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どうしてこんな事になってしまったのか……。

エリスは戸惑っていた。

請けたのはギルド経由で紹介されたちょっとしたオファー。

水着を着て撮影するだけの簡単なお仕事。

ちょうど可愛い水着を買ったばかりで、ちょっと面白そうだなと思っただけなのに。


たしかに、ただ撮影するだけなのに報酬がやや多いとは思ったけれども。


そう、ただ撮影されるだけの仕事だった。

一糸まとわぬ姿で、男に犯されるところを。素人AV女優として。


見たこともない初対面の男に抱きしめられることも、キスをされることも、身体を隅々まで愛撫されることも、ただただ嫌悪感が増していくばかりだった。

プロ男優だというその男は、見た目こそそれなりに整っているものの、エリスのことをただの商品としてしか見ていない。そんな感じの視線が伝わってくる。

愛のない関係。そんな男に抱かれることが、どんなに不快で屈辱的なことだろう。

しかし、これは自分が請けた依頼だ。責任を持ってこなさなくてはならない。それが冒険者として登録したものの務め。誇り高きエージェントの使命でもある。

ならばただ耐えればいい。わずかな間だけ。


「ひ……あっ……!」

思わず声が漏れてしまう。

男のそれが押し当てられて、ぬるりと入ってきた。よく準備されていたので、あまり抵抗なく入ってしまう。

実のところ男の愛撫はしつこいほどにねちっこく、念入りに時間をかけていたので、もどかしく感じるほどであった。さすがはプロの男優ということか。そういうところには余念がない。

だからすっかり濡れた蜜壺にそれが入ってきたとき、やっと来たかという期待感と満足感が押し寄せてくる。

しかしそれも一瞬のこと。男のカリ首がGスポットの壁を擦り上げると、今まで感じたことのないような強烈な快感の波が押し寄せてくる。


「ふあ………っ!やぁっ!」

その未知の感覚が怖くなって、逃げるように前に這い進む。しかし尻を男にがっちりと掴まれていて、逃げることはできなかった。

浅く、浅く、深く。深く、深く、そして浅く。緩急つけていろいろなところを探り当ててくるペニスの感覚に翻弄され、集中せざるを得なかった。

次第に自分の中に秘められた、女が引き出されていくのがわかる。


「はあっ!はあっ!あっ!」

これがセックスの悦び。女としての本能的な快楽。淫らな喘ぎ声を上げる自分を、どこか冷静に見つめながら、驚いている自分がいた。


そう…これがえっちの気持ちよさなんだ…。

私、これ好きかもしれない……。


いけないことだとわかっている背徳感も、外でするという解放感も、すべて快楽のためのスパイスになる。幸いにも、後背位で男の顔が見えないので興が削がれることもない。

今はただこの快感に身を委ねればいい。


「あっ…あっ!あっ!あっ!」

何度かの軽い絶頂のあと、男のピストンが急に激しくなった。エリスの細い躰はその全てを受け止めて、高みに引き上げられていく。

ああ、この男の人も気持ちいいんだ。私の身体で気持ちよくなってくれている。そう考えると悪い気もしない。


「はあ……っ!あああーーっ!」

「う……っ!」

唐突に男の動きが止まった。びくびくと、震えるように何秒か痙攣し、すっかり硬さを失ったそれがぬるりと引き抜かれた。

数秒後、どろりと熱い液体が零れ落ちる感覚がする。


そっか、膣中に出されたんだ…。

急速にクールダウンしていく脳は、その行為の意味を思い出し始めていた……。



そして数週間後、店頭に並ぶパッケージに印刷された、自分の姿と対面することになる……。


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