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飛行島は日に日に大所帯となり、宿屋も拡張に拡張を繰り返しているが、常に部屋が足りなくなる状態になりつつあった。

だが自分とアイリスの部屋だけは特別に確保されており、いつも隣の部屋になっている。


ある朝、腰のあたりがすーすーするのと、妙な重みを感じつつ目が覚めた。

「おはよう」

『キアラ……何をして…!』

見ると腰の上にキアラがまたがっており、朝立ちで元気に起立しているものが、すっぽりとキアラの中に飲み込まれている。

温かい体温が直に伝わってきて、ねっとりとした優しさに包まれていた。


「日頃の……お礼。こんなことぐらいしか…できないから」

『そんなことしなくていい……』

そう言うとキアラは悲しそうな顔をする。

「嫌だった?」

『嫌では…ないけれど……』

正直言うと、気持ちよくてずっとこうしていたかった。だが理性がそれを押し止める。

すぐ隣の部屋にはアイリスもいる。

『でも、まずいよ…こんなこと』


「私はこれのために作られたんだし、平気。」

さっくりと重い話を言うものだ。

キアラはクレイドルと呼ばれる人工精霊の一種で、要は人為的に作られた兵器である。

だが兵器と言っても連邦の概念兵や闇の魔物などと違い、美しい少女の姿をしている。つまりは性的な愛玩道具としての役目もあったのだろうか。あるいは色仕掛けをするためか。いずれにせよ碌な話ではない。


人工精霊といっても、その身体のつくりは人間のそれと遜色ない。

おそらく生殖機能までは実現できていないとは思われるが、男の射精を促すためだけに造られたその器官は、全力で精を搾り取りにくる。

愛玩人形として完璧すぎる性能だった。

だがたとえキアラがそういう目的のために造られたとしても、心は備わっているんじゃないだろうか。


『レクトともこういうこと、するのかい?』

「レクト…くん…!」


その言葉を聞いた途端、キアラの表情がガラリとかわって、ぎゅっと膣内の締め付けが上がる。明らかに動揺している反応である。


「ううん、レクトくんは特別だから。」

『そうなんだ…』


自分にとってもレクトは親友の一人である。知り合いはたくさんいるが、友人と言える人は意外と少ない。その中でもレクトは割と仲がいいほうだ。

そのパートナーとも言えるキアラとこういう関係になっているのは、強い罪悪感と背徳感がある。


『レクトとなんかあったのかい?』

「……うん」


なるほど、やっと合点がいく。こうして自分に近づいてきたのは、レクトのことで悩んでいて相談相手が欲しかったのだろう。

リネアはいわば恋敵だし、親分はまだ小さい。それ以外にキアラにきちんと相談できそうな相手がいなかったのかもしれない。


「相談。のって……」


ともかく物理的に繋がったままでは話にならないので、えっちのほうは手早く済ませた。もっとも堪えきれなかったというのが事実に近いけれども。

ナカに出していいというので、朝一番の濃い白濁が、キアラの膣内に呑み込まれていった。相談の対価としては申し分ないサービスだった。



相談とはやはりレクトのことだった。

カトレア事件があってから、どうにも関係がぎこちないらしい。

あの件はレクトの心を深く傷つけたようで、あらゆる優しさに対して疑心暗鬼になっているようである。

でもリネアとキアラのほうがよっぽど傷ついたはずだ。ヒーローたるもの、器を大きくしないといけない。頑張れレクト。


別に大したアドバイスはしておらず、淡々と話を聞いて頷いているだけだったが、キアラはそれで満足したようで、少し晴れやかな顔になっている。

あとはうんざりするくらいのろけ話を聞かされるだけだった。


「また相談、のって」

去り際にキアラはそう言った。


その日から、キアラとの奇妙な関係が始まる。

相談に乗るたびに"お礼"をしてくれるが、それ以上の関係に進むことはない。

もちろん周囲にはこの関係は秘密にしている。


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