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新会社の開発したケミカルーンバイブは当初は飛ぶように売れたが、需要があるとわかると、競合他社による開発競争が始まってしまった。

より安価で性能の低い粗悪品が出回るようになり、商品そのものへの信頼にも影響が出てくる。

そのため、この会社ではよりグレードの高い製品を作ることで他社との差別化を図ることにした。


従来のケミカルーンバイブは単純な振動をするだけである。強弱をつけたり、タイミングをランダムにしたり、強烈な振動を試したりもしたが、どれもすぐに限界が来てしまった。

――振動だけでは真の気持ちよさは得られない。

そこでピストン型マシーンを新たに開発することになる。費用はかかるが、未だ競合はなく、売り出せば爆売れ間違いなしだった。


だが単純に振動するだけの製品と比べて、その形状や大きさ、つくりなどには細心の注意を払う必要があった。

様々なアタッチメントデバイスを作成したが、気持ちよさというのは数値化出来ないパラメーターなので、実際に使って確かめてみるしかない。

そのテスト役を買って出たのが副社長のルウシェだった。


多い時は1日10本以上の試作品が出来るが、ルウシェはその全てを実際に使用してレポートする。

どのくらい気持ちいいか、痛くはないか、クリトリスやGスポット、ポルチオなどの性感帯にどれだけヒットするか。ひとつひとつを使って、イくのにどれだけ時間がかかるかを確かめていく。


ある日、遅くまで残業してテストを繰り返していたが、いつまで経ってもルウシェが実験室から戻ってこない。

心配になった社員が様子をうかがってみると、連続絶頂で悲鳴を上げるルウシェの姿がそこにあった。

「と……止めてくださあ…い……っ!はあぁぁぁっ!」

有線コントローラーでピストンマシンの動作を制御するが、そのコードが途中で外れてしまったらしく、Max近い状態で止まらなくなってしまったようだ。

どうやら一時間以上その状態が続いていたようで、連続で潮を吹き、息も絶え絶えなほど消耗していた。

「はぁ……ああ……あ……っ……」

社員が慌ててスイッチを切ると、最後の絶頂を迎え、ルウシェは失神する。

その顔は満足気だった。



しかし新たに浮上した安全性の問題を考慮するため、その後も連日テストが繰り返されることになる。

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