過去同人誌の総評④ - 2012前半 (Pixiv Fanbox)
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<6/28更新 アリストグラスのDLリンク追加しました!>
サークルその他大勢が発行した同人誌を振り返る記事、第4弾。今回は2012年に発行した同人誌です…が、この年はけっこうがんばって描いていたので冊数が多い!!いやーよくがんばった!なので前後編に分けます!
この年から肌色成分…つまりR18本が徐々に増えてきます。さすがに2020年現在の描く本全部R18!な状態と比べるとまだまだ少ない数ではありますが、閲覧時の背後にはご注意ください。一応修正はきつめにしてます。
この時期からゆからん以外のキャラをメインに据えることが増えてきて、描いているうちにこのキャラいいなぁ、いいなぁ…といろんなキャラに目覚めていました。フランちゃん本を描いたこの年も、スカーレット姉妹で他所様に寄稿した記憶があります。
2012年1月発行「教科書ではおしえてくれないっ!!」 東方二次創作(R18)フラン本
あらすじ:モブ里人♂が紅魔館に拉致されて、フランちゃんの大人の保健体育授業に付き合わされる!
な…何も見えない…表紙が…光が…光ってて…足を開いているということしかわからない!詳細はBOOTHにて!というわけで2012年最初の同人誌は、サークルその他大勢初の成人向け本でした。漫画の作画環境もだいぶ整ってきて、東方同人を本格的に始めた08年と比較して画力の向上などもあり、自分の理想に近いアウトプットができるようになってきたので、前々からずーーーーっと描いてみたかった男性向け同人世界に一歩足を踏み入れたわけです。この記念すべき一冊が今後のゆかたろの同人人生に影響を…だい~ぶ遠回りしたあとで及ぼすわけです。それまで一枚絵でのエロは寄稿や個人的ならくがきなどで何度か描いてたのですが、本格的に漫画の形で出したのはこれが初めてでした。
中身の性癖は今とあんまり変わらないですね!変わらない!フランちゃんがモブ里人とやって終わる!以上!(里人を突然先生って呼ばせてるのは性癖の煮こごり感ある…)
●お気に入りカット
左:こういうわかりやす~い短い導入、好き…無知シチュネタでした。
右:BOOTHでご確認ください。
2012年4月発行「アリストグラス」 東方二次創作 アリスメインの三魔女本
あらすじ:本を読んでいたアリスは視界がぼやけて文字が読みづらくなっていることに気づく。そこにひやかしに現れた魔理沙は老眼だなんだとはやしたて、パチュリーはたくさんの眼鏡を用意しはじめる…
アリスがすごく好きになった時期だったので、アリスメインのカップリング要素なし、友情の三魔女本です。ノベルティとしてアリスが読書をしている小さいしおりをつけた記憶があります。魔理沙、パチュリー、アリスとタイプの違う3人だと会話劇だけでも話が転がしやすくて描いててすごく面白かったですね~。私が好きだったメガネキャラに関するパロディも多く盛り込んでネタ的にもすっごく楽しかった…の…ですが…
この本、データを完全に紛失してます…フォルダすら残っていませんでした。この記事を書くまでの間ずーーっとデータ紛失に気づいていませんでした。PC移行時のミスだと思います…なのでネットアーカイブなどから自分の過去の画像を探して、わずかに残っていたサンプル画像をサルベージしてきました…数年後にまた三魔女の本を出してそのときにはキャラデザとか関係性とか結構変わってたからこの本との比較を語りたかったんですが…………無念!
ほぼ初描きのアリスでしたが、目がパッチリしていてまつ毛もバサバサ…髪の毛は短くくるんくるん…とお人形さんのような顔立ちで、三魔女の中では一番かわいく見えるように描きました。アリスの顔は整いすぎてて逆に冷たく見える程度が丁度いいと思っています。
<6/28追記>
実本をスキャンして電子化しました!!!!手元に当時とっておいた予備本があったのでそれをせっせと自炊して…改めて読んだらめちゃくちゃおもしろい本だったのでぜひ見てやってください。都合により解像度が若干低く、スキャン時に発生した汚れなどが一部ありますが読むぶんには問題ありません。以上を了解できる方はどうぞBOOTHからお求めください!
●お気に入りカット…ではなく、かろうじて残っていたサンプル2枚です。
左:本文1ページ目。「1ページ目らしさ」を出すのもだいぶ慣れてきましたね。
右:眼鏡をたくさん描いて疲れた…このページの直後にアリスがいろんな眼鏡をかけるシーンがあるのですが、なぜそこをサンプルにしておかなかったのか…(そしたらWパロパートも説明しやすかったのに…)
2012年5月発行「あのひの、あのね」
東方二次創作 紫×藍(+小さい藍)+幽々子+妖夢
あらすじ:白玉楼から幼い頃に藍が身につけていたちいさい服が出てきた。そこから紫と幽々子は思い出話を膨らませ、藍と妖夢は耳を傾ける…
その他大勢の同人誌で妖夢初登場です。そして弊サークル恒例(?)となった幼い藍こと”ちぃ藍”(当時自分でめちゃくちゃ使いまくってた呼称です)、山田先生似の妖忌も久しぶりの登場。ちぃ藍が初めて幽々子に挨拶した思い出と、そこで妖忌に一緒に遊んでもらった思い出話を聞かされて、ちょっと複雑な気持ちになる妖夢…という流れ。話も画風も、今までやってきたことの総まとめ!総力戦!という感じで、今見てもわりと面白いなぁ~!と素直に感じる一冊です。作中で描いたいなり寿司があんまりおいしそうでないところがマイナスポイントですね…今ならもっとおいしそうに描けるはず…
物語後半、藍の妖忌語りを聞いて妖夢がちょっぴり嫉妬心をあらわにしてしまうシーンは作画作業後半になってあわてて付け足したシーンなので、ちょっと尺足らず…というか展開急ぎすぎですね!元はどういう展開だったのかはもう忘れてしまったのですが、脳内設定である「妖夢がまだ小さい頃から藍と仲がよく、気安い関係である」ということを前面に出すために急遽ふたりが絡む展開に方向転換した記憶はあります。無理やりな展開とはいえ漫画本文最後のページが気に入ってるので結果的にはオッケーです!幸せならオッケーです!いやあ、妖忌は便利なキャラですね!(名前だけ借りたほぼオリキャラなんだからそりゃそうだが…)妖忌と幽々子メインの話も描いてみたかった!
●お気に入りカット
左:妖夢の顔はさっぱりめ・前髪短めぱっつんにしました。幽々子が少女漫画を意識してボリューム大なので対になるようシンプルに。
右:ロリ描くの好きなんだなぁ(再確認)
2012年7月発行「鈍(にび)めいてウハウハザブーン」 東方二次創作 にとり×魔理沙
あらすじ:にとりが急に変なヘルメットを付け始めた!?しかも魔理沙の前では絶対に外さないときた!魔理沙はどーにかしてにとりのヘルメットを取ってやろうと奮闘する!
地霊殿で急速に好きになったにとまりコンビです。コンビというか、完全にカプとして好きになりました。当時、アニメ「つり球」にドハマリしており…ここまで言うとつり球をご存じの方には表紙の時点で察せられるかもしれないですが…ネタも完全に「そっち」でした。顔を合わせると息もできないくらい苦しくなってしまう、普段はなんともないのに…その感情の名前は…?という感情漫画。
東方同人を描いてきて初めて、明確に弾幕ごっこに触れました。勝負そのものは描かなかったんですけどスペルカードらしきものを出したりして、原作要素を拾おうとがんばってるのが伺えます。
タイトルの「ウハウハザブーン」は、みなさんご存知アメリカで制作されたB級映画「史上最悪のボートレース ウハウハザブーン」からの引用です。たまたまその映画にハマっていた時期だったからつけただけで、特に意味はないです!!!!!んでこのタイトルの付け方もちょっとつり球っぽいっていう…(サブタイトルが「〇〇て×××(×はカタカナ単語)」みたいなやつがよくあるので…)
つり球に関してはまたあとで深く触れることになります…詳しくは2012年後編にて。
●お気に入りカット
左:ずーっとヘルメットを描いていたら何も見ずに描けるようになってました
右:永琳。とにかく美女になるよう気をつけて描きました。まつ毛を白くしたり鼻筋をすっと長くしたり。イメージはロシア美女。
2012年8月発行「きんいろのはぎり」 東方二次創作 紫×藍
あらすじ:日々の忙しさに追われ、気づけば髪が伸びていた藍。紫のすすめもあり、さらに伸ばしてみたものの、髪の伸びるスピードはどんどん早くなる。ついには身の丈よりも長い金色の髪が…
久々の「すこし、不思議」な話です。脳内でガッチガチに固めた設定をほとんど漫画本編には出さないで、絵だけで読める雰囲気漫画に仕上げました。同時期に藍の過去捏造話や紫と出会ったときの妄想話のラフも描いていたのですが、あまりにも長すぎて途中で断念しています。長編漫画を書き上げるのが本当に苦手なので…。
<ここから当時の妄想の解説なので読まなくていいよ/>
藍さまの過去捏造とか自分のゆからん出会い捏造がどういう感じだったか説明をすると、「八雲藍」は九尾の狐なので幻想入りする前は傾国美女と呼ばれた妲己であり玉藻前であった存在で、最終的に地位を追われ殺生石に封印されその石すらも砕かれて破壊されてしまうんだけど、破壊された際にそれまでの記憶が失われ「ただの妖狐」という概念だけがピューッと幻想入りしてしまう。そして幻想郷で紫と出会い、はじめは敵対したものの紫の圧倒的な力の前に(記憶を一部失っているので本来の力が出せないのもあり)屈服し、「八雲藍」の名を与えられて紫のもとで式としてのあらたな人生をスタートさせる…という感じ(完全捏造妄想)
それを踏まえた上でのこの本の解説…漫画のメインは「髪が長くなった藍」なわけですがこれは「八雲紫」の継承を行うための準備段階…というのを想定してました。八雲紫は唯一無二の妖怪なので子孫が増えるまたは分裂するということはまずないと考えて、でもまあまあ寿命みたいなものはあるかもしれない(このへん妄想)と思い、不老不死でないならどこかで代替わりをするんじゃないか、少なくとも有限そうな体を乗り換えたりはするんじゃないか、その体…「器」を作る(八雲紫の「魂」に耐えうる器)ために九尾の狐という十分な「器」の素養のある妖怪を自分の式として従え「八雲」姓を与えて育ててるんじゃないか…藍の能力が紫の下位互換である理由も後継者であると考えればそこそこ納得いくんじゃないでしょうか。
そんなわけで理由はわからないけど突然「よし、八雲紫を藍に引き継がせよう」と思った紫は、藍が髪を伸ばして「姿形が紫へもっとも近づいた」状態で彼女がかつて失った記憶=本来の九尾の狐の力をすべて取り戻させ、「八雲紫」の魂を受け継ぐ「器」として完成させた状態で藍を新しい「八雲紫」として生まれ変わらせようとした(このとき、今までの八雲紫は完全に消滅する)…というところで、「それはルール違反だ、『八雲紫』の継承の儀式へは『博霊』の立ち会いが必須だろう」と霊夢が文句をつけにきたわけです。
</ここまで読まなくていいよ>
髪が伸びまくった藍はセーラームーンの原作を意識して描いてました。プリンセスとしての記憶を取り戻し、髪が伸びてしまったうさぎちゃん…のところにみんながやってくるシーン、大好きなんです。
●お気に入りカット
左:藍はキツネらしく縦長瞳孔を強調してもわりと人外感あっていいなと思って、以後定着します。
右:セーラームーンでプリンセスの記憶を取り戻したうさぎちゃんを意識したシーン。ここ描くのめちゃくちゃ苦労しました…が、がんばった甲斐はあります。
それではここで総評④は終わり。次回は2012年後半に出した同人誌の紹介をします。