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茶熊学園に新しい校長が来たと聞いた時、リルテットはどこか違和感を覚えていた。

だがその原因に気づく前に、事は起きてしまった。


「ここは………!」

さっきまで教室に居たはずなのに、気がつけばベッドの上に寝かされていた。

しかも一切の服を身に着けておらず、身を覆うものが何もない。

そして目の前には"校長"の姿があった。


「どこ!何のつもり……!!」

「ここは懲罰空間だよ。一切の能力は力を発揮しない。ただ私の力だけが行使できる絶対空間。手に負えない生徒を処罰するために作られた空間だが、実に便利だな。」

「私が何をしたっていうの…!」

「何もしていないさ。ただ私の大いなる偉業の踏み台になってもらおうと思ってね。時間もないし手短に済ますぞ。」

「近寄るな……っ!それ以上近づいたら……」

ベッドの上に裸の男女。これから何がおきるかは察しがついてしまう。だがその男とはまるで話が通じない。そして身体を自由に動かすこともできない。


「くあああっっ!!」

ずしんと、全身を引き裂くような衝撃が走る。

小さな穴がめりめりとこじ開けられていき、薄い結界も難なく突き破られてしまう。

そして自分の身体に何かが侵入してくるのを感じた。


「やはり処女であったか。生娘の純潔を奪う瞬間は何度味わっても良いものだ。最高の気分だよ。」

「うあああっ!」

誰も受け入れたことのない未経験の穴にとって、それを受け入れるにはあまりにも過酷だった。あまりの激痛に呼吸すらできないほどだった。


「初めての感触を愉しむのも一興だが、このままではまともに動くこともできんな。なにせ私は忙しいんでね。どれ、楽にしてやるか。」

「えっ」

校長がパチンと指を鳴らすと、それまで激痛が走っていたものが、一瞬で消えてしまった。そのあまりの変わりように、全身が麻痺したのではないかと錯覚するほどだった。だがそれ以外の感覚は生きている。代わりに、別の感覚が沸き起こってくるのを感じた。


「あっ………ン……んんっ…」

「どうだ、気持ちいいだろう。教育には鞭もいいが飴も必要だ。」

「こ…こんなの…やめ」

それはある意味で痛みよりも屈辱的であった。おぞましいことが起きているはずなのに、身体が勝手に快楽を求めてしまう。身体の感覚は心までも支配しようとする。

男のそれを咥えこんだ穴は蜜を滴らせ、それを優しく受け止めようと空間を作っていた。

それを見て校長はパンパンと音を立てるようにしてバックから突き上げていく。


「この力を手に入れたときに私は決めたのさ。1万人の少女と交わることにしたのだよ。君もそのうちの一人になっただけだ。」

「どうして…そんなこと……!んっ……」

「どうして?愚問だな。可能な限り多くの女性に自分の遺伝子を残したいというのは、人として、生き物として当然の本能なのだよ。」

「そんなの人として最低……ケモノ以下…」

「なんとでも言いたまえ。何しろ私は忙しいんでね。1日に3人ずつ犯しても、1万人に達するには10年はかかる。今日もこのあと2人の生徒を犯すつもりだ。女生徒全員を犯し終わったらまた次の学校に行こう。」

「そんなの……許さな…い…!」

「残念だがこの空間を抜けたらここで起きたことに関する君の記憶は消失する。そうでなければ私の野望について話したりなどしないさ。」

「そんな……の…!!あああっ!!!」

校長が一段とピストンを激しくすると、とめどなく快楽が押し寄せてくる。こんな感覚は今までも味わったことがなかった。

「出すぞっ!」

「んんん…ン…あああっつ!!!」

びゅくびゅくと熱いものが膣内に解き放たれるのを感じて、全身が震え立つほどの快感が押し寄せてくる。熱いものが身体に染み込んでいくのを感じながら、リルテットはそのまま意識を失った。



(あれ、何してたんだっけ。)

気がつけばリルテットは教室の机に突っ伏して居眠りをしていた。午後4時。授業はもうとっくに終わっている。誰も起こしてくれなかったのだろうか。教室には他に誰もいない。

(昨日、寝不足だったかも。)

バレンタイン用のチョコレートを作るのに苦戦して、深夜までかかってしまった。普段はお菓子作りなどしたことがないので、見様見真似。正直あまりうまくできたとは思えない。とはいえ、きっと喜んでくれるのではないかと思っている。

(いけない、急がなきゃ。)

フェネッカは残念ながら茶熊学園にはいない。だから渡すためには飛空船で会いに行かなくてはならない。茶熊学園から定期便が出ているが、このままでは約束の時間に遅れてしまいそうだった。

(なんか嫌な夢を見ていたような気がする。)

夢の内容は覚えていないが、なんだか夢見が悪かったような気がする。しかしフェネッカの笑顔を思い出せば、その嫌な気持ちも吹き飛んでしまい、自然と笑みが浮かんでくる。

(行こ)

リルテットは鞄を慌ただしく持ち上げて、教室を飛び出した。走り出した途端、下半身に不思議な痛みが走った。

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