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飛行島の浴場ではたくさんの女性冒険家〈キャスト〉が働いている。

自分は島の主として、その店長を兼任している。

店長と言ってももっぱら雑用で、その仕事は多岐に渡る。

浴室の清掃、出勤の管理、面談など。

特に重要なのがメンタルケアで、メンタルが病みやすい女の子の状況を常に確認し、いつでも相談に乗ってもらえる信頼関係を築くことが不可欠だ。


また、フリー指名の客をどのキャストに割り当てるかも決めている。幸いにも女の子の数だけは豊富なので、幼女好きな客にはミレイユを、巨乳好きな客にはシエラを。などと客の嗜好に沿うようにして割り振っていく。生理休暇のタイミングからある程度バイオリズムを予測し、中出しオプション付きの客を危険日の近いキャストに当てないことも大切である。


今日はキュアの様子を見に行くことにした。

キュアはもともとこういう経験はほとんど無かったようだが、お願いすると快く受け入れてくれた。今ではキュアはだいたいどんな客でも受け入れてくれる優秀なキャストである。


だがそんなキュアにも一人だけNG客がいる。


NG客になる理由は様々で、出禁レベルの悪客もいれば、あくまでもキャスト単位でのNGもある。キャストに対する乱暴行為もさることながら、NG指定されやすいのはいわゆるガチ恋客で、女の子に惚れ込んでしまい、勝手に恋人気取りしたり、結婚しようなどと言ったりしてくる。


キュアにすっかり惚れ込んでしまった40代のおじさんが一人いて、あまりにもしつこいのでついに本人からNG指定が出てしまった。婚約指輪まではめさせようとしたらしい。そんな厄介客からキャストを守ってやるのも、店長の役割である。


「あ、いらっしゃい!」

部屋に入ると、キュアが優しい笑顔で迎えてくれる。

あくまでも浴場という形態を取っているため、裸で出迎えるのがこの店の基本である。マットの上でローションを溶き、次の客の準備をしていた。


「ええと、あなたがお客さん……というわけじゃないよね。」

「いや、違うんだ。"あの"人がまた来ていてね。」

「そう、また来てたんだ……」

さっき例のNG客が、キュアを指名しようとした。だがキュアは今接客中ということで諦めさせたのだ。今キュアは空いているのでこれは嘘になるが、彼女を守るための方便である。今頃ルカがかわりに相手しているはずである。


しかしなんとなく嘘をついたままというのもなんだか後ろめたいので、代わりに自分が行くことにした。

もちろん手を出すつもりはない。店長がキャストと私的に関係を持つのは望ましくない。尤も、忙しい時に店長代理をやっているコジローはちょくちょくつまみ食いをしているそうで、キャストからの評判はあまり良くない。


「なんか困っていることとかない?」

「ううん、大丈夫。それより、ローションも無駄になっちゃうし、かわりにあなたを洗ってあげたい」

「いや、それはまずいよ……」

「そう、だよね。ごめん、変なこと言っちゃった。」


店長が直接触れるのは、研修と技術指導のときだけだが、キュアの研修はコジローがやったので自分は彼女を抱いたことはまだない。


豊満な身体と、見惚れるような美貌。その誘いにぐらっとくるが、あと一歩のところで踏みとどまる。店長というのはかくも悩ましいものかと、心のなかでため息をつくのだった。




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Comments

カイビャク

こういうキュアも善きですね~。 ここまで積極的に話せるということは、店長はやはり彼女の片思い相手である「彼」……?

Anonymous

この子がこんなにグイグイくるとは…( ´థ౪థ)ニヤニヤ