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 クラスメイトの丙智香(ひのえともか)とセフレの関係になった遠野涼士郎(とおのりょうしろう)。

 これから彼女を自分好みに開発しようと企む涼士郎だが、彼は知らなかった。

 丙智香がどれだけエッチに興味津々な少女なのかを、彼はまだ理解しかねていた。

 そしてこの後すぐに思い知ることとなる。

 智香が如何に淫乱な少女かを。彼女と関わるということが、どれだけ大変なことかを。

 涼士郎はその身を持って体験するのだった。


 ×××


「え~、だからここの問いはー……」


 学生の本分は学業だ。

 長い学校生活の大半は授業であり、真面目に勉学に励むのが学生の義務である。


 それなのに、涼士郎は相変わらず授業に身が入らないでいた。

 頭の中は智香のことでいっぱいだ。

 いざ好きなようにエッチができる女の子が現れてしまうと、何をしようか選択肢が多すぎて困ってしまう。

 贅沢すぎる悩みなのは分かっている。だがこの幸運を最大限活用しなければ一生悔いが残ることになる。

 彼の十数年間の人生の中で、これほど悩んだことがあっただろうか。やりたいことが多すぎて、逆にひとつに絞れない状態だった。


 そんな迷える子羊である彼の机には、見慣れぬ小さな箱があった。

 見る人が見ればナニに使うか容易に想像できるピンクの箱だが、幸いなことに周囲は授業に集中しているため、涼士郎の机の上など覗き見するような者はいなかった。

 小さな箱は授業で使うものではない。その対極に位置するような代物だ。


「それじゃあこの問題を……丙、答えを板書しなさい」

「はっ、はい」


 先生に当てられた智香が席を立つ。彼女は成績優秀なので、先生も安心して当てることができるのだ。

 彼女も慣れているので、黒板までの歩みに迷いはない。

 しかし智香の歩調には普段と若干のズレがあった。


 その彼女の些細な異変を、クラスの誰も気づかない。

 事情を知る涼士郎だって、言われても気づかないだろう。

 智香の異変の理由には、謎のピンク箱が大きく関わっている。

 この箱の出番が今にやってくるだろう。


 黒板の前に無事到着した智香は、淀みない調子で問題の答えを書いていく。

 優秀な彼女にかかれば、この程度の問いは朝飯前だろう。

 そう、普段の彼女ならば。


「んくっ……!」


 板書している最中、智香の身体がビクっと反応した。

 動き自体は取るに足らない小さなものだ。しかし今は皆の視線が集中する黒板の前である。

 智香から漏れたおかしな声は当然周囲の耳に入る。


「丙、どうかしたか……?」


 不思議に思ったクラスを代表して、教師が智香に声をかける。

 彼は純粋に智香のことを心配している。それが分かっているからこそ、遠くから眺めていた涼士郎は罪悪感を抱くのだ。


「はっ、はい……大丈夫です」


 教師の声をかけられた智香は、至って冷静な態度で言葉を返す。


「そうか。なら続けなさい」


 教師を含め、クラスの皆は智香の言葉の微小な震えに気づかない。

 そして彼女の額に浮かんだ脂汗の意味を誰も知らない。涼士郎以外は。


「…………」


 後ろから彼女を見守る涼士郎の手には、小さな箱が握られていた。

 それは大人のおもちゃである、ピンクローターのスイッチだった。

 実は現在智香の性器にはローターが挿入されており、彼が遠隔で操作していたのだ。

 涼士郎と智香は何食わぬ顔で授業を受ける一方で、その裏ではローター挿入プレイに興じていた。


 なぜ二人は授業中にそんなことをしているのか。

 それは前日の出来事に遡る……。


 ×××


「遠野くんにこれを渡しておくね」

「これは……?」


 放課後の部室で、涼士郎は智香にある物を渡された。

 それは件のピンク箱であった。


「それはローターのスイッチ。それを押せばローターが振動するの」

「丙さん、ローターなんて持ってるんだね」

「変、かな……?」

「よくは分からないけど、その年の女の子が持ってるのは珍しいんじゃないかな……?」


 最低でも、涼士郎は持っていない。

 そのことを伝えると、智香は羞恥心で顔を赤く染める。


「そうなんだ……。私はそういうエッチなおもちゃにも興味があって、通販でこっそり買ってるの」

「流石の行動力だね……」


 エッチなことに好奇心旺盛な娘だとは思っていたが、ここまでとは。

 下手な思春期の少年より性欲があるのではないか。

 彼女の底知れない欲望を感じ取り、末恐ろしくなる涼士郎であった。


「それで、コレを僕に渡してどうするんだ?」

「明日私はローターを装着してくるから、貴方はスイッチを持っていて。それで授業中、好きなタイミングでスイッチを入れて」

「それって、どういう……」


 状況を飲み込めていない涼士郎をよそに、智香は楽しそうに話を続ける。


「ほら、エッチな漫画でローターを挿入しながら学校生活を送る、みたいなプレイがあるでしょ? 実際どんな感じなのか自分で試してみたくて……」

「流石の行動力だね……」


 好奇心では済まされない凄まじいエロスへの執念に、呆れを通り越して感嘆さえ覚えてくる。

 もしかしたら、彼女は自分の手には負えないほどの逸材かもしれない。


「スイッチを押すタイミングは遠野くんに任せるから、明日試してみない?」

「……面白そうだね。うん、分かった。やってみよう」


 だからといって、智香の好奇心に付き合わない手はない。

 この場合、試されているのは涼士郎の覚悟の方だった。


 ×××


 そんなこんなで涼士郎と智香はロータープレイに興じていた。

 始めこそはビクッと反応したが、その後に大きな変化は見られず智香は無事に板書を終えた。


「先生、終わりました」

「正解だ、丙。流石だな。席に戻りなさい」

「はい……」


 結局誰にも智香が性器にローターを挿入していることはバレなかった。

 そもそも現実でそんな変態行為をしているなど、誰も思いつかないだろう。

 普通なら妄想で止めておくべきことを平気で実行する危うい少女。

 それが丙智香だった。


「ふぅ……」


 今も尚膣内ではローターが元気に振動しているというのに、彼女は何事もないように平静を装っていた。

 どうなることかと思ったが、涼士郎の心配は杞憂に終わったようだ。皆にバレたら大変なことになっただろうに、最後までやりきった智香は称賛に値する。

 クラスの誰もが気づいていない。何の変哲もないいつもの授業風景に、文字通り異物が入っていたことを。

 当事者の涼士郎だけが知っている。自分の席へ戻る彼女の太ももに、不自然な雫が垂れていることに。


 ×××


 所は変わって体育館。涼士郎たちのクラスは体育の授業を行っていた。

 運動があまり得意ではない涼士郎にとっては、地獄のような時間だ。

 彼のような運動音痴は、運動部のデキる奴の踏み台になる運命なのだ。


 そんな普段は憂鬱でしかない体育の授業だが、今日に限ってはワクワクしていた。

 その理由はもちろん、智香がロータープレイをしているからだ。

 体育の時間であっても、彼女はローターを外そうとはしない。自分から進んでやろうと頼み込んできたとはいえ、エッチに対して徹底しているのは流石である。


 授業の内容はバレーであった。

 スポーツ全般苦手な涼士郎にとっては、1チームの人数が少なければ少ないほど個人の負担が大きいので、御免被りたい競技の一つである。

 試合中彼にできることは枯れ木のように目立たず、かつ戦犯にならないよう最低限の仕事をこなすことだけだった。


 いつもなら平和に時間が過ぎていくことだけを願う授業なのだが、今日に限っては智香のプレイがあるので非常に楽しみにしていた。

 意外に演技派な彼女のことなので、体操着に着替えても違和感なく授業に溶け込んでいた。

 智香が授業中にも関わらず変態プレイに及んでいることを、この場の誰が想像できるだろうか。

 成績優秀で真面目な彼女が、なぜそんな愚行を。例え真実を知ったとしても信じられないだろう。


 涼士郎の体操着のポケットにはローターのスイッチが隠されている。それをオンすれば、また彼女の痴態が見れるのだ。そう考えると責任の重さをひしひしと感じてくる。


「あっ、わわっ……!」

「丙さーん、ナイスレシーブ!」


 智香は現在、即席チームで試合をしていた。

 彼女は涼士郎と違って何事もそつなくこなすので、問題なくバレーをプレイできている。

 こんなところでも才能の格差を感じてしまうものの、劣等感に浸っている暇はない。


 彼女の運命は涼士郎が握っているのだ。

 涼士郎の一存で智香が感じたり喘いだりするのだ。

 彼の指先に伸し掛かった責任は重い。


 智香の試合を見守りながら、どんなタイミングでスイッチを入れるか虎視眈々と狙っている涼士郎。もはや授業なんてそっちのけであり、傍から見ると女子の試合をガン見している怪しい男子であった。

 まぁ他人からの視線なんて関係ない。今彼が一番重要視しているのは智香のことなのだから。


「丙さん、上げるよっ!」

「はっ、はいっ……!」


 涼士郎がふしだらな視線を向ける中、女子の和気藹々とした試合は続行中。

 クラスの一人が上げたボールを綺麗なフォームでスパイクしようとする智香。

 文学少女な外見をしておきながら、華麗な跳躍力を見せる彼女に見惚れるしかない。

 しかし涼士郎の本能が告げている。『ここだ』と直感が囁いた涼士郎は、無意識でスイッチを押す。


「あっ、んんっ……!」


 その瞬間、綺麗だったフォームが急に崩れて智香はスパイクを外してしまう。

 振り下ろした手のひらはボールの遥か横を空振りし、体勢を崩した彼女は危なげながらもどうにか着地する。


「丙さん、大丈夫っ……!?」

「う、うん。大丈夫……」


 よたよたと立ち上がる智香の周囲へ心配そうに駆け寄るクラスメイトたち。

 彼女たちは知らない。今の智香に襲いかかってるローターの衝撃が。

 この場の誰も気づいていない。智香の肌を伝う汗に別の意味が込められていることに。


「大丈夫、平気平気。ちょっとバランス崩しただけだから」


 朗らかな微笑を浮かべながら、智香は集まったクラスメイトを安心させていく。

 今この時も膣内ではローターが激しく振動しているというのに、なんと称賛に値する胆力か。

 体操着の下は大変なことになっているというのに、未だ平静を装っている彼女には感服するしかない涼士郎であった。


 結局その後の智香はローターのせいで調子を崩したものの、誰にもプレイのことはバレずに済んだ。こんな大変なプレイをやってのけるとは大したものだ。

 今日の彼女の頑張りだけでもオナニーのネタに困らないが、感慨に耽っている暇はない。

 一日の授業が全て終わり放課後、二人は何の話し合いをしなくとも自然と部室に集合していた。


 ×××


「丙さん、今日は本当に頑張ったね」


 部室で落ち合った涼士郎は、智香に惜しみない賞賛を送る。

 いつ周りにバレるかとヒヤヒヤしながら見守っていたが、全くバレる気配がなかった。

 それもこれも彼女の不屈の意志がなせる演技の力だろう。


「いえ、私もギリギリだったから……」


 謙遜する智香の顔は朱色に染まっていた。

 運動の熱も冷めただろうに身体中汗だくであり、シャツが肌に張り付いていた。


「丙さん、体調は大丈夫? 辛いなら帰ったほうが良いと思うけど……」

「ううん、大丈夫。ローターのせいでちょっと身体が火照ってるだけだから」

「そう? なら良いんだけど……」


 確かに彼女の顔は熱があるというよりは、情欲で濡れているかのようだ。

 一日中ローターを挿れていたので発情しきってしまったらしい。


「遠野くん、私もう限界なの。アソコがジンジンして感覚が麻痺してきたんだ」


 そう言って、智香は自分からスカートを捲り秘所を見せつけてくる。

 乙女の深層。彼女の下着は愛液でぐっしょり濡れていた。

 純白のパンツは股間に張り付き、透けて色白の肌が見えている。


「丙さん……」

「今日は大人の玩具をいっぱい持ってきたから、それで遊ぼうよ」


 蠱惑的な少女の誘惑で、涼士郎の肉欲もグンと急上昇。

 愚息はあっという間に硬くなり、セックスのことしか考えられなくなる。


「分かった。俺と一緒に遊ぼう」


 涼士郎にっては、これからが本番だった。

 溜まりに溜まった性欲を発散させるために、智香の肉体を弄ぶのだ。

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