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サークルその他大勢が今まで発行した同人誌を振り返る記事・第7弾。

前回の記事(2013年振り返り)はこちら。


前年までは元来の腐女子熱がぶり返してBL同人誌をもりもり出してたんですがだいたいやりきってひとまず落ち着き、また女と女の同人誌に注力していった年なのですが…メインジャンルに変化がちょっとずつ現れてきています。

それ以上にこの年はゆかたろ自身にとって非常~に価値ある(あるか?)ものを生み出してしまった年…でもあります。ヒントはアイコン。


2014年1月発行「あなたのあたご あたしのたかお」

艦これ二次創作 愛宕×高雄本

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あらすじ:とある海域での活躍を評価され、見事シーズンMVPを獲得した高雄。鎮守府ではパーティが開かれ、皆が高雄の活躍を喜んでいた。もちろん愛宕もお祝いを…


2013年の末ぐらいから艦これにはまっていました。本格的にオフ同人で描くようになるのは次の2015年からになりますが… 始める直前までは周囲で大流行していても「絶対にハマらんぞ!」という天の邪鬼を決め込んでいたのに(悪いオタクだなぁ)ちょっと触ったらズブズブにはまっちゃいましたね!やっぱ新しいコンテンツは魅力的!

そんな中で愛宕と高雄の姉妹艦に惹かれて、突発的になんとも天の邪鬼な本を作ってしまいました。悪いオタクだなぁ…「愛宕のぱんぱかぱん要素は全部メディア用に作った都合のいいキャラクターである」「最愛の姉・高雄に対し他の人間から性的まなざしを向けられないよう自らがピエロになる」っていう…クソ重感情女にしてしまい…

逆張りはオタクの悪い癖!!!!!


あとがきに書いた艦これ世界における戦争のプロレス的解釈も、当時のそこそこゆるめの海域難易度だったから思いつけた設定って感じですね。あとは当時見たAKB0048とかスカイ・クロラとかに若干影響受けてます。


サクッとツイッターにアップするらくがき絵を描くことと、ページ数をつかって長い話の漫画を描くことは自分的には別物なので、艦これにハマってらくがきを量産しつつも長い漫画は東方で描きてえのがあるんだ!とオフ同人では東方を続けてました。なので艦これ同人は2014年時点はまだこの一冊のみです。


●お気に入りカット

左:初めての艦これ同人だからなるべくたくさんのキャラを描きたい!って欲張ってしまったのが右下のコマ。せめてテーブル立食にしようやって過去の自分に言いたい…

右:艦娘との握手会がある世界です。


2014年4月発行「まじょときのこのおうち」

東方二次創作 魔理沙・アリス・パチュリー三魔女本

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あらすじ:魔理沙の家に突如巨大キノコが発生!?魔理沙・アリス・パチュリーの3人が原因を究明するために力をあわせるぞ!


この表紙絵本当~~~~に気に入ってます!!!気に入ってるのでぜひ見開き表紙データも見てください!

kinoko_hyosi_deka

実際の印刷物では背景のシアン100%のベタがバキッと濃く出て、あわい塗りのキノコやキャラクターが映える…という手法、この頃から目覚め始めました。CMYKの数値をきちんとコントロールできると印刷の出来がきれいになるので今でもRGB入稿よりもCMYK入稿をメインにしています。絵の塗りはRGBで作業してるRGB→CMYK変換時に蛍光色や肌色がくすむとかはどーしてもあるんですけど、そこは諦め…

この本は角丸加工をしたんですが、手にとってくださった人の評判がめっちゃよかったです!角丸加工いいよね…特殊加工の中では低価格でできる部類なのに見た目にわかりやすくてかわいい!ってなるからまたやりたい…電子書籍では再現できないのが残念。

内容は以前の三魔女本のように三人がわいわいやってるだけなのですが、月日を経たことで画力アップをしておりよりいっそうわいわい感が出せてます(個人の感想です)


なぜキノコなのか?という点ですが、この本を出す少し前に確かナウシカ原作を超~~~~~久しぶりに読んで「森で探検してキノコ採りをする魔理沙が描きたい!(この初期構想ではにとまり本だった)」と思ってキノコ図鑑を買ったりしたものの、プロット段階であまりにも長くなりすぎてコレは無理だ(ゆかたろは長編を描くのが大の苦手)となって放棄、でもそういうテイストは描きたいのでもっとライトな路線であっさりつるっといける感じに…となって、キノコ図鑑とにらめっこしながら描いたものでした。ちょうど東宝映画「マタンゴ」も見てたので、そういうネタも入ってます。誰にも突っ込まれなかったけど…


●お気に入りカット

左:キノコ鍋シーン。この頃毎回恒例となってる食事シーンです。

右:初期構想の魔理沙キノコ本で描きたかったのは右下のような絵です。ちょっとでも入れたかった…実際に初期構想のまま本を出そうとしたらどれくらい時間かかったかな…


2014年5月発行「おきつねおねんねしなくっちゃ」

東方二次創作 八雲紫×八雲藍本

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あらすじ:高熱を出して起き上がれなくなった藍を、紫はおかゆを作るなどして看病する。自分が倒れる前と変わりなく家事の一切を難なくこなす紫を見て藍は「自分の居場所がなくなってしまうのでは」と不安に苛まれ…?


ハマったカップリングがあれば一度は描きたい「風邪引いたカプの片割れを看病するシチュ」本です。そこにいろんな要素をプラスして…いつものように好き勝手な解釈で描いてます。当然のようにちぃ藍も出てくるし…

表紙絵がなんかもう極まってますね。こういう表紙は今のゆかたろの方向性だと二度とやらないかもしれない。貴重です。(デザイン系表紙は好きだからやりたいだけどこういったデザインでエロ本の内容を表せるかというと微妙すぎるので)

「藍にあまり従順ではない橙」像をちょっとずつ描き始めたのもこの本からだったように記憶してます。設定を読めば読むほど藍に素直に従うやつとは思えんな…と幻覚を見始めて、藍も橙を溺愛したり必要以上に猫可愛がりはしないだろなぁと。のちに発行する本でこの解釈はきちんと形になります。わりと普段は藍の命令ものらりくらりとかわして好き勝手に生活してる(八雲家に遊びに来ることはあるけど住んではいない)て感じ…


分身藍は大神のキュウビから。わりとそのまんまです。大神のキュウビは九尾の狐で、攻撃を与え続けると面をつけた9人のヒト型に分かれるんですけど、完全にそれ!それプラスGANTZのぬらりひょんもイメージしてたんですけど、分裂するシーン(女体がいっぱい出てくるあれ)がああいう感じならいいなーと思ってただけで実際には描けなかった…なんで麻雀牌の面を付けてるのかはなんとなくです!麻雀のルール…全然わからんのだ!


布団たたきを素振りしてる紫様はのフォームはバリー・ボンズを参考にしました。犬耳おばさんは当時一発で元ネタを見抜いてましたね…さすが犬耳やきうおばさん…


●お気に入りカット

左:おかゆをバクバク食べる藍が一番描きたかった…おかゆ作画もノリノリです。

中・麻雀牌くっつけてるちぃ藍。分裂藍自体はゆからん出会い漫画を描きたいと思っていた時期に作ったネタから引っ張ってきたものです。出会い漫画は没になりました(ゆかたろは長編漫画を描くのが苦手※大事なことなので二度)

右:右下の紫様がバリー・ボンズのバッティングフォーム


あと地味~~~~にこのタイミングで裏表紙の「SOZ」マークが変わっています。

「SOZ」は…サークル「その他大勢」の略?です…


2014年8月発行「じゃせんちゃんのいうとおり!」

東方二次創作 霍青娥&八雲藍(ゆからん)本

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あらすじ:藍の目の前に現れたちんまりした謎の存在・自称「じゃせんちゃん」。自分の内なる力を買われてしまい、じゃせんちゃんの「道」へのしつこい勧誘にひたすら振り回されつつも拒み続ける藍だったが…!?


2014年一番の代表作…いやゆかたろ人生における最大の代表作と言ってもいいかもしれない…「じゃせんちゃん」爆誕でございます。今までも何度かゆかたろのアバターらしき存在を描いたことはあったもののなかなか定着せず、ツイッターのアイコンもコロコロ変えてたんですがこれ以降、全部じゃせん顔に統一されましたからね…最終的に自画像もこれになっちゃったし…

→じゃせんちゃんおよびにせ耳おばさんについて詳しくはこちらの記事で


「ゆかたろの一番の武器は漫画内におけるデフォルメキャラとの共存」的なことを言われたので、意識してそこをメインに描きました。るーみっくっぽいと指摘されましたがまさに目指したのはそんな感じ。とにかく場を引っ掻き回して混乱させるトラブルメーカーのデフォルメキャラ、ネタを考えるのはなかなか大変ですけど自分が描きたい漫画は基本的にこういうわいわいわちゃわちゃの方向性なので、苦しかったけど楽しかった…奇面組でキャラがコマ外に出て漫画の法則を無視しまくる回があって、そういうのが好きなのでじゃせんちゃんにもさせたかったんですけど、ちとできなかった…


この本はめずらしく表2・表3(表紙と裏表紙の裏側の面)に印刷してもらったんですけどこれもなかなか楽しい試みでした。直前まで書き溜めにためてたじゃせんちゃんの絵をいっぱいちりばめたものなんですが、当時読んでドハマリしてたバキの影響がモロに現れまくってます。ぜひ電子版でご確認ください…


●お気に入りカット

左:下段真ん中のコマは初めて描いたじゃせんちゃんの再現です。元の絵だと藍さまじゃなくてぬえちゃん(泣いてる)だったんですけど

中:1コマ目のうさんくさい広告は前職で得た技術をふんだんに使ったもので…前職では激安チラシとかDMを延々作ってたので…↓

これです。(本編は目線モザイクないです)

右:「異様に気合入ってない!?」って言われた霊夢の絵。他に魔理沙と早苗もこんな感じで出演してるんですが気合い入れてます。ゲストキャラは気合入れちゃうよね


2014年11月発行「メイド・イン・スイミン」

東方二次創作 紅美鈴&十六夜咲夜本

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あらすじ:紅魔館の門番である美鈴は今日も昼寝をしていた…が、咲夜に叩き起こされてしまう。話をするうちに美鈴は咲夜がほとんど休憩をしていないことを知り、昼寝の大切さ・素晴らしさを伝えるため咲夜に昼寝を実践する!


好きな作家さんがめーさくを描いており「私もめーさく好きだから描きたい!!!!」と思い突然出した本です。咲夜像は以前パチュリー×咲夜本で描いたときと変わらない三白眼。美鈴は二次創作でたまに見かけるパンツルック中華服が好きなのと、糸目中華キャラが好きなので全部乗せにしました。

カップリングというよりもコンビ愛に近い内容になってはいますが…このふたりの組み合わせがたくさん描かれる理由が自分で描いてみてよりいっそう”理解った”気がしましたね。凹凸コンビは描いてて楽しいもん…


●お気に入りカット

左:紅魔館の門の前で雑炊的ななにかを振る舞ってる美鈴。自費で趣味でやってる設定。

右:ここのデフォルメキャラ今見てもよく描けてるなぁ(自画自賛)あと美鈴の乳をでかく描こうという強い意志を感じる…ぜったいでかい(確信)


2014年8月発行「なまくびころりんすっとんとん」

東方二次創作 赤蛮奇&八雲藍(ゆからん)本

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あらすじ:いつもの帰り道、藍は「頭をなくした」赤蛮奇に出会う。行方不明になってしまった頭を探し出すために二人は幻想郷中を奔走する!そしてたどり着いたのは命蓮寺…!?


サークルその他大勢東方本ですっかり定番になった(そうか?)「ゆからん世界における藍もしくは紫が誰かとわいわいする漫画」です。

藍はいっぱいしっぽがある…蛮奇は顔がいっぱいある…なるほどな!となって筆を走らせてたけど今だとなかなか思い浮かばなさそうな話です。この頃にはもう漫画の絵も脂がノリノリのノリノリで、本文の画面処理に関しては2020年現在とほぼ差がないですね。むしろこの頃のほうがトーンの貼り方とかが凝ってるのでは…藍とばんき以外にもゲストキャラを盛りだくさん、気合が入りまくってます。

いつもの紫さまに振り回されるちょっと情けない藍さまではなく、妖怪の頼れる先輩?としての一面を発揮してるのを思いっきり描けたのもよかった…

そんな感じで本文は内容もメチャクチャやってやりたいこと全部ブッ込んででお気に入りなんですが表紙絵にめちゃくちゃ難儀してしまい…せっかくのキリトリ線デザインとかは蛮奇の頭全部につけたほうがよかったなぁ~


ばんきの頭の解釈は「おきつね~」の分裂藍の元ネタ?のキュウビからきてます。前述のようにキュウビは分裂するんですが、その形が一体一体個性があるんです。そういう感じでそれぞれの頭に喜怒哀楽というか個性があったらな~って…この頭は食いしん坊、この頭はのんびり屋、この頭は不良、みたいな。それぞれの個性を出す場面は尺の都合上1ページに無理くり収めてしまったんですけど掘り下げられたらもっと楽しかっただろうなー


●お気に入りカット

左:命蓮寺勢初登場。眉のキリッとした白蓮は本編の後半にも出てきます。

中:頭を探すパートを詰め込んだ1ページ。例によってこの本もパロディネタ多し…

右:響子と橙と頭の戯れ。下段コマのわちゃわちゃがい つ も のって感じですね



以上が2014年の同人誌振り返りでした。

発行冊数は東方5冊、艦これ1冊、合計6冊でした。前年がめちゃくちゃやる気と時間に満ち溢れていたのでそれと比べると少なくなっちゃいましたね…いや前年がおかしかったんだ!!ほぼ月1発行ペースだったのが頑張りすぎだったんだ!!

次回の「2015年振り返り」は12月末更新予定です。それでは。

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