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「お゛っ❤へへぇ❤ちったぁちんぽ硬くなってんな❤❤それならちょーっとばかし激しくいくぜ❤んぉっ❤おおおおぉ❤❤ど、どうだぁ❤大丈夫か❤❤❤」 「ぐっ!こ、このくらいぃ」  けつが勢いづくとすぐに押し寄せる快楽の大波。おれは意地と根性という係留綱で必死に抵抗した。思考を洗い流されて、ただ喘ぐだけの雌になりかけるおれを叱咤する。  腹に力を込めろ。鮫を睨みつけろ。不敵に笑ってやれ。鮫が望んでいるようなセックス大好きな野郎の顔になってやれ。   「お、おおぉおぉ❤いいぜぇ❤❤マシな顔に戻ってきたじゃねえか❤あ゛はぁ❤マンコ疼いちまうぜ❤❤❤分かるかぁ、おれの、マンコがちんぽ美味ぇってしゃぶってやがる❤❤」    雄膣はちんぽに強く吸い付き、滑らかな直腸でしごいてくる。うねる結腸は亀頭をむちゅむちゅしゃぶり、まるでちんぽに媚びるキス。  そして情熱的なキスはおれの顔や首にも施される。舌を絡めるものではなく、唇で触れるだけのバードキス。おれの肌に赤い点を作るキスの雨はおれへの親愛を形にしているかのよう。下と上、両方の口が触れるたびにおれの中の情炎が大きく燃え上がる。真っ赤に腫れた淫唇がちんぽをジュルジュルしゃぶり、愛液と先走りを混ぜた卑猥な泡が金玉や脚に撒き散らされる。   「イイッ❤ああぁ❤❤やべぇ、けつ止まらねぇ❤❤❤てめぇのちんぽ、もう腰振りとまらね゛えええぇ❤❤❤❤」 「だ、大丈夫。もっと、激しくっても……!」  でかけつが振り下ろされると響く痛快な音。その間隔が狭くなり、ちんぽへの快感も坂道を転がるように大きくなり続ける。バチンとけつが太ももに叩きつけられると、すぐにボチュンッ❤とマンコとちんぽの隙間から愛液が噴き出る音が。あまりに下品な音に耳が舐められるような感覚を覚える。    鮫の全てがおれのちんぽを滾らせて、温まった金玉の熱が頭にまで伝播する。鮫の熱とおれの熱で頭が茹っていくのを感じていた。狭い個室トイレでまぐわうおれらは全身から汗を垂れ流し、肌が擦れ合うと二人のエキスが混ざり合いとろとろの天然オイルが出来上がる。  それは顔をしかめたくなるほど雄臭いくせに、どうしようもなくおれを興奮させる。ヌルヌルになった身体を擦り付けていると、己の境界線があやふやになる。ナメクジの交尾みたいに身体が混ざって、溶け合って、全身が快楽の海に溶け消えていく。   「マンコッ❤マンコ溶るううぅうぅ❤❤❤ぐひぃ❤おほぉ❤ちんぽふどいいぃ❤❤バキバキちんぽでオマンコトロけちまうぜええぇ❤❤❤」    鮫がわめきちらすが、おれだって酷いものだ。  気持ちが良すぎた。こんな快楽を前にすれば何もかもがどうでもよくなる。まともな雄ならばただ何も考えないで射精するだけの猿に堕ちる。  おれがまだ自分を保っていられるのは、鮫の瞳を捉えていたからだ。大海で旅人を導く星のように、おれをおれのままでいさせてくれる。  まだ、鮫を満足させていない。   「あ゛っはぁ❤お、おりぇのマンコ汁たっぷり擦り付けてやったからなぁ❤❤❤あ゛おおぉ❤も、もうおれ専用のちんぽだぜぇ❤❤」  快楽に崩れた顔をしていても、まだ溺れてはいない。瞳はぎらついた光を失わずにおれの視線を受け止める。マンコはちんぽが出し入れされるのに合わせてグチャグチャと粘液をまき散らす。元からセックスの為作られたんじゃないかと錯覚するほどに貪欲に、淫乱に。ズルズルちんぽが引っこ抜かれるとひょっとこみたいにちんぽにすがりつき、おれのザーメンをねだって離れない。おれのちんぽが欲しいのだと、千の言葉よりも雄弁にマンコは示す。   「エロマンコ痺れるう゛うぅうぅ❤❤❤はぁあ゛ああぁ❤ど、どうだあぁ❤❤❤もう、ちんぽ我慢できないんじゃねぇかぁ❤思いっきりスケベちんぽ振ってこいやぁ❤❤❤❤」  おれのちんぽは破裂しそうなほどに硬くなり、煮えたぎるザーメンをいつぶっ放してもいいように発射準備を完了している。鮫の体重を乗せて叩きつけられるけつは粘液を撒き散らし、下品な水音を響かせる。おれのちんぽの汁と鮫マンコの汁が混ざり合い、マンコから吐き出されているのだと思うと背徳的な悦びが湧き上がる。    淫音が心に響く。どくんどくんと心臓がやかましい。これが本物のセックス。おれを一方的に犯すんじゃなく、マンコと全身を使っておれを愛してくれる。蕩けてしまいそうな愛でちんぽを包んで、淫らに絡みつく。きっと、他の雄相手じゃこんな快楽は味わえなかった。この空色の巨漢が、おれを愛してくれたからこんなにもちんぽはそそり勃っている。    ならば、おれも鮫を愛してやらなければ。いやらしくて雄臭くて格好良い鮫に、快楽を返してやろう。おれとお前、ド淫乱同士で最高の交尾をしようじゃないか! 「へっへへえ゛ぇ❤❤やっとその気になりやがったかぁ❤」  ただ笑うだけでおれの意思は伝わった。快楽に喘ぎながらも、おれたちは不敵に笑う。  ケツマンコが掃除機みたいにちんぽを吸い上げながら、ズロォと引き抜かれていく。持ち上げられたけつに亀頭だけを咥えこんだまま、鮫はねっとりした息を吐く。    早く、早く。最高の快楽を予期し、ちんぽからはどろりと濁った先走りが溢れ出る。きっと、興奮しているのは鮫も同じ。鍛えた身体に浮かぶ汗と、ビンビンに勃起した乳首が教えてくれる。   「いいぜ❤おれのマンコも子種が欲しいてねだってやがるんだ❤❤❤種付けするまで止まらねえぞぉ❤❤」  ぶ厚く卑猥なでかけつが叩きつけられる。愛液でヌルヌルのマンコで竿を擦られる快楽の暴力。脳みそを直接こねくり回されていると錯覚するほどに圧倒的な悦楽。視界が白に染まり、顎がのけぞった。今日何度も繰り返したように、淫乱マンコに敗北した全身が痙攣する。    ただ、一つだけ違った。男の意地か、鮫を喜ばせたかったのか。どちらが引鉄かは分からないけれど、腑抜けていたおれの腰が勝手に持ち上がった。    未だ到達していないマンコの最奥を突き刺そうと、鮫マンコを思い切り突き上げた!   「んお゛おおおおおぉおおおぉおおぉぉぉ❤❤❤❤」  おれの発した嬌声は野太い咆哮でかき消された。S字を突き抜ける勢いで抉ってやると、鮫のスリットからビュルリと潮が噴き上がった。太い首がのけぞり、尻尾の先まで硬直する。これまで見たことの無いほどのアヘ顔になり、瞳の端からはらはらと涙をこぼしていた。    余裕が無くなるほどの快感を与えてやれたのだ、そう確信し高揚感を覚えるが、おれの方も余裕は無い。もともと限界に近かったちんぽが一気に昇りつめて血管が浮かび上がる。    この一発が鍵となり、おれらから枷が取り外された。もう阻む物は何も無い。快楽のきざはしを駆け上がろう。   「ああぁ、うぁっ!マンコ、マンコすげえぇ!」 「あぎいいいぃ❤❤ご、ごんごんぐるぅ❤てめぇのちんぽ脳みそまで来やがるぜええぇ❤❤❤」  鮫マンコがめくれる勢いでおれのデカマラが掘削し淫乱汁をカリでかき出す。マンコはお漏らしをしているみたいに汁を噴き、一突きごとにぶるぶるとわなないている。   「雄ちんぽやっべええええぇ❤ちんぽ❤童貞ちんぽでマンコ肉抉られりゅうぅうぅ❤❤❤」 「も、もう童貞じゃ、ねえ。お前で卒業したんだからな!」 「おほぉ❤そうだったな゛あぁ❤❤❤このえろちんぽ❤おれのマンコで童貞食ってやったんだよなああぁ❤❤ああぁ、だめだ❤ちんぽ疼いてきちまうぜぇ❤❤❤」  便器の上でけつが上下に跳ねまわる。筋肉をたらふく詰め込んで肥満したケツ肉から、ちんぽにすがって凸状になったマンコが顔を出す。おれのちんぽに雄膣を凌辱されれば、スリットからブルンッとちんぽが飛び出して来た。   「あ゛~~~~っ❤ちんぽ❤❤おれのちんぽ出ちまっだあぁ❤ケツマンコ良すぎで、ちんぽ勃起しぢまうぅ❤❤❤」  いきり立つちんぽはべちべちと腹筋にぶち当たり、鮫からは初めて恥じらいの混じった声が上がる。  ねじの飛んだ顔のまま、けれど勃起ちんぽを恥じて鳴く鮫はとてもいやらしくて。おれの腰が速度を上げる。   「いい゛いいぃいぃ❤❤❤いいぜぇ❤その腰振りずっげええぇ❤❤いぐっ❤オマンコごりごりでいぎそうだああぁ❤❤」  マンコをぎちぎちにしながら鮫は吠え猛る。胸も尻も弾ませて、汗の飛沫に身を輝かせる筋肉の塊。ちんぽの上で踊る鮫は雄性を溢れさせながらも。ちんぽをいきり勃たせずにはいられない官能的な美を纏っていた。    まぶたがひくひくと震え、奥を突きあげられると舌を伸ばして嬌声を上げる。脳みそが機能しているとは思えない顔で鮫はくねり、たくましい身体から色香を飛ばす。おれの口周りをぺろぺろ舐めて、もっと奥まで突いてくれと乞うてくる。  汗や精液でてかった筋肉は蛍光灯の光を反射し、けつが上下するのに連動し筋肉が快楽に打ち震える。おれのちんぽで最高の雄が喘ぎ狂っている。その事実がおれザーメンを囃し立てる。   「キ、キンタマ上がってきたか❤デカマラが種付けしてえっておれのマンコにおねだりしてんぜえぇ❤❤❤  鮫マンコが感じ取るのは爆発寸前のちんぽ。粘膜を削り取る無法者たるちんぽはケツマンコに歓迎され、腸壁にあらゆる箇所を撫でられる。亀頭を、竿を、カリ首を、おれのちんぽすべてを愛されて、射精へと導かれる。    きっと、鮫はそのすべてを理解しているのだろう。ザーメンをぶちまけられる未来を確信し、鮫の顔に花が咲く。   「んぅうおおぉおおぉ❤❤❤たっぷり出せよぉ❤おれのっ❤マンコで❤てめぇのザーメン一滴残らず絞ってやるぜえええぇ❤❤❤❤」  視界が白む。快楽の頂点。  便座がギシギシと、壊れるのではないかと不安になる音を鳴らす。大樹のような両脚はタイルを踏みしめて。ラストスパートをかける。    ゴールはすぐだと確信したマンコは細やかななテクニックも余裕のある柔らかさも失って。ただちんぽへの情愛だけを持つ、雄としての誇りを無くしてただれた淫部。ジュポジュポとちんぽをしゃぶる肛門が、奥を突いた瞬間びくりと痙攣した。    それがとどめとなって、ちんぽを塞ぐ理性が消え失せた。来る。塞がれて煮詰まったザーメンどもが。   「ぐおおっ!クソ、もういくっ!出すぞ!」 「お゛うっ❤来いや❤❤❤マンコ良すぎでお、おれも゛ザーメン漏らしちまうぞお゛ぉ❤❤あ゛ひっ❤ザーメン漏らすなんて何か月ぶりか分かんねぇからくっせぇのが出るぜえええぇ❤❤❤❤」  本当にこの世界はふざけてる。快楽の奔流の中、おれは頬を歪めて笑ってしまう。こんな性欲のケダモノみたいな野郎が、ザーメンを溜めこんでるんだから。    鮫はおれの笑みを見て勘違いしたのか、自尊心を滾らせた豪快な笑いを返してくれた。   「へへっ❤てめぇも嬉じいかぁ❤❤おれにザーメンぶっ放させるなんて、そこらの情けねぇマンコならできねぇがらなぁ❤てめぇは最低にエロくて最高のちんぽだぜっ!クソ童貞野郎❤❤❤」  罵倒を吐いていても鮫は快楽に溺れ、雄っぱいで受け止めて、けつをぐりぐり押し付けて、マンコ肉で強く抱きしめてくれる。そんな鮫が、なんだかとてもエロくて、かわいくて。   「お゛おおおぉっ❤❤❤いくぜいくぜいくぜえええぇ❤❤スッゲェケツアクメしてやるがらしっかり見てやがれよおおおぉ❤❤❤」  おれを包む鮫の全身が膨張し、鱗の下で筋肉が金剛石のようになるのを感じた。  刹那の間、筋肉が硬直し引き絞られる。それはマンコと肛門も同様。とどめとなる締め付けで、ザーメンが搾りだされる。    永遠にも感じられる一瞬の静寂。煮えたぎる汁が駆け上がって来る。  来る、ザーメンが出る!   「んお゛おぉぉっおっおっお゛お゛おおおぉおおおぉおおぉおおおぉぉぉ❤❤❤❤❤」  ちんぽから噴き出すザーメンは自分でも信じられない量で、ビュルビュル打ちあがって鮫マンコの奥を叩く。   「ずっげすっげすっげえよおおおぉおぉ❤❤❤んんんぅ❤ま、まだででるうぅううぅ❤❤❤❤」  これまでの人生、こんなバカげた量の射精をしたことが無い。絶頂の快感は収まらず、射精の最中にもまた射精している。精液の塊を打ち込まれ続ける鮫の快楽は想像がつかない。喉が裂けんばかりの吠えて、種付けの快楽に酔いしれている。  内臓を犯す熱に歓喜しているのか、雄マンコは一滴もこぼそうとしないでジュルジュルと吸い上げていた。雌ならば確実に妊娠するであろう量。今、おれは鮫を孕ませているのだと思うと興奮が跳ね上がる。    全身の神経が集中し、金玉からザーメンを吐き出させようとしている。鮫マンコがバキュームしてきて射精がいつまでも止められない。亀頭を咀嚼する結腸は子宮同然にザーメンを飲み込んで、着床させろとちんぽを叱咤する。種付けという征服行為をしているのに、逆におれが屈服させられている。   「ぎい゛いいィいいぃいぃ❤❤あ゛ーっ❤ちんぽ止まんねえよお゛おおぉぉ❤」  いや、屈服しているのは鮫も同じだ。いつの間にか鮫ちんぽからは白濁汁が湧き出しておれにぶっかけられていた。射精を恥じるみたいに手で隠すが、ちんぽをギチギチ締め付けていればザーメンは止められないだろう。マンコが緊張と弛緩を繰り返すたびに勢い良く精液が噴き上がるのだ。    顔面の筋肉がひくついているのは神経がまともに機能していないから。睨まれただけで背筋が凍りそうな眼は知性を無くし、快楽に耽溺しきった顔を晒していた。脳が踊り狂っているのだとおれにも分かった。おれのちんぽでアクメして、ぶっ壊れている。  おれだってぶっ壊れそうだ。射精が止まらなくって、気持ちが良すぎて、もう止めなきゃいけないのに。それでもちんぽをごりごりと押し付けてしまう。   「ほお゛っ❤ひゅっ❤ふう゛ーっ❤❤ま、待てよ❤これ以上続けたらてめぇがおっ死んじまうぞぉ❤クールダウンしとけ❤❤」 「あっ。わ、悪い……」  おれを止めてくれたのは鮫のキスと優しいハグ。父親が息子にするみたいに背中をさすって、首もとにキスマークを残す。    そうしていると暴れ回った心臓が落ち着いてきて、心地良い倦怠感が身体を支配する。体力を出し切ったのか、指先一つ動かせない。このまま眠ったら死ぬんじゃないだろうか。   「疲れたか❤まだちんぽはビンビンだが、さすがに身体が保たねぇか❤❤こんだけ出したんじゃ仕方ねぇし、休んでていいぜ❤」  鮫は恍惚した顔で腹を撫でまわし、おれの精液を感じているようだった。  もっとも、量でいえば鮫も相当なもんだ。今もドクドクと溢れている精液はおれの何倍になるんだろう。ちんぽを挟んで抱き合っているせいでおれらの身体はザーメンまみれになっていくが、おれも鮫も抱き合うのを止める気にはならなかった。  むしろ、ザーメンを積極的に擦り付けて雄臭い身体になっていくのに悦びを感じていた。正直いつまでもこうしていたい。   「う、うぉっ」    なんてぼんやりしていたが、ちんぽを舐め上げられる快感で現実に引き戻された。精液を吸い上げるのに忙しかった鮫マンコが再びちんぽに絡みついてくる。どういうつもりだ、休んでて良いって言っただろ。   「てめぇは休んでていいぜ❤おれを楽しませたご褒美に、たっぷりちんぽ可愛がってやるからよ❤❤❤」 「あのな、二発も出したんだぞ。さすがに無理だって」 「本当かぁ❤こんなちんぽガチガチになってんのになー❤❤まだヤりたいんじゃねぇか❤ん❤」 「……う」  マンコにやわやわと揉まれるちんぽが代わりに答える。まだ硬いままのちんぽを咥えこんでいるんだ。まだ満足してないなんて丸わかり。  鮫はゆっくりとけつを持ち上げ始める。しかしそれはちんぽを引き抜く為じゃない。白濁を流しながら抜けるけつはいやらしくくねりながら竿を擦り上げていく。  徐々に姿を現すちんぽは、愛液に塗れながらもやはり勃起したまま。   「さて、もう一度聞くぜ?」  おれの全身は精液でべとべと。制服はクリーニングに出さないともう着れそうにない。  そうだ、おれは通学途中だった。もうとっくに遅刻だろうけど、サボりよりはマシだし今すぐ学校に行かないといけない。  ハードな交尾で下半身が痛い。このままセックスしたら酷いことになる。  セックスを止める理由はいくらでもある。でもおれの視線はただれた結合部に釘付けで。全然いじっていない乳首から目が離せなくて。   「まだ、ヤりたりないよな❤」  そんな雄らしい顔で誘われたら、もう逆らえないじゃないか。本能と性欲がむくむく大きくなる。  分かったよ、鮫にはいろいろと聞きたいこともある。この世界のこととか、いろいろと。何よりもちんぽがもう言うことを聞いてくれない。   「………………うん」  学校は、サボることにしよう。    ***   「ほれ、もっと食えよ。あんだけ汗かいたら腹減っただろ!」 「は、はひ」  豪快に笑う鮫は焼けた肉をドカドカとおれの皿に盛ってくる。さっきから白飯と一緒に腹に詰め込んでるのに、全然減らない。まあ、この肉はどれも柔らかいし油っこすぎることも無いしバクバク食えるしいいんだけどな。カルビもロースもタンも美味しい。頼んだことの無い内臓とかも食ってみたけど触感が楽しい。どれもこれも美味すぎる。おれが普段行ってる2時間食べ放題の焼き肉屋とは全然違うぞ。いいのかこんないかにも高級店みたいな店に来て。   「いいんだよ。おまえのちんぽ具合が良かったからな。追加のご褒美だ」  ビールをあおる鮫は上機嫌。結局鮫に3回ぐらい射精したおれは、鮫に誘われて一緒にメシを食うことにした。だって学校はサボっちゃったし服は酷いことになってるし。何よりも鮫とはもっと話をしたかった。  連れてこられた店がこんな高そうな店とは思わなかったけど。べしょべしょの学生服の代わりにってジャージや下着もポンと買ってくれたし、意外にも金持ってるんだろうか。それにしては品が無いっていうか、痴漢もするし便所に連れ込んでセックスなんてするけど。   「んだよ?肉が冷めるだろ。早く食え」 「……うん。このユッケって頼んで良い?あとコーラ」 「いいぞ。ついでに肉追加しとくか。壺カルビとあと……」  鮫についてはいろいろ言いたいことがあったが黙ることにする。この鮫が痴漢の常習犯でもレイプ魔でもなんでもいいのだ。おれにとってはエロくてかっこいい鮫で、最高のセックス相手だ。あと焼肉も奢ってくれる。  おれに優しくしてくれるのは、言う通りちんぽが気に入ったからだろう。おれに惚れてるとかあったら最高だけど、さすがに夢を見過ぎだ。   「な、ちょっと変なこと言うかもなんだけどさ」 「ん?どした?」  おれが訊くべきなのは、この最高な世界についてなんだ。   「んーと……何て言うかさ」  しかしなんて切り出そう。いきなり「おれは異世界から来ました」とか「この世界は変わってしまった」とか言い出したら頭がおかしいやつだと思われる。あくまでさりげなく情報を集めたいんだけど、どうしたもんか。  なんとなく視線をさ迷わせていると、ビールのポスターが目に入る。高級焼き肉屋にはちょっとそぐわない気もするんだが、そこは今重要じゃない。大事なのはポスターに映ってるやつ。ビキニパンツを過剰にもっこりさせたスリムな豹人だ。   「そうだ、あれだ!この世界、じゃなくって、あんなふうにちんぽをアピールしてるやつってやっぱり男らしくないんだよな?」 「ん?何言ってんだよ、当たり前だろ?あんなの『おれはヤリチンの雌野郎です』って言ってるようなモンじゃねえか。おれは嫌いじゃねえけどな」 「じゃ、じゃあちんぽがでかいやつは?こう、見せつけてなくてもちんぽがでかいやつって馬鹿にされる?」 「何が言いたいんだよお前。ちんぽがでかいだけならまあ、表立って馬鹿にはされねえだろ。男を誘っるとか嫉妬されたり、おれみたいな男からはエロい目で見られるかもしんねぇけどな?」  ニタニタ笑う鮫はねっとりした視線を注いでくるが、おれは情報を整理するのに忙しい。おれの予想と同じく、この世界ではちんぽは男らしさの象徴じゃない。男らしいやつにとってはひけらかすものじゃない。鮫はザーメンをぶちまけるのを恥じらっていたし、ちんぽを使うことを雌の行為だと貶めていた。  そこまでは良い。じゃあ他は?例えば、ちんぽを使うのが雌らしいなら男女のセックスとかどうなってんだ。   「えーと、じゃあ男と女のセックスってどんなかんじ?何か特別なことするの?」 「まじで大丈夫かお前。ホモセックスとそんな変わらねえよ。女のマンコに男のちんぽ突っ込むんだ」 「えっ。それだけ!?それが普通なの?」 「普通って……そりゃマトモな男ならケツマンコ犯されるのが一番だけどな。女はちんぽ付いてねぇんだからちんぽ使うしかないだろ」  なんだそれ。それでちんぽを使うやつは男らしくないとかおかしいだろ。矛盾してる気がしてならない。テキトーすぎるだろこの世界。   「じゃ、じゃあ男女セックスって体位とかは?普通なのは?」 「お前、さっきまでホモセックスしてた相手に聞くか?詳しかねえけど、おれとお前がヤった みたいな体勢だろ。女が上になってケツ振るやつ」 「えー、女の人が上になんのが普通?それじゃ女の人がセックスの時も、リードするみたいな?さっきしてくれたみたいに」 「ン、そりゃそうだろ。男にリードされっぱなしとか、女は大体恥ずかしがるんじゃねえの?」  混乱してきた。ヤリマンオスケモが男らしいってだけじゃなく、他の部分にも影響があるのか。それとも、世界の根本が変わった影響でヤリマンオスケモが男らしいって価値観が生まれただけなのか。うー、頭痛い。   「さっきから妙な質問ばっかだけどよ。もしかして頭かどっか痛いのか?もしそうなら言えよ、病院連れてってやるから」 「いや、体調は大丈夫。もうちょっとだけ質問……鮫みたいにヤリマンなやつが男らしいんだよな?それに男ならケツマンコ犯されるのが一番とか言ってたけど、男同士でヤるのって普通なの?」 「普通、の意味が分からねぇが。大体の男なら処女マンコ卒業してんだろ。おっもしかして処女かお前?まーあんだけマンコ大好きならちんぽに興味ねぇか!」 「なんだそりゃー!」  つい大声を張り上げてしまった。なんなんだよこの都合の良すぎてアホな世界線!オスケモがみんなちんぽ欲しがる世界ってことじゃねえか。最高だけどまともじゃない。たっぷりザーメンを出して賢者タイムになったせいか、この世界を歓迎できない。   「あー……」 「お前本当にどうしたんだよ。ヤバい薬とかやってねぇよな?」 「あーそんなんじゃない。ただ、たださぁ」  どうすればいい。おれの頭に浮かんだのは形にならない疑問だった。  こんな世界に来てしまって、おれはどう生きればいいのか。何をすればいいんだろう。この世界は本当に素晴らしいけど、おれのいた世界じゃない。  霧に包まれたみたいなぼんやりした不安。怖いんじゃない。ただ、先が見えない。  言葉も分からない遠い国にほっぽりだされたらこんな気持ちになるのだろうか。   「もしもなんだけどさ、もしもいきなり違う世界に飛ばされたらどうする?」 「違う世界?あー異世界転生とかあんなんか?」 「いや、そこまで違う世界じゃなくって。例えば……男らしさが逆転した世界。もしも、ヤリチンで、女をちんぽで犯すやつが男らしいみたいな世界に飛ばされたらどうする?」  おれはすがるように鮫を見つめる。この鮫ならどうするのだろう。マンコで感じることが男らしい世界で、鮫は雄の中の雄といえる強さを持っている。そんな男ならばどうするのだろう。わけのわからない世界に来て、自分の常識が通じない奴らに囲まれたら。   「なんだその世界……んじゃ、野郎がケツマンセックスするわけじゃねえってことか?」 「まったくしないってわけないじゃないけど、一般的ではない、と思う」 「ちんぽ使うやつが男らしいってよぉ、おれみたいな逞しくて男前な野郎がちんぽでケツマン犯すのが男らしいってことになんのか?」 「まあ、そんな感じかな。とにかく、ぜんぶ逆なんだ」 「ふへぇ、ならおれも男らしくないってことになんのか。んで、お前みたいなデカマラが雄臭くて。ふぅん」  鮫はでかい顔をつるりと撫でながらぶつぶつと呟いた。さすがの鮫も悩むのだろうか。今までの自分、価値観を否定されるようなもんだもんな。なんて答えるんだろう。  やっぱり嫌かな?どうにかして元の世界に帰ろうとするのか?   「なんだ、メチャクチャ楽しそうな世界だな、それ!」  ……なんだって?人の話聞いてたのかこいつ。  目をぱちぱちとしばたくおれをよそに、鮫は妄想だけで興奮した様子で舌なめずりをしていやがる。   「つまりよぉ、おれみたいな男らしい野郎がちんぽブチこんできやがるんだろ?面白そうじゃねえか!」  いや、それでいいのか?その世界じゃ鮫は男らしいとか思われなくて、それどころか淫乱の変態扱いされるかもしれないんだぞ?   「別に構わしねえよ。おれを淫乱扱いしてちんぽハメてくる雄とか、考えただけでマンコ濡れてくんぜ。んな世界あったら行ってみてぇもんだ!」  そして鮫は[[rb:豪放磊落 > ごうほうらいらく]]と笑う。おれを苦しめるぼんやりした不安なんて吹き飛ばしてくれそうな、そんな笑顔だ。   「それによぉ、そんな世界ならおれのマンコで大儲けできるんじゃねえか?こんな雄臭くてエロいマンコしてる野郎なんていねぇだろ!メチャクチャ楽しめるじゃねえか!」    楽しむ、か。そういえばおれもワクワクしていたな。ちんぽを期待に膨らませて、この世界に胸を高鳴らせていた。鮫を見ているとあの熱が蘇ってくるみたいだ。  焼肉とビールをかっくらう鮫は粗野だが雄の魅力に溢れていた。油を塗ったくったような汗も、タンクトップからはみでるでかい雄っぱいも、見ているだけで幸せが溢れてくる。不安になっていた自分がアホらしくなる。    にしても、鮫の発想は頭に無かった。確かに鮫が向こうの世界に行けばもてまくるだろうな。雄臭くて淫乱マンコとかファンタジーもいいところだ……ん?ってことは、おれもこの世界じゃ――   「んで、なんなんだよこの質問は。お前、いつもこんなこと考えて生きてんのか?」 「まーね。おれ、淫乱だから。答えてくれてありがと……さ、もっと肉食おう」  適当に誤魔化すとおれも焼肉を頬張る。ドスケベな筋肉むちむちオスケモを肴に焼肉を食えるなんて、至上の贅沢と言える。  肉を焼いていると頭の中はすっきりして、おれの頭の中には次に何を食うかってこと、そして鮫の発した言葉でいっぱいになっていた。   ***  焼肉屋を出ると陽が落ちかけたいた。群青色は追いやられ、夕焼けと濃紺色の空が世界を侵食し始めている。いつもと同じように夜が来る。でもそれはおれが知っている夜とは違うもの。自分の男っぷりに自信のあるオスケモがケツマンコでアクメをしまくるふざけた夜だ。 「あー食った食った!どうだ美味かったか童貞くん!」 「でかい声で童貞とか言うなよ!お前で卒業したばっかだろ!」 「おっとそうだったなぁ!美味かったか?元童貞くん!!」 「だからやめろっての!」  腹が立ったので脚を蹴ってやったがびくともしてやがらない。むしろ蹴ったおれのつま先が痛い。鉄筋コンクリートかこいつの脚は。  にしても、本当にこいつはかっこいい。筋肉で覆われた全身を見ているとあんな淫乱マンコを持つ生き物だとは到底思えない。肉をたっぷり食ったせいか腹は膨らみ、脂と汗で塗れた肌は天然ローションをぶっかけられたみたいにいやらしく照っている。夕日で茜色に染まる姿はただそこにいるだけで絵になる。こんな男とセックスなんて、元いた世界じゃ絶対無理だっただろうな。   「んじゃ、お開きにするか。今日はなかなか楽しかったぜ童貞くん!」  でも、今日はもう鮫とはお別れ。  セックスをしてメシを食っただけで、鮫とは恋人とか友達ではないんだし。それに、鮫みたいなかっこいいやつにとっておれはお遊びみたいなもんだろうし。元いた世界なら絶対関わらなかったような、雄々しくておっかなくていかつい鮫だ。今日が終わればもう二度と関わることも無いかもしれない。  そして明日からのおれはこの世界に馴染もうと自分を隠して生きるのだ。オスケモにちんぽをハメたいとか考えない、この世界にとってまともで正常な人間として生きる。    ――鮫に会っていなければ、そんな馬鹿な選択をしていたかもしれない。   「うん、おれも楽しかった。でもさ――」  でもおれは知ってしまった。  逞しくって豪快で、でも淫乱で下品なオスケモと心のままにセックスする幸せを。   「おれ、まだ満足してないんだ。だから――今度さ、おれのこと買ってくれないかな?」  鮫に教えて貰った。  欲望の命じるままに、世界を楽しめと。   「今度はもっともっとサービスするからさ、またセックスしよう!お代はメシ奢ってくれるだけでオッケー!」  鮫が教えてくれたじゃないか。自分と価値観の違う世界なんて最高だろ!オスケモのとセックスしたいなんて元の世界ならできなかったけど、今なら違う。こいつも鮫が教えてくれたことだ。おれみたいにマンコにハメたがる淫乱、マンコを食うのに困らないって。    だったら、この世界でオスケモを食いまくらないわけにはいかないだろ!   「買ってくれって、お前売春でもすんかよ?確かにいくらでも客取れそうだけどよ、おれぁ……」 「いや、おれはタダでセックスしたいぐらいなんだけど!ただでヤらせてあげますよって誘うより、一応貰うもん貰った方が誘いやすいかなぁ、なんて」  名目があった方がセックスしようって気軽に言えるもんな。おれは鮫みたいなエロいオスケモとセックスできればお金なんていらないんだけど。むしろおれが払わなきゃってレベルだ。それにメシを奢ってっていえばデートっぽい気分が味わえるし!セックスしていちゃついてタダで美味いメシが食える!一石三鳥!   「お前なぁ、それならわざわざウリなんかやらなくてもよぉ」  名案を思い付いてテンションが上がるおれとは裏腹に鮫は呆れたようにため息を吐いている。あれ?おれまずいこと言っちゃっただろうか?みんな得すると思うんだけど。  細長い尾は何度も地面を打ち据えて苛立ちを示し、半眼でおれを睨みつけている。なんなんだよ。   「んー……まあ、今日のところはそれでいいか。いいぜ、また買ってやる。食いたいモンは何でも奢ってやるし、遊びにも連れてってやる」 「本当に!ありが――」  ぬるり、と柔らかいもので口を塞がれた。  それが鮫の舌だと理解したのはおっかない顔で視界を塞がれてから。予想外にことに固まるおれを放っておいて、鮫の舌はいやらしく口内を舐めまわしてくる。  キスの味はレモンだとか蜂蜜みたいだとか言うけど、鮫の舌には焼肉のタレとビールの苦みを感じた。綺麗なものではないけれど、どうしようもなく美味くって。ビチャビチャと音を立ててすすってしまう。   「んむっ!すぐ舌しゃぶってきやがって。救えねぇエロガキだなてめぇ」 「そ、そっちがキスしてきたんだろ!」 「だからって抵抗もしねぇで舌絡めるのはやべーだろ。そんなにおれのキス好きなのか?ん?」  満員電車で手コキしてくるのも大概だが、そこらへんを人が歩いている中でディープキスしてくるのもどうかと思う。本当、こいつのことがさっぱり分からない。キスが終わったら不機嫌か顔をやめて、またおれの頬にキスをしてきた。   「ま、今のところはこいつで我慢してやる。これからいくらでもオマンコしてやれるんだ。じっくりおれのモンに調教してやるよ」 「そっちこそおれのちんぽで調教してやるからな。覚悟しとけよ」 「マジで口の減らないガキだな。そういう所が良いんだけどよ……ほれ」  鮫が差し出したのは乱雑に走り書きされたメモ用紙だ。焼肉屋に備え付けてあったメモを使ったのか、店のロゴマークが付いている。書かれているのは電話番号らしき数字の羅列。そして、鮫の名前。   「スマホでアレコレすりゃ早いし楽なんだろうが、おれぁ面倒くさいから持ってねぇんだ。暇な時にでもかけてこい」  最後におれの頭を撫でると、鮫は背を向けて行ってしまう。  だからおれは鮫の名前を呼んだ。また会おうって。おれはこの世界にいるから、また必ず会おうって。  わけのわからない世界に来て、ふざけてて馬鹿みたいで下品な世界だけど、おれはこの世界を楽しんでやる。そう、宣言する為に。   「青島さーん!また会おうな!」  こうしておれはあの鮫に、青島文吾に出会った。  出会っていなくてもおれは問題なく生きていけたと思う。なんだかんだで幸せに生きていけた気もする。でも、間違いなく言えるのはこんなに楽しく生きられなかったってことだ。  青島さんと出会っておれはこの世界を楽しんでやろうって決めたんだ。  大好きなオスケモと好きなだけセックスして、おれも相手も気持ち良くなって幸せになる。ついでにメシとかも奢ってもらってちやほやしてもらう!そう決めた。    こうして、おれはビッチになったのだ。

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