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「ふむふむ……ターゲットはこいつか」 都内のとある雑居ビルの中に、その探偵事務所はあった。中で資料を読みふけるのは、この事務所の探偵、光一(みついち)だった。この探偵は、ある特殊技能を持っていた。それは、シェイプシフターという、自分の体のあらゆる部分を変形できる、超能力じみたものだった。 「こいつは、デリヘルを雇うことが多いのか……今日もひとり呼ぶ予定なのだな、ならば」 電話を取ると、ターゲットの馴染みの店の電話番号を叩く。そして、喉を押さえると、ゴホンと咳をして、相手が電話に出るのを待った。数秒して、電話がつながる。 「俺だ。今日の予約なんだが……」 探偵の喉から出た声は、元の若々しい声とは違うしわがれた声だ。声帯と喉仏を変形させ、ターゲットの声と瓜二つの声を出しているのだ。 「うむ、中止で。ああ、また頼むぞ」 デリヘルの予約を取り消し、受話器を置く光一。探偵である彼は、その嬢と成り代わることでターゲット自身から情報を聞き出そうとしていたのだ。 「それじゃ、いつものやるか」 自分の髪を掴み、思い切り引っ張る。すると髪の毛は抜けることなく、グイグイと伸びた。グラビア雑誌を開いて机に置き、手鏡を片手に顔をこね回す。雑誌に映っている女性の顔に、自身の顔を近づけていく。鼻を上から潰すと小さくなり、顎を下から押さえつけると、女性らしいスッキリとした小顔になる。 「鼻はこんなものでいいか、あとは目を……」 目を両側からひっぱると、切れ長の目になる。 「今度は体を……」 腕を組み、体を抱え込んで力をかけると、上半身がメキメキと音を立てて小柄になる。手足を揉んで筋肉を皮下脂肪に変え、鍛え上げた腹筋をぐいっと押さえつけてウエストをくびれさせ、光一は自分の体を女性のものに変えていく。 「今日は胸も尻もデカ目にしたほうがいいだろうな」 服を脱ぐと、光一の体はほぼ女性のものになっていた。まだ残っていた胸の筋肉に手を当てると、プシューと萎縮していくが、乳首だけは膨らんでいく。胸筋が目だたくなるころには、女性の乳房が発達をはじめていた。光一が胸の膨らみをもみ始めると、目に見えて大きくなっていく。手のひらに収まりきらないほどの巨乳に成長したところで、今度は尻を揉み、水滴型にムチッと膨らんだヒップを作り上げた。 「まあ、こんなんでいいだろ」 完全に女性、しかもスタイルのいい女性に変身した光一は、喉仏を指で潰すように押した。メキャッと音がしたのを聞いて、声を出す。 「ふふ、声も完璧。じゃあ、行きましょ」 口調も女性のものにして、ターゲットの居城に向かった。だが、光一の読みは甘かった。 「こんなまやかしで、わしの目を欺けると思ったのか!」 「なっ!?」 それが露呈したのは、頭に拳銃を突きつけられたときだった。 「今日はわしのお気に入りを呼んだというのに、見たこともない新人だと?それに、わしの息がかかったグラビア雑誌に出ている女の顔をした新人など、いるわけがなかろう」 「くっ」 「貴様、噂に聞くシェイプシフターだな」 光一の完璧なはずの変装は、完全に、ターゲットに見破られていたのだ。 「わしを楽しませろ。従うなら、殺すのはやめてやる」 「な、なんだと……!」 ターゲットは、銃の安全装置を外した。それを見て、光一は従うしか無かった。 「まずはその胸だ。わしの好みはもっとでかい乳だ。でかくしろ」 光一は、言われるがままに自分の胸を揉む。すると、空気を入れるように乳房は成長していく。 「そうだ、そうだ、わしがやめと言うまで、どんどんでかくするのだ」 胸の膨らみはさらに大きくなり、ドレスを押し上げ、その上から、脇から、こぼれだしていく。 「も、もう限界……!」 頭より大きくなるところで、胸の成長にかげりが見え始める。だが、また頭に拳銃を向けられ、もっと激しく揉むと、成長スピードはもとに戻る。タプンタプンと揺れて、前に上にと体積が増えていく。 「おお、いいぞ。これこそわしの理想だ」 ターゲットはそのゴツゴツとした手で、たわわすぎるほどに育った果実を揉みくちゃにする。そして、こちらも大きく育った乳頭を鷲掴みにすると、耐え難い刺激が光一の全身を駆けめぐり、思わず自分の胸を揉む手が止まった。 「やめよと言った覚えはない……が、よい。次は腹だ。早く膨らませないとどうなるかわかってるな」 ターゲットの男に逆らうこともできず、光一は自分の腹を抑え、できるだけ早く膨らむように念じた。 「おお、素晴らしい。ここまで膨らむとは、わしの予想以上だ」 「はぁ、はぁ……っ!」 あっという間に、人間ではありえないほどに大きく膨らんだ腹は、もはや光一の手足では支えきれないものだった。光一は、床に背中から倒れ込まざるを得なかった。 「興味が出てきた。この腹、どこまで膨らむのだろうな」 「んっ!?」 光一は、股間に管のようなものが突っ込まれたのを感じた。その管からは、高圧の液体が流れ込んでくる。 「や、やめっ……!がはぁっ!!」 巨大に膨らんだ腹が、さらにフルフルと震え、膨らんでいく。天井につくほどの高さにまで膨張しても破裂しないのは、シェイプシフターである光一の体だからこそだろう。 光一は、部屋いっぱいになるまで膨らまされたあと、顔に口づけをしようと近づいてきたターゲットを、強化していた腕で殴打して気絶させ、なんとか体を元に戻すことが…… 「……戻れてないぞ」 できなかった。パンパンに膨らんだ風船が伸び切って元に戻らないのと同じように、光一の胸は爆乳、腹は双子の臨月サイズ以下には縮まず、完全に男に戻れたのは二日後のことだった。

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