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 冒険者とは星のようなものだ。

 夜空を翔けている時にこそ強く輝いて、空に留まっている時は有象無象の煌めきと変わらずに、翔け続ければ最後には燃え尽きてしまう。

 

「マスター!とびっきり美味しい弁当用意してくれよ!今日ははじめてのクエストに行くんだ!」


 ならば、今まさに冒険者としてスタートを切る彼らは最も美しい輝きを放つのだろうか。セットは、視線の先ではしゃぐ連中を見て思案した。

 カウンターに身を乗り出す勢いではしゃぐのは、粗末な革鎧や安っぽいブロードソードを吊り下げた、見るからに冒険者といった風な若者たち。


「ほうほう、記念すべきクエストはどんな内容なんだ?ドブ拾いか?ネズミ退治か?」

「ちーがーう!遺跡の調査だよ、近くの森で未発見の遺跡だかが見つかったらしくって、碑文を写しに行ってくれって頼まれたんだー!」


 そう言って目を輝かせるのは虎の青年だ。おそらくは前衛職であろう体格をした彼は、冒険者としての第一歩に目を輝かせていた。

 彼だけではなく、パーティの仲間たちも待ちきれないといった様子だ。卸したての装備をつまんだり、撫でてみたり。荷物鞄を開けて携行品のチェックを繰り返している。

 

 初々しく思わず頬が緩んでしまうような可愛らしさ。周囲に視線を巡らせるとセットと同じように顔をにやけさせている連中がいた。

 ここ、階段亭は冒険者たちの宿屋や酒場だけでなく情報交換の場としての役割もある。国や町民からの依頼や冒険者のパーティ募集など、様々な情報がやり取りされる。そのせいかテーブルで酒を流し込んでいるのは冒険者たちばかりだ。その誰もが頬は緩んでいる。やはり生えたての若葉のような新米は見ていて心をくすぐられるのだろう。


「クエストをクリアしたら報告に来ますからね!待っててください!」

「おれたちならすぐにクリアしてきちゃうからね!」


 あるいは、初々しさに加えて瑞々しい肉の魅力にも惹かれているのだろうか。虎の仲間である獅子や熊たちも全員が獣人であり、筋肉がむちむちと付いた実にいやらしい肢体をしていた。

 

 熟れた肉もいいものだが、ああも若々しい雄の身体はこの店ではなかなかお目にかかれない。この店はインキュバス街の近場にあるせいか、新人冒険者はなかなか寄り付かないし、男を知らなさそうなあどけない野郎もなかなか来ない。

 

(久しぶりに見たな、あんな連中)


 駆け出しを卒業し、インキュバス街にいりびたるようになってからはとんと関わることが無くなった。新人冒険者の支援をしましょうなんて考える柄ではないし、何も知らない冒険者をいただいてやろうなんて考えるほど悪辣でもない。


「おーし行くぞー!クエストの報酬で今夜は美味いもん食おうぜ!」


 久しぶりに見た生まれたての冒険者たちは、本当に輝いているようだった。エルフたちはマナや生命力が衰えた者は醜いと言うが、セットにもなんとなく理解できた。内から溢れ出る煌めきに目が眩む。

 自分たちが笑うのは酒を飲む時とインキュバス店に繰り出す時ぐらいだが、彼らは冒険が楽しくて笑い声をあげるのだ。

 

 あまりにもまぶしくて、財宝を目の前にした時のように惹きつけられていた。

 

「あれ、一番早くに来てるなんて珍しいじゃん。どうしたの?」

「こりゃ驚いたのう。具合でも悪いんか?」


 目線を現実へと戻したのは仲間たちの声だった。

 鈴を鳴らすような美声と、男らしいがしゃがれた声。振り返るとふりふりのローブを着たエルフと磨き上げられた鎧を纏ったドワーフがいた。フヨウとコス。セットの仲間であり、インキュバス店通いという趣味が共通している友人でもある。

 

 着込んでいる装備は使い込まれ、見ただけでも質の良さが分かるものだ。手に入れるには金か迷宮に潜れるだけの実力がいる。彼らが熟達した冒険者であると示している。

 

「どしたの?じろじろ見て」

「ん?いや、お前らの装備っていいもんだなーって思ってさ」

「お前さんのも上等なもんじゃろ。良いブーツが手に入ったと喜んどったじゃないか」


 コスの言葉にセットは踵を打ち鳴らした。ふくらはぎのあたりまでをすっぽり覆うのは希少な魔物の革をなめして作ったブーツ。軽いくせに牙や爪を通しにくく、毒沼のような危険な地形への抵抗も強い斥候役に適した一品だ。

 今、駆け出しの冒険者たちが履いているブーツとは比べ物にならない価値がある。彼らの持つ装備全てを売り飛ばしたってブーツの代金には届かない。

 

「でも、なんだかなあ」

「なんじゃ、あの子らが気になるんか?確かに初々しくってええの」


 コスの視線が舐め回す先には鎧で抑えきれない胸板やブーツからこぼれる太ももの肉があった。雄の獣を嗜好する者の本能を突いて来るいやらしさがあった。けれど、セット見つめているのは自分の身に着けているものよりずっと安っぽい装備品。

 

「そうだな、あいつらのブーツがピカピカで、なんかいいなって」


 セットが見つめるのは、彼らが履いているブーツ。そこらの防具屋で買えるような粗末で、適当に革を繋ぎ合わせただけの。しかし、卸したてで傷も汚れも無いブーツだった。

 

 ***

 

「ということで~、お留守番してくれたコスへのありがとう会と次に行くお店をどこにするか会議を始めまーす!」


 はしゃいだ声でフヨウがグラスを突き出すと、セットたちも同じようにしてグラスを打ち鳴らした。

 まだ空には太陽が昇っている。真面目な冒険者ならばクエストにでかけるか次なる冒険の準備を整えているところである。彼らは不真面目なので、真昼間からエールを喉へ流し込み始めた。

 

「ぶっはー!やっぱ昼から飲む酒は最高だよねっ!ルークくんエールのおかわりちょーだい!あとコカトリスの山賊焼きもね!」


 一息でグラスを空にしたエルフは続けざまに酒を要求する。見てくれは金髪ではかなげな美少年だが、その中身は年齢不詳のベテラン冒険者だ。酒と料理をかっくらう仕草はそこらへんの酔いどれ親父と大して変わらない。外見と所作のミスマッチ具合ななんとも気味が悪かった。

 

 と思ってもセットたちは何も言わない。長年パーティを組んでいるから慣れっこだし、実年齢について言及するとこのエルフが暴れ出すのを知っているからだ。

 目の前の光景から目を逸らすようにもう一人の仲間――リザードマンのリーバルがあるものを取り出した。

 

「コスさん、これお土産っす!向こうの市場で買ったんすけど、遠い国の短剣だって」

「ほうほう、こりゃ良い仕事をしとるブツだのう」


 リーバルが手渡したのは柄の部分に宝石があしらわれた短剣だった。刃が軽く湾曲し、コスの顔を映し出すほどに磨き抜かれている。冒険者の使う簡素なものとは違う、装飾品として見ても見事な一品だった。

 ドワーフとは優れた名剣や丁寧な手入れをされた装備品を本能的に好むが、コスも例外は無いようで顔をほころばせた。

 

「ありがたいが、貰っていいのか?」

「いいよいいよ~。僕からはお髭の手入れ用のオイルね。あと、ディックからのお土産もあるよ」

 

 つい先日までセットたちは遠方のインキュバスまで冒険していたばかりだった。店の内容自体は素晴らしいものだったが、旅費と店代の都合からコスは留守番を申し出てしまった。今回の集まりはその礼と土産話を渡すのが目的だった。

 ちなみに、ディックの渡した土産は金属製の腕輪だった。セットに価値が良く分からなかったが、コスが喜んで身に着けたのでおそらくは癒し手用の装飾品なのだろうと推察できた。

 

「こりゃ随分と良い物ばかり貰ってしまったのう。んで、セットは何を寄越してくれるんじゃ?まさかお前さんだけ何もナシってことはなかろ?」

「ふふん、当たり前だろ?大事なパーティの仲間への土産だからな、上等なブツを選んで来たぜ!」

 

 そしてセットが突き出したのは極小の布切れだった。逆三角形のそれは、二つの頂点を指でつままれたまま、突き出された反動でゆらゆらと揺れている。

 コスや他の仲間たちは一瞬だけ疑問符を顔に浮かべた後、すぐに顔をしかめ始めた。わずかな布地と紐だけで作られたそれが何なのか、理解する。インキュバス店に行けばボーイたちがよく身に着けている、下品で低俗なそれは――

 

「ちょっと……これ下着じゃん!何考えてんの!」

「しかもすっげぇきわどいやつじゃないっすか!なんでこんなの買ってきたんすか!」

「ちげーよ下着じゃねえ!エロ装備だ!ただの下着じゃなくて加護や魔力が不可されてるんだぞ!」


 セットが買って来たのはエロ装備。冒険者にとってはお馴染みの身体を淫らに飾り立てる装備品だ。本当にただエロいだけのものもあれば、高度な魔力付与がされている実用的なものもある。冒険者だけではなくインキュバス店のボーイたちが接客用に着ることも当然ある。言うまでもないが、贈り物としては不適切極まりない。

 

「お前、まさかこれをワシにはかせる気か?ついに獣人でなくとも構わなくなったのか?」

「ンなわけねえだろ!お前がオスケモにはかせる用にくれてやるってんだよ!性能だけじゃなくどんなデカケツがはいても破れないエンチャントがされてんだぞ!」

「なんてどうでもいい情報……そういえば、きみってエロ装備蒐集家だったね」

「そ、そうなんすか?なんでそんなもの集めてんすか」

「バカかお前。冒険者だったらエロ装備をコレクションしたくなるだろ!男でもはけるエロ装備は貴重品なんだぞ!」


 当然の疑問をセットは愚かだと斬り捨てた。エロ装備を握りしめた拳を振り回し、周囲の視線を気にせずに熱弁を振るう。

 

「いいか?こいつは猛牛のビキニっていってな、付けるだけで腕力が上がるし闇属性魔法で精神がやれるのも防いでくれる一品なんだぞ。加えて、魔力付与によって素の防御力も高いんだ。こいつをはいて戦えば鎧無しでも傷一つつかねえんだ」

「ちょっとセットさん、あんまり大声出すと迷惑になるっすから」

「なんで猛牛のビキニって名前が付けられてるか分かるか?大昔拳闘奴隷がまだ存在していた頃は牛獣人にこいつだけをはかせて戦わせてたんだ。鮮烈な赤は敵の闘争心を煽るし、付与された魔法によってはいた奴の精神も高揚するってわけだ」

「あーもううっさいな!分かったから静かにしてよ!」

「分かってない!拳闘奴隷のデカ乳やデカケツがはいても千切れないように伸縮時代だし、ちんぽの大きさに合わせて収縮もするからこいつをはくとちんぽ形がくっきり浮き出るようになってんだ!本当は上下セットでデカ乳用のもあるんだが、そっちは吹き上がる雄乳のせいで損傷が激しくて希少品だから――ぶべっ!?」


 マキ割りの時のような小気味良い音と一緒に悲鳴が響いた。熱弁を振るっていたセットの後ろに忍び寄り、お盆による一撃を加えた者がいた。この店のシンボルマークが入った可愛らしいエプロンに、清潔感のある真っ白なシャツとこれまた白くふわふわとした毛皮を纏った雪豹。給仕のルークが、牙を剥き出しにしてセットたちを睨みつけていた。

 

「てめえらッ!店の中でバカな話はやめろって言ってんだろ!」

「えー、バカな話をしてたのはセットだけなのに~」

「止めなかったてめえらも同罪!全員の頭はカチ割るからな!」


 怒鳴りつけると、注文した酒と料理をテーブルへと叩き付けた。怒っていても仕事はきっちりこなすのはこの青年の生真面目さのせいだろうか。

 或いは、このバカな男たちが店の売り上げに大いに貢献しているからかもしれない。セットたちが書いているオスケモインキュバス店のレビュー記事は非常に人気であり、記事目当てにやってくる客で店は賑わいを増している。

 

 この愚かな男たちも店の為には必要なのだ。それを理解しているからか、ルークは店を追い出しはせずに睨みつけるだけで去っていった。

 

「いでぇ……ルークのやつは乱暴だよなぁ。おれらぐらい下品な客いくらでもいるだろ。なんだ?あいつが獣人だからオスケモを犯す話が嫌いなのか?」

「やっぱさ、常日頃セクハラをしているのがよくないのかな?お尻を触るのはさすがにまずいのかな」

「いや、猥談に付き合わせているからかもしれん。酒の勢いで処女かどうか聞いたらえらく怒っとったからな」

「全部悪いと思うっす。よく殴られるだけで済んでますよね」


 反省なんてしない男たちだが、やはり頭をカチ割られるのは怖いのか小声で言葉を交わしながら料理を口へと運ぶ。

 インキュバス店のレビューが順調に売れているおかげで懐代も温まったので、酒や料理も豪勢なメニューが揃っている。コスの好物であるごろごろ野菜とベーコンのスープを飲んでいると腹の底から温まってくるかのようだ。

 

「やはりこの店のスープは絶品だのう。香辛料が良く効いとる」

「おれは肉っ気が足りなくて物足りないすよねそのスープ。味は良いんだけど」

「僕はこれくらいのがいいかな。身体がぽかぽかしてくるし、元気が出るし」

「くそー、ルークのやつに今度無理やりはかせてやるかなこの下着。いや、黒の方がいいかな……」


 そんな中、セットだけは料理に手を伸ばさずにエロ装備に向かって恨み言を吐いていた。給仕をするルークに遠くからエロ装備をあてがってみたり、布地の部分を引っ張ってみたりしながら顔を不満げに歪めている。

 

「まだ言ってるよ。料理が冷めちゃうから早く食べちゃったら?」

「だってよー、お前らはまだこのエロ装備の素晴らしさを分かってないだろ?」

「ワシも嫌いじゃないがな。そんなモン貰っても使い道に困るだろう。恋人でもいりゃ別じゃがな」

「右手が恋人だろうと、エロ装備は集めたくなるだろ?おれのエロ装備コレクションはそろそろ金庫を溢れ出しそうだぞ」

「そんなに!?」


 セットを除くパーティの全員が目を丸くした。セットのエロ装備への愛を知ってはいたが、そこまで情熱を燃やしていることまでは理解していなかったようだ。視線がパーティの仲間へ向けるものではなく、思考が及ばない未知の怪物を見る時のものへと変わる。


「集めすぎでしょ。いったいどうやって手に入れてんすか?高いんでしょ」

「そりゃ、おれはトレジャーハンターだからな。遺跡から手に入れることもあれば、手に入れた秘宝と物々交換したり、財宝を売った金で買ったりとか、いろいろだ」

「そんだけ集めてどうする気なんじゃお前」

「ああ?コレクションすることに価値があるんだろ。おれの冒険者生活っていったらインキュバス店に行くかエロ装備集めの冒険をするかだからな」


 誇らしげに言い張って見せる仲間に、リーバルたちは深く長いため息を吐いた。馬鹿なのは知っている仲間だが、ここまでだとは――目がそう物語っていた。

 

「セットさんの冒険者生活ってそれでいいんすか?」

「いやいや、冒険者なんてこんなもんだろ。そりゃ昔はもっとデカい夢があったりしたけどな」

「何、夢って。どうせ獣人勇者とセックスしたいとかそんなんでしょ」

「惜しいな。おれは勇者とセックスしたいわけじゃない。いいか?勇者になってだな……」

「言わんでいい。勇者志望の青少年がインキュバス店狂いの中年になるとは悲劇的だのう」

「うっせ!うっせ!こうなったら今日はイメージプレイ有りの店行くぞ!内容は『新米冒険者のおれを導いてくれるぶっきらぼうだけど逞しいオスケモ戦士だがエロ装備をはいているうちに興奮してしまい……!?』だ!」


 またアホなことを言い出しなたと全員がげんなりした表情を浮かべるが止めはしない。こと、インキュバス店絡みになるとこの男が行動的で直情的になると良く知っているのだ。

 それにインキュバス店へ行きたいという点はみな同じだ。腹が膨れたら次は性欲を解消したくなる。どうせ、コスへ土産を渡したら夜の街へ繰り出すつもりでいたのだ。


「イメージプレイかぁ。だったらお芝居上手そうなボーイがいる店じゃないとね」

「そーいうのって実際に行ってみないと分からないんじゃないすか?」

「まあ、そうだけどよ。最悪おれのエロ装備をノリノリで着てくれるならそれでいい。最悪本番無しでもいい」

「衣装持ち込みアリというだけなら店はすぐにでも見つかりそうだが、ふむ……」


 コスは何度か髭を撫でつけた後、懐から一枚のチラシを取り出した。けばけばしい色と猥褻な惹句が並んだ紙は一目でインキュバス店の広告であると分かるものだ。

 ただ、インキュバス店の売りであるはずの肉欲をそそる男の裸体が写っていなかった。代わりに描かれているのは身体を覆う部位が少なすぎる鎧やきわどい下着。ちょうどセットが手にしているエロ装備のような。

 

「なんだこれ、インキュバス店?コスプレ専門店か?」

「少し違うな。儂の友人が始めた店でな、セットにちょうどいい店だと思ったんでチラシを貰ってきてやった」

「とするとエロ装備プレイ専門店?」

「それも違う。良いか、この店は――」


 いつの間にやらセットたちだけではなく、周囲のテーブルの冒険者たちもコスに注目していた。舞台上の役者のように言葉を溜めて、真っ赤なエロ装備を指さして、コスは高らかに告げる。

 

「防具屋の店主になり『この高価な防具が欲しかったらエロ装備を着てエッチな目に合って貰おうか』プレイが素人冒険者と楽しめる店じゃ!」


***


 食事と酒をすませて、ついでにエロ装備の準備も済ませるとすっかり夜。インキュバス店に繰り出すにはちょうど良い時間になっていた。


 その店は一見するとごく普通の武具屋に見えた。けばけばしい外装をしておらず、店の看板も<<武具屋 シーロット>>と怪しい部分が見つからない。インキュバス店のど真ん中に立っていること、店の前に客引きが立っていることを除けば何も知らない冒険者が迷い込んでしまいそうだった。

 

 セットたちも案内をされていなければスルーしてしまいそうなところだが、様子を見てみると表と裏の入り口から何人もの冒険者が出入りしているあたり流行っている店なのかもしれない。

 

「お、コスじゃねえか!後ろにいるのがお前のダチの冒険者どもか?」

「うむ。ちょうどエロ装備でプレイしたいとぬかすんでな。連れてきてやった」


 内部へ足を踏み入れてみると、一般的なインキュバス店の受付といった内装だった。いかにも職人らしい恰好をしたドワーフが受付をしているが、他はソファやテーブルが並んでいるだけ。ゼットたちと同じく客であろう男どもがちらちらと盗み見て来ていた。

 

 エロ装備でプレイが楽しめるというのに、どこにもそれらしいものが見つからない。どうしたことだと問う前に、受付のドワーフが案内してくれた。

 

「アンタら、この店は初めてだろ?説明させてもらうがいいかい?」

「は~い。よろしくお願いします!僕たち、コスから全然説明受けてないんだよね」

「この店のシステムはちょいと複雑だからな。ウチは基本的に場の提供と仲介をするだけで、あとは売り手と買い手で楽しんでもらうって寸法だ」


 インキュバスボーイとプレイできるわけではないのかと思ったが、卵を産むのを眺めるショーやマジカルホールを使ってしごくだけでもインキュバス店を名乗れる世の中だ。この程度は珍しくもない。

 形としては金に困った冒険者が上半身裸で話してお金を貰ったり、魔法の鏡越しに生着替えして金を貰うあの形式に近いのだろうとセットは判断する。

 

「えーと、買い手ってのがおれらでいいんだよな?売り手が身体を売る連中で」

「逆だ、売り手がアンタらだよ。ここはエロ装備をタダで手に入れる代わりに身体を提供する店。んで、エロ装備を提供すんのがアンタらだからな」

「僕らはこの店で本物の店主になるって事かな。お店は貸して貰えるけど、商品の準備も交渉も自分たちでやる」

「そうゆうこったな。ちなみに売れる装備が無いってヤツはウチが提携してる武具屋から買ってもいいぞ。特別価格だ」


 良い商売をしている。どうせその武具屋からも仲介料を得ているに違いないのだ。誰も損はしていのだから腹を立てることでもないし、自分でエロ装備を手に入れられずとも売り手になれるのならば良い発想なのだろう。セットたちのような熟練の冒険者には関係のない話、だが。


「ちなみに、エロ装備はいったんこっちで査定させて貰うぜ。紛いモンを売りつけられたこっちの信用に関わるんでな」

「実際に売りつける時は返して貰えるの?」

「そりゃ、アンタらも試着させるなりして楽しみたいだろ?あと、どんなエロ装備を持ち込んでるからは名簿化して買い手に見せるからな」

「んーと、そうすると名簿を見て買い手?の人はどうするか決めるんすか?」

「そういうこった。後衛職がビキニアーマーなんか欲しがらねえだろ?買い手側は欲しい商品を持ってる売り手を選ぶわけだな」


 つまりエロ装備の質と数を揃えた売り手ほど選ばれやすいわけだ。エロ装備に執念を燃やし、時間をかけてきた蒐集家たちが実際に装備を着させてセックスできる。男たちの夢を現実にしたような場所ではないか。

 セットは背負っている袋を優しく撫でた。自分の背中では隠せないまでに膨らんだエロ装備たちが、これから実際に着られて、貰われていく。想像するとちんぽと胸に熱いものがこみあげてくる。

 

「他、暴力プレイは無しな、破ったら罰金。ケツ叩く程度はオーケー。客がどうしても無理ってなったらその時点で中断。装備は渡さないし、あっちから罰金支払わせるからそこは安心してくれ」

「暴力的じゃなっかたらどんなプレイでもオッケーなの?」

「あっちも了承してるし契約書にもサインしてる。何をしても装備が欲しいってぐらい追い詰められてる連中だし大体はオッケーだぜ。ただ、店は汚しすぎるなよ」


 他、受付に細かいルールの説明をされた後にセットたちは持ち込みのエロ装備を手渡した。受付の説明によればよほど時間帯や持ち込んだ装備が悪くない限りすぐに相手が見つかるし、待つのが辛い場合は一度退店し後日時間を合わせてプレイも可能とのことだった。

 

 外出しても念話で呼び出してくれると聞いたがセットは店内のソファに腰掛けて待つことにした。

 自分たちの持ち込んだ装備品はどれも性能・エロさ共に自信があった。求める相手はすぐに見つかるだろうと確信していた。

 セットに付き合ったからか、仲間たちも店内で待つことにしたようだ。

 

「お前らもエロ装備持ってたのかよ。あんな興味無さそうな顔してたくせに」

「贈り物に選ぶほど馬鹿じゃないってだけで、嗜みとしていくつかコレクションしてるよ。冒険者として当然だよね」

「儂はビキニアーマー程度なら自作できるからな。以前試作したものを持ってきた。リーバルはよく持っとったな。まだ駆け出しのお前さんじゃ手に入れるのは大変だったじゃろ」

「え、ええーと……おれは持ってないんすけど、その」


 リーバルはもごもごと言葉を濁したが、セットは追及もせずに受付を見つめていた。

 買い手は必ず現れるだろうが、それが自分の求める肉体の持ち主とは限らないのだ。獣人希望とは伝えたが、確実に叶うわけではないらしい。ヤる相手としてエロいのはもちろんだが、自分の大事なコレクションを渡すのだ。大切に扱ってくれる雄が良い。

 

「セットはエロ装備どれくらい持ってきたの?僕は2~3個だけど」

「コレクションなら全部持ってきた。たぶん、エロ装備専門の武具屋を開けるぐらいの量はあるな」

「お前、そんなに持ち込んでどうするつもりじゃ。装備が売れても体力が追い付かんじゃろ」

「ヤる相手を増やしたいわけじゃない。どうせなら、おれのコレクションの中で一番似合うやつを渡したいだろ。エロ装備はおれの大事な息子も同然なんだ」


 エロ装備を集めるために、どれだけの苦労をしただろうか。迷宮の深部へと潜り、エロ装備を落とす名前有りの怪物を討伐すべく、何十日も張り込んだ。オークションにエロ装備が出品された時は財産の大半を継ぎこんだ。手に入れた後も愛でる時以外は大切に保管し、手入れも欠かさなかった。

 

 何故、こんなにもエロ装備を愛おしむのかと問われれば夢と浪漫があるからだとしか言えない。魔王を倒すような壮大な夢ではないが、星のように輝く冒険者にとっては軽蔑されるような夢であろうが、セットにとってはこれが冒険者であり続ける理由だ。

 

「随分と変っちまったよなぁ」


 誰に聞かせるでもなく呟いた。今の自分に後悔なんかない。むしろ充足している。インキュバス街の妖しい灯り、男の嬌声。たまに味わう冒険のスリル。ついでに仲間たちとバカ騒ぎをして。何の不満も無いはずだ。

 

 それでも思い出してしまうのは、あのまぶしい光だ。今朝見つけた、あの年若い冒険者たちの瞳。きらきらしていて、未来だけを見つめていて、自分の濁った瞳とは違うものだ。あの輝きを思い出すと何故かどうしようもなく寂しくなって――

 

「待たせたな!えー、番号札28番のお客さん!買い手が見つかったぜ!」


 その時、受付の声が自分の番号を呼んだ。

 胸にかかる寂寥感を忘れて、セットはドワーフのもとへと駆け寄った。果たして自分の求めるような獣人なのか、できれば乳と尻は膨らんで、自分のエロ装備が良く映える奴がいいと期待を膨らませて。

 

「良かったなぁ、お客さん。希望通りの獣人の若いのが揃ってんぞ」

「マジか!んで、体型は?種族は?」

「へっへっへ。お客さんはツイてんなぁ。ちょうどパーティで買い手に来てるのがいてよ、しかも全員獣人。つまり、だ」


 受付は4枚の写真と、詳細なプロフィールが書かれた名簿を差し出した。種族、体型、どこまで過激なプレイが可能か。希望する装備、性癖や経験人数、好むプレイまで事細かに。

 

「お客さんが希望すりゃ4人同時に相手できるぞ!いやぁ、パーティまるごと食えるなんて羨ましいなぁ!」

「あ、あぁ……」


 受付の言葉すらロクに耳に入らずに、セットは4枚の写真を見つめていた。まさしく自分の希望通りの獣人で、どれも男らしい顔つきで実に自分好みだ。しかし、セットが食い入るように写真を見つめるのはこの男たちに見覚えがあったからだ。

 

『マスター!とびっきり美味しい弁当用意してよ!今日ははじめてのクエストに行くんだ!』


 仏頂面で写真に写るこの青年は、初めての冒険に旅立とうとしていたあの虎の冒険者だった。

 

 ***

 

「眼福眼福。良いケツしてんなー、お前ら!」


 これでもかとばかりに乳や尻を膨らませた雄たちを前にして、セットは口角を吊り上げた。インキュバスボーイの見てくれと触り心地を重視した、いわば高級なレストランの肉とは対照的な、冒険者たちの実践の為に鍛えた野趣あふれる筋肉の塊たちを前に舌なめずりをする。

 

「ジロジロ見てんじゃねえよ、この変態野郎が!」

「ビスコ、そんな事言ったら失礼だよ。おれたちは契約の上でセ、セックスをするんだから」

「トルタ、おれやっぱりやりたくない……」

「今更怖気づくなよフィナンシェ、おれだって面倒くさいんだ」


 セットは目を細めて年若い冒険者たちを鑑賞した。受付に通されたのは武器や防具が壁に飾られて、試着室までも用意されている本物の武具屋と遜色ないプレイルームだった。

 通常のインキュバス店にはあるはずのマットやベッド、風呂の類は無いが『武具屋にそんなモンあったら不自然だろ!』と怒鳴られてしまった。まあ、セットとしてもイメージプレイはどっぷり没入して楽しむタイプなので困らない。

 

「いやーいいなぁお前ら。歳はいくつ?彼女とかいる?

「そそ、そんなこと聞いてどうするつもりだ!渡したプロフィールに書いてあんだろ!」

「いやいや、こういうのは本人の口から聞くのが大事なんだよ。てことで獅子のきみのお名前と経験人数をどうぞ」

「えっ!?お、おれですか?ガトー・バスク!18歳で、セセセ、セックスは未経験です!」

「ガトー、素直に答えたら駄目だよ!」

「クソ野郎!おれの仲間に変なこと聞くんじゃねえよ!」


 実に素直で可愛いし、獅子を静止しようと慌てる白熊の青年も見ていて微笑ましい。ビスコと呼ばれた虎が立ちはだかるようにセットを睨み、そんな様子をトルタと呼ばれた鷹人が呆れた様子で見つめている。なんとなくだが、このパーティの普段の関係も理解できた気がした。

 プロのインキュバスボーイではなく、素人を食えるのだから相手について良く理解するのも楽しむためには大事だ。

 

 とはいえ、いつまでもじゃれあっているわけにもいかない。今の自分は武具屋の主人であり、彼らは装備の為にやむなく身体を差し出す困窮した冒険者――という設定なのだ。

 

「さて、兄ちゃんたちはおれの店にどんな用事なんだぁ?ウチの店は駆け出しの坊やにくれてやれるような安物は扱ってねえんだよ」

「ぐっ!おれたちはガキなんかじゃねえ!ちゃんと、親父たちに一人前だって認められて村を出たんだからな!」


 なかなか堂に入った芝居だと思ったが、鼻息を荒くしているし素かもしれない。こういう直情的な性格もなかなかどうして好ましい。

 

「でもなあ、ずいぶんとボロっちい装備をしてるじゃねえか。なんだ?装備を買い替える金も無いのか?」

「こ、これは今日のクエストで失敗したんです」

「おれたち、簡単なクエストだと思って油断したら、ぼろぼろにされて」


 悔しそうに牙を鳴らしながら、ガトーは背負っていた盾を差し出した。銅板を重ねて作った安物の盾は見事に穴が空き、へしゃげてしまっている。その壊れ方から角突きの魔物の突進を喰らったのだろうな、とセットは判断する。

 よくよく見ると獅子が纏っている鎧にも胸のあたりにへこみができている他、肩当の部分が削れてしまっている。盾も鎧も使い物にならないだろう。

 

 獅子だけではなく、他の連中の装備もぼろぼろだった。格闘家らしい虎の青年は革の胸当てが無残に千切れ、胴着もあちこちが破けて毛皮をのぞかせていた。太ももや尻がちらちら見えるのが恥ずかしいのか、手で必死に隠している。

 

 癒し手らしい熊の青年の装備もひどいものだ。こちらは引き裂かれたのではなく粘液でもぶちまけられたのか、むちむちな太ももを覆うタイツが溶けて下着が丸見えになっていた。

 

 鷹の青年は逆に胸元が露わになって、ふわふわな羽毛と雄っぱいをローブからはみ出せている。組んでいる腕の上に乗っかるような豊満な雄胸が少しも恥ずかしくもないのか、冷然とセットを睨んでいた。

 

「ふーむ、確かにボロボロになってるなぁ。恥ずかしくないのか?買い替えりゃいいのに」

「ぐっ!それができたらとっくにやってる!」

「おれたち、装備を整えためにほとんどのお金を使ったんだ。新しいものを一式買い替えるなんてできなくって」

「ふーん、それでウチの店の装備がタダでもらえるって聞いてやってきたわけか」


 よくある話だ。冒険者になると意気込んだ若者がすぐに装備を駄目にして、金の備えも何もないものだから買い換えられず、装備が無いからクエストも受けられず、どうにもならずに詰んでしまう。まあ、探そうと思えば仕事なんていくらでもある。ドブさらいだの薬草摘みだのチラシ貼りだの給仕だの。仕事にこだわらないならインキュバスボーイでもすればいい。

 

 わざわざエロ装備のために身体を差し出すなんてアホだと思うが、そこはあの受付に言いくるめられたのだろう。冒険者ならば汚い仕事をして食いつなぐのも当たり前、同情はしないとセットは虎の胴着に空いた穴へと指を突っ込んだ。

 

「わに゛ゃっ!?なっ!?何しやがるうぅ!?」

「うーん、これは修理も難しそうだなー、買い替えるしかないだろうなぁ」

「だ、だから新しい装備よこせって、あっ」


 セットよりも頭二つはでかい虎の男は、胴着に突っ込んだ指で太ももをくすぐられ可愛らしい悲鳴を上げた。セット手を抑え込もうとしてはいるがなんともか弱い力であり、本気で止める気はないようだ。

 尻尾が毛を逆立てている様子から嫌悪感を感じているのは間違いないので、逆らってはいけないと必死に堪えているのだろう。その様子があまりにもそそるので、セットの指先は続いて尻を鷲掴みにする。

 

「ん゛い゛ぃ!?てめ、何でケツッ!揉むな、あああっ!」

「おれのエロ装備をちゃんとはけるかケツと乳のチェックをしないとだからな。うん、ちんぽを咥えこむのにちょうど良いデカケツしてんな」


 虎を辱める為の言葉だが、嘘偽りなく虎の尻は立派なものだった。鍛え上げているおかげか正面からでもケツ肉を確認できるまでに膨れ上がり、そのくせ少しも垂れ下がっていないのだ。

 強めに指を食い込ませてみるが平然と跳ね返し、手のひらの中でみっちり詰まった肉の弾力を感じとれる。インキュバス店で相手にするプロのデカケツと比べると若干小ぶりに感じるが、これは無駄な肉が付かず締まっているのだと評するべきだろう。


「ほい、ごちそうさん。なかなか気に入ったぜ、坊主のケツ」

「ちく、しょうぅ……!後で、覚えてやがれぇ」


 セットは肉がみっちりしたケツをさんざん揉み、毛皮を指先でかき回した後にようやく手を離す。虎は牙を剥き出しにしながら睨みつけてくるが、そんな顔をすれば更に嗜虐心を刺激するのだと気づいていないのだろう。

 

 いいだろう、次はどうやって虐めてやろうかと考えていると獅子の戦士が虎との間に立ちふさがった。虎よりも理性的で、しかし明確な敵意の感じる瞳でこちらを見つめている。

 

「店主殿、まずはおれがお相手を務めます」

「ほー、そりゃまたどうして?虐められんのが好きなのか?」

「いえ、おれはパーティの盾ですから。ビスコたちに狼藉を働くのならば、おれを倒してからにしてください」


 尻尾を股の間にくぐらせて、目の端に涙を浮かべて。虚勢を張っているのがみえみえなのだが、その心意気にはセットの心を動かすものがあった。ベテランでも手ごわそうな魔物相手にはケツをまくって逃げる盾持ちがいるのに、この駆け出しの戦士は仲間の代わりに辱められようとしているのだ。

 

 虎と比べると筋肉以外にも脂肪が付いていてぶ厚いが、太っているという感じはしない。砂色の良い毛並みと豪奢に生えそろったたてがみは品の良さを感じさせる。なんとも美味そうな若獅子を食ってやりたいところだが、後ろで震えている白熊と冷めた面の鷹が視界に入ってしまった。せっかく4人いるのだ。纏めて楽しまなくては無粋というものではないか。

 

「んー、じゃあ全員まとめて仕立てしてみようか。全部脱いでそこ立ってくれよ」

「なっ!ぜ、全裸になれと言うのですか!」

「当たり前だろ?ここは武具屋なんだからよ。お前らの身体に合わせた防具を見繕ってやるから脱げってんだよ」

「で、でも全部脱ぐ必要は無いんじゃ」

「鎧の採寸もやった事ねえのかよ。オーダメイドの鎧ならな、ちんぽが鎧で傷つかないようにキッチリ採寸するもんなんだぜ?」

「そ、そんな……確かにおれたちは、オーダメイドの鎧なんて作ったことはありませんが……」


 全くのデマカセなのだが、獅子は反論できずにうつむいた。魔法の無い世界ならいざ知らす、自前の鎧で柔肌を傷つけないようにする技術などいくらでもある。そもそも鎧の採寸をするのにわざわざ4人並べてする必要もない。もっと言えば本物の武具屋ではなくプレイでしかないのだが、本当に信じ込んでいる様子が面白いのでそのまま続けることにする。

 

「でも、重鎧を着るのはおれだけです。他のみんなは脱がなくても――」

「魔法使いのローブだって身体に合わせて作るのがウチ流なんだよ。嫌なら他の店な安物使ってなガキども」

「くっ……!卑怯だぞ!」


 ビスコと呼ばれていた虎は悔しそうに歯ぎしりをしていたが、抵抗が無駄だと分かったのか躊躇いがちに胴着を脱ぎ始めた。すでにぼろぼろで肌の大半が見えていたが、それでも自ら帯をほどき、脱ぎ降ろしていく姿はいやらしく性欲をそそる。肌が露わになるにつれ、汗の匂いがきつくなっていく気がした。

 

「ビ、ビスコぉ」

「フィナンシェ、ガトー。おれたちもさっさと脱ぐぞ。躊躇うだけ時間の無駄だ」

「ううぅ、やるしかないんだよね……」


 鳥人に促されて熊と獅子も装備を脱ぎ捨て始めた。金属製の鎧から留め金を外すとガチンと音を鳴らして床に落ち、汗で蒸れた下穿きだけになる。

 熊や鷹が纏うローブは脱ぎ捨てるのも楽なのか、戦士や格闘家と比べて柔らかそうな肉が顔を出した。

 

 やはり最後の一線を超えるのは抵抗があるのか、何の装飾もないダサい下穿きだけを残したまま固まってしまった。

 

「手が止まってんぞー。ケツを見せないストリップなんかあるかよ。さっさと脱げ」

「~~~っ!うるせえ!すぐ脱いでやるから、黙ってろ!」


 すかさずセットが挑発すると、虎は顔を真っ赤にしながら吠えてくれた。熟練の情夫とは違って初心で粗暴で色香が無い。これが素人を買った時の魅力であるとセットは舌鼓を打った。

 

 虎はしばらくまごついていたが、やがて覚悟を決めたように目をつぶると、一気に下着を脱ぎ降ろし、店の隅へと放り投げた。

 

「お、おらっ!どうだ!これが見たかったんだろ変態!好きに見やがれ!」


 こんな辱めどうということもないと、男らしく堂々と仁王立ちになったままビスコはちんぽを曝け出した。

 

 若き格闘家の肉体を改めて観察してみると、筋肉の鎧がたっぷりと実った実に美味そうな肉体をしていた。よくもまあ、この極太の筋肉が薄っぺらい胴着を引きちぎらなかったと感心するほどである。特に、胸板のぶ厚さはすさまじく、セットを睨むように突き出ている。

 

「良い雄っぱいしてるなあ坊主。ちゃんと鍛えてるじゃねえか」

「そ、そうだろ!おれは村で一番強かったんだぞ!殴り合いならどんなヤツにだって負けねえぜ!」


 少し褒めそやしただけで顔をにやけさせる程度には筋肉が自慢のようだが、それも当然に思えるほどに隆々と筋肉を実らせている。魔物を殴り、蹴り飛ばす四肢はヒト種の数倍はあろうかという太さで、剛腕を振るえば岩だってたやすく砕けるだろう。尻肉だって前から肉が確認できる豊かさで、戦いの時に弾む乳や尻を想像するだけで勃起しそうだった。

 

 さらに、股間にぶらさっているちんぽだって体躯に見合った大物だ。童貞であることが確実のズル剥けでピンク色のちんぽは、勃起していないというのにセットの勃起時を上回っている。金玉だってでっぷりと膨らんでおり、オスとしての優秀さをうかがわせる。

 

「うん、ちんぽ立派だな。こいつぁ可愛がってやるのが楽しみだ……オイ、仲間が脱いでんだからテメェらも脱げよ。これ以上待たせるなら無理やり脱がすぞ」

「は、はいっ!分かり、ました」


 仲間が全裸になって覚悟を決めたのか、残りの三人も大人しく下着を脱ぎ始めた。三者三様。虎とも全く違う体型とちんぽをした冒険者の肉体が、セットの前と並べられる。

 じゅるりと唇を唾液で湿らせて、セットは4人に並んで立つように命じた。お前らの全てを曝け出せと、仁王立ちでちんぽを露出させる。

 

「ほうほう、これはこれは。戦士殿の槍は随分とお粗末だな。防具だけじゃなく新しい槍も買ってった方がいいぜ?」

「い、言わないでください!自分でも、気にしてるんです!」


 なじられて背ける顔は男らしいがほんの少しのあどけなさが混ざる。ちょうど少年から大人の男へと変容する寸前にしかない青臭さがあった。

 しかし、身体の方は既に立派な男のものに成熟していた。鋭い爪の生えたつま先から視線を登らせるとパンパンにはったふくらはぎが見える。乾いた荒野に紛れ込む為の茶褐色の毛皮は汗のせいで肉体に張り付き、人並外れた筋肉を引き立てていた。ビスコと比較すると脂肪が付いているが肥えているわけではない。むしろ、脂肪と筋肉を混ぜ合わせた結果より頑健な鎧が形成されている。豪快な大胸筋は空気も詰め込んでいるのかと疑いたくなる豊満さだ。

 

 どこも立派な雄の肉体。ただ、股間だけは幼児のそれかと思いそうな粗末なちんぽがぶら下がっていた。すっぽりと皮で覆われて、カリ首があるかさえ分からない小指サイズのちんぽが股間で情けなく震えていた。

 

「こりゃ童貞だろお前。突っ込んでも女を孕ませられそうにねえしな」

「ふ、ぐうぅ……」

「ま、おれとしちゃ装備を仕立てるのに楽だしいいんだけどな。それに、これからケツを犯されるんだからちんぽがデカかろうと関係ねえしな」


 これからお前たちのケツを犯すのだ、なんて事の無いように言ってのけた後にセットは僧侶と魔法使いの二名に目を向けた。先に二人が脱いで安心したのかもともと脱ぐことに抵抗が無いのか、既に下着は脱ぎ降ろされて全身を向けている。


「ほー、お二人さんも良いじゃないか。筋肉むちむちって具合じゃないが、そういう身体も好きだぜおれぁ」

「それは光栄だ。好きなだけ見て構わないからサービスを頼む」

「お、おれの身体とか見てもつまらないと思うんだけど」


 焼き菓子のような茶色い毛皮をした熊と、黒と白の羽毛で彩られた鷹の雄。二人の肉体は実に対照的だった。

 フィナンシェと呼ばれた熊の身体はどこもかしこも肉がこってりと塗りたくられていた。それも、ビスコやガトーのような筋肉ではなく凹凸の無い丸みを帯びた脂肪である。

 

 乳も尻も桁外れにでかいが、何よりも目を引くのはでっぷりした太鼓腹である。ローブで普段は覆われているのだろうが、全裸になるとその肉感を隠せない。呼吸をするたびにぶるりと波打っては触れずともその柔らかさを見せつける。それでも筋肉が付いているおかげか、醜く垂れたりはせずに前向かって突き出していた。あまりにもでかすぎるせいで自分ではちんぽを確認できそうにないが、皮が半分剥けた平均的サイズのちんぽをしていた。

 

「んで、トルタだっけ?お前はマンコ付きかぁ。これはこれでいいよなぁ」

「おれの股間に付いているのはマンコではなく総排泄孔だ。だが、マンコと呼びたいならそれでも構わない」


 いやらしくなじられても平然としている鷹は、熊とは違って無駄な肉が削がれた身体をしていた。

 鳥人としての性質なのか、冒険者としての筋肉はしっかりついてはいるが、脂肪というものがロクについていない。胸や太ももは虎に負けないぐらい立派に鍛えられているのに、腰がくびれてみえるほどに細いのだ。正確に言うならばセットの腰よりよほど太いのだが、突き出た下半身や胸板との対比で腰が細く見えるのだ。

 

 これも鳥人の性質なのか、トルタは総排泄孔と呼ばれる性器を見られても表情を崩さず平然としていた。

 

「さて、どいつから防具を仕立てて欲しい?どんな防具がいいか、希望も聞いてやるぜ。ケツが丸出しになってるのがいいか?それとも乳首が飾り立てられてるのがいいか?一応全部隠れちゃいるが、身体に張り付いてケツの穴の形まで分かるようなのもあるぜ?」

「ぼ、防御力を優先してお願いします。あまり露出の多いのは」

「まあそのちんぽじゃなあ。粗チンだってのがバレたら困るもんな」

「違います!おれは、このパーティの盾だから、ちゃんとしたものを」


 あーはいはい、と適当に流してからセットは近くにあったチェストを探り始めた。受付によるとプレイルーム内に好きに防具を飾ってもいいそうだが、どんなモノを着せられるか分からない方が怖がってくれるだろうとチェストの中にしまっておいた。

 そしてセットが取り出したのは、昼間コスに贈ろうとしたあの紅い下着――猛牛のビキニと呼ばれる、卑猥な布切れである。

 

「そ、それは……もしかして、おれにそれを着せる気なんですか?」

「ん?何か不満でもあるのか?コイツを売り払えばお前らの装備全部買っても釣りがくるぞ」

「値段の話ではなく、おれは戦士なんです。そんな布切れなんかっ!」

「エンチャントのおかげでそこらの鎧よりよっぽどタフになれるぜ?しかも文字通り布きれ一枚だから軽いってオマケ付きだ」

 

 性能について説明すると、あからさまに嫌がっていた獅子の顔に興味の光が灯った。やはり前衛職たるもの防具として優秀だと分かれば関心を惹かれるものなのだろうか、と新たな知見を得つつセットは無理やりビキニを押し付けた。

 獅子はそれでも渋ってはいたが、躊躇いがちにビキニを足へ通し始めた。一刻も早く粗末なちんぽを隠したいというのもあったのかもしれない。

 

 そのビキニは明らかに小さく、獅子の屈強な下半身では到底はけそうにない代物だったが、ふくらはぎを通過し、逞しすぎる太ももですらも千切れることなく俎上していく。

 

 やがて、ガトーのでかすぎる尻肉と情けないちんぽへとビキニが張り付いた。きわどすぎる横紐と布面積のおかげで、下半身の9割が丸出しになってはいるが。

 

「ん、くっ!はき、ましたぁ……」

「おっ、やっぱり赤いビキニが似合うなーお客さん。サイズはちょうどいいだろ?」

「そうですね。履き心地は悪くないで――んっ❤」


 セットの言葉に答えようとしたその時、獅子の下半身に淡い痺れが走った。痛みではなく、思わず鼻にかかったような喘ぎ声を出してしまう刺激が。

 それは獅子の下半身へと食い込むビキニによるものだ。足を通す時は自在に伸縮をしてみせたビキニが、今度はちんぽと肛門へと緩やかに食い込みはじめたのだ。

 

「ん゛あっ❤な、なにこれぇ❤❤」

「ガトー?どうしたの?もしかして、痛いの?」

「違うぅ❤❤痛くはないけど、くうぅ❤」


 重たげな尻肉が揺すられて、尻尾が耐えかねるように踊り出した。痛みなど微塵もない。むしろ今まで履いたどんな下着すら及ばない履き心地の良さなのだが、気持ちが良すぎる。

 ちんぽを包む布地と、肛門へ食い込む紐同然の布地はガトーに苦痛を与えない力で締め付けてくる。しかも一定の力ではなく徐々に力を強めていくかと思えばふっと緩んで息抜きをさせる。その直後に肛門の形が歪むほどに食い込んでくる。それはまるで意思を持って獅子を愛撫するかのごとく。

 

 いつの間にか股間を覆う布地には勃起によって膨らみ――といっても、元のサイズに見合った笑えてしまうような――ができていた。

 

「ガ、ガトー!大丈夫!?」

「だい、じょうぶっ❤❤だかりゃ、あっ❤見ない、でえぇ❤❤❤」

「絶対大丈夫じゃねえだろ!クソッ!ガトーに何しやがったエロ親父!」

「何って、こいつが履いてるのはエロ装備なんだぜ?しかも魔力付与されてんだ。エロいイベントが起きるように装備者をいじるなんて当然だろ」


 駆け出しの冒険者ならば知らずとも無理のないことだが、エロ装備とはただ単に露出の多い装備品というわけではない。防御としても実用的なのは当然として、装備者にエロイベントが起きるように魔力が付与されているのだ。

 その方法は周囲の雄を興奮させてる淫乱魔法をかけるものであったり、エロ装備以外の衣服が弾け飛びやすくなったり、運をコントロールして肉体接触が起きやすくしたりとさまざま。

 

 今まさに獅子を蝕んでいるのは極めて単純な快楽強化魔術と下着の蠕動による愛撫である。ちんぽと肛門を刺激して痴態を晒させる。男を誘っているのだと勘違いされて自然とエロイベントが発生する――というものなのだが、童貞の実直な若者には刺激が強すぎたようでついには膝をついてしまった。

 

「ううぅあああっ❤❤こ、これ止めてええぇ❤❤❤」

「これは興味深い魔術だな。装備者の体格を把握して、適度に快楽を与えている」

「解説してる場合じゃねえだろ!オイッ!さっさとこれ脱がせよ!ガトーが苦しんでんだろ!」

「苦しんではないから平気だって。あと、エロイベント用の魔術は戦闘が始まったら自動で止まるんで安心していいぞ」


 獅子は止めてとわめいているが、鼻の穴は膨らみ切って舌も盛大にはみ出してしまっている。は、は、とせわしなく漏れ出でる吐息は明らかな興奮のしるしだ。指先は股間や肛門の上からビキニをなぞり上げるばかりで脱ごうともしなかった。

 むしろ、期待を込めた瞳で赤い布切れを見つめていた。熱をもたない猥褻で低俗な衣装に向けるその視線は媚びを孕んでいた。

 

「ん、気に入ってくれたみたいで嬉しいぜ。おれぁ他の奴の装備を見繕ってるからよ、ケツ穴いじりたいなら勝手にやってていいぞ」

「そ、そんなふしだらなこと、誰がぁ❤んんぅうぅ❤❤」


 下品にくねる腰を嘲笑ってから、セットは他の三人へと向き合った。獅子の痴態を見て熊は明らかな怯えを見せて、鷹は装備に込められた魔術に対して興味を示している。そして、虎はといえば立派なちんぽを硬くし始めていた。

 馬鹿みたいに開いた口から唾液がツーッと垂れていることに果たして気付いているのだろうか。

 

「獅子の兄ちゃんに負けず劣らず良い顔すんなぁ。スケベな虎の兄ちゃんにはとびきりエロい装備を見繕ってやろう」

「だっ!誰がスケベだ!」

「ちんぽガチガチにして言われてもなぁ。お仲間のエロい姿見てヤりたくなってきたか?それともこんな目に合いたいなって羨ましくなったか?」


 くつくつ笑われてようやく気付いたのか、虎は勃起ちんぽを慌てて手で隠した。巨根が幸い――いや災いしてか――隠し切れないで亀頭や金玉が見えてしまっている。

 やはり立派なちんぽだ。獅子のような可愛らしいちんぽを虐めてやるのも良いが、こうも雄々しい巨根を見ると泣いて精液を流すところ見たくなってしまう。自分だけではなく、他の男にも。

 

 となればちんぽを抑えつけるような下着ではだめだ。紐パンでもいいが、デカすぎるちんぽでは勃起した際にはみ出る危険がある。プレイするだけならいいが、エロ装備とは外でも着るものだ。露出魔として憲兵に捕まらないぎりぎりを攻めないといけない。

 加えて条件を付けると、獅子とは被らないデザインが良い。つまり赤色も避けたいし、きわどいタイプのビキニも良くない。せっかくパーティでエロ装備を身に着けるとなれば、並んだ時に映えるようにコーディネートしたい。

 

「うむむ……これは悩むな」


 自分の装備を考える時ですらこうも真剣になりはしない。目の前の冒険者たちは最高にエロい肉を備えたマネキンであり、自分の考えうる限りの最低で下品な装備を見繕ってやらねばならない。

 となれば、一度の試着では駄目だ。自分のコレクションを全て着させるつもりでこの雄たちを辱めなければなるまい。

 

 よし、と頷いたセットはチェストの中から新たに三着のエロ装備を取り出した。下品なショーをさせるつもりで服を誂えてやるぞと決意して。

 

「んじゃ、三人はこれを着てくれ。他にもいくつかあるけど順に試していってもらうぞ」

「何着も着させる気かよ。後で覚えてやがれよ……クソ」

「でも、何着も着させられるならできるだけまともなのを選べるかもしれないし」

「それに、今回の目的は良い装備を手に入れるものだ。何度も試着できるのは良いことではないか?」

「何でお前らはそう前向きなんだよ。ガトーみたくエロい目に合わせられるかもしんねえってのによ」


 ブツブツと愚痴を吐きながらも虎はエロ装備を身に着けていった。同じく後衛の二人もいやらしい肢体をいやらしい装備で飾り立てる。

 どれもまともな衣服ではなく、局部を辛うじて飾り立てる程度のものだが、三人は獅子という前例を見ていたせいで麻痺したのか躊躇いもなく足を通す。

 

 悲鳴が上がったのは、装備を終えた自分を鏡で確かめた時だった。

 

「あ、あのっ!これって下着じゃなくてただの布なんじゃ!絶対服じゃないよこれ!」

「失礼な奴だな。それはれっきとした東方の下着でフンドシってやつだ。恥ずかしがっちゃ東方人に失礼だぞ」

「えええぇ、ほ、本当にこんな恥ずかしい格好をしてるの、あっちの人って」


 僧侶の熊へと与えられたのは東方由来の下着、褌とよばれる装備である。あちらでは平民から将軍の位までみなこの下着を身に着ける一般的なものだが、フィナンシェは恥ずかしくてたまらないと尻尾をぴこぴこ揺らす。

 そのデザインはこちらの下着とは違い、一枚の長い布を下半身へと締め付けるものだ。腰をぐるりと、ちんぽを包んで、尻の谷間へと食い込ませて、締め上げる。露出具合でいえばビキニと大差が無い上に、下着とは思えないデザインがより羞恥心を煽る。


「やっぱ似合うな。ガッチリ鍛えてるのもいいが、肉饅頭みてぇなデブのが、男らしいエロ装備が映えるんだよ」

「あんまり、お腹のこと言わないでよ。気にしてるんだから」


 もっちりと、パン生地のような腹や胸を手で覆うが無意味な抵抗に終わりセットの視線という槍が突き刺さる。

 チョコレート・ケーキのような毛皮にぴったりな、生クリーム色の白い褌。ちんぽを覆い隠す前垂れは巨体に対して細すぎてちんぽをどうにか包める程度。腹肉の下にある鼠径部はほとんどが見えている。しかも、強く締め付けられているせいでちんぽの形を間接的に暴露していた。獅子と違ってまともな男をしているおかげで、より鮮明にちんぽが浮き出ていた。

 

 捻り巻きが腰を回り、尻の谷間に食い込んで雄臭い荒々しさを演出している。脂肪で丸々とした尻肉のふくよかさ強調されて、熊の身体が放つ雌臭さがぷんと匂う。可憐な女性が粗暴な男言葉で話すにも似た魅力があった。

 こんなにもでかくて柔らかい尻と乳をしているくせに、揉みしだきたくなる腹をしているくせに、男らしさを見せつけている。

 

「ちょっと男らしいポーズしてくれよ。腕組みとか、がに股になるとか」

「やだよ!ただでさえ恥ずかしいのに!しかも、この下着ちょっと臭わない?嫌な感じではないけど、なんだか」

「あー、そいつは色狂いで有名な僧の履き古しだからな。精液とかちんぽの臭いとか染み付いてんだろ」

「先に言ってよ!やだよそんな汚いの!」

「臭いって言っても物理的にじゃなくて概念みたいなもんだって。その匂いのおかげで低級の魔物は逃げるし、加護のおかげで防御効果も回復魔法の効果も上がるんだぞ」


 ついでに装備者を含めた周囲の男を発情させる効果もあるのだが、そこは黙っておく。元々はいていた僧の残留思念が影響するのか、エロい身体をしている雄が装備するほど防御効果も発情効果も上がる、らしい。既にフィナンシェの瞳は潤み始めているので、ガトーと同じくよがりっぱなしになるだろう。


「さて、鳥マンコくんの方は……おおっ!こりゃいいな。やっぱ足が長いとタイツが似合うよな~」

「おれの足は長いのか?それと羽毛があるのにこのような薄いタイツをはく必要性が分からない」

「そりゃスケベだからに決まってんだろ。ぶってぇ太ももに黒レースタイツがたまんねえんだよ。あ、エンチャントもかかってるけど」


 なので、ひとまず目線をトルタの方へと向ける。彼に装備させたのは真っ白な褌とは対照的な黒いレースの下着である。体型が正反対な二人に合うように装備も対比させるようにした。

 その狙いは正解だったようで、黒レースのショーツ、ガーダーベルト、タイツのセットで鷹の身体は淫靡な香を纏っていた。


「やっぱ乳とケツがでっけぇよなぁ。魔術師のくせに、身体鍛えてんのか?」

「運動を行った方が学習がはかどるので鍛えてはいる。ビスコやガトーと違って戦闘向きの筋肉はない」


 トルタの肉体は熊とは違って絞られた部分と突き出るべき部分の凹凸の大きさが魅力だ。その胸と腰、どちらも重量級であり、上のそれは鎖骨のすぐ下あたりから迫り出し、下のも長い腿に乗っているだけあって、恐ろしく位置が高い。

 どこもかしこ丸く突き出たフィナンシェの身体にあっただらしなさは微塵もなく、緊張感のある曲線になっていた。

 

 ぶるんと弾みそうなでかい尻にはガーダーベルトが巻き付いて煽情的にセットを誘っている。タイツが落ちないようにする留め具であるらしいが、ぱつぱつな尻に食い込む姿を見ると尻が零れ落ちないように留めているようにも見える。

 同色の黒いタイツも足を隠すというよりは太く、肉感を美飾だけであり、その上フチを肉に食い込ませて太もものむっちり感を暴露してしまっている。


「ふむ、これも魔力効果があるのだな。防御用だけではなく、性欲に関連性のある類のものが込められている」

「お、分かるのか?」

「ああ。恐らく、この女性用のショーツにかけられているな。総排泄孔……いや、マンコと呼んだ方がいいのか?奥が熱を持って、かき回して欲しくなる」


 いかにももの言いたげな切れ込み、総排泄孔が垣間見えている。漆黒のレースで編まれたショーツは布面積があまりにも少なく、薄く、鳥マンコのふっくらした盛り上がりがあますところなく目視できた。

 それを恥ずかしがるどころか、平然とした顔でトルタはマンコの唇を撫で回していた。その顔だけ見ればエロ装備の魔術が効いていないかと錯覚するだろう。レースを濡らすわずかなシミが快感を伝えていた。


「店主、勝手にいじっていていいのだな?この装備は汚しても料金は請求されないだろうか?」

「エロ装備なんて汚れても価値が出るからな。好きにしていいぞ」

「そうか、では遠慮なく」


 マンコへと指を突っ込んでかき回し始めると、店内でくちゅり、くちゅりとわずかな水音と雌臭さが漂いだした。精悍な相貌をした鷹は、恥知らずに太ももを開き、腰を落とした体勢でマンコいじりに熱中している。

 

「ん゛っ❤お゛、おぉおぉ………❤❤❤」

 

 下品な衣装に下品な体勢でオナニーにふける姿はちんぽをどうしたって刺激して、 店主プレイはさておいて、一発鳥マンコに出してしまおうかとちんぽが鎌首をもたげ始める。それか、エロ装備の魔力によって発情している獅子か熊を犯してしまおうか。そう逡巡していた時だった。

 

「――オイ、クソッタレ!おれにこんなモン着せるとか殺されてえのか!」

「うぐえっ!」


 不意に襟首を掴まれて、壁へと叩き付けられた。飾られていた武器が揺れるほどの力で叩きつけられ、一瞬息が止まる。

 普段ならば不意打ちなんて喰らわないはずだが、受け身を取ることすらできなかった。インキュバス店の中ということで完全に油断していたというのもあるが、それ以上に目の前の虎の速度が並外れていたからだ。

 

「いっでぇ、苦しいから離してくれよ。その装備、腕力も段違いに上がるからきついんだよ」

「離すかよ!ケツ揉まれる程度は我慢してやったが、こんな馬鹿な服着せたのは許せねえ!」


 それは、もはや服ですらない。

 ビスコの全身を煌びやかに飾るのはサンダル、アクセサリー、そして下着のような何かである。

 足を包むのは金細工をあしらわれたサンダルで、アクセサリもイヤリングから指輪にいたるまで全てが黄金によって作られている。

 手首と逞しい首筋を飾るネックレスには大ぶりのトパーズやエメラルドが埋め込まれてひときわ強い輝きを放っていた。

 

 そして、雄としての魅力を放つ部位もまた金の飾り紐によって装飾されていた。

 

「こんなの服じゃねえだろ!全部丸見えじゃねえか!」


 胸の頂点で煌めいているのは乳首に結び付けられたサファイアとルビーだ。乳首に結ばれるといっても獣人の巨体に見合った大きさで、指輪にするには大きすぎるサイズで、胸板が上下すると乳首に先で揺れ動く。

 股間は辛うじて金の鎖を編み込んだ布地で隠されてはいるが、それだけだ。本来なら尻肉を覆うはずの布地は無く、それどころか紐すら尻の間を通っていない。腰に巻き付いた金の鎖は尻たぶを取り囲むようにして布地と繋がっていて、早い話がちんぽ以外の全てが丸出しなのだ。最高に雄臭い身体の全てを最高に美しい金銀財宝で飾り、最低に淫らな姿へと貶めている。

 

「ちゃんとした装備なんだぜ?それ。元は娼夫用だけど、肉体性能の向上に、精神汚染系の攻撃も効かないし。防具としても最高クラスだ。それに――」

「ぐ、いくら強い装備だからってなぁ!こんなの、男が着るモンじゃねえ!おれがなりたいのは詩人に題材にされるみてえな、かっこ、いい……いぁ?あ、あれぇ?」

「それに、エロ装備としても優秀でな。装備してる奴を身体も心もちんぽ好きになるようにする魔力が込められてるんだ」

「ふざ、けんなぁ❤そんなのっ❤❤呪いの装備じゃねえかぁ❤」


 セットが解説をしている間にもビスコの顔からは勇ましさが抜け落ち、だらしなくまなじりを下げてしまっている。胸倉をつかみ上げている手からも力が抜け、すとんと膝をつく。

 セットの足元で座り込むその姿はまるで、ちんぽにこれから奉仕するために跪いているような体勢である。

 

「あっ❤おかしい❤おれ、おかしくなんてないのにぃ❤❤んぅ❤」

「まあ、常におかしくなるわけじゃねえから安心してくれ。お前にちんぽハメてえって欲望が向けられると勝手に魔術が起動するだけだからな」

「ぞれっで❤あ゛ぅぅ❤お前みだいな変態野郎がいだら、抵抗できな❤❤おおぉおぉん❤❤❤」


 話している最中にも甘イキをしてしまっているせいで聞き取りづらいが、お前のような変態に抵抗できないと言いたいのだろう。

 実際その通りである。ビスコが身に着けている<<娼夫の装身具>>を冗談半分で身に着けて強姦される冒険者は多い。

 その危険性から当代の権力者が製造と装備を禁止して、今ではめったに手に入らないレア物のエロ装備となっている。

 

「お゛ぉおぉ❤❤おっ❤ほおぉおぉ❤❤熱い、おりぇ❤腹の中熱くっておかしくなるぅ❤❤」


 魔物を殴り飛ばすために鍛え上げた腕が今では媚びへつらうようにセットの足にすがりついていた。ぴたり、と頬をすり寄せて熱っぽい吐息を吹きかけるその顔は熟練の娼夫さながらである。

 

 自分がどれだけ無様な姿をしているかも自覚していまい、とセットはちんぽを硬くする。身体をくねらせ、でかい尻肉をへこへこ上下させ、全身から発情の熱気を噴き上げている。精神に干渉してちんぽへの欲求を生み出して、肉体に働きかけて尻穴の感度を上げている。既に虎マンコはとろとろで、何もせずとも身体の奥で快楽が弾けていた。

 

「し、尻がむずむずするぅ❤こんなの、初めてだぁ❤❤」

「あーちょっと効きが強すぎるかもな。童貞にはかかりやすいとかあんのかな、エロ魔術。まあいいや、具合を見てやるから立ってケツ向けろ」

「ケツぅ❤❤てめぇ、まだおれに何かする気かよ❤ふざけんじゃねえ❤❤❤」

「ちんぽ欲しいですーって顔で頬ずりされながら言われてもな。ちゃんと言うこと聞いたら生ちんぽハメてやるぞ、ほれ」

「ふに゛ゃあ゛っ❤❤❤」


 勃起ちんぽをズボンごしに突き出すと、虎の顔がぐずぐずに蕩けていった。セットを睨んでいた瞳からは力強さが失われ、股間の膨らみに親愛と敬意を向けている。

 自ら鼻先を勃起ちんぽへと近づけて蒸れて溢れる雄の臭気を肺へと取り込んでいく。すはすはと無様に鼻息を荒くして、黒光りする鼻を擦りつけて。許可さえもらえばすぐにでもちんぽにしゃぶりついてきそうだった。

 

「んはあ゛あぁ❤❤くせぇ❤ちんぽくせえよぉ❤❤❤クソ野郎のスケベちんぽしゅんげえぇ❤」

「あんま臭いって言われると傷つくな。こいつが欲しかったら、分かるよな?」

「卑怯だぞてめぇ❤おれが、ちんぽ欲しくなってるのに゛いぃ❤❤❤殺す❤後で絶対殺してやるからなぁ❤❤」


 言葉と思考と本能が不一致を起こし、虎はセットに向かって尻を振り立てながら殺す殺すとわめきちらす。その声も甘えと媚びが滲んでいるので何も恐ろしくはないのだが。

 壁に身体を預けた体勢で突き出されても、尻肉がぶ厚すぎるせいで処女マンコは顔を見せようとしない。ビスコはそれを分かっているのか、腰をくねらせて尻たぶを左右に弾ませる。

 

「お、おらぁ❤言うこと聞いただろ❤はやくぅ❤❤」

「慌てんなって。お仲間を放っておいてお前だけ先に相手してやるのも不公平だろ。なぁ、お前らもそう思うよな?」

「ぅう゛あぁ❤❤あ゛っ❤はやく、はやくこれ止めでぇ❤」


 虎が脳みそを腑抜けにされた一方で、仲間たちはと言えば快楽に尻肉を悶えさせていた。獅子のはいているビキニは完全に攻め方を学習したようで、可愛らしいちんぽと金玉をリズミカルに揉み解しつつ、肛門は形が変わるぐらいに強く締め付けている。その上射精をさせないぎりぎりを見極めているのか、獅子の股間は我慢汁のシミだけでザーメンは漏れていなかった。

 

「頭がぐらぐらずるぅ❤この匂い嗅いでると、ぞぐぞぐって来て、んほぉおぉ❤❤❤」

「ふっ❤ふお゛ぉおぉお❤❤擦れる❤イイトコロぐる❤がりがりずるど、い゛、ぎぃい゛ぃ❤❤❤」


 熊と鷹の二人は自慰に没頭していた。熊は褌の上からちんぽを撫で回し、我慢汁によってぬらついてからはそれを潤滑油にしてぐちゅりと音を鳴らす。真っ白な褌はすっかり透けており、膨らんだ亀頭の艶と形を露わにしていた。熊はちんぽをしごく手を時おり顔に寄せては、鼻面に擦りつけて笑んでいる。どうやら匂いへの嗜好を抱いてしまったようだ。

 

 そして鷹も自慰の快楽に溺れている。と言ってもちんぽではなく自慢の鳥マンコをいじくり回し、高貴な黒レースの下着は汚らしい粘液でぐしょぐしょだ。一本だけだった指はいつの間にか三本に増えており、根本まで突っ込んだまま奥を引っかいたり乱暴な出し入れで手マンをして下品な水音を立てている。

 

 男らしさと可愛らしさを同居させた青年は、快楽に狂う淫獣へと堕落していた。まだちんぽもマンコにも指一本触れていないのにこの惨状。セットはこれからの淫行を思い描いて鼻息を荒くする。

 

「おらっ!寝てんじゃねえよ!さっさと立ってケツ向けろガキども!」

「ん゛ひい゛っ❤❤❤」


 淫獣どもの尻を打ち据えて立ち上がらせると、虎の隣で尻肉を向けさせる。身体を鍛え上げた冒険者。商売で使い込んで熟れたマンコとは違う処女マンコを疼かせる尻。肉の詰まり具合も、柔らかさも形も、飾り立てている下着もそれぞれ違うでかい尻が、四つもセットの前で並んでいた。

 

「はやぐっ❤❤はやくちんぽ寄越せよぉ❤寄越さねぇとぶっ殺すぞぉ❤❤」

「あ゛~~っ❤も゛ぅ止めでぐだしゃい゛ぃ❤❤❤いげないのにずっどいっでるうぅぅ❤❤❤」

「しゅんごぃ匂いずるぅ❤雄ちんぽのくっさい匂いで、のーみそおがざれてるぅ❤❤❤」

「いじりたい❤自慰させて貰えないならはやくいじってくれ❤❤❤鳥マンコを気持ち良くしてくれるなら、言うことを聞いてやるぞ❤」


 踊る踊る。尻が踊る。

 四つ並んだ尻肉はセットへおねだりをするように揺れて、隣のデカ尻と押し合いへし合いをしている。虎の丸々と肉が詰っている尻が邪魔だとばかりに右の尻へぶつかると、獅子の脂肪が薄っすら乗った尻は誰が動くかと押し返す。ビキニの愛撫で勝手に反応してしまうのか、自分からも尻肉をぶつけていた。

 

 虎の尻が左へ暴れれば脂で肥え太った尻が波打った。筋肉では虎が圧倒しているが、でかさならば随一の熊尻はだぷん、だぷんと揺れる肉のクッションで虎の尻を受け止める。反対側では鷹の尻が恥知らずに揺れるせいで、熊の巨大な尻はひっきりなしに波紋を立てていた。

 

「しっかし、見事にデカケツ連中ばっかでパーティ組んだな。お前らでインキュバス店開いてもやってけるんじゃねえか」


 誰も彼もが豊かで美しい尻肉をしていて、その上でさわり心地の快い毛皮と羽毛で包まれている。この尻を好きにできるのであれば大金を払う男も少なくないだろう。

 鮮やかな毛皮はこれまた華やかな下着で彩られており、並んで踊れば淫靡極まりない光景を作り出す。

 

「どれ、マンコの具合が良くなったか確かめてやるよ。オラ、ケツ開いて見せろエロガキども!」

「ん゛っはああぁ❤❤❤」


 再度尻肉を打ち据えて催促すると、若雄たちは艶やかな尻肉を鷲掴みにして割り開いていく。毛皮と下着によって派手派手な尻は暴かれるのを拒むように肉を硬直させるが、その抵抗すら跳ねのけて、ついに雌肉が姿を現した。

 

「こりゃあ可愛いマンコしてんじゃねえか。まだちんぽ咥えこんだことねえんだろ?」

「当たり前だろぉ❤誰がちんぽなんかぁ❤❤❤だからっ❤早くちんぽぉおぉ❤❤」


 下着によって彩られたマンコによってセットのちんぽが硬度を増した。男を知らない雌孔が、処女を散らしたいと下着の陰で懇願していた。でかすぎるせいで谷間をのぞけない尻を拡げれば、汗と淫香が混じった匂いが口づけを誘う。

 

 尻が丸出しの虎を除いて、全員のマンコへと淫らな布地が食い込んでいた。初々しいピンク色をしている肛門は何度も痙攣し、淫液を漏らして下着を濡らす。ガトーのマンコへは紐同然に細い記事が擦れ、フィナンシェのでかすぎる尻の谷間ではねじれた褌の絞りがマンコを隠していた。そして、肛門ではなく鳥マンコの秘肉に挟み込まれる黒い下着。無論、剥き出しの虎マンコだってたまらないエロスを放っている。

 

「いいねえ、どいつから食ってやるかな。一番良い尻をしてるやつにするかなーっと」

「お゛っほおぉ❤❤あ、揉まれてるぅ❤もっと、強く揉めよぉおぉ❤❤」

「擦らないでへぇ❤お尻の穴、おがじいからぁ❤❤❤上からぐりぐりされると、変な匂い溢れてぐるぅ❤」


 試しに虎の尻を捏ねてみると媚び媚びな声が溢れ出て来た。さきほどの恥じらいと拒絶を多分に含んだ声とは違って甘く、自分から尻肉を擦りつけてくるしまつ。だいぶ精神が緩んできたようだが尻肉は変わらず肉が詰って硬い。小麦粉を詰め込んだ袋を揉んでいる気分だった。それでもしっかり感じているのか、身体を揺すってはアクセサリを軽薄に鳴らした。

 

 もう片方の手では熊の肛門を可愛がってやった。でかい尻に見合ってでかい肛門を、褌の上からぐりぐりと。褌を引っ張って食い込ませて。絞り紐からはみでた肉から撫でまわして。そうしていると圧倒的に膨らんだ尻が暴れ回って隣の尻と擦れ合った。

 

「あ゛っ❤フィ、フィナンシェ❤❤暴れないでくれ❤今、身体が駄目なんだ❤ああぁ❤❤」

「だっでぇ❤❤ぐりっでざれでるどお゛ぉおぉお❤❤❤くるぅ❤い、いやらしい匂いがじでぎてぇ❤止まらない゛がらぁ❤」


 確かに熊の巨体からはむせ返るような甘さと塩辛さを含んだ匂いが漂っていた。特に指で押し込まれている肛門からのものが強烈で、セットが鼻息を吹きかける距離で嗅ぐと嗅覚が痺れる心地を覚えた。準備万端に身体を仕込んだインキュバス・ボーイを抱く時の体臭を濃くしたようなそれは、ちんぽから染み出る汁からも放たれていた。前垂れにくっきり浮き上がったちんぽは既に汁塗れで、床へもぽたぽたと先走りを垂らしていた。

 

 それは熟成した男の醸し出す匂いで、まだ幼さの残る熊には似つかわしくない。これもエロ装備による魔力付与の効果なのか、などと考えながらセットは肛門の周りをなぞりあげ、肉風船のような尻を引っ叩く。

 

「ひぃいぃん❤❤あっ❤んあああぁ❤❤❤」

「あ゛っ❤お゛お゛っ❤❤いでえ゛ぇ❤何しやがるぅ❤もっど引っ叩きやがれえ゛ぇ❤❤」

 

 悲鳴を上げられると手つきもますますいやらしくなる。

 虎の丸尻を左右から楽器のように打ち鳴らして、熊のデカ尻は下から持ち上げては離し、手首をきかせて波打たせる。白褌をしめた尻はさながら肉の海であり、熊が尻を揺するだけでも肉の大津波が起きるのだ。


「さーて、そろそろマンコとご対面させてもらうかなっと」

「おおぉっ❤」

「あっ❤だめだ❤❤見ないでぇ❤」


 セットは谷間に食い込むねじり褌に指をひっかけてずらし、二人のデカ尻を掴み上げた。弾力の強すぎる尻に、五指をギリギリとめりこませて処女マンコの姿を無理やりに暴いてしまう。

 

 汗で蒸れ、愛撫によって愛液を溢れさせる肛門は手を離せばすぐさば尻肉に埋もれてしまいそうだった。楚楚としたたたずまいのマンコを辱めてやりたいが、指を突っ込むには肥えた尻肉が邪魔になる。

 ならば、とチェストから新たなエロ装備を取り出した。今度は装備ではなく水晶のように透明な刃が付いた短剣を二振り。

 

「てめぇ❤そ、そんなモンで何する気だよ❤❤まさかぁ❤」

「安心しろって。おれ、ハード過ぎるプレイには興味無いからな。コイツはこうやって使うんだよ」

「待っでぇ❤❤なんで、お尻に近づけ――え゛ひい゛い゛いぃッ❤❤❤」

「フィナンシェ、どうしぃい゛ぃいいぃい゛❤❤❤お゛っ❤来るぅ❤おれの中に入っデぎぢまうぅう❤❤」


 谷間に刃が潜り込んですぐに二人から悲鳴が上がる。しかしそれは鋭利な冷たさによるものではなく、暖かく柔軟に形を変える快楽によるものだった。

 刃の形を取っていた半透明の何かはぐにぐにと形を変えて、排泄にしか使ったことがない処女マンコを撫で回し、潜り込む。そればかりか尻の谷間全体を覆うように拡がって蠢き出した。

 

 尻の谷間でのたうつそれは、冒険者ならば誰もが知る魔物――スライム。核と不定形な身体で構成される生物が、雄の尻に吸い付いていた。

 

「ひい゛いぃ❤なにごれぇ❤❤ぎもぢわるい゛いぃいぃ❤❤❤やめでやめでぇえぇ❤❤」

「コイツは本日のオススメ商品。スライムソード!なんにも切れない代わりに自由に形を変えて処女マンコの奥にまで潜り込めちまいまーす」

「そんなもん何の役に゛ッ❤お゛ぉおぉ❤❤❤やめろ、入っでぐんなあぁ❤」

「便利だぜ?鍵穴を開けられるし汚れも食ってくれる。一番の使い道はこうやってケツマンコかきまわすことだけどな」


 肛門の中に潜り込んだスライムは、すぐさま直腸の舐め上げを開始した。指すら入れたことのない肛門に軟体状の生物が侵入してくるおぞましさ。二人は尻を振って拒否するがスライムはお構いなしに侵入を続け、あっという間に直腸内全てを自身で埋め尽くしてしまった。


「はあ゛あぁ❤入ってる❤❤おれの、けつにぃ❤こんなぶっといのがぁ❤」

「嘘だっ❤❤ああ、やだ❤きちゃう❤奥まできちゃうのおぉおぉ~~❤❤❤」


 きつきつの肛門を犯されているというのに二人は少しも痛みを覚えず、もじもじと尻を揺するばかりだ。スライムは直腸の形に合わせて収縮し、膨張し尻穴に誂えたように這いまわる。

 加えて、スライムの身体から分泌される粘液は滑らかさと感度を向上させて、とろとろに二人の肛門を甘やかしてしまう。

 

「動く、にゃあぁあぁ❤❤おひぃ❤めくれるめくれるうぅうぅぅ❤❤ケツ穴戻らなくなるっ❤んひぃぃいぃ❤❤❤」

「おっおぉおぉお❤❤だべええぇ❤奥突かないでええぇ❤❤❤」


 スライムソード、と呼ばれる淫具の優れた点は持ち主の意思に反応して姿を変えることである。通常は汗や愛液に反応して吸い付くだけの下等な魔物だが、柄に埋め込まれた核が意識に反応し、思った通りに変化し、動く。おかげで自分の身体で犯しているような気分を味わえるというわけだ。


「おおぉおおぉ❤伸びるぅぅう❤❤おりぇのケツ穴あ゛あぁ❤」


 虎は直腸内をみっちりと埋め尽くしたまま、前立腺や雌襞を柔らかく愛撫して、同時に粘液を刷り込んでいる。加えて肛門だけをしつこく責め立てる。連なった団子状に変化したスライムが出し入れを繰り返すことで肛門は拡げられ、すぼめられることを繰り返す。加えて肛門全体に吸い付いたスライムが人の口のように吸い付くのだ。

 人の手では味わえない粘着質な愛撫によって肛門がたちまち快楽器官に作り変えられていく。

 

「やばい゛ぃい゛いぃ❤❤おぐ、ごれぇ❤もう入んない゛がらあ゛ああぁ❤❤❤❤」


 大して、熊マンコを襲うのは全く真逆の最奥への愛撫だ。結腸の入り口にまで到達したスライムは先端の部分だけを動かして、雄子宮の入り口付近だけを愛撫し始めた。

 最奥のスライムだけが微弱に振動をして、結腸の入り口をマッサージする。膨らんでは収縮し、雄マンコの奥を拡張する。かと思えば、結腸にまで入り込むようにぐりぐりぐりぐりと突き上げを繰り返す。肛門と直腸にへばりつくスライムはぴくりとも動いていないのに、未開発の最奥だけを責め立てられる。それは脳みそにまでちんぽを直結されているような快美感だった。


「ケツっ❤ケツ穴があぁ❤❤❤ケツがマンコにされちまうよぉおおぉ❤」

「おぐしゅんごいいぃ❤❤おっほお゛おぉ❤おぐまでちんぽがぐるぅ❤❤❤きちゃだめなどころまできちゃううぅうぅ❤❤」


 入り口と最奥。二人はマンコを真逆の責め方をされてたまらず下半身が笑いだす。壁についていた手はじょじょに下がり、尻肉だけがスライムに吸い付かれ持ち上がっている。

 エロ装備の魔力によって感度を上げられたマンコは指でほじくり返されようと快楽を享受するだろう。しかし、スライムによる繊細でどこまでも粘っこい愛撫は少しの苦痛も与えてはくれず、マンコを淫乱に仕立てていく。

 

「のぉおおぉ❤おかしぐなるう゛ぅうぅ❤❤❤頼む゛、もっどぉ❤❤」

「もっとぉ❤もっと、つよぐじでえぇえぇ❤❤❤❤」

 

 故に二人は懇願してしまう。このもどかしさから逃れたく、もっと激しい快楽で狂いたくて。マンコを愛されて搾り出される汗は肉の奥に潜む雌性を湧き出させているらしく、二人は身体を小刻みに揺すっていた。尻を自ら動かして雌肉を抉れないのが辛い。肛門を締め付けようがスライムは形を変えるだけ。この切なさから逃れるには下卑た男にねだるしかないと本能で理解する。

 

「いいぜ。コイツが気に入ったらぜひお買いあげをよろしく、なッ!」

「❤❤❤❤!!!」


 ぐちゅり、と汁が鳴ってスライムが暴れ出した。今まで柔軟だった肉体が無理やりに直腸を押し広げ、わが物顔で掘り進めていく。カリ首のような凹凸を作り出して、腸壁を抉りながら出し入れするたびに快楽が背筋を駆け抜ける。

 

「ふひい゛ぃいいぃいぃいぃいぃ❤❤あ゛ッ❤あ゛ひゃあぁあぁぁあぁ❤❤❤❤」


 虎マンコの最奥をどすんと叩いた一方で、熊マンコの入り口をごりごりと引っかきながら抜け出て行く。腑抜けになるまで愛された直腸はスライムの暴虐を止める力を持たず、腸壁全てを性感帯に作り変えられていく。

 粘液が吐き出される音と一緒にスライムが排泄されると、すぐさま男二人の喘ぎ声が響き渡る。

 

「ぎもぢよずぎい゛ぃい゛ぃいぃいぃいぃ❤❤❤オマンコズボズボおがざれるのしゅごずぎるうぅぅうぅう❤❤いぐっ❤いぐうぅぅぅうぅうぅ❤❤❤」

「おでもぉおお゛おぉおぉ❤❤いぐ❤いぐ❤いぐうぅぅ❤❤❤お゛っほぉおぉーーー❤❤❤おぐを、ごりっでへええぇぇ❤❤❤❤」


 直腸を犯すスライムは実に巧みに形を変えた。ちんぽそっくりに変わって内壁をごりごり抉り取ったかと思うと、極太の団子の形になって肛門がめくれ返る勢いで引き抜いた。不規則に凹凸を作り出してマンコのあらゆる場所を引っかいた。本物のちんぽでは決して与えてくれない快感。しかも突き入れられるたびに快楽の質が変わるのだ。二人はもはや喘ぎ散らすしかできなくなっていた。

 

「いいだろーこのスライムソード。これ一本で旅の間の自慰には困らねえぞ。本物のちんぽじゃ満足できなくなるやつだっているぐらいだしな」

「ほひぃいい゛ぃいぃいぃ❤❤❤溶ける溶けるぅぅうぅ❤❤ぎもぢよずぎてマンコこわれるぅうぅうぅうぅぅぅぅはーと❤❤」

「て、聞いちゃいねえな。ちなみに、こうやって前立腺だけ吸い付いいたりもできるぜ」


 それはヒトの手では不可能な、まさに魔悦とも言える快楽。

 グボグボと肛門で汚らしい音を奏でていたスライムだったが、ちんぽの裏側にあるクルミ大の膨らみの位置で止まったかと思うと、なんとその膨らみをヂュウヂュウと吸い付き出したのだ。通常のちんぽではできない、前立腺へどの激しいディープキスに二人は声も出せずに硬直した。舌がでろりとはみ出して、あぶくが口吻を飾り立てた。


「~~~~~❤❤❤❤❤」


 二人は息を合わせたように同じ表情――白目をむいた男らしさの欠片もないアヘ顔でのけぞった。むわりと漂う雄臭さからすると、前立腺責めによって射精もしているようだ。

 休みなく前立腺を吸い続けられ、同時に肛門や最奥への愛撫も止まらない。膨れ上がった双丘の中央にあるケツマンコは真っ赤に腫れて、愛液と粘液を混ぜたものを噴き上げ続けていた。

 

「お゛ッ゛ぉおおぉおぉ❤❤❤もう゛いぎぞぅううぅうぅ❤❤❤❤」

「おりぇもぉおぉ❤❤おれも、もうだめええぇぇ❤❤❤」

「お、イくか。じゃあ最後にとっておきを味わってもらうかな」


 絶頂を感じとり、セットはダメ押しとばかりに思い切りスライムを引っ張った。直腸にへばりつき、前立腺にキスをしたままのスライムが引き抜かれていく。直腸の奥までみっちり詰まっていたものが、凄まじい勢いで排出されていく。

 

「う゛うぅうん゛ぉおぉおぉぉおおぉぉおおおぉ❤❤❤❤」

 

 下品すぎる排泄音はいつまでも、信じがたいほどに長々と奏でられる。こんなにも長い物が人の身体に入っていたのかと驚愕してしまうほど大量のスライムが肛門からひり出されていく。

 二人はどちらの悲鳴か分からないものを吐き出しながら痙攣していた。筋肉と脂肪を震わせて、その瞳はひっくり返ってもはやどこも見ていなかった。


「お゛❤ぉお゛ごおぉ❤❤❤お゛ほぉおおおぉおぉおぉおぉおぉぉぉぉ❤❤❤❤❤」


 そして、ブボォと音を立ててスライムが完全に抜け出て行った瞬間、二人は脳を焼き焦がすアクメを迎えた。マンコに残っていた淫汁を肛門から噴き上げて絶頂し、絶頂の最中にもまたイって、いつまでも身体を震わせる。

 

「ほっお゛ぉおぉおぉお゛❤❤❤んぉお゛ぉおぉ❤❤」

「んぐぅうぅ❤❤マンコぉ❤❤❤めくれで、もどらない゛ぃぃ❤❤」

 

 尻を並べて伏した二人に、セットは満足げに喉を鳴らした。

 虎と熊にばかり構っていたが、残り二人は勝手にマンコで感じてくれているから問題無い。獅子の処女マンコはビキニによる愛撫で汁塗れになっており、射精もできない焦らし責めで獅子は限界なのか、懇願するように尻を振りたくっていた。

 鷹は許可も得ずにマンコへ指を突っ込んでおり、白く濁った愛液で下着を濡らし床に小さな水たまりを作っている。ちんぽとマンコを兼ねた生殖器官であるからか、汁の量ならば四人中で一番だ。

 

「い゛イッ❤❤指を激しく出し入れずるどォ❤マンコ肉がゴリゴリ擦れるぅ❤❤❤たまらん❤もっと奥をかき回させてくれぇ❤❤」

「ったく勝手にオナりやがって。もう使い物にならねえじゃねえかその下着」

「だったらおれがこれからも使ってやるさ❤な❤❤おれのオマンコほじってくれないか❤尻がでかすぎるせいかぁ❤自分だ奥まで届かないんだ❤❤❤」


 そう言うと鷹は長い脚を大きく開き、流し目でちんぽをおねだりし始めた。真っ黒な下着が食い込んでいるマンコ肉は隙間から秘肉をのぞかせており、泡立った愛液の白との対比で煽情的に雄を狂わせる。

 トルタは切れ長で知的だった顔を好色に緩めた顔で、カクカクと腰を上下させていた。加えてガーターベルトを引っ張ったり、尻肉に食い込ませたり、タイツの縁をつまみ上げたりと手慣れた娼婦じみた所作で挑発する。

 

「ん゛んぅ❤身体を締め付けて心地良いんだが、もどかしくなって困るな❤❤」

「糞真面目な奴かと思ってたが、なかなかちんぽねだるの上手いじゃねえか。もともとちんぽ好きだったのか?ん?」

「いや?総排泄孔なんて、いじっても気持ち良くないし短杖を突っ込んでみても痛いだけだしちんぽなんて欲しいと思ったことはないが」


 セットがわざと下卑た質問をしてみせるが、鷹は本気で理解していない様子で答えてみせる。どうやら天然の気があるようだと理解して、セットは責め方を変える。少し抜けた雄ならば、違った楽しみ方があるものだ。

 がに股でマンコを見せつける鷹の尻を掴んで、鼻息がかかる距離で雌肉を観察する。蠕動する雌肉から噴き上がる愛液は頬にかかり、ふーっと息をかけると反応してマンコが開閉する。まともな雄なら恥辱を覚えるところだが、鷹は平然とした顔で腰をくねらせた。

 

「息を吹きかけられても大して気持ち良くないのだが。指でも口でもちんぽでもいいから、突っ込んでくれないか❤❤❤」

「どうすっかなぁ。『ちんぽ大好きな雌野郎に、逞しいおちんぽをハメハメしてぇ』って言えたらハメてやってもいいぞ」

「そんな事で良いのか。おれはちんぽ大好きな雌野郎だ。マンコがうずうずしてるから、逞しいちんぽをハメハメ――」

「ちょ、ちょっと待ってください!」


 卑猥な言葉を静止したのはビキニで喘いでいたはずの獅子だ。毅然とした、これ以上の蛮行は許さないと言わんばかりの顔でセットを睨みつけている。

 快楽で舌がはみ出し、鼻水と涎で毛皮がへたっているせいで迫力にかけるが強い意志を感じさせる瞳をしていた。

 

「おれの仲間にっ❤んくぅ❤❤猥褻な言葉を言わせようとするなんて、許しませんよ!装備のためなら何でもするとは約束しましたが、限度があります!」

「うるせえガキだな。お仲間は別に嫌がっていねえんだからいいじゃねえか。なあ?」

「その通りだ。おれはマンコで気持ち良くなれるし、命令を聞いていれば装備が貰えるんだ。得しかないのではないか?」

「なっ……!トルタ、そんなことが許されえ゛っ❤❤ま、待ってぇ❤いま、大事な話をしでるがらぁ❤」


 清廉潔白を形にしたような男には鷹の言葉が理解できなかったようで、呆然としたままちんぽと肛門の捏ねくりで喘ぐのを再開した。

 それを放置して鷹はケツを揺すっておねだりを続けた。店に来たばかりの時は退屈そうだった瞳はきらきらと輝いている。

 

「なあ❤お前もマンコを使いたいんだろう❤❤好きなだけ使っていいから、もっと装備をくれないか❤」

「なんだ、コイツは気に入らねえのか?」

「気にっているから、他にも欲しいんだ❤❤他にはどんな魔術でおれを淫乱にしてくれるのか、興味が湧くというものだろう❤❤❤」


 どうやらこの鷹は魔力へのフェチを患っていたようだ。ちらちらと仲間たちの下着へと視線をやり、自らも体験してみたいと胸を高鳴らせている。

 自分の知らない知識と快楽。その両方を味わえるのであれば名前も知らない男に犯されることなど何でもない。互いが互いを求めているのだから言葉は無用だと、両手の指でマンコを開いてみせる。

 

「ほら❤❤見えるか❤マンコの奥までだって、ちんぽなら届くだろう❤❤おれの精子が詰ってるところまで、ちんぽで掘り込んでくれ❤❤」


 そんな誘い文句を歌われて、セットはふらふらと鳥マンコへ近づいた。獅子はまだ止めろだのわめいているが、止められるわけがない。精液と愛液の混じった匂いはさながら食虫花の香だ。マンコを隠すことを放棄した下着をずらし、淫乱処女マンコへとちんぽをぶちこむ。

 

 ――ほどセットは素直な男ではなかった。

 

「あ゛お゛お゛ぉお❤❤❤ふひいぃいぃ❤おっ❤なんだあ゛ああぁ❤❤」

「じゅちゅぅ❤❤ジュルルルルッ❤❤❤」

 

 鳥マンコを這いまわり、内部へと入り込み蠢く軟体の肉。数多のインキュバスボーイを喘がせてきた舌が、鳥マンコを舐めしゃぶっていた。

 デカ尻を締め付ける下着を鷲掴みにし、逃げられないようにしつつ激しく舌を動かし、秘裂を下から上まで舐めしゃぶった。処女肉が震え、内部から濃厚な雌のスープが染み出してくるのをすすり上げ、下品に音を立てながら吸う。

 

「なんだ、ごれはあぁああぁ❤❤❤舐められでるっ❤おれの、マンコがあぁあぁ❤❤」

「こいつがクンニって言うんだぜ。勉強になって良かったなあ坊主。じゅ、ヂュルッ」

「クンニぃ❤クンニぎもぢぃいぃいぃん❤❤たまらんっ❤もっと強く吸ってくれえぇぇ❤❤❤」


 処女マンコが知っているのはただの生殖器に指や棒切れを突っ込んで、かき回すだけの乱暴な自慰だ。気持ち良くもない。面白くもない。

 それが今はどうだ。火照って汁塗れのマンコを這いまわる柔らかい舌。自分の意思を無視して肉をすすり、感じる部分を舌先でほじる。指よりずっと浅い部分しか愛されていないのに、とろとろと雌汁を漏らしてしまう。

 

「んん、マンコ汁の量もヤベェな。漏れねえようによーく汁を吸う下着を用意してやるよ」

「ほぉお゛ぉおぉ❤❤ぉおぉ❤しゃ、喋るよりもマンコを吸ってくれっ❤❤ぜんぶ❤おれのマンコ汁をぜんぶぅ❤❤❤」


 トルタがねだるまでもなく、愛液はこれでもかとばかりにすすられて、盛大な吸水音を響かせいた。ケツマンコを舐めしゃぶる時のもよのよりも粘性が強い汁が口の中をあっという間に満たしていく。

 セットはその下品すぎる汁を、口の中でぐちゃぐちゃと、うがいでもするようにかき混ぜる。口内の汁も次々溢れ出てくる汁も、下着が吸い込んだ汁も吸い尽くして、舌と口の粘膜をいっぱいに使って味わっていた。

 

「まともな男ならこんだけエロ汁を漏らさねえんだけどな、お前じゃ恥ずかしがりそうにねえよな」

「ぞう、なのがっ❤❤❤自分では分からんが、あ゛あぁ❤汁が漏れるとぉ❤❤どんどん気持ち良く、な゛るぅ❤❤」


 ケツ肉を割り開いていた手は代わりにセットの頭を掴んで、マンコへと押し付けていた。顔が愛液まみれになって呼吸も苦しくなるが、可愛らしいおねだりだとセットは甘受する。

 鼻先を半ばマンコへと沈み込ませ、下の口でディープキスを堪能する。処女らしく締りの良い穴は舌にみっちりと吸い付いてきて、膣襞で迎合する。

 

 この中へちんぽを差し込んだ時の快楽を想像しつつ、セットの手は下半身全体を滑っていた。吸い付かれてくねる尻をなだめすかせるように撫でまわす。腰にひっかけたガーターベルトを引っ張って、肉への食い込みを強くする。太ももをタイツごしに揉み込んでみると、下着そのものの手触りと肉の柔らかさが官能的な感触を返してくれた。

 

「は、ひゃあああぁあ❤❤そ、それイ゛イッ❤撫でてくれ❤脚も、尻も撫でてくれェ❤❤❤」

「はいよ。いじって欲しいところはそうやって声出しとけよ。そうすりゃどんどん気持ち良くなるからな」

「わがったぁ❤もっと強く舐めてくれ❤❤❤乱暴にしてくれ❤尻にぎちぎち下着食い込ませてぇ❤マンコの奥まで舌でほじってくれえええぇぇ❤❤❤❤」

「おういいぜぇ!てめぇのデカケツ可愛がってやるよ!」


 始まりを告げるように尻を引っ叩いて、セットの愛撫は激しさを増した。尻に対して小さすぎる下着の腰紐を掴んで思い切り引っ張り上げる。ガーターベルトが千切れる寸前まで伸びて、可憐なレースをあしらった下着が紐寸前の細さになるまで引きのばされる。

 そんなことをすれば当然食い込んでしまう。ぶ厚い脂肪を帯びた尻ではなく、敏感で脆弱なマンコの卑劣へとひも状の下着が押し付けられる。ぐりぐりと擦りつけるように、マンコ肉にめりこまんばかりに。

 

「ぐっひぃい゛ィぃいぃぃいーーーー❤❤❤ごれ、ごれずっごぃいぃいいぃ❤❤」

「おらっ!もっとケツ持ち上げねえとマンコが裂けちまうぞ!膝で笑ってねえでケツ上げろ!」


 知性を尊び、快楽の価値など信じなかった男の顔は見るも無残に崩れていた。肉を啄むための嘴が半開きとなり、溜め込まれていた唾液が口元から首もとまでも汚す。

 叡智の光など消え去って、濁った瞳は何も見てはいない。ただ自分に与えられる雌の悦びを受け入れて、溺れるだけだ。空の覇者の血を引く鷹は、雌として無様に這いつくばること受け入れる。


「お゛っほ❤くいこむぅ❤❤マンコ❤マンコにぐりぐりきてるぅ❤❤んぉおぉぉ❤」


 つま先でピンと立って尻を持ち上げることで下着のマン擦りから逃れようとするが、セットが合わせて下着を引っ張るせいで少しも快楽は弱まらない。それでも耐えかねるように尻を上げる鷹は知能指数が皆無な姿な愚かさで、セットの頬も思わず緩んでしまうというものだ。

 

「おーし、そろそろイかせやるからよ。デケぇ声でイキやがれよ」


 セットが、満面の笑みを股間に押し付けた。愛液を吸ってしとどに濡れた下着もぶ厚い尻肉もものともせず、爛熟の筋を唇でぴったりと塞いだ。

 

「お゛、ォお゛お゛ッ❤❤❤お゛おぉおおーーーーっ❤❤」


 唇と舌は、これまでの前戯が遊びだったと思えるような激しさで凌辱を開始した。腫れあがった雌肉が唇で柔らかく噛まれ、舌を上下に走らされて内壁を砥ぎたてられる。

 未だマンコを犯されていない鬱憤を晴らすかのごとく各種の腺が堰を斬り、粘り気の強いシロップを滾々と湧きだたせる。

 

「むりむりむ゛りぃいいぃいぃぃ❤❤❤ごんなのぉ❤立ってるのむりいぃいぃ~~~❤❤❤」


 つま先立ちの両足が、円の形に拡がりがくがくと笑い始める。内腿の淫肉がたぷりと揺れ踊る。

 良すぎた。初めてのクンニリングスが奏でる旋律にトルタはあっという間に昇りつめてしまった。デカ尻を揺すって絶頂を吐露しても、セットはマンコ肉に吸い付いたまま離れない。たてわれをさんざんに舐りぬいたあとは腫れた雌肉に狙いをつけて、甘く噛み始めた。舌と唇の間で雌肉を挟んで、かさつきとぬるつきに二重奏で責めて立てる。

 

「なんでぇ❤❤なんでっ❤舐められでるだけで、ごんなに゛ぃいぃぃい❤❤❤」

 

 尻肉からの快楽から逃れようとでもいうのか、背筋が仰け反った。汗できらめく羽が飛び散り、気道が見えそうになるほど開け放たれた嘴からは悲鳴に近い喘ぎ声を上げ続ける。

 もう、隣にいた仲間たちのことすら忘れていた。自分の知らなかった感覚に翻弄さていた。身体を舐め回される気持ち良さを。自分の穴がこんなにも下品に汁を漏らすことを。絶頂すると、脳が溶けてどろどろになってしまいそうな心地に陥ることを。

 

「お゛ぉお❤お゛❤お゛っ❤お゛ぉお゛ぉおおぉおぉおぉん❤❤❤❤」


 脳みそが弾け飛びそうな絶頂と一緒に、全身がひときわ大きく跳ねた。ぱっくり開いた鳥マンコからぶしゅぶしゅと透明な液体が噴き上がったが、それを気付く余裕は無かった。どのみちすべてセットに飲み干されてしまっているが。


「……ふーっ、ごっそさん。馳走になったし、後でエロい下着を好きなだけ選ばせてやるよ」

「へッ❤ひぎ、ぃい゛ぃいぃいぃ❤❤❤」


 トルタが痙攣するだけの肉孔に成り下がり、ようやく顔が離れた。離れ際に愛液をすすりあげたせいか年若い魔術師は息もままならない様子で嘴を開閉していた。

 涎や涙でぐちゃぐちゃになった顔を、愛液でべっとり汚れた顔が見下した。

 

「と、聞いちゃいねえな。最近の若いモンはだらしねえな」


 店の内部は淫臭が満ちて、視線を下げれば愛液で濡れそぼったデカ尻が三つ揃えになっている。勇ましく、誇り高く、清らかだった青年たちの面影はもはや残っていない。

 この店を出た後に彼らがまともな男に戻れないのは確定事項だ。自慰しか知らない青年に雌の悦びと辱められる嗜虐心を植え付けてやったのだ。女を抱くだけで満足できる雄になれるはずがない。

 

「さて、お前はこんなだらしなくねえよな。パーティを守る戦士殿だもんな?」


 残っているただ一人。こちらを睨みつける獅子に向かってセットは下卑た笑みを返した。

 耐えられるわけがないのだ。実直だった獅子の顔は既に体液で汚れており、下半身は頼りなく震えている。でかい尻に食い込んでいるビキニによって寸止めの愛撫を繰り返されて、とっくに限界を迎えていた。射精をしていないだけで軽い甘イキを何十回と繰り返している。それこそ、仲間たちを助ける余裕すら失うぐらいに。

 

「当たり前、です❤❤おれが、この程度のぉ❤辱めで屈するなんてぇ❤あるわけないでしょう❤ん゛うぅっ❤い、いぐ❤❤いぎぃ❤」


 内股で甘イキを繰り返す姿で虚勢を張られても劣情を煽るだけなのだが、仲間のために頑張っている若者を嘲笑えるほどセットも意地が悪いわけではない。

 むしろ、こんな好青年は大好物なのだからとろとろになるまで可愛がってやりたくなる。この場でちんぽをはめてやるなんてもったいない。

 

「そうかそうか。良い奴だなぁ、お前。おれもご褒美を上げてやりたくなってきたよ」

「ほ、本当ですか❤じゃあ、これを、止めぇっ❤❤」

「あ?何ほざいてんだよ。ここは武具屋なんだからご褒美っつったら装備に決まってんだろ。こっちこい」


 そしてセットが指さしたのは備え付けられている試着室である。鏡張りでカーテンが備え付けられている、本物の店となんら遜色がない――ように見えてカーテンの材質が特殊で、外から見るとシルエットが丸分かりになってしまう。ついでに鏡も魔法の鏡でできており、遠距離から試着をのぞけるプレイも楽しめるおまけつきだ。

 

「あの、もしかして、この中で着替えるんですか?」

「当たり前だろ。店の中で全裸になる気か?公序良俗ってモンを知らねえのかよ」

「す、すいません。おれって田舎者なので」

 

 さきほどまで店の中でクンニと手マンをしていた男からの理不尽すぎる物言いだが、生来の人の好さからガトーは大人しく謝罪した。

 

「じゃあ着替えたら呼んでくれよ。サイズを調整してやるからよ」

「分かりました」

 

 セットがチェストかた取り出した装備を受け取って、試着室の中へと入る。アヘ顔でのびている仲間たちを気にしてはいた様子だが、逆らったところで意味は無い。それに自分を愛撫し続ける真っ赤なビキニを早く着替えてしまいたかった。


 しかし、手渡された装備をはいてまたしても悲鳴をあげることになる。

 

「なっ!こ、これは……!」


 きわどいビキニをようやく脱ぎ捨てられたかと思えば、次に股間にまとわりつくのは更に淫らな紐パンだった。ビキニも大概布地が少なかったが、今度は腰に引っかける紐と極小の逆三角しか存在しない。

 獅子がありえない粗チンでなければ股間がはみ出してしまうし、尻は覆うというよりも布切れを張り付けているに等しかった。ムッチリした尻は汗と愛液が伝い落ち、灯りを反射して輝いていた。

 

「これは、透けてるんじゃ。いくらなんでもこれは」


 鏡に映っている自分を見て獅子は生唾を飲み込んだ。ふとましい下半身にへばりついているのは、半透明な布切れだ。真っ赤なビキニとは対照的な、まるで水をそのまま衣にしたような透け具合。これで羽衣でも作ればさぞや美しいのだろうが、紐パンにしてしまえば中の肉をギリギリに透かす下品な下着に変わるのだ。

 

「さすがにこんなものを着れるわけがない!店主に文句を言わなくては……!」


 手に取るだけでおかしいと分かっても素直に股を通し、イメージプレイなのも忘れてセットを店主と呼んでしまうのも生来の素直さによるものだ。つい先ほどまで仲間が絶頂地獄に叩き込まれていたというのに、本物の武具店に来た気分になっている。

 

「おっ、なかなか似合うじゃねえか。やっぱケツがでかいとどんな服でも似合うんだな」

「わ゛っ!?ななな、何故勝手に入ってきているのですか!」


 試着室のカーテンを開かれた時も生娘のように声を上げてしまった。無遠慮に下半身を視線で舐め回されて、耐え切れず両手で覆い隠す。そんなことをしてもでかすぎる尻肉はちっとも隠せないのだが。

 

「早く出て行ってください!着替えるところに入ってくるなんて非常識でしょう!」

「ああ?客の装備を見立ててやるんだからよ、試着室に入るのなんて当たり前だろ」

「そ、そうなんですか?なら仕方ないですが、あまり見ないで、んあっ❤」

「そうそう、こうやって腰に引っかけられるぐらいケツがデカくねえとな。これなら男が放っとかねえぞ」


 獅子に断りも入れずに腰紐を指へ引っかけて、そのままグイグイと引っ張り出した。明らかにきつすぎる水着はお粗末ちんぽを圧迫し、尻肉の形を卑猥に歪めた。伸び縮みする材質の紐は指を離せば強く尻肉を打ち据えてパンッ!と威勢の良い音を鳴らす。

 伸ばしては離し、また伸ばし、離し、砂色の毛皮の下で尻肉が赤くなるまで打ち据える。

 

「あ゛っ❤❤んくぅ❤やめへぇ❤❤」

「うん、サイズは小さすぎるな。問題無いんで、ちんぽの収まり具合をチェックしますよーっと」

「ちょ、ちょっと!そこはぁあ❤自分で、んぅうぅ❤❤❤」

「前は問題無いな。お客さんのちんぽがみっともねえからちゃんと収まってる。いやーここまで情けないちんぽ久しぶりに見たな。逆に立派だよ」

「くぅ❤み、見ないで❤❤あっ❤」


 屈強な腰に後ろから抱きついて、まじまじと半透けの股間を視線で犯す。紐パンで虐められたというのに股間はしっかり悦んで、わずかに膨らみを見せていた。芋虫から小魚ぐらいのサイズには変わっただろうか。

 セットは鼻息がかかるぐらいの距離で眺めながら、腰からふくらはぎにかけて指先を這いまわらせる。ガトーは淫行を阻むこともなく、試着室の鏡へと手をついていた。

 

「うーん、勃起しても大して変わらねえな。これなら前垂れのサイズは調整しなくても……いや、もっと小さくしとくか?」

「ふっ❤んう゛ぅうぅ❤❤おぉおぉ❤」


 セットの指は虫のように巧みに下半身をくすぐるが、屈強な獅子を悶えさせるのは肉体からの快楽ではない。毛皮の上からでも分かるほどに紅潮し、息が荒くなる原因は視線という槍である。

 自分の透けたちんぽを見られている。サイズまで、形までも。間近で尻肉を見られている。もしも後ろに回られれば肛門までも見られてしまう。そう考えると欲情が止まらなかった。

 

「へへ、興奮してきたか?お客さん、こいつのが相性良いのかもしんねえな」

「こ、これはぁ❤❤身体がぞくぞくってぇ❤」

「もっと見て欲しいだろ?コイツはな、どんな雄でも見られるのが大好きな変態にしちまうんだな」


 自分がそんな変態になるわけがない――そう否定しようとしたが自分の中に生まれた感情を否定できなかった。性器を弄られる直接的な快感ならば抵抗できるが、これまで積み上げてきた自己の中に異物が生まれている。しかも、たまらなく魅力的な。


「お、おれは見られるのが好きな変態になるわけが……❤」


 否定の言葉のなんと甘やかなことか。

 気付けば、鏡に顔をくっつけ、腰を落としてより変態的なポーズを取っていた。つま先立ちのがに股で、半分透けたビキニという最低な恰好。こんな自分を見て欲しい。目の前の下卑た男に、仲間たちに、街中の見知らぬ雄に。

 

「ケツ揺らしやがって。お前、元々素質あったんじゃねえか?」

「そんな、ことはぁ❤❤」

「ケツ穴ひくひくしてんじゃねえか。エロガキがよ」

「ん゛ぉ❤❤しょ、しょこはぁ❤」


 ちんぽが完全に勃起すると、セットの視線は求愛の踊りを見せる尻へと移った。半透明の布地では何も隠せずに、丸々とした尻肉を押し広げれば真っ赤な肛門が見て取れる。

 ただの排泄器官であった肛門はさんざん愛撫され淫らな性器であることを色彩から訴えていた。視線を感じた肛門はより奥深くまで覗いて欲しいと孔を緩め、濃厚な雌の匂いを振りまいている。

 

 それに誘われるように、セットの指先が谷間へ潜り込んだ。尻肉の緊張を揉み解しつつ、濡れた谷間をつう、となぞり上げる。

 

「んううぅぅ❤❤❤」


 寸止めの愛撫を続けられた身体は分かりやすく反応し、雌肉を撫でる指先へと吸い付いた。割れ目をくすぐっていた指は汗や愛液を肛門へと塗りたくり、下品な水音が鳴り響く。

 荒い鼻息が肛門に当たり、自分のいやらしい孔を観察されているのだと否応なしに実感させられ、ますます身体を熱くした。

 

 そして、指を捻じ込まれた瞬間に体内の熱が急激に膨れ上がった。

 

「お゛ー❤んひぃ❤❤」


 指先を飲み込めばあとは一瞬だった。無骨な指を使って肛門を押し広げつつ、指の腹を使って腸壁を優しく撫でさする。やがて、自分のものとは違う体温が直腸の中へと滑り込んで来る。

 ビキニに肛門をいじられた時もたまらなかったが、硬い指で腸壁をいじられるのもまた魅力的なものだった。尻肉を自分からへこへこ動かして、良いところに擦りつけようとしてしまう。

 

「お゛ぅおおぉぉう❤んぉおぉおーー❤❤」

「すっげえエロいマンコになってんぜ。指美味そうにしゃぶってやがる」


 いつのまにか二本に増やされた指も処女マンコは美味そうに咥えこんでいた。ぐちょぐちょになった孔から垂れた粘液は太ももやセットの手首を伝い、濡らす。

 腸壁を撫でられる快楽と、そして自分の恥ずかしいマンコを見られているという羞恥心がこれでもかと興奮を助長する。

 

「おーだいぶ仕上がってんな。こりゃちんぽも咥えこめそうだ」

「んひぃいいぃいいぃ❤❤❤」

 

 指を開いてくぱぁ❤とマンコを拡げられると愛液でぬるついた内壁が露わにされる。男が欲しい、辱めて欲しいとねだる腸壁のヒダがひくついているさまを視線で舐め回される。

 視線で犯されるのは、まるでマンコの中を虫が這いまわっているような快楽とおざましさをもたらした。顔面中の穴から、体液が溢れて止まらない。

 

「あおぉおおあお❤❤やめ、もう見ないでへえぇえぇ❤❤❤」

「オイオイ、ちょっと感じすぎじゃねえかぁ?盾役だったらもっと防御力上げないとだめだぜ。おれが鎧を見繕ってやるよ」


 こんな醜態に追い込んでいる当人の言葉なのだが、ガトーは反論もできずに涎を鏡面へと垂らしていた。感度の上がったマンコを好き放題に愛撫しつつ、感じる姿を視姦する。

 獅子マンコのイイトコロを見つけ出してからはそこをしつこく捏ね潰す。ぐりぐりと押し込んで、引っかいて、熟達した指さばきで色を知らぬ若者を淫獄に叩き落とす。

 

「お゛っひぃ❤❤も、もうぐりぐりじないでえぇ❤おがじぐなる❤❤おりぇが、かんじでるどごろ見ないでえぇえ❤❤❤ああぁ❤なんで、これ❤ずんごぃいぃぃ❤❤」

 

 ガトーの身に着けている紐パンは本来踊り子のための装備である。性行為を以て神へ祈りを捧げる儀式において、自分を昂らせ、見る者を昂らせ、より濃密な精を搾り取る為に踊り子はこのはしたない紐パンで舞い踊るのだ。

 儀式で利用された結果強大な加護を持つに至り、冒険者の装備品としても優秀なものになったが、今マンコをほじくられている獅子には関係ない。

 恥ずかしいのにもっと見て欲しくてたまらなくなり、鏡を見れば淫らな相貌をする自分が目に入りぞくぞくしたものが全身を駆け巡る。

 

「ん゛ッ❤❤❤お゛ッ❤❤んぎぃいいぃいぃいぃぃぃ❤❤❤❤」

「まーたイきやがった。もうちょっと防御力上げた方がいいから、おれが鍛えてやろう」

「おおぉぉおぉん❤❤ま、まひゃいぐううぅ❤いっでるのにぃいぃ❤❤いく、いぐぅうぅ❤❤❤」


 絶頂の最中も前立腺を捏ねられて、絶頂に絶頂を重ねてしまう。分かりやすく膨らんだ前立腺を挟み込まれ、潰されるともう鏡にすがっていないと立っていられなかった。

 豊満な尻肉を振りながら、無様にイキ声を出していると何もかもがどうでもよくなる快楽が走った。試着室に淫臭を満たし、店の外にまで響かせるような嬌声を喚き散らす。

 

「おい、いいのかぁ?外のお友達にも聞こえちまうかもしれねえぜ?」

「――ッ❤❤❤」


 仲間の存在を口にされた時、心臓が大きく跳ねた。快楽で頭は茹り、大事な仲間たちのことすら忘れてしまっていたのだ。

 こんな声を出せば聞かれてしまうかもしれない。いや、もしや既に聞かれていて、外で呆然としているかもしれない。

 

 そう思うと、恥辱とそれを上回る悦びが湧か上がってくる。見て欲しい。こんな最低な姿をしている自分を。尻をほじられて乱れる自分を軽蔑して欲しい。

 

「もっとすげぇ声出させてやるよ。もう、ブチこんじまっていいよな?」

「あうぅ❤あ、あぁ……❤❤」


 異様な熱さを肛門へと押し当てられても湧き上がるのは恐怖ではなく期待だ。指だけでこんな痴態を晒してしまったのに雄の象徴で中を犯されればどうなるか。

 期待に穴をひくつかせ、ガトーは言い訳のように小さく囁いた。


「し、静かにぃ……❤」

「ん?なんだよ、もっとハッキリ言えよ」

「静かに、してくださいっ❤❤じゃないと、聞かれちゃうかりゃぁぁ❤❤❤」


 せめてもの抵抗なのか、獅子は震える舌先で懇願をする。薄っぺらい言葉に秘めた欲望を理解して、セットはゆっくりと勃起を押し付けた。

 指とは比べ物にならない質量が肛門をこじ開けて、みちみみちと音を立てながら先端が緩やかに潜り始めた。

 

「あ゛ぉお゛ぉおおぉおぉ❤❤❤」


 亀頭をわずかに受け入れた程度だというのに、ガトーから押し殺しきれない声が漏れた。尻肉を悶えさせ巨大な雄を受け入れていくが、カリ首を受け入れた段階で強く締め付けてくる。

 これ以上はきついかとも思ったが、鏡に映る顔を見て腰を再び進め始める。とろとろに蕩けた顔は、苦痛など微塵も混ざっていない。そのまま腰を進めて、尻肉と陰毛が触れ合うまでちんぽを押し込んだ。


「グッ❤ふう゛ぉおぉおぉ❤❤❤」

「おーし、呑み込めたな。ご希望通りしずかーにヤってやるからよ」


 そしてセットはなめらかに下半身を動かしはじめた。男を知らなかった雌肉を、打ち鍛えられた大剣のように滾って逞しいものが抉り、削り取る。

 限界を超えて引き伸ばされてちんぽを感じとる面積が増した腸壁は緩慢なピストン運動だけで膨大な快楽を生産する。尻の中をどろどろに溶かされる感覚に、ガトーの脳みそもまた溶けていく。

 

「んぅうぅおぉ❤❤おっ❤ほぉひぃいぃぃ❤❤❤」

「静かにしろって言ったのはテメェのくせにアヘりやがって。いいのか、外に聞こえちまうぞぉ?」

「だ、だっでぇえぇ❤❤あぁぁ❤オマンコぐりぐり❤❤きもち、よずぎでぇ❤❤」


 羞恥心をかきたてる言葉を囁くと獅子マンコの締め付けが強くなり、自分から腰を使い始めた。突き入れに合わせて尻を突き出し、引き抜かれる時は引いて。マンコを抉り取られる速度が増すにつれて愛液の分泌が激しくなり、ちんぽにべっとりと糸が絡みつく。

 

 ガトーは必死に口を抑え込んでいるが嬌声はどうしたって漏れ出てしまう。いや、わざと漏らしているのだろうか。卑猥な言葉の頻度が増して、息の飛び出す感覚が狭まる。

 

「お゛っ❤❤ほお゛ぉおぉ❤マンコっ❤オマンコがあぁ❤❤突いてぇ❤おれのオマンコの奥もっとぉおぉ❤❤❤」

「でけぇ声出したらバレちまうぜ?お前がオマンコされるの見られて興奮する変態だってなぁ?」

「だ、だっでへえぇ❤❤良すぎるうぅうぅ❤❤❤オマンコっ❤もってオマンコの奥まできてえぇぇ❤❤❤」


 ガトーは太ももとふくらはぎの筋肉をこれでもかと隆起させて、けつを大きく前に引く。そのまま、セットに向かってでかい尻をこれまでにない速度で打ち付け始めた。

 バチン!と尻肉が打ち付けられる音が響くと同時に、愛液が結合部か噴き上がる音が鳴る。

 

「うおおぉっ!ノってきたみてえだなぁオイ!オマンコされてるところを見ても構わねえってかぁ!」

「だめ゛ぇ❤だめだげどぉお゛ぉおぉ❤❤❤ぎもぢ、よずぎるがらぁあ❤」


 がに股だった足腰が上下に揺れ、更に情けない内股になる。ちんぽをより深く感じ取るため無意識に尻肉がしまり。それに連動して内部も急激に収縮した。内壁がちんぽへと隙間なく吸着し、今まで以上の快美感が注ぎ込まれる。

 

 若々しい肉にむしゃぶりつかれ、奉仕される快感を楽しみながらセットはちんぽを滑らせた。カリ首で粘膜を削ぎ落しつつ、最奥と鈴口でキスをする。みっちり詰まった尻肉を拡げてやると処女マンコが汁を吐きながら震えていた。


「こんなやらしいマンコになりやがって。お仲間が知ったらなんて言うだろうなぁ?ヤリマン戦士さんよぉ!」

「お、おぉぉ~~❤❤言わないれえぇえ゛ぇ❤❤❤おれがっ❤ちんぽ大好きオマンコライオンだなんでぇぇぇ❤❤お゛っ❤お゛っ❤んぉぉおぉおぉ❤❤❤」


 淫乱マンコが見られる未来を想像し、獅子マンコがまたもやちんぽに絡みついて来る。砂色で男らしかった尻肉の中心ではちんぽを咥えこみながらマンコが泣いていた。溢れ出す愛液が太ももからふきらはぎまでも汚している。

 鏡へと舌を這わせる顔はとろけており、唾液と喘ぎ声を漏らし続けている。精悍で純朴だった戦士の面持ちはなく、ただの情夫がそこにいた。

 

 尻肉を自分から叩き付け、ちんぽで奥を突かれるたびに快楽がちんぽからほとばしる。

 

「お゛ぉおおぉぉおぉ❤❤❤ぎもぢぃいぃぃ❤おちんぽで奥を、ごりっでざれるのよずぎぃいぃぃいぃ❤❤❤❤」


 金色の瞳はすっかり濁っており、男であることの誇りなど完全に蒸発してしまったようだ。ちんぽに合わせて腰を使い、イイトコロを抉って貰うのに没頭している。

 重厚な鎧や盾を扱うのにふさわしかった足腰は弱々しく震えていて、ちんぽを引き抜かれればすぐにその場にへたりこんでしまいそうだった。

 

 セットは奥だけを単調に突くのではなく、ちんぽの弱点を巧みに攻めて立てた。ぷっくりと膨れた前立腺を亀頭で撫でまわして、痺れるような快楽を注ぎ込んだかと思えばぐり、と強く先端を打ち付ける。処女マンコでは到底敵わない手管に、獅子はマンコを痙攣させて敗北を認めた。

 

「ぅう゛ぅうぅぅうおぉおぉおぉ❤❤あぁあぁ❤負け、るぅう゛ぅうぅぅん❤❤❤おれ、男なのに゛いぃ❤ちんぽに負けてマンコイキじでるぅうぅぅ❤❤❤」


 その声に悔しさはなく、ひたすらに媚びが滲んでいる声にセットは苦笑してしまう。ちんぽをぎりぎりまで引き抜いてから、最奥まで勢いよく叩き付ける。

 既に限界まで押し拡げられた腸壁を貫かれ、性感帯を押しつぶされて、ガトーは感謝と敬愛を示すように絶頂する。

 

「いぐぐうぅうぅうっ❤❤いぐうぅぅううぅ❤❤❤きててるきてるきてるぅうぅうぅ❤❤おちんぽ奥まで、ずどんっでへえええぇぇ❤❤❤」


 既に何回絶頂したのだろうか。紐パンを押し上げる粗末なちんぽからは汁が飛んでいるが、ほとんど無色透明に近いものだ。金玉が空っぽになるまで射精したのか、前袋は白濁液でぱんぱんに膨らんでいた。

 セットはそのまま最奥でちんぽ振り立てつつ、前袋ごとちんぽをやわやわと揉み込んだ。

 

「こんなに漏らしやがって!後で粗チンと一緒にこのくっせぇザーメン見て貰おうなぁ!」

「ん゛ぉお、ぉおおぉおぉ❤❤❤ふぎぃい゛っ❤❤お゛んっ❤おぉおぉおぉぉぉ~~~~❤❤❤」


 尻を犯されて漏らした精液を、こんな淫らな顔をして喘ぐ自分を見て仲間たちはなんと感じるだろうか。きっと、軽蔑な目で見下ろしてくれるに違いない。最低な未来を想像して、マンコの奥がきゅんきゅんと疼き出す。

 

「マンコの奥が締め付けてきやがるなっ!いいぜ、最高のアヘ顔にさせてやるからな!」


 絶頂のきざしを感じとったセットは、大きく腰を振りたくって追い込みをかける。試着室の鏡に映る獅子は、全身を汗や淫液で照り光らせていた。内壁を大きく突き上げられ、ぬれそぼった毛皮から玉成す汗が散る。

 雄に犯され、見るに堪えないアヘ顔を輝かせる汗粒はまるでアクセサリのようだった。お前はこんなにも下品で最悪な雄であると誇示されているようで、獅子の興奮は最高潮を迎える。

 

「ぅう゛う゛あ゛ああああっ❤❤お、おれもうだめえええぇぇ❤❤❤」


 辱められる快楽に溺れ、ガトーはついに限界を迎えると宣言する。

 

「おーし、いいぞ!見ててやるからイきやがれ!」


 これまでに一番大きな音を立てて尻が打ち据えられ、それと同時に最奥から快楽がほとばしる。絶頂を重ねて空っぽになったはずの金玉から何かが湧き上がる感覚がし、次の瞬間――

 

「お゛ぉおおぉ……んぉお゛お゛ぉおぉおぉぉ❤❤❤❤」


 紐パンを突き抜ける勢いで、さらさらした液体が大量に拭き上がった。

 

「あ゛~~っ❤❤んぎ、ぃいいぃ❤❤❤とまらにゃいぃいぃいぃ❤❤」

「へへっ!すげえ出てんなあ!」


 セットは盛大な潮吹きを讃えるが、激しい突きこみは止まってはいない。最奥を連続で叩かれて、次々と熱い流れが噴き上がる。

 

「おーし、おれもイくぜ……おらあっ!」


 セットは背筋を仰け反らせ、思いっきり腰を打ち付ける、同時に内部でちんぽは跳ねて、白濁の汁が尿道から決壊した。肉棒が快楽で断続的に震える感覚と、ザーメンの焼けただれそうな熱さが、粘膜を通してガトーの脳みそを焼き焦がす。

 

「ぉおお゛っほぉぉおぉぉ❤❤❤熱いの、入っでぐるぅうぅぅぅん❤❤」

 

 ガトーは堕落しきった表情で声を震わせ、注ぎ込まれる精を受け入れた。既に絶頂が終わりを迎えているのに、何度も絶頂を重ねられているような快楽が全身に伝播していた。

 雄の欲望を受け止めながら砂色の巨躯はついに意識を手放した。白目をむいたまま尻だけを掲げて倒れ伏す。鏡に向かって白目を向いて、自分に痴態に感じているかのように身体を痙攣させる。

 

「へっふお゛っ……❤❤❤」


 まだちんぽが物足りないと媚びているのかケツだけを掲げて、弛緩した肛門から精液をボトリと落した。先ほどまで処女だったマンコが伸びきって腫れあがったマンコはこの雄をモノにしてやったのだという充足感を与えてくれた。このまま二回戦といそしみたいところだが。

 

「どーすっか迷うなぁ。困っちまうよなぁ」


 困ると言いつつくつくつと喉が鳴らしていた。試着室の外に出てみれば相も変わらず虎たちが伸びていた。誰も彼もケツを掲げて、マンコを赤く腫れあがらせて。

 誰から食ってやるか迷うのも無理からぬこと。尻肉を撫でて、品定めして。どんな衣装を着せてやるから頭を悩ませて。次の相手に選んだのは――

 

 

 来月は4人の分岐ルート編です。

 

 

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