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本にしたくて書き続けている『退魔師娼館』の2章続きです。 2章冒頭はこちら https://hnzm.fanbox.cc/posts/3095613 ~~~~~~~~~~ 時は流れ、娼館街ラディールが淫魔たちで賑わっている現在。 街の中心にそびえ立つ高級娼館は退魔師たちの基地をベースに改造した巨大ビルで、今ではエロ目的に特化した複合施設となっている。 下層階は1階を中心にイベントホールやカジノなどの遊興施設が、中層階は一夜を過ごすための部屋がズラリと並んでいる。 そして……高層階は特別な仕様の空間となっていた。 下層にある部屋の倍以上はある広さと、シンプルながらも高級感あふれる家具の一つ一つはホテルのスイートルームを連想させる。 広めの浴室や台所まで完備されており、一夜限りの利用ではなく「長期間そこで過ごす」ことを前提にした場所。 元退魔師の少年と淫魔は、そこに滞在していた。 「さーて、今日も楽しみましょうか♪」 「くっ……!」 愉悦に満ちた笑みを浮かべる淫魔。 見下ろす視線の先には、ベッドに腰を掛けつつ屈辱だと言わんばかりに表情を歪ませる元少年退魔師がいた。 男娼となった彼ではあるが、淫魔をみる鋭い視線は彼女に刃を向けていた頃のままだ。 ……しかし、立場はあのときとは全く違う。 「ね、『神速のシュウ』?」 「その名で呼ぶな!」 それは彼の……最強とまで謳われた退魔師としての名前だった。 しかし退魔師としての強さも、同僚たちからの羨望や憧れも……男娼となった今の彼には、すべてに意味がない。 自分を慕い、その名を呼んでくれた元少年退魔師たちのほとんどは、男娼として下層階や街のどこかで淫魔たちに抱かれ、喘いでいるのだろう。 しかも専属となったシュウの場合は、そんな仲間たちと顔を合わせる機会すらもないのだ。 もちろん名前だって、自分から淫魔に伝えたわけではない。 敵を前にして名乗りを上げるなんて野暮な真似はする気がなかったし、倒す相手にそんなことは必要ないと思っていた。 しかし男娼になる際に、こちらの情報が彼女に渡ったのだろう。 過去の栄光としか呼べないその名を、目の前の淫魔はあえて掘り返してはからかってくるのだ。 「つれないわね~、もっと男娼らしく振る舞ってくれてもいいのに」 「誰がお前に媚びるものか!」 男娼になる覚悟を決めたとき、彼もこんな態度を取るつもりはなかった。 すべてを理解し、受け入れた上で飲み込もうとして……宿敵に目をつけられたのだ。 もちろん互いに危害を加えるような事はしていないし、男娼と淫魔という関係は覆しようがない。 ただ、長く戦い続けた彼女に負けたわけではないという、せめてもの抵抗だった。 「ホント、口が悪いのは憎たらしいくらい変わらないわね」 淫魔は笑みを崩さず、しかし視線がすっと冷たくなる。 静かに滲む気迫に、シュウは気圧されることもなく睨み返した。 その表情の鋭さは、退魔師の頃から変わっていない。 しかし―― 「そんな身体で睨まれても可愛いだけよ」 「くそっ……」 ドプンッ! 彼の首から下は、戦士だった頃とは別人のように変わり果てていた。 胸についているのは、乳房としか形容できない巨大な膨らみ。 片方だけでも顔よりも大きく、少年らしい肩幅の下にあるはずの胸板を埋め尽くし、どっぷりと左右にはみ出してすらいる。 みるからに肉の詰まったそこは呼吸のたびに重たげに上下しつつ、しかし自重で形を崩すことなく滑らかなカーブを描いて前にせり出している。 先端をピンク色に染めている下品なくらいに大きな乳首と乳輪も、巨大な乳肉によってバランスが取れてみえる。 数値にすれば3桁の大台を軽く超えているだろうバストは、カップ数がアルファベットの中に収まるのかすらシュウには分からなかった。 重量だって両乳を合わせて10キロ超えは確実だろう。 現実離れしたサイズでありながら、欲情をそそるという一点においては完璧すぎる爆乳。 「さっきから、おっぱいがブルンブルン揺れてるんだもの。いい光景だわ♪」 「……」 羞恥と悔しさに顔を歪めるシュウ。 身じろぎするたびに細かく揺れる乳肉を両腕で抑えるが、巨大な肌色の塊を隠しきれるわけもなく、むしろたわむことで肉感を強調してしまっていた。 下乳の奥にみえている体幹は、脂肪の詰まった胸とは対照的に余計な肉のないスレンダーな輪郭を描き、肋骨の下端からキュッとくびれてすらいる。 そして腹部にわずかに浮かぶ腹筋の影が、彼の退魔師として培ってきた肉体の名残を感じさせた。 しかし視線をさらに落とすと、下半身は打って変わって胸に匹敵するレベルですさまじいボリュームを湛えていた。 ベッドに腰掛けているだけなのに、体重によってたわんだ尻肉がどっぷりとシーツの上に溢れだしている。 そこから床へとのびる太腿もむっちりと太く、滑らかな白い肌が艶めかしい。 皮肉にも退魔師としての面影のあるウエストの細さが、胸と尻の肉感をより性的に際立たせる結果となっていた。 今の彼の全身はどこも艶めかしく煽情的で、性的に見ない方が無理だろう。 「私からしたら、今の姿の方がずっとステキよ?」 「……うるさい」 屈辱だと言わんばかりに淫魔を睨みつけるシュウ。 少年らしい中世的な顔も相まって女性のようにしか思えない容姿だが、彼は男娼……つまりは男だ。 現に肩幅や鎖骨、胸板などの骨格は少年らしさを残している。 腕にうっすらと浮かぶ筋肉も戦士としての面影をわずかに感じるが、細くしやなかで以前よりも全体的にうっすらと皮下脂肪がのっている。 股間にもちゃんと男の象徴である男性器がついているものの、肢体と同じくむっちりと柔らかそうな肉感とともに、所在なさげにふるふると揺れていた。 男の身体のまま女性のような体型にされた、いわゆるシーメールという表現が適切だろう。 衣装も特別製で、淫魔の退魔師の際に着ていたスーツを丁寧にいまの体型に合わせて改造してある。 戦闘時に装着していた外殻は取り払われ、ピッチリとしたインナー部分のみ。 身体のラインを強調するように張りついてさながら競泳水着のような格好だが、胸や尻といった肝心の部分は露出するように切り開かれ丸出しにされていた。 露わになった肌は夜の住人らしい白さで、一点の曇りもなく艶めいている。 「こんな身体にしやがって……」 もちろん、すべて目の前の彼女によって行われたものである。 戦闘時には回避していた彼女の魔力、その淫術を余すところなくすべて、その身に受けたのだ。 性に特化した淫魔、それも高位のサキュバスである彼女にとって、身体を淫乱なものに変質させるのは容易いことだ。 それを象徴するように彼の下腹部に描かれたハートの淫紋は幾重にも重なり、絡み合い、鼠蹊部いっぱいに広がっている。 全身をより性的に、淫らな存在にするための魔術。 男娼と呼ぶのをたらいたくなるほどに、あまりにも淫猥な姿……「改造」とも呼ぶべき変わりようだった。 「あら、アナタだって了解したでしょう?『より上質な奉仕をするため』って」 「うぐっ……」 彼女の言う通り、合意なく無理やり改造したわけではない。シュウ自身が承諾して行われたことだ。 ……ただ、奉仕の際に圧倒的な快楽を与え、蕩けきった彼を絡め取るように肉体変化を提案したのは事実だが。 男娼として従わざるを得ない相手となれば、断り続けるのも難しい。 戦闘用の装備もなしに淫魔の夜の相手をすれば、完全に抵抗しきるのは無理というものだろう。 「それに、いっつも気持ちよさそうに喘いでるじゃない」 「んひぅ!?」 淫魔が指先で彼の乳首をピンと弾く。それだけでシュウの背筋はビクリと跳ね、喉から声にならない息が漏れた。 苦痛は無い。むしろ快感しかない。 性に特化した彼の肉体は、淫魔の責めをすべてメスの快楽へと変換するようようになっていた。 退魔師としての理性は拒否しているはずなのに、身体は悦んでしまうのだ。 ジンジンと痺れ続けているおっぱいなど、普段から呼吸しているだけでもキモチよくて、とても素晴らしいものに思えてしまう。 それが退魔師シュウとしてのプライドに障り、自らを叱咤して高潔さを保とうとしているものの、確実に蝕まれてもいた。 「その身体にしてから結構経つけど、そんなに悪いものじゃないでしょう?」 「っ……」 言葉に詰まるシュウ。 実際のところ、いまの彼にとって悪いものとは言い切れなかった。 今の彼はもう退魔師ではなく、目の前にいる淫魔専属の男娼なのだ。 相手の好みに合わせてより性欲を発散できる身体というのは、むしろ価値があると言ってもいい。 それを彼自身が分かっているからこそ、黙ることしかできなかった。 この身体を悦び、感じてしまう自分が、確かに存在するのだ。 「難しい顔してないで愉しみましょ」 ダプンッ! 「うあぁっ♥」 淫魔はおもむろに、両手で下から叩くようにして乳肉を押し上げる。 淫術と性技によって開発され尽くした少年の爆乳は、軽い衝撃でさえも快感を爆発させてしまう。 内側に詰まった柔肉はより刺激を欲してじくじくと疼きを放ち、切なくも熱くシュウを苛んでくる。 いまでは乳首に触れずとも絶頂できてしまうほどだ。 「揉み心地も最高ね。そうなるように調整したんだけど♪」 むにゅっ、ぐにっ、むちっ! やわやわと焦らすように乳肉を揉んでいく淫魔。 どっぷりとたわむ乳肉に黒いロンググローブの指がギュムと沈み込み、じんわりと淡い快感が滲みだす。 指よりも太い乳首や手のひらよりも大きな乳輪には触れず、ただ乳肌だけを揉みしだく。 両手の圧力で柔らかくたわみ、白い乳肌が指の間からぷっくりと餅のように膨らんでいく。 「んっ、うっ……ひぐっ♥」 自分の頭より大きな肉鞠が2つ、形を崩すことなくダプダプと揺れている。 喘ぐように身体を擦らすその姿に、退魔師だったときの精悍さは見る影もなかった。 男娼としてのメイクはステージに立つ者ほど濃くはないものの、わずかにピンク色のアイラインが浮いている。 これも自然と浮き上がるように淫紋で調整されていた。つまりは彼女の趣味だ。 唇もわずかに膨れ、男らしさが現れきっていない容姿ゆえに少女のようでもある。 傍からみれば、シーメールおっぱいを揉まれて喘ぐメス男子でしかない。 顔だけでなく肩幅や体型のバランスに男子としての色も感じられ、その倒錯感がより淫靡なものに思えてくる。 胸全体が快楽を滲ませ、これ以上は身体が耐えられないという限界ギリギリまで追い込まれ……。 その寸前で、パッと両手が離された。 「ほら、こんなに素敵でエッチなおっぱい、他にないわよ?」 「はーっ、ふーっ、ふーっ♥」 淫魔の責めから解放され、浅くなった息を整えながら精神を落ち着かせようとするシュウ。 行き場のなくなった乳快楽と疼きを抱えつつ、絶頂したいという欲求と、淫魔にイかせられずに済んだという安堵がごちゃ混ぜになる。 ただ身体は正直に欲求を主張して、乳首は刺激を求めて固く充血しながらそそり立っていた。 自分の爆乳を見下ろし、頬を紅潮させたまま歯をくいしばりつつ快楽の余韻に耐える。 彼の精神は強靭で、そして正気を保っていた。 淫魔に従ってはいるが、心の底から隷属するつもりはない。 ただ、そんな退魔師としての信念も次第に揺らぎつつある。 この部屋を出て下層階の施設を使うときもあるのだが、すれ違う他の男娼たちをみると……羨ましくなってしまうのだ。 淫魔に尻を揉まれて嬉しそうに喘ぐ姿、ベッタリと腕に絡みつくようにして夜の相手を求める姿……彼らは心から幸せそうで、奉仕する悦びと快感に満ちていた。 もう堕ちた方が楽なのではないか。そんな思考が生まれては、必死に理性で抑えつける。 淫魔も、彼の葛藤を分かったうえで愉しんでいた。 男娼としての奉仕くらい、命令すれば嫌々ながらもシュウも従うだろう。しかし、それでは面白くないのだ。 せめてもの抵抗を、どうすれば揺らがせることができるのか。刺激的な夜になるのか……。 彼女は何かを思いついたらしく、ニヤリと笑みが深くなる。 「じゃあ、ゲームしましょうか」 切り替えるように手を合わせて、ニコリと微笑む淫魔。 普段はベッドの上でひたすら責められ、喘がされるのだが……襲い掛かってくる様子ではない。 訝しげに眉をひそめるシュウに対し、彼女は続ける。 「この部屋の中で私を捕まえられたら、あなたの希望を1つ聞いてあげる。逆に私が勝ったら、大人しく奉仕してもらうわ」 唐突な提案に、眉間にしわを寄せつつ黙りこむシュウ。 正直、言葉通り普通のゲームになるとは思えなかった。 少なくとも、自分に不利な提案をしてくるわけがないだろう。彼女の意地悪い性格もよく知っているし何をしてくるか分からない。 もちろん退魔師としてなら、こんな提案に乗ることもないのだが―― 「……俺に拒否権はないんだろ」 「よく分かってるじゃない」 視線をそらしながら吐き捨てるように答えるシュウを見下ろしつつ、ニヤニヤとした笑みへと変わる淫魔。 スイートルームもかくやという部屋は、ソファーや机などを無視すれば学校の教室くらいの広さがある。 少しの追いかけっこくらいなら、すぐにでもできるだろう。 「じゃ、始めましょうか。私に触れたらそっちの勝ちでいいわ」 フワリと舞うように後方へ跳び、距離を取る淫魔。 シュウも、下乳を支えるようにして立ち上がる。 自らの重さから解放された尻肉がダプンと揺れる感触があった。 「じゃ、気の済むまで追いかけて♪」 「……ああ」 強く床を蹴り出すシュウ。 深夜の追いかけっこがはじまった。

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