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「体育の南海(みなみ)っているじゃん?アイツ、vtuberやってんだってさ」


 授業の終わり。ほんの少し汗臭い教室。いつものようにバーガーショップに寄っていくかとか、新作RPGの進捗具合を話していると友人がこっそりと囁いてきた。

 vtuber、というのは動画配信サイトで雑談の生放送をしたりゲームのプレイ動画をあげたりするあれのことだろう。vtuberとは配信をする際に生身の身体を移すんじゃなく3DモデルやLive2Dで作った身体を映している配信者のことだ。おれもどっちかって言うとアウトドア派だがその程度の知識はあった。確か、小学生のなりたい職業ランキングでも上位に入ってたはず。

 

 今では配信業で飯を食っている連中はいくらでもいるらしい。配信サイトの広告で収益を得たり、企業からの依頼でゲームをプレイしたり、視聴者から投げ銭をされたり。更に有名になったらテレビに出たりと活躍の場が拡がる。おれがやる気はないが、夢のある話だなと思う。だが、あの南海が配信者をやってるだって?

 

「それマジかよ。配信者どころかスマホだってマトモに使えそうにねえじゃん」

「あー確かに。この前も動かないパソコン殴って怒られてたし。でもさ、これはマジっぽいんだわ。友達の友達が南海の声にそっくりの配信者見たんだって」

「それ、絶対嘘な時の情報源だろ。つか、南海が配信とかやっててもどうでもいいしよ」


 南海 雄一郎。

 名前の通りにいかつい大男であり、全身から雄のフェロモンを放っているような虎獣人だ。学生時代はラグビー選手として活躍していたらしく縦にも横にもとにかくぶ厚い中年親父。声はいつもいつも馬鹿でかく、毎朝登校する時には鼓膜が破れそうな大声で挨拶をしてくる。生活指導も担当していて、煙草を吸う不良生徒の連中からは鬼の南海として恐れられている。

 まあ、こっちが真面目に過ごしていたら面倒見の良い先生だし、おれが筋トレをしていると付き合ってくれるし嫌いではないんだが。


 話が逸れた。むさ苦しいと暑苦しいと合わせて割らなかったような雄野郎だ。そんな奴が配信をしているところを見て何が面白いというのか。そう告げてみたが、友人は興奮した様子で耳元に口を寄せてきた。

 

「――それが、ただの配信じゃねえんだってさ。とにかく『ヤバイ』らしいから見てみろよ。噂がマジだったら教えてくれ。頼んだぜ」


***


「えーっと、配信チャンネル名は、ミナミンvちゃんねる……馬鹿みたいな名前にしてんな。似合わねえ」


 結局、友人の真剣な顔に突き動かされてしまった。家に帰って早々にパソコンを開くと友人に聞いたチャンネル名を検索する。表示されたのは世界中で使用されている動画配信サイトだった。つい最近もゲームの攻略動画を見るたびに利用したばかりで、視聴履歴からオススメ動画を表示してくる。

 それらを無視して辿り着いたのが南海が投稿していると思われるミナミンvチャンネルだ。全ての動画が支援者限定――月額で支援金を支払わないと見られないコースになっていたので渋々支払った。自分でもアホな事をしているなと思う。これでロクでもない動画だけだったら友人をシメてやろう。

 

「お、結構投稿してんじゃん。視聴回数もだいぶいってるし」


 配信者にはそこまで詳しくないおれでもそれなりに人気の視聴数であることは理解できた。それに、1時間以上の動画を週に複数回という頻度で投稿している。お遊びか趣味だと思っていたが、これはなかなか力を入れてるんじゃないか?堅物だと思ってたけど、ゲームの話とかしてみたら意外と話が合うかもしれない。

 

 おれはなんとなく嬉しくなって、動画一覧のトップにある「LIVE」の表示が付いた生放送のページをクリックする。この時間によく投稿していると聞いたが、見られてラッキーだ。

 

「み、みなさんこんばんは。今日もぉ、ゲーム配信をやっていきたいとおもいま、す」

「ん?なんだこれ、vtuberじゃねえじゃん」

 

 動画を開いて現れたのはガタイの良い虎の雄だった。鼻先から上、顔の上半分をレスラーがつけるようなマスクで覆っているために南海本人かどうかはわからない。声質はよく似ているように感じた。少し甘いというか、どもっている感じがするがおれの名前を呼ぶ時の低く良く通る声に似ている。

 ただ、vtuberではなく生身の獣人が映っている。vtuberがなんなのか分からずvって付けてるのか、それとも客寄せなんだろうか。


「体格もいいしな。本当に南海なのかな……」


 画面上に映っているのは虎男の上半身だけだが、それでもその逞しさは良く分かる。血管が浮かび上がった首筋は幅広な肩にしっかりと根を降ろし、タンクトップを張り付けた大胸筋は空気でも詰め込んでいるのかと思うほどに膨れ上がっている。胸の谷間は奥深く、あのたっぷりとした筋肉を割り開くのは恐ろしく困難だろう。おれが知っている大概の女性よりも膨れた筋肉は呼吸をするたびに上下して、思わず視線が行ってしまう。目をこらしてみると胸の先端に突き出ている膨らみが見える。ぷっくりと尖っている乳首はおれのものとは違っていやらしい尖り具合で――いや、何考えてるんだおれは。ホモじゃないんだぞ。ただ筋肉が見事なんで目を引かれただけだ、うん。

 

「でも、この身体本当に立派だよなぁ」


 大胸筋に続く腹筋の盛り上がりも大したもので、タンクトップに黒い段々畑を築いている。南海の身体を水泳の授業で見た時は見惚れることもあったけど、カメラ越しで見る虎の身体は横幅もおれの倍はありそうだ。もし抱きついても背中に手が回らないかもしれない。

 

「で、ではこの前の続きからやっていきますっ、うぅ。セックスシーンのはじまりでぇ、オマンコを主人公が舐めようとしているところからぁ」


 なんだって?

 虎の身体と記憶にある南海の身体を比べていると、とんでもない言葉が聞こえた。これはただのゲーム配信じゃなくっていわゆるR18――エロゲをやる配信なのか?だとしたら視聴者が多いのも頷ける。

 

 南海のやつが普通のゲームをやるなら話してみたかったのにって失望と、あの雄臭くいかつい大男でもエロゲをやったりするんだって驚き。両方の気持ちが交ざり合っておれは姿勢を正した。

 

『待ってました!今日もエロいとこいっぱい見せてね~!』

『これ楽しみでオナ禁しちゃったよー。南海ちゃんはしてる?』

『この前の配信めっちゃ使えた!』


 と、眉をひそめたくなる下品なコメントが流れ始めた。やはりこのチャンネルの視聴者数はオナニーのネタを求めている男どもなんだろうか。金が無い、もしくはエロゲを買えないような年齢層ならエロゲ実況も需要があるのかもしれない。

 中には投げ銭を贈るやつまでいた。数百円のものから、中には千円超えの金を贈るやつまで。

 こんなチャンネルに金を支払うぐらいならその金でエロ動画でも買えばいいのに。全く理解できない。


「み、みなさん投げ銭激しすぎ、いいぃ❤待っでぇ❤❤い、今ゲームを起動しまずがら、お゛っ❤」


 投げ銭をされるたびに虎の巨体がぶるりと震え、言葉が熱を帯び始める。どこか媚びたような目でこちらを見つめ断続的に息を吐いている。そんなに投げ銭が嬉しいのだろうか。もちろんおれだって金を貰えたら嬉しいけど、南海が金に対してこんな媚びた面をするのはなんだかガッカリだった。マスクの下で目を細め、ペットが餌をねだる時みたいな浅ましさじゃないか。

 

「ふーっ❤ぶふぅぅ❤❤ちょ、ちょうどおちんぽ大好きのヤリマンがぁ、顔面に跨ってきたところからですね❤恥ずかしいなんて言っているのに、オマンコ舐めて欲しくて自分から顔に跨った恥知らずのオマンコです❤❤❤オマンコがちゅっちゅされてまずぅ❤」


 うわ、もしかしてこのチャンネルって南海がエロ動画を実況するチャンネルなのか?勘弁してくれ。まだエロゲの画面を映してくれるんならオナニーに使えるかもしれないが、野太い声で淫語をわめかれたら逆にちんぽが萎えちまうぞ。

 こんなもの見たくはないけどもうチャンネルに支援金払っちゃったしな……元を取るために見てやるか。

 

「じ、自分から股を開いてデカケツ押し付けてぇ❤❤雌臭マンコ汁を唇にも顔にもこすりつけ、え゛ひぃ❤ドスケベマンコ肉にキスされるどぞくぞくっでぇ❤❤❤おっ❤もっとキスぅ❤❤ケツ上げて、下げてぇ❤キスおねだりしちゃう~~❤❤」


 随分と熱のこもった実況……なのはいいんだけど、何で女側の視点なんだよ。推定南海はマジで感じているような表情で呼吸を荒げていて、わずかに開いた口からは上気した吐息を吐きこぼしている。身体を上下に揺らしているが、よくみていると画面の下部に硬そうな膝小僧が見えた。屈伸運動でもしているんだろうか?配信中に?

 

「んうぅうぅ❤❤キスうぅ❤むちゅ❤むちゅ❤ってキスされてぇ❤❤オマンコが火照ってるぅ❤おぉおぉん❤❤舌っ❤ベロチューされでるうぅ❤❤オマンコに舌おちんぽきてるうぅぅ❤❤❤」


 マスクでは隠し切れない劣情に歪んだ顔。随分と興奮しているんだろうが、おっさんの実況を聞いているだけのおれは全く楽しくない。せめてそのマンコの画像とやらを見せてくれ。

 今度は上下運動をやめてわずかに痙攣するだけの状態で、はみ出した舌先からつうと唾液の糸をテーブルへと垂れ落している。マンコに舌を突っ込む妄想でもしてるんだろうか?

 

「お゛おぉお゛おぉぉ~~~っ❤❤❤舌ぬぽぬぽイ゛ぃっ❤❤マンコが舌おちんぽでピストンざれでぇえぇ❤マンコ壁の浅いトコ、舐められでるのぉお゛ぉおぉん❤❤❤きてきてぇ❤もっと突いでええぇぇ❤❤」


 うわ、今度は首を仰け反らせて天井に向かって舌を突き出している。太い首筋に浮いていた血管は更に太くなり、タンクトップを押し上げていた大胸筋も膨れ上がって布地を引きちぎりそうだ。痙攣は更に激しくなってヤバい薬でもやっているようにしか見えない。ヤバいってこういうことか。あの南海がこんな姿を晒すとは思えないけど……ストレスでも溜まってるのかな。

 

 おれがドン引きしている間も南海は画面を見ずに天へ向かって唾液を飛ばし、悶絶するように頭を左右に振り回していた。首どころか背筋まで仰け反らせているせいで大胸筋が突き出され、嫌でも視線が向いてしまう。手のひらかに包んでも溢れそうな筋肉は先程まで柔らかそうであったくせに、今では巌のような硬度を画面越しに見せつけている。本当にガタイは立派なんだよな、南海。ちょっとだけカッコイイと思ってたのに裏でこんなバカみたいな配信してたなんて、とおれが失望しているとヘッドホンから奇妙な音がした。

 

「ん?何だこの音」


 それは微かな水音だった。と言っても水滴が垂れるような類ではなく、くちゅ、ぴちゃと子猫がミルクを啜っている時のような音だ。初めは南海かと思ったが舌を突き出したまま口を開いて、唾液をすする余裕は無さそうだ。ならば南海がやっているゲームの音かと思ったが水音だけが聞こえるのもおかしくないか?

 

「ほ、ほお゛おっ❤❤❤お、おりぇのマンコしゃぶられてるぅぅ❤マンコ肉甘噛みぃいぃ❤❤いぎっ❤も、もうじわけありまぜん❤❤おれのじゃないでずぅ❤ゲ、ゲームのオマンコ肉を吸い付いてぢゅるぢゅる吸ってまずうぅうぅうぅ❤❤❤おほおぉぉ❤❤」


 まさか、まさかこいつ。

 背筋に嫌な汗が流れた。テーブルに隠れて下半身は見えないせいで嫌な想像をしてしまう。南海を襲う痙攣は規則的なものではなく、突発的な地震のように筋肉を跳ねさせている。肩がガクンと上下することもあれば、全身を微振動が襲うこともあった。まるで、自分ではない誰かに身体を弄られているかのように。

 

 心臓の音がやかましい。そんなはずないと思っても一度浮かんだ疑念を消せない。南海の身体は痙攣するだけでなく明らかに昂っていて、画面を通して熱が伝わる錯覚を覚える。これは、まるで――

 

『今日もエロいですね~。そろそろ生乳首とオマンコの具合見せてください』


 おれの嫌な予感を肯定してしまうコメントが流れた。ご丁寧にも投げ銭を付けられているせいで強調されているコメントは、南海が演技をしているわけでもないと、おれが馬鹿な勘違いをしているのではないとせせら笑う。

 それでも最後の希望を信じて画面を見るが、南海はおれの方を見ないで視線をテーブルの下へ向けて何事かを呟いていた。

 

「あ、あのぉ❤コメントが、そろそろぢぐびとオマンコおぉ❤❤いい、でしょうかぁ❤ん゛うぅ❤❤は、はひ❤もうじわけありまぜんっ❤❤」


 南海はおれからは見えない誰かに「ごめんなさい」と蕩けた顔で謝罪を繰り返した後、ふらふらと立ち上がる。再び画面に向き直ったその顔は溢れさせた唾液によって汚れ、胸元までも汚している。たっぷりと膨れた大胸筋の先端で乳首は尖り、こちらを睨みつけている。でも、おれが次に見たものは、見たくなかったものは。

 

「みな、み……?」

「はぁぁあぁ❤み、みなさん❤❤お見苦しい姿をお見せして申し訳ありまぜん❤体育教師の雄臭おちんぽ❤よわよわちんぽはメスイキ汁を漏らしてぇ❤❤既にテッカテカでございます❤も、もちろんこれは精巧なLive2Dモデルですのでご安心をぉ❤❤」


 南海のやつ、ちんぽデカすぎだろって水泳の授業の時に笑われてたのを思い出す。普段赤ジャージをはいている時も股間の膨らみは露骨で、女子たちからは汚いものみたいに見られてた。

 その南海のちんぽが。おれより長さも太さもずっと上で、童貞ではないとアピールしている赤黒い亀頭も包皮を半分ほどかぶっている竿も凶悪なサイズ。南海の体格に相応しい立派なちんぽ。

 

「ほっ❤ほっ❤今日もLive2Dおちんぽは元気がみなぎっておりますぅ❤❤❤前回の配信で特濃ザーメンモニターにぶちまけたのにぃ❤もーザーメンミルクでキンタマパンパン❤❤はやく射精したくってぇ❤勤務中も下着をベトベトにしてましたっ❤❤」

 

 喉がからからに乾いていた。は、は、とやかましい音が南海の発情した吐息なのか自分の声なのか分からなかった。視線が画面上で踊るちんぽから外せなかった。下半身へと全身の血管が血を運んでいた。

 ガチガチに勃起したグロテスクなちんぽは先走りでぬらぬらと亀頭をコーティングしていて、太い脚が屈伸するたびに卑猥にてかる。下腹部の白い毛皮とぶちあたると、性欲の強さをそのまま表すような先走りをべっとりと張り付かせた。

 

『今日もちんぽの元気いいね~。何日抜いてないの?』

『前回配信からちゃんとオナ禁してんの?毎日シコらないと寝れないんでしょ』

「んっへぇ❤ちゃ、ちゃんとおちんぽシコシコもぉ❤❤オマンコいじるのも我慢してまずぅ❤だって、おれは視聴者のみなさまのズリネタだからぁ❤❤❤アヘ顔射精のためにちんぽバキバキで耐えてまじたぁ~~~❤❤」


 つま先で立っているのだろうか。脚をガニ股にして、両手の拳を腰へと添えた誇りが皆無のポーズで南海は上下に揺れる。その顔面は知性が皆無で鼻の下のばして息を吹いている。

 いやらしいコメントを見逃さず、文字列にちんぽを撫でられているとでもばかりに虎の剛体はぞくぞくと震えるのだ。中でも投げ銭付きのコメントには露骨に喜んでちんぽから濃い先走りを飛ばした。

 

 嫌だ、見たくない。南海がこんな、雄の性欲を剥き出しにしているなんて。

 

「は、はぁぁ❤❤みなさんにおちんぽ踊り見ていただいてたらぁ❤もう我慢できなくなってしまいました❤❤❤そろそろぉ❤リスナーのみなさんとのふれあいタイムにさせていただきまずぅ❤❤」


 おれはもう、南海のこんな姿を見たくなくて、でも目が離せなかった。

 これ以上の醜態は無いと思っていたのに、南海が身体をくねらせながらタンクトップを引き上げるとおぞましい悪夢が姿を表した。

 おれは南海が雄の性欲に支配されているのだと思い込んでいたが、それは違った。だって、ぶ厚い胸板の先端に付いているモノは雄が付けていい乳首じゃなかった。

 

「ふへ❤へっへへへ❤❤また乳首デカくなりまじたぁ❤今日もいっぱい開発してくださいね❤」


 タンクトップを大胸筋に引っかけたまま、南海は女の胸のように両手の平で持ち上げてこちらへ乳首を突きつける。でかい乳輪と、親指ほどはあろうかという肥大化した雌の突起。常時いじっていない限り間違いなくそうはならない雌の性器。

 しかも、肥大化乳首は淫らなドレスをその肉にまとっていた。カメラごしに見えるそれはゴムのような質感を持っているように見えた。どぎついピンク色で、乳突起全体をすっぽりと覆っているそれはまともなものではないとすぐに理解できた。

 

「今回はぁ❤リスナーさんオススメの海外モデルに変更してみました❤❤パワーもテクもアップしてまずぅ❤もちろんオマンコのよわよわポイントにも装着ずみで~~す❤❤」


 涎を垂らし顎下までも濡らしたバカ面で南海は――おれが南海であると信じたくない虎の男は吠えた。ご丁寧にも雄っぱいを持ち上げてモニターまで近づけて、卑猥な器具を付けた乳首を見せびらかす。

 猥褻な言葉の後半はほとんど頭に入ってこなかった。何故なら、コメントたちが待っていたとばかりに投げ銭を開始したからだ。青、緑、黄色、紫。そして赤色。金額によって色彩を変えるコメントが次々と。

 

「あ゛ぉおぉおおぉっ❤❤❤んふぅぅう❤ちくび、ぐりぐりっでぎでるぅうぅ❤❤」


 乳首をすっぽりと包んだ器具が卑猥にうねる。乳首をきゅっ、きゅ、と断続的に搾るような動き。柔らかく震えるような蠕動。乳首を潰すような強い締め付け。画面越しに雌の突起が愛撫されている。人の手ですらない、電気で動くだけの器具にでかい乳首が醜くひしゃげさせられている。

 

「ぐぅお゛ぉお゛ぉおぉ❤❤は、はじげずぎぃい゛ぃ❤もっど、ゆっぐりぃいぃ❤❤❤おっごぉ❤❤」


 乳首を責める器具の動きは一定ではなく、不規則だった。ごく柔らかい締め付けばかりを繰り返したかと思えば突然激しく締め付けて虎の背筋を仰け反らせる。くひぃ、となんとも笑えてくるような悲鳴をあげたかと思うとそのまま搾り出すようなダミ声が続いた。乳が出せない代償として知性を排出しているような、そんな声だった。

 

 おぞましい、怪物のうめき声にも似たそれに耳を塞ぎたくなって。

 でも何故かおれの手は耳ではなく股間に伸びていた。

 

「い゛ぎぃ❤乳首潰れる゛ぅうぅ❤❤❤いぐぅ❤デカ乳首ぎちぎちざれるのたまんね゛ぇ❤❤もっどごれじでぇ❤」


 乳首を締め付けて振動する、一際強い動き。どうやら乳首責めの機械はランダムで動いているわけではなくリスナーの意思が働いているようだった。虎の発したおねだりにリスナーの何人かが「任せろ!」という言葉と一緒に1万円の投げ銭を飛ばす。


 金の金額に比例して虎の大胸筋が震え、咆哮が音量を上げる。ぶ厚い胸板の先端は、リスナーの投げる金によって弄られる強さが変わるのだと気付く。

 

「オマン、オマンコもぉおぉ❤❤オマンコもいじめでぇえぇ❤❤❤ザー汁ビュ-ビューじだってマンコがびくびぐじでるがらぁ❤」


 投げ銭と一緒にコメントへと飛ぶ「マンコ」の文字も何のためかは想像がついた。虎は乳首の快楽でくねるだけではなく、どこかもどかしそうに足腰を上下させていた。

 この忌まわしい器具がマンコ――ケツ穴の中に取り付けられて、こいつの言う「よわよわポイント」とやらを搾っているのだ。テーブルで隠されて下半身こそ見えないが、画面上に飛び散る透明な液体がどれだけの快楽を得ているのかをおれに教えていた。

 

「ん゛ぉおお゛ぉおっおぉおぉおぉぉおぉ❤❤❤❤」


 赤色の高額投げ銭が連続すると、虎は天を仰いで快楽に咆哮した。上を向いているせいで表情の機微が視えないが、どれだけ下劣な顔をしているのだろうか。透明な液体はぷしゅぷしゅと飛んではテーブルや虎の白い毛皮を濡らし、太い首筋に血管を絡みつかせたまま震えていた。

 

 ズボンの中でおれのちんぽは張り詰めていて、手でしごけばすぐにでも射精できそうだった。でもおれはズボンの上から股間を撫でるだけで、オナニーなんてする気にはなれなかった。目の前の雄が次に見せる痴態を待ちかねていて、ちんぽがよだれを垂らしておあずけをしていたんだ。

 

「つ、次はぁ❤❤おおっ❤っはぁぁ❤ふ、ふれあいタイムはちょっと待ってくれ❤❤これからはぁ❤❤実況タイムに戻るぞぉ❤みんな、ちょっとだけ画面暗くするぞ❤❤」


 そう言って画面が暗転した時どうしようもないもどかしさに襲われた。コメントたちも早く早くとはやしたてていたが、おれはイラついてキーボードを殴りつけるところだった。

 待っていたのは1分にも満たなくてもが、おれには数時間にも感じられた。そして、ようやく画面が戻り虎の姿が映しだされたが、そこにはおれの知らない男がもう一人いた。

 

 長袖と長ズボン、そしてマスクで顔の大半が見えず、辛うじてマッシュルームカットだけが見える程度の男は、ちんぽだけを露出させて虎にしゃぶらせていた。あぐらをかいた股間に顔を突っ込んで実に美味そうにちんぽをしゃぶり、唾液まみれにしながら虎は陶然と告げる。

 

「ちゅ❤んっ❤❤きょ、今日の実況をお手伝いしてくれるぅ❤❤匿名希望のYくんだ❤DⅯで見たおちんぽが素敵すぎて、彼に一発決定してしまったぞ❤❤」


 紹介されたその男は何も答えずに虎を見下ろしていた。ジュボジュボと下品に音を立て「お」の形に口を伸ばした馬鹿面の虎。実に美味そうにちんぽに媚びるその顔を侮蔑しているのだろうか、わずかに歪めた目には嗜虐的な光があった。

 

「むっほぉお゛おぉ❤❤ふどいぃ❤見てくれみんなぁ❤❤グロマラすてきすぎてぇ❤今日ハメて貰うまでオマンコうずきっぱなしだったんだぞぉ❤❤❤んんうぅ❤」


 虎は口をオナホ代わりにしてのバキュームフェラだけではなく、舌を使って丹念にカリ首の裏までも掃除して、かと思えば亀頭に向かって何度も敬愛のキスを落としていた。マズルをうっとりと擦りつけ、媚びる仕草も怠らない。演技や金のためにやっているのではない、本心からちんぽに惚れ込んでいる雌豚の姿だった。

 

 ちんぽが硬く張り詰めて痛いぐらいだった。おれのものよりずっと立派なちんぽを喉奥まで突き入れて、えずいては鼻から胃液か涎か分からないものを逆流させる。太い腕を男の腰へと巻きつけて、まるで餌を貪る畜生だ。

 

「くそ、何で……」


 強く噛み締めすぎて奥歯が砕けそうだ。おれの中に生まれた感情は自分でも理解しがたいもので、けれど愉快なものではないことだけは確かだった。画面の中でちんぽをしゃぶられているあの男が、うっとりとちんぽに媚びを売る虎が苛立たしくて仕方が無かった。

 

『そろそろ生ハメ実況見たいー。ケツトロトロじゃない?』

『デカケツの具合見せて~。今日は座位希望』


 虎はちんぽを舐りつつもコメントを眺めていたが、やがて名残惜しそうにちんぽから口を離す。口とちんぽの間にかかった唾液はそのまま虎の未練を表しているかのようで、画面の中で汚らしく光っていた。


『んんむぅ❤では、今日もLive2Dによるケツマンコをズリネタに使ってくだしゃいぃ❤❤❤初見の方はいますか❤おれのケツは男のくせにぃ❤❤孕まされやすいように下品なデカケツになってますぅ❤❤❤」


 ずい、と画面に突き出される尻は男らしさなんて微塵も無かった。筋肉を詰め込んでトレーニングの結果としてでかくなったはずなのに、おれにはちんぽに使われるためにある雌のケツとしか思えない。

 大胸筋は空気を詰め込んでいるみたいな膨らみ具合だったが、尻は胸以上に膨らんで大ぶりのスイカを二つ並べているようなサイズだった。腰だって太いはずだが尻の肉はそれ以上に肥えていて、妖しく揺すられると肉が踊って視線を誘う。

 

「はあぁ❤オマンコもぉ❤❤❤ふれあいタイムでグチョグチョのおちんぽ欲しがりマンコになってまぁす❤ほらぁ❤❤おちんぽ欲しくってぇ❤マンコの入り口こんないびくびくしてるぅ❤❤」


 尻尾をくねらせて、虎は自分を辱める甘美な快楽に酔っていた。みっちり詰まった尻からちらつく肛門は真っ赤に腫れあがり、早く自分を視姦して欲しいと望んでいるようだった。片手で尻たぶを掴んで拡げてみせれば、まともでないと一目で分かる肛門が赤く、グロテスクに咲き誇っていた。

 肛門から染み出した蜜によってちんぽを誘う花は艶やかに光を反射して、ちんぽを待ちわびて痙攣する。巨体を支える足腰は小刻みに揺れて下半身全体を躍らせている。

 

「いま、からこのオマンコ穴をぉ❤おれよりずーっと年下の、若雄ちんぽでズボズボされます❤❤❤生ハメオーケーいただけたのでぇ❤ぷりぷりの新鮮ザーメンの種付けもしてもらいます❤❤マンコのアップと生ハメシーン全体のカメラ用意したのでぇ❤雄くっせぇ中年マンコ野郎が、高校生ちんぽのモノになるとこよーく見ててくださいね❤❤」


 そして、一瞬の暗転の後には虎とマスクの男は座位の体勢でちんぽとマンコをくっつけあっていた。ご丁寧にも画面右上に結合部を映すためのサブ画面が表示され、亀頭に吸い付く肛門の生々しさがはっきりと見て取れた。

 相変わらずあぐらをかいた男に向かって背を向けて、こちらに向かってでへでへと笑みを向けるその顔は哀れなほど愚かで、けれど間違いなく幸福の中にいた。

 

「良かったらアクメ何秒我慢できるか、予想してくださいね❤❤予想当てられちゃったらぁ❤盗んできた生徒のケツワレかいでぇ❤オマンコいじる配信します❤❤」


 本当に、南海なのか。

 レスラーマスクで隠された顔は確かに似ているように思えて。教師であるとひけらかすような言葉をわめいて。おれがいつも見ていたあの逞しい身体に似ている気がして。

 

 おれの手はちんぽへと絡んでいた。

 画面の中でいやらしく踊っている虎の身体を、汗の匂いを想いうかべて。おれには見えない隆起した広い背中を幻視して。

 

「では、いきますうぅ❤最初は、ゆ~~っくりいぃ❤❤おっ❤んおおぉ❤❤オマンコが亀頭しゃぶっで、ほぉぉ❤クルッ❤❤ちんぽくる❤ぶっといおちんぽがああぁ❤❤きてるぅ❤発情マンコ拡げておちんぽがいちばんっ❤おぐにぃいぃぃぃぃ❤❤❤」


 虎がそのでかすぎる尻肉を降ろしていくと、ちんぽはあっけなく飲み込まれていった。なめくじが這うようなゆったりとした速度で尻が落ちて、比例して虎の顔からしまりと知性が消失する。奥まで届いたのだろうか、いったん動きを止めるとちんぽの素晴らしさを堪能するように腰を回していたが、男に尻を叩かれて再び動き出す。

 

「おーっ❤んおぉおぉんっ❤❤❤」


 弧を描く背筋。持ち上がる尻肉にはべっとりと粘液が絡んでいて、男の腰に粘液の柱をかけていた。アップで映し出される結合部では肛門がちゅぱちゅぱとちんぽにすがりついていた。

 

「おおぉおぉ❤いぐ❤❤凶悪ちんぽに雑魚マンコぞりぞりされていく❤いってるぅ❤❤ずっといくのぉおぉ❤」


 1ミリちんぽが飲み込まれるだけでもおとがいを持ち上げて吠え、奥にぶち当たると歯を剥き出しにして震えた。ゆっくりとちんぽを引き抜かれる時なんて、白く濁った潮のようなものを撒き散らしながらちんぽを暴れさせていた。床には愛液と潮で作った水たまりができていて、画面ごしでも淫らな臭いが漂ってくる気がした。

 

「くそ……!くそっ!」


 ちんぽを荒っぽくしごきながら、おれはモニターに向かって怒鳴りつけていた。腹が減った時のような、満たされなくてもどかしい怒りに苛まれていた。もっとだ、もっとエロい姿を見せて欲しい。こんな甘やかすようなセックスじゃない。この売女を泣かせて、イキ殺してやるみたいな激しいセックスを見せてくれ。

 

『すっとろいセックスしてないでいつもみたいにガン掘りアクメして。失神するまでやって』


 そう思ったのはおれだけではなかったのだろう。画面には数万円を超える赤い投げ銭が並んで、激しい交尾を催促していた。

 虎は『イキ死ね』『アクメしろ』と命令するコメントに小さく悲鳴を上げたがすぐに顔を蕩けさせ、男に向かって囁いた。

 

「コ、コメントがガン掘り催促してるからぁ❤❤な、頼めるかな❤投げ銭の取り分増やしていいからぁ❤❤❤オナホマンコに本気でピストンしてくれ❤❤頼むよぉ❤ガン掘りアクメしたいぃ❤❤」


 それが聞こえていたのは、微かな淫音も聞き逃すまいとボリュームを最大にしていたおれぐらいだったかもしれない。虎は媚びるように腰を回し、何度も本気の腰遣いをおねだりしていた。それは金のためにこんな猥褻な配信をしているのではないという証明であり、虎はちんぽの為に金を払っている救いがたい淫売であるという証拠だった。

 

「ちょっとだけ画面消しますぅ❤す、すぐに戻るからぁ❤❤ザーメン漏らさずに待っててくれよな❤」


 話が纏まったのだろうか。画面が一瞬だけ暗転するとまた画面が戻り、今度は四つん這いの尻だけを高く持ち上げた体位で虎がこちらを見つめていた。潤み切って、まなじりを下げたその顔は雄の本能を刺激するもので、孕ませたいという欲望が膨れ上がって抑えきれなくなる。

 

「みんなおちんぽ硬くしたまま待ってくれてたかな❤い、今はオマンコで亀頭しゃぶらされてます❤❤みんなの準備できたらガン掘り実況スタートします❤先生がアクメでトんじゃっても止めないでお願いしたからぁ❤」

 

 とろりと口端から唾液をこぼし、虎は準備はいいかとおれたちを煽る。

 そんな確認無意味だろう。おれはちんぽを握りしめたまま画面を睨みつけて、金玉の中身を煮えたぎらせている。きっと、他のリスナーも同じだろう。コメントには早くしろと煽るコメントと投げ銭が並ぶ。

 この無意味な確認はただの挑発だ。おれたちが性欲をより昂らせるように、淫乱な自分をもっと興奮して見て貰えるようにというおねだり。


 虎はコメントを見てニヤついた後口周りを舐め取って、生ハメ実況を開始した。

 

「で、ではデカマラ男子高校生の本気ピストンされちゃいます❤❤結合部のドアップ見えてるかな❤画面街でデカケツがっしり掴まれてます❤❤❤ゴム無しちんぽからもう逃げられません❤今デカマラが種付けしようどぉ、ぉぉお゛っ❤❤ごぉお゛❤きたきたぎだぁあああぁあぁぁ~~❤❤❤❤ちんぽズドンっでっへえ゛えぇえぇえぇぇぇ❤❤❤❤❤」


 ばちん、と肉がぶつかり合う音がしてすぐさま「ブボォ」と汚らしい音がした。アップで映し出されているマンコから汁が飛び散るのが見えて、空気が排泄される音だと分かる。

 凶悪なちんぽを一息に奥まで突っ込まれた虎は喉が裂けんばかりの絶叫を上げて首筋を仰け反らせた。そして休みなく次の絶叫が喉から搾り出された。マンコを抉りながらちんぽが何度も何度も叩き付けられる。

 

「ごおぉお゛っ❤❤お゛ひっ❤オ゛ぉおぉ❤❤❤ぐがぁあ゛ぁあ❤いぎぃ❤ずっげずっげえぇえぇえぇ❤❤❤」


 さっきまでのスローペースなセックスとはまるで違った。亀頭のなかばまでちんぽを引き抜いた後に、マンコの奥まで貫く勢いでちんぽが叩き付けられる。一拍遅れて男の金玉がぶつかって、打擲音が鳴り響く。

 虎の反応もさきほどとは比較にならなかった。顔を床にくっつけたまま体液を顔面中から垂れ流し、唾液の海に頬を浸していた。床をがりがりと引っかく爪は必死にしがみつこうとしているかのようで、けれど無意味に快楽の海に堕ちていく。

 

「ぐぅう゛ぉおぉ❤❤❤お゛っ❤ちんぽしゅごぉおぉ❤❤じっきょ、実況じまずぅぅ❤❤❤ちんぽ❤ちんぽ❤ぶっといおぢんぽぉおぉぉ❤❤❤すてきすぎるおちんぽでオマンコガン掘りされてアクメ逃げらんにゃいぃいぃぃ❤❤おっおっおっ❤おおんっ❤❤いぐ、ザー汁出るぅうぅ❤おっ❤❤あ゛っはぁぁ❤オマンコ負けて敗北ザーメン出る❤❤出るぅぅううぅぅぅ❤❤❤❤」

 

 首が反って一瞬白目を向いたので、絶頂をしたのだと分かる。きっとザーメンもぶちまけているのだろう。どんなエロ動画よりもエロいその光景にコメントは反応しない。きっと、リスナー全員ちんぽをしごくので手が塞がっているんだ。おれがそうだから分かってしまう。右手は一心不乱にちんぽを擦り、我慢汁を泡立てている。

 

 虎がイこうが本気ピストンは止まらない。みっともないアクメ顔をしながら痙攣して、ときおり「イく❤」と繰り返しながら仰け反る。ザーメンだけでなく潮か小便も漏らしているのか、交尾の全体を映すカメラは床に拡がる水たまりを映し出していた。

 

「おっほぉお゛ぉおぉ❤❤いぐのぉおぉお❤❤❤いぎ死ぬぅうぅ゛ぅぅ❤いぎずぎてじんじゃうぅうう゛ぅうぅ❤❤❤アクメきめずぎでっ❤おちんぽごわれぢゃうぅうぅぅぅ❤❤」


 死ぬ、死ぬなんてほざきながらでかすぎる尻を擦りつけちんぽをもっと奥へ咥えこもうとしている。鍛え上げた筋肉は交尾のために全て使われて、雄としての誇りは欠片もない。

 男がマンコを擦り上げるように動かすと、筋繊維が大げさなほどに痙攣する。同時に粘液をかきまぜる音が、マイクを通しておれの脳内に響く。

 

「お゛っごぉおぉお゛❤❤❤」


 また仰け反って唾液が飛ぶ。ちんぽが奥を打ち据えるたび、巨体が震えて淀んだ喘ぎが飛び出していく。マイクは淫らな水音を絶え間なく拾い、虎の全身を汚い汁で染め上げる。

 

 唾液と鼻水まみれの顔はエロく、下品で、淫らで、そして南海に似ていた。どれだけ認めまいとしていても顔も声もあの男らしい体育教師を想起させて止められない。

 

「みなみっ!みなみぃ……!」


 おれは知らず知らずに南海を呼んでいた。もう、おれにとっては南海にしか思えなかった。南海を犯す男になり替わりたい。あのマンコでおれのちんぽを扱いて、ザーメンをぶちまけたい。妄想に突き動かされてオナニーは激しさを増す。

 

 結合部を映しだした画面では腫れあがった淫乱マンコが蠢いていて、血管が蔦のように絡んだちんぽが柔肉を抉っていた。肛門がひょっとこのように吸い付いたかと思うと、乱暴に突き入れられるちんぽに巻き込まれる。それが何度も繰り返されるのだ。


「お゛っごぉおおぉおぉおぉ❤❤❤あ゛っ❤見られてるぅ❤❤あ゛ぎぃいぃいぃぃ❤❤❤オマンコがぁあぁあ❤❤すご、ずぎぃいぃいぃ❤❤❤お゛❤お゛ォ❤❤いぐぅ❤いぎまくるぅ❤❤イキマンコ見られながらいぐぅうぅん❤❤❤」


 虎の――南海のマンコは貪欲にマンコへとしがみついていて、戯れにちんぽが全て引き抜かれると寂しそうにマンコ肉を尖らせた。そして突っ込まれるとぎちぎちに締め付けて、どんなに腫れあがろうと緩めない。

 ちんぽが往来していると肛門が大きく収縮することがある。それに合わせて南海の声も掠れたようになり、舌先が痙攣した。きっと、あれがアクメなんだろう。おれの知らない快楽を、何度も脳みそに叩き込まれているんだ。

 

「マンコきっくぅうぅうぅぅ❤❤❤高校生の本気ピストンたまんねェよぉおぉおぉ❤❤ガチガチちんぽでマンコのおくたたがれるどぉおぉ❤❤❤ああうぅ❤あ゛ぁだめ❤いぐいぐいぐ❤❤アクメくるぅうぅうぅ❤❤❤」


 脳みそが沸騰してのぼせあがりそうだった。おれのちんぽからも南海に負けない先走りの量が出てズボンまで汚している。南海の白目を向いた顔もむんむんと茹る結合部も煽情的で、あのマンコを孕ませたいと興奮のボルテージが止まらない。血管を浮かべ獣欲を解放したいとしゃくりを上げていた。

 

「ち、ちくびぃいぃ❤ちくびも、いじられでるぅうぅ❤❤❤ぅうおおぉ❤デカ乳首ぐりぐりぃいぃ❤❤」


 再びコメントに投げ銭が並び、南海の乳首が捏ねられていた。マンコの痙攣が激しくなり、南海は大胸筋を突き出そうとするように背筋を反らした。

 

「乳首ぐりぐりぃいいぃ❤❤❤ありがとうございましゅぅう゛ぅぅうぅぅ❤乳首でもアクメとま゛んねェえ゛ええぇ❤❤いぎぃいぃ❤」


 まなじりをだらしなく下げて、犬のように舌を垂らしただらしないアクメ顔。おれが想像もしなかった、あの男らしくてかっこよかった南海が陶酔と笑んでいる。

 コメントには『また生ハメでぶっ飛んでるよこの淫売』『配信終了まで我慢できたことないよね。終わってるわ』『コイツが学校の教師ってマジ?ド変態のくせに』と南海を侮蔑する言葉が滝のように流れていた。

 

 でも、腹は立たない。南海が淫売であるのは事実だ。

 人として終わっているのも本当だ。

 ド変態であることは明白だ。

 

 ――だが、それがなんだ。

 

「お゛っほぉおおぉお゛ぉおおぉおぉ~~~~❤❤❤❤❤」


 南海は今日の配信で一番の醜い雄たけびを上げた。断末魔にも似たその声はアクメの証であり、折れそうなぐらいに反ったおかげで飛び散ったザーメンまで見て取れた。マンコと乳首を犯され、雄臭いザーメンを撒き散らしたその全てが見えている。男として、人として最低だ。

 

「う゛、ぐうぅうぅうぅっ!」


 そんな最低の男を見ておれも精液を吐き出した。

 これまでのオナニーで一番の心地よさと一緒に吐き出された精液は机を飛び越してパソコンのモニターにまでぶちまけられる。

 男同士の、それも教師のセックスを見て射精してしまった。だがそれがなんだっていうんだ。おれのちんぽは射精したというのにまだ硬いままで、もっと南海の痴態を望んでいる。

 

「ほ、ほおぉおおぉっ❤❤きょ、今日のはいしんはあ゛ぁ❤おわ、りでずうぅ❤❤❤いぐぅ❤はひぃぃ❤❤いぐの、おりらんにゃいぃいぃ❤❤❤」


 その後、数えきれないほどに南海がイキ狂ってから配信は終了した。最後におれが見たのはぽっかり開いた肛門から垂れ流されるザーメンと、まだアクメの残響に痙攣しているバカ面だった。

 

 ぶつり、と画面が落ちて配信終了の文字が出た後も動けずに、ぼんやりと画面を眺めたまま。パソコンの周りは何発出したかも分からないザーメンで酷く汚れていて、けれど片づける気にもなれなくて。マウスを動かして映し出したのはこのチャンネルの一番最初の動画だった。

 

『み、みなさん初めまして❤❤チャンネル、主のみなみん、です❤』


 そこに映っていたのは今よりもほんの少しだけ若く見える南海の姿だった。今みたいなレスラーマスクではなく風邪の時に使うような普通のマスクをかけたその顔は、緊張とそれ以上の興奮を抱いているように見えた。

 

『このチャンネルは、オマンコされてるところを見て貰わないと興奮できない変態が、年下ちんぽを恵んでいただくチャンネルです❤❤へ、変態親父におちんぽをハメてくれる若い子はぁ❤おれのオナニー配信見てからDMを――』


 そう言ってケツを揺する南海を見て、おれはもう一度ちんぽに指を絡ませた。

 動画の日付を見ると、最初の動画が投稿されたのは数年前。おれが学校に入学して、南海と出会う前から、ずっと男に抱かれる姿を配信してきたんだ。

 

――それが本当の南海だって言うのならば。


***


「み、みなさんこんばんはぁ❤❤今日も、配信をやっていきたいと思います」


 今日もお馴染みの挨拶から配信は始まった。

 毛皮の上からでも分かるぐらいに顔を紅潮させ、画面を見つめる瞳は羞恥心という皮を被って欲望を宿している。

 でかいけつをもじもじとくねらせて、きっともうズボンの下はマンコ汁でびしょびしょになっているに違いない。

 

『今日もおっぱいでけー。また乳首デカくなってない?』

『オナ禁ちゃんとしてる?前回みたいに罰ゲームの途中でイかないでね』


 お決まりの羞恥心を煽るコメント。南海を性のはけ口としか思っていない罵倒は食前酒。身体は火照り、脳みそは茹る。思考は鈍化して欲望を吐き出すことしかできない淫獣へと南海を堕とす。

 

「きょ、今日も高校生おちんぽのハメハメ実況しまずぅ❤❤一番アンケートで希望の多かった、騎乗位スクワット何回やれるかチャレンジでーす❤❤❤みんなも予想してくれよ❤」


 結局、おれは南海がこんな変態であるという事実を誰にも教えなかった。むしろ逆だ。友達には南海がエロ配信をしているなんてウソだ、と伝えた。噂をもみ消すためにいろいろと骨を折った。

 

 だって、おれは南海が好きだから。好きな人が変態であっても失望なんてせずに、その秘密を守ってあげるのが愛情ってものだろう。誰にも言わず、南海にも正体を知ったと伝えずに。自分の好意を秘めたままに。

 

「今日のちんぽは凄いぞぉ❤お金なんていらないからぁ❤❤毎日ハメるし配信も手伝ってやるって言ってくれたんだ❤前からずーっとおれとオマンコしたかったって言ってくれたんだ❤しかもぉ❤❤」


 そう思えるのがまともな人間ってものなんだろう。

 でもおれも変態なんだ。おれの大好きな人と同じくらいにおれも終わってしまっていたらしい。

 どうなってもいい。おれの将来も南海の人生もどうでもよく、ただ欲望を晴らせればそれで良かった。最高に興奮する交尾を、最高にエロい雌とできればそれで良い。

 

「ついに、実の教え子とセックスしちゃうぞぉ❤❤みんな❤先生がオマンコの授業うまくできるか見てれくれよな❤❤❤」


 南海と一緒に、カメラに向かって微笑んだ。

Comments

梅太郎

今年も最高にシコ……

おもち

ありがとうございます! 今年も下品な作品を続けたいです!