、二人にこうして鞭と飴を与えられるのは父親二人に構われているようで悪い気分はしなかった。

 

「アルも儂らの支援を信じているから前に出るのだ。戦士なのに及び腰になれるよりずっとマシだろうて」

「そうそう!みんなならおれが何かやらかしてもばっちりフォローしてくれるもんな!なっ!」


 獅子の言葉にロットの後ろで倒した魔物を見聞していた鳥人も困り顔で笑う。ヴァルギットはやってられないと頭を振ると背負い袋を担ぎ旅の準備をはじめる。これ以上無駄な時間を使いたくないのだろう。最後の街から一週間。人類圏からは遠く離れ、このあたりは狂暴な魔物が多い。早く安全な野営の場所を準備しなければ、夜中中魔物の相手をすることになる。

 

「……話、終わったか?遠くに遺跡の跡みつけた。あそこ、野営に使える」


 それを待っていたのか、仲間の5人目であるハイエナが姿を現した。鳥人が着ている鮮やかな羽毛や外套と違って、まだらの毛皮も軽装鎧も地味なもの。物陰に隠れ潜むには最適な恰好をした彼は、さっさと先頭を歩きはじめる。

 

「わ、わ!待ってくださいっ!」


 それを見た鳥人は魔物の死体を調べるのをやめて慌てて後を追う。道らしい道も無い森の中では草木に邪魔されすぐに姿を見失ってしまう。置いていかれないように駆けだすが、ハイエナは樹木の間をするすると進んですぐに離されてしまう。

 

「おいおい、ドリッズ!先行きすぎだぞ!ちゃんと先で待っておけよなー!」


 アルが声をかけたのが聞こえているのかいないのか。ドリッズの姿はすぐに見えなくなってしまう。だが、ナイフで草木を切り開いているからか痕跡は容易にたどることができそうだった。

 アルは白竜と鳥人の二人が歩きやすいように更に大きく草木を切って、道を開拓していく。ヴァルギットも同様に邪魔な障害物を排除して、周囲の警戒をしていた。

 

 普段のハイエナならば仲間を置いて先行はせず、一定の距離を保っていてくれるのだが今日は気が急いているような様子で一人で先を進んでいた。

 

「あいつ、やっぱ焦ってるっていうかイライラしてるよなー。いつもはおれらの様子に気を使ってくれるもん」

「仕方ないだろう。最後に街を出てからずっと男に抱かれていないんだ」

「おれたちもドリッズほどじゃないけど、苛ついているだろう?欲望が晴らせないし……もうすぐ、この呪いを解けるかもしれないんだ。焦るのも当然さ」


 ロットはもどかしそうに下腹部を撫でまわした。淡雪のような白の顔はわずかに紅潮していた。自分の中で廻る熱に、それを抑えられない恥ずかしさに赤らんだ頬を見て、他の3人も同じく顔に朱を差す。冒険者として相応しいどっしりとした尻肉を揺らすと、汗や体臭ではない香りが森の匂いに混ざり合う。それは発情した雌の芳香で、誤魔化しきれない愛液の香りだ。

 

 堅物そのものの顔をした銀狼も、純朴そうな鳥人も尻肉をもじつかせて押し黙る。白狼の言葉で自覚してしまった欲望を隠したくて、隠しきれないと分かっていて。

 

「ん、おれもムラついてきちゃったし、早く呪いを解かないとなっ!みんなで元の身体に戻ろうぜ!」


 そんな羞恥心を消し飛ばす大声で獅子は吠えた。にかっと白い牙を見せての笑顔は太陽そのもので、それを見た3人の仲間も安堵したように笑う。

 彼らの旅路は果てが無く、目標に辿り着けるか信じられなくなる。そんな時にこの獅子の笑顔を見てると、信じられるのだ。きっと、自分たちはこの旅を笑顔で終われると。この忌まわしい呪いを解くことができると。

 

 この身体を苛む呪い。『レベルが上がるとマンコの感度が上がる』呪いを解いて、普通の冒険者に戻れると。

 

 

 この世界に蔓延るのはレベルが上がればマンコの感度が上がる呪い。

 唯一つの例外も無く、レベルが上がり続ければいずれちんぽを求めるだけの淫売に成り下がる。

 

 これは、その呪いに抗おうとする若者たちのお話。

 

 ***


「あ、うぅうぅ❤くぅ、もうやめてください゛っ❤❤んんぅ❤」


 狭い店内にはか細い喘ぎ声が響いていた。

 薄暗い店内には古ぼけた地図や未開封の宝箱が並べられており、かび臭さが漂っている。しかし今、それを上書きするような濃い性の匂いが部屋に満ちていた。

 その匂いの元、派手な羽色をした鳥人がまた喘ぎ声を上げた。空色の羽によく合う白を基調とした外套は胸元までめくり上げられて、発達した大胸筋をいやらしい手つきで揉みほぐされていた。

 

 逃れようと身体をよじらせるが、その腰には太い腕がしっかりと回されている。ズボンへと潜り込んだ指先はぐちゅぐちゅと何かをかき回す音を立てており、総排泄孔を持つ鳥人が何をされているかは容易に想像がつくだろう。

 

「マンコ野郎の分際でうるせえな。萎えるから黙ってろや」

「お、おれはマンコ野郎なんかじゃ❤おおおぅっ❤❤❤」

「てめえら冒険者はみんなマンコ野郎だろ。ワシがちんぽ出せば金払ってでもハメられたがるくせによぉ」


 そう言って牛の男は鳥人の総排泄孔をかき混ぜた。既に指を3本も咥えこんでいるそこは女性器と遜色ない淫乱な器官と化しており、太い指が動くとどろりとした粘液を吐き出していた。

 鳥人はどうにか腕から逃れようとしているようだが、指が内壁を掻きむしると足腰から力が抜けて、牛の身体を体重を預けてしまう。胸を揉みしだかれれば澄み渡るような嬌声で鳴いて、愛液の量が勝手に増える。

 

 こんなはずではなかった。鳥人はただ、遺跡の場所を求めて情報屋へと来ただけだ。求めるだけの金も払った。それなのに――

 

「テメエのまんこ使ってやっから、追加料金払えっつってるだけだろ?互いに損が無いじゃねえか」

「そ、そんなのお゛ぉお゛おおっ❤❤❤」

「同意ってことでいいな?んじゃワシ好みに躾けてやるよ」


 抵抗しようとする言葉は内壁を掻きむしられると喘ぎ声に変換される。ズボンの中で自由に動かせないはずの手だが、指先が泳ぐだけで鳥人は身体を痙攣させた。ごつい指の関節がマンコを擦るだけでも首筋がのけぞってしまう。

 あまりにも弱すぎるマンコだが無理もない。鳥人はようやく中堅の冒険者になった程度だが、それでもマンコの感度は並外れて上がっている。童貞の指先だけでもたやすく潮を噴いてしまうほどの弱いのだ。明らかに雄を抱くのに慣れた牛の技巧に敵うはずがない。まとめて指を出し入れされたりしたら、股を開いてマンコ肉をひくつかせるしかない。

 

「ほへッ❤❤ほお゛ぉっ❤」

「気分出てきたじゃねえか。そろそろちんぽ欲しくてたまんねだろ?」

「ぅうぅあ❤❤」


 マンコの襞を伸ばされ悶える尻に、熱くて硬いものが押し当てられた。むっちりと脂が乗って膨らんだ尻とは対照的な肉の槍。牛人のちんぽがデカ尻の谷間に潜り込んで、竿の長さを見せつけるようにして身を擦り付けてきた。

 そんなことをされたら、呪われた身体は完全に堕ちてしまう。雄の熱で自分を溶かして欲しいとマンコが更に汁を大量に分泌する。この雄に孕まされたくて、総排泄孔が指を食いちぎるように締め付けを強くする。

 

「へっ、欲しがりマンコが。指よりも太ってえのでイカされてえんだろ?離しやがれ」

「ん゛お゛ぅううっ❤❤」


 乱暴に指を引き抜かれ、鳥人のマンコが収縮と拡張を繰り返した。隙間を埋められていた孔が突然擦りながら指を引き抜かれて、皺を伸ばされきった総排泄孔からプシュプシュと潮のような愛液が飛び散った。高価な詩人ようの衣服が汚らしいマンコ汁で汚れ、じんわりとシミが拡がっていくがそんなこと気にする余裕は無い。それよりも、尻で挟んでいる逞しい雄が欲しくてたまらない。

 

 自分よりも頭一つ背の低い雄に潤んだ目を向けると、鳥人は媚びた腰つきで尻を揺する。あなたの雌だと示すその仕草に牛は満足そうに舌なめずりし、力まかせにテーブルへと突き倒す。

 

「あ゛うっ❤ら、乱暴はしないでください❤❤」

「ピーチクうっせえな。まんこ使われてねえならまんこ拡げてハメやすいようにしろや」


 自分を性処理用の道具としか扱っていない言葉だ。ズボンを膨らませているのは腹の突き出た牛の雄。きちんと風呂に入っているか怪しい汗臭さとパイプの匂い。毛並みもぼさぼさでちんぽ以外はおよそ雄として優れたところがない。

 しかし、鳥人にはその醜悪さも侮蔑の言葉も極上の愛撫だ。雌孔をひくつかせ、むちむちの下半身をくねらせるのを止められなかった。今の鳥人を支配しているのは雄に孕まされたいという根源的な欲求で、ちんぽさえ逞しいのならばそれ以外の全ても興奮材料になる。

 

 ベルトを抜かれたズボンをゆっくりと脱ぎ下ろすと、顔の空色の毛皮と同じ羽毛に包まれた尻肉が露わになる。ぴょこんと生えた尾羽が可愛らしいが、尻の豊満さと肉付きの良さは可愛らしいという印象をかき消していた。肥えた尻肉はわずかに垂れていて、少し身じろぎすると柔らかさを見せつけて揺れる。そして両脚の間では粘液をまとわりつかせた鳥人のマンコが見えるのだ。そのさまは妖艶としか形容できない。

 

「……ぐひっ。いいよなテメエら冒険者は。極上のケツをタダで使えんだからな」


 牛の雄は劣情を隠さず鳥人の尻を鷲掴みにする。どこまでも指が沈み込みそうな柔らかさに溺れながら、猛るちんぽを総排泄孔へと添える。ある程度冒険者として経験を積んだものはマンコの感度だけでなく具合も上がる。ちんぽをより咥えこみやすい雌孔へと進化するのだ。

 この鳥人が中堅ともいえるほどの腕を持っていると知っているから、牛の興奮は燃え上がる。どれだけ良い声で鳴いているくれるか。ちんぽに媚びてくれるか。期待に鼻息を荒くし腰を突き出そうとして――

 

「おっと、そこまでだ。おれらの仲間に汚ぇ手で触るんじゃねえよ」


 その時、牛の手を捻り上げる者がいた。

 

「なッ!なんだ、てめえっ!」

「こいつの仲間だよ。ちょっと手を出すぐらいなら大目に見てやるけどよ、ちんぽで言う事聞かせるってのぁ調子に乗りすぎだぜ、エロ親父」


 鳥人が顔を上げると、そこにいたのは獅子の男だった。鳥人と同じ年ごろで、豊かなたてがみを伸ばし放題にしている大柄な戦士だった。鳥人も長身だが、それを上回る体躯に加えて横にも膨らんでいる。筋肉と適度な脂肪を詰め込んだみっちりとした身体は、物語に出てくる英雄そのもののように逞しかった。


「アル、さん……?」

「だいじょぶか、シャント。危ないとこだったな!」


 しかしアルは英雄然とした身体に似合わぬ気安く、子供っぽい笑い方で牙を見せる。顔も男前と言えるのだが、表情筋の使い方が大げさで落ち着きがない。身体は立派な雄なのに、顔つきのおかげで威圧感がまるでなかった。

 手足は血管を浮きだたせ、腰は大樹さながらに太くどっしりとしている。身体のどこにも細い部分が無い。見てくれだけではなくその力は本物のようで、手を振り払おうとする牛を全く意に介していなかった。

 

「まずは、服着たらどうだ。こんな男にいつまでも身体を晒しているものじゃない」


 降ってきた優しく、落ち着いた声色がして身体にマントをかけられた。牛の男に引きはがされたそれで慌てて身体を隠すと、昂っていた身体が急激に熱を失っていくのが分かる。

 マントを渡してくれたのは銀毛の狼――ヴァルギットだ。獅子をさらに一回りでかくした巨漢で、並外れた怪力でなければ着ただけで潰される板金鎧を身に着けていた。獅子は筋肉と脂肪の比率によって丸みを帯びた印象を受けるが、この狼は筋肉が山脈さながらに盛り上がり、どこもかしこも硬く、ゴツゴツとしているように思える。あくまで見た目だけで、どこまでも優しい人であると鳥人は知っているが。

 

「冒険者相手に下半身を使って脅すとは、恥も商売人としての道徳心も無いようだな」

「ああっ!?この鳥野郎がケツを振って誘ってきたのが悪いんだろうが!テメエだってちんぽもらえりゃ誰にでも股開くんだろうがよ!色狂いの雌犬がっ!」

「……本当にそう思うか?私がお前のような下種に本気で抱かれたがると、本気で?」


 ぐるる、と低い唸り声を上げるとそれまで威勢が良かった男がひっと息を呑んで押し黙る。銀狼は大剣に手をかけてすらいないが、その瞳と唸り声に込められた殺気は軟弱な中年男を黙らせるに充分なものだった。

 怯えて目を伏せた牛を見ると、アルはようやく手を解放してやった。恐怖で萎えたちんぽにちらりと視線をやるが、すぐに視線を戻して寛大な微笑みを口元に宿した。

 

「遊ぶのはいいけどな、ほどほどにしないと痛い目見るぜ?おっさん、冒険者に手を出しては金せびってんだろ?」

「う、うぐ……」

「次におれの仲間に手ェ出したら腕ヘシ折るからな。真面目に商売しとけよ?いいな?」


 脅しではないぞ、とアルは牛の角を引っ掴むと腕の筋肉を膨張させた。ミシミシと悲鳴を上げる白く立派な角に牛は『分かった!分かったから!』と情けなく泣き叫んだ。その惨めさたるや、マンコを濡らしていた自分が情けなくなるほど。シャントはズボンを吐き直しながら顔を紅潮させた。

 

「んじゃ、行くかー。目当ての地図は手に入ったんだろ?」

「は、はいっ!大雑把ですけど目的の未踏破地域の地図が買えました!状態もいいやつですっ!」

「なら、こんな薄汚い場所にいる必要は無いな。宿に戻るとしよう」


 ヴァルギットは汚物など視界に入れるのも不快であると、シャントに肩を貸すと店から立ち去った。アルも頭蓋骨の軋む痛みに泣き叫ぶ牛――その萎えたお粗末なちんぽを最後に瞳に映してから薄暗い店内から出て行った。部屋に残ったのは、悲鳴と恨み言を繰り返す牛の声だけだった。

 

 ***

 

「す、すいませんでしたっ!」


 日の当たる大通りへと出ると、シャントは震える声で詫びる言葉を吐き出した。自分で自分を説教してやりたかった。情報屋で買い物をしてくるだけ。子どもでもできるおつかいと変わらない。それが、ちんぽ欲しさに尻を突き出して、パーティから預けられた金まで渡そうとしてしまった。娼婦は金欲しさに身体を売るが、自分は金を渡して身体を求めたのだ。人として最低だ。

 

「しゃーねーだろ!おれらは冒険者なんだしな!こんな時もあるって!」

「あの男の評判を聞いていたのに、きみを一人で行かせたおれたちも悪いんだ。気に病まなくていいぞ」


 しかし、二人の雄の声は怒りが無くどこまでも優しい。それがシャントの申し訳なさを更に膨らませる。この二人はいつもこうだ。戦いになればシャントたち魔法使いを自分の身を呈して守り、敵に率先して切り込んでいく。勇ましい戦士であり、どこまでも仲間想いだ。戦いだけではなくシャントをいつも安心させてくれるのがこの二人だ。

 

「アルが念のため様子を見に行こうと言い出したおかげだな。やはりお前は勘が良い」

「だろっ!ヴァルに褒められるはレアものすぎてめちゃ嬉しいな!」

「褒めたいのに、何かしらやらかすからだろう。私もしかめ面ばかりしたくないんだぞ」


 冒険者が行きかう大通りの中でも、やはり二人は目を引くとシャントは後を追いながら熱っぽい息を吐いた。二人の体格はそこらの戦士が頼りなく思えるほどに圧倒的な力強さで、すれ違う人々は信じがたいものを見たと言いたげな顔で二人の踵から耳の先まで舐め回すように見ている。筋肉でぱんぱんに膨らんだ身体が歩行に合わせて弾むさまはあの牛店主のような雄好きにはたまらないだろう。幸か不幸か、総排泄孔持ちであるシャントには誰かを犯したいという欲望がさっぱり理解できないが。

 

 アルは赤のサーコート付きの鎖鎧を、ヴァルギットは深い青紫色の板金鎧をを装備している。どちらも魔法の品であり、ある程度経験を積んだ冒険者でなければ手に入れられない代物だ。これを手に入れるまでシャントはアルたちとさまざまな冒険をしてきて、もはや駆け出しとは呼べないぐらいの実力を備えている。

 

 シャント自身も冒険者としての実力はある方だと思っているし、外見も吟遊詩人として不足が無い華やかなものだと自負している。しかし、この二人の雄そのものの屈強な筋肉を見ていると、自分がどうしたって情けなく思える。

 

「シャント~~、どしたんだよ。落ち込むなって言ってんだろー?」


 またため息を吐いていると、アルががっしりとした腕で肩を抱きしめてくる。汗の匂いとお日様の匂いを近づいた首筋から感じて、シャントはきゅんきゅんと総排泄孔をうずかせた。あの牛店主のだらしない身体とは違った、鍛え上げられた鋼の肉体。相手は仲間だというのに、抱かれたくってたまらなくなる。

 

 それが分かっているからか、アルもすぐに身体を離す。出来立ての氷山すら心を許しそうな温かい笑い顔で、ぱっと光を含んだ柔らかい空気のようなものをシャントに与えてくれる。

 

「いつもシャントは街で情報収集してくれるしな、たまーに悪いヤツに当たったりすんだろ!」

「でも、ぼくは冒険者なのに。アルさんたちに助けられてばっかりで」

「おれの方が助けて貰ってるって!だからこれからも助け合いっこで行こーぜ!なっ!」


 アルの騒々しくて、けれど耳障りではない励まし。そして自分たちを見守ってくれるヴァルギットの瞳に気づくとシャントの心は雲間から光が差し込んだように明るくなる。シャントは吟遊詩人として交渉や説得に長けているが、この二人の言葉の方がずっと素晴らしく、人の心を救ってくれると思えた。


「お、ようやく来たか。儂らの方も資料が集まったぞ」

「シャント、無事だった、か?」


 そして、この二人にもあらゆることで助けて貰っている。ゆったりとした緋色のローブに身を包んだ竜と、地味な色合いの目立たぬ服装をしたハイエナが宿のテラス席でシャントたちを待っていた。

 シャントは街中での情報収集には長けているが、野外での探索は巧みではない。それに魔法の知識や歴史に詳しいわけでもない。アルやヴァルギットも敵を真正面から打倒すことは得意だがどうしたって不得手なことはある。

 

 ハイエナのドリッズは深い森の中の探索もゴブリンの砦も自分の家同然に潜み、必要とあれば親玉の喉笛を切り裂く腕前を持つ狩人であり盗賊だ。無駄な脂肪を削ぎ落している身体だが、ヴァルギットのように筋肉に鎧を実らせるのではなく、しなやかな印象を受ける身体だった。それでもシャントよりずっと太く、背も高い。

 

 竜のロットは剣の腕以外の力もあるとアルに教え込んだ男だ。熟練の魔法使いで森羅万象あらゆる知識に精通している。

 この二人がいなければ、シャントたちの冒険はすぐに立ち行かなくなってしまうだろう。

 魔術師らしいモノクルと真っ赤なローブを身に着けているが、その肉体は戦士同然に筋肉を実らせている。どこもかしこも筋肉でムチムチしており、ローブの上からでも筋肉の陰影がくっきりとしていた。

 

「さ、地図を見せてくれるかね?シャント。儂も未踏破地域の伝承を調べてきた」

「おれも、未踏破地域に行ったっていう狩人からいろいろ、聞いた」


 二人にせかされて、シャントは慌てて買ってきた地図をテーブルの上へと拡げる。ドリッズとロットも自分たちが手に入れた情報を取り出すと、興奮が抑えきれない様子で話を切り出した。

 

「では、情報を纏めよう。『マンコの感度が上がる呪い』それを解くための秘宝について」


 ドリッズは下腹部を撫でまわすと、自身が持ってきた一枚の羊皮紙を取り出す。そこには震える手で描かれたような風景が記されていた。岸壁を削り出して作られた形状の巨大な男性の石像。その足元でぽっかりと口を開いている洞穴。

 

「じいさんの狩人言ってた、ここに入って、呪いを解きたければ迷宮を攻略しろと言われた、って」


 シャントも胸を高鳴らせて地図を広げる。そこは未踏破地域と呼ばれる人の手が入っていない、もしくは人がその版図を拡げようとして失敗した場所。かつて冒険者たちが立ち入り、逃げ帰るか全滅した極めて危険な領域だ。

 そこにはいくつかの特徴的な地域や遺跡について記されており、岸壁には石像の絵と一緒に遺跡の迷宮の名前とおぼしきものが記されていた。

 

「エロトラップダンジョン――ここに呪いを解く秘宝があるに違いありません!」


***


 エロトラップダンジョン。

 そこは通常の魔物やトラップではなく冒険者を辱め、性的に苦しめ凌辱するまともな冒険者ならば足を踏み入れたいとは思わない最悪な迷宮――というのが前時代の常識だ。

 

 レベルとマンコの感度が比例する呪いが拡がっておよそ100年。この世界では冒険者はみなマンコで気持ち良くなりたいと願う。ゆえにエロトラップダンジョンとは快楽のついでに財宝が手に入る冒険者にとっての楽園なのだ。なにせ辱める代わりに、エロトラップダンジョンでは命の危険が無い。凌辱された後にはダンジョンの後に排出されるのが共通している。

 

 加えて、エロトラップダンジョンにはほとんどの場合マンコに快楽をもたらす類の財宝がある。それはマンコの感度を上げる秘薬、常にマンコをほじくってくれる玩具、いつでも竿奴隷になってくれる魔人を呼び出すものだったりする。呪いが蔓延る以前はごみ同然だが、今の時代の冒険者には喉から手が出るほど欲しい財宝だ。

 その美味さ故に、エロトラップダンジョンとは冒険者を救うための神の贈り物だと信じられている。

 

 そして、エロトラップダンジョンが攻略されるうち一つの信仰が広まる。

 

 マンコにかかった呪いを解く秘宝があるのではないか?

 

 冒険者を救うためのダンジョンならば、この忌まわしい呪いを解くための秘宝があるはずだ。まともな冒険者、まともな人生を送るための神の祝福が。

 

 なんとも都合が良い思考だが、まだマンコに脳みそを支配されていない冒険者たちはそう考え始めた。この呪いを解くためのエロトラップダンジョンを探し、自分たちを、そしてこの世界の冒険者を救うのだと。

 

 シャントたちも、その都合の良い願いを持った冒険者パーティの一つである。

 

「ここが、エロトラップダンジョンでいいのか?」


 ヴァルギットが眼前に広がる洞窟と、巨大な石像を見て呟いた。洞窟の入口は真っ白な門があり、石像にも白い石材で装飾されていた。

 シャントが手に入れた地図やその他の情報を照らし合わせてもここがエロトラップダンジョンである可能性が高い。それでも情報が誤りであればという不安は付きまとう。ここにたどり着くまで長い旅、そして魔物との戦いを続けてきた。多くの経験を積んだ結果マンコの感度はまた上がり、禁欲生活と合わせて乳首がシャツに擦れるだけでも軽いメスイキをしそうだった。これが無駄足であれば自分たちはただ人としての終わりに近づいただけになる。

 

「安心しろ。これがエロトラップダンジョンであることは確かだ。秘宝がおれらの呪いを解くものかはともかくとしてな」


 片眼にかけたモノクルを持ち上げてロットが安心させるように呟いた。石像の造形や洞窟近くに刻まれた文字、そして材質を注意深く観察しては満足そうに頷いている。

 

「この石像は岸壁に掘りこまれておるように見えるが、違う。作り出した石像を岸壁へと融合させたものだ」

「作り出したって魔法でかー?」

「いや、魔法でもたやすくできることではない。これはエロトラップダンジョンに頻繁に見られる現象だな。加えて、この石像はそう古いものではない。できてから数十年も経過していまい」


 ロットの言葉に全員が息を呑んで石像を見上げた。この石像は街にある塔や王城に並ぶ大きさがある。それこそ数百人の人夫が長い年月をかけて作らねばならないものだ。しかし、この地域にはまともな村すらないのだ。人がいる街までは、数週間の旅路と狂暴な魔物を攻略しなければいけない。

 

「狩人のじいさん、ここ来たの30年ぐらい前」

「それより以前には存在していたことになるが……正確な年月は分からん。確かなのは、『呪い』が蔓延って以降にできた迷宮ということだな」

「つまり、神様がぼくたちを助けるために作った迷宮!かもってことですね……」


 シャントはその石像に畏怖を感じて足を竦ませるが、同時に高揚感を覚えていた。攻略されていないエロトラップダンジョンは非常に貴重だ。マンコ狂いのベテラン冒険者が即座に攻略してしまうので、中堅以下の冒険者が攻略できる機会はほとんど無い。もしもベテランに攻略できない高難易度のものなら中堅冒険者に攻略できるわけがない。

 

 だから未攻略の冒険者を見つけられるのは非常に幸運だ。これが運命であり、自分たちがこの呪いを解く英雄になると定められていたのではないか。そんな妄想に酔いしれる。

 

「でも、攻略できなきゃ意味無い。おれ、先に調べるから後ろからみんな来る」


 妄想から覚めると、ドリッズが既に洞窟の入口まで這って罠を調べているところだった。自分と違い役割を理解して仕事をしているドリッズに敬意を抱き、同時に自分が恥ずかしくなる。

 指の先だけ空いた手袋を付けて、ハイエナの手が用心深く洞窟の入口をまさぐっていた。いつも騒々しいアルもこの時ばかりは静かに待っている。ドリッズが罠を見逃せば、そのままパーティの全滅に繋がるからだ。

 

「……ん。大丈夫、罠無い。ただ、壁に呪文ある。おれわかんないもの」


 ドリッズが指さした先を見ると、壁から天井を伝い真正面の壁と床へグルリと円を描くように呪文が記されていた。シャントもそれなりに言語には精通しているが、全く知らない文字だった。

 となれば自分の出番であるとロットが壁の文字を調べ始める。こんな時シャントは役立たずだ。調査中、周囲の警戒はアルとヴァルギットがしてくれている。どんくさい自分が全く気付かない間に、二人が敵の気配を察して動くのである。

 今、ロットがしているようにパーティの知識を担当することもできないし、ドリッズのように先行して罠を探すこともできない。街中での社交的なやりとり以外では、自分がどうしても無能に感じた。その間にに、ロットは調査を終えたようで顔を上げる。

 

「分かったぞ。これは攻撃系の呪文ではないな。通ったものを精査する類のものだ」

「精査、とは?強さや能力を推し量るということか?」

「具体的にどこを調べるか、までは確かではない。ただ強さよりも精神や思考を調べるものだ」

「危険、無い?」

「直接的にはな。過去の心的外傷を調べるようなものなら、後からそれを利用し精神攻撃を仕掛けてくるかもしれんが」

「なら、気にしてもしゃーねえし行こうぜ。エロトラップダンジョンなら死ぬような罠は仕掛けてこねえだろ」


 その言葉に全員が頷くと、ドリッズを先頭にして再び洞窟を進み始める。冒険者とは危険を冒す者だ。たとえここに秘宝が無くとも不確かな危険に怯えて帰るなど考えられない。シャントも不安を抱えつつも逃げ出そうとは思わない。

 

 ドリッズが先行し、アルとヴァルギットが鎧を纏わない二人を前後に挟む形で進む。未知の洞窟では、例え分かれ道がなくとも背後から奇襲を受ける可能性がある。壁を壊し、壁をすり抜け、構造物に擬態するなど魔物の戦略は枚挙に暇がない。こうして鎧の厚い戦士を前後に配置するのが冒険者のセオリーだ。

 

「壁や地面、様子が変になってきた。だいぶ、奥きてる」


 周囲の様子を見てドリッズが呟くが、シャントには良く分からなかった。たぶん、隣で歩いているロットも同じだろう。魔法とランタンで光源は確保しているがそれでも周囲は薄暗く色まで明瞭に見えるわけではない。ドリッズは夜目が聞いて、暗闇だろうとはっきり周囲を視認できる。これも偵察役を任される理由の一つだ。

 

 二人の戦士はハイエナほどじゃなくとも『視える』ようで周囲の様子を詳しく教えてくれた。天然の洞窟めいていた入口が白く滑らかなものに変わり、質素な装飾がほどこされるようになっているらしい。その多くは神々の像や信仰を表す聖句のようだが、ロットにもシャントにも分からない。こんな時は神学をもっと学ぶべきだったと後悔するな、とヴァルギットが少し申し訳なさそうに言った。

 

 騎士の中には教会で神学や宗教について学ぶものがいるが、ヴァルギットはあくまで神に誓いを捧げて冒険を捧げているだけだ。自分の知識が及ばないことが悔しいのだろう。

 

「仕方ないですよ、ヴァルさんは本職の僧兵でもないんですし。ぼ、ぼくだって全然分かりませんし」

「神学についてはおれの領分だからな。きみには交渉や情報収集で役立って貰っている」

「そ、それを言うならヴァルさんも戦いで活躍してますし、できないことがあるのは、仕方ないじゃないです」

「そうか?じゃあ、できないことを気に病むのはやめるとしよう……お互いにな」


 怜悧な顔に温かい微笑が花咲くのを見て、シャントは自分が気遣われていることに気が付いた。自分が野外での冒険で足を引っ張っていると落ち込んでいたのを見抜かれていたのだ。

 自分の内心すら隠せていない未熟さを恥じると同時に、胸にへばりついていた重苦しさがすっとほどけていくのを感じた。自分たちはパーティであり、できないことは他の者に頼ればいい。冒険を続けている間に何回も言われたことだ。

 

「その真面目さがぬしの美点だが、もう少し不真面目になって良いぞ。儂やアルを見習ってな」


 ぽん、と背中を叩いて竜も同じように温かい笑みを浮かべていた。魔術師でありながら自分よりも遥かに逞しい大理石を掘りこんだような筋肉の塊。ごつごつした大きな手で背中を撫でて貰っていると父親に慰められている気分になる。その落ち着きぶりから父親以上の年齢が離れていそうだが、この竜はパーティみんなの父親のように優しかった。

 

「――おおきな門、見つけた。みんな気をつける。様子おかしい」


 その穏やかな雰囲気を冷却する声がした。全員がドリッズの声に警戒態勢へと移行する。ドリッズが曲がり角の先を覗き込みながら手招きをしていた。角の向こうからは強い光が差し込んでいて、壁や地面の白い材質もはっきり見えていた。石膏や大理石とも違う、白い材質。

 ドリッズが招くのであれば危険が無いと判断して、ゆっくりと曲がり角へと向かう。角の向こうを覗き込んでみると、そこは大人が20人ほどは入るであろう大きな空間になっていた。奥には椅子が5個。加えて、床には5個の箱が置かれている。

 

「財宝が入ってる……わけねえよな。一本道だし、罠すらないし」

「箱は5個。儂らも5人。となると嫌な予感しかせんのう」


 明らかに通常のダンジョンとは違う展開にみんな困惑している様子だった。シャントも敵に遭遇せず、宝箱が見つかるダンジョンなど経験したことがない。罠だとしてもあからさまだ。

 

「おれ、見てくる。なにかあったら、頼む」


 想像するよりも自分で確かめるべきだ。そう言いたげにドリッズが慎重に箱へと近づいていく。床に這って罠を警戒し、壁や天井にも注意を払っているが罠は感知しないようだ。

 

 並んだ白い箱へと近づこうとして、ドリッズの無表情な顔に明確な動揺が走った。尻尾を立たせたまま、助けを求めるように仲間たちを呼ぶ。普段のドリッズと違う様子に不安を感じながら箱へと近づくと、シャントたちはドリッズが動揺した原因をを理解をする。


「なんで、ぼくの名前が……!」


 無機質な白い正方形の箱。その箱の上部には小さく名前が書かれていた。シャントたちが良く知っている名前――仲間たち全員の名前が一つの箱に一つずつ記されていた。これはお前の為に用意してやったものだ。そう告げるように。


「これは……まさしく神の御業でもなければ成し得んぞ。入口の呪文で儂らの情報を精査するにしても、その後で箱を準備したのか?しかし……なんのために」


 ロットもこんな状況に対しての知識は無いようで明らかに狼狽えた。この迷宮へ自分たちが来ることを予期していたとでも言うのか。それとも、この迷宮に来た者のための箱を創り出したのか。どちらにせよ、ロットの知る魔法では成し得ないことだ。

 

「わかんねえけど、まずは箱を開けるなり、椅子を調べるなりした方がいいだろ?ドリッズ、頼めるか」

「あ、そうだ、な。ちょっと待て」


 アルの言葉にドリッズも動揺が静まったようだ。まずは椅子を調査して、座ると手足が拘束される仕組みであることが分かった。また、ロットが魔法を確認したところ転移の呪文がかけられている。術式からして座った者を遠くへ跳ばすもののようだ、とロットが説明してくれた。エロトラップダンジョンにはパーティを分断する罠がある。その一部だろうと予想がついた。

 

 次いで箱に罠や魔法が仕掛けられているかを確認し、ゆっくりとドリッズの名前が書かれた箱を開ける。何が起こっても対応できるよう全員が武器を構えていたが、ドリッズが箱の中から取り出したのは派手な柄をした布切れ――娼婦が付けているような下着だった。

 

「なんだ、これ……?ん、箱の底になんか、書いてる」


『こちらはドリッズさまのためにご用意した防具です。頼りなく見えますが魔法の品のため戦闘、防寒、耐熱の点では問題なくご利用いただけます。こちらをお持ちになり帰っていただいて問題ございませんが、扉の奥に進まれる場合は装備していただく必要がございます。その際、装飾品を除いた衣服や武器はこちらの箱に保管をお願いいたします。パーティの方全員が適切な装備をされていない場合は先へ進めません。準備ができましたら全員で椅子に座ってお待ちください。

 

 また、こちらの装備にはドリッズ様に相応しい《受信体質》《聴覚強化:特殊》の魔法が付与されております。ご納得いただける場合のみ装備をお願いいたします。』


 箱の底には、共通語でそう記されていた。自分の名前がまたも記されていることに嫌悪感を覚えている様子だが、それよりも文章の内容に関心を惹かれているようだった。魔法の品、という魅惑的な説明とこの全員が『適切な装備』をしなければ先へ進めないという言葉。そして、文章の最後に記された付与されているという魔法。

 

「《聴覚強化:特殊》は悪いものではなさそうだが……《受信体質》とはなんだ」

「力になれずすまんが、儂にも分からん。とりあえず儂らも箱を開けるべきだの。説明文のとおりなら儂らにも装備が入っているはずだ」


 ロットの言葉に全員で箱を漁ってみると、やはり下着のような装備が入っており説明文が記載されていた。違うのは最後の装備に付与されている魔法の部分だ。

 

 『こちらの装備にはアルフレッド様に相応しい《双子の女神》《欠損部位即時回復》《痛覚変換:特殊》《豊穣神の祝福》の魔法が付与されております。ご納得いただける場合のみ装備をお願いいたします』

 

 『こちらの装備にはヴァルギット・ハインツ様に相応しい《聖母の胸鎧》《聖母の恵み》《双子の聖母》の魔法が付与されております。ご納得いただける場合のみ装備をお願いいたします』

 

 『こちらの装備にはロットンミスト・メテオライト・フォルセット様に相応しい《魔力高速回復》《魔力物質化》《余剰マナリーク》《マジックハッピー》の魔法が付与されております。ご納得いただける場合のみ装備をお願いいたします』

 

 『こちらの装備にはシャント様に相応しい《創造神の豪槍》の魔法が付与されております。ご納得いただける場合のみ装備をお願いいたします』

 

 なんだこれは。箱を漁った全員の反応がそれだった。誰にも明かしていないフルネームを記されていることに恐怖して、入っていた下着の布面積の低さと派手な柄に顔を赤らめる。何よりも理解しがたいのは付与されている魔法の名称だ。


「おれの良く分かんない」

「うぅ、この《創造神の豪槍》しかないのは何故なんでしょう。みなさんはいっぱいあるのに」

「何やら優秀そうな魔法も含まれているな。《魔力高速回復》はそのまま受け取るならば魔法使い垂涎ものの魔法ではないか?」

「私のものも悪い魔法には思えん。防御や回復の性能が上がるのだろうか」

「おれのもわかんねーけど、《欠損部位即時回復》は絶対強いだろ!他もなんか強そうだしな!」


 手に取っているのは下品な下着なのだが、書いてある魔法名を確認するとシャントたちは嬉しそうに尻尾を揺らした。冒険者とは強力そうな装備が手に入ればとりあえず喜んでしまう単純な生き物だからだ。

 ロットが魔法を調べてみたが、分かるのは記載されているもの以外に魔法や呪いは無いというところまで。魔法の詳細までは判別できなかった。

 

 一通り装備を調べた後、下着をはいて椅子に座ってみることが決まった。他に進めるルートも無いし、エロトラップダンジョンである以上命の危険までは無いからだ。

 

 何よりも、ちんぽをようやく隠せる程度の下着を見ていると欲求不満のマンコがびくびくと蠢いて仕方が無かった。これをはいた自分が雄に組み伏せられて、犯される姿がどうしたって脳裏に浮かぶ。誰も口には出さないが、ちんぽを長らく咥えこんでいないマンコは魔法の力無しでも暴走しかけていた。

 

「……これでちゃんとはいたことになんのか?微妙に小さくねえか、これ」


 アルはいつもの陽気に羞恥心を含ませて下着を引っ張った。アルの下着はいわゆるビキニパンツで、茶褐色の毛皮とは対照的な真っ白なものだった。動きやすく軽いため、下半身の装備をビキニだけにした戦士ならば珍しくもない。しかしアルのビキニパンツは明らかにサイズが小さかった。尻尾の下まで通したビキニは布地をわずかに見せるだけで、ほとんどの部分が膨らんだ大殿筋の谷間に隠れてしまっている。後ろから眺めれば下着をはいているとはぱっと見思えない。尻尾の下の三角と腰に巻き付く布地が辛うじて下着をはいていることを証明していた。無論、正面の有様も酷いものだ。巨根といえる獅子ちんぽに貼り付いた布袋は亀頭の形や金玉の膨らみまでもくっきりとさせていて、アルの肉体をいやらしく誇張していた。

 

「お前のも大概だな。これを用意したやつは品性というものがない」

「確かな魔力を感じるが……この布地の少なさにどうやって魔力を織り込んでおるんだ、これは」

「これ、なんの意味ある?網の下着、意味不明」


 他の面々の下着も酷いものだった。

 ヴァルギットはアルと同じデザインの白いビキニだが、胸を包むためのトップスが付属されていた。当然ながらサイズは上下とも合っておらず、ヴァルギットはでかい尻と大胸筋の大部分をはみ出させるはめになる。普段のヴァルギットならば大胸筋を露出させることなど恥ずかしいとは思わない。しかし下着をつけていると何故かはみ出している部分が気になって腕で両胸を隠してしまう。

 

 ロットの下着――とも呼べないものは一言で言うなら極薄の前掛けだった。腰に糸を通し、スリットの前に布を垂らすだけのもの。しかも薄紫に星の光を散らしたような派手な布は恐ろしく透明度が高い。スリットの縦筋が布越しに分かってしまうような透明度だった。尻にも同じように薄布を垂らしているが、太ももの付け根にぎりぎり届かない程度の長さで何を隠すためにあるのか分からなかった。そよ風がふくだけでもロットの恥部は丸わかりになってしまうだろう。

 

 ドリッズの下着はちんぽを隠す程度の前袋と網を組みあわせたものだ。赤や紫や緑、ハイエナの地味な毛色とは違う彩り鮮やかな紐に両脚を通す下着。タイツのちんぽを覆う部分以外を全て紐にしたものを想像すれば分かりやすいだろう。紐の数は少なく、組み方も大雑把なためにドリッズの下半身はほとんどが露出している。例にもれずサイズが小さいのか、紐がロットの豊満な尻肉やふくらはぎへと食い込んでいた。

 

「お前らのも酷いなー。シャントのはまともじゃね、それ?」

「そうですね……ビキニだけどサイズは普通ですし」


 シャントのものだけはまともな下着だった。きついサイズではないビキニで、尻肉はしっかりと隠れ股間を強調することもない。もっともシャントは総排泄孔で膨らみを作るようなちんぽは無いが。

 自分だけまともな下着を与えられていることは喜ばしいが、少しだけ不安だった。何か、恐ろしい罠が仕組まれているのではないか。

 

「気にしてもしゃーねえだろ。どうせこいつを装備するしかねえし、この罠付きの椅子に座るしかねえんだ」


 不愉快そうに指さした先には5つの椅子があった。埃一つない革張りの椅子には、罠と魔法が仕込まれていることが分かっている。それを理解していても自分たちの身体を預けなければいけないのだ。

 

「おれらなら大丈夫だ、だろ?」

 

 不安、屈辱、恐怖。それらを抱えながらもシャントたちは頷き合う。一人だけ座っても何も起こらないことは確認済。誰も助けてくれなくなることが分かっても、全員で座るしかない。おそらくは、拘束された後に転送の魔法が起動する。全員が離れ離れになってしまうのだ。

 

「ここで帰るわけにはいかない。そうだろう?」


 ヴァルギットの言葉にも誰も答えない。口に出さなくたってみんな分かっている。シャントだって同じだ。危険を冒し、仲間を信じるのが冒険者。

 

「また、後で会いましょうねっ!」


 少しだけ震えた約束の言葉。全員は頷き合って革張りの椅子へと身体を預ける。少しだけひんやりとしているが座り心地は良く、冒険者の身分には縁がない高級品に思えた。

 

 しかし、これから起こることは全員が分かっている。全員が椅子のひじ掛けに両手を預けると、それは起こった――無機質な金属の輪が飛び出して両腕を拘束したのだ。

 

「わ、わわっ!やっぱりっ!」

「落ち着け、この後は転送の呪文が発動するだろうから、暴れると危な、い……?」


 その異変に気付いたのはロットだけだった。確かに魔術が発動する気配は感じる。空間が歪曲し、遠方と此処を繋げる魔術。だが、自分たちを飛ばす気配は無い。逆に何かがこちらへ向かって転移してくるような魔力の動きを感じていた。ロットが調べた術式とは明らかに違う効果が発動している。


「いかん!これは儂らを転移させるためのものではない!」

「ああっ!?おれらをダンジョンの奥に飛ばす仕掛けじゃねえのかよ!だって他に入口もなんも」

「仕込まれていた術式が偽装されていたのだ!いかんぞ、このダンジョンは儂らが考えていたよりも悪辣――」


 その警告はあまりにも遅すぎた。

 空間がひび割れて『それ』が現れたのだ。おぞましき怪物ならば命の危険を覚えただろうが、パーティが感じたのは未知の存在に対する恐怖だった。

 

「な、なんだこれ、ワーム?」


 ひび割れた空間から現れたのは例えるなら巨大な白いヒルだった。継ぎ目が無い長く太い胴体に、先端にはぽっかりと黒い口が空いている。おぞましいのは、その口から何本もの白い触手が飛び出していることだ。

 マンコが淫乱と化した冒険者たちは本能でこのおぞましい魔物が何をするかを理解して、マンコを疼かせた。どれだけ高潔に、理性的であろうとしても彼らは雄膣の疼きには抗えない。

 

「お、落ち着け!ここはエロトラップダンジョンだ!殺されることはないはずだ!快感に負けるな、しっかり意識を保て!」


 故に、仲間たちに警告を発して怪物を毅然と睨みつけたヴァルギットの精神は称賛に値するものだ。マンコは既に愛液で潤み、ビキニに押し込まれたちんぽは硬さを増しつつあるが、見上げた忍耐力だ。アルなどは、怪物の匂いを嗅いだ時からちんぽをぎんぎんにしているのだから。

 

「あ゛、あっ!やべえ、これ……っ!みんな、こいつの臭いを嗅ぐな、身体が、ちんぽがっ❤」


 ヒルのような怪物が口から発するのは例えるなら花の蜜を煮詰めたような蠱惑的なもの。冒険者にはお馴染の相手を魅了する香り。しかし、こんな如実に効果を発揮するものはアルは知らない。大抵の魔物相手ならばこんな簡単に発情することはない。まるで、自分を堕落させるためにあるような香りは簡単に脳にしみ込んでいく。身体が熱くなり、ちんぽが破裂しそうなほど勃起している。ビキニが食い込んでいる尻の谷間が愛液でぬるついている。

 

「……」


 ヒルは息を荒げている獅子の戦士へと物言わずにじり寄り、巨大な口を近づける。それはアルの娼婦じみた恰好を除けば怪物に食われて終わる戦士の物語の結末に見える。

 

「くっ!おのれっ、アルに手を出すでない!このような手枷など、くううっ」


 無論、仲間たちはアルが食われるその時をただ傍観しているわけではない。魔術をどうにか発動させようとあがき、関節を外し手枷から逃れようとする。しかし、それも長くは続かなかった。

 

「おのれこの手枷、魔術を妨害しよる――う゛っ❤」

「まずい、この魔物一体じゃな、い゛ぃつ❤❤」

「い、いかんっ❤こいつら何体もいるのか、ああっ❤」


 ずるり、と音を立てて空間のひび割れから追加のヒルが現れたのだ。3体の怪物はそれぞれ口から異なる香りを吐き出すとロット、ドリッズ、ヴァルギットへと噴射する。それは獅子の身体を発情させたものと同じく身体の隅々へと即座に浸透して、マンコを呪われた身体に巣食った雌性を目覚めさせる。どれだけ精神で抑え込もうとしても関係ない。神経を巡り、脳の一部を狂わせる香りは肉体に自分がちんぽ狂いの売女なのだと教え込む。

 

「み、みなさんっ!しっかりしてくださいっ!」


 唯一発情していないシャントは必死に仲間たちを呼ぶ。目の前で仲間たちに怪物が群がる中、自分だけが手を出されないのが恐ろしかった。自分だけが食われる方がはるかにマシだ。大事な仲間たちが、怪物たちに凌辱されようとしているのを見るしかできない。何か、自分にできることはないのか。必死に頭を巡らせるが、それを無意味だと嘲笑うように大量の液体を吐き出す音がした。

 

「ん゛ぉおおおぉぉ~~~~っ❤❤❤」


 水音の後にアルの間の抜けた嬌声が響いた。シャントが目をやるとそこには立派なたてがみや盛り上がった筋肉にまで粘液まみれにされた獅子の姿があった。怪物の口から放たれた大量の粘液は無色透明で、アルの毛皮を濡らし筋肉へとへばりつかせていた。加えて白いビキニを透けさせて、ぱんぱんに膨らんだ亀頭の赤黒さまでも暴き立てている。

 

「お゛っ❤なんだ、ごれっ❤❤おうっ❤おおおぅっ❤❤」


 粘液をかけられたアルの姿は明らかに異常だった。発情、という段階を超えて半ば白目をむいた状態で口を「お」の字にしている。腰をへこへこと動かして、尻を犯して欲しいとねだる雌犬の姿を晒していた。

 あまりにも無様な姿。マンコの呪いがある以上アルは男に抱かれることも魔物に犯されることもあるが、あんな痴態をシャントは見たことがなかった。まるで、知性というものを喪失してしまったかのような間抜けな面。

 

「あひっ❤これやばっ❤いく、勝手にマンコいくっ❤❤お゛うっ❤ヌルヌルしゅっげ❤逃げ、お前ら逃げでっ❤❤」

「アルさんっ!アルさん駄目です!しっかりしてぇ!」


 シャントの悲痛な叫びは聞こえていないだろう。アルの目が捉えているのは黒い口から伸びてくる無数の触手。本体と同じく真っ白なそれは全てがおぞましく醜悪な形状だった。先端が膨らみイボがついたもの。ブラシ状の毛が生えたもの。鉤爪上のもの。鋭い針は生えたもの。ちんぽの形をしたもの。それがどのような働きをするのか、想像するだけで身の毛がよだつ。

 

 しかし、それ以上に恐ろしいのはあの勇ましい獅子が恍惚とした顔で触手を見つめていることだった。敵愾心も勇気も無く、ただ愛おしい恋人へ注ぐ視線を向けていた。

 

「アル、さ……」

「へ、へへ❤ふへぇ……❤❤」


 呆けた顔で涎を垂らす獅子へと、ヒルはまたも大量の粘液をぶちまけた。夕日の色をしたたてがみが濡れて勇ましさを失い、雌が見惚れる豪傑の筋肉が汚らしい汁で汚される。そして、外見以上にアルの中身が汚染されたようだった。顔からは完全に知性が失われ、腰が断続的に跳ねている。シャントにも分かってしまう。いつも男らしい仲間の戦士は、粘液をぶちまけられて絶頂しているのだ。

 

 そして、この工程はただの下準備でしかなかったのだとすぐにシャントは理解する。無数の触手は獅子の全身へと伸びて、ありとあらゆる場所へと絡みついた。ぬるついた粘液を纏わせた肉質の蔓が、雄くさい筋肉を征服せんと這いまわる。

 

「んぉお゛ぉおおおおおっ❤❤❤すっげ、ああぁっ❤これすっげええぇえぇ❤❤」


 触手は情け容赦なかった。悲鳴を上げさせるための口以外――全ての孔へと潜り込んでアルの肉体と精神を凌辱していった。耳の孔でクチュクチュと音を立てて。乳首を花のように開いた触手で咥えこんで吸い上げる。へそも例外ではなく腹筋を粘液まみれにするついでに穿られる。

 当然、冒険者の最大の弱点を見逃されるはずもない。発達した太ももに巻き付いていた触手は股を割くようにして両脚を広げた。次いで醜悪なイボを無数に付けた触手が白いビキニへと潜り込んだ。触手が何をしようとしているか、シャントもアルも考えずともわかる。

 

「お゛ひっ❤これ太ぉ❤❤あおぅうおぉ❤ぶっといぃ❤マンコにはめられたらのーみそとんじゃう❤❤やめっ❤やめろぉ❤❤」


 尻に谷間で感じる太く凶悪な肉にアルは媚びるような声で懇願した。自分の身体はマンコだけでなく全身を狂わされており、こんな身体をデカくて逞しい触手で貫かれたらどうなるか分からなかった。魔物に犯された経験は何度もあるが、こんなにマンコが熱を持っていたことはない。どれほど心地よくなれるのかと、口角が吊り上がるのを止められない。

 

 そして、触手は感慨無い動きで尻穴を貫いた。獅子の興奮も逡巡も、なんの価値も無いと一息に。

 

 

「お゛ほおぉおお゛お゛おぉおおぉおぉ❤❤❤❤オマンコきたああぁああぁ❤❤❤」


 性器として仕上がっているマンコは慣らされずともなんの抵抗もなく触手を吞み込んでいく。マンコが触手に貫かれていくと勝手にアルの筋肉が痙攣する。イボが腸壁を抉るたびにちんぽがビキニの中で暴れまわる。

 

「う゛ぅうぉおおぉおおっ❤❤❤」


 直腸の奥、雄の子宮たる結腸を叩かれた後にすぐさまイボで腸壁を掻きむしりながら引き抜かれていく。その動作だけで獅子の皮かむりちんぽからはザーメンを噴きだすが、触手は構うことなくまたマンコを掘り進める。

 一突きごとにたてがみの生えた頭は殴りつけられたように跳ねた。

 肛門がブボォと汚らしい音を立てるたびにアルは鼻水を垂れ流して歓喜した。

 

「お゛ぉお゛う゛おっ❤❤❤マンコっ❤は、はひぃい゛ぃ❤❤マンコぎもぢぃいいぃ❤❤❤今までの、どのちんぽよりもお゛ぉおおっ❤❤」


 このイボつき触手でマンコをこそがれるのに比べればゴブリンやオークのちんぽなんてくそだ。男娼を高い金を払って買っていたことを後悔した。肛門をみちみちに拡げるぶっとい触手を突き入れられ、結腸をごんごん叩かれて、イボで前立腺を擦られるこの快楽に敵うものはない。触手は耳も乳首もちんぽもいじっているはずなのだが、暴力的なマンコからの快楽で脳がアクメ以外の機能を喪失していた。肛門をイボでめくり上げられるとちんぽから精液が飛んでビキニの中をぬるつかせた。この時間がずっと続いて欲しい。心からそう思っていた。

 

「アルさんっ!ぼくの声を聞いてくださいっ!あぁ、嫌だ、こんなの……」


 目の前で仲間が触手に包まれ汚い声で喘ぐ姿にシャントはガチョウが絞め殺されるような声で鳴いた。ついさっきまで仲間たちを導いていたリーダーが触手によって絶頂するだけの肉袋にされているのだ。

 

 ただ泣き叫ぶだけの自分では駄目だ。誰か、誰か助けてくれとシャントはいつの間にか静かになっていた他の仲間たちを見やる。もしかしたら、この椅子から解放されているのかもしれないと。しかし――

 

「あ、あああぁ……」


 目の前の光景を見て激しい吐き気が喉もとにこみ上げた。

 仲間たち、高潔な騎士も老練の魔術師も寡黙な狩人もそこにはいなかった。

 

「……っ❤❤――――❤❤❤ッ❤❤~~❤」


 シャントが目にしたのは、ヒルの怪物に身体をすっぽりと飲み込まれた仲間たち。あの忌まわしい粘液を吐き、触手を生やした口に胸まで捕食され、身体をガクガクと震わせていた。時おり聞こえるのは、ヒルが何かを啜り、しゃぶりつくような水音。

 

「~~~~~~~~っ❤❤❤」

 

 声は何も聞こえない。どんな顔をしているかも分からない。けれど、何が起こっているかシャントには理解できてしまうのだ。だって、ヒルの怪物が胴体を収斂させると仲間たちのちんぽからはびゅるびゅると精液が噴きだすのだ。銀老の立派な雄槍からも、老竜のスリットからも、ハイエナの小ぶりなちんぽからも。ヒルが粘液のねばりつく音をぐちゅぐちゅたてるだけで仲間たちは精液を漏らしていた。

 

「そんな、こんなの、嘘だ……」


 この現実を受け入れたくなくて、シャントは何度も否定の言葉を吐いた。彼は言葉には力があると信じている詩人だが、今は幾千の言葉を口にしたところで無意味だろう。シャント自身、この状況を変えることはできないと理解しているからだ。

 

 そんな彼の前にも一匹のヒルが現れる。仲間たちにしたような身体を狂わせる香りは放たず、粘液塗れの触手もぶら下げていない。ただ、黒く暗い口を開いてシャントへ喰らいつこうとしていた。

 

「アルさんっ!ヴァルさん……」


 隣で精液を噴き上げ、喘いでいる仲間たちの名を呼んでシャントは目から涙を流す。自分が情けない顔をすればすぐに笑いかけてくれた仲間は、もう自分の顔すら見えていない。

 

「ロットさん、ドリッズさん、助け、助けて……」


 その声は誰にも届くことはなく。

 ヒルはその涙と一緒にシャントを暗闇を宿す口への飲み込んでいった。

 

***


アルフレッド

獅子獣人

戦士


HP:212

MP:0


筋力☆☆☆☆☆

耐久力☆☆☆☆☆

敏捷力☆☆☆☆

判断力☆☆

知力☆

魅力☆☆


《盾使い》《片手武器の達人》《機動戦闘》《筋力強化》《振り下ろす一撃》

《双子の女神》《欠損部位即時回復》《痛覚変換:特殊》《豊穣神の祝福》new!


今日の絶頂回数:8

経験人数(人間以外も含む):34人

性欲:☆☆☆

性的弱点:マンコ(アナル)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》


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ヴァルギッド

狼獣人

騎士


HP:162

MP:32


筋力☆☆☆☆☆

耐久力☆☆☆☆

敏捷力☆☆

判断力☆☆☆

知力☆☆

魅力☆☆☆☆


《魅了耐性》《大剣の達人》《機動戦闘》《神聖属性付与》《対邪悪》《信仰の奇跡》《回復術強化》

《聖母の胸鎧》《聖母の恵み》《双子の聖母》new!


今日の絶頂回数:4

経験人数(人間以外も含む):3人

性欲:☆

性的弱点:マンコ(アナル)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》

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ロット

竜人

魔術師


HP:101

MP:216


筋力☆☆

耐久力☆☆☆

敏捷力☆

判断力☆☆☆

知力☆☆☆☆☆

魅力☆


《魔術》《杖術の達人》《知識外部領域保存》《魔術準備枠拡張》《味方強化術同時付与》《魔術属性変更》《魔術影響範囲制御》

《魔力高速回復》《魔力物質化》《余剰マナリーク》《マジックハッピー》new!


今日の絶頂回数:6

経験人数(人間以外も含む):65人

性欲:☆☆

性的弱点:マンコ(アナル)マンコ(スリット)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》

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ドリッズ

ハイエナ獣人

狩人、盗賊


HP:132

MP:24


筋力☆☆

耐久力☆☆

敏捷力☆☆☆☆☆

判断力☆☆☆☆

知力☆☆☆

魅力☆☆


《潜入術》《弓術の達人》《長距離狙撃》《短剣の達人》《鍵開け》《罠感知》《暗殺術》《高速機動》《特殊矢弾》

《受信体質》《聴覚強化:特殊》new!


今日の絶頂回数:5

経験人数(人間以外も含む):9人

性欲:☆

性的弱点:マンコ(アナル)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》

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シャント

鳥人

吟遊詩人


HP:112

MP:98


筋力☆

耐久力☆☆

敏捷力☆☆☆☆

判断力☆

知力☆☆

魅力☆☆☆☆☆


《呪歌》《楽器の達人》《詩の魔術》《回復術強化》《交渉術》《魅惑の言葉》《癒しの歌声》

《創造神の豪槍》new!


今日の絶頂回数:0

経験人数(人間以外も含む):88人

性欲:☆

性的弱点:マンコ(総排泄孔)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》

***


――喪失の回廊――


「何してんだ、おれは……」


 生暖かい白い床。そのうえでアルは目を覚ました。手で触ってみると石材のような硬さなのに、寝そべっていた身体は特に痛みを感じないのが不思議だった。腹具合からして気を失ってから数時間は経過していたはずだが、倦怠感や筋肉の痛みも感じない。幻覚でも見せられていたのか、と一瞬考えたが尻肉の疼きとビキニのぬるつきがそれを否定した。

 

 おぞましい触手で尻穴をめちゃくちゃに抉られて、情けなく絶頂した自分。何度も吐き出した精液はいまだ乾かずに下着の中をぬるぬるにしていた。あの快感を思い出すと尻肉がわななく。結腸を叩かれる悦びで、これが幸福であると本気で思い込んでいた。

 

「くそ……!あいつらは無事なのか、すぐにここから抜け出さねえと」

 

 いつまでも落ち込んでいる場合ではない。魔物に犯されたのも初めてではない。このまま失敗に捉われていてはまた魔物に犯されるかもしれない。仲間たちが同じ目に合うかもしれない。大事なのはすぐに仲間に合流することだ。


「でも、ここはどこなんだ?ダンジョンの奥なのは間違いないんだけど」


 壁や床の材質からしてさきほどのダンジョンにいるのは間違いない。狭い部屋状の空間にいるアルの前には一本道が続いており、他にはドアや窓などもない。進め、と命じられているようだ。

 ならば自分のやることは一つだと、アルは大股で歩き出す。やるしかないなら、迷っていても時間の無駄だ。真っ先に突っ込んで仲間の代わりに傷つくのが自分の仕事だと、アルは理解していた。

 

「うっし!来るならきやがれ、次は負けねえからな!剣が無くたって素手で殴り飛ばしてやらあ!」


 吠えて、アルは拳を何度も打ち鳴らした。素手での戦闘は得手ではないが、ゴブリンやオーク程度なら殴り殺せる自信があった。それに、武器が無いからと怯えていては敵を調子づかせるだけだ。不利な時こそふてぶてしく笑って胸を張るのが若い獅子の信条だ。

 どうせ罠があっても気づく技術が無いからと、アルは迷いなくのっしのっしと歩を進める。自分を殺すつもりなら気を失っている間に殺せばいいのだから、命の心配は無いと確信していた。

 

「身体は、なんともねえよな……?」


 ヒルに粘液を浴びせられた大胸筋や尻を撫でまわしてみたが、異常は無い。尻穴は意識するとひくつくが、それは触手で抉られた快感の残滓によるものだろう。どこも痛みはないどころか、好調だ。少し下腹部が温かい気がするが、まだ発情の熱が残っているのかもしれない。

 

 

 身体は絶好調。気温も適度。不安はない。が、不快感はある。それはビキニの中でねちゃねちゃとへばりつく精液だ。自分で射精したとはいえ、歩くたびにちんぽや内腿がぬるついた汁に絡みつかれるのは良い気分ではない。いっそのことこの恥ずかしい下着を脱いでしまおうか、と尻肉に食い込む布地へ指をかけたその時だ。

 

『警告。このダンジョンで装備を外すことは推奨されません』

「うおっ!?」


 突然、目の前に半透明の文字板のようなものが浮かぶ。それはアルも存在だけは知っている、ガイドというものだろう。一部のダンジョンでは冒険者たちに向かってこうした形でメッセージを送ることがあるのだ。それは冒険者への手助け、もしくは悪意のためだ。

 

『装備を外した場合、魔法の恩恵を受けることができなくなります。防御効果、環境適応効果、付与された特別な魔法も効果を発揮しなくなります』

「んー……良くわかんねえけど、外すと危ねえってことか?」

『肯定。迷宮は生命を奪わないよう設計されていますが、装備を外した場合はその保証ができません』


 そうまで言われてはアルも外す勇気が無い。さきほどは醜悪な怪物に尻穴を犯されたが、その気になればあのまま殺すことだってできたはずだ。相手が外さなければ生命の保証をする、と言っている以上従うべきだろう。

 

『加えて、装備をしている場合は付与された魔法の効果の詳細を適宜お伝えします』

「おっ!本当か!」

『《欠損部位即時回復》は肉体が貫かれたり切断された場合に回復します。回復時間は損傷程度によります。薄皮一枚貫かれた程度であれば10秒ほどです。腕一本消失した場合は一か月ほどかかります』

「へー、そりゃ強いじゃねえか!」


 損傷した肉体を回復するとなれば高位の神官でなければ不可能だ。真っ先に傷つく自分に相応しいとアルは尻尾を揺らした。さきほどは不意をつかれて強姦されたが、この迷宮はしっかりと恩恵を与えてくれるようだ。これならば自分たちの呪いを解く財宝もあるかもしれない。

 

『他の魔法効果を知りたい場合は奥へお進みください。第一試練は逆三角の橋です』


 ガイドが消えると、さきほどまで通路だった空間に巨大な奈落ができていた。向こう側までは一軒家を二つ並べたほどの距離があり、跳びこるのはアルの足腰でも不可能に思えた。

 

「うげ……何が生命を奪わない、だよ。あんなところに落ちたら死ぬのと変わらないだろ」


 奈落を覗き込んでみると、そこにいたのはアルをさきほど犯したのと同じヒルの怪物がひしめきあっていた。数十匹はいるであろう怪物は、尻穴を犯したのと同じ触手をひらめかせて獲物を待ち構えていた。あの触手でマンコを抉られた時を思うとまた愛液が潤んでくるが、アルはぐっとこらえてヒルから視線を外した。


「んで、こいつを使って渡れってこったな」


 ガイドの言っていた逆三角の橋、の意味はすぐに分かった。奈落の瀬戸際にたてられたポールからは縄が通されていたのだ。逆三角形の配置で3本の縄が配置されており、二本が手すり、一本が足場用だろう。足場の縄には滑り止めとして、無数の結び目ができている。念のため縄の強度を確かめたが問題無さそうだった。

 自分ならいける。縄瘤だらけの足場に乗った。肉球が刺激されるが、痛みは無い。手すりの縄を両手で握って身体を支えた。なかなか安定している。

 

「よーし、ドリッズみてえにはうまくいかねえけど……楽勝だぜこんなの!」


 アルはすぐにコツを掴んだ。手すりはあくまで手すり。支えとしては役立たないが、足場の縄をしっかり踏みしめていれば落ちることはない。大事なのは縄の結び目をしっかりと足指で挟むことだ。

 

「よ、ほっ!へへ、こりゃ楽勝だな。この程度のトラップなら失敗しようがねえぜ」


 ドリッズなら手すりにつかまらずにひょいひょいと飛び越えるだろうに、と思いつつもアルは難なく縄の橋を進んでいた。膨れ上がった太ももとでかい尻はそのまま体幹の強さを表している。これだけ安定した足場ならばアルが失敗する要素は無かった。

 

「ふう、はぁ……」


 不安なのは、綱渡りという性質上下半身に力をこめねばならないことだ。尻肉がぎゅっと引き絞られるせいで谷間がビキニをきつく食い締めてしまっている。

 触手でごりごりとされ赤く充血したマンコがビキニの布地でやすりがけされている。足を踏み外すほどではないが、足裏や引屈(ひざの裏)に汗が溜まっていく。緊迫と粘汗、そして危機感に晒されながらアルは縄を進む。万が一にも、足を踏み外すことがないように意識を集中させて。

 

 普段のアルならば、縄だけに意識を向けることなどなかっただろう。ビキニの食い込みによって余裕が無くなり、縄から落ちないことだけを考えてしまった。

 

 足元にはあのおぞましいヒルの群れがいることを一瞬意識から排除した。

 自分にぶちまけられたあの粘液のことを忘れてしまった。

 

「え?」


 足元に吐き掛けられた粘液に気づいた時には、既に手遅れだった左足が宙を踏み、前のめりに滑落していた。踏ん張ろうとしていた右足までも後を追った。

 

 ――落ちる!

 

 足元で口を開くヒルどもを見て、アルはどうにか縄を太ももで挟み込もうとする。見事な反射神経だ。寸前で怪物で埋め尽くされた奈落へ落ちるのを回避して、両脚で縄をしっかりと捉えた。粘液塗れの縄を内ももが滑り、そのまま会陰で縄の上に座り込んだ――否、座りこまされた。

 

 そして、得たのは滑落せずにすんだという安堵ではなく、アルという雄の終わり。

 

「……あ゛っ?」


 縄目がめりこんでいた。

 ぬめらかな縄が、アルの体内へと。

 ビキニに覆われているそこへと、食い込んできた。何もあるはずがないそこへと、食い込んできた。深々と食い込んできた。自分の知らない肉へと食い込んできた。

 

「ぁ、あ゛――」


 尻肉がきゅっとすぼまる。腿から脛にかけて筋肉の輪郭が浮き上がっていた。膝小僧が身を捩り、つま先がけたたましくわなないた。

 

「あ、おぉお゛ぉおぉ」


 腰が揺れるというより崩れた。割れた腹筋がけたたましく笑った。ちんぽが振りたくられていた。肩が揺れ、頤が浮き、歯茎が痺れた。眉間から『そこ』へ向かって稲妻に似た熱さが走り抜ける。

 

「お゛っほォお゛ぉおぉおおぉおぉおぉぉぉ❤❤❤❤」


 快楽が爆発した。腹の中で醗酵し、震える胸を酔わせ、涎まみれの喉から噴き上げられた。上あごがあがり、上下の唇が引き裂かれそうになる。

 

 アルを鳴かせるのは未経験の快楽。肛門を抉られるのよりも鮮烈で未経験の快楽が会陰――そこに生まれた肉の門から生じていた。アルは男のままに、女性器をその身に生やしていたのだ。

 

「な゛に゛っ❤❤なにがぁ❤❤❤おれ、おれの股に゛ぃいぃ❤いぎっ❤擦れっ❤❤やびゃぃいい゛ぃぃ❤ひぎぃいぃ❤❤あがあぁあ❤」


 身体を悶えさせると縄目がまたも女性器へと食い込んだ。わずかに擦れるだけで生まれる激悦はアナルで感じるそれとはまるで種類が違うもの。ちんぽから休みなく汁が飛んでいる。つま先からたてがみまでビクビク揺らしながら、身体の引き攣りを抑え込む。既にビキニの中はアナルが漏れ出る汁とは別の愛液で濡れていた。小便のような量のそれが太ももへと川を幾本も作っている。

 

『魔法効果をお知らせします。《双子の女神》についての解説を行います』

「あぎぃ❤こんな、時に゛ぃいぃ❤❤❤」


 縄目がマンコに食い込んで逃げるも進むも地獄の中、またもガイドが現れる。アルからすればそんなもの気にしている余裕は無く、無視して奈落に落ちまいとあがいていた。だが、ガイドに表示された文字はアルを奈落よりも最悪の絶望へと堕とす。

 

『《双子の女神》は会陰部に女性器を付与する魔法です。一度マンコができれば装備を外しても魔法は永遠に解除されません。

感度は尻穴の感度に比例しますが、最低限の感度でも指を突っ込まれただけで潮を噴きます。

処女膜、クリトリス、潮噴き機能など本物の女性器と遜色ない性能をしていますが、子を孕む機能だけありません。代わりに、雄、魔物に対して種付けを誘う淫臭を常時放つようになります』

「な゛、あ゛ッ❤❤❤」


 自分に女性器が増えたという最悪の情報だが、それ以上に最低最悪な効果が記されていた。雄、魔物に対して種付けを誘うだと?この状況で。

 反射的に奈落を見下ろした。そこにいるのは触手を振り乱し、粘液を吐き掛けようと飛ばしてくるヒルの群れ。あんなものにこの敏感な女性器を犯されたら――


「逃げッ❤逃げねえど、お゛お゛ぉおおぉ❤❤❤」


 どうにか腰を持ち上げようとして、また縄にマンコを抉られてしまった。どうにか縄瘤からは解放されたが、縄がマンコを擦るだけでも悶絶する。手すりの縄は身体を持ち上げようとしてもたわむだけ。一度へたり込んでしまえば二度と立てないように仕組まれていたのだ。

 そこでアルも理解する。この縄の橋はトラップだったのだ。マンコを付けた雄を破滅させるための悪魔的なトラップ。この縄の結び目も、進むための手助けではなくマンコに食い込むための淫具。

 

「どうじ、どうした゛らぁ……❤❤」


 何があっても迷わず進むのが信条だった獅子の身体が縄の上で止まる。進むも逃げるもできず、ここで待っていてもあるのは破滅だけ。絶望と恐怖でガチガチと牙を打ち鳴らして涙を垂らす。視界が曇り、ぶれ始める。

 

 だが、トラップは無慈悲にも獅子を追い詰めんと動き出す。

 足場の縄が動き始めたのである。無数の結び目たちが、できたばかりの初々しいマンコめがけて、芋虫が茎を昇るのに似た速さで更新してくる。

 

「や、やだっっ❤❤やめ、来るな、あ゛っひぃいいぃぃぃ❤❤❤」


 縄瘤を待つまでもなかった。縄のざらつきはビキニの布越しに雌溝を擦り立て、愛液をぐじゅりと搾りださせた。雌の性器での絶頂の証が小さな稲妻となって、マンコから肛門、そして背中を通過していく。

 

「んお゛ぅうぅ❤❤あひぃいぃ❤」


 膝が伸び、踵が跳ね、股筋がこわばり、つま先が痙攣する。ビキニにしか守られていないマンコに縄瘤がかみつき、初々しいマンコ襞を引き込みつつわりしだいていく。

 縄が無慈悲に擦過音を奏でていく。琴糸をシャントが手入れしている時の音を思い出した。結び目でマンコから溢れる蜜を掻き取られる音が鳴るとアルのたてがみが振り乱された。奥歯がすり減っていくような切なさはケツマンコを犯される暴力的な快楽とは質が違う。

 

「ひい゛っ❤❤あぉおおぉ❤ごれ、マンコむりぃ❤❤イっぢまう゛っ❤ずっと、おでぇ❤やだ、もうマンコこないでええぇぇ❤❤❤」


 アルが泣き叫んだのと結び目にキスをされたのはほとんど同時だった。オークの分厚い舌が食らいついてくるかのように、結び目がビキニ越しに股肉を掻き分け、クリトリスを押し潰してきた。

 

「――ぃ、ぎぃい゛ぃいっ❤❤❤」


 亀頭の敏感さを数百倍にされたような、快感の極致。人肌が感じうる細やかさの限界をあっさり突破していた、ビキニのへこんでいくさまが、布越しに潰されていく圧迫感が、潰されたクリトリスに血の流れこんでいく手ごたえが下半身を満たしてくる。

 握り締めた手すりが嘲笑って軋んだ。涎塗れの舌が飛び出し、涙に沈んでいた瞳が勢い良く跳ね上がった。

 

「か、ひゅっ❤❤」


 クリトリスが押し潰され、無理やりに折り曲げられる。ますますうっ血していく根本、ますます硬くなる尖端。縄瘤を食い止めようとクリトリスが無駄な抵抗をするようにのけぞるって――すぐに推し負ける。

 瘤が肉芽の腹をこそぎながらマンコへとまたも潜り込んできた。襞の合わせ目をこそぎ、ぱっくり開いた穴へと収まる。まわりの花弁やマンコ肉の土手まで巻き込んで、ビキニごと雌肉を抉られた。

 

「あ゛あ゛ぁあああっ❤❤❤いぐっ❤いぐぅううぅっ❤❤❤」


 そして瘤が穴から抜けていく。栓が抜けたような空白感と一緒に、マンコを縄が引き伸ばしていく。アルは縄が一つ通過するだけでも数えきれないほど絶頂し、下半身に雌の汁を滴らせていた。太ももから垂れる汁が、ヒルどもの上へと雨となって降り注いだ。

 

「ふ、ぎいぃ❤❤だめだ、このままじゃ、うぉおぉ❤進ま、ね゛ぇどぉぉ❤」


 縄に食い込まれ、縄目に犯される。決して途切れることのない痛痒と絶頂。このまま続けば手すりを放して奈落へと落ちることは自明だった。

 だからアルはマンコを擦り付けながらこの地獄から抜け出そうとあがく。お漏らしのように愛液を垂らして、縄目が擦過するたびに身体をガクガクと痙攣させる無様な姿になりながらも。

 

「お゛ぉおおっ❤❤ほぉおぉ❤❤❤」


 股を縄に擦り付ける、手すりを手繰り、己から結び目に向かって腰をぶつける。深く肉溝に食い込むんで、激しくクリトリスと衝突する。自ら繰りだす腰の跳ね上げと結び目に抉られることで生じる尻に浮き沈み。滑稽でありながら生々しいオナニーショーが縄の橋を上下を揺らしている。

 垂れ下がった足が戦場での旗よろしく振られていた。足指から奈落のヒルどもに向かって粘液の銀糸が垂れ下がっていた。

 

「あ゛ーっ❤❤またオマンコいぐぅううぅぅっ❤」


 頭を振り回して悶えるせいで、首の付け根が軋んでいた。鎖骨が痛み、背骨が折れるのではないかと思うほどに身体がのけ反る。少しでも気を抜けば股を縄に擦り付けてオナニーに溺れてしまう。もはやマンコはイっていない時がないほどに汁を噴き上げ続けていた。

 

 それでも、アルはヒルを相手にしたオナニーショーをまだまだ続けなければならない。アルが縄で絶頂させられること数百回。しかし、縄の橋はまだ3分の1ほども進んでいないのだから――

 

***


アルフレッド

獅子獣人

戦士


HP:162

MP:0


筋力☆☆☆☆☆

耐久力☆☆☆☆☆

敏捷力☆☆☆☆

判断力☆☆

知力☆

魅力☆☆


《盾使い》《片手武器の達人》《機動戦闘》《筋力強化》《振り下ろす一撃》

《双子の女神》《欠損部位即時回復》《痛覚変換:特殊》《豊穣神の祝福》


今日の絶頂回数:8

経験人数(人間以外も含む):34人

性欲:☆☆☆

性的弱点:マンコ(アナル)ふたなりマンコ

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《ふたなりマンコ:永続》《オナニー中毒》《クリトリス充血》《潮噴き体質》《種付けフェロモン》new!


***


 気づいた時には対岸の床に倒れ込んでいた。

 

「ひっ❤はひゅっ❤❤」


 太ももと股間にねばついた汁が糸を引いていた。橋を渡るまでに何時間かかったのかアルにも分からない。ただ確かなのは。両脚の毛皮が濡れそぼるまでにふたなりマンコから汁をまき散らしたこと。足の指先が痺れるまで絶頂し続けたこと。そして、縄に自分からマンコを擦り付けてオナニーにふけった記憶。

 内ももを擦り合わせていると縄の感触が蘇る。布越しにクリトリスを縄に擦り付けていると、痛みと一緒に鋭い快感が走るのだ。潮を噴き上げるのはちんぽやケツマンコでイくのはまるで違う絶頂だった。

 

「い、いや。だめだ、こんなところで寝てる場合じゃねえ……!」


 アルは自分を叱咤すると、震える足で立ち上がる。まだ心は死んでいない。先があるのであれば進むしかない。このダンジョンは想像以上に狡猾だ。仲間たちがどうなるかわからない。自分が脱出して、助けに行かなければ。

 床に手をついて歩くが、太い足腰が情けなく笑っていた。内ももがこすれ合うと甘いメスイキをしてしまう。ちんぽもぎんぎんになっているが、ビキニが食い込むアナルとふたなりマンコの前ではちんぽなんて何の価値も無かった。

 

「はぁ、はぁーー……❤❤」


 下腹部が熱を持っていた。きゅんきゅんと疼いて、他人の熱と混ざり合いたいと欲している。目が覚めた時に感じた熱は子宮が発していたものだったのだ。

 またマンコが潤んでいる。あれだけイったのに静まっていないマンコが快楽の続きを欲している。駄目だ、いけないと願いながらもアルの手はビキニへ伸びていた。

 

「違う、駄目だ。ちくしょう……!」


 何度も手のひらが開いては閉じた後に、ついにごつい指先がビキニへと潜り込んだ。入ってしまえば後は一瞬だった。鉤爪が金玉の先へと潜り込んで、縄オナニーで充血した割れ目をなぞり始める。

 

「おぅ、ぅぅうぅ❤」


 雌の峡谷は既に湿潤としていたが、肉球で撫でているとまたもぬるつきを増してきた。アルは歩みを止めて荒い吐息を繰り返す。マンコが熱い。熱くて、痒くて、甘い。まだ男も知らないマンコが、爛れた淫売のそれとなって雄を求めさせる。

 指先が粘膜を撫でて、腰が跳ねた。顎が持ち上がる。つま先が地を引っ掻いて、舌先が踊った。新たな蜜がビキニを濡らす。

 

「ん゛っぅうぉおおぉおぉ❤❤❤」


 穿る。ふやけそうな襞を手入れなどしたことがない爪で抉る。

 

「い、いぐっ❤❤」


 波打つ雌の肉、擦る。脈打つ粘膜を掻きむしる。襞を抉る。

 右の手で肉の穴をひたすらに掘り進める。人刺し指で掻き出し、中指を差し入れる。薬指であちこちを抉る。

 

「オナニーたまんね゛え゛っ❤❤あぢぃいぃ❤マンコあっついぃいいぃ❤❤❤」


 左手が土手肉を撫でる。人差し指と親指、尖りきっている肉の芽を摘まんで、揉んだ。女など抱いたこともないが、マンコの弄り方なだけは何故か分かる。こうすれば気持ち良くなれると理解して、アルは両の手でマンコを穿る。

 仲間のところに急がなければならないのに、いい。気持ちいい。擦るのがたまらない。えぐるとトぶ。弄っても潰しても嬲っても気持ちいい。もうどうしようもなくマンコがいい。

 

「い゛、いっぐぅうぅ❤❤いっぢまうぅぅ❤❤❤いくっ❤いくいくいくいくぅうぅ~~~~っ❤❤」


 気持ち良かった。指で抉るのが良くて、間接の凸凹をマンコ襞で感じ取れる。毛皮と爪の違いが快感に繋がっていた。

 背が軋み折れそうになっている。首筋に腱が。腕や脚に血管が浮かび上がる。指が死に物狂いの芋虫と化していた。溶岩の噴出を思わせる勢いで顔が蕩けている。夢に輝いていた蒼の瞳が随喜の涙に溺れる。鼻水が垂れて、口が締まりを忘れていた。

 

「あ゛あ゛あぁあああっ❤❤❤」


 煮込まれた肉のようなマンコ肉を、貪欲な中指が抉る。膨れ上がった粘膜を人差し指がなぞる。細やかな血管を掻き、火傷しそうな蜜をかき回す。

 あれだけ貪欲な尻穴をいじるのも忘れていた。寝そべったまま大股を開き、盛りのついた獣なみに腰を舞わせた。汗と愛液が小便よろしく飛び散って、ここは自分のナワバリだと申請しているかのようだった。

 

 男にマンコを貫かれるのも淫売と扱われるのも慣れたものだ。呪われたマンコのせい。そう納得できていたのに。欲望と付き合えていたのに。

 できたばかりのマンコを穿って、仲間を放っておいて潮を飛ばしている自分を許容できない。我慢しようとしてもクリトリスを潰すと脳内が白雷で焼け焦げる。

 

「んひぃいぃ❤❤クリっ❤クリいじんのすっげ❤ちんぽよりぎもぢぃいぃ~~❤❤❤」


 ちんぽを弄ることなど久しくないが、雄だった時の記憶と今の快楽を比較する。肉莢を剥き円を描くように揉みこめばマンコから恥ずかしい汁が噴きあがる。

 大股開きになり、つま先で床を何度も引っ掻いて。こんなみっともない姿男娼を買う時もしたことがない。呪いに晒されながらも保っていた雄のヴェールが引き裂かれていく。

 

 指を二本纏めて穿り返す。奥を穿れば穿るほどに気持ちが良くて頭が痺れる。もっと深いところまで、まだ届かないところをがりがり引っ掻いて、激しく指を出し入れしたい。そうすればもっと、もっと気持ち良くなれるはずだ。

 

「だ、めだぁ❤これ、こんな゛の゛ぉぉ❤❤あいつらが、待ってるんだ……!」


 走る痛みが指を静止させた。牙が欠けるほどに強く噛みしめると血の味と一緒に脳を冷ます激痛がアルの正気を呼び戻す。すがりついてくる処女マンコを刺激しないように、ゆっくりと指を引き抜くと手の間におびただしい量の粘糸がかかった。それはアルの未練であり、マンコは快楽を諦めていないと丸わかりだった。

 

「ぐっ、ぐうぅ!立て、アルフレッド!こんなところで負けられねえだろ!」


 情けない自分を両手のひらで叱咤する。乾いた音と鋭い痛み。マンコの火照りを晴らすには至らなかったが、立ち上がる力をくれた。思い浮かべるのは仲間の顔。ヴァルギットの叱責に、ロットの慰めに、ドリッズの言葉少ない声援、そしてシャントの泣き出しそうな顔。敵の前に立つべき戦士が、こんなところで倒れていてはいけない。

 

「待ってろよ、すぐに行くからな。おれは、おれはまだ負けてなんかいねえ……!」


 そして戦士は立ち上がる。太ももを濡らす汁もビキニを押し上げ横から丸見えになっているちんぽも無様の一言だが、アルは屈辱を受けて黙っている男ではない――不幸なことに。

 ふらつきながらも白い通路を進む。これがダンジョンであるならば必ず終着点があるはずだ。きっと仲間たちもそこに向かっている。もしも辿り着いていないのならば助けに向かう。快楽の奴隷と成り果てた身体の代わりの心を燃やしアルは足を懸命に動かした。

 

 そのまま何十分、いや何時間歩いただろうか。白い通路は同じ光景ばかりでどれだけ進んだかも分からないが、一つのドアの前へとたどり着く。壁と同じ真っ白なドアにはこう書かれていた。

 

『肉林の間』


 少しばかり足りない頭でもこの先で何がされるかは大体想像がつく。ビキニの下で疼くふたなりマンコ。このダンジョンではそれを徹底的に辱めるつもりなのだ。オナニー狂いになるまで擦られた次は何をされるのか、誰でも分かることだ。

 それでも止まることは許されない。ドアに手をかけると、向こうからはぐちゅぐちゅと、軟体生物が乱交をしているような水音がした。鼻にへばりついてくるのは自分のたてがみからも漂うあの匂い。どろどろになるまで花を煮込んだのに似た、ヒルの怪物が吐き出す体液の匂い。

 

「う、くぅ❤」


 尻が勝手に揺すりたてられるのはきっと恐怖によるものだ。二つのマンコが疼いて、愛液を過剰に分泌するのは期待のせいなんかじゃない。

 口元にやった指を噛みしめながら、アルはゆっくりと扉を開いた。脳裏に仲間たちの顔が浮かんだのは、護りたいという想いからか、それとも助けを求めてか。それはアルにも分からない。

 

「あ、アアあぁぁ……」


 扉一枚隔てて広がるのは肉によって作り上げられた地獄。雄が終わりを迎える冥界。踏み出せば決して這い上がることのできない奈落。

 

 そこは、触手でできた道だった。動物の内臓を思わせる肉質の洞窟。その壁にも天井にもびっしりと触手が生えており、アルを歓迎しようとうねっていた。お前好みのものはどれだと、様々な形状の尖端を備え、粘液を滴らせていた。

 

「く、くそぅ。こんな、こんなの」


 今の自分にあるのは卑猥なビキニパンツだけ。剣も盾も仲間も無い自分に何ができるのか。触手の群れ相手に抵抗は不可能だ。

 

「――ッ!来るなら来やがれ!」

 

 それを理解して、アルは触手の群れに向かって足を踏み出した。べちゃり、と足の裏に粘液のぬるつきを感じたのが合図になった。ご丁寧にもアルが通路に入るまで待ち構えていた触手どもが、一斉に筋肉の鎧へと群がったのだ。

 

「うっ!うおっ!気持ち、悪ぃ!ちくしょう!くうぅ!」


 生臭い湯気を立てる触手たちは、吸盤を備えたものや尖端に口がついているもの、蕾状のものとさまざまだ。無論、アルのアナルを抉ったイボ付きのものも無数に生えている。

 襲い掛かってくる触手たち相手にアルは無抵抗でやられたりはしない。触手がその筋肉に触れる前に駆け抜けようと身を低くして走り、腕へまとわりついてきたものを剛腕で以て引きはがす。腕へ絡みつく触手を食いちぎってやろうと、おぞましい肉へ牙を突き立てようとする。が、その前に太ももへ巻き付いたそれが万力のような力で締め上げてくる。

 

「ぐぁああああっ!」


 骨が軋む痛みに呻き声を上げた一瞬の隙。それを見逃さず触手が筋肉で膨らんだ四肢へと巻き付いて、その自由を奪っていく。鍛えあげた腕はあっけなく拘束され、壁へと持ち上げられる。

 太ももを締め上げる触手が緩んだ、と感じたがそれに安心する暇も与えられなかった。粘液塗れの肉虫どもが太ももに、ふくらはぎに、腰に、胸に、粘液を擦り付けながら這いまわる。既に粘液がしみ込んでいた毛皮に、更に汚らわしい汁が上書きされる。

 

「あ゛っ❤んくぅううぅ❤❤やめろっ❤その汁は、ああぁ❤」


 身体に塗りこめられ、顔や身体に噴きかけられる粘液はすぐに効果を発揮した。体内に取り込まぬように抵抗したところで無意味だった。すぐに神経や脳みそに左様する成分が効果を発揮し、脳天から尻尾の先まで痺れが走る。纏わりつく触手どもへの嫌悪感が薄れ、太ましい腰がくねりだす。いまだ触手が触れていないビキニの中が切なくてもどかしくて、尻をもじつかせるのを止められない。

 身体の奥から広がる、熱くやるせない疼き。それは身体の局部へと集まって膨張させる。突き出した大胸筋の尖端と、逞しい両脚との間で、突き出しているものがある。乳首もクリトリスも勃起しており、触手に嬲られるのを今か今かと待ち構えていた。

 

「気色悪いんだよ、離せ!おれはもう、負けねえ――んひい゛っ❤❤」


 無駄口を叩いたことを咎めるように、触手が翻って足の中心を打ち据えた。大股を無理やりに開かされたところを、鞭状に身を細くした触手がピンポイントで狙い打った。勃起したクリトリスを鞭打ちされて甘い衝撃と痛みが脳天まで走る。

 

「お゛ほお゛ぉおおっ❤❤❤やめ゛っ❤お゛っ❤おひっ❤❤そこはっ❤」


 鞭触手は風を切って打ち続け、そのたびにアルの身体に電撃呪文を流された時のような鋭い痺れと恥悦が流し込まれる。クリトリス、それも男の身体に付けられたものを虐められているというのにアルは舌を垂らして快楽を受けていた。

 

 触手どもは容赦がんかった。数本の触手がよがり狂うアルの乳首と股間に接近した。その尖端にはサソリの尾のような針が生えており、ぽたぽたと液体を滴らせていた。

 

「いぎぃいぃ❤❤あ゛っ❤ぁひっ❤❤てめっ❤何しやが、あああっ❤」


 触手たちはアルが気づかぬ間に針を乳首と勃起クリトリスへと突き立てた。ビキニを貫通し、皮膚を穿って無慈悲な針がすっかり性感帯と化した雌肉へと潜り込んでいく。すると、微かな痛みとともにまがまがしい熱を帯びた液体を流し込まれる感覚が生じる。

 血管へと正体不明な液体が注がれるのは恐ろしいが、心臓を早鐘のように鳴らすのは恐怖のせいではなかった。全身の皮膚がどうしようもなく疼き、血管が破けそうな緊張感が血流を駆け巡る。視界がピンク色に染まり、ぐるぐると回転し始める。

 

「ふぐぅ❤こんなもん、なんてことねえっ❤❤今までだって、んぅ❤」


 虚勢を見せるが、焦燥感が胸を苛んでいた。媚薬や催淫毒は何度も受けたことがあるが、今の自分を狂わせている毒は質が違った。意識を失う気配は無いのに、快楽に抗えなくなる。過去の経験は力ではなく敵となって、アルから抵抗する気力を削いでいた。

 追い打ちをかけようと追加の触手が更に三本局部へと這い寄ってきた。乳首と股間へと伸びた肉の鞭は、尖端を口のように開いて無数の小さな歯をひけらかしてきた。針が抜け出た局部へと、無数の歯が甘く食み始める。歯を突き立て、引っ掻き、磨り潰す。

 

「がっ❤あがぁあ゛あ゛あああああっ❤❤❤」


 感度を上げられた敏感な肉を三か所同時に責め立てられて、鞭打ち以上に快楽が電撃となって走り回る。強烈な刺激にアルは身体をがくがくと痙攣させるが、触手たちは勃起を逃すことなく、執拗に蠢いては噛み続ける。

 そして、快感に白目を向いたアルの気づかぬ間に、新手の、剛毛を密生させた触手がビキニへと潜り込んだ。

 

「っ❤なっ❤❤なんだてめ゛っ❤えぇえ゛へええぇえぇえぇ❤❤❤こりぇ、きくぅうぅうぅぅん❤❤」


 拘束された巨体をのけ反らせ、アルは嬌声を搾りだした。馬をブラシするためのような剛毛が、鋭敏過ぎる肉に毛先を当てて磨き始めたのだ。

 ぞりぞり。ざりざり。充血しきったクリトリスを無数の剛毛がつつき、強く荒く引っ掻いていく。そのたびに狂おしい刺激が生じてはビキニの中で燃え上がり、獅子をよがらせる。

 

「ふぎぃいい゛ぃいいぃぃ❤❤❤ぐぞっ❤負け、ね゛えっ❤お゛おぉおぉ❤❤こんなもんでっ❤おれはっ❤❤い゛ぎぃいぃ❤」


 縄オナニーで開発されたクリトリスを苛烈に責め立てられて、アルは歯をがちがちと打ち鳴らしていた。乳首を噛みしめられ、引っ張られると乳肉に耐えがたい疼きが充満していく。磨かれるごとに敏感クリトリスの裏で発狂しそうな切なさが渦巻く。叶うことなら乳首とクリトリスを引き抜きたくなるほどの激悦だった。

 しかし、アルの二つのマンコは意志に反してこの快感を歓迎していた。愛液を過剰に分泌し、肉を蠢かせて犯して欲しいとねだっている。

 

「ちがうっ❤❤おれは、あ゛あ゛っ❤犯して、欲しぐなんでえぇぇ❤❤放せ、バケモンめ❤んひぃ❤もう、もうやめりょぉおおぉ~~❤❤❤」


 求めたくなかった。認めたくなかった。それでもマンコのぬるつきは否定できない。触手によってずるされたマンコに添えられるのはアルの手首ほどはあろうかというひときわ太い触手。濃い異臭を放つそれは、イボをいくつも生えたちんぽに似た形をしていた。アルのケツマンコをかき回し、失神するまで絶頂させたあの触手を更に膨らませたものだった。

 

「あ、あああっ❤❤❤や、やだ❤それはもうやだ――あ゛っ❤❤」


 触手がアルの足裏を天に向けるようにして割り開く。粘液を滴らせてぬるついたイボつき触手が、愛液で会陰周りの淫毛をぐしょぐしょにしたマンコへとくっつく。

 今から犯されるのだと実感し、アルの鼓動が早まった。これから注ぎ込まれる快楽を想像して、ごくりと喉を鳴らしてしまう。

 

 そして、触手はアルの興奮など興味が無い様子でゆっくりとマンコの中へと侵入していく。

 

「あひっ❤❤ひっひっひいぃいぃいぃぃ~~~~❤❤❤❤」


 アルはつま先までピンと足を伸ばして太ももを痙攣させ、肛門をひくつかせる。毒と愛撫でたっぷり弄ばれていた身体が極太触手ちんぽで掻き分けられて、否定しがたい歓喜が身体の奥から湧き上がってくる。歴戦の戦士の腰が打ち震えていた。

 

「ぐぎぃい゛い゛ぃいぃ~~っ❤❤❤負け、まげねえぞお゛ぉおぉぉお❤❤」


 快楽に負けまいとアルは白目をむきながらも抵抗の言葉を吐く。その言葉は触手がマンコへ飲み込まれていく間続き――

 

「ふごっお゛ほおお゛ぉおおぉおおぉぉおぉっ❤❤❤❤」


 処女膜が破れる音がすると同時に媚びる声へと変質した。

 太く熱く、グロテスクな触手ちんぽに破られた処女膜から、凄まじい激悦が身体の中へと伝播する。ケツマンコからの快楽は慣れたものだ。しかしふたなりマンコを、処女膜を貫かれる経験なんてあるわけがなく、未知の快感にアルは嬌声をわめきたててどうにか悦を外に吐き出そうとしていた。

 

 アルの手足に筋肉が隆起し、血管が幾本も浮かび上がる、逃げようとしているのではない。ただ、誰かにしがみつきたかった。すがりつきたかった。そうしないと頭がおかしくなりそうだった。

 

「ぁ、お゛❤おお゛ぉおおっ❤❤おほお゛っ❤ん゛ほぉ~~っ❤❤❤おほぉ~~~~っ❤❤」


 処女膜を貫かれ、そのまま子宮まで犯されるのだろう。そう予想していたが触手はマンコから抜け出ていく。粘液をマンコに擦りつけ、イボで掻きむしりながら引き抜けていく触手にマンコ肉は追いすがるかのように吸い付くが、愛液を攫って脱出する。

 安堵と寂しさを覚えるマンコを前にして、触手ちんぽは動きを止める、時間ににして30秒にも満たないだろう。もしや、ダンジョンの仕掛けはこれで終わりなのか。そう安堵と寂しさを感じた瞬間。

 

「ぅうお゛っほお゛ぉおおおおぉぉっ❤❤❤」


 一息で触手ちんぽが突っ込まれた。さきほどのようにゆっくりとした挿入ではない強烈な淫激にマンコを擦られ、アルは瞬間的に気を失いかける。耐えられたのはこの感覚は二度目だから。さきほどのように、処女膜をぶち破られる悦を感じることはない。だから耐えられる――そう思った時、またもマンコの中で何かが破ける音がした。

 

「んぎい゛ィい゛ぃいいぃいっ❤❤❤があぁああっ❤なんで、へ゛え゛でえぇええぇえ❤❤❤❤」


 それは紛れもない処女膜をぶち破られる感覚。またもマンコの中で拡がる悦に、アルは鼻水を垂れ流して卒倒した。辛うじて残っていた理性が処女膜と一緒に喪失し、ちんぽから無駄なザーメンがびゅるびゅると飛んだ。

 

 虫けらなみの知能になった頭に浮かんだのはビキニに付加された魔法の解説だ。

 

 《欠損部位即時回復》

 

『《欠損部位即時回復》は肉体が貫かれたり切断された場合に回復します。回復時間は損傷程度によります。薄皮一枚貫かれた程度であれば10秒ほどです。腕一本消失した場合は一か月ほどかかります』


 ガイドに説明されたあの魔法。薄皮一枚がすぐに回復するのであれば、処女膜は。破られただけで脳が揺れる快楽をもたらす膜が何度も再生するということではないか。この一見無害な魔法は、まさかこれだけのために。

 

「お゛っ❤お゛ぉおお❤❤お゛ぅうぅ❤んごお゛おっ❤❤❤あ、抜けないでへえぇ❤」


 触手は処女膜をぶち破ったまま潜り込んでいき、やがて一番奥にまで到達する。子宮口をもぞもぞとまさぐられることで感じるのは快感と安心。また抜け出ていかれ、処女膜を再生されるまで待つことになるのが恐ろしい。マンコは触手が抜け出ていかないように必死に締め付けていた。

 

 アルの必死な媚態に気を良くしたかのように、もう一本の触手が蠢いた。目指すのは既に触手を味わっている尻の穴。縦割れになり、性器として完成してアナルへと、回転しながら粘液触手が潜り込んでくる。

 

「あ゛~~っ❤❤いま、ケツだめ゛っぇえぇ❤❤❤んおぉおぉ❤おっ❤今はあ゛ぁあ❤マンコやべ、おほぉおおぉおぉ❤❤❤」


 くぱくぱと開閉する貪欲なケツ穴へ、触手が侵入する。ドリルのように直腸をこじあけて、奥へ奥へと目指して進む。肉の門をゴリゴリとされ、モロ感のケツマンコを無遠慮にかき回される慣れ親しんだ悦楽にアルの脳みそまでもかき回されていく。

 前と後ろに入りこんだ触手同士が肉越しにぐりぐりとぶつかりあう。二つのマンコが軟体生物に膨らまされ、イボ突起で抉られる。乳首やクリトリスの甘噛み攻撃も止めてくれない。前後全身の快楽による拷問に、アルは全身の筋肉を痙攣させた。

 

「おぐぅう゛ぅうぅ❤❤❤おごっ❤ぐぉおぉおぉ❤❤前と後ろごんごんずんごぃい゛ぅうぅ❤❤❤やぶげる❤マンコ破けぢまうよ゛ぉおぉ❤❤」


 アルの二つのマンコへは、触手が幾本も潜り込んでいた、それぞれが普通の雄のちんぽほどはあろうかという触手が、二本、三本と膣肉や肛門を押し広げてめりこんだくる。性器と化した内臓を強引に拡張されて、アルは快楽と苦痛の奔流に頭を洗い流される。

 前後のマンコを無理やりにいっぱいにされて、強烈な圧迫感が腹を支配する。呼吸が止まり、目の前が真っ白になる。アルの顔面にある全ての鼻から体液を垂れ流し、喘いでしまう。入り込んだ触手に身体を裏がえされそうになると錯覚する。

 何本もの触手は肛門を順番に擦り上げ、子宮口に連続してキスをして、膣肉を引っ掻いて抉る。

 

 むちゅむちゅと触手と子宮口がキスをしていると、触手たちがどうしても愛おしくなってしまう。自分を悦ばせてくれる太くて硬いちんぽに従いたいとマンコがねだっている。ケツマンコも同様だ。立派なちんぽじゃなければ届かない結腸まで触手は届いて、柔らかいところを尖端でくじってくる。マンコはもう、仲間よりも触手ちんぽの方が大事になっているが、アルは懸命にアクメするまいと堪えていた。ちんぽは一突きごとにザーメンを噴いているが、まだ脳みそまでは屈していない。

 

「いぐ、いぐぅううぅ~~っ❤❤❤お゛ほおぉおぉーっ❤オマンコいぐっ❤いぐいぐいぐぅうぅ❤❤んお゛っ❤で、でも負げね゛ぇ❤❤こんな、触手おちんぽなんがに゛ぃいぃ❤❤」


 アクメさえしなければきっと負けない。ここから抜け出せる誰にも保証されていないルールを信じ込んで、アルはアクメに耐えていた。愛液があふれ出し、結合部で泡立ってマンコを飾っているが、まだ負けたわけではないと鼻水を垂らす顔で獅子は無駄な抵抗をする。

 アルを支えているのは仲間との絆と、魔法によって作られたマンコの限界だ。あのガイドによればこのマンコは孕む機能が無い。それならば妊娠する恐怖に怯える必要は無い。アクメに耐えきっていれば、ここから逃げ出せるはずだ。

 

 楽観と妄想でできた愚かな思考だが、触手はそれすらも許す気はないようだ。

 

「ふごっ、お゛ぉお゛ぉおおぉっ❤❤❤」


 マンコ中の触手たちが絡み合い、螺旋状に巻き付いて一本の巨大なちんぽになる。同時に、ケツマンコの中の触手も合体する。そして二本の合体触手がずるずると音を立ててマンコから引き抜けていったかと思うと――

 

「ほぉおおぉお゛お゛ぉおおぉおおお゛お゛っ❤❤❤❤❤」


 一気に触手ちんぽを突っ込まれた。めきめきと骨盤に悲鳴を上げさせながら触手が打ち込まれる。螺旋状になった触手は進むだけでマンコの弱いところを押し潰していく。侵入する間アルの身体は何度も跳ねて、つま先がくねくねと踊る。でかい尻がきゅっとすぼまった。

 そして、終点である子宮と結腸を激しく殴打されて、全身の神経から火花が飛び出してきそうな衝撃が股間から脳天まで突き抜ける。舌を突き出した口の端から泡が噴きだした。

 

「――――っ❤❤❤ぉ――お゛ぉ――❤❤」


 身体がばらばらになりそうな衝撃に、アルの脳みそは言語能力を喪失する。そうしなければ脳が負荷で壊れてしまうという生存本能によるものだが、そんなものは無意味だと触手はごりごりごりごり行き止まりを穿りかえす。脳みそに触手をねじ込まれたような気持ち良さに獅子ちんぽから小便のようにザーメンが漏れる。

 はくはくと口を開けて精液を漏らすだけの肉袋へと、触手は容赦ない凌辱を続ける。杭で串刺しにするかのような打突を最奥へ繰り返し、螺旋状の身体でマンコ襞と肛門をがりがりと掻きむしる。

 

「う゛っぎぃいい゛ぃいいぃ❤❤❤やぶげるっ❤❤ごれ、やべぇ❤おれのマンコごわれて戻らなぐ、なる゛ぅううぅぅ❤❤❤」


 それはお前は雌でしかないと刻み込む責めだった。二本の巨根を突き入れラルだけでなく、体中に触手が群がって熾烈な愛撫を施していく。乳首やクリトリスを甘噛みされ、腹筋や大胸筋を粘液まみれにされて野太い雄の悲鳴が漏れる。

 アルの腰はへこへこと動き、触手が奥へと入り込めるように尻肉を振り立てていた。とらわれて磔にされた身体は痙攣しながら粘液にまみれていく。

「だっでぇええぇ❤❤❤ぎもぢぃいいがらあぁああぁ❤❤オマンコごんごんでおがじぐなっでるぅううぅ❤❤❤ごめんっ❤おでえぇ❤❤アクメ❤アクメがまんじないどいげないのにぃいぃいぃ❤❤❤」


 乳首を甘く噛まれて、引っ張られると甘ったるい悲鳴が上がる。噛むだけではなくブラシによる磨き立てや器用な触手で乳輪ごと揉まれるのもたまらなかった。

 肛門とマンコは一突きごとに結合部から粘液を噴き出していて、穴の締め付けを強くすると汁がマンコを擦ってもっと気持ち良くなった。ぬるぬるになった雄膣を触手や汁で擦られると背筋が震えた。

 

「じまらなぐなるぅうぅうぅぅ❤❤❤オマンコごわれっへえぇぇ❤❤ケツをこうじで閉じるど、お゛っほぉおぉおぉぉ❤❤❤オマンコすっげぇえぇえぇ❤❤あっひぃいああぁあぁ❤❤❤❤」


 肛門もマンコも触手の侵入を止めることはもはや敵わないだろう。愛液と触手粘液を注ぎ込まれ、ぬるぬるになった穴はただ雄を気持ち良くするために絡みつくしか脳が無い。ただ、触手が肛門をめくり上げるとブポブポ鳴いて媚びるだけの便器。

 

「お゛ぉおおぉ~~~~っ❤❤❤むり、むりむりむりぃいいぃ❤おちんぽにマンコ負けぢゃうぅううぅぅ❤あ゛へえぇ❤❤おっほぉおおぉ❤オマンコ溶けてぱーになっぢゃうぅうぅぅ❤❤❤」


 肛門を擦りながら抜け出ていく長い長い触手。腸壁を螺旋の身体とイボで抉りながら排出していく触手にアルの身体は死にかけの虫となって痙攣した。耐えよう、アクメだけはしないと意志を硬くしていた脳みそはケツ穴を触手でめくり上げられてついに屈服した。

 

「あがあ゛あ゛ああぁああっ❤❤ケツッ❤ケツがあぁあぁ❤❤❤おでのケツがごわれるっ❤くるくるくるぅうぅ❤❤ケツマンコでしゅんごいのきちゃううぅううぅぅ❤❤❤


 雄としての敗北の合図。それを聞いた触手たちは追い打ちをかけようと子宮を強烈に殴りつけた。肉襞を抉り、子宮を殴打して衝撃を頭蓋骨にまで届かせる。引き抜かれ、めくり上げられる快楽で敗北したアナルとは逆にふたなりマンコはひたすらに奥を突き入れて、子宮と激しいキスを交わしていた。ごりゅごりゅと回転触手で奥をほじられて、ついにアルの意志力が打ち砕かれる。

 

「ん゛っ❤あ゛ああぁああっ❤❤❤おぐっ❤あだるう゛ぅうぅうぅ❤❤ごれむりい゛ぃいぃいぃいぃ❤❤」


 拘束された全身をガクガクと暴れまわらせ、牙の間から悲鳴を漏らす。勇ましい戦士の最奥で堪えていた衝動が、ついにはじけ飛ぶ。

 

「ああああっ❤❤ごめ、ごめんみんな゛ぁああぁ❤おれ負けぢゃう゛ぅうぅ❤❤❤おれ、助けにいがないどいけないのに゛ぃいいぃ❤❤」


 全身から力と誇りが逃げていく、屈辱的な歓喜がアルの魂をを塗りつぶしていく。

 雄の、充血したクリトリスがぶるぶと戦慄く。その根本で尿道が開いて、絶頂の汁を迸らせた。

 

「ぉおお゛お゛ぉおおぉほおおぉおぉおぉーーーーっ❤❤❤❤❤❤」


 噴きあがる透明な潮はどうしようもない敗北の証明だ。膣と視覚からそれを思い知らされて、見開いて緩んだ目元から涙が溢れてこぼれる。開いて汁を流す鼻が、伸ばされた舌が、拘束された四肢がぷるぷると震える。

 

「あ゛~~っ❤いっぢゃ、いっぢまう゛ぅうぅぅ❤❤❤だべなのに゛っ❤❤負けだぐねえのに、おでえぇえぇ❤❤❤」


 そして、触手ちんぽたちもアルのマンコが締まったのに反応するように白濁の汚汁を噴射し始めた。顔面に、子宮に、結腸に、夥しい量の汚濁が流し込まれる。それは雄臭く不快な、本物の精液と遜色の無い匂い。身体にまとわりついていた触手たちも一斉に射精して、アルのすべてを精液で汚染していく。

 

「んむ゛ぁあああぁあっ❤❤臭ぇ❤ザーメンっ❤❤臭えよぉおおぉ❤❤❤あっあぁあぁ❤」


 夥しい量の精液のせいで、筋肉で均整の取れた腹がぼっこりと膨らんでいく。その射精は長々と続いていった。アルのたてがみも毛皮も、身体なの中もザーメンを染み込ませ取返しがつかなくなるまで。

 

「あ、あぁああぁぁ……❤❤❤」


 アルを汚染していた触手たちが、萎えたように自身を引き抜いて行った。ぽっかり開いた二つの肉孔から白濁が滝のように流れる。

 

「ん、ぐぅううぅ❤❤いっぢまったぁ❤でも、だけどぉ❤❤おれ、負けねえがらぁ❤何回イかされても、おれはみんなを……❤」


 深いアクメを迎え、脳みそが揺れている。けれど絶頂した身体はひとまず興奮が引いている。そのおかげで理性を取り戻したアルは歯を食いしばって触手を睨みつける。おぞましい怪物たちにアクメを迎えてしまった。けれど、自分はまだ理性を保てている。エロトラップダンジョンである以上、命を奪われることはない。耐え続ければ自分に勝機はある。幸いにもこのふたなりマンコでは妊娠はしない――

 

『魔法効果をお知らせします。《豊穣神の祝福》についての解説を行います』

「あ、えっ❤」


 その時、ガイドが現れた。魔法の効果を説明する?何故こんな時に。疑問をよそにガイドは説明文を表示させた。

 

『《豊穣神の祝福》は生殖能力の魔法です。付与された対象は妊娠能力を得ます。子宮が無い場合、性器が無い場合、生殖能力が無いマンコの場合でも確実に着床します。』

「……は❤❤」


 表示された絶望的な文字。それを理解しているはずなのに受け入れられずアルは硬直する。自分に起こるこれからの最悪の事態。それを考えたくなかった。

 

 アルにそれを理解させたのおは、腹の中で広がる違和感だった。

 

「あ、ああぁっ!?なんだ、これ、おれの腹がぁああぁっ❤❤❤」


 みるみるうちにアル腹部は膨れ上がっていき、あっという間に臨月の妊婦のような丸腹になった。それに驚愕している間も腹の中でみちり、みちりと何かが動いている感触がする。

 

「嘘❤うそだあぁああっ!おれが、孕んで、こんなのやだっ❤おれが妊娠なんてするわけねえっ❤❤」


 懇願を無視して、アルの中の異物は不気味な蠕動と一緒に体外へと降り始めていた。膣道と直腸が何かに擦られる。粘液まみれの膣口と肛門が大きく開く。そして、中から肉色の大きな塊がちらりと姿を覗かせた。アルに仕込まれた精液が、子宮の中で着床し産まれ出でようとしているのだ。

 

「あ゛っ❤やだ、こんなのぉ❤❤ガキなんてやだっ❤こんなのおれのガキじゃない゛ぃいぃ❤❤❤やだやだやだやだあぁあぁ❤ゆるじで、おれに産ませせないでえぇぇ❤❤」


 雄でありながら妊娠する屈辱。子宮をおぞましい怪物の繁殖に使われる嫌悪感。何よりも恐ろしいには子どもを出産するというのに快感を得ていることだ。膣と直腸を子どもが降りてくるだけで身悶えし、膣と肛門を拡げられてちんぽが精液を噴いて暴れまわっている。このままでは取返しのつかないことをしてしまう。アルは凌辱された時以上の惨めな顔になり、涙を流して許しを乞うた。

 

「ひ、ぎぃいぃい゛ぃいぃいぃぃ❤❤❤」


 懇願むなしく冒涜な分娩は止まらない。限界いっぱいまで拡張された前後の雄マンコから、不気味な肉の塊が這いずり出て行く。

 

「あぁあ゛あ゛あ゛ァあ゛あ゛ぁああああぁあぁぁッ❤❤❤❤❤」


 そして、ボトリと音を立てて子どもを産み落とした瞬間アルは白目を向いてアクメを迎えた。潮を噴き上げて、精液も同時に漏らす雄失格のアクメ。それは二度目のアクメだが一回目とはわけが違った。さきほどはマンコを犯されたからという言い訳ができた。呪われたマンコは快楽に抗いがたく、屈してしまうのも初めてではないのだ。

 

 だが、今は。

 

「おれ、おれいっぢゃっだぁあああぁぁ❤❤❤ガキ産んで、化け物産んでぇ❤あ゛ーっ❤ぁあぁあぁ❤❤」


 出産によってアクメを迎えたのだ。子を産むという神聖な行為によって悦を感じ、脳が躍るほど深い絶頂を迎えた。もはや雌ですらない。最低最悪な孕み袋になってしまった。その事実はアルをつなぎ止めていた最後の理性をがりがりと削り落としていた。

 

「あ゛、あ゛っ❤❤孕んでいっだ、おれ❤あぅ❤ガキ産んで、ああはあぁ❤❤❤ガキ産むのぎもぢいいんだあぁ❤」


 にへら、と口角を持ち上げて笑っている間、アルと触手の愛の結晶は包まれた半透明の膜を破って床の上で蠢き始めた。それは触手の肉質と同じ皮膚をしていながら、姿形は肉食獣の子どものようだった。しっかりとした四肢で床の上に立ち上がると、周囲の触手たちが抱きかかえて尖端から甘い蜜のようなものを与え始める。

 

「は、ははぁあぁ❤おれ、おれの子ども❤❤おれに似てる、へへ❤ふへへへぇ❤」


 獅子の赤子のような怪物を見て、アルの中の何かがぷつりと切れてしまった。触手がまたもアルの身体に這いまわるが、抵抗はせず愛おしそうにキスまでもしていた。

 膣と肛門に近づく触手を感じてアルは涎を垂らして悦んだ。また子宮と結腸をごりごりして貰える。肛門がめくれるまで擦って貰える。そして、可愛くて、気持ち良くしてくれる赤ん坊をいっぱい孕ませてもらえる。

 

 尻を揺すって、アルは触手たちへと叫ぶ。精いっぱいに媚びて、甘えた声で。

 

「なぁ❤次のおちんぽくれよ❤❤おれのマンコで、いーーっぱいガキ産んでやるからさ❤」


***


アルフレッド


獅子獣人

戦士


HP:0

MP:0


筋力☆☆☆☆☆

耐久力☆☆☆☆☆

敏捷力☆☆☆☆

判断力☆☆

知力☆

魅力☆☆


《盾使い》《片手武器の達人》《機動戦闘》《筋力強化》《振り下ろす一撃》

《双子の女神》《欠損部位即時回復》《痛覚変換:特殊》《豊穣神の祝福》


今日の絶頂回数:312new!

出産回数:52new!

経験人数(人間以外も含む):182人new!

性欲:☆☆☆☆☆☆new!

性的弱点:マンコ(アナル)ふたなりマンコ、子宮、肛門、乳首、クリトリス、全身、処女膜、出産。new!


バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《ふたなりマンコ:永続》《オナニー中毒》《クリトリス充血》《潮噴き体質》《種付けフェロモン》《クリトリス敏感》《クリトリス虐め特攻》《肛門脆弱》《肛門めくり上げ特攻》《膣道敏感》《クリトリス肥大》《乳首肥大》《イキ癖》《出産中毒》《出産時絶頂》《確定妊娠》《処女膜喪失弱点》new!


***


 ――聖餐の回廊――


 なんだこれは。

 ヴァルギットは何度目か分からない問いかけを繰り返した。白い通路にはヴァルギット以外誰もいない。この反復される問いかけは自分自身に行っているものだ。通路に並んだ石像たちは幸か不幸かぴくりとも動かない。いくつも並んだ英雄や神々を模した石像は、冷然とヴァルギットを見下ろすばかり。はじめはゴーレムの類かと思って身構えたが、襲ってくる気配は無い。喜ぶべきことなのだが、ヴァルギットはいっそ襲ってきて欲しいと思い始めていた、そうすれば、この身体について忘れることができたというのに。

 

「何故、私の胸がこのように膨らんでいるのだ!」


 ぼるんっ!と瓜のように膨らんだ大胸筋を揺らして狼は吠えた。

 ヴァルギットの身体はまさしく戦士の理想を体現したものだ。吟遊詩人が英雄の詩を奏でる時、人々が想像する英雄はまさしくヴァルギットのような体躯をしていることだろう。

 上下のビキニしか身に着けていないヴァルギットの身体はその素晴らしさを余すところなく見ることができる。二の腕や太ももは膨れ上がっており、美しく割れた腹筋も丸見えだ。銀の毛皮に包まれた背筋や尻肉も筋肉によってカットされており、通路に並ぶ石像たちの筋肉が貧相なまがい物に感じられてしまう。

 

 普段、板金鎧を装備しているゆえに晒すことはないが、仲間たちの中で最も逞しい筋肉をしているのは間違いなくヴァルギットだった。アルの身体は脂肪を混ぜることでバネやしなやかさを身に着けているが、この狼がひたすらに逞しさと力強さを求めて巌のような筋肉を作り上げていた。全てが硬く、逞しく。脆弱な部分など存在しない。それがヴァルギットという男――のはずだった。

 

「くっ!こんな、私をこんな胸にして辱めるつもりか……!」


 今のヴァルギットについているのは巨大な乳袋。普段身に着けている鎧のプレートも顔負けの大胸筋が分厚く飛び出しているのだ。歩くたびにゆっさゆっさと揺れる膨らんだ乳肉は手では掴みきれないほどの馬鹿でかい。気を失う前は胸の半分ほどを覆っていたトップスが、今では乳首を辛うじて隠すだけ。それほどに乳肉がでかくなっているのだ。そこらの女など相手にもならない、卑猥な肉の塊だった。

 

 身に着けているビキニのせいであることは分かっている。ついさきほど現れたガイドにご丁寧に説明されたばかりだからだ。

 

『《聖母の胸鎧》は永胸部を膨張させ、極上の柔らかさと弾力を提供します。揉み心地に加え愛撫された時に多大な性感を与えます。乳首も胸部に相応しく肥大化し、乳首だけで絶頂できるまで感度を向上させます。胸部は魔法的に守られるため、防具が付けられなくなることによる不利益はありません』


 こんなふざけた魔法、聞いたことがなかった。ビキニを外そうとも思ったが、命を保証できないとガイドがわざわざ警告してきては外す勇気はなかった。

 こんな姿を仲間に見られたら首を切って自害するところだが、幸いなことに今のヴァルギットを見るのは石像たちだけだ。歩くたびにムチムチと音を立てて揺れるのは不快だが、それだけだ。ならばしばらくはこのままでいいだろうとヴァルギットは判断した。

 

「敵が出なければいいのだが……こんなもの、敵に触られたらまずいかもしれん」


 下乳をそっと持ち上げながら危機感を覚えていた。手のひらの感触だけでも乳肉の中に疼きが生まれていた。触れたところから熱を持って、内部をバターのように溶かし柔らかくする。そのまま両手を跳ね上げてみせろ。この欲求不満な大胸筋を激しく揺らしてみせろ。そうすれば、お前は戻れなくなる。

 

 己の中で囁く何かに怯え、ヴァルギットは両手を離した。この乳肉は恐ろしく敏感であることが分かっていた。乳肉を揉みしだかれても、ビキニを押し上げる乳首をつままれても絶頂しかねない惰弱な雄の胸。性欲を晴らすためのセックスすらロクにしたことのないヴァルギットでもそれを本能的に感じていた。


「早く、合流しなければ。シャント、アル、みんなも無事でいろよ」


 ヴァルギットの歩みは早くなっていた。エロトラップダンジョンでは命こそ奪われないはずだが、来て早々に分断されたことも含めこのダンジョンは異質だ。仲間たちを一刻も救いに行かねばという使命感に急かされていた。それに加えて弄られた自身の大胸筋。一人でいるところにこの胸を狙われたら、下級なゴブリン相手でも負けかねない。


 使命感と焦りに急かされて進んだ先にあるのはいつだって行き止まりだ。石像が並んだ通路、その一番奥には一体の石像があるだけだった。

 

「これは、どういうことだ?ここまで一本道だったはずだが」


 道を間違える要素は無い。隠し通路の可能性は否定できないが、ここまでそれなりの距離を進んできた。また同じ距離を戻り隠し通路を探すというのも時間がかかりすぎる。

 ならば、石像を調べてみるかと物言わぬ石の像へと近寄る。少なくないダンジョン攻略の経験からすれば、こうした石像には罠ないし仕掛けがあるものだ。

 

「ふむ、戦神の石像か。にしては剣も盾も持っていないのが不思議だな」


 豹に人間の身体をしたその像は、この世界にて幅広く信仰されている戦争を司る神。戦争の悪い面ではなく、戦うことで大事な家族を守ることや勝利のために己を鍛えることを奨励している。多くの戦士が信仰しており、アルも大事な戦いの前ではいつも祈りを捧げている。

 不思議なのは戦神でありながら武具を身に着けていないことだ。何かを抱きしめるように両手を曲げた全裸の石像は、やけに実物に似たちんぽをぶら下げているだけ。

 

 マンコを呪われた冒険者ならばどうしたってちんぽに視線を奪われる。重たい胸のせいで、やけに身体が火照っているならばなおさら。

 

 だから狼は見るべきではないものを見てしまう。ちんぽの根本、陰毛の生える部分に記された文字が自然と目に入ってしまうのだ。

 

「……これは、戦神にその胸を預けよ、だとっ!?」


 はっとして石像の腕に視線をやる。何かを抱きしめる体勢だと思っていたが、よくよく両腕の形を見てみれば、すっぽりとヴァルギットの身体が収まりそうだ。その手のひらの位置は、この膨らんだ胸を添えるのに最適な位置にあるではないか。

 

「まさか私の胸をこの石像に弄らせるつもりなのか……!」


 分厚い胸板に背中を預け、両胸を好きにさせろ。この石像はそう命じているのだ。それを理解して、でかい乳がぶるりと震えた。ビキニが食い込む尻が連動してきゅっと引き締められる。

 ふざけている。こんな卑猥な胸を他人に弄られるだけでも最悪だが、相手は神を模した石像なのだ。神学を多少なりとも学んでいる者として耐えがたい恥辱だった。

 

「こんな、こんな辱めに従いたくはないが、だがシャントたちを早く助けに行かなくてはならん」


 ぎりぎりと歯噛みして思い浮かべるのは少し気弱な鳥人の姿だ。いつも自分たちを助けてくれるが、自分に自信が無い吟遊詩人の顔。対等な仲間でいるつもりだが、自分が助けてやらなくてはと思ってしまう仲間の顔。

 

「仲間の、ためだ。それならばこの程度の辱めどうということはない……!」


 仲間のため。先を急ぐから。もっともらしい言葉を呟いてヴァルギットは石像の逞しい腕へと身体を預けた。綺麗言を繰り返していれば、余計な雑音は消えてしまう。石像の極太ちんぽを見て慣らした喉の音。期待と興奮で高鳴っている心臓の音。荒くなっている呼吸の音。どれも聞こえないふりをして、ヴァルギットは石像の肩に後頭部を預けるようにして腕の中におさまった。

 

「さあ、私の胸を弄びたければ好きにするが良い!そ、その程度で私が屈することはない!」


 石でできた筋肉は冷たくはなく、やけに生暖かかった。尻に当たるちんぽは温かいどころか熱いぐらいだった。筋肉で締まった硬い尻。それがまがい物のちんぽに触れていると力が抜けて柔らかさを増していく。このちんぽに犯される準備を整えようとマンコが勝手に尻肉をほぐしてしまうのだ。

 

 落ち着け、とヴァルギットは呼吸を繰り返す。尻が勝手にもじもじとしてちんぽに擦り付けてしまうが、それは呪いによるものだ。背中に当たる胸板の逞しさを意識してしまうのも仕方ないこと。これは石像なのだ。ただ、何も考えずにいればいい。

 

 まぶたを閉じて周囲への警戒を怠ったのは、普段のヴァルギットからすれば考えられないことだ。それは子どもが恐怖で耳を塞ぐのと同じ、防衛本能だ。認識しなければきっと怖いことにも耐えられる。無意識の自己防衛に頼る狼へと、石像は冷徹に手を伸ばす。ビキニを押し上げる胸肉の尖端。乳首を軽く指先で弾いた。

 

「あっ❤」


 しまった、という顔をして口をつぐんだが、喘ぎ声を出した現実を否定することはできなかった。石像はただ、乳首をつま弾いただけだ。ただそれだけでヴァルギットは雌の声を出した。快楽を得るまい、ただこの辱めを耐えようとだけ考えていたのに。

 乳首で感じることぐらい知識としては知っている。冒険者ならば雄に抱かれるのが当たり前で、下世話な話は嫌でも耳に入る。だがヴァルギットは乳首で快楽を得たことなどなかった。

 

 そもそも男に抱かれた経験は二度だけ。

 冒険者ならば最低限の経験を積まねば快感に飲まれるからと男娼宿に誘われて一回。隙を突かれてゴブリンに貞操を奪われたことが一回。どちらもマンコで感じてしまったが、それは呪いのせいであると己を納得させた。それからは自慰で自分を慰めて性欲に耐えてきた。

 

「馬鹿な、私は何を――おぅっ❤んおぉおっ❤❤」


 そんな自分が乳首をいじられただけで喘いだ。未経験の悦と受け入れがたい現実に動揺している間に石像は胸肉を揉みほぐす。豪勢に突き出した乳肉をいやらしい手つきで何度もさすり、ずっしりと重たい乳肉を掬い上げるようにして撫でる。乳輪のまわりも、乳肉の付け根もしつこい手つきで撫でまわしていた。


「は、ふおっ❤なんだこれは、んあっ❤ああっ❤❤」


 石像はいやらしい手つきで乳肉を捏ね上げ続ける。石でできた指先は優しさの欠片もなく、指の隙間からこぼれおちそうな肉を鷲掴みにしてくる。そのまま形が崩れかねないほど乱暴に揉みしだいていく。

 乱暴な愛撫にヴァルギットが得るのは甘やかな悦。胸から痺れが拡がって、腰の骨が蕩けそうになる。

 こんなことありえない。認めたくない。魔法で膨らまされたとはいえ、自分がただ旨を揉まれただけで喘ぐなど。


「おおおんっ❤❤乳首こりこりやめええぇえっ❤❤❤」


 思考は正しさを求めようとするが、乳首をいじられると口からは雌豚の鳴き声が湧き上がる。石像のごつい指がビキニの下の乳首をしっかりと挟んで、摩擦してくる。石で擦られる痛みは無く、布越しのざらつきが心地よいぐらいだった。

 太い指で雌突起をいじられると、信じられないぐらい恥ずかしい声が出てくる。声を抑えようとする理性の声が喘ぎでかき消されていく。

 

「乳首、いじられて喘ぐなどぉ❤おおんっ❤❤だめなのにぃいぃん❤」


 鋼鉄製の鎧を難なく支える足腰が情けなく震える。背筋が弓なりに反らされて、勝手に大胸筋が突き出される。乳首を引っ張られると胸肉が追従していく。ふとましい腰がいやらしく動いて、ちんぽへと筋肉質な尻を押し付ける。

 石でできているとは思えない巧みな指さばきを見せる手は、休みなくヴァルギットの身体を震わせた。快感を得た乳首はますます大きく硬くなり、ますます捕えやすい体格になる。

 

「んふぅああぁ❤❤乳首、こんなに感じるなんてぇ❤いかんっ❤これは、おぅ❤乳首ぃいいぃ❤❤」


 指の間で挟んで転がす。それだけで涎が口の端からこぼれて大胸筋に垂らしてしまう。ただでさえいやらしい爆乳が唾液を纏ってさらに淫らに飾られる。

 乳首をコリコリとされていると、豊満な胸部の中で疼きが大きくなってくる。快楽と一緒に湧き上がってくる疼きが乳首から溢れ出そうとしていた。それは、ヴァルギットが知らないはずで、どこか懐かしい感覚だった。

 

「んぉおぉ❤なんだ❤私の乳首何が、あっはああぁ❤❤❤」


 ふっくらした乳輪ごと抓まれると未知の感覚への恐怖なんて消し飛んだ。硬く逞しい筋肉が石像の腕の中でのたうち回る。

 両腕は石像の手へ添えられているだけで、抵抗の意志などないことは明白だった。誰が見ても乳首からくる快楽を迎合している。

 

「ああっ❤くるっ❤❤なにかくるぅううぅ❤」


 胸の中からじわじわと何かが湧き上がってくる。ちんぽ乳首もビンビンに勃起して、マンコから漏れる蜜も量を増していた。

 清廉潔白。質実剛健。そんな言葉が似あう狼がまなじりをだらしなく下げて乳首いじりに酔っている。尻を揺すって雄に抱かれる雌と化している。乳首を引き伸ばされるとちんぽが跳ねて、はひゅはひゅとみっともない吐息を繰り返す。

 肉音を鳴らす巨大な肉風船。雌の肉がヴァルギットの理性を支配していた。指先一つで屈強な聖騎士が淫らな情夫に堕ちる。

 

「ひ、ひぃいいぃんっ❤❤あっ❤も、もうやめてえぇえぇん❤❤」


 乳首がむずがゆくなるのは絶頂のしるし。何の役にも立たないはずの雄の乳首から噴きあがろうとしているものがある。

 背筋を反り返らせて発射の体勢に移った身体は、早くとどめを刺してくれと腰を躍らせていた。乳首でイかせて欲しい。最高の絶頂をしたい。

 それに応えるように、石像はこれまで以上の力で乳首をひねり潰す。ピンク色をした乳首を押し潰されると、痛みではなく最高の快楽が脳天まで走る。形が変わるほどの力で潰されて、ヴァルギットは一気に絶頂へ昇り詰める。

 

「ぉぅうぅうぅっ❤❤ん゛ひぃいぃ❤乳首しゅごぉおおぉぉ❤❤❤」


 ビキニを押し伸ばす勃起ちんぽからは休みなく我慢汁が噴き上がっているが、そんなことはどうでもよかった。乳首からの悦が全てであり、石像の指先にだけ感覚を集中している。

 そして、ついに快楽が乳首から湧き上がる時が来た。乳首の先端が熱くなったかと思うと、白濁の汁が一気に噴出した。

 

「あ、ぁああぁああ、あっはあぁあああぁ❤❤❤乳首、乳首から射精してるぅうぅぅぅ❤❤❤❤」


 肥大化乳首から噴きあがったのは甘い匂いの立ち昇るミルク。だが、射精と錯覚するほど乳首から湧き上がる快感は激しかった。胸に二本のちんぽがついて、そこから射精しているような気持ち良さは冷静沈着な狼の頭を馬鹿にする。

 間欠泉のように後から後からミルクが噴きだしてくる。ドロリとした濃いミルクが乳腺を擦りながら搾りだされる快楽は凄まじく、石像へとぐりぐり後頭部を擦り付けて耐えようとする。石像が射乳中も乳首をひねるものだから、乳首はいつまでもミルクを漏らし続けた。

 

「おっぉおおぉおぉぉ~~~~❤❤❤」


 ちんぽからも精液を漏らして、狼は瞬間的に白目を向いた。ようやくミルクの噴出がおさまっても快楽が残響して頭蓋骨を揺らしている。絶頂中に固まっていた筋肉は疲弊して、石像に支えられていなければ倒れてしまうところだった。

 あたりに漂うのは濃いミルクの匂い。甘ったるく蠱惑的な汁はとても自分が出したものとは思えない。しかし、目の前の床には白濁の水たまりができているし、乳首からはミルクの残滓がぽたぽたと垂れている。

 

「わ、わたしはなんという事を……❤❤」


 あろうことか乳首だけで精液とミルクを漏らして、恥知らずな喘ぎ声で鳴いてしまった。絶頂で冷静になった頭は羞恥心と屈辱で染め上げられる。騎士どころか雄として失格の痴態だ。

 しかし、何故自分の乳首からミルクなどが出たのだ。自己嫌悪に苛まれるヴァルギットが冷静に現状を把握しようとすると、またもガイドが表示された。

 

 《聖母の恵み》


『《聖母の恵み》は母乳を噴き出せるようにする魔法です。母乳は栄養価が高く、飲むことで回復薬として使用できます。母乳は快楽を得ることで噴きだし、快楽の大きさで濃度や量が変わります。

副次効果として、射乳に快楽を得る効果、ミルクを飲まれることを認識すると快楽を得る効果もあります。』

「くっ!またしてもふざけた魔法を私にかけおってぇ❤」


 じんじんと疼く乳首に身体を火照らせながら、ガイドを睨みつける。このダンジョンにあるのは明確な悪意。ヴァルギットが嫌がるであろうやり口を見抜いて辱めてくる。

 このままではいけない。これ以上乳首などでイカされては身体はともかく精神がもたない。しっかりと自分を保たねば。

 

 いまだ快楽に震える身体でそう誓っていると、ヴァルギットを抱きしめる石像が回転し始める。正確には石像背後の壁ごと動き出す。ヴァルギットが腕から逃れようとしたが、それよりも早く回転は停止した。

 

「これは……なるほどな。隠し通路というわけか」


 行き止まりの向こう側には広々とした空間。そこにあるのはヴァルギットの乳首を捏ねていた石像と同様に精巧な、神々を象った石像たち。そして部屋の奥には巨大な門がある。

 動きを止めた戦神の石像から離れると、注意深く部屋の中を観察する。どの像も襲い掛かってくる様子は無いが、立派なちんぽをぶら下げている。それから強引に視線を引きはがすと、ヴァルギットは門の横に少しだけ変わった石像があるのに気づく。

 

 さきほど乳首を弄り回した戦神の像と同じデザインで、一糸纏わぬ姿であることも同じだ。違うのは跪き、杯を掲げていることだ。

 

「これは、豊穣神のシンボルである聖杯に似ているが、底に何か書いてあるな。『聖杯を満たせ』だと?」


 戦神はまるで門を通る者に何かを要求するように聖杯を差し出している。これは通るには聖杯を満たさなければならない、ということだろうがヴァルギットは今ビキニしか身に着けていない。聖杯を満たすのであれば、聖なる水か、酒か、それとも血液か。神聖な象徴を含む液体を捧げるのだろうが、この聖杯を満たすとなれば相当な量だ。血液を捧げれば失血死するだろう。他の液体といっても――

 

「……まさか」


 その時、ビキニから垂れたミルクが聖杯へと落ちた。石制の杯は雄の乳を受けるとほんのり輝いた。ヴァルギットの想像した最悪が、正解であると嘲笑うように。

 

「ぐっ!この胸からミルクを搾りだして捧げろというのか!なんと下種な仕掛けなのだ!」


 聖杯を叩き壊したい衝動に駆られるが、理性がそれを許さない。少なくとも、このダンジョンの仕掛けは公正なようだ。さきほどの石像は乳を弄らせたら記されていたとおりに道を開いた。で、あればこの聖杯を満たせば扉は開くと考えていいはずだ。

 

 ならば迷う必要は無い。さきほど覚悟を決めたはずだ。仲間が待っているのだ、羞恥心を抱いている場合ではない。アルならば躊躇わずに自分の乳肉を搾るところだろう。

 

「ふぅ、はあぁ……。仕方あるまい。この程度の聖杯など、すぐに満たしてくれる」


 聖杯に乳を収めるような体勢で前屈姿勢を取る。そうすれば否応なしに尻が突き出されるハメになってしまう。まるで交尾をねだる雌の体勢だと銀の毛皮の下で顔が紅潮する。この体勢になることも想定して聖杯を低い場所に置いたのかと、ダンジョンを作ったものの悪意に腸が煮えくり返る。


「んっ❤乳が重いな、くぅ❤忌々しい乳肉め、んぅ❤❤」


 重力で垂れ下がる乳肉は触れずとも自重で引っ張られ、胸の付け根に快楽をもたらす。腰と一緒に乳を揺らすとますます快楽が大きくなり、一度は萎えた乳首が再び大きくなる。ビキニ越しにさえその色と大きさを浮かび上がらせる乳首はむずがゆく次の射乳を待ちわびている。

 

「はぁ、はぁ……❤」


 ミルクを噴き上げたいのはヴァルギットも同じだった。陶酔とした吐息が牙の隙間から漏れて、精悍な顔つきが発情期の雌同然に締まりのないものになっていた。鼓動がやかましく、敏感な乳肉へと内部から刺激をもたらす。

 すでに下のビキニは愛液と我慢汁でぐしょぐしょになっており、ちんぽもマンコも透け透けになっていた。

 

「ふああっ❤❤」


 ビクリと爆乳が震えると、マンコと脳みそへ快感が走る。指一本触れていないのに興奮が高まり、鼻にかかったような声が漏れる。

 

「さあ、いくぞ❤❤まずは、胸からゆっくり弄る、ぞぉ❤」


 自分以外には石像しかいない部屋で、呟いて大胸筋へと手のひらを触れさせる。石像にしか許したことのない柔らかい肉を自分で撫でまわし、輪郭線や乳輪のあたりと肉球でくすぐる。

 

「は、おぉおぉ❤❤これは、こんなにいいのか❤自分で弄っても、んぅうぅぅ❤❤❤」


 石像にされた時よりも優しく揉みほぐしていると快楽が段々と膨れ上がってくる。一度射乳をしているためか、ミルクはすぐに溢れ出てきてぽつぽつと聖杯の上の白い斑を作り出す。だが、こんなものでは足りない。聖杯をいつ満たせるか分からないし、快感がもどかしい。あの石像にされたように、もっと強く乳首をつねらなければならない。

 これはあくまでダンジョンを攻略するためだ。そう自分に言い聞かせて乳首を捏ね潰す。

 

「あっはあぁあぁ❤❤ああっ、ミルクきたあぁあぁ❤」


 男前な顔が天を仰ぎ、ミルクを噴き上げることを肯定する。肉がたっぷり詰まった胸肉の尖端をひねり、ミルクをじょろじょろと漏らす。

 

「イイッ❤乳首、自分でいじってもぎもぢぃいぃ❤❤ミルクいっぱい出るぅ❤」


 ミルクを漏らせば漏らすほどに気持ち良くなれるから、指の動きが止まらない。乳輪ごとまとめて潰すと射精以上の快楽が胸から噴きだす。乳首を指の間で挟んで転がしていると、射精がずっと続くような悦楽に包まれる。

 

「んぉぉおぉ~~~~んっ❤❤❤乳首いじっでるとオマンコうずくぅ❤乳首と下半身が繋がってしまっているぅ❤」


 乳首を捻っていると、鍛え上げられた下半身が媚びた踊りを見せた。布地を押し上げるちんぽからは透明な糸がビキニを突き抜けて垂れ、マンコはビキニが食い込んだままクパクパと開閉している。

 乳首だけで軽く絶頂している身体は、更なる快感をねだってブルンブルンと尻を跳ねさせた。

 

「ああぁ❤尻がたまらんっ❤❤乳首つねってるとぉ、オマンコがちんぽ欲しがって我慢できなくなる❤❤マンコさみしくって、おおぅぅうぅ❤❤❤」


 ヴァルギットには見えずともわかる。振りたくる尻肉の中心では愛液が漏れて、太ももまでも濡らしていた。どっしりした尻肉を揺らし、ビキニが食い込む先を見せつけようとしていた。自分の周りにいるのが命無き石像だろうと構わなかった。快楽を得ていると全身で発散しなければ身体が爆発しそうだ。

 乳首をきゅっとひねると愛液が大洪水となってマンコから脳天まで快楽が駆け抜ける。捏ね潰される乳首からはミルクがとめどなく溢れ出て、少しずつ聖杯を満たしていく。雄々しい全身があられもない嬌声を上げて踊る姿は普段の騎士からは想像もできないほど官能的だった。

 

「ああぁ❤❤だめだ❤足りない、こんなんじゃぁ❤❤乳首、もっと強くぅ❤」


 乳首からミルクが漏れると背筋がぞくぞく震えてちんぽがのたうち回る。乳首をつねる力を上げれば快楽が上がり、マンコが何度も収縮を繰り返す。

 足りない。物足りない。こんな気持ちいいオナニーは初めてだ。だが、石像に弄って貰った時の射乳に比べれば快楽が圧倒的に不足している。マンコだっていじって欲しくて尻を揺するのを止められない。

 

「マンコぉ❤オマンコもいじって欲しいぃ❤でも、乳首いじるの止めらんないぃぃ❤❤❤オマンコぐちょぐちょぉ❤乳首とオマンコ一緒にいじってぇ❤❤」


 尻尾がバサバサ揺れてここに淫売がいるとアピールしていた。すぐにでもマンコをかき回したいのに、乳首を弄るのを止められない。手がもう一本欲しかった。乳首と一緒にマンコを犯されたら、きっといっぱいミルクをだせるのに。ミルク、ミルク。いっぱい乳首からおっぱいを噴きだしたい。

 

 いつの間にかヴァルギットの頭から仲間への使命感が失われていた。石像に弄られた時はあっという間に絶頂したおかげで頭を冷ますことができた。だが、今は。

 

「ぉおぉおぉぉぉ❤❤❤いぎっ❤いぎたいのにぃぃいぃ❤❤一人で乳首シコシコしてもいげないのぉおおぉ❤❤❤」


 弱いメスイキ射乳を繰り返すばかりで深い絶頂に至れない。おかげで身体が火照り、欲求が燃え上がるだけで頭を冷ますことができない。そのせいで乳首を弄る強さは大きくなり、憑りつかれたかのように乳首を虐めていた。

 

「誰でも、誰でもいいから乳首とオマンコいじって――あんっ❤❤❤」


 その嘆願を聞き届けたかのように救いの神が現れた。尻肉に触れた硬く熱い感触。振り返るとそこにいたのは豹の頭をした像。ついさきほどヴァルギットに乳首の悦びを教えてくれたあの石像だった。

 さきほどまでと違うのは、萎えていたちんぽが凶悪に勃起をしていることだ。血管が蔦のように絡んで、カリ首が張り出したそれは冒険者ならば頬ずりをして媚びたくなる逞しさだった。それを尻に谷間にすりすりと擦り付けられ、ヴァルギットは相好を簡単に崩した。

 

「ああっ❤硬い❤硬くてぶっといおちんぽ❤❤それを私にハメハメしてくれるのか❤いいぞ❤おっぱいもオマンコも気持ち良くしてくれ❤❤そしたらいっぱいミルクを出してやるぞ❤❤」


 興奮のあまり射乳してヴァルギットは娼婦さながらのおねだりをした。待ち構えていたちんぽ。それも、自分の一番奥まで簡単に届きそうなほどに長い。太さだって自分がいつも使っている玩具を超えている。こんなものに愛液まみれのマンコを貫かれたらどうなるか。ヴァルギットは想像すらできない快楽に腰をくねらせた。

 

 しかし、石像はケツマンコにハメることなくヴァルギットの身体をひっくり返す。だぷんっと乳肉が跳ねたかと思うと聖杯へ背中を預けるような体勢で座り込まされる。

 

「うぉおん❤な、なにをするぅ❤❤これではオマンコにちんぽを貰えないではないか❤そのバキバキのちんぽをはや、く……」


 せっかく愛してもらえると思ったマンコを放置され、ヴァルギットは色欲に染まった抗議を叫ぼうとした。それを止めたのは、石像がそのバキバキになった巨根を乳肉へと向けてきたからだ。乳肉の谷間ではない。ミルクをぷしゅぷしゅと噴き上げる、その雌突起へと。

 

「ま、ましゃかっ❤まて、駄目だ無理無理無理ぃ❤❤ここは、穴じゃないんだ❤そんなの入らないから、待って――」


 石像は無慈悲に腰を押し込んだ。あまりにもあっけなく、乳首へとちんぽが飲み込まれる。

 

 めりめりと音を立てて、偽の男根が偽のマンコへと埋没する。

 

「ん゛お゛お゛ぉおぉおぉおぉぉおぉぉ❤❤❤❤」


 ちんぽをはめられていない方の乳首から勢いよくミルクが飛び出した。

 

 自分に何が起こったのか理解できず、ヴァルギットは口を開閉させた。分かるのは自分が射乳したこと。そしてちんぽをはめられた乳首から快楽が生まれて、ずっとイキっぱなしになっていること。それはケツを指で弄っている時と似ているような。でも、比べ物にならばい膨大な快感。自分の乳首を押し込んで、ちんぽが乳肉をマンコのように犯している。

 

 その時、ガイドが現れてご丁寧にもヴァルギットの身に起きている惨状を解説する。

 

『《双子の聖母》は乳首をマンコとして使用できるようにする魔法です。外見上は通常の乳首ですが、乳首ごと押し込むとマンコのように埋没します。出産機能や排泄はできませんがケツマンコと同等の使い心地と快感を提供します。また、乳首と乳肉全体の感度を増加させます。』

 

 もっとヴァルギットはそれを目にする余裕は無く品性なく喚き立てていた。

 

「お゛ーーっ❤ひぎぃいぃ❤❤わたじ、わたしの胸があぁ❤おっぱい犯されでえぇ❤❤❤お゛ぉおぉ❤やだ、抜いでぇ❤やばいっ、ごれぇ❤❤」


 物言わぬ石像は懇願を聞き入れたかは知らないが、乳首マンコからゆっくりとちんぽを引き抜く。ちんぽに絡みつく乳首の肉は本物のマンコ同然で、カリ首にこそがれるだけで快感が生まれる。

 ぎゅうぎゅうと締め付ける乳首からちんぽが抜け出ると、漏らしっぱなしのミルク塗れになっていた。ちんぽに乳輪がすがりつくのも、内部の柔肉を抉られると視界がちかちかするほど気持ちいいのも本当のマンコ同然だった。

 

「あ゛お゛っ❤おっおっおっ❤❤❤そのまま、ゆっぐり抜いでぇ❤もうちんぽやめてぇ❤乳首やばいがらぁ❤壊れる❤もっといじめられたら私は壊れ、ぇえ゛ぇえぇえぇえぇええぇ❤❤❤やめてっでいっでるのに゛ぃぃぃいぃいぃぃ❤❤」


 またちんぽを突き入れられて乳首マンコとの結合部からミルクがあふれ出した。乳首を押し込みながら埋没していくちんぽへと、愛液代わりに滑りを良くしようとミルクがぶちまけられる。

 指でつねるだけで射精できる乳首をちんぽでねじふせられ、乳をマンコにされてヴァルギットは頭を振り回して悶える。

 もう片方の乳首はちんぽを貰えない代わりに乳首を自分で弄繰り回していた。つねり、引き伸ばすことで生じる快楽は自分の良く知るもの。それが意識を保ってくれるのか、ヴァルギットは必死に乳首を捏ね潰しケツマンコへも指を潜り込ませていた。二本の指で腸壁を押し込み、かき回して快感を求めるヴァルギットの顔は鼻水だらけの見るに堪えないものになっていた。

 

「えぐれる゛ぅうぅ❤❤乳首オマンコえぐれちゃうぅうぅ❤❤❤」


 マンコ壁を押し込んだことで軽いメスイキをした身体が、乳首マンコをぎゅっと締め付ける。そのせいで石でできたちんぽがマンコ肉を鋭く抉り快楽を増大させてしまう。盛りマンのように凸状になった乳首からはミルクがどぷどぷとあふれ出してちんぽとの隙間からこぼれている。更なる快楽でヴァルギットの限界はたやすく超えてしまったようで、顎をがくんと持ち上げて悦楽をうたう。

 

「おぉおぉおおおっ❤❤しゅごぃいぃいぃ❤❤❤まんこっ❤マンコと乳首一緒におかされでるのぉおおぉぉん❤❤❤❤」


 舌をレロレロと踊らせてヴァルギットは吠えたける。天に向かってはいた唾液が端正な顔へと落ちて汚らしい化粧を施す。その顔に高潔な騎士の面影はまるでなく、鼻の穴を拡げてフゴフゴと鳴らすのに忙しい。

 

 涙を流す瞳には悲しみは無い。ただ歓喜に染まった瞳はまぶたの裏へと遊離しており、いかに乳首をつねりケツ穴をかき回そうとも自分を保たせてはくれない。

 

「うぅううぁぁ❤もう、やめでぇえぇ❤❤❤ケツマンコごりごり犯しでぇ❤乳首おがじくなるうぅぅ❤❤乳首オマンコ穴にじないでえぇ❤」


 ヴァルギットがどれだけ否定したところでオマンコ穴である事実は変わらない。馬鹿でかく、弾力と柔らかさを兼ね備えた乳肉はザーメンをコキ捨てるのに最適と言えるだろう。

 石像に悦びを感じる機能は無いのだろうが、淡々と乳首マンコからちんぽを引き抜き、挿入する動作を繰り返す。ヴァルギットの乳首は締まり良くちんぽを咥えこむくせに内部は柔らかく、石でできたちんぽがふやけそうなまでにしゃぶりつく。

 

「あ゛~~っ❤❤もう、やめ、でえぇえぇん❤おぅううぅ❤❤❤」


 乳首の中は本物のマンコ同然にヒダや肉のうごめきを再現しており、ちんぽが突っ込まれると肉の全てを使って奉仕する。感度だって本物のマンコに劣らず、ざらついたちんぽで中を擦られると脳みそがかき混ぜられる。

 背筋を反らせると両方の乳首からミルクが噴射されて、美しい白銀が白濁に染まる。ミルクによってぬめりを増したちんぽがより滑らかにマンコを抉り乳首をノックする。

 

 乳首を奥まで押し込まれ潰されると脳みそがじわじわと蕩けてくる。雌の肉を雄の象徴に潰されるのは子宮を小突かれるのにも似ていた。硬い乳首も柔らかい肉もちんぽに蹂躙されるのに変わり無い。

 もう片方の乳首を万力のような力で押し潰し、空いた手でマンコをほじくり返しても乳マンコをほじくり返される快楽には及ばなかった。

 

「ぐぎぃいぃい゛ぃいぃ❤❤ま、まひゃおっぱいでいくぅううぅぅ❤❤❤」


 絶頂すればミルクを噴き出し、必然的に乳肉に圧力が上がる。ちんぽをかたどるようにして密着したマンコ肉は、ちんぽを逃がすまいと凄まじい力で締め上げる。

 ヴァルギットの意志を無視してちんぽに食らいつく乳マンコは、石のカリ首で逆に肉を抉られることとなる。そうすればまた快感を得た乳首がミルクを噴き上げ、圧力を強める無限ループ。ヴァルギットは快感に耐えきれず、白目をむいて口から泡を吐いた。

 

 だが、石像からすればそんな都合は関係無いようだ。ただ、この雌を犯すという命令だけで動いている物言わぬ石屑は腰を引いてちんぽを引き抜いた。ちんぽに絡みついて、密着したマンコ肉をがりがりがりがり抉り取りながら。

 

「お゛ひょぉおぉおおぉおぉおおぉおぉっ❤❤❤❤❤」


 ちんぽが引き抜けると同時に噴火のように乳首マンコからミルクは噴きあがる。閉じること忘れた胸の孔はぐぱぐぱ開閉し、ちんぽを求めて唾液じみたミルクを飛ばす。

 ヴァルギットは完全に白目を剥いて意識を飛ばした。強すぎる快楽から自己を守るため脳が自ら機能を落したのだ。完全に無意識となった狼は乳首をひねり潰し、マンコをめちゃくちゃにかき回す。

 

「お゛、ぉおおぉぉおっ❤」


 ちんぽに押し込められていた乳首がじゅぽんっ!と音を立てて姿を現した。それと同時に一拍遅れての絶頂がやってくる。乳首マンコを犯され、内部をカリ首でこそぎ取られて弱点を捏ね潰されて得たすさまじい快感がミルクとなって両方の乳首から爆発する。

 

「んっはあ゛あ゛あぁあああぁあぁぁ❤❤❤❤ミルクっ❤❤ミルクいっぐぅうぅぅぅぅ❤❤❤」


 絶頂の証が乳腺を擦り上げながら噴出した。これまでとは濃度も量も桁違いのそれは、チーズを溶かしたような濃厚さと匂いを振りまきながら床に落ちては湯気を立てていた。ヴァルギットは背筋を折れそうなまでに反らせて、射乳する乳首を見せびらかすように天へと突き出していた。

 

「んぉぉお゛ぉおぉ❤❤おっぱい射精ざいごぅうぅうぅ~~~~っ❤❤❤ミルクびゅーびゅーじでるどまだいぐいぐいぐっ❤❤おちんぽよりもオマンコよりもぉおおぉ❤おっぱいでイクのがいちばんいぃいぃぃぃっ❤❤❤❤」


 天井へと噴き上げて、落ちてくるミルクを顔面で受け止めながら狼は恍惚と微笑んだ。乳首からの射乳と比べたら射精なんてゴミ同然だ。乳首とマンコを弄っているとまた射乳して、その快感でまた絶頂する。尽きることのない悦びにヴァルギットは鍛え上げられた腰をヘコヘコ動かし感謝を表した。

 

「あああぁあぁあぁ❤❤❤ミルクじあわぜええぇぇ❤❤は、ひぃいいぃん❤ミルクもっと搾っでええぇえぇ❤❤❤おんっ❤自分でじぼるよりも゛ぉぉ❤おちんぽでミルク出す方がいいの゛ぉおぉ❤❤」


 乳首を捻っているとミルクの量が増す。ちんぽから出る精液の量も相当なものだが全く関心が無かった。ミルクが出ると脳みそも一緒に搾りだされているようで、ヴァルギットの頭が真っ白になっていく。大事な仲間のことも、騎士としての誇りも、何故ミルクを搾りだしているのかも、全て忘れていた。

 

「ほーっ❤❤お゛っほぉおおぉ❤おうぅうぅ❤❤ミルク止まらんっ❤んぉぉおおぉぉ❤❤❤」


 ミルクをびゅるびゅると床や自分にぶちまけている間、ヴァルギットは聖杯のことなど全て忘れていた。聖杯全てを満たさねばならないのに、ミルクはようやく底面を隠す程度にしか溜まっていない。ヴァルギットは聖杯を満たすのに充分なミルクを全て無駄にして、乳首弄りに精を出していた。そのせいで石像が聖杯を持ち上げて、中のミルクを飲み干していることにも気づかない。

 

 わずかな量のミルクを飲み干した石像は、不満そうにヴァルギットの足首を掴むと、上へのしかかる。

 

「あひぃいぃ❤おっぱい潰れちゃうぅうぅ❤❤❤んぉおぉ❤もっとミルク出るぅうぅ❤❤おぉおぉ❤んおっ❤はあぁあん❤❤」


 石の重みで乳肉を潰されて、圧しだされたミルクがぶしゃぶしゃと石像にぶちまけられる。ケツマンコには硬いちんぽを感じ、ますますヴァルギットの頭を茹らせる。いや、既に茹で上がってしまっていた。こうなった頭を元に戻すことは無理だろう。

 

 聖杯を全て満たせば扉が開く。それが嘘であろうと真実だろうとヴァルギットには意味がないことだ。ミルクさえ出せればそれでいい。乳首を弄ってくれるなら誰でもいい。そうした生き物に彼はなったのだから。

 

「あ~~~~っ❤❤次はケツマンコとおっぱいオマンコ一緒にズボズボしてええぇ❤❤❤私のオマンコ、どっちもトロトロに、なってるからぁ❤」


 ヴァルギットの声に応じたように部屋の中の石像たちが動き始める。神を模した石像たちは、信徒の願いを叶えようと石のちんぽをいきり勃たせていた。甘い匂いに満たされた部屋の中、ヴァルギットの無様な喘ぎとミルクを噴き上げる音だけが響いていた。

 ***

ヴァルギッド

狼獣人

騎士


HP:0

MP:0


筋力☆☆☆☆☆

耐久力☆☆☆☆

敏捷力☆☆

判断力☆☆☆

知力☆☆

魅力☆☆☆☆


《魅了耐性》《大剣の達人》《機動戦闘》《神聖属性付与》《対邪悪》《信仰の奇跡》《回復術強化》

《聖母の胸鎧》《聖母の恵み》《双子の聖母》


今日の絶頂回数:122new!

経験人数(人間以外も含む):42人new!

性欲:☆☆☆☆☆☆new!

性的弱点:マンコ(アナル)、大胸筋、乳首、乳輪、マンコ(乳首)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《性欲増幅》《乳首マンコ化》《雄乳体質》《爆乳》《授乳絶頂》《乳揉み弱点》《乳首肥大化》《乳首弱点》《絶頂時射乳》《射乳快楽増大》new!

 ***

 

  ――漏水の回廊――

 

「ん……くぅ。ここは、どこだ」


 ロットが目を覚ました時、そこは白い小部屋の中だった。窓も家具も無く、あるのは暗闇へと続く通路だけ。見知らぬ場所がどこか思い出そうとした時、鱗で感じる生暖かさに気が付いた。いつもの真紅のローブではなく、娼婦のような透けた褌だけの恰好をしている。

 そしてようやく記憶と現在が繋がる。椅子に座った途端に魔物が現れ、身体を発情させられたこと。そして、飲み込まれおぞましい行為をされたような。

 

「そうか、儂はあの後ここへ運ばれたのか。皆は無事じゃろうか」


 頭をくらくらとさせながら立ち上がる。足がふらつくが、怪我はしていない様子だ。

 自分が転送の罠を見抜けなかったせいで、と悔やみながら《遠見》の呪文を行使しようとする。マーキングをした対象の位置や姿を確認できる魔法。同じ世界にいれば距離を無視して使用できるはずだが、魔法は発動せず虚脱感だけがロットを襲った。

 

「ム、ゥッ!これは、魔力が尽きておるのか」


 ロットはようやく自分の魔力が枯渇していることを認識する。この足のふらつきや頭痛は魔法の源泉を枯らしたことによるもの。駆け出し冒険者を脱してからとうに味わっていない疲労感。

 当然だが魔力が尽きるような魔法を使った記憶は無い。恐らくはヒルのような怪物によって吸い出されたのだろうと渋面を作る。

 魔法の使えない魔術師など何の役にも立たない。エロトラップダンジョンである以上命の危険は無いが、魔力が回復するまでは大人しくしておくべきだろう。ここで不用意に動いても仲間の足を引っ張る結果になりかねない。

 

「魔力が回復するまで何時間かかるか……ヴァルやドリッズはともかく、アルやシャントが心配だのう」


 獅子の戦士は仲間のために無茶ばかりするし、鳥人の詩人は実力に見合わない気弱さだ。今すぐ助けに行きたいが、魔力の回復や瞑想や睡眠をたっぷり数時間は取らなければならない。徐々に回復するものではなく、時間をかけて魔力の詰まった扉の鍵を開けるようなものだ。焦ったところでどうにもならない。

 

「……む?」


 そこで膝をつこうとした時、白竜は自分の中で湧き上がる力に気が付いた。頭痛やふらつきが消えた代わりに、下腹部のあたりから全身へと力が循環していく感覚。それはロットの一部、数十年をかけて鍛え上げてきた力――魔力に違いなかった。

 しかし何故。魔力とは時間をかけて回復するか、貴重なマジック・アイテムを用いるかしないと回復はしないはずだ。ロットが疑問を抱くと、都合よくガイドが現れて身に着けている透け褌について解説を行う。

 

『《魔力高速回復》は魔力を徐々に回復する魔法です。回復量は対象の魔法量に関わらず固定です。つまり、魔力が低ければ低いほど満タンになります』


 ロットは目を見開いて股間の薄布をつまみあげた。透けた薄い紫の布地が、魔力を回復しているというのか。こんな、スリットも後ろの尻肉もスケスケになっている下品な布切れが。

 本来、魔力の回復効果を持つアイテムは貴重なものだ。熟練の冒険者でも持っている者は多くない。売り払えば一生食うに困らないだけの金を稼ぐことができる。

 

「こんな、猥褻な布がのう。これはありがたく使わせてもらおう」


 白い鱗に大胸筋や尻肉を膨らませた巨漢。見てくれだけならばアルやヴァルとも良い勝負をしている竜にはこの布地は明らかに足りない。わずかに隠すだけで丸見えの尻が気になるが、ここまで強力ならば捨てるわけにはいくまい。このまま魔力を回復すればみなをすぐに助けにいける。《遠見》や《帰還》は強力ゆえに魔力を多く消費するが、感覚からするとすぐに使えるだけの魔力が戻るはずだ。

 

 魔術師として最高峰の装備を手に入れたロットは太い尻尾を振ってどすどすと歩く。この装備に付与された他の魔法のことなんてすっかり忘れて。

 

 ***

 

 白い壁面でできた通路をロットは興味深く観察していた。通路を歩いているが、繋ぎ目や壁材を組み合わせた痕跡が全く見られない。魔法を使ったとしてもこのような建築は不可能だろう。加えて、通路の中はほんのりと明るい。どこにも光源らしきものは無いのにだ。壁や天井が直接光を放っているのだろうが、周囲からは魔力を全く感じない。

 自分の知識が及ばないものは詳しく調べたくなる。仲間と離れ離れになっていなければ歩みを止めて調べていたところだ。

 

「皆と離れておらんかったら……いや、この恰好はあまり見せたく無いのう」


 苦笑しながら紫の前垂れを持ち上げる。スリットを辛うじて隠す程度の布面積しかない前垂れは足を持ち上げるだけでもふわりと持ち上がってしまう。でかい尻にかかっている布がひらひらと持ち上がるのがどうにも落ち着かない。

 少々鍛え過ぎたかなと腹や腕を撫でまわす。どこもかしこも太いロットの身体は鍛錬で得たものだ。それも剣や格闘術を学んだ結果ではなく、外見のために肉体を鍛え上げてできたもの。ロットだってマンコを呪われた冒険者。ちんぽが欲しくなる時だってあるし、そんな時は痩せっぽちの魔術師より肉がムチムチとした雄らしい身体の方が好まれると良く知っていた。

 

 仲間たちとは違い、それなりの年月を生きているせいで経験もそれなりに多い。性処理のついでに楽しんでしまうこともある。エロトラップダンジョンであろうと臆していないのは、淫らなことになれているからだ。

 

「ゴブリンやら触手やらも初めてではないしのう。どんな罠で楽しませてくれるか、期待しておるぞダンジョン君」


 仲間たちと別れた時には自責の念に駆られたが、歩いている間に魔力が満ちてくるとなれば余裕も生まれるというもの。なにせ、暇な日には男を何人か纏めて買うこともある好色爺だ。エロトラップ程度なにするものぞと足取りは軽い。

 

 魔力は半分程度までは回復していた。いざとなれば《帰還》でダンジョンの外へ逃げることもできるだろう。トラップめ来るなら来てみろ、と足を踏み出して――

 

「む?さっそくトラップか。何を見せてくれる?」


 足元から青い魔法陣のようなものが展開すると、数歩進んだあたりでも同様の光が展開する。熟練の竜魔術師は、これが《召喚》の魔法であることを瞬時に判断し瞳をかざるモノクルに指をかける。魔法を発動する媒介でもあるそれを使い、いつでも魔法を発動できるように備える。

 《召喚》の魔法を発動させるトラップとなれば、大概が魔物を呼び出すものだ。どれだけ淫猥で強力な魔物かと若干の期待に胸を高鳴らせる。

 

「……なんじゃこれは、ただのスライムではないか」


 だが、出現したのは数匹のスライムだった。青い軟体生物であるそれは、特段強力な能力も持たないただ相手にへばりついて窒息させるだけの下等な魔物だ。鈍足なため、松明でも持っていれば子どもでも簡単に処理できる。ロットにとっては呼吸と同じ容易さで処理できる相手だった。

 

「まあ、魔力が回復するおかげで出し惜しみする必要も無い、一撃で片付けるとしよう」


 そしてロットは下級の魔法をスライムどもに向かって放つ。それは冷気と氷塊を作り出してぶつける《吹雪》と呼ばれる魔法。魔力の消費は少ないが雑魚を纏めて処理できるのに向いている呪文だ。

 

 結論から言えば、ロットの魔法は正常に何の問題も無く発動した。

 スライムは一瞬で凍り付き、氷塊をぶつけられて砕け散る。ロットの予想したとおりの光景が目の前に広がる。

 

 ――予想できなかったのは、ロットの身体を襲った快感だった。

 

「お゛ぉおおほおぉおぉおぉおぉおぉおぉっ❤❤❤❤」


 ロットはモノクルの裏側で白目をむいて、ガクンガクンとでかい尻を跳ね上げた。余裕綽々に魔法を唱えていた舌が千切れんばかりに天を突き上げて唾液をまき散らす。

 前立腺を捏ねてイった時のように直腸がうねって、肛門がきつく収縮していた。尻の痙攣が背筋から太ももにまで拡がって、巨体が弱々しく震える。

 

「――お゛っ❤❤お゛~~っ❤は、はへえぇ❤おぅうぅ❤❤にゃに、がぁあ❤」


 ロットがそれを自覚したのは瞳をまぶたの裏から戻した時。自分に何が起こったのか分からないまま、どっしりとした尻肉を揺すっていた。鼓動がやかましい。呼吸がままならない。全身が痺れているが、不快感はなくどこまでも甘く心地よい。

 この感覚は知っている。前垂れで隠せていないスリットからはとろみを帯びた透明な汁が溢れ出して太ももを濡らしている。これは、紛れも無い絶頂の感覚だ。

 

「な、何故っ❤❤儂がこんなにもあっけなくっ❤」


 自分に起きた異変の原因を確かめようと頭を必死で巡らせる。尻肉から尻尾の先まで戦慄いていて、びくりと腰は跳ねてはアナルがヒクつく。そんな状況でもまだ思考力を保てているのはさすが熟練の魔術師というべきだろう。

 

 それを讃えるかのようにガイドは解答を示す。ロットにとっては望まない答えであろうとも。

 

『《マジックハッピー》は魔力を消費するたびにアクメさせる魔法です。アクメの大きさは消費した魔力量に比例します』

「お、おのれっ……!」


 ガイドに現れた説明文を目にして、ロットは激高しガイドへと殴りかかった。ただの映像でしかない文字盤を拳はすり抜けてしまうのだが、怒りを抑えきれなかった。

 魔力を消費する、つまり魔法を使うたびにアクメさせられるなど魔術師に対して最大級の侮辱だ。魔法そのものへの冒涜。これまで学んできた魔術を貶められるのだ。怒りがおさまらず、壁を拳で殴りつける。

 

「ぐううぅっ!ふざけおって、これでは魔法がロクに使えぬではないか!」


 何度も壁を殴っていると痛みが頭を冷ましてくれる。アクメに揺らされた脳が平静を取り戻す。現状を把握しなければならない。下級の魔法であれほどの快楽が襲うのあれば、強力な魔法は使えない。《遠見》のような魔法ともなれば使う魔力は《吹雪》の数倍にもなる。アクメの大きさが消費魔力に比例するとなれば、どれほど深い絶頂に陥るのか考えたくも無い。

 

 ならばこの装備を外せば良い、とも考えたが無駄な試みだろう。これほど悪辣な仕掛けを作っておいてそんな抜け道を残すはずが無い。外しても魔法は続くか外せば罰があるか、いずれにせよ外して解決するとは思えない。

 

 となれば、進むしかない。

 できるだけ魔力を使わないように、敵を回避して進むのだ。そうすれば《マジックハッピー》は何の害も及ばさない。これ以上おぞましい魔法でアクメなどさせられるものか。

 

 そう決意したロットが足を踏み出して――また、足元で魔法陣が光輝いた。

 

 ***

 

「ん゛う゛う゛ぅううぉおおおっ❤❤❤いぐいぐいぐいぐ~~~~~っ❤❤おおほぉおぉおーーっ❤❤❤」


 白竜の太い喉から醜いダミ声が迸った。

 最初のアクメからおよそ1時間。通路を数歩進むたびにトラップを踏んで、そのたびにスライムが現れる。魔法を使って始末する。アクメをしては鼻水を垂らして喘ぐ。その繰り返しだった。

 前垂れはスリットから滲み出た汁でべっとりと濡れていて、持ち上げると粘糸をスリットの間に幾本も糸を引く。ケツ穴の方は更にひどく、ぐぱぐぱと収斂しては床に愛液を吐き出していた。

 

「はあぁー❤あぅうぉ❤❤おっ❤いぐ、またいぐっ❤❤」


 深すぎるアクメはすぐにロットを解放してくれない。直腸から結腸までがビクついて、何度もメスイキを繰り返す。尻尾から舌の先まで震えが走り、舌の尖端からは唾液がとろとろと垂れる。

 床にしゃがみこんで必死に息を整えているが、脳が揺れる感覚から抜け出せない。全身が熱い。スリットの中でちんぽが何度も精液をぶちまけていた。自分の身体をいくら鎮めようとしてもいうことを聞いてくれない。でかすぎる尻肉が雌の踊りを見せてしまう。

 

「お゛おぉおっ❤も、もう無理っ❤❤魔力、節約してるのにぃぃ❤」


 罠で現れるのはスライムどもばかり。全く苦戦はしないが頻度が多すぎる。下級の魔法一発で片付けられるが、そのたびにアクメをしてしまう。魔力はほぼ全快しつつあるが体力がこそぎ取られている。魔力をできる限り抑えるように弱い魔法ばかり使っているが、それでもアクメからは逃れられない。魔力が回復し、体内から溢れ出そうな感覚。これまでにないほどに魔力が充足した感覚がしているのに、アクメが上書きしている。

 

 アクメしては休憩し、少し進んではアクメする。その繰り返しでロットの身体はアクメするのが当たり前のように癖がついていた。それでも足を進めるのは仲間たちに一刻も早く合流するためだ。自分がこのような辱めを受けるのであれば、仲間たちは何をされているか分かったものではない。アルならば何をされようとも簡単に負けるまいが、生真面目な狼やいつも寡黙なハイエナが心配でならない。彼らは性行為というものを厭うているフシがあるからだ。気弱な詩人は今も辱められて泣いているのではないかと、想像しただけで胸が痛んだ。

 

「待っていろ、今から儂が助けに行くからな❤儂はアクメなどに゛、ふうぅ❤❤」


 白の鱗にじっとりと汗粒を滲ませて、下半身は愛液まみれ。加えて乳も尻も発情し震えさせているとなれば恰好も相まって娼夫にしか見えない。これで街を歩いていればマンコ狂いの冒険者だと路地裏で犯されているだろう。

 それでもロットは内股の情けない姿で進む。仲間のためであれば、アクメの残響に涙を流しながらでも歩くことができた。

 

「ふうぅーーっ❤ん、くぅうぅ❤❤」


 白い通路をしばらく進む間、罠を踏むことはなかった。それは幸運のためか、ダンジョンを作ったものの悪意によるものかは分からない。だがロットにとってはありがたかった。魔力が回復し続け、内側から弾けそうなまでに漲っている。


 自分の中から溢れそうな魔力。それを抱えつつ通路を進んでいくとやがて曲がり角へとたどり着く。しゃがみこんで、顔だけを出し覗き込むと、その先は大きな部屋になっているようだ。明らかにこれまでとは様子が違う広々とした空間には巨大な門があり、神々を模した装飾がほどこされていた。

 

 そして、何よりも目を惹くのは部屋の中央で蠢く巨大な水色の塊だった。ぶよぶよとした半透明な身体をしたそれは、不気味に身体を蠕動させている。

 

「巨大なスライムといったところか。普段ならば相手にならぬが……」


 今の自分には分が悪いと身体を撫でる。イキ癖がついた身体はいまだ断続的に震えが走る。あれだけの巨体を倒すには相応の魔法を放たなければならない。一撃で倒せたとしてもアクメで卒倒しかねない。もしも一撃で倒せなければ、あのスライムが何をするか考えたくも無かった。

 

 しゃがみこんだまま、もう一度部屋を見やると、スライムが部屋の中心におり横を通り抜ける余裕はありそうだった。先の扉が開く保証は無いが、馬鹿正直に戦わずとも突破できる可能性はある。もしも戦う必要が出れば覚悟を決めて一撃で消し飛ばせば良い。

 

「戦うだけが魔術師の役目ではないからの。無意味な消耗は避けさせてもらおう」


 アクメが引けば思考力も戻ってくる。魔術師とは魔法に頼る者にあらず。魔術をその叡智を以て使いこなすのが魔術師なのだ。

 さきほどまでアクメで精液と愛液を噴いていた淫乱竜は、強制アクメに漬けにされた彼は、自分の身体に起きている異変に気づかなかった。

 

 自分の中で、漲り溢れ出そうになっているモノ。それは魔力などではない、ロットを辱めるモノであると最後の最後まで気づくことができなかった。尽きぬ魔力による過剰な自信が無ければ、仲間を救わんとする焦りが無ければ、アクメによる知能の低下が無ければ、結末は違ったかもしれない。

 

 しゃがみこんだ身体を起こそうと尻を持ち上げた時、それは起こった。

 

「んぎぃい゛ぃいいぃいぃっ❤❤❤❤」


 瞬間、ロットの愛液まみれのアナルに衝撃が走った。緩い肛門を無理やりに押し広げて何かが飛び出してきたのだ。それと同時に襲い来る快楽。ロットは股を開いて床を踏みしめてしまう。まるで、排泄をする時のように。

 

「何っ❤何がああぁああぁ❤❤❤」


 魔法を使った時に引き起こされるアクメとは違う。何かが自分の中で暴れながら這いずり出てくるような感覚。排泄のそれとは違う。何か意志を持ったものが直腸と肛門を押し広げている。加えて、自分の中で漲っていた力が消えていく。

 

「お゛っほ゛ぉおぉおぉおぉおぉぉ~~~~っ❤❤❤❤」


 それを自覚した途端に脳みそをかき回すようなアクメが襲ってくる。もはや疑いようがない。自分のアナルから魔力が塊となって這い出しているのだ。アナルで感じるそれはロットのちんぽ以上はあろうかという太いもので、狭苦しい肛門をのたうちながら抜けだそうとしている。内側から肛門を擦り、拡張される激しい悦。

 

「儂の゛っ❤儂のけつに何をおぉお゛ぉほぉおおぉ❤❤❤こ、こりぇはああぁ❤儂のオマンコからスライムがあぁあぁっ❤❤」


 水色で半透明の身体をしたそれは、ロットの直腸の形になって細長くなっているが紛れもなくスライムだった。意志を持った軟体生物は、ロットに見られても気にする様子がなくうねうねと半透明の身体をよじらせている。アクメの繰り返しで潤んだアナルがスライムに拡げられるのはたまらなく心地よく、粘液と空気が結合部でグチョグチョと音を立てて鼓膜からも淫らな気分にさせられる。加えて、スライムの身体は素直な円筒形ではなく細い部分も太い部分もある。細い部分が勢い良く抜けたかと思うと、握りこぶしほどはあろうかという塊がアナルをめくり上げて吐き出される。

 

「アナルッ❤❤儂のアナルめぐられるぅうぅうぅ❤❤❤太❤太いのを出さんでくれえぇえぇ❤❤オマンコ壊れてじまうぅ❤」


 ブパァ❤と肛門から恥ずかしい音を立ててロットをアクメに狂った。スライムをただ排泄するだけではない。このスライムが抜け出ていくたびにアクメが身体を駆け巡るのだ。下級魔法を放っているのと同じ規模のアクメが連続で襲い、絶頂から降りられない。スリットは当然ながら、顔面の穴という穴から体液が溢れて知性を宿す顔がぐずぐずになっていく。


『《余剰マナリーク》は魔力の上限を超えて回復すると身体から排出する魔法です。これは魔力を消費したものとして、《マナハッピー》の効果が適用されます』


『《魔力物質化》は排出される魔力を物質化する魔法です。液体、固形、色合い、など自由に変更可能です。また、排出魔力は汗と一緒に気化されますが、この魔法は排出方法も変更することができます。今回はスライム化しアナルから排出するよう変更されています』


「ぐぅお゛ぉおおぉ❤❤❤オマンコがぁああぁ❤頼む゛ぅ❤儂のアナルやさしぐじでええぇ❤❤戻らなくなる❤おぉほおぉおぉーーっ❤❤❤」


 ガイドが魔法の効果を解説しても激高する余裕すら無かった。肛門をミチミチと拡げながら特大に圧迫感が襲っていた。とんでもない大きさのスライムが外に出ようとしていた。ロットが無理だと尻を振り回してもお構いなし。アナルが押し広げられ、皺が捲れ裏返って伸び拡がっていく。

 肛門から顔を出すスライムは水晶のごとく美し透明であったが、ロットからすれば恥辱と屈辱の塊だ。

 

「お゛お゛ぉおおぉぉ❤❤❤出るっ❤んひぃいぃ❤❤儂の魔力が❤あぁあぁ❤魔力漏れるぅうぅ~~っ❤❤こんな、こんなあぁああっ❤」


 ぱっくり開いたスリットから小便のように潮が漏れていた。じわじわと出てくるスライムは弱いアクメを継続的に味合わせた。便所で力むのと同じ下品な姿で絶頂し続け、アナルが壊れないようにと自分から尻肉を拡げるロットは直視できないほどに惨めで無様。それを自覚しているからこそロットの瞳からは快楽以外の涙がこぼれていた。

 アナルから走る電流が丸めたつま先にまで広がり、極太の尻尾をぶら下げた尻が行儀悪く持ち上がる。

 

「ひ、ひぃいいぅ❤❤ふぅうぅっ❤ひぃいぃんっ❤❤」


 早く終わってくれとロットは必死にいきむようになっていた。息を荒げて肛門に力をこめて、スライムを排泄しようとする。ぶじゅぶじゅと敏感な肛門をスライムの擦られてイくと排泄が止まり、スライムが身体をのたうち回らせてるとまたイってアナルに力が入らなくなる。

 

「お゛ほおぉっ❤❤ほぉおおぉおぉっ❤❤❤」


 もはや赤子の背丈はあろうかというサイズまで伸びたスライムが肛門から垂れさがり、振り回される尻の下で振り子のように揺れていた。

 蒼玉のように輝く極太の生物を、ミチミチとひり出していく巨漢の白竜。それは悪趣味な芸術家が造った造形品のように卑猥かつ優美だった。

 

「んお゛ぉおぉおおぉぉっ❤❤❤いぐいぐぅうぅうぅっ❤❤❤❤」


 そして、ついにアナルを押し広げたスライムがアナルから切れてボトリと落ちた。ナマズの胴体と蛇の長さを持ち合わせたスライムは肛門から解放されてずるずると這いずり去っていく。

 

「ほっ❤ほぉおおぉおぉ~~~~……❤❤❤❤」


 自分を苦しめていた圧迫感と連続アクメからようやく解放され、ロットは長い安堵の息を吐いた。魔法を使ったとたんに襲われる凶悪なアクメに加えて、アナルと直腸を擦られる感覚を延々と味合わされるのだ。これまで咥えこんだどのちんぽよりも太いスライムを無理やりにひり出されるのは感度が上がったマンコには耐えがたい悦を与えた。

 その反動は強烈で、肛門はいまだに閉じずに直腸のうごめきをひけらかしていた。愛液を垂れ流すアナルとスリットから溢れる潮と精液の混合物。四つん這いになって体液を垂れ流す姿は畜生そのもの。しかしロットは立ち上がらないまま尻を振り立てる。アクメの残響が凄まじく、神経が痺れてしまっていた。

 

「だ、だがこれで……❤❤」


 これでスライムはひり出し終わった。魔力をたっぷりと排泄したおかげでしばらくはスライム排泄に苦しめられることはなくなったはずだ。後は、身体を休めてアクメから回復すれば良い。まだアナルがグパグパと鳴いているが、戻るはずだ、すぐに。

 

 汗と愛液でぬるついた尻を振って、ロットは必死に体力を取り戻そうとしていた。長い長い絶頂と体力の消耗は、最低限の思考力を奪い、曲がり角から覗き込んだ存在も忘れていた。

 

「は、ひっ❤す、少し休んだらすぐに助けに向かうからのう……❤❤」


 尻を揺らすその近くへと、巨大なスライムが這い寄っていることに彼は気づけなかった。

 

 ***

 

「んぶぉおおぉ❤❤うぎっ❤放せ❤儂に触るなぁあ゛あぁあ❤おぶっ❤んぶぅううぅ❤❤」


 ロットの身体は巨大な水色の身体に拘束されていた。手足をグミのように弾力が強い身体に飲み込まれ、触手のように伸びた身体が太い腰回りや尻肉を撫でまわしている。

 喚き立てていた口にすらもスライムが入り込んで、喉奥まで塞いでいた。それだけ牙を突き立てようとも文字通り歯が立たず、スライムは牙の隙間から舌の裏までも撫でまわしてくる。その不快感と甘やかな心地よさに喘いでいると、スライムがずるりと尻穴に入り込んできた。


(やめろ、入るなあぁああぁ❤❤❤儂のオマンコ、さっきまで太いの出してたのにぃいぃ❤❤)


 なればこそスライムはアナルを選んだのだろう。閉じ切らずにひくついている情けないアナルは実に侵入しやすいに違いなかった。愛液でねっとりとした直腸に入ったスライムはぬるつきを啜るようにして撫でまわしながら進んでいく。それは太い舌でマンコを隅々まで舐め回されているようで、たまらない心地でロットは鼻水を垂らした。

 

(あ゛ひぃいぃ❤❤溶けるぅうぅ❤儂のアナルとろけるぅぅ❤❤)


 アナルを柔らかい身体で擦られるのが気持ちいい。直腸をいっぱいにされて愛液を啜られるのが気持ちいい。弾力のあるスライムは直腸どころか結腸にまで侵入し、ロットの内臓をいっぱいにするがそれすらもたまらなく気持ちいい。

 襞を舐め上げながら、スライムは拡張した肛門を出し入れするように動き始めた。さきほどまで排泄快感を教え込まれた肛門を調教するようなその動きに、アナルはむちゅむちゅとすがりついて答える。

 

(オマンコ吸い付いておるぅうぅ❤ス、スライムなどにぃいぃ❤❤オマンコが愛液出してしまうぅ❤)


 スライムが腸壁を啜り上げると歓喜するように伸びた肛門から愛液が溢れ出す。スライムはもっと出せと肛門に身体をへばりつかせ引っ張り上げる。ただせさえ伸びた肛門をよりちんぽがしゃぶりやすいように躾けられて、雪色のデカ尻がブルンと肉を弾ませた。

 

 スライムが這入りこんでいるいるのは当然だが尻穴だけではない。汁を漏らしっぱなしのスリットにまで身体を滑り込ませ、内壁を撫でて分泌液を舐め回す。硬くなったちんぽもスリットの中で舐めしゃぶり、尿道に残った精液を吸い出さんとする。

 

(ぢゅるぢゅる吸われておるぅ❤儂のちんぽが、オマンコもちんぽもぉぉ❤❤)


 ちんぽに這入り込んだスライムは尿道の奥、前立腺の中まで到達し内部から押し広げ圧迫していた。同時に肛門内部のスライムが前立腺を押し込んで内部から精液を搾りだす。連続した絶頂で強制的に精液を漏らし、尿道から吸い上げられる。それは粗末な家畜でもされないような強制的な体液の搾り方だ。

 

(いぐぅうぅう❤❤儂がスライムにイカされておるぅうぅ❤いぐっ❤いぎすぎて脳みそ痺れるぅうぅぅ❤❤❤)


 イキ癖のついた身体が前立腺を直接圧迫されて耐えられるわけがなかった。鼻の下をだらしなく伸ばした顔で、高位の魔術師たる白竜はスライムに精液を吸い上げられ続ける。

 絶頂するたびに収縮するアナル。スライムの肢足を直腸全体で揉みほぐしてちんぽに射精を媚びるように吸い付く。

 

 従順な獲物に気を良くしたのか、スライムは乳首にまで肢足を伸ばしてにちゅにちゅと舐め回し、しゃぶりあげる。マンコが歓喜すればするほどにスライムが快楽を返すためアクメ漬けの身体はますますよがり狂っていく。

 

(いかんっ❤ぜんぶぎもぢぃいぃ~~っ❤❤儂がスライムごときにぃいぃ❤オマンコもおちんぽも乳首もたまらんっ❤❤オマンコぬるぬるでスライムおちんぽに媚びちゃうぅうぅ❤❤❤)


 にゅぷにゅぷと段差状に肢足を膨らませたスライムが肛門をめくり上げては押し込む。ロットのアナルは内側から擦られるのがすっかりお気に入りになったようで、めくり上げられたアナルから愛液をぶちゅりと噴き上げていた。これからは魔力スライムを排泄するたびにより深いアクメに落ちることができるだろう。

 

 ロットは全身を甘くとろかされ、スライムの注ぐ快楽に隷属していた。仲間のことは頭から消え失せかけて、スライムが中を無遠慮にかきわけるのに悦んでいる。

 

(そ、そこぉおぉおぉおぉ❤❤❤奥ぐりぐりたまらぁあぁぁぁんっ❤❤きて❤儂のオマンコの奥までスライムおちんぽでかき回してくれえぇ~~っ❤❤」


 結腸にまで侵入したスライムが、枝分かれした身体で舐め回し始めた。雄の子宮をぐちゅぐちゅとねちっこくかき回される感覚にロットの顔から知能指数が消失していく。これまでのどんな男よりも逞しく、技巧のあるちんぽに経験豊富なはずのマンコが堕ちていく。

 弱いところを器用に撫でまわす身体。肛門をゴリゴリとする逞しい身体。結腸の奥まで届く身体。そのすべてがオマンコを悦ばせ、腰をくねらせるように身体に命じてしまう。下半身は完全に屈服し、怪物にしか与えられない快楽に全身の痙攣が大きくなっていく。

 

(おほぉおぉおぉ❤❤❤いくのとまらん❤スライムちんぽすんごぉおぉい❤❤オマンコ逆らえなくなる❤おんっ❤中出しされておるぅ❤❤儂の、儂がこんな下等な生き物に孕まされるぅ❤❤❤)


 囚えた雌の屈服を感じ取ったか、スライムはマンコに差し込んだ肢足から射精するかのように粘度の低いスライムを注ぎ込み始めていた。敏感な結腸に生暖かい汁を流し込まれ、ロットは着床するような感覚に酔う。逆流したスライムが結合部から溢れ出る感覚もたまらない。

 

(おおーーっ❤❤❤オマンコよしゅぎるぅうぅ❤種付けオマンコかき回してええぇ❤もっと儂のオマンコぐちゃぐちゃにしてぇ~~❤❤)


 前立腺を圧迫され精液を漏らし、肛門とマンコをゴリゴリされ、腹をスライム粘液で膨らまされ、ロットは快楽の海に沈み込んでいく。全てが甘く蜂蜜のような悦に浸されてこのまま永遠にスライムの雌になりたいと願っていた。ずっと、この時間が永遠に続いて欲しい。ボテ腹の竜は愚かにも願う。

 

 仲間たちを助けてきた知性はもはや欠片も残っていないようだ。ついさっきまで自分を辱めた忌まわしい魔法の力をすっかり忘れているのだから。

 

「ん゛ぼお゛ぉおおぉおっ❤❤❤」


 スライムに塞がれた喉から汚い叫びが漏れ出た。腹の中から響く、何かが蠢いている感覚。粘性の低いスライム汁ではない何かが腹の中をかき回して、中から出てこようと這いずっている。

 無理やり内臓を広げる圧迫感が尻に脂汗を浮かばせる。それと同時にマンコに侵入していたスライムがずるずると抜け出ていく。マンコが寂しくなるが、それどころではない。苦しさと気持ち良さに腹の中をかき回されていたかと思うと、腹の苦痛がボコボコと音を立てる。スライムが抜け出たマンコを通って噴きあがろうとしている。

 

(ん゛ひぃい゛い゛ぃいぃ❤❤❤いかんっ❤ぐるぅ❤❤しゅごいのくる❤)


 そして、マンコに潜り込んでいたスライムがギュポンッ!と音を立てて抜け出た時に腹の中の存在は一気に肛門に向かってせり上がる。めくり上げられて、伸びた肛門。跳ね上がったでかい尻。発射台となった尻肉から大量のスライム粘液と一緒に何者かが噴きあがってくる。

 

(ん゛お゛お゛おぉおぉぉおぉおぉおぉっ❤❤❤❤❤)


 声の出せない主に変わって、アナルから恥ずかしく下品な音が立ち上がり同時に大量のスライムがぶちまけられた。それはマンコから注ぎ込まれたスライムと、ロットの魔力がスライムとなって排泄されたもの。成人男性の腕ほどはあろうかというスライムを、ビュルルルルーッと尻から噴き上げた。

 

「~~~~~~~~~~~~っ❤❤❤❤」


 スライムに固定され、隠すこともできないままスライムが離れた床まではしたなく飛んでいく。スライムに甘やかされたマンコを大量の排泄スライムで擦り上げられ、ロットは半狂乱に陥り絶頂する。

 

(いぐいぐいぐいぐっ❤❤❤スライム出るぅう゛ぅうぅぅう❤❤スライムでオマンコ擦れへぇええ゛え゛ぇえぇ❤お゛ほぉおぉーーっ❤❤アクメっ❤魔力漏れアクメじでるう゛ぅうぅぅぅ❤❤❤❤)


 結腸。直腸。肛門。前立腺。乳首。スリット。ちんぽ。そして魔力の排泄による強制アクメ。ロットは不自由な手足の代わりに尻尾を突っ張らせて、デカ尻をはしたなく振り回す。

 透きとおるスライムを結腸から肛門まで一直線にひり出して、暴れまわる尻から天井にまで届きそうな勢いで噴き上げる。汁状のスライムに塊となった卵状のスライムが混ざり、イイトコロを擦りながら肛門からブポォと吐き出す。

 

(あ゛っひゃあぁああぁぁあぁ❤❤❤スライム出すのぎもぢよずぎぃいぃぃぃぃっ❤❤❤❤)


 スライムが勢いを弱めても、ロットは尻尾を硬直させたまま動かなかった。頭の奥で潮騒のような音が響き、脳みそが白くどろどろに溶けていく。

 休みない絶頂で口から舌と涎がだらりと垂れ下がり、スライムに犯されていたスリットが開いたまま戻らなくなる。

 

 未練がましくスライムをブポブポと吐くアナルへは、そろそろとスライムが這い寄っていた。吐き出し終わった後はまたスライムちんぽを突き入れて、結腸の奥までも自身の身体で埋め尽くすつもりなのだろう。仮にスライムが何もせずともロットは勝手に中からスライムを排出してよがり狂う。もはや白竜の運命は決まったようなものだ。アナルからスライムを吐いてよがり狂う、下品で知性の欠片もない肉袋になったのだ。

 

(へへ、へへへぇ❤魔力貯まってくぅうぅ❤❤❤早くいっぱいになってえぇ❤儂のオマンコからいっぱい出したいのおぉぉ❤❤)


 スライムを排出する尻を振って、白竜は更なる快楽をねだる。

 その顔には、一欠けらの知性も残ってはいなかった。

 ***

ロット

竜人

魔術師


HP:0

MP:999new!


筋力☆☆

耐久力☆☆☆

敏捷力☆

判断力☆☆☆

知力☆☆☆☆☆

魅力☆


《魔術》《杖術の達人》《知識外部領域保存》《魔術準備枠拡張》《味方強化術同時付与》《魔術属性変更》《魔術影響範囲制御》

《魔力高速回復》《魔力物質化》《余剰マナリーク》《マジックハッピー》


今日の絶頂回数:86

経験人数(人間以外も含む):67人

性欲:☆☆☆☆☆☆

性的弱点:マンコ(アナル)、マンコ(スリット)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《魔力消費時アクメ》《魔力強制回復》《マナ漏出》《魔力スライム化》《スライム排泄依存》》《肛門めくり上げ特攻》《排泄快楽》《スライムちんぽ弱点》《肛門敏感》《アクメ癖》

 ***

 

 ――鏡乱の回廊――

 

 まだ自分は未熟だ。

 反省をしつつもドリッズは周囲と自分の状態を確かめる。無駄なことはやらず、必要なことを優先する。それがドリッズの癖であり生き方だ。怪我は無く、周囲は白の壁に囲まれた通路。光源は無いはずだが周囲はハッキリ見えて気温も適度。あの椅子に座る前に預けたから武器は無く、衣服は渡された派手な下着だけ。

 

 仕方ない、とドリッズははめていた指輪を外すと二つに分割する。そこから鋼鉄製のワイヤーを引き出して簡易な武器にする。次に拳を固めてみぞおちを叩くと、胃液と一緒に油紙に包まれた球状のモノを吐き出した。

 

「これ使う、久しぶり」


 胃液でも溶けない紙に包まれたのはこれまた溶けにくい材質でできた球状のカプセルのような保管具。それを開けると小さな折り畳みナイフが現れる。ナイフだけでなく盗賊道具としても扱える優れものだ。普段は手入れで取り出すだけで長い間使うことはなかった。アルたちと組んで以来、こんな危機に陥ることはなかったからだ。魔物と戦うには正直心許ないが、できることをやって、あがくだけだ。ドリッズにはプライドやら恥なんてものはない。仕事がうまくいくか、生きるか死ぬか。それだけだ。

 

「……みんな、早く助ける」


 少しだけ眉根を寄せてドリッズは這うように進み始めた。元々は一人で狩りや雇われの盗賊として働いていたが、今の仲間とはだいぶ長い付き合いだ。腕が立つから、というのもあるがなかなか居心地が良い。共通語が下手な自分を笑わないし、お節介が過ぎるということもないからだ。

 

 だからマンコにかけられた呪いを解く話にも賛成した。どうせ無理だろうと思っていたが、それでも良かった。このパーティで冒険を続けられるならば、目的も結果も対して重要ではない。

 

 だから仲間と早く合流したかった。慎重なシャントと頭の良いロットはともかくとして、馬鹿のアルと堅物のヴァルが心配でならなかった。

 

 焦りながらも慎重に、罠を調べながら進むが通路には特に異常が確認できなかった。エロトラップダンジョン、というからには悪辣な罠があることを想定していたが拍子抜けだった。いぶかしがりながら進むと、壁の材質がやがて変化していく。

 

「これ、鏡?」


 慎重に、鏡に映らないように近づいて確かめるとそれは何の変哲もない鏡のように見えた。試しに折り畳みのナイフを壁面にかざすとそのままナイフの姿を反射している。

 一瞬の思案。ダンジョンにある鏡とは大体がロクでもないものだ。近づいたものを引きずり込むか、中から魔物が出てくるか、精神を狂わせてくるか。魔法的なものならばドリッズでも探知することができない。

 

 悩んだ結果、ドリッズは鏡へとその姿を映す。ここまで隠し通路も罠も無かった以上、ここを進むしかない。ならば悩むだけ無駄だ。手足を映しても何の異変も起こらないため、ドリッズはそのまま鏡へと全身を移す。やはり何も感じない。

 

(この鏡、何の意味がある?意味が無いもの、ダンジョンに置く理由が分からない)


 ダンジョンとは財宝を守るか侵入者を誘い込んで始末するか、何かの目的意識を持って作られるものだ。だからトラップや魔物を配置する。宮殿や舞踏会場ではないのだから、過度な装飾は必要ない。この鏡にも意味があるはずだ、とハイエナは警戒を怠らない。

 

 鏡の通路は曲がり角がいくつもあり、先が見えない。どこから魔物や罠が襲ってくるかと進むが、何も起こらない。静謐な空間の中、映るのは下品な網タイツ状の下着をはいたドリッズの姿だけ。

 

(そういえば、これも何の意味ある?変な下着)


 すっかり頭から抜けていたがこの網でできた衣服もおかしいなとドリッズは網をつまんで引っ張った。わざわざ着替えさせる意味もだが、下着のデザインが理解不能だ。こんな網だらけでは身体を隠す意味が無い。隙間だらけでは防寒に役立たない。通気性を良くするならつま先まで包むタイツにせずもっと丈の短いものにすればいいだろう。加えて、このけばけばしい色合い。隠密を生業にするドリッズにとって、やたらと派手な柄はそれだけで減点対象だ。

 

 世の雄がこうした下着で興奮、するという知識はある。ドリッズだってマンコが呪われた冒険者。男娼を買ったこともあるし、仕事のために雄に抱かれたことだって多少はある。そんな時、雄はドリッズの尻や太ももに興奮して布地が少ない下着や、逆にやたらと長い靴下をはかせたりしたものだ。だから、これもドリッズの身体を飾る意味があるのは分かる。理解できないのはダンジョンでこんなものをはかせる意味だ。ここにいるのは仲間たちと魔物ぐらいだろう。自分の身体をいやらしくしたところで無意味なはずだ。それが分からず、不快で短い尻尾をぴんと立てた。

 

「……これ、落ち着かない」


 鏡で自分の姿を見せられていたら、むずむずとする。ドリッズは自分の身体が醜いと思っていた。ハイエナとしての斑の毛皮も華やかではないし、筋肉もアルやヴァルギットのような巨漢と比べると物足りない。そのくせ、自分に欲情する雄がいるのが嫌だった。

 奴ら曰く、尻と太ももの肉付きがたまらないらしい。逞しいくせに絞られたしなやかな体つきで、尻は丸々としていて均整の取れた円形をして、両脚も長く、すらりとして見えるのに筋肉でムチムチとしていていると。

 ベッド囁かれた言葉を思い出してぶるりと尻肉を震わせた。確かに、素早く動くために下半身は柔軟な筋肉を発達させている。だが、雄を悦ばせるために鍛えたのではない。欲情の視線を尻で感じると怖気が走る。呪われたマンコであろうとも、この不快感はどうにもならない。

 

(この下着のせい?身体が余計に見えるから、いやなこと思い出してる?)


 網目は指で引っかけて伸ばすとどこまでも広がる。尻肉や太ももの柔らかい肉に食い込む網目は自分の下半身をいやらしく強調しているようで、ぞわぞわとした不快感が走る。ちんぽが布地で隠されているのが幸いだった。あまりでかくないちんぽだが、剥き出しにされていたらこちらにも嫌悪感が粘ついていたかもしれない。

 

 もう、鏡を見ないようにして走り抜けてしまおうか。長い間トラップも無い。このまま鏡に囲まれていて精神を疲弊させる危険の方が大きいかもしれない。

 

 そう考え鏡から目をそむけた時、その囁きは耳をくすぐった。

 

「――おい、でっけえケツの兄ちゃん。もっと腰くねらせて歩いてくれよ」


 静寂なダンジョンで突如聞こえた囁きに、ドリッズはナイフとワイヤーを構えて臨戦態勢を取る。囁きの聞こえた方向、鏡の壁に視線を向けるとそこにいたのは相変わらず自分だけ――ではなかった。

 

「何もしねえからよ。さっきみてえに網引っ張ってケツもっと見せてくれよ」

「そうそう。久しぶりのズリネタなんだから襲わねえよ、ひひひ」


 鏡の中にいるのは、奇術師のような恰好をした魔物。黄色く吊り上がった顔に鋭い牙、紫色の肌。それは典型的な悪魔の相貌。窓の向こうにいるかのように貼り付いてドリッズに視線を向ける魔物が幾匹もいた。

 

「鏡の悪魔……なんだ、雑魚か」


 ドリッズはその姿を確かめると戦闘態勢を解く。目の前にいるのは下級の魔物である『鏡の悪魔』と呼ばれるものだ。鏡の中にだけ存在できて、人型生物を狂わせようとする。だが、現実には全く手出しができずやることといえば鏡を覗く者を驚かせたり囁くだけ。鏡の悪魔の存在を知らない辺境や田舎では恐れられるが、冒険者にとっては何も怖くない。なにせ、傷一つつけることができないのだから。

 

「ひひひっ!雑魚だってよ!」

「むかつくな、こいつ!」

「謝れよ!ズリネタにしてくださいってケツ向けて土下座しろ!」

 

 声を無視し、ドリッズは鏡から視線をそらすと再び歩き出す。こんな雑魚をわざわざ配置するのであれば、大したダンジョンではないのかもと安堵すら覚えていた。

 

「無視しやがった!許せねえ!」

「これはお仕置きだな!

「言うこと聞いてケツ振ってればよかったのによ!馬鹿!こいつ馬鹿!」


 意識して前だけを向いているせいか、ドリッズは気づかなかった。下品なだけだと思っていた下着がほんのりと光っていること、そして鏡の悪魔たちが丸い尻に向かって視線を集中させていることに。頭の悪い罵声など聞く価値も無く、ドリッズは先へと進む。

 

 その時。

 

「あうっ❤」


 ドリッズの尻肉を、手のような何かが撫で擦った。

 

(な、なんだ!?今の……!)


 本物の手のような感触だったが、周囲には何もいない。悪魔どもも鏡の中でニヤついているだけだ。しかし、確かに触られた感触があった。心地よくて、思わず甘い声を出してしまうほどの。

 

「どうしたエロい声出して!誘ってんのか!ひゃはは!」


 げらげらと下品な笑い声を上げる悪魔どもを睨みつけるが、こちらから悪魔どもを攻撃することはできない。それに、悪魔どもがこちらに触れるわけがないのだ。となればダンジョンの仕掛けなのかと神経を張りつめる。集中していれば矢弾であろうと触れる寸前で気づき回避する素早さと反射神経がドリッズにはある。尻を突き出し、脚を開いた中腰の体勢で何が来ても良いように待ち構える。だが。

 

「んあああぁっ❤❤」


 無遠慮で荒っぽい刺激がドリッズの身体をまたもまさぐった。今度は多数の指が太ももをくすぐったように思えた。それもただ触られただけではなく指の腹一つ一つから快感を生じさせるような愛撫。甘い疼きが太ももに走って、ドリッズはしなやかな脚の筋肉を強張らせてしまう。

 

 おかしい。自分の周囲には誰もいない。もし透明になっていたとしても気づけないわけがないのだ。にも関わらず生じるこの快感は、本物の手による愛撫そのもの。

 

「どうした~~?さっさと先行けよ!それともケツ振って謝るか~~?」

「謝っても許してやらねえけどな!一生喘いでろバーカ!」


 鏡の悪魔どものの下劣な態度から、やつらが何をしているのは確かだ。だが、その正体が掴めない。ドリッズは鏡の悪魔たちに尻を向けないように正対するが、悪魔どもはあらゆる鏡へと瞬間的に移動して、ドリッズの周囲を取り囲む。そもそも、鏡にあらゆる方向を囲まれたこの場所では尻も足も乳もすべてが視線に晒されている。

 

「お前ら、なにした、あっ❤」


 今度は乳首に刺激が走った。尖端を舌先で弾かれているような刺激。しかし、そこには何も見えない。存在しない。ドリッズが慌てて乳首を隠すと刺激が消えるが、今度は耳をちゅぱちゅぱとしゃぶられるくすぐったさが耳に走る。

 

「あ゛っ❤❤やめ、やめろおぉっ❤触るな、おぉおおおっ❤❤」


 全身を走る快美感。強くはないが這いずり回るようないやらしさでであり、隠している乳首以外――内股、乳肉、脇腹、首筋、背中、尻――全てを見えない指がまさぐっていた。

 

「こ、これはああっ❤」

「いいぞっ!もっとケツ振れっ!」


 ドリッズがたまらず身体をくねらせると悪魔たちが鼻息荒くはやしたてる。その言葉に屈したくはないが、腰が暴れて尻が揺れてしまう。網目が食い込んだ丸い尻がぶるんっ!と弾むと悪魔たちは鏡から鏡へと移動して間近で尻を凝視する。

 

「んひいぃいいぃっ❤❤尻、やめろっ❤あ、ああっ❤❤触るな、おぉおおっ❤❤❤」


 その途端に尻肉を見えない手が揉みこみ始めた。柔軟かつ弾力に満ちた尻に五本どころではない大量の指が食い込んで、調理用の肉をじっくり柔らかくするように捏ねてくる。尻から溶けそうな快楽が走って腰骨から背筋まで這い上がる。ドリッズが見えない指を振り払おうとして尻を暴れまわらせても指は一向に離れず、しつこく捏ねてくる。

 

「もっとケツ振りダンスしろっ!腰を止めんなっ!」

「でけえケツしやがって!ちんぽどんだけ咥えてきやがったんだ!」

「マンコも見せろ!お高く止まってんじゃねえぞ雌ブタッ!」


 最底辺のストリップ・ショーでも飛んでもこないような罵声が尻に向かって浴びせられ、ドリッズは尻肉を両手で覆い隠す。肥えた尻肉は両手では到底隠せないものだったが、手で覆った部分からは快感が消えてゆく。だが、手で隠したそのすぐそばの肉は相変わらず捏ねられる感触が続いている。

 こうなればドリッズでもこの快感の正体がわかる。全身を映す鏡の通路。悪魔どもの視線。隠せば止まる快感。これは――

 

『魔法効果をお知らせします。《受信体質》についての解説を行います。《受信体質》は他者に向けられた視線を感覚に変換します。視線に乗せられた感情によって感覚は変わります。欲情の場合、行おうとしている性行為を感じることになります』


 ドリッズの予感は当たった。最悪の形で。この見えない愛撫が悪魔どもが行いたいと思っていることがそのまま反映されているのだ。欲情の視線に乗って、ドリッズの身体を愛撫している。

 こいつらは、自分の身体にこんな浅ましい欲情を抱いているのか。とてつもない嫌悪感とごまかせない快楽に、ドリッズは尻を隠したまま走りだそうとする。

 

「尻隠しやがって。じゃあ乳首いじっちまおうぜ!」

「おれはふくらはぎ~~!ギャハハ!」

「んああああっ❤❤❤」


 再び曝け出された乳首に走る刺激。ふくらはぎを甘く噛まれる感覚。乳首に走る快感は確かに現実でありながら夢幻のようだった。乳輪ごと引っ張られているのに、同時に乳肉に向かって押し込まれているのだ。ありえるはずがない刺激に脳が混乱を起こし、正確かつ俊敏な足がもたつきを起こす。

 自慰こそすれど、乳首なんていじったことはない。性欲とは邪魔なものでさっさと晴らしたいから、男娼を相手にするときも自慰の時もさっさとケツを弄って射精している。だから、知らないのだ。乳首をくりくりとねちっこく弄られるこの甘くもどかしい感覚を。

 

「あ゛ひっ❤乳首、やめっ❤❤見るな❤おれ、乳首いやっ❤❤気持ち悪い目で見るなあぁ❤❤❤」

「気持ち悪いだってよ!傷つくな!」

「あ~~あ、身体で謝って貰わねえとな!」

「仲間ども来いよっ!ゴメンナサイのオナニーショー見せてくれるってよぉ~~!」


 全身くまなく這いまわる視線から身体を守るなど不可能だった。片手で胸を覆い、空いた手で尻肉を隠そうとするが、豊満な尻は到底片手で隠せるものではない。数を増やした悪魔どもの視線は尻肉、そして下半身へと集中する。抗いがたい鋭利な愉悦が肉付きが良すぎる尻や揉んで、撫でまわしてドリッズは全身を震わせる。

 

「逃げ、ないとおぉぉ……❤❤」


 震える両脚で、必死に前と進むが一歩進むたびに全身を視線で舐め上げられて足が止まってしまう。よろめく薄茶色と斑の毛皮を、下劣な視線がぐねぐねと這いまわって、脇腹をなぞりあげ、下乳を掬い上げる。布地で隠されているちんぽ以外のあらゆる場所を撫でられ、揉まれ、捏ねられる。

 

 ドリッズの手足や背筋に走るのは甘美な電流と嫌悪感。あの魔物どもは自分にこんな行為をしたいと考えているのだ。それがたまらなく嫌で、鍛え抜かれた筋肉が戦慄く。しかし、屈辱と嫌悪を感じていても肉体は悦んで、毛皮の下に痛切な疼きを産むのだ。

 

(きもちいぃぃ❤おれ、嫌なのに気持ちいい❤❤全身ぞくぞくする❤気持ちう悪いのにいぃ❤❤)


 身体中の血管を走り回るむず痒さに翻弄されて、ドリッズの口端からは涎が流れ出ていた。いつも表情を崩さない不愛想なハイエナが、締まりの無い顔をして発情した雌の顔をしている。それがまた悪魔ども欲情を煽るのか、罵声や視線がますます下品になっていく。

 

「お~~っとぉ!?ハイエナくんのおちんぽでっかくなってまーす!」

「弄ってほしけりゃちんぽ出せよ、出せよ!潮噴くまで虐めてやるよっ!」

「乳首もビンビンだぜっ!シコシコしてやっからお礼言え!アリガトウゴザイマスだ!」


 次の瞬間、乳首を無数の指で扱かれた。快楽で制御不能に陥った身体は雄胸をつい曝け出してしまい、そこに悪魔どもの視線が集中したのだ。そればかりか下着の布地をちんぽが膨らませて、悪魔どもにはやしたてらてしまう。ちんぽを隠したいがそうすれば尻か胸かを諦めなければならない。妥協案として内股になって歩くが、その滑稽さに鏡の中から爆笑が響いた。

 

「く、ひいぃいぃ❤❤うぅ❤おれ、負けない❤こんなの、恥ずかしくないっ❤❤」


 ちんぽを隠そうとヨタヨタ歩く自分はどうしようもなく無様だ。ドリッズはそれを自覚してぐっと牙を噛みしめる。泣いてはいけない。これ以上惨めな顔をしてはいけない。そうすればの悪魔どもは罵倒を重ねてくるに決まっている。そう思いながらも、ドリッズは鏡の悪魔どもへとチラチラ視線を返していた。奴らの視線や罵声を気にしなければいいと分かっていても、まだみられているのか、どこを見ているのかと気になって仕方ない。

 

 ドリッズの身体は例えるならばシャチやイルカのそれだ。筋肉がみっちりと詰まっているのに凸凹は激しくない、大柄だが滑らかな身体のライン。ムチッ、ムチッと豊満な尻肉や脚が音を立てそうなほどだが、全身を見れば驚くほど無駄が無く鍛え上げられている。美術品のような身体とは正反対の実用性の塊だった。

 

「おっ❤おぉおおおぅうぅ❤❤❤尻、やめろっ❤揉むなぁああぁ❤❤」

「やめるわけねえだろっ!でけえケツしてテメエを恨めや!」

「ゴメンナサイしたらやめてやっかもな~~!」

「おれはやめてやんね~~!こんなデカケツズリネタにするしかねえだろ!ヒハハッ!」


 全身を視線による愛撫が走り回る。呼吸が浅くなり、息が苦しくなってくる。沸騰した湯を浴びせられたかのように、全身が強い熱に包まれている。ムッチリした肉体のいたるところが震えて、汗が湧き出てくる。

 ちんぽは完全に勃起していて、布で隠されているはずのそこにも視線が纏わりついてくる。触れられることはないはずなのに、確かな視線を感じてちんぽが布地の下でぶるぶると震える。

 

「お~~っとハイエナくんそろそろ限界の模様です!」

「いつでもケツ振っておねだりしていいんだよ!雑魚雑魚下半身くん!」

「視られたがりのマゾマンコくん、頑張りますがここで難所が待ち受けます!どーするのでしょうか~~っ!」


 悪魔どもの言葉に前へ視線をやって、ドリッズの心が悲鳴を上げる。その先にあるのはただの三叉路。ダンジョンでは道が分かれるなんて当たり前のことのはずなのに、ドリッズの脚がくじけそうになる。

 ダンジョンなんて迷うのが当たり前だ。これがまともなダンジョンならば、だが。悪魔どもに視線で身体と心を嬲られている状態では迷っている間に倒れかねない。

 

 泣き出しそうになりながらドリッズが立ち止まっていると、悪魔が鏡の中から救いの声をかけてくる。それはまさに悪魔の囁き。助けてやると嘯いて人を破滅させるもの。

 

「な、オナニーしてみせろよ。そしたらおれらが案内してやるぜ、ギャハッ!」


 ふざけるな、そう言いたげにドリッズは睨み返した。声にならなかったのはその言葉に揺らいでしまったから。こうしている間も全身を愛撫され、ちんぽは完全に勃起して先走り塗れになっている。躊躇っているだけでもドリッズの体力は削られているのだ。

 だが、オナニーをこいつらに見せるなんて。ちんぽ、乳首、尻穴。どれを見せたとしてもこいつらは嘲笑って視線で愛撫してくるだろう。それに耐えられるのだろうか。

 

「嫌なのか。じゃあもう声かけねえよ。一生喘いで野垂れ死ねよ。じゃあな」

「ま、待てっ!」


 悪魔がわざとらしい言葉を吐いて背を向けた時、ドリッズは慌てて制止してしまった。品性最悪の悪魔どもはしてやったりという笑顔を一斉に向けるが、ドリッズは覚悟を決めたように下着に手をかける。こんな簡単に悪魔どもの言葉に屈するなんて自分はそんなにも精神が弱かったのか。

 或いは、期待しているのだろうか。全身を舐め回すこの刺激を、性器にぶつけられたらどうなるのか。

 

「早くちんぽとオマンコ出せウスノロッ!」

「下着は全部脱ぐんじゃねえぞ!おれらのちんぽを興奮させるように頭使えっ!」

「シコれねえオナニーだったらイキ殺すぞデカケツ野郎!」


 屈辱や羞恥心なんて長らく感じたことはなかった。この悪魔どもに味合わされる屈服の恥辱はこれまでの人生で味わったどんな辱めよりもドリッズを苦しめる。

 熱い息を吐いて、震える指で網タイツに指をかける。良く見えるように両脚を開くと太ももが震える。網が食い込むふくらはぎが突っ張って、指先が丸くなる。そして下着をずり降ろしていくと悪魔どもが無神経にはやし立てる。

 

「ぶほっ!ケツ見せろ!ケツ振りながら脱げぇ!」

「興奮してんじゃねーぞ露出狂!恥じらいを持てよ!」


 罵声を浴びながらゆっくりと脱げていく下着。勃起ちんぽがひっかかるのがたまらなく恥ずかしかった。ちんぽごと下着をずりさげていき、やがて太ももの半ばまで行くと、引っかかっていた亀頭が外れるとブルンッ!と音を立ててちんぽが跳ねる。そうして開帳された勃起ちんぽ、そして剥き出しの尻肉に悪魔どもが興奮した声をあげた。

 

「うひょっ!情けねえちんぽ!ガキのちんぽとかわらねえじゃんか!」

「でも発情してんなあ!見られておちんぽビンビンにして恥ずかしくねえの?」


 ドリッズのちんぽは決して粗末のものではなかったが、悪魔どもは殊更に辱めようとちんぽを罵倒する。子どもなみ、情け無い、これでは女を孕ませられないと好き勝手に言って視線を注ぐ。悪魔どもはちんぽを虐めることに大して関心がないのか、ちんぽに感じるのはちくちくとした視線と虐めるような吐息の感触だけだった。それでも勃起ちんぽにはたまらないもので、絶え間なく我慢汁を流していた。

 

「くうぅ、見るな❤はずか、しいぃ❤❤」

「何言っちゃってんの~~?お前はこれからオナニー鑑賞会されんだよ」

「さっさとシコれよ。ケツ穴も弄れよ!」


 はやしたてるように悪魔どもの視線が強くなる。さきほどまで全身を舐め回していた視線が集中していた。勃起ちんぽ、そして剥き出しになった丸尻。乳首へも期待を込めるように舐め回してくる視線があった。尻肉を甘く噛んで、捏ねまわしてくる視線は明らかに谷間に隠れたアナルを求めていた。肛門を視線で犯して、辱めたいと下半身を舐る視線が訴えている。

 

「ひ、ぅううぅ❤❤」


 尻を押し付けている背後の鏡に悪魔どもが群がっていた。尻を押し広げて、すぐにでもちんぽをぶちこみたいのか道化服の股間を膨らませている。こんな連中に尻穴を曝け出したらどうなるのか。その期待と嫌悪感に腰を振ると、揺れた尻肉からアナルがちらりと姿を現わしてしまう。

 

「おおっ!ケツ穴見えたぞおおっ!」

「いいぞっ!ケツ突き出してちんぽしごけっ!」

「ケツ肉開いてちんぽねだれっ!ぶほほっ!」

「んぉおおああああぁああぁっ❤❤❤❤」


 ほんのわずかにアナルを視られただけなのに、鋭い愉悦が群がった。悪魔どもの視線、つまり欲情はさまざまな形だった。舌の腹で愛液や汗ごと掬い取るもの、舌先でほじくるもの、ちんぽで谷間ごと擦るもの、指で荒々しくかき混ぜるもの、多様かつ、総じて下品なその手管にドリッズは声を漏らして尻を揺すりたててしまう。

 

「あ゛ぁああっ❤❤尻、おれの尻がああぁあっ❤❤❤」

「イイ声出すじゃねえかっ!そのままケツ揺すってちんぽしごけっ!休むんじゃねえぞ!」


 悪魔の囁きに従ってドリッズはちんぽを摘まみ上げて、オナニーを開始する。自らの発情ちんぽをまさぐり続け、尻を揺すってアナルをちらちら見せつけては身悶えしたくなるような随喜を生み出していく。

 

(み、見られてるぅうぅ❤❤❤おれの尻❤尻の穴❤❤おっ❤見るな、見るのやめろぉおぉ❤これ、変になるっ❤❤見られながらちんぽ扱くとおかしくなるうぅ❤」


 悪魔どもの視線が発情したアナルにずきずきと突き刺さる。ドリッズがちんぽでぐちゅぐちゅと音を立てると、悪魔どもも戯れとばかりにちんぽへ視線を向けてくれる。無数の手で扱かれる快感にたちまち我慢汁に精液が混ざり、腰振り運動も激しくなる。

 腰を落したがに股の体勢で尻を揺らせば、いかに分厚い尻でも肛門を隠しきれない。まだ初々しさを失っていないその肛門を悪魔どもは視線で犯し、魔悦へとハイエナの心を堕とそうとしていた。

 

「あああっ❤おぉおおおっ❤❤❤」


 自ら金玉を揉み捏ねて、指の輪っかでちんぽを扱いてドリッズは快楽に酔い始めていた。尻の穴を見せつけているだけで、何度も軽い絶頂に達してちんぽから濁った汁を吐いている。

 視線による快楽は見えている場所だけ。ケツマンコがひくついてわずかに見える部分までしか犯せないのに、男娼のちんぽをはめられた時以上の快楽が襲う。数十匹がいるであろう悪魔どもが尻穴に視線を突き刺して、自分の欲望を味わあせてくるのだ。肛門を吸い上げて、指が内部へと這入りこんで、引っ掻き、かき混ぜるように動き回る。視線の数がそのまま愛撫の数となって、身震いするような歓喜が内臓に響いていく。

 

「お゛ぉおおおっ❤❤すごい、マンコぉぉおおおっ❤❤❤いく、もういくぅうぅ❤」


 ついには金玉を揉んでいた手で尻たぶを鷲掴み、もっとアナルが見て貰えるように拡げてしまう。ちんぽで感じる男性の快楽。肛門を犯す無数の欲望。そして嬲るように全身を撫でまわす視線。このまま射精してしまいそうだった。道を教えてもらうため、なんて頭からは無くなっていてただこの羞恥と実感を伴う視線に犯されながら射精をしたかった。

 

「ちっ、ケツの穴が小さくてよく見えねえなぁ~~。これじゃケツの奥まで見えねえじゃねえか」


 しかし、悪魔どもは明らかに不満そうにして股間を揉んでいた。ドリッズのアナルは経験の少なさからか初心であり、どれだけいやらしくデカ尻を揺すりたてても尻を開いても直腸の中がはっきりと映らないのだ。ちらりと見える内部を弄る妄想だけでもハイエナは息を荒げ射精しそうだが、悪魔どもはこの程度では満足できないようだ。

 

「つまんねえな」

「な」

「やっぱあそこに連れてくか」

「そうするか」

「あそこが一番楽しい」

「みんな壊れていくもんな」

「こいつはどう壊そっかな」

「楽しみだ」

「楽しみだ」


 自慰にふけるドリッズに向って目を弧にし、悪魔どもは乳首とちんぽへと視線を向ける。舐るようだった欲望が引っ張るものへと代わり、ドリッズは喘ぎながら通路を導かれていく。

 

「あ゛ああっ❤やめろ、引っ張るな❤んおぉおおっ❤❤どこに、行く気だぁ❤」


 ドリッズの言葉に嘲笑で返し、悪魔どもは鏡の中を進む。

 彼らが進むのは迷宮の奥。行き止まりではない、この迷宮を抜けるための正しき道。ドリッズがこの視線による凌辱から逃れるための出口がある唯一の正解だ。

 

 だが、迷宮の出口のは往々にして最後の難関があるものだ。

 宝を求めてやってきた愚か者を決して逃さぬための、悪意と残酷さに満ちた門番が出口に待ち構えているのがダンジョンの常。

 

 今のドリッズには、冒険者として当たり前の常識すらも思い浮かべる余裕は無かった。

 

 ***

 

「ぅ……ここ、なんだ」


 ドリッズが放り出されたそこは今までの鏡に囲まれた通路は明らかに雰囲気が違っていた。ずり降ろした下着をはきなおして、部屋の中を眺めてみる。

 広い部屋の奥には巨大な門。そして天井には6枚の大きな鏡。中央にあるのはお立ち台のような円形の舞台。そして舞台は鏡でできているようで天井を映し出していた。ここはどこだ、と悪魔どもに訪ねようとしたがあれだけうるさかった連中が消えていた。それに安心よりも不安を覚えながら、部屋の中を調べ始める。足はまだふらついているが、新しい部屋をまず調べたくなるのは盗賊役の癖のようなものだった。

 

「門、開かない。部屋に罠、無い」


 予想はしていたが門が開く気配が無い。隠し通路らしきものもない。となれば調べるのは鏡張りの舞台しかなかった。あの悪魔たちが出ないか警戒しないか舞台に近寄ると、そこには共通語が刻まれていた。

 

『門を開きたくば、舞台の上に立ち6度鏡が光るまで待て』


 こんな舞台を用意するのだから、ステージの上に立つのは予想の範囲内だ。しかし分からないのは『6度鏡が光るまで待て』という部分だ。また悪魔どもが現れて、ステージの上でオナニーをやらされるのかと思っていた。

 天井から吊り下げられる鏡は一見すると普通の鏡に見えるが、さきほどは悪魔どもに痛い目に合わされた。乗って良いものなのだろうか。

 

「……違う、おれ悩むなんておかしい」


 これしか道が無いのであれば悩むだけ無駄なのだ。こんなことに思考を費やすなんて、自分は相当に精神をすり減らしているらしいと悔しさに爪を手のひらに食い込ませる。

 自分は怯えているのだ。ちんぽはまだ甘く勃起していて、全身には悪魔どもの視線を受けた残滓が残っている。疼いて、もどかしくてあの快楽を求めている。また、あの悦楽の海に沈められたら戻れなくなるかもしれない。それが、怖い。

 

「おれ、怖くない……!早く、ここから出てみんなのところに行く!」


 震える足に勇気をくれるのは仲間の顔だ。怯えながら舞台へと上がる自分を、以前ならば愚かと評するだろう。心が揺れているのに身体がまともに動くわけが無いからだ。

 

 しかし、仲間と会ってからは変わってしまった。自分以外の大事な存在のために命をかけて、傷だらけになっても敵に立ち向かわなければならない時があるとドリッズは知っている。仲間の為ならば、恐怖も自己保身も抑えつけられてしまう。それはドリッズにとっては幸せなことで、人として正しいことで、しかしこの時は愚かな思考だった。

 

 震える足で舞台へと上がり、彼の運命は決まる。

 

「おれ、上がったぞ!何かするなら早く――」


 彼の言葉が終わるより早く、鏡の一枚が光輝いた。

 

 ***

 

 甘い、甘い煙が鼻をくすぐった。

 ぼんやりと映る視界は薄暗い室内だった。いくつかの椅子と自分が立っている舞台があるだけの小さな部屋。舞台を囲むように配置された椅子には裕福そうな身なりの雄が何人も座っていた。

 

 なんだっけ。どうして自分はこんなところにいるのだろう。ついさきほどまでの記憶を思い出せないでいると、背中に硬いものを感じた。それは舞台の上に立つ一本のポール。これはなんなのか。そう考えていると自分の衣服に気が付いた。レースでふちどられた真っ赤な下着に、太ももの半ばまで包むストッキング。間違いなく女物であるそれはサイズがまるであっておらず太ももの筋肉ではちきれそうだ。下着の方は勃起ちんぽによって押し上げられていて、横から見れば竿が丸見えになっていた。

 

 こんな、こんな下着を何故自分は――

 

「ドリッズ、今日もお前の舞を期待しているよ」


 その時、椅子に座っている竜の男が下卑た笑みで声をかけてきた。そこでようやくドリッズは自分が何をしているのか思い出した。そうだ、この上客たちに自分の踊りを見せてちんぽを硬くしていただくのが自分の役目ではないか。

 そうすればちんぽが貰えるかもしれないし、下品な衣装で踊るのはとても気持ちがいい。

 

 ドリッズの記憶がつながったのを察知したように音楽が流れ出す。この下品な場に相応しくない曲調だが、ハイエナの腰は自然にくねりだす。

 

「1番手、ドリッズ舞わせていただきます❤私めの舞でおちんぽをギンギンにされましたら、いつでもはしたないオマンコを使ってくださいませ❤❤」


 すらすらと出てくる淫らな言葉。自分はもっと共通語が苦手な気がしたが、頭の隅に追いやってポールへと背中を預けて腰をゆっくりと落とし始める。開かれる太い両脚に金玉を下着からはみ出させる股間。それに観客たちから嘲笑が起こるが、ドリッズは賛美の言葉を受けたように顔を緩ませた。

 するすると落ちていく背中。そして床にぶつかる寸前になると静止して、後ろに回した両手でポールを掴む。そのまま腰を回転させるとちんぽの尖端から先走りがとろーっと垂れた。

 

(ああ……❤ちんぽ、見られてる❤❤)


 金玉やちんぽに視線を感じて勢い良く先走りが飛んだ。このお粗末なちんぽを恥ずかしく思うこともあったが、この店では好評だ。雄とは思えない惨めなもの、でかいクリトリスと変わらないといっぱい罵って、虐めて貰えるからだ。こうしてブリッジのような体勢で腰をへこへこ上下運動させるとクスクスと笑い声が上がった。この一生使うこともないちんぽで悦んでいただけるなんて、ドリッズは嬉しさで鼻水を垂らしてしまう。

 

 無理な体勢でもなんなく腰振り運動できるのは鍛え上げた足腰のたまもの。この太ももを手に入れただけでも冒険者をして良かった。

 そして、もう一つのたまもの。冒険者をすることで鍛え上げたもう一つの武器を見せようとドリッズは音楽に合わせて身体を起こしていく。

 

「ん、はあぁあぁ……❤❤」


 甘い香気の中、蝶が樹液を啜ろうと樹木に降り立つ。身体を起こしたドリッズはポールという樹木にすがり、ちゅ、ちゅと何度もキスをしてはねっとりと唾液を纏わりつかせた舌で舐め回す。愛おしいちんぽに媚びているように身体を擦り付けて、太ももを巻き付かせた。客に背中を向ける形になるが、これも踊りの技術の一つだ。鍛え抜かれた背筋とくねる腰、そしてでかい尻をたっぷりと見せつけることができるのだから。

 

「お、お、おぉおぉ……❤」


 微かな喘ぎは音楽に紛れて届くことはないだろう。ちんぽを擦り付けながら腰を落としていくと、下着が食い込む尻が筋肉で膨らんでいく。同時に、太ももの柔らかさの下に秘めた逞しさを強調させていく。ドリッズという踊り子の、もっともいやらしい部分に観客の注目が集まる。

 

 限界まで尻を降ろしたら、後は持ち上げるだけだ。ポールにしっかりと腕を絡めたままでかすぎる尻を持ち上げていく。ゆっさゆっさと揺れる尻。脂が乗っているくせに少しも垂れていない、そんな矛盾な尻が揺れるたびに谷間に食い込む真っ赤な下着が見えた。

 

(んんぅうぅうっ❤❤見られてるっ❤おれのいやらしいケツ❤ケツ見てちんぽ勃たせてるぅうぅ~~❤しあわせぇ❤❤)


 下着越しでも視線を感じてきゅんきゅんと疼くアナル。ここまでのポールダンスですっかり愛液を滲ませた肛門は、谷間に食い込む下着をじっとりと濡らしていた。興奮は最高潮。本来、ダンスはまだまだ続くがこの店は最後まで踊り終えることは稀だ。

 ドリッズはそれを理解しているからこそ、最後の見せ場に入る。片手をポールから離すと尻に食い込んでいる下着を指で引っかける。

 

 使い込まれて、蕩けたマンコを良く見て貰えるように。ちんぽをはめやすいように。このまま腰をくねらせれば、ほとんどの客はその気になってくれる。

 

「あっ❤お、お客さまぁ❤❤」


 尻に硬いものを感じハイエナの口から媚び媚びな声が漏れた。視線をやるとそこにはさきほど声をかけた竜がいた。下半身の衣服を取り払い、立派なちんぽを尻に擦り付けている。

 自分で欲情してくれた。自分の尻をいやらしい目で見てくれている。ぎらついた瞳は自分を雌としか見ていない。それが嬉しくて、ポールを舐めている舌から涎が垂れた。

 

「きみと踊りたくなってね。二、三曲良いかな?」

「はいぃ❤❤お客様の逞しい踊りのお相手ができるなんて光栄ですぅ❤」


 ドリッズの意志なんて関係ないのだが、悦びに蕩けた笑顔で答えればますますちんぽを硬くして貰える。これからの踊りは荒々しくハードなものになる。きっと、他の観客も欲望の目を自分にいっぱい向けてくれる。

 

 潤んだ瞳と客の視線がぶつかったのを合図に、肛門にめりめりとちんぽが侵入して――

 

 ***

 

「――あ゛っ❤❤」


 ぐらり、と視界が傾いたかと思うとステージの上に膝をついていた。何が起きたのか分からなかった。確かなのは、ちんぽからザーメンが漏れていて下着を突き抜けるほどの量を出していること。そして、尻穴が収縮と拡張を繰り返して痙攣していること。尻穴とちんぽから快楽が走って、背筋から脳天まで痺れさせている。

 

「あ゛お゛っ❤ほぉおおっ❤❤❤」


 息もまともにできなかった。現実と快感の処理ができていない。ただ、どうしようもない量の悦が全身に走ってて、指先までも麻痺している。何が起こったのか分からない。さっきまで自分はステージの上でお客様にケツを見て勃起してもらえて、そしてちんぽを貰え、違う。自分は冒険者でここは。

 

「どうだった。お前の未来はよぉ!」

「っ!」


 その時ステージの下から悪魔の声がした。ステージを作る鏡の中からドリッズを見上げてゲヒゲヒと醜悪な笑い声を上げている。ドリッズはちんぽと尻穴を隠すこともせず、声を張り上げる。何があったか分からなかった。これが現実のはずなのに、今見ていた光景は記憶の混濁が起こるほどに非現実的だった。あれは本当に幻覚なのか。

 

「幻覚じゃねえよバカマンコ。あれはお前の未来の一つだ」

「未来、おれがあんなこと」

「するんだよ。あれはな、お前が『このまま迷宮を突破しなければ起こるであろう未来』だ」


 悪魔は嘲りながら言葉をつむぐ。ドリッズが受け入れようとせず、それでも拒むこともできず身体を震えさせるさまを見て股間を膨らませながら。

 

「ここはお前が望んだ未来に意識を移動させて、迷宮を突破しねえようにする部屋なんだよ!」

「つまりお前は未来に起こったことを体験しただけだし、あんなことを望む見られたがりの変態ってわけ!」

「な、なッ……!」


 悪魔の言葉は何一つとして信じられなかった。あんなことが自分の未来に起こる?それを自分が望んでいる?ありえない、そんんわけないと思っても未来の記憶は悪魔の言葉を肯定していた。

 客の前で卑猥な踊りを見せて、視線を感じてぞくぞくとしていた自分。幸せそうにちんぽとマンコから汁を流していた自分。少しも自分の幸せを疑っていなかった。本当にあれは自分が望んだ未来なのか?

 

「ま、あれも未来の一つだから安心してくれよ!」

「他にも未来はあるからよ!」

「どれも最低で最悪だけど、さいっこうに気持ち良くなれるからよ!」


 悪魔たちの笑い声が部屋の中に響き、またも鏡が光を宿す。ドリッズの制止の声も虚しく、ドリッズの頭に異なる自分が映る。路地裏で乳首を弄り回し、まだ成人もしていないような子どもに射精を見せびらかす自分の姿が。

 

 ***

 

「い゛ぃいっ❤びんびんおちんぽっ❤❤しこしこ、きくぅうぅ~~っ❤乳首としこしこすると、んほぉおおぉーーっ❤❤❤」


 鏡、二枚目。路地裏でちんぽと乳首を扱いてザーメンを何回もぶちまけた。自分の半分も生きていないような子どもたちが、嫌悪感を剥き出しにして逃げていく姿が印象的だった。

 

「くうぅん❤❤ゴシュジンさま、おれ、見られてるっ❤えへへぇ❤おれ、この下着似合ってる❤❤おれでゴシュジンさま、おちんぽ硬くなる、嬉しい❤❤❤」


 三枚目。娼夫同然の姿になって街中を歩いていた。隣を歩く男に媚びて、ちんぽを撫でまわしては硬くなっているちんぽに悦んでいた。ほとんど紐みたいな下着だけを身に着けた自分、雄に媚びて馬鹿みたいな声を出す自分、首輪付けられて歩く自分。無様で情けなくなった自分を見てもらうのが嬉しくて、尻をはしたなく振ってとろとろと小便みたいにザーメンを漏らしていた。

 

「おれ、負けちゃぁあああっ❤❤❤お゛ぅうぅっ❤ほぉおぉっ❤こんな、雑魚に、おれ負けていぐっ❤❤犯されていぐっ❤」


 四枚目。闘技場でオーク相手に犯されていた。尻も胸も剥き出しの防具としては役立たずのビキニアーマーだけ身に着けて、魔物と戦う拳闘奴隷。しかし実際は魔物に負けて犯されるのを期待され闘技場に出るだけの奴隷娼夫。パワーだけのオークにあっけなく組み伏せられて、たくさんの観客たちの前で凌辱された。腹がちんぽの形になるような巨根で突き上げられて、精液どころか小便を漏らすまでちんぽをぶちこまれた。観客たちの笑い声と見下す視線を受けて何度もアクメした。

 

「はへ、ふへへっ❤❤お前ら、おれの身体もっとみたいか❤なら、お前らも見せる❤ちんぽしこしこしてくれたら、おれもオマンコいじる❤❤❤」


 五枚目。相手をしているのは浮浪者どもだった。家も無い連中のところにいってはローブをめくり上げ、尻に食い込むビキニを晒す。臭いちんぽを硬くするのを愛おしく思い、尻を振ってズリネタにしてくれと囁く。浮浪者どもがちんぽを扱きだせば悦んで、尻の谷間を拡げながらマンコを弄ってやった。鼻息荒くマンコを見られると背筋がぞくぞくとして、ちんぽには全く触れずに射精した。最後には浮浪者全員の金玉が空になるまでマンコを使わせた。

 

「お゛ぉおおっ❤❤いぐぅ❤いぐいぐぅうぅぅうぅっ❤❤❤❤」


 現実。五枚目の鏡から戻って来たドリッズは何回目か分からない精液をぶちまけた。精液を吸い過ぎて役立たずになった下着からはぶびゅぶぴゅと白濁液が突き抜けて、舞台の外まで飛んだ。

 マンコも閉じることを忘れながら痙攣し、ちんぽをぶちこまれた快楽を脳みそへと届ける。

 

「くひぃぃいぃいぃいぃっ❤❤❤すごいの、ぐるぅうぅ❤❤」


 完全に白目向いてドリッズは吠えた。涙と鼻水で彩られた顔から舌を突き出し、はばかることなくアクメ声を響かせる。

 全身を這いまわる快感。どれだけ肉体が疲労していても強制的に迎えさせられる絶頂。鏡に映る未来では逃れようのない恥辱と射精が待ち受けている。そこでは自分が望んで痴態を晒し、嫌悪や好奇の視線を受けて精液を煮え立たせる。

 

 幻覚などではありえない。まだ訪れていないだけの確かな現実はドリッズを快楽の坩堝に放り込み、戻れたとしてもその感覚を身体に残すのだ。子どもたちの嫌悪の視線。雄の腕に甘えてすがりつく自分に刺さる侮蔑と欲情。オーク組み伏せられ、小便を漏らす自分に浴びせられる嘲笑。浮浪者どもの性欲を含ませた鼻息。どれもドリッズの全身に染みついて、肉体に新たな悦びを教え込んでくる。

 

「あああっ❤ぎもぢいぃぃ❤❤視られるのおれ、ああぁあぁ❤」


 違う。自分はあんなことを望んでいない。そう繰り返すが頭の中には確かに歓喜する記憶が残っている。経験した未来は否定しようとしても消すことができない。あれを、自分は幸せだと感じて何度も射精していたのだ。

 

「そうそう!お前は露出狂でマゾのド変態になる未来が待っている!」

「逃げられねえぜ!お前を未来が待ってるんだ!」

「未来はどんな自分になりたい?どれも終わってて最高だろ!」


 足元の鏡からぎゃはぎゃはと悪魔どもの笑う声が聞こえた。

 それを睨みつける気力すらも無くしてドリッズはへたりこんだ。ぶるぶると弱々しく震える尻は谷間から愛液をこぼし、鏡に小さな水たまりを作っていた。今、悪魔どもに視線で辱められれば成すすべなく舞台の上でよがり狂ってしまうだろう。しかし悪魔どもはニヤつくだけで手を出してこない。今は、最悪な未来よりも理不尽な現実に苦しんでいたいのに。

 

「もうやだ、みんな……」


 すがるものが無い時に浮かぶのは仲間の顔だ。みんなに会いたい。こうして舞台に上がって、辱められているのも仲間たちのためなのだ。自分ではどうにもならない時に、いつもみんなが助けてくれた。

 一人でいたい時は放っておいてくれて、でも必要な時はすぐに手を握ってくれる戦士に会いたい。安心して眠ることができる、騎士の隣でまどろみたい。なんでも知っている魔術師に頭を撫でて欲しい。すぐに目を潤ませる詩人を抱きしめて一緒に泣きたかった。

 

 普段の寡黙なハイエナならば考えることのない甘ったれた願いだ。成熟した精神をごりごりと削られて、心が赤子のように弱々しく、脆くされていた。

 

「さて、さてさてさてぇ!これが最後だぜ!」

「頑張ってくれよハイエナちゃん!お前が乗り越えて、くくっ!ここを抜け出すのをおれたち期待してるからよ!」

「やる気出してくれないとつまんねえもんな!最後まで楽しませくれよ!ひははっ!」


 そんなハイエナを嘲笑って、悪魔どもはいよいよフィナーレだと股間を硬くしていた。これで終わりなのだと、ハイエナ以外のすべてが確信していた。

 

「みんな、おれ――」


 ハイエナが最期の言葉を吐くその前に、鏡が無慈悲に輝いた。

 

 ***

 

「ドリッズ、起きろって!」


 懐かしい声がした。

 真っ白で、ふかふかのベッドシーツの感触がした。両肩にはごわごわして、ちょっぴり硬い毛皮を感じる。くすぐったくて、けれど少しも嫌ではない毛並み。安心する汗の匂い。ドリッズが眠るときはいつも感じている仲間の匂いだった。

 

「あれ……?ここ、どこ?」

「何を寝ぼけてるんだ。私たちの部屋じゃないか。そろそろ仕事の時間だぞ」


 いつも落ち着いている騎士の声がした。堅物で、でも笑うと優しい顔になる狼がドリッズの隣で寝ころんでいた。普段着こんでいる鎧も纏わずに、上半身はごつごつした筋肉とむちむちな爆乳を剥き出しにしている。相変わらずでかい胸だなとドリッズは自分の胸と比べてしまう。鍛えているほうだが、ヴァルの豊満すぎる胸には到底敵わない。大きいだけじゃなくって揉み心地まで最高なのだから卑怯だ。

 

「昨日の今日で疲れたかー?たくさん働いたもんな!」


 隣で獅子の戦士が腰を降ろした。いつものアルの笑顔だった。ゴツゴツだけじゃなくってむちむちしている筋肉。柔軟さと力強さを兼ね備えた筋肉は、ヴァルギットのそれと比べて多様性に富んでいる。あらゆる場祖、あらゆる戦い方のできる巨体はドリッズに及ばないまでも俊敏だ。いつ見ても凄い身体だな、と改めて眺める。太い首に、ドリッズの倍はありそうな分厚い腰に、突き出した乳に尻に。それに、ぼっこりと膨らんだ腹。

 

「アルは、大丈夫か?赤ちゃんもうすぐ生まれる」

「平気だって!おれの母ちゃんもでかい腹で冒険者やってたんだから!ガキだってザーメン腹の中にかけられたら悦ぶって!」


 そう言ってアルは腹を嬉しそうに撫でまわした。心配になるが、アルの頑丈な身体なら大丈夫だろう。それに、既に何十匹も産んでいるベテランの経産婦だ。ドリッズよりもよほど出産について知識がある。余計なお世話というものだろう。

 それに、どうしても危険ならばロットが止めてくれるはずだ。パーティの知恵袋である白竜はすっかり緩んだ顔をして尻をもじつかせている。持ち上げたアナルからは既に水晶のスライムが顔を覗かせていて、肛門の皺を伸ばし宿主を虐めていた。

 

「は、お゛ぉおぅうぅ❤❤オマンコもうげんかいぃぃ~~~~っ❤❤❤❤出ちゃう❤出したい❤❤儂のオマンコからぁ❤ぶっといスライム引き抜いてええぇえんっ❤❤」


 確か丸一日は魔力を貯めこんでいるはずだ。魔力を変換して生まれたスライムを無理やりに腹に貯めこまれ、ロットは苦痛と快楽の両方を腹の中で味わっている。既に何度も絶頂しているようでスリットから無駄精液をびゅくびゅく噴きだしていた。いいな、とドリッズのデカ尻が疼いた。他のみんなは一人でもイけるように身体を弄られているけれど、ドリッズは無理だ。自分の恥ずかしいところを見られて、辱められて、全身で視線を浴びないともうイけない身体になっているのだ。

 

「ふふ、心配しなくてもギャラリーはたくさん来るさ。私たちのショーに敵うやつはいない」

「そうそう!今日も暗幕の向こうはお客さんでいっぱいだって!みんなですっげーエロい交尾しようなっ!」


 背中におっぱいを。ちんぽに腹を押し付けながら抱きしめてくる。二人の柔らかくて逞しい身体に包まれると不安が消えてマンコとちんぽが安心したように汁を流す。

 そうだ、自分たちはこの店の花形なのだ。人権を取り上げられた雄を檻へ閉じ込めて、交尾をさせる。それだけの店。ドリッズたちに許されたのは食事と睡眠、そして交尾。たまに出産。それだけをして、それだけを考えて残りの一生を檻の中で見世物として過ごす。客に喜んで貰えれれば飼育係がいっぱいちんぽをくれる。

 

「今日は二人でおっぱいを吸うか❤それとも乳首オマンコを使うか❤❤」

「最近おっぱいばっかだろぉ❤❤おれのオマンコ両方使おうぜ❤マンネリじゃ飽きられちゃうからな❤❤」


 この店に人権を売ってから1年ほどだろうか。ダンジョンで身体を改造されて、ちんぽ無しで生きられなくなった自分たちをこの店が買ってくれた。一生を檻の中で過ごすのは躊躇ったが、仲間たちがみんな一緒なら怖くなかった。シャントが自分たちを捨てなければ、もっと良かったが仕方ない。

 今だって充分に幸せだ。飼育係のちんぽがごつくて太くて、はめられたらみんなすぐに鼻水を流してアクメしてしまう。客の前で尻を並べて犯される餌やりタイムがドリッズは一番気持ち良くなれる。

 

「はあぁ❤今日も餌やりの時間、あるかな❤オマンコうずうずする❤❤」

「ドリッズ、餌やり好きだもんな~~❤❤我慢できなかったら先にオマンコするか❤」

「おれがはめてあげてもいいぞ❤先に楽しんでいた方が、客も興奮するかもしれん❤」


 二人の逞しいちんぽが太ももに触れる。以前はちんぽを使うことに関心が無かったが、檻の中では暇さえあれば交尾するのでちんぽも使うようになった。互いにマンコを犯して、犯されて。アルが産んだ子どもの中にはドリッズの子が何匹もいる。高い価値があるからと産まれてもすぐに連れていかれてしまうので、抱きしめたこともないが。

 

「んん……❤お客様の声、する❤やっぱり、見て貰ってから始める❤❤」


 ドリッズの鋭い聴覚は、暗幕の向こうに客が集まってきたことを感じていた。暗幕が取り払われれば四方を客に囲まれ、どこにも隠れる場所は無い。愛おしい仲間たちと交尾をして、愛液と精液をぐちゅぐちゅかき混ぜる音を全部聞かれる。マンコをごりごりされて脳汁を顔面中の穴から漏らす姿を見てもらえる。このでかくて、丸々として、恥ずかしい尻を振り回してちんぽに媚びるところを見て貰える。

 

 ぐい、と檻に向かって尻を突き出してドリッズは笑う。

 ああどうか、今日もおれをいっぱい嗤ってくれますように。


「は、はは……❤❤はへえぇ❤」

 

 最悪の未来。

 自分が望んだ未来。

 仲間とともにいる未来。

 

 それに囚われて、ドリッズは幸福そうに笑んでいた。鏡に映る未来でも、それを見つめる現在でも。

 

 彼の瞳は未来だけを見つめて、もう何も目に入っていない。ちんぽから噴き出るザーメンも、収斂を繰り返すマンコも。ついに終わってしまった挑戦者を見て笑う悪魔どもも。今もダンジョンの中で苦しんでいるであろう仲間の顔も。

 

 全ての鏡が未来を映し出したからか、奥の扉は開いていた。しかしドリッズは舞台の上から降りることはなく輝く未来だけを瞳に宿す。

 

 視られる快楽に溺れて。

 快楽に溺れる未来を視て。

 

 ハイエナは笑う。

 壊れた玩具に飽きた悪魔どもが消えても、ただ一人でいつまでも笑っていた。

 

 ***

ドリッズ

ハイエナ獣人

狩人、盗賊


HP:0

MP:0


筋力☆☆

耐久力☆☆

敏捷力☆☆☆☆☆

判断力☆☆☆☆

知力☆☆☆

魅力☆☆


《潜入術》《弓術の達人》《長距離狙撃》《短剣の達人》《鍵開け》《罠感知》《暗殺術》《高速機動》《特殊矢弾》

《受信体質》《聴覚強化:特殊》new!


今日の絶頂回数:43new!

経験人数(人間以外、未来での経験も含む):869人new!

性欲:☆☆☆☆☆☆new!

性的弱点:マンコ(アナル)乳首、ちんぽ、尻、背筋、耳、舌、足指、喉マンコnew!

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《視線快楽変換》《視線快楽変換》《羞恥快楽》《言葉責め特攻》《被虐体質》《スパンキング特攻》《喉マンコ敏感》《露出願望》《イキ癖》new

 ***


――選択の回廊――


「ん……ここは?僕は、何をしてたんだろう」


 空色の鳥は、身体を起こすと羽を弱々しく震わせた。頭がくらくらとする。周囲を見回すと装飾がほどこされた白い壁に囲まれていた。だんだんと意識がはっきりしてくる。呪文を使うための竪琴を手に取ろうとして、気づく。竪琴も、短剣も荷物も衣服すらない。身に着けているのは白いビキニだけだ。

 

「そうだ、みなさんがあの怪物に飲みこまれて!ど、どうしよう!」


 慌てて起き上がるが仲間の姿はどこにもない。途端に寒気と心細さが身体を這いまわった。仲間に囲まれている時は怯えこそすれど不安は無い。自分の前で仲間が凌辱され、丸のみにされた姿を思い出してぎゅ、と胸の羽毛を掴んだ。

 

 奥へ通じる道もあるようだが、足が動かない。武器も鎧も無いというだけではなく、すがりつく仲間がいない。ここで動かないのが正解なのではないか。待っていれば仲間が見つけてくれるかもしれない。甘ったれた思考はここに留まることを選択させようとする。

 

『《創造神の豪槍》の効果をお知らせします』

「うひゃあっ!?」


 しかし、ダンジョンは怠惰な選択を許さないとガイドを表示させる。シャントは怯えて尻もちをつくが、半透明の文字板はお構いなしにシャントの装備するビキニに付与されし魔法を説明する。

 そういえば、これは魔法の装備だ。もしや自分を守ってくれる効果があるかもしれないとわずかな希望を心に灯す。

 

『《創造神の豪槍》はちんぽを生やす魔法です』

「えっ?」


 そして希望は儚くも吹き消され、代わりに微かなな熱は下腹部へと溜まる。それは瞬く間に大きくなって、シャントは慌てて手で抑え込もうとする。何かが自分の中から溢れようとしている。切なくてもどかしい、何かが。

 

 シャントが喘ぎながら下腹部を抑えるさまを嘲笑うようにガイドは文字を並べ立てていく。

 

『ちんぽはほぼ全ての人型生物の子宮・結腸を突き上げるサイズになり、硬度と太さも並外れたものになります。また、マンコを最も悦ばせる形状に変形する機能も備えます』

「あーーっ❤ああうぅうあああっ❤❤やめてっ❤こないでえぇっ❤」


 流し込まれた強烈な衝動に、シャントはうずくまったまま身をよじった。腹の奥が、背筋が、頭の芯が、シャントの雄である部分が燃え上がる感覚。腹が内側から破かれそうな感覚が、少しも不快ではない。

 

『相手が生殖機能を有するかに関わらず、妊娠させることができます。また、フェロモンにより雌を屈服させ、支配することができます。支配された雌の生殖機能を自由にコントロールし、他の雄に妊娠するか、発情するか、勃起するか、全てを支配下に置くことも可能です』


 もはやガイドは目に入らなかった。うずくまっていたシャントは盛大にのけ反って腰を突き出していた。それは砲台の体勢。欲望を発露させようと熱の集まる下腹部を曝け出し、詩人は心を震わせる歌声ではなく快楽のダミ声を喉から搾りだす。

 

 シャントの股間で、薄皮が膨張する肉に引っ張られ伸ばされていた。保護していた皮膚を押しのけて、赤黒い隆起が足の間に頭を現したのだ。どくどくと脈打ちながら膨らみ続けるそれは、同時に突き出す角度も上へと向いていき、ついには子どもの腕ほどもある肉色の柱となって天井に向けてそそり勃ったのだ。生まれたてのその器官に感じる外気の冷たさが、夢なのではなく、自分たちの肉体の一部であることを伝えてくる。

 

「あ゛あ゛っ❤❤ぼくの中から、でちゃうぅううぅっ❤❤❤」


 ずりゅぅうううっ!と音を立てて生えたのはシャントを何度も貫いてきたものだ。先端が臍に届かんばかりのサイズで、何本もの太い血管が浮かび上がりびくびくと脈打つ。包皮は盛大に向けてずり下がり、そこから飛び出す特大の亀頭はぱんぱんに張りつめて、内部の海綿体が射精という欲求を訴えてくる。尖端には小さな唇のような鈴口が開き、体内へと繋がる尿道が精液を迸らせた時の快感を暗示するように疼く。

 

「こ、こんなっ❤嘘ぉおぉ❤❤」


 まごうことなきちんぽだった。細い腰を支える柔らかな下腹部から、鮮やかな白の羽毛から、赤黒い筋張った雄の象徴が飛び出しているのだ。

 

「ぼ、僕からちんぽが……❤❤」


 びくびくと震えるそれは、シャントをこれまで犯してきたどのちんぽよりも逞しく凶悪だった。自分のものであるというのに、喉を鳴らして見入ってしまう極上のちんぽ。手が躊躇いがちに開いては握りしめられる。気を抜けば握りしめてしまいそうだった。この、熱くて硬いちんぽを扱いて奉仕したかった。

 

 その前に、ガイドは警告文を並べる。

 

『尚、このダンジョンでは1つの部屋に一定時間留まるとペナルティが発生します』

「ペナルティって、どんな」

『一定量を出すまで搾精します。精液が空になった時点で攻略不可能と判断されます』


 一定量とはどの程度なのか、どうやって精液を搾るつもりなのかも分からないのが恐ろしかった。ガイドは詳細に答えるつもりはないようで続く文字を並べる。


『ペナルティが嫌ならばお進みください。《創造神の豪槍》も含め、あらゆる魔法・呪いはダンジョンの最深部にて解除可能です』


 進め、と命じられていた。恐怖心もここに留まるべきではないと言っている。理性も同じだ。このおぞましくも美味そうなちんぽは鈴口から我慢汁をこぼし、亀頭をぬらつかせている。こんなちんぽを前にしていつまでも欲望を抑えられる自信が無い。

 

 進むしかない。ガイドを恨みがましく見つめながらシャントは白い通路を進み始める。奥にはきっと仲間がいると、そう信じて。

 

 空色の鳥が奥へと進むのを見やり、ガイドは文字を新たに表示させた。誰にも気づかれるはずもない言葉を、シャントへと囁くように表面に記す。

 

『迷ったら、ちんぽに従ってください』


***


「ううぅ……いつ収まるんだろう、これ」


 白い壁面の通路は特に曲がり角も分岐も無い一本道で迷う心配は無い。気温もちょうどよくビキニ姿でも快適なぐらいだ。シャントを心配させるのは股間から生えた肉の棒ぐらいだった。いまだに天を突いているちんぽは萎える様子が無く歩くのに合わせて揺れている。空気がちんぽを撫でる刺激だけでもたまらずに、シャントは長い脚を内股にしていた。

 

「ただ進むだけでいいのかな。罠も、敵も出ないし……」


 通路のあちこちには神々の彫刻がほどこされていたり、シャントには読めない文字でなにごとか記されていたりした。こんな時にロットがいれば、とシャントは心細さにため息を吐く。

 いつもは前にアルがいて、後ろはヴァルギットがいる。ドリッズがいるから罠や不意打ちの心配もしなくて良かった。久しぶりの孤独な道行き。

 

 一人でダンジョンに潜るなんて駆け出しのころ以来だった。クエストに失敗しては依頼人を失望させて、魔物に捕まっては犯されて、抵抗ができなさそうという理由で町人に性処理道具に使われたのもしょっちゅうだった。アルたちと出会えなければのたれ死んでいるか、冒険者をやめて娼夫になっているかのどちらかだったはずだ。

 

「アルさんたち、どうしてるんだろう。無事なら僕を探してくれてるかな」


 いつも自分を助けてくれる仲間を思い浮かべて、目の端に涙を浮かべた。自分一人でダンジョンを突破できるとは到底思えなかった。

 いつものように、仲間が来てくれないか。肩を抱いてもう大丈夫だと言ってくれないか、そしておぞましいちんぽもなんとかしてくれないか。

 

 前ではなく都合の良い妄想を見て歩いていると、やがて一つの扉の前へとたどり着く。ドアノブらしきものも鍵穴も無く、代わりに四対の腕が生えていた。

 

「んん?これ、獅子人の腕?こっちは狼に、竜にハイエナに……ま、まさか!」


 扉に生えている腕は毛皮や鱗まで生えていて、本物にしか思えなかった。その種族も仲間のものに合致している。まさ仲間の腕を切り落としたのかとシャントは狼狽するが、その前にガイドがまたも現れる。

 

『ご安心ください。こちらは仲間のものではなく触手を改造し、本物の腕の感触、器用さを再現したものです。こちらを使って手コキの試練を突破していただきます』

「そうなんだ、良かった……って、手コキ!?なにそれっ!」

『この腕一対につき一回射精をしていただきます。手コキの技量も本物を再現しているのでお仲間の顔を浮かべながら射精をお楽しみください』


 ちょっと待って、とシャントが制止する前にガイドは消えた。残されたのは物言わぬ扉と仲間たちを再現した腕だけ。

 頭が追い付いていなかった。エロトラップダンジョンなのだから淫らな罠が待ち受けていることは覚悟していたが、こんなものは想定していない。

 ちんぽを虐めるのは分かる。そのためにちんぽを生やしたのだろう。だが、仲間の腕に手コキをさせる意味はなんだ。理解が及ばず、嫌悪感に尻がすぼまった。

 

『警告。このエリアでも一定時間経過するとペナルティが発生します。速やかに手コキを受け入れてください』


 しかしシャントが迷う暇を与えないようにガイドが警告文を表示する。やるしかなかった。何も受け入れられなくても、やらなければ助かる道は無い。仲間を待っている余裕は無いのだ。

 

「で、でも誰からにしたらいいんだろう」


 本物の腕の感触や器用さを再現していると言っていた。手コキの技量も本物と同じだと。ならばそれを考慮して腕を選ぶべきなのだろう。

 自分のちんぽは生えたばかりで快感をロクに知らない。ならば過度な快楽を与えてこない腕からにするべきだ。つまり、手コキが上手くはない性経験が少なそうな腕。

 

「なら、ヴァルさんかな……。ごめんなさい、ヴァルさん」


 ドリッズは寡黙で性行為に関心が無さそうだが、腕の器用さは群を抜いている。ロットは穏やかなひとだが長生きなだけあって性経験はそれなりだと言っていた。アルも同様だ。いつだって快活な太陽みたいな戦士だが、性欲を晴らすため、人並には男娼を買っているらしい。ならば、ヴァルギットにするべきだろう。手コキなんてしたことがあるとは思えないからだ。マンコを呪われていても、いつだって男らしくて清廉潔白騎士、それがヴァルギットだ。手コキなんて娼夫のやることに巧みなはずがない。そう信じて、シャントは狼の両腕を選ぶ。

 

「えっと。腕の前に立てばいいのかな」


 手コキ、というが作り物の腕に何をさせればいいのだろう。分からないまま腕の前に立つと意を組んだように銀毛に覆われた腕が動き出した。ごつくて、傷だらけなそれはヴァルギットの腕そのもの。しかし、武器ではなくちんぽを掴もうとシャントの生えたて巨根と指を伸ばす。

 

 シャントは、与えられる刺激に覚悟して嘴で指を噛みしめていた。手コキの経験など無いだろうから、力加減も下手かもしれない。快楽は弱くとも、多少の痛みはあるだろう。覚悟してヴァルギットのでかい手がちんぽを握るのを待っていたのだが――

 

「あっひぃいいぃいっ❤❤❤」


 ヴァルギットの腕は驚くべき繊細さで竿を撫で上げてきた。

 生まれたばかりの鋭敏な粘膜をごつい指で優しく撫でられて、たちまち腰くだけになってしまう。乱暴な手コキを想定していた脳みそは、ちんぽから稲妻のように激しく降り注ぐ毒々しい快楽に打ちのめされる。

 童貞ちんぽを逃すまいと指は絡みつく。張り出した亀頭を捕らえ、鋭敏な神経の集中するカリ杭を肉球の凸凹で擦りたてる。

 

「ぅぅうあああっ❤❤ひぁあぁ❤ヴァルさんっ❤そこ、やめへえぇえぇ❤」


 生まれたての敏感な薄皮を刺激され、そこから傷口を塩水で洗うにも似た鮮烈な快感がちんぽから腰へと拡がる。シャントは生まれて初めて感じる、未知の快楽に下半身を震わせた。

 マンコとしての悦びは幾度となく経験してきたシャントだったが、雄の快感には耐えられなかった。誰かに奉仕され、ちんぽを撫でられる幸福に悲鳴をあげるのみ。

 

 ヴァルギットは実に巧みだった。カリ首を責めつつも竿を扱き、裏筋を間接でぐりぐりと虐める。ちんぽを強く圧迫されて、射精中枢にたちまち火が点いた。

 

「あーーっ❤んあああぁあ-ーーっ❤❤❤だめ、ヴァルさんっ❤僕おかしくなっちゃうっ❤❤」


 いかに仲間に懇願したところで手は止まってくれない。カリ首が開放されたかと思うと、今度は手全体を使って亀頭を包み込んだ。亀頭にぴったりと密着した手のひらの体温が伝わる。いつも温かい、ヴァルギットの手のぬくもり。

 

 竿を指の輪っかで扱き、手のひらで亀頭を磨く。それは乱暴どころか手慣れた娼夫の如き手管だった。シャントは腕を止めようとするが、その力強い腕には敵わずにちんぽを弄られ続ける。童貞ちんぽからは夥しい粘液が吐き出され、手コキの潤滑を向上させて快楽を促進する。その粘液が尿道を駆け上がっていく刺激自体も火花が散るような快楽となってシャントの足腰を痺れさせた。膝が笑って、腰がしごき指を追いかけて勝手に前へと突き出される。

 

「つ、強すぎぃいいぃ❤❤❤おちんぽきっつぃいぃ❤やめっひいぃいぃ❤❤あぁああぁああぁ❤」


 シャントの我慢汁が量を増やすと握力を増し速度を上げた腕が射精へ一気に追い込まんとする。急激に射精中枢に送り込まれてくる悦楽の波状攻撃。それはマンコでの絶頂に似ているようでまったく異なる焼けつきそうな切迫感。

 

「来る来るきちゃうぅうぅうぅっ❤❤❤ちんぽから、熱いのがっ❤中から膨らんできちゃうっ❤❤」


 雄の衝動を爆発させようとしているちんぽへと、狼の手のひらは容赦なく手コキを加速させていく。押す時は竿を強めにしごいて尿道を圧迫させ、引く時はカリ首の裏側を指で擦り、亀頭を指に腹で撫でまわす。敏感な粘膜に痛みにも似た快感が走りシャントの頭に火花を散らす。ちんぽの悦びが下腹部の奥まで伝わって、膨れ上がった切迫感を追いこんでいく。

 

「あ、あああぁあぁーーーーっ❤❤❤」


 そして亀頭全体を粘膜で滑らせながらぎゅっと強く握り締められた瞬間、鳥人は初めて雄の悦びを味わった。恥骨の裏側で何かが弾け、焼け付くような悦楽の奔流が尿道を駆け上がっていく。

 

「ひっ❤ひっひっひぃいぃ❤❤んひぃいいぃいいぃっ❤❤❤❤」


 鈴口がぐぱっと開いたかと思うと。子どもの親指ほどはある太い白濁の粘液弾が発射された。それは弧を描いて扉に命中し、ある種の魚介類のような独特の生臭さのある湯気を立ち昇らせる。

 

 写生に合わせて連鎖的に総排泄孔がぎゅっと引き締まり更なる刺激を絞りだす。尾羽の根本から脊髄を、稲妻のような快感が駆け上って延髄へと達し、翼までも痺れさせる。視界で弾けていた火花がバチバチと音を立てて、炸裂していた。初めての射精に翻弄され、がくがくと身悶えする。

 

「お゛ぉおおおっ❤❤❤どぴゅどぴゅ良すぎて、ぉおおああああっ❤❤いくいくっ❤いくぅううぅうぅ❤❤」


 間髪を入れずにちんぽから第二波の精液が射出され、ヴァルギットの腕にべっとりと飛び散った。

 歌声を響かせていた喉は、未知の快楽に怯え、混乱してあられもない叫びをあげる。顔は快楽に歪み、瞳孔は収縮して虚空を睨み、嘴からは不規則な息を吐く。

 

 三発目。四発目。五発目。鳥人はびくびくと痙攣しながら立て続けに射精していく。次々に白い弧が打ち上がり、濃厚な生命の匂いとともに仲間たちの腕に当たった熱く粘ついた飛沫をまき散らす。

 

「あ、はああぁああ❤おぉおぉおぉ……❤❤❤」


 ようやく射精を終えた時、シャントの眼前は真っ白に染め上げられていた。扉も偽物の腕も白い粘液にべっとりと塗りつぶされていて、自分が出したその凄まじい量の雄汁に愕然とする。

 

「はあぁ❤あっ❤こ、こんなのぉ❤❤こんなの、あと三回も❤」


 ヴァルギットの腕は用を終えたとばかりにちんぽを解放したが、まだ仲間の腕は三対もある。ちんぽを求めて蠢く指先を見て、シャントの嘴から唾液が溢れた。

 

 ***

 

 扉を越えてもダンジョンは続いた。

 仲間四人による手コキなど、まだ序の口だった。全ての仲間が巧みな手コキで、特にロットとドリッズは経験と技巧それぞれでちんぽを責め立ててきて、シャントは潮を何度も噴くまでイカされた。それでも、手だけで責められるのは快感と精神的負担においては遥かにマシだった。

 

 扉を越える悪辣なトラップの数々。そのほとんどが仲間の身体を模したものだった。アルたちの膨らんだ大胸筋を捏ねて、母乳を噴くまで快楽を与えなければいけないようなトラップ。ヴァルギットのものから出るミルクが特に甘く濃厚で、飲んだだけでちんぽが熱くなった気がした。

 

 粘液塗れになった仲間の肉体に囲まれた狭路を通らなければならないトラップ。粘液は汗臭く、ちんぽまでも再現された仲間たちの肉体と擦り合いながら通っていると、何回も精液を漏らしてしまった。

 

 仲間たちの口を開けた顔が並んでいるトラップ。喉奥にあるスイッチを押さなければいけないと言われ、仲間そっくりの肉孔へ自らちんぽを突っ込むハメになった。無論、ちんぽへと貪欲にしゃぶりつかれた。舌の使い方も口のぬるつきも違っていて、全ての口内に精液をぶちまけるハメになった。

 

「あひっぃいぃいぃ❤❤アルさん、ちんぽ舐めるの上手すぎましゅよぉおおぉ❤裏筋ぺろぺろやめへぇええぇ❤❤❤」


 そしてシャントが挑んでいるのは丸太渡りのトラップだった。丸太を抱きしめて渡るだけのものだが、その丸太は当然のように肉でできていた。しかも身体とちんぽを押し付ける丸太の上部には舌のような肉がびっしりと生えていて、シャントが丸太を渡ろうとするとちんぽに舌を絡ませて一斉に舐め上げてくるのだ。

 

「ちんぽ、ちんぽ溶けちゃうぅううぅぅ❤❤❤ちんぽぺろぺろされて、いくっ❤またいくぅうぅ❤❤あ、あああぁ❤みなさんの舌にザー汁かけちゃうぅうぅ~~っ❤❤❤」


 今日何十発目か分からない精液が丸太に生えた舌へとぶちまけられた。仲間たちの舌はどれも浅ましくちんぽを求めて、どれも巧みだった。押し付けられるちんぽを舌腹で舐め上げて、我慢汁を唾液で上書きして、尿道を舌先でほじくってくる。

 

 同じ動き、同じ舌の感触をするものは一つとしてなかった。ロットの太くて長い舌が竿に蛇みたいに巻き付いて扱き上げてくる。ドリッズの舌は器用に、小刻みに這いまわってカリ首の弱いところを責めてくる。ヴァルギットは単調な動きだが亀頭を慈しむように磨いてくれる。アルは一番貪欲で、汚れが貯まる部分や鈴口などをしつこく舌先でほじって我慢汁をせっついてくる。

 

「いくいくぅうぅうぅ❤❤お゛ほぉおおぉおぉ❤❤❤なんでそんなにっ❤ちんぽ舐めるのうまいのぉおぉぉおぉ❤❤あっあっ❤どーてーちんぽ耐えられなぃいぃ❤❤」


 仲間たちの舌は、いやこれまで味わってきた全ての身体が淫猥だった。シャントが知っている英雄たちの身体は童貞ちんぽをたやすく絶頂させ、精液をぶちまけさせる。娼夫のような巧みな業でちんぽを愛してくる。これが、仲間たちを再現しているなんて思いたくなかった。こんなにいやらしい舌、ちんぽを求める浅ましさが仲間たちにあるだなんて。

 

「こんなっ❤こんなのぉおおぉおおっ❤❤❤」


 こんなに美味そうにちんぽをしゃぶる舌が、精液の生産を加速させようと太ももを這いまわってくる舌肉が仲間のものだなんて。信じたくない。これ以上精液を吐き出したくない。必死に否定の言葉を繰り返してどうにかシャントは舌肉の丸太橋を渡りきる。

 

「ほぉおおっ❤❤んぉおぉおぉぉっ❤」


 身体の前面やちんぽを唾液まみれにされたまま背後を振り向くと、舌肉たちはいまだシャントを求めて舌を伸ばしていた。それはおぞましい光景であるはずだが、射精をしたばかりのちんぽはバキバキに硬くなり我慢汁と精液が混ざったものを漏らす。

 

 床とちんぽの間にべっとりと糸を引いて立ち上がる。こうして寝転がっていたらまたガイドがやかましく警告してくるのだ。そのせいで体力を回復する余裕もなく、ひたすら精液を搾られてきた。

 

「ひ、ひぅうぅ❤つぎ、の扉はぁ❤❤」


 壁に手をついて、身体を唾液まみれにされた惨めな姿だがちんぽはいまだ硬く雄々しいまま。シャントがどれだけ射精しても精液の量も勢いも弱まらない。それはつまり、精液が尿道を擦るあの快楽も弱まらないということ。

 射精で精神ばかりを削り取られ、シャントは進む。それはここから抜け出したいという焦りからではなく、雄の悦びのせいでもあった。勃起ちんぽは待ちきれないと揺れて、先走りを振りまいている。この快楽、仲間を模したトラップにちんぽを犯されることを望んでいる。どれだけ否定しようとしても、ちんぽが動かぬ証拠だった。

 

 そして、シャントは次の扉へとたどり着く。それはこれまでの扉よりも明らかに立派な装飾がほどこされており、大きさも遥かに上だった。シャントでも予想がついた。きっと、この先が最深部。もうすぐこのダンジョンから出られるかもしれない。そう思うとちんぽの疼きすらも忘れて胸の中に熱が宿る。

 

「こ、ここの扉はどうやって開くんだろう。またちんぽを使うのかな?」


 ガイドが表示されないかと周囲を見回すと、扉の横には小さなテーブルがあり五つの筒のようなものがあった。そのうち一つはテーブルの中央にあり、特別だと示すように綺麗な布が巻かれていた。その尖端は肉が詰まっており、何かを差し込めるような穴が開いていた。まるで、肛門や女性器のようにその穴は粘液でぬるついている。

 

「……これ、まさか」

『はい。オナホを呼ばれる性処理道具です。あなたはオナホ当てクイズに挑んでいただきます』


 穴に指を差し込んで柔らかさとぬるつきを確かめていると、すっかりお馴染のガイドが現れた。同時にテーブルの上に並んだ四つのオナホにそれぞれ立体映像が映し出される。アル、ヴァルギット、ロット、ドリッズ。もう何年も会っていないような気さえする仲間たち。

 しかし、シャントがそれに涙を流す前にガイドは最悪なクイズの内容を説明する。

 

『あなたが手にとっているオナホはお仲間のマンコを完璧に再現しています。お仲間の姿が映るオナホも同様です。手に取っているオナホと仲間オナホを使い、誰のマンコを再現しているか当てましょう』


 ごくり、とシャントの喉が鳴った。最初のトラップで手コキを命じられた時のような忌避感も嫌悪感も既に無くなっている。手に持っているオナホへ指を突っ込んでみるとぷにぷにと柔らかく、それでいてきつく締めてくる。こんな気持ちよさそうな穴を仲間の誰かが持っているかと想像して、ちんぽがビュルッと涎を吐いた。

 

「仕方がないよね❤ダンションの奥に行かないとだし、どうせ、偽物なんだから……❤❤」


 何度も嘴を舐め回すシャントの顔には躊躇いも申し訳なさも無かった。あるのは性欲を一刻も晴らしたいという雄の衝動だけ。

 待ちきれないように怒張した童貞ちんぽへとオナホをあてがうと腰を突き出す。温かな疑似マンコが亀頭の先から根本までをねっとりと抱擁し、手を動かすと粘膜がちんぽを擦り射精衝動を高めていく。きつさと柔らかさのバランスが絶妙で、一擦りごとに魂が天へ導かれそうだった。想定以上のオナホの具合に、ちんぽの刺激に慣れたシャントも目を見開いた。

 

「ひぐっ❤ふぎゅぅぅううぅうぅぅ❤❤❤❤なにこりぇええぇ❤こんなオマンコしてたんれすかあぁあぁ❤❤ちんぽとろけちゃうぅうぅ~~~~っ❤❤❤」


 その刺激の腰をのけ反らせ、シャントはあっという間に射精する。この小さい筒を何回か上下させるだけでちんぽは屈服してしまったのだ。このクイズを当てるのに射精する必要も、何十回もオナホを往復させる必要も無いのだがシャントは夢中になってちんぽを扱き上げた。手コキとも、口マンコとも全く違う。仲間たちのマンコはこんなにも気持ちいいのかと脳が痺れる感覚に酔う。


「ほ、ほかっ❤❤他のマンコも試さないとおぉぉ❤オマンコ❤オマンコもっと犯したいぃいいぃ❤❤❤」


 ちんぽをオナホから解放させたのは理性ではなく、他のマンコも使いたいという浅ましい欲求からだった。既に精液でいっぱいにされたオナホを引き抜くとどぶどぶと白濁粘液が溢れたが、シャントは少しも満足した様子は無い。

 テーブルの上にあるオナホのうち、今度はアルのものを選ぶ。もどかしいとばかりに肉筒をちんぽがごりごりとかき分ける。

 

「ぉほお゛お゛ぉおおぉ~~っ❤❤❤アルさんのオマンコしゅごぉおぉぉお❤❤」


 入口は狭いくせに中は肉厚で、みっちりした疑似マンコ肉が竿を刺激するコリコリと肉をかきわけていく感触が心地よく、細かな突起がモロ感亀頭を撫で上げるのもたまらない。すぐに絶頂に陥って仲間を再現したマンコに種付けを始める。

 どすどすと打ち込むたびにに、どろどろした粘液が隙間から溢れて跳ね飛ぶ。

 

 一回ごとにちんぽが鼓動を打ち、理性を悦楽という紙やすりで削られていく。皮を剥かれた亀頭は獅子マンコの具合にぶるぶる震え、灼熱の欲望をぶちまけて喘ぐ。

 

「はあ゛あああぁ~~っ❤❤いいっ❤アルさんのオマンコぎもぢぃいぃ❤❤でも、さっきのと、違うがらあぁ❤」


 またもちんぽを擦りながら引き抜くと、今度はロットのオナホを掴む。アルのオナホと違って入口は緩く、あっさりとちんぽを飲み込んでいく。長さもかなりあって、シャントの巨根でも窮屈しない。今度はどんな心地がするのかと、さっきよりも早く手を動かした。たちまち先走りとオナホ内の粘液が混ざり、卑猥な水音を立てる。

 

「ロットさんのオマンコぬるぬるできもちぃぃいぃ❤❤んおぉおおっ❤柔らかくって、すんごぉおおぉぃ❤❤❤」


 内部はアルのマンコよりも潤滑で、少しのきつさもなくちんぽに絡みついてくる。肉のヒダが深くちんぽを突っ込むと奥まで迎え入れられ舐め上げられる。ちんぽを引き抜こうとするとちゅ❤ちゅ❤と内部の肉が吸い上げてくるものだから、ピストンのたびに腰が震えてしまう。

 アルのマンコと比べて締め付けが無いが、内部の蕩け具合は圧倒的に上だ。とろとろと精液が漏れ出して、ちんぽが悦楽に包まれていく。

 

「へふへへええええぇ❤❤ちんぽ溶けちゃうぅうぅ❤でも、これも違ううぅうぅ❤仕方ないから、他のオマンコ❤❤オマンコズボズボしないどぉおぉ❤」


 三番手はヴァルギットのオナホだった。これまでで一番サイズが小さく、根本まで入れるのすら困難なきつきつの穴。素材は柔らかいが、ちんぽを突っ込むと窮屈にちんぽを締め上げてくる。

 

「き、きっつぃいぃ❤ヴァルさんのオマンコ小さすぎぃいぃ❤❤❤せ、せまいぃいいぃ❤あ~~❤ちんぽぎゅうぎゅうですぐザー汁出ちゃいますううぅ❤❤❤」


 わめきたてながらシャントのちんぽからザーメンが噴きだしてきつきつオマホをいっぱいにする。その狭苦しさときたら、カリ首や血管瘤がマンコを擦って、突き入れるとオナホがちんぽの形に歪むのだ。こんなマンコでは、セックスの時にヴァルギットが耐えられるのか心配になる。自分のちんぽで拡張して、柔らかくしてやるべきだとシャントは処女のようにきついマンコをゴリゴリと犯す。

 

「こ、これはさっきの極上オマンコじゃないでずうぅ❤❤ヴァルギットさんのオマンコガキマンコみたいにきつすぎぃいいぃ❤んおぉおぉ❤❤カリ首も竿も擦られるぅうぅう❤こんな、きつきつオマンコじゃ駄目ですよお゛ぉおぉ❤僕が、他の皆の極上オマンコみたく仕立ててあげますっ❤❤❤」


 シャントの巨根に対してあまりにも狭く浅いマンコを壊しかねない勢いで叩きつけて、怒張から精液を噴き上げる。ぎゅっと握りしめるオナホとちんぽの結合部から、白濁汁が夥しく漏れ迸ってくる。

 ヴァルギットのマンコはちんぽへの快楽は満足できるものだったが、どうしても根本まで突っ込むことができずもどかしさが残る。だからシャントは入口の緩んだオナホを投げ捨てて最後のオナホを手に取る。それは、寡黙なハイエナを模したマンコ。

 

「あはぁ❤❤ドリッズさんだったんですね❤あの極上オマンコ❤言ってくれたらもっと早くに使えたのにぃ❤❤手コキもオマンコの具合も良いなんて❤❤もっと好きになっちゃいますよぉ❤」


 最後に残ったこのオナホが正解だ。しかし、シャントは構わずにハイエナオナホに二度目の挿入をする。素晴らしい内壁と締め付け。柔らかいけれど緩くもない穴の具合。またたく間にちんぽから熱いものがせり上がり、どくんっとちんぽが跳ねる。白い汚濁が生じると同時に思考が明滅し、シャントの背筋が大きくのけ反る。

 この具合の良いケツ穴はあのでかい尻のおかげかと肉付きが良い下半身を思い浮かべる。風呂の時、着替えの時に見たハイエナの腰から下は上半身に比べてムチムチとしていた。欲情の対象として意識もしていなかったハイエナの肉体がいやらしかったと脳内に思い浮かび、シャントのザーメンが記憶の中のデカ尻へぶちまけられる。

 

「ドリッズさあぁぁあん❤❤❤オマンコの具合とってもいいですっ❤デカケツ握りしめて腰振りさいこうぅうぅぅ❤❤僕のおちんぽ全部呑み込まれちゃうぅうぅぅうぅ❤好きぃいぃ❤後ろからデカケツごんごん犯すとぎもぢぃいのほぉおぉおぉおぉぉ❤❤❤❤」


 オナホを突き犯しているのか、本物の仲間を犯しているのか現実と妄想の区別が曖昧になっていく。二つを区分けしている理性が快楽と雄の欲望で溶けて境界線が混ざり合う。現実と妄想。どちらが真実かも価値が無くなり、ただ自分のちんぽの欲求にしたがっていればいいのだと、シャントは間抜けな顔で射精する。

 

 ドリッズを犯し終わったら、次はアル。その次はロットとヴァルギットを順番に。みんな素晴らしいマンコだから、自分がしっかり使い込んで、躾けてあげないといけない。そして、もっとももっと気持ちがいいマンコに育ててあげないと。

 

 雄の欲望に支配され、オナホに怒張をぶちこんで。シャントの頭の中では仲間たちの顔ではなく豊かで弾力のある尻ばかりが浮かんでいた。犯したい。このオナホと同じ具合で、肉がみっちり詰まった尻にザーメンを注ぎ込みたい。

 もうそれしか頭になかった。オナホをとっかえひっかえ犯し続け、脳みそが快楽で焼けきれそうになって。

 

『シャント様、クリアおめでとうございます。あなたはダンジョンを攻略しました』


 頭の中に浮かんだ声に、止められた。

 それは性欲に茹って、理性が溶け切った頭でも理解できる不思議な声。シャントは鼻水と涙まみれの顔を上げてオナホを止める。性欲が消えたわけではなく、オナホの具合を竿で感じている。しかし、この声は聞かなければならないと性欲よりも優先順位の高いものが命じていた。

 

『シャント様、奥へお進みください。あなた様に報酬とお仲間をお渡しします』


 小さな地鳴りとともに巨大な扉が開いていた。中から光と一緒に、涼やかな風が流れ込んでくる。シャントはオナホを犯したポーズでその光景を見つめていた。

 

 自分がこのダンジョンをクリアしたのか?こんなにあっさりと?


 現実感が無かった、身体が火照って、どくどくと鼓動がやかましく鳴っている。足元にはオナホと噴きこぼれた精液の海が広がって、雄の香りが空気を満たしている。こんなざまの自分がダンジョンをクリアしたなんて、信じていいのだろうか。


 シャントの中で整合性が取れていなかった。オナホで射精し仲間を犯す妄想に溺れていただけの自分がダンションをクリアしたことになっている。何かがおかしい。知性ではなく第六感というべきものが告げていた。このまま進んではいけない。ここから先を見てはいけないと。

 

『さあ、早くこちらへ。あなたの愛する仲間と栄光が待っています』


 しかし、シャントはふらふらと扉の向こうへと進んでしまう。

 光に包まれて何も見えない空間。そこに足を踏み入れると――

 

「お゛ぉぉおぉおおぉおおっ❤❤❤シャントのでかちんぽしゅんごぃいいぃいぃぃ❤❤❤❤」


 アルが『シャントに』犯されていた。尻を鷲掴みにされて、ぐっぽぐっぽとちんぽを咥えこんで。

 

「お゛おぉおおぉーーっ❤❤おっおぉおおっ❤ちんぽごんごんぎでるぅうぅう❤❤❤オマンコ潰れでるぅううぅ❤おぅおおおおっ❤❤いぐいぐぅうぅう❤❤❤」


 筋肉と脂肪で膨らんだ尻。その中心にシャントのちんぽが何度も挿入されては引き抜かれて、そこから溢れ出た愛液が尻肉全体を塗らしていた。

 精悍だった顔はぐしゃぐしゃに歪み、鼻水をどろどろに流して喘ぐ。勇ましい戦士はもはやおらず、ちんぽに溺れる雌に堕ちていた。

 

「ケツマンコごりごりぃいぃいぃ❤❤へへへっ❤マンコおぉおぉ❤❤ケツだけじゃなぐっでマンコもおがじでええぇ❤❤❤」


 尻を犯されて何度もザーメンを漏らした後は。ちんぽと尻の間にある会陰に手を伸ばしながらぐい、と尻を持ち上げてみせた。そこにあるのはあるべきではない女のマンコ。クリトリスが小指ほど肥大化し、充血したマンコ肉に入れて欲しいと愛液を漏らしていた。

 偽物のシャントはその媚びた仕草に気を良くしたのか、尻を改めて掴むとふたなりマンコにちんぽを一気に挿入した。

 

「あ゛あっああぁあっあああ~~~~❤❤❤処女膜また破ける゛ぅうぅぅう❤❤❤❤」


 ちんぽをぶちこまれて、アルの発達した背筋がのたうち回った。媚び媚びな雄臭い声をで喚き散らし、シャントの巨根を根本まで咥えこむ。

 ケツマンコに比べたらはるかにきついであろうマンコを押し広げられ、子宮を易々と亀頭で叩かれて獅子は喜悦の声を上げた。

 

「アルさん、なんで?なんでおれと」


 足元がふわふわとしているようで、酷く現実感が無かった。アルが自分に犯されている。女のマンコを付けて、尻を振り立てて愛液を結合部でねとつかせている。

 子宮を押しつぶしているシャントはどこからどう見ても自分であり、生えたばかりのちんぽもそのままアルの尻を容赦なく掘り進めては、口元を歪ませている。

 

 何が起こっているのか理解できない。扉の向こうは広々とした空間で、奥には祭壇のようなものがある。そして内部には四つの檻があり、その中でアルがケタモノじみた声で種付けをねだっている。

 

 そして、残り三つの檻では他の仲間たちが交尾に溺れていた。アルと同じく、シャントの巨根に貫かれて。

 

「んぐおぉおおぉぉっ❤❤❤私の胸があ゛ああぁ❤おっぱいっ❤❤おっぱいオマンコちんぽで抉られへええぇええぇ❤❤❤」

「オマンコぐちょぐちょじでるぅううっ❤❤❤おぉほぉおおぉおx❤スライムオマンコにちんぽぉおおおぉ❤❤❤スライムと雄臭ちんぽ汁がぐちょ混ざりしゅるぅうぅうぅぅうぅ❤❤❤」

「おれっ❤見られてるぅううっ❤❤❤おれのいやらしいとこ、ぜんぶうぅうぅっ❤見て、おれのこと見でええぇっ❤❤ちんぽハメられでいやらしいおれ見てええぇええぇっ❤❤❤❤」


 互いのことなど眼中にない様子で、仲間たちは檻の中で快楽を貪っていた。

 

「おっぱいマンコからまた出るぅうぅうぅ❤❤❤ぐひい゛ぃいぃっ❤おっぱいでへえぇ❤ずっど、いっでるぅうぅぅぅ❤❤」


 ヴァルギットはシャントと頭を上下逆にする体勢で胸を犯されていた。といってもパイズリなんかではなく、女のように膨れ上がって柔らかい乳肉へちんぽを突っ込まれているのだ。乳首のあるはずの場所にちんぽが埋没し、根本まで乳肉へとめりこんでいる。腰と乳肉がぶつかるたび、両方の乳から大量のみるくが噴き上げられていた。

 

「んぐぉお゛ぉおおぉっ❤❤スライムちんぽで掻き出されどるぅう゛ぅうっ❤❤❤ほお゛っ❤おぉほぉおお-ーーっ❤❤❤❤」


 ロットのでかい尻からは愛液ではなく、スライムがぶちゅぶちゅと掻き出されていた。でかい尻は何度も腰がぶつかっているせいか赤くなり、打擲音が鳴るたびに柔らかく弾んでいる。でかすぎて見えない結合部からはちんぽの引き抜きに合わせて半透明のスライムも一緒に引き抜かれ、ロットはマンコからの快楽だけではない絶頂に陥っている。

 

「み、見でえぇええっ❤❤おれのオマンコ、ずっぽりいぃいいっ❤❤❤ちんぽで、オマンコ引き伸ばされてへえぇえぇ❤あっああぁああっ❤❤❤」


 ドリッズは膝の裏に腕を回す体勢で担ぎ上げられていた。見た目よりずっと肉が詰まっているはずの身体をシャントは軽々と抱え上げて、大股を開かせた状態でちんぽをぶちこんでいた。体面立位の真逆。立ったままドリッズのムチムチした尻肉へとちんぽを出し入れし、赤く腫れあがった結合部を檻のなかの鏡へ映し出していた。

 

「みなさん、どうして。これ、なんで」

「あれは、ダンジョンの攻略に失敗したのですよ。クリアまで暇なので、あなたの複製と交尾させています」


 何もかもが悪夢のようで、美しくて穢れた空間に声が響く。それはシャントにしか聞こえない落ち着いた言葉だった。どこまでも優しくて、どこまでも恐ろしい。そんな声が鼓膜を通さずシャントの頭へと響く。

 

 その声の主はいくら探そうとも見えず、ぼんやりと周囲を見回すシャントを面白がるような笑い声が響く。

 

「ふふ、私はここにいてここにいないのです。そんなことより、あなたに報酬を渡したいです」

「報酬?僕の魔法や呪いを解くって、言ってた」

「そうです。このダンジョンを攻略した貴方にはその資格があります」


 その声と一緒に、天からきらきらと蒼に輝く光が落ちてくる。それはシャントの胸の中へと吸いこまれるように消えていく。

 シャントの身体には何の変化も無かった。何かに触れた感覚も、熱も何もない。自分に生えたちんぽもそのままだ。

 

「確かに変わったのですよ。あなたは、この世界のあらゆる魔法や呪いを解く力を得たのです」

「呪いや、魔法……も?」

「はい。どんなに強力なものであっても例外はありません。そのちんぽを消すことも、マンコにかかった呪いを解くことも、全て可能です」


 呪いを解ける、その言葉にどくりと心臓が高鳴った。消せる?この呪いを?

 自分を弱くて情けないだけじゃなくて淫らにしていた呪いを解けるというのか?旅立つ前に自分を辱めたあの牛の男にもう怯えなくてすむようになるのか。アルに助け出されて、自分を恥じる必要も無くなるのか。

 

「……それに、アルさんたちも」


 シャントはもう一度、檻の中で交尾に狂っている仲間たちを見やる。ちんぽに狂い、ふたりマンコに狂い、乳首マンコに狂い、スライム排泄に狂い、視られることに狂う。

 もしも魔法や呪いを全て解けるのならばアルたちを助け出せる。もう、呪いのせいで男に抱かれるなんて真似をしなくてすむのだ。普通の、まともな男に戻れる。

 

「それだけではありませんよ。その力には無尽に使うことができるのですから、時を費やせば世界中の冒険者の呪いを解けるのです」

「じゃあ、僕が世界中の冒険者を」

「そう。あなたは世界を救う英雄になるのですよ。素晴らしいことですね」


 その声に嘘は感じなかった。何よりも感覚的に分かった。身体には何の変化も無いが、自分の中で何かが変わっている。それは精神や心よりももっと根源的なもの。シャントの本質ともいうべきものが変わっている。どんな呪いや魔法であろうとも、全て消すことができると実感していた。

 

「……僕がアルさんたちや、この世界を救うの?」


 それは、シャントの願いだったはずだ。アルや仲間たちの願いだったはずだ。そのために冒険をして、世界を廻って来たはずだ。その願いが、ようやく叶おうとしている。

 もう呪いに惑わされることもない。普通の男になれる。誰にもマンコ野郎と罵られたり、淫売扱いされて犯されることもなくなる。

 もう自分を足手まといだって気にすることもなくなる。役立たずで、臆病な自分はいなくなる。だって、世界を救う英雄になるんだから。

 

 シャントの願いは全て叶う。

 何も悩む必要は無い。

 シャントは、世界中の冒険者を助ける英雄になれるのだ。

 

 それなのに、何故。

 

「なんで、僕は……アルさんたちを見て、興奮してるの」


 シャントが考えているのはアルたちをどうやって犯すか。

 シャントが見ているのは檻の中で潮やミルクを噴き上げる仲間たちの痴態。

 あれだけの精液をオナホに搾り取られたちんぽが痛いぐらいに硬くなっていた。我慢汁と精液をだらだらと垂らして亀頭や竿を濡れてからせている。

 仲間たちが辱められているというのに、欲情している。助けようとせずあの雌を自分のものにしたいと願っている。

 

「……おや?呪いを解きたくないですか?それもいいでしょう。呪いを解いたらあのような淫売には戻りませんからね」

「っ! 違う、僕はそんなんじゃなくて」

「元に戻ればあんなに気持ちよさそうによがらないでしょうねえ。あの具合の良いマンコも、おっぱいも、スライムをひり出すアクメも、視られて絶頂することもなくなるんです」


 その言葉に全身の羽毛がざわついた。

 否定しようがなかった。あの淫らな姿になることがもうなくなると分かって、シャントの心に浮かんだのは『惜しい』という言葉だった。

 あのマンコ狂いの淫獣が消えるのがもったいない。自分のちんぽであんなに喘いでいるのに、それが全部なかったことになるなんて、そんなの。

 

「もったいない、ですよねえ。ええ、あなたのちんぽであんなにアクメ漬けになっているのに。あれはあなたの身体そのまま、寸分違わぬ作り物。あなたが抱いてもあんなに悦んで、あなたを求めてくれるのです」


 やめろ。

 拒絶の言葉は喉を通ることはなかった。シャントの頭に浮かんだ執着を助長し、煽り立てる言葉は酷く耳障りが良くて、振り払おうとしても頭の中に染み込んでくる。

 いや、頭の中から思考が染み出しているのかもしれない。ただ、この声は自分の願いを反響しているだけなのだ。

 

 だって、知ってしまっている。ヴァルギットは真面目な面をしてあんなにも手コキが上手くて、ロットはちんぽをしゃぶるのが上手で、ドリッズはマンコの具合が良くって、アルは手コキもマンコもおっぱいもどれも最高だった。そう、ダンジョンで思い知らされてしまった。

 

 自分は、あの快楽を諦めて――

 

「諦める、まだ早い」


 するり、とちんぽを撫でられた。

 繊細でちんぽが蕩けそうな優しくて繊細な指遣いでちんぽが撫でまわされていた。長くて器用に動く指が与える悦びにほう、と息を吐くと胸肉へと甘えるように顔が擦り付けられた。

 茶色に斑が描かれた顔。いつも表情が変わらないように見えて、たまに見せる笑顔はとても可愛らしいひと。ハイエナがシャントに身体をぴたりと寄せてちんぽを弄んでいた。

 

「ドリッズさ、どうして」

「おれ、ダンジョンに作られた偽物。でも本物と同じ身体と、オマンコの具合してる❤ぜーんぶ同じ❤❤」


 震えるシャントの手を掴み、ハイエナはその豊満すぎる尻肉へと導いた。筋肉がみっちりと詰め込まれているはずの尻は少しも硬くなく、ただ弾力と柔らかさだけを伝える優美な円形となっていた。

 それを指先で確かめさせられて、指先で弄ばれているちんぽがびくりと跳ねた。何度も、何度も尻肉を撫でまわしては揉みこんでいると胸の中のドリッズが熱っぽい吐息を漏らした。

 

「おれの尻、好きか❤❤」

「は、はい……」

「おれもシャントのでっかいちんぽ好き❤シャント、交尾したい❤❤」

 

 尻肉に負けず豊満な太ももがシャントの脚に擦り付けられた。空いた手を背中へと回し、全身の肉の硬さと温度を伝えてくる。背丈こそシャントが圧勝しているが、肉の分厚さと逞しさでは遥かにハイエナが勝っていた。こうして身体を触れ合わせていると、ずっしりとした重さがこいつは雄なのだと実感させる。尻肉がこんなにもいやらしいのに、確かにハイエナの身体は男のものなのだ。偽物、そう告げられたのにシャントはお構いなしに興奮している。

 

「な、おれの尻使ってみろ❤❤身体、全部使っていいぞ❤」

「そんな、なんでっ。あなたは偽物だって」

「だから好きなだけ、交尾できる❤おれのオマンコ気に入ったら呪い消さなければいい❤❤簡単❤」


 カリカリと、鈴口を引っ掻きながら囁かれてシャントの脳みそがぐつぐつと茹る。ドリッズの言葉は甘く危険なものだ。自分の判断を誤らせようとしている。

 

 そんな無意味な理性からの警告は、尻肉の揉み心地の前では無力だった。

 

「いいん、ですか。僕、ドリッズさんのオマンコ、使いたくて、あんなに気持ちがいいオマンコと交尾できるんですかっ!」

「本物、玩具より気持ちいいぞ❤❤いっぱい交尾する❤呪い消さないで、毎日オマンコずぼずぼしよう❤❤シャントのでかいちんぽたくさんくれ❤」


 そしてハイエナの薄っぺらい舌が嘴に潜り込んできて、シャントの理性は終わりを迎えた。舌先と舌先が触れ合うと痺れるような悦が頭まで突き抜ける。ハイエナの筋肉質な腕がちんぽを放して首へ巻き付いて来た。逃がさないぞ、という意志を見せながらハイエナは巧みな舌の使い方で童貞ちんぽの主を挑発する。

 

「んんんっ❤んむぅうぅ❤❤」

「ふ、はふぅ❤❤ちゅ、んっ❤」


 ハイエナの突き出された舌を吸い上げ、ジュルジュルと卑猥な音を立ててお互いの唾液を交換しあう。シャントの体内で動悸が激しくなり、唾液で喉を鳴らすと身体の中で熱が貯まる。鋭い牙の隙間を、赤々とした歯茎を、舌の裏や喉の奥まで、舌を使って蹂躙していく。

 愛する仲間とのキスは恐ろしく甘美で、ちんぽが勝手にハイエナへと擦り付けられる。両手はたっぷりした尻肉を揉みほぐしていて、尻に指を沈み込ませたら返ってくる弾力に指先が感動していた。今すぐこの雌に種付けをしたくて、ドリッズの腹に押し付けられている怒張から粘液を吐きこぼしていた。

 

「ふ、んああぁ❤❤シャントの、硬くてでっかい❤おれも我慢できなくなった❤❤❤」

「ああぁ……❤僕も、もうっ!ドリッズさんのケツマンコ使いたくって、もう漏らしそうでぇ❤❤」

「ん❤なら、オマンコ交尾始めよう❤❤❤おれのケツ、後ろからいっぱいごりごりしてくれ❤」


 嘴と舌の間に唾液を繋げてハイエナは妖艶に笑う。いつの間にか敷き詰められていたシーツの上に這いつくばると茶褐色のデカ尻を突き出す。シャントより二回りは太い腰が頼りなく感じてしまうのはこの分厚い尻のせいに違いない。美しい曲線を描いており、毛皮に覆われているのにみずみずしさを感じさせる尻だ。

 ドリッズは四つん這いになったまま尻を振ってちんぽを誘う。谷間から覗くマンコは淫唇を尖らせて、キスをねだっているかのようだった。

 

「ほら❤早く突っ込む❤❤」


 歪めた口元から唾液で濡れ光る牙が見えた。その言葉でシャントの頭の中で何かが切れた。尻を鷲掴みにして奥深い谷間を拡げると、先走り塗れのちんぽを押し付けた。入口はすんなりとちんぽを受け入れて、雌肉の中へと飲み込んでいく。

 

「あ、あああぁあああ~~~~っ❤❤❤」


 まだ挿入したばかりだが、シャントは背筋をのけ反らせた。オナホと同じ、いやそれ以上の快感。粘膜が絡みついてちんぽを包み込んでくる。緩くはないのに柔らかい肉がちんぽを舐め回して、すぐにでも射精しそうだった。

 シャントの腰は勝手に前へと進んでいき、でかい尻へと密着する。シャントの並外れた巨根を根本まで咥えこむマンコは、挿入しただけでも絶頂寸前まで追い込む。

 

「早く、早くぅ❤おちんぽ動かす❤❤❤んああぁああぁ❤おれ、一番奥届いてる❤奥、もっと突いてぇ❤❤」

「ひぃいいっ❤オマンコ吸い付くぅううぅ❤❤」


 シャントが動かずとも肥えた尻がちんぽをしゃぶり上げてくる。自分が動かすのとは違う、ちんぽを犯される悦び。肉と肉が放つ小気味よい音の中で、マンコが粘膜を擦り上げ肛門で搾りあげてくる。

 これに比べたらオナホなんでまがい物の快感しかもたらさない。雌の貪欲さでちんぽをしゃぶり精液を吸い上げられる、本物の交尾の熱。

 

 シャントガヘコヘコと腰を使うと結腸へとめりこんで、入口が亀頭にちゅうちゅう吸い付いてくる。

 

「すごいっ❤届くっ❤❤おれのケツの奥届くちんぽすんごぃいいぃっ❤❤❤シャントのちんぽすごすぎぃぃいいぃっ❤」


 そして、ドリッズの喘ぎ声がまた雄の欲望を煽るのだ。オナホと違って雌の鳴き声をあげて、媚びた目線を送ってくる。あなたこそ最高の雄であると煽り立ててくる。結腸を突き上げるとご褒美とばかりにきつく搾ったり、亀頭だけを集中して圧迫したりと様々な快感を返される。

 

 これが交尾。雌を犯すということなのだとシャントの脳みそが作り替えられていく。ぬるぬるした雄膣で竿を擦り上げられて、種付け以外を考えられなくなる。尿道を、熱いものがせり上がってくる。

 

「お゛っ❤お゛ぉおおぅうっ❤❤❤ドリッズさんっ❤ドリッズさんのオマンコすんごぉおぉいっ❤溶けちゃうっ❤ちんぽ溶けるぅうぅぅ❤❤」


 白目をむいて、シャントはいっそう激しく腰を振り出した。オナホを犯していた時と同じ、ただ快楽を貪るためだけの荒々しく単調な腰振り運動だ。そこには一欠けらの優しさも無い。仲間のマンコを壊さないようにするという配慮も無かった。

 肛門を血管瘤で擦り上げてやると、とろけそうな粘膜でちんぽに甘く吸い付いてくる。マンコのいいところを竿で圧迫すると硬い勃起をまんべんなく揉みほぐしてくる。力任せに腰をぶつけるとあらゆる方向からいっせいに圧力をかけて精液を引き出そうとしてくる。腰を振り乱すだけで雄膣によるめまぐるしい快感が返される。

 

 これが正しいのだ。ただ、欲望のままにマンコを犯せばいい。そうなれば気持ち良くなれる。これ以上の悦びなどあるはずがない。

 マンコがジュボジュボとちんぽを舐り、シャントの頭を射精欲求で満たす。それ以外の全て。仲間への思いも使命も、全てを精液と一緒に吐き出させようとする。

 

「い、いくぅうぅ❤オマンコ良すぎぃいいぃっ❤❤❤いっちゃうっ❤僕、ドリッズさんの、オマンコにぃいぃぃ❤❤❤」

「お゛ぅうっ❤いいぞ、んひっ❤❤いけ、おれのオマンコにぃいっ❤んああぁ❤❤おれのオマンコ、お前のものになる゛うっ❤❤」


 その言葉の直後、シャントのちんぽが限界を迎えて猛り狂った。

 

「お゛おっ❤ぉおおぉおぉおおおぉおぉぉぉっ❤❤❤❤」


 ケツマンコに食い搾られながら、熱い白濁汁がほとばしる。尿道を擦りながら溢れ出る精液はこれまでのどの射精よりも濃厚で熱く、その射精快楽に圧倒されて嘴から舌が千切れる寸前まで突き出される。意識を失うほどの絶頂は、精液と一緒にシャントの中から大事なものも吐き出していく。仲間のことも、仲間と一緒に成し遂げたかった何かも、いつか、仲間を助ける自分になりたいと思っていたことも。

 

「お゛ほぉおぉおぉおぉおおぉ~~~~~~っ❤❤❤❤❤」


 マンコ壁に精液をぶち当てて、ぐりぐりと腰を押し付け精液を奥まで届かせようとして。ひくつく肛門と絡みついてくる肛門が精を吸い上げてきて。紛れもなくこの雌を犯している証だった。


「お゛おおっ❤ほぉおおっ❤❤マンコ、マンコおぉおおおっ❤❤❤」


 深い悦びに沈んでいくなか、シャントは精液を放ちながら腰を再び降り始める。二人の熱で蒸された空気に、汗と精が溶け込んでいく。

 

 発情期の畜生と化したシャントには、もはや何の迷いも無くなっていた。この雌を支配しろ。ちんぽの求めるままに腰を振っていればいい。そう確信して、マンコの中に精液を迸らせる。

 

 迷うとは、等しい価値のあるものが並んでいてこそ生まれるものだ。

 もはや、シャントにとって大事なものは一つだけ。

 

 仲間よりも夢よりも大切なことを、彼は見出したのだ。

 

***

シャント

鳥人

吟遊詩人


HP:112

MP:98


筋力☆

耐久力☆☆

敏捷力☆☆☆☆

判断力☆

知力☆☆

魅力☆☆☆☆☆


《呪歌》《楽器の達人》《詩の魔術》《回復術強化》《交渉術》《魅惑の言葉》《癒しの歌声》

《創造神の豪槍》new!


今日の絶頂回数:112

経験人数(人間以外も含む):92人

性欲:☆☆☆☆☆☆

性的弱点:ちんぽ

バッドステータス:《ふたなりちんぽ》《巨根化》《精液無尽蔵化》《敏感ちんぽ》《射精快楽増大》《我慢汁特濃化》《ちんぽ臭強化》《ちんぽ最適化》《ヤリチン》《射精依存》

***

 一つのパーティが未踏破地域へ向かい、エロトラップダンジョンをクリアした。その噂は冒険者たちの間で瞬く間に広まった。なんせ、大して名も売れていない若者ばかりのパーティだったからだ。老竜が一人いるが、元は学者で冒険者としてはようやく駆け出しを脱したという程度だ。

 エロトラップダンジョンを攻略した報酬。どのような苦難があったのか。冒険者も商人たちも、吟遊詩人もこぞって土産話を聞きたがった。

 

 パーティのリーダーを名乗る詩人は喜んで物語を歌った。トラップに倒れていく仲間たち。一人になっても歩みを止めずついにダンジョンの最奥へと辿り着き、報酬を手に入れた。その身に宿る忌まわしいマンコの呪いを解いて、自分だけはまともな男に戻れたのだ。

 

 誇らしげにその偉業を語る詩人によって、彼らの名は大いに広まることになる。きっと、この世界に蔓延する呪いから冒険者たちを救ってくれるに違いないと。

 

 詩人シャントとその仲間たちはその街、いや国中で名を知られる冒険者となった。

 

***

――選ばれた未来――


「お゛ぅう゛ぅうぅ~~っ❤おっさんっ❤❤そこすっげへえぇ❤おう、おおぅうぅ❤❤ケツマンコごりごりぎでるぅうぅう❤❤❤」


 そのうちの一人、アルは真昼間からケツを犯されて鼻水を垂らしていた。かび臭い店内に精液と愛液の匂いが溶けていき、雄臭い喘ぎ声にぐちゅぐちゅと淫らな水音が混ざる。

 エロトラップダンンジョンに向かう前よりもいちだんとでかくなり、揉みごたえが増したケツを犯すのは牛の男。以前アルに角を折られかけ、次は腕をヘシ折ると脅された男である。

 あの日アルに向けた怯えた瞳は不遜と性欲で満ちている。目の前の雌を見下しながら、腰をねっとりと動かしてマンコ壁をなぶっていた。

 

「太いふどい゛ぃいいぃっ❤❤ぉおおぉ❤でっけぇちんぽがあぁっ❤❤もっど、もっどはげじぐオマンコずごずごじでえぇえ~~❤❤❤」


 牛の動きは緩慢、というよりも全くちんぽを動かしていなかった。1時間ほど掘り続けたマンコはザーメンでふやかされ柔らかく蕩けている。牛が腰を振らずとも勝手にちんぽをしゃぶってくれるのだ。

 それに太いちんぽをはめられているのに突きあげてもらえず泣きわめく獅子の顔も堪能できる。この街で知らぬ冒険者であり、その体格は街をゆく戦士どもの中でも群を抜いて逞しい。細い部分を探すことが不可能な肉を詰め込んだ雄の身体。それが、結腸あでちんぽをはめこまれて腰をくねらせているのだ。

 

「あん?もっとケツ掘って欲しいのかぁ?ならてめぇで動いてみろよ」

「ひっぎぃいいぃ❤❤❤だっで、だっでうごけない゛ぃいぃ❤んぉおおぉ❤❤おーっ❤オマンコぞりぞりっでしゃれるぅうぅ❤❤」


 アルは太い腰をくねらせて懸命にちんぽから尻を引き抜こうとする。亀頭まで抜いて、一気に結腸までぶちこんでもらうのが一番気持ちいいからだ。だが、腰を引こうとすると尻尾をぐいと引っ張られ痛みで引き留められる。結果、アルはマンコをひくつかせて少しでも気持ち良くなろうとするしかなくなる。

 でかい尻がもじもじと震えてちんぽをしゃぶる姿はたまらない光景だ。牛は腰を振らずとも射精寸前になり、涎を尻肉へと垂らした。

 

「へへ、良いざまだな雌野郎。なんだっけ?ワシの腕をヘシ折るとかぬかしてたよな、お前」

「ご、ごめんなしゃいぃぃ❤❤謝る、謝るからあぁ❤だからおちんぽもっとちょうらいいぃ❤❤❤」

「んー、どうすっかなぁ?このまま潮噴いて気絶するまでハメやってもいいけどよ」

「あああぁあ~~っ❤❤❤頼む、ちんぽぉおおぉ❤はめてぇ❤❤オマンコめちゃめちゃになるまで、デカちんぽでハメ殺してくれよぉおおっ❤❤❤」


 牛が甚振るように囁くとアルは涙と鼻水を垂れ流して懇願する。ナマコのように太くて長くて、柔らかいちんぽに結腸まで貫かれているのだ。こんな状態を続けたら弱いメスイキが続いておかしくなってしまう。

 呂律の回らない声でちんぽに媚びる獅子に牛は首筋をぞくぞくとさせた。生意気で雄臭かったあの獅子が、ケツを突いてくれとみっともなくねだっている。身体も極上だが、雄ぶっていたころの落差が激しい痴態が何よりも牛を煽るのだ。

 

 だから、欲しくなってしまう。この雌を自分だけのものにして、一生ちんぽに媚びる奴隷にしてやりたい。

 

「それともこっちのマンコがいいか?なあ、今日はまだ処女膜ブチ破ってねえもんなぁ?」

「ん゛ひぃいぃいいいっ❤❤❤」


 尻尾を掴み上げていた牛は、アルの肥えた太ももに両手をやって力任せに持ち上げる。背後の椅子に身体を預けた牛の上に、大股開きになった獅子の身体が跨る。

 体重を乗せた一突きを結腸に食らわされることになり、獅子ちんぽからびゅるりとザーメンが飛んだがそんなもの些事だ。結合部すら丸見えの獅子の股間では、金玉と肛門の間に雌の割れ目ができている。

 

 牛の指先が慣れたようにふたなりマンコへと伸びて、小指大に膨らんだクリトリスを指の間で挟んで転がし始めた。

 

「くひぃいいぃいいっ❤❤クリッ❤クリトリスこりこりきもぢぃいぃいぃ❤❤もっと、もっとマゾクリいじめでええぇえ❤❤❤」

「またでかくなったか?このクリトリス。にしても、便利なモンつけたなあ。一生解除されねえんだろ?これ」

「はひぃい゛ぃいぃ❤そうでずぅぅ❤❤❤ガキ孕む以外なんでもできまずぅうぅ❤だかりゃ、おちんぽ気持ち良くするのにいっぱい使、え゛っへえぇええぇ❤❤」


 アルのおねだりは中断し、代わりに絶頂のダミ声が響いた。牛の丸く太い指先が人差し指、中指、薬指まとめて三本ぶちこまれたのだ。指先はマンコ襞を丁寧に伸ばし、ざらついた場所を指腹で撫でる。このマンコの弱点は既に把握しているぞとばかりにマンコをかき混ぜて、アルの喉から雌の声を搾りださせる。

 

「へお゛っ❤ほへええぇえぇっ❤❤❤おぅうぅうぅ❤❤ふっひい゛ぃいぃぃ❤❤❤」

「ケツぎゅうぎゅう締め上げやがって。マンほじが一番良い声で鳴くな、お前は」


 そのままずぼずぼと指を出し入れしてやると獅子マンコからあっけなく潮が噴き上げられて、ちんぽからも無駄なザーメンが飛び散った。みっちりと絡みついてくるケツマンコを感じながら、牛は今日こそこいつをモノにしてやると腰を掴む。

 

 この雌ライオンはふたなりマンコもケツマンコもザーメンの匂いを染み込ませてやったが、いまだ牛ちんぽには屈服していない。正確には、牛よりも良いちんぽを知っているのだ。処女膜をぶち破り、初めて子宮にザーメンを吐いてやった後に獅子が蕩けた顔で言ってのけたのだ。自分のマンコは、他のちんぽに屈服している限り孕まないと。

 

「オイ、今日は夜まで空いてんだよな?」

「ほぉお゛ぉおっ❤❤そう、でずうぅうぅ❤だかりゃ、オマンコ我慢でぎなぐでえぇ❤❤❤」

「なら、夜までマンコもケツもハメまくってやるよ。そんで、ガキ孕ませてやる。孕んだならワシのちんぽが一番イイってことだもんなぁ?」


 首筋を舐め上げられながらの囁きにアルはでろりと顔を崩れさせた。それは自分が屈服するほどの快楽、悦楽の地獄を喰らわせてやるとの宣言だ。そんなもの、マンコが疼かずにはいられない。

 このマンコは本来誰のちんぽでも孕めるのに、主人であるちんぽに妊娠を禁じられているのだ。逞しくて長くて、自分を支配するあの最高のちんぽに。

 

「ああ、いいぜぇ❤おれのオマンコ負かしてくれよぉぉ❤❤❤ガキ孕みたくって、我慢できねえんだ❤でっけちんぽで子宮潰してくれぇ❤❤」


 あのちんぽより上のちんぽなんていない。そう思っているが、もしもこの汚く醜い牛が自分の主人に相応しいならそれでいい。発情子宮は、気持ち良くしてくれるなら、孕ませてくれるならどんなちんぽにも媚びるのだ。

 

「期待してるぜ、おっさん❤❤おれのマンコ、二度と逆らえねえようにしてくれよな❤❤❤」


 二つのマンコを疼かせて、アルは快活さなど欠片もない顔で笑った。

 

***


「さあ、安いよ!数量限定!『聖母のポーション』今回は量が取れたからね!大特価だ!」


 商人が声を張り上げるのを聞いて、ヴァルギットはローブを深くかぶり直した。露店で売られているのは硝子瓶に入った真っ白な液体。ふわり、と周囲に甘ったるい匂いを放っているその液体に町民や冒険者たちが群がっている。とある戦士は少しでも多く買い占めようと金貨入りの袋を商人に手渡し、荷物袋に放り込んでいく。町民たちには一本だけ買うものもいた。買ったそばから瓶をあけて、真っ白な液体を飲み下していく。

 

「……っ❤」


 犬の青年が喉を鳴らして液体を飲み下していくのを見て、ヴァルギットは胸の中で甘い疼きをきゅんと感じる。それは悦び、快感、切なさが混ざり合ったもの。青年がミルクで口周りを汚しているのを見ると舐め取ってあげたくなる。物足りなそうに瓶の中に舌を突っ込んでいるのを見て、胸とマンコが同時にきゅんきゅんとする。すぐに青年を抱きしめてあげたかった。

 

 母性愛に似た欲望に飲まれそうになり、ヴァルギットは頭を振って歩き出す。できるだけ周囲を見ないように歩いているのだが、そこら中に白い液体を飲むものがいて眼を逸らすのが困難だった。口の端から白い汁をこぼし、満足そうに顔をほころばせるのを見ると乳首の先からじんわりと汁が滲んでくる。

 

「やっぱ美味いよなぁ、これ!甘いのに飲みやすくてよぉ!」

「しかも栄養満点で病気にも効果あるんだもんな!」

「傷も治るから冒険者も愛飲してるっていうしよぉ、すげえもんだぜ、このポーション!」


 目を塞いでも聞こえるのはポーションを讃えて飲み干す音。鼓膜から幸福感が伝わって脳みそが蕩けてくる。

 ヴァルギットは襲っているのはエロトラップダンジョンで付与された魔法の力だ。他者が自分のミルクを飲むたびに快楽を感じてしまうもの。つまり、ヴァルギットは自分のミルクをポーションと偽って売りさばいているのだ。

 

 以前の高潔な騎士ならば恥ずべき行いだと決してやらなかっただろう。しかし、ヴァルギットには行わざるをえない理由――もとい、言い訳があった。

 

 路地裏へと入り、とある建物の裏口に潜り込む。それはこの街最大の薬品ギルドだった。ローブを脱ぎ捨てて荒い息を吐くと革製のハーネスしか身に着けていない上半身が露わになる。汗とミルクの香りをむわりと立ち昇らせ、銀狼は先客を睨みつける。

 

「おい、来たぞ。さっさと始めるが良い」

「お、我らが家畜様のおでましだぜ。また乳がデカくなったんじゃねえか?」


 そこにいたのは小柄な猫人たちだった。ヴァルギットの鋭い眼光を向けられても怯える様子はなく、下卑た顔で笑った。グラスになみなみと注がれたミルクを見せつけるように飲んでヴァルギットに甘い声を上げさせる。


「ン、くううぅっ❤❤やめろと言ってるだろうっ❤私の前で、それを飲むな、あああっ❤❤」

「そりゃ無理だわぁ。滋養強壮精力増強。どんな回春薬よりすげえんだもん」

「加えてアンタがエロい声で喘いでくれるんだもんな!便利なもんだ!」

「く、うぅううぅうっ❤❤❤」


 べろべろとグラスにこびりついた汁を舐め取り、ぴちゃぴちゃと舌で転がす音を聞かされるとマンコを舐め回されているような快楽が走る。太ましい腰がくねって、胸からはミルクが垂れ落ちてくる。手で隠しても無駄な努力だ。汗臭さをかき消す薫香が胸から放たれて、猫人たちのちんぽを硬くしてしまうのだから。

 空になったグラスを投げ捨てて、猫人はミルクを漏らす牝狼を取り囲む。ズボンにぴっちり浮き出ている尻のラインを撫でまわし、岩壁のような腹筋や背筋をくすぐる。どこもかしこも硬い巌のような筋肉をしているが、ヴァルギットを守ってはくれず大胸筋からはミルクが溢れ続ける。

 

「やめろ、貴様らっ❤おかしなところを触るな、あああっ❤❤」

「嫌ならさっさと乳首出せよ。おれらで搾ってやっからよぉ」

「毎日おっぱい張って苦しいでちゅもんねぇ?誰かに吸って貰わないときついんだよな」

「んでついでに噴き出たぶんはおれらがうっぱらう!みんなハッピーってわけだ。さっさと跪いて乳とケツ出せよ」


 人を人とも思わぬ物言いも、以前のヴァルギットなら決して許さなかっただろう。それに歯向かわず従順に跪いて、猫人たちの前に乳肉を突き出す。選択からこってりしたミルクを溢れさせ、びくびくと震える乳肉は射精を我慢できないちんぽのようでもあった。

 自分たちの顔よりもでかいその乳へ、猫人たちは遠慮なく貪りだす。一匹は乳首にしゃぶりついて、もう一匹は乳首をひねり潰して、もう一匹は背後に回りこむとズボンをずり降ろしちんぽをぶちこんだ。

 

「あ゛っひゃあああああぁああっ❤❤❤❤」


 甘美なメスイキを繰り返して、とろとろになった身体に走る嵐のような快感。ヴァルギットの顔が拳をくらったように持ち上がり、嬌声と一緒に大量のミルクを噴出させた。


「むほほっ!今日もすげえなおっぱいミルク!もっと出せや!」

「ふっ、ぎいぃいいぃ❤❤❤おほおぉおぉっ❤出るっ❤❤ミルクドバドバ出るぅううぅ~~っ❤❤吸って吸ってぇえぇえぇ❤わたじのミルクっ❤全部飲んでええええぇ❤❤」


 狼の剛腕が、胸に吸い付く猫人を愛おしく抱きしめていた。乳輪に甘く歯を立てられながら吸い上げられると息が詰まりそうな快感が襲ってミルクが休みなく出てくる。長い乳首を舌先で弾かれるとちんぽがびくびく暴れる。

 

「今日もすげえなこの乳首マンコ。後でこっちも使ってやっからよ」


 もう片方の乳首は逆に乳肉の中へと押し込まれた。陥没乳首のように乳輪の中へ潜り込んだ乳首は、乳首マンコを掻きむしられる快感でミルクを溢れ出させる。乳首にできたマンコはダンジョンでつけられた時よりも拡張され、猫人の指を三本まとめて飲み込んでしまっていた。指関節が出し入れするたびにマンコの中からミルクが漏れ出る。猫人たちに使い込まれたマンコは指でかき回されただけでも脳天まで達することができる淫乱マンコに開発されていた。

 

「あー、ケツも毎日具合良くなってんな。こんなエロい家畜使わせてくれるてめえの主人に感謝しなきゃなあ!」


 そして、ケツマンコではヴァルギットのものよりも太いちんぽが暴れまわっていた。一番奥まで簡単に届くちんぽは、前立腺の膨らみをはじめとした弱いところを器用について、ヴァルギットのちんぽから雄のミルクを噴き上げさせていた。もっとも、こちらのミルクは何の役にも立たないためヴァルギットが舐め取らされるだけのものだが。

 

「お゛ぉおおっ❤❤❤おおうっ❤ミルクぅううぅ❤❤私のミルクもっと飲んでくれえええぇっ❤❤❤❤」


 自分のミルクを飲む猫人たちが、我が子のように愛おしい。母性愛を混ぜ合わせ、ヴァルギットはミルクを垂れ流し続けた。

 

***


「むほぉお゛ぉぉおおっ❤❤❤出るっ❤スライム出ておるうぅうぅ❤❤んっほぉおおおーーっ❤❤」


 便所の個室に雄々しい声が響いた。ロットは透き通る前垂れだけを身に着けて、便器に向かってデカ尻を突き出していた。息んだせいで尻肉からはみ出している肛門からは、水晶のように透明なスライムがぶらさがっていた。スライムは便器をいっぱいにするほどに貯まっており、汚れを綺麗にしながら下水道へと流されている。スライムは粘性の低いものから固形のものまでさまざま。どれをひり出してもロットはアクメしてちんぽからは精液を漏らす。

 

 魔力の塊であるスライムは漏らすだけで強制的にアクメさせられ、肛門を擦り上げられる快感でもメスイキをするハメになる。肛門が開くたびにロットは嬌声を個室、いや便所を借りている宿屋中に響かせていた。

 

「お゛っひぃいいぃーーっ❤❤ま、また出てじまううぅうぅうぅ❤儂のオマンコスライムどばどば出るぅうぅぅ❤❤❤」


 モノクルを吐息で曇らせて、白いデカ尻のふり幅が大きくなる。スライムが便器を外れてぶちまけられていく。腹痛と絶頂を堪えようとしたが、腹の中で廻る悦楽地獄は大きくなってロットをアクメから降りさせない。魔術を使って排泄音や嬌声を消す余裕すらも無いのだ。

 大腸の奥から搾られるように猛烈な腹痛がくる。全力の息みと絶頂で痙攣した脚が突っ張り、扉に向かって尻を突き出した中腰で硬直してしまう。

 

「ほひっ❤❤む゛ほぉおお゛ぉおぉぉ❤❤❤ケツっ❤ケツ止まらんっ❤スライムでオマンコぐちょぐちょにざれどるぅうぅうぅ❤❤❤」


 その光景を視られたなら間違いなく変態の烙印を押されるだろう。

 かつて、所属していた研究室では白の賢者とも呼ばれた白竜が、馬跳びの馬のように両手で足首を握って、肥えた尻を突き出しているのだ。しかも、開いたスリットからは小便紛いの潮をじょろじょろと、まん丸と開いて盛り上がったマンコからはスライムをビュルビュルと噴きだしているのだ。そんな変態行為をしながらアクメし続けて、舌から垂れた唾液が便器まで垂れていた。

 

「ほっ❤ほっ❤よ、ようやくオマンコがぁ、あ゛っ❤❤もう出んでくれぇ❤ひいぃぃ❤❤」


 何十回アクメを迎えたのだろう。ようやくスライムの噴きだしが終わったころには便器がスライムでいっぱいになり、床にまではみだしていた。肛門はまだ出したりないとばかりに開閉をして、透明なスライムの残滓をボトリと落とした。

 

 太い両脚は生まれ立ての小鹿になっていた。アクメがようやくおさまっても立ち上がることが困難で、何度も荒い息を吐いてからデカ尻を持ち上げる。

 

「き、今日もこんなにぃ❤❤魔力、魔力が溢れてとまらん❤」


 エロトラップダンジョンから戻って、毎日数回はこうしてスライムをひり出すようになった。魔法を使う機会が減ったのもあるが、魔力が大量に回復してしまうのも原因だ。自動回復に加えて、毎日子宮を犯すちんぽが魔力を注ぎ込んでくるのだ。交尾の後にはいつもザーメンとスライムを尻からモリモリと出してしまう。

 こんな痴態、誰にも見られたくない。聞かれたくない。そう思っているがロットは排泄音を消すことはせず、人気のいない便所を選ぶこともない。

 

「お、マジで鍵もかけねーでスライム出してんじゃん。マジモンのドスケベジジイだな」

「っ❤❤」


 いつの間にか開かれたドアには、数人の若者がいた。みな、ごろつきじみた風体をしていて、スライムまみれになってぬるぬるのアナルを品性のない顔で見下ろしている。

 自分の恥ずかしい姿を視られて、雪のような身体が羞恥心で紅潮する。こうして宿屋のトイレを選んでいるのは自分に欲情した連中がやってくるのを望んでいるからだ。ちんぽをびんびんにした若者たちを見て、スリットからとろーっとした汁が垂れた。

 

「なんじゃお主らは❤❤見るでない❤こんな、年よりの排泄するところなど」

「見て欲しいからこんなトコでスライムぶちまけてんだろ?エロジジイがよ」


 否定はできなかった。今だって前垂れをめくりあげて分厚い尻を曝け出しているのだ。肛門の肉にかかる粘ついたスライムと愛液を見て欲しくて、尻尾をめくり上げている。

 また腹のなかで悦が渦巻いていた。あれだけ魔力をひり出したのに、もう身体から溢れ出そうとしている。この若者の前でスライムをぶちまけたくって、尻がもじもじと動く。

 

「おれらが遊んでやっからケツ突き出せよジジイ。ハメられることしか頭にねーんだろ?」

「ぶ、無礼な❤お主らのようなごろつきなどに――お゛ひょぉおおおっ❤❤❤」

「めんどくせーな。さっさと手ぇついてスライムマンコ見せろってんだよ!」


 何の断りもなく若者の指がスライムマンコに突っ込まれた。親指以外をまとめて突っ込んだ指先がぬるついたマンコをかき回し、内壁をがりがりと引っ掻いて乱暴にマンコを弄り回した。愛撫というよりも雌を屈服させるだけの指の動きにロットは壁へ手を突いて中腰になる。これを待っていたのだと、前立腺を押し込まれる快楽にスリットから精液を漏らす。手首を回してマンコ肉をかき混ぜられるのが、鼻水を漏らすほど気持ちいい。

 

「ほっ❤❤ほお゛ぉおおぉっ❤いぐ❤いくいくいくっ❤❤お゛ひぃいぃ❤」

「すっげーまじでイキまくりじゃん。スライム出すとアクメすんだっけ?」

「そ、そうじゃ❤❤ほっひい゛ぃいぃ❤❤❤スライム出すと、お゛ぉおぉ❤オマンコアクメきてじまうぅうぅ❤❤」

「へー。じゃあ、こうして引っ張ってやると、どうなんだ?」


 それは若者にしたらほんの悪戯心だったのだろう。

 マンコにめりこませてやった指先で触れるスライム。そいつをつまんで、一気に引っ張り出したのだ。


「~~~~~~っ゛❤❤❤」


 長い、長い長い長いひとつながりのスライム。大蛇が内臓に潜り込んでいたかのようなスライムが指でつままれて引きずりだされていく。

 ずろおぉおおぉ❤と肛門が下品な鳴き声で歌うを確かに聞いた。スライムが、肛門から吐き出されていく。肛門をめくり上げ、内臓にその長さを思い知らせながら若者の手によってスライムは抜け出て行く。

 

「……ぉお゛っ❤お゛おっおっおおっおっぉお゛ぉおぉおぉーーーーっ❤❤❤❤ん゛っほお゛ぉおおぉおぉーーっ❤❤❤」


 スライムが半分ほど抜け出たところで、ロットの脳みそは絶頂以外の機能を停止させた。肛門をめくりあげられる快感と強制アクメを連続で叩き込まれて、ロットはただ絶頂するだけの肉袋となる。愛液を纏わせたスライムが肛門を擦る音はこのうえなく下品で、若者たちはスライムを引っこ抜きながらげらげらと嘲笑する。

 

「へお゛お゛ぉおおおっ❤❤❤んぐぅうぉおおぉおおっ❤❤❤❤」


 だが、ロットにはその声は聞こえていない。ただ脳みそをアクメで躍らせるの忙しく、全身を硬直させていた。唯一動いているのはアナルだけで、擦り上げられる快感に溺れてせわしなくひくついていた。

 

「んじゃ、使やるぜジジイ。金は取らねえから安心しろや」


 ぐ、と角を握る感覚があってもロットは抵抗しなかった。スイラムと一緒に全ての知性をひり出したかのように笑んで、マンコに触れるちんぽに悦んでいた。スライムを吐いて、スライムまみれのマンコを犯されることが今のロットの幸福なのだ。

 

「お゛ぉ❤お゛うぅうぅ……❤❤❤スライム出すの、ぎもぢ、ぃいぃ❤」


***


「今日も下着売りたい、いいか」


 ドリッズが訪れたのは、いわゆる高級店と呼ばれる内装の見せだった。商品が飾られたスペースとは別にに、カウンターの前のスペースではラウンジのようにいくつものテーブルが並べられていた。通常の店舗と異なるのは、そのテーブルに座るのが男性客ばかりであることだろう。

 良い身なりの客たちは、みすぼらしいマントをすっぽりと被ったハイエナをチラチラと見つめている。それは嫌悪や侮蔑ではなく、期待と欲情の視線が含まれていた。ドリッズはその視線に気づくそぶりもなく、カウンターにいる店員へと再度言葉をかける。

 

「もう使わない、下着ある。ここで買って欲しい」

「下着ねえ。ここは中古品なんて取り扱ってねえんだけどよ。よっぽどの良品なら別だけどよぉ」


 大柄な鮫の店員はわざとらしい口調でニヤついてみせた。この店員とは顔なじみ。何回も商品を買い付けてもらっている。こんなやり取りを挟むのは、観客どものためだ。こうして焦らしてやったほうが興奮してくれると知っているからこそ、毎回こんな子芝居を挟むのだ。

 それをありがたく思いながら、ドリッズは尻を揺すってみせる。マントの上からでもでかいと分かる大殿筋に、観客たちの視線が集中する。

 

「おれが、もう使わないの買って欲しい❤」

「お前の使用済みねえ。で、品物は?」

「ここ、ある❤❤売り物になるか、見てくれ❤」


 するり、とマントを脱ぐと店内全ての雄の視線がドリッズへと集中した。いっせいに全身に纏わりついてくる愛撫の感覚。何も纏っていない上半身を撫でまわし、腰骨をくすぐって、そして網タイツ状の下着しかはいていない下半身を視線で撫でまわしてくる。

 ドリッズがはいているのは、あの日エロトラップダンジョンで与えられた派手な色合いの網下着だ。成長したデカ尻は網目をますます食い込ませ、ハムのように肉をぎちぎちにしている。太ももも同様で、ムチムチとした太ももで網目はもはや千切れる寸前だ。

 

(すっげぇでかい尻。ハメてみてぇ~~)


 ぴくり、とドリッズの耳が淫らな言葉を拾った。それは豊満な尻肉に興奮した雄が放つ心の声だ。エロトラップダンジョンで与えられた魔法である《聴覚強化:特殊》の力だ。ダンジョンでは低俗な悪魔どもしかいなかったため分からなかったが、この魔法はドリッズに対しての欲情の声を聞き取ることができるのである。

 尻に注がれるのは、鷲掴みにして犯そうという獣欲丸出しの雄の感情。それを感覚と聴覚で感じさせられつて、ちんぽがむくむくと大きくなる。

 

 それを目ざとく見つけて、鮫が大きな声を張り上げる。

 

「おっ!勃起してんじゃん!いいねえ、アンタのくっせえちんぽ汁付きなら高く売れるんじゃねえか」


 ドリッズが勃起していると知って、雄どもはちんぽを見せろと内心で騒ぎ出す。それに気を良くしたドリッズが観客の方を向くと、布地を膨らませちんぽをぶるんと揺らしてみせる。

 見せろ、見せろ。ちんぽを見せろと騒ぎ立てる心の声を聞いて、ドリッズはゆっくりと布地をめくり上げる。そこにあるのは我慢汁を吐いている小ぶりなちんぽ。

 

(すっげぇ!雌みてえなちんぽ!)

(あのクリチンポ虐めながケツ犯してぇ~~!)


 罵倒に等しいちんぽへの声と視線を浴びて、また我慢汁をとろとろと漏らす。毎日尻を犯されるようになってから縮んだ気もするちんぽが、ドリッズは誇らしかった。見せるだけで雄どもの興奮を煽って、罵ってもらえるちんぽが嬉しかった。

 

 腰を落とし、ちんぽを揺らしながらドリッズは更にいやらしい言葉を吐き出す。もっと雄どもを自分に夢中にさせるために。

 

「じゃあ、高値で買って欲しい❤❤おれ、毎日これはいてオマンコされてる❤いっぱいザーメン漏らしてるから、匂いしみついてる❤❤」


 おおおっ!と客どもの声がでかくなった。嘘ではない。毎日は誰かにちんぽをはめられて、ザーメンを漏らす見苦しいところを見て貰っているのだ。無論この下着以外をつけている時も抱かれている。ちんぽをその気にさせるため、様々な下着や下品な衣装を用意して交尾にふけるようになっていた。

 その時はこの店を利用して、どんな下着がいいか客の前で着替えをしている。ここの客の大半は、ドリッズがどんな下着を持っているか、この下着はちんぽに気にいってもらっているか把握している。

 

「んじゃ、そいつを買ってやっかな。悪いけどそこで脱いでくれっか?更衣室が埋まっててよ」

「そうか、仕方ない❤❤」


 これもお決まりの言葉だ。股間を膨らませた観客どもの興奮を最高潮にしようと、ドリッズは腰を揺すって下着を脱ぎ下ろしていく。

 でかいし尻を振り立てているとそこに視線が集中し、観客の声があやかましくなる。振り立てている尻からはちらちらと腫れあがったマンコが見えて、舐め回し、指でかき回すような視線が集中する。

 

「あ゛ぁ❤❤んううぅっ❤み、視られてるぅぅ❤みられて、おれいくっ❤」


 マンコや尻を舐る快感に身をよじらせ喘ぐと、更に観客たちは視線をいやらしいものにしてくれるのだ。それを知っているドリッズは殊更に大きくよがりながらストリップを続ける。マンコから溢れた愛液が下着にへばりついて、ねとねとした汁を下着の間にかける。

 そして下着を全て脱ぎ下ろすと、ドリッズは果実のように瑞々しく張りがある尻肉をずい、と突き出した。

 奥深い尻の谷間を割り拡げ、使い込まれて尖った肛門が愛液で濡れるさますらも客へ見せつける。

 

「く、ふうぅ❤❤おれの下着、売れると嬉しい❤そしたらまた新しいの、買える❤❤交尾の時につけるやつ❤」


 腰を軽くくねらせると、尻が弾んでマンコから愛液が垂れた。観客どもはもはや呼吸すらも忘れてドリッズのマンコを凝視していた。入口が緩んで見える内部へとちんぽをはめて、舐め回す視線。ケツを鷲掴みにして犯したいと繰り返す声。その声で何度もメスイキし、身体を震わせてドリッズは観客どもへ報酬をくれてやる。この快楽の礼、ちんぽをはめることすらできない憐れな雄どもが、今宵の自慰に困らないように。

 

「良い下着はいてると、おれのご主人様はいっぱい興奮してオマンコ突いてくれる❤だから、マンコこんなになった❤❤」


 このいやらしい形が見えるかと二本の指で肛門を強調し、ドリッズはいやらしい言葉をつむぐ。何故、この身体がこんなにもいやらしくなったのかと。

 

「おれのご主人様、ちんぽすっごくでっかくて太い❤❤オマンコ、ちんぽの形にされてしまった❤おれ、もう情けないちんぽで気持ち良くなれない❤❤」


 実際は少しも緩んでいないマンコなのだが、そういえば屈辱でちんぽを硬くする雄がいることも知っている。どうやれば雄が金玉を煮えたたせるか熟知して、ドリッズはとどめとばかりに振り返り、下腹部へと手をやった。そこは臍のあたり。ドリッズのちんぽが勃起しても到底届かない場所だ。

 

「ほら❤ここまで届く、ぞ❤❤ここまでごりごりするでっかいちんぽで突かれてるから、のーみそまでハメられてるぐらい気持ちいいんだ❤❤❤」


 それがとどめになって、観客の何人かがドリッズのマンコを視姦しながら射精した。血走った眼で下腹部を睨みつけて、見えるはずのない子宮、そして子宮をめりこまされて精液を注ぎ込まれるさまを思い浮かべる。

 自分の身体で興奮し、射精までされるなんてドリッズにはちんぽをはめられるのに等しいご褒美だ。ちんぽから先走り混じりの精液を漏らすと、全裸の身体をマントにくるむ。

 

「お、もう帰るのか?新作入荷したし、ここで着てってもいいんだぜ?」


 いつものハイエナならば、ストリップを続けて射精するまで観客に見せてやるところだ。珍しいこともあるなといぶかしんでいると、ハイエナは口元を妖しく歪めて答える。

 

「今日は、ご主人様帰ってくるから❤❤いっぱいオマンコしてもらうから、今日はこれで我慢する❤じゃ、またな❤」


 全裸にマントだけを身に着けて去っていくハイエナを、男どもは茫然と見送っていた。あの尻と交尾をしたくて。けれどあの尻を服従させるような巨根には勝てないと絶望して。

 

 そんな雄どもに鮫は下着を摘まみ上げて声を張り上げるのだ。

 

「んじゃ、こちらの脱ぎたて下着!オークションと行こうじゃねえか!今日のおかずが欲しいやつぁぜひとも買ってくれよな!」


***


「おかえりなさーい!」


 シャントは扉を開けると、四人分の歓迎の声が響いた。一軒家を丸々借りているとはいえ、今は真夜中。近隣から苦情が来たら困る。静かに、と伝えようとしたがその前にアルが抱き着いて横隔膜に頭がめりこんだ。

 息が詰まっているうちに、他の仲間たちもシャントへと群がって顔やおっぱいをぐりぐりと押し付けてくる、ヴァルギットだけは少し照れくさそうだった。

 

「んむ、みんなっ!ちょ、ちょっと待ってってば。帰ったばっかだしゆっくり」

「我慢できねえって!三日もおちんぽハメて貰えなかったんだぜ!」

「そうじゃとも。食事だの休憩だの後でいいから、ままずはベッドにいかぬとな」


 助けを求めてまともな部類の二人を見たが、口には出さないだけで同じ意見のようだ。シャントの股間へと潤んだ視線を向ける二匹は、まともな服ではなく辛うじてちんぽを包めるぐらいにビキニしか身に着けていない。無論、アルとロットも同様だ。長旅だったのだし、風呂ぐらいは入らせてくれと思いつつも四人の火照った身体に包まれているとどうでも良くなってくる。ちんぽが下着の中で硬くなり、雌を虜にするフェロモンを放ち始める。

 

「シャントもその気だし、ベッド行こうぜ❤土産話もオマンコしながら聞かせてくれりゃいいからさ❤❤」


 ちんぽを撫でさすりながらアルはねだる。どうあがいても離すつもりは無いなと判断して、大人しく淫獣どものされるがままになる。本当に拒絶するのであればちんぽに付与された魔法の力で服従させることができるのだ。そうしない時点で合意とみなされて、シャントは生まれたままの姿でベッドへと放り込まれる。

 

 大型の獣人五人が寝そべっても平気なベッド、となると結構な値段がしたが、ほとんど毎日誰かを抱き潰しても平気な顔をしている頑丈さだ。良い買い物をしたなとベッドで押し倒されるたびに思う。

 

「ご主人様、待ってた❤マンコ寂しくて、ずっと他の雄とオマンコしてもらってた❤❤」


 さすが狩人兼盗賊というべきか、ドリッズが素早く隣に寝そべった。シャントの手を尻へと誘導して、揉むように誘導してくる。

 他の雄と寝ていいと許可を出したのはシャントなので、嫉妬する気も無い。精力が尽きぬとも時間は有限。相手をできない間は他の雄でマンコを慰めてもらっていた方が良い。どうせ、自分のちんぽに勝てる相手なんていないのだから。

 

「スーーッ❤❤やはりシャントのちんぽがくさくて最高じゃのう❤もうマンコが熱くて溶けてしまいそうじゃあ❤」

「そうだな❤私も、その、他の雄と寝てしまったが、やはりきみが一番だ❤❤」


 それを裏付けるように、狼と白竜はちんぽに顔を近づけて尻をゆさゆさ振っていた。このちんぽに一度屈服すればフェロモンによる支配を受けて、歯向かうことができなくなる。その気になれば他の雄とセックスをしても感じなくできるのだが、仲間たちを淫らな身体に調教するのを楽しんでいる。二人はすんすんとちんぽの匂いを嗅いでは、身体をびくりと跳ねさせる。匂いだけで軽い絶頂をして、マンコから雌の匂いを立ち昇らせる。

 

「おれもシャントのちんぽがいっちばん好きだぜ❤いろんなやつにオマンコされたけどぉ❤❤シャントのガキ以外孕みたくならねえもん❤」


 ドリッズの反対側に寄り添って、何度も獅子のマズルが口づけてきた。魔法によって今のアルはどんな生き物の種でも孕むマンコになっているが、シャントのちんぽに屈服した結果、主人を超える快楽を与えられなければ着床しないようになっている。

 あらゆる雄に処女膜を破られ、種付けをされるたびに実感するのだ。シャントこそ最高のちんぽ。自分の主人であると。

 

 なればこそ、ずっとシャントの子を産みたいと願ってきた。身も心もシャントに全て捧げて孕みたい。何度も願ったが、シャントは種付けだけで着床はさせてくれなかった。冒険者である以上、孕めば仕事に障りが出るというのだ。

 

 子どもの幸せのため、と言われたら雌の本能に目覚めたアルも従うしかなかった。毎日孕めない寂しさにマンコを弄って、シャントのちんぽが貰えなければ他の男と休みなくセックスした。

 それを見かねたシャントが子を作る時間を確保するため、冒険者ギルドの本部で手続きをしてきたのだ。未踏破地域を攻略した功績で、しばらくの間仕事を斡旋してもらえないか。自分たちならば新人冒険者への訓練や講義もできるはずだ。

 その交渉はうまくいって、シャントたちは冒険者を休む間に街で仕事を貰えるようになった。新人冒険者相手の訓練を手伝う、子を育てる時間を充分に確保できる仕事だ。

 

「これでシャントのガキ孕めるんだよなぁ❤❤❤すっげぇ嬉しい❤おれ、いっぱい作りてぇ❤」

「僕も嬉しいよ。時間できるから、みんなといっぱいセックスもできるね。もう、他の人とセックスする体力無くなるかも」


 くすくすと笑われて、全員のマンコがきゅんと疼いた。自分たちを立てなくなるまで犯してやるという宣言。支配者たる雄の言葉に雌の部分が悦んで、マンコを捧げたくなるのも仕方がない。

 エロトラップダンジョンから帰って、シャントは変わった。ちんぽが生えて、マンコの呪いから解放されたからかもしれないが、男らしくなりいつもアルたちのマンコをときめかせる。これ以上の雄はいないと、そう思わせる何かがあった。

 こんな雄に愛される自分はなんて幸せなのだと、アルは二つのマンコをぬるつかせた。

 

「あ、もう我慢できなくなっちゃった?じゃあ、アルに種付けしてあげようか。赤ちゃん仕込んであげる」

「あっ❤う、うぁあぅ❤❤欲しいっ❤種付け欲しい❤孕むぅ❤❤シャントのガキ孕む❤」


 その言葉で知能指数が急激に下がったアルは腰をへこへこと擦り付けて種付けをせがむ。仲間たちは一瞬不満そうな顔をするが、アルを挟み込むようにして種付けしやすい体勢にしてやる。この妊娠狂いの獅子が、一番ちんぽを求めてみるとみんな知っているのだ。


「ちんぽ❤ちんぽっ❤ちんぽっ❤来て、早く来てくれよぉ❤❤子宮とちゅっちゅしてくれよおぉ~~っ❤❤❤もう我慢できねぇ❤」


 ベッドの上であおむけになり寝そべると、股を開いてふたなりマンコにちんぽをはめやすいようにする。ハイになったマンコは既に潮噴きをしており、畜生以下の淫乱と化していた。

 シャントはそれを咎めもせず優しく笑んで、アルの上へと覆いかぶさった。二人の性器がくっつきあって、身体を触れ合わせるのに良い体位だった。淫売だが、同時に愛し合うセックスを求めるアルにはこの体位が良いと、シャントはよくわかっていた。

 

「あ゛~~っ❤きてきて、はやくぅうぅ❤❤❤産ませてくれぇ❤シャントの子ども、いっぱい産むぅ❤あおうぅぅ❤❤」

「……アル」


 ねじが飛びかけているアルの頬を撫でて、鳥人の口からぽつりと言葉が漏れる。仲間たちみんなが幸せにマンコを濡らすこの場では似つかわしくない、寂しい声だった。

 

「ごめんね、ぼく、みんなに謝らなきゃいけいないことがあって」


 シャントが何を謝っているのか、アルには分からなかった。

 仲間たちの誰もが分からないまま、けれどちんぽが欲しくてすぐにどうでも良くなった。これから最高に気持ちいいセックスをして、みんな最高のアクメをするのだ。それ以外はどうでもいい。アルたち淫獣には、それが一番大事なことだ。

 

「そんなのいいからぁ❤早くセックスしようぜ❤❤セックスセックスぅ❤オマンコ交尾ぃ❤ふへぇ❤❤❤」

「……そうだね。僕、ずっとみんなを幸せにするからね」


 二人の身体が重なって、嬌声が響く。

 仲間たちの身体も寄り添って、次第に部屋の中に水音と肉が打ち合う音が鳴る。

 

 この夜の間も。これからも彼らはずっと離れることはないだろう。

 

 共にいて、交尾をして、ザーメンと愛液をぶちまける。

 それだけでいい。それこそが全て。

 

 

 これは、この世界にとってのありふれた話。

 

 目標も夢も忘れて、仲間と甘い現実に沈む。珍しくもない冒険者たちの終わり方。

 

***


アルフレッド


獅子獣人

戦士


HP:302

MP:0


筋力☆☆☆☆☆

耐久力☆☆☆☆☆

敏捷力☆☆☆☆

判断力☆☆

知力☆

魅力☆☆


《盾使い》《片手武器の達人》《機動戦闘》《筋力強化》《振り下ろす一撃》

《双子の女神》《欠損部位即時回復》《痛覚変換:特殊》《豊穣神の祝福》


今日の絶頂回数:61

出産回数:52

経験人数(人間以外も含む):422人

性欲:☆☆☆☆☆☆☆

性的弱点:マンコ(アナル)ふたなりマンコ、子宮、肛門、乳首、クリトリス、全身、処女膜、出産。


バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《ふたなりマンコ:永続》《オナニー中毒》《クリトリス充血》《潮噴き体質》《種付けフェロモン》《クリトリス敏感》《クリトリス虐め特攻》《肛門脆弱》《肛門めくり上げ特攻》《膣道敏感》《クリトリス肥大》《乳首肥大》《イキ癖》《出産中毒》《出産時絶頂》《確定妊娠》《処女膜喪失弱点》


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ヴァルギッド

狼獣人

騎士


HP:212

MP:50


筋力☆☆☆☆☆

耐久力☆☆☆☆

敏捷力☆☆

判断力☆☆☆

知力☆☆

魅力☆☆☆☆


《魅了耐性》《大剣の達人》《機動戦闘》《神聖属性付与》《対邪悪》《信仰の奇跡》《回復術強化》

《聖母の胸鎧》《聖母の恵み》《双子の聖母》


今日の絶頂回数:68

経験人数(人間以外も含む):168人

性欲:☆☆☆☆☆☆☆

性的弱点:マンコ(アナル)、大胸筋、乳首、乳輪、マンコ(乳首)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《性欲増幅》《乳首マンコ化》《雄乳体質》《爆乳》《授乳絶頂》《乳揉み弱点》《乳首肥大化》《乳首弱点》《絶頂時射乳》《射乳快楽増大》

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ロット

竜人

魔術師


HP:122

MP:999


筋力☆☆

耐久力☆☆☆

敏捷力☆

判断力☆☆☆

知力☆☆☆☆☆

魅力☆


《魔術》《杖術の達人》《知識外部領域保存》《魔術準備枠拡張》《味方強化術同時付与》《魔術属性変更》《魔術影響範囲制御》

《魔力高速回復》《魔力物質化》《余剰マナリーク》《マジックハッピー》


今日の絶頂回数:76

経験人数(人間以外も含む):197人

性欲:☆☆☆☆☆☆☆

性的弱点:マンコ(アナル)、マンコ(スリット)

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《魔力消費時アクメ》《魔力強制回復》《マナ漏出》《魔力スライム化》《スライム排泄依存》》《肛門めくり上げ特攻》《排泄快楽》《スライムちんぽ弱点》《肛門敏感》《アクメ癖》

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ドリッズ

ハイエナ獣人

狩人、盗賊


HP:169

MP:44


筋力☆☆

耐久力☆☆

敏捷力☆☆☆☆☆

判断力☆☆☆☆

知力☆☆☆

魅力☆☆


《潜入術》《弓術の達人》《長距離狙撃》《短剣の達人》《鍵開け》《罠感知》《暗殺術》《高速機動》《特殊矢弾》

《受信体質》《聴覚強化:特殊》


今日の絶頂回数:14

経験人数(人間以外、未来での経験も含む):902人

性欲:☆☆☆☆☆☆☆

性的弱点:マンコ(アナル)乳首、ちんぽ、尻、背筋、耳、舌、足指、喉マンコnew!

バッドステータス:《レベル=マンコの感度の呪い》《性欲増幅》《視線快楽変換》《視線快楽変換》《羞恥快楽》《言葉責め特攻》《被虐体質》《スパンキング特攻》《喉マンコ敏感》《露出願望》《イキ癖》

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シャント

鳥人

吟遊詩人


HP:192

MP:212


筋力☆

耐久力☆☆

敏捷力☆☆☆☆

判断力☆

知力☆☆

魅力☆☆☆☆☆


《呪歌》《楽器の達人》《詩の魔術》《回復術強化》《交渉術》《魅惑の言葉》《癒しの歌声》

《創造神の豪槍》


今日の絶頂回数:8

経験人数(人間以外も含む):241人

性欲:☆☆☆☆☆☆☆

性的弱点:ちんぽ

バッドステータス:《ふたなりちんぽ》《巨根化》《精液無尽蔵化》《敏感ちんぽ》《射精快楽増大》《我慢汁特濃化》《ちんぽ臭強化》《ちんぽ最適化》《ヤリチン》《射精依存》

Comments

Anonymous

これはメリーバッドエンドってやつですか?! エロトラップダンジョンの悪意に晒された5人の堕ちていく様はどれもとてもエロくて良かったです! アルくんのふたなり出産、ヴァルさんの乳首姦、ロットさんのスライム排泄、ドリッズくんの視姦どれも大変素晴らしかったですが、個人的一番は仲間の身体の味を知って雄堕ちしていくシャントくんですかね! 最初から最後までエロさの尽きない最高の作品でした、投稿ありがとうございます!

おもち

ありがとうございます!雄堕ちってめったに書かないのですがこういうのもええですねと楽しんで書きました!