小公女プロレス　セーラVSラビニア【試合編】 (Pixiv Fanbox)

【前回】https://www.pixiv.net/fanbox/creator/1001858/post/911467

親友ベッキーへの疑いを晴らす事と自身の待遇の改善を学院長に要求したセーラ。

学院長はその要求を叶える為の条件を提示した。

正々堂々の一対一の対決で、代表生徒であるラビニア・ハーバートに勝利する事。

もし敗北した場合は無賃金での召使としての契約。

ある意味、実質上の奴隷契約である。

セーラはまさに自身に残された全てをかけて勝負に臨むのであった。

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試合開始から10分

試合が決まってからは、日々の仕事に加えて急な小間使いや周囲からの嫌がらせで試合の準備など出来なかったセーラ。

対してこの日に向けて入念な準備とともに体調を整えてきたラビニア。

コンディションの差は試合開始からはっきり現れており、ここまでラビニアが試合を完全に支配してセーラを追い詰めていた。

「ああっ！　んああっ！」

ラビニアの変形脚四の字がセーラの細い脚を軋ませる。

ラビニア　「・・ふふ」

ギッシィ！

ミシミシ！　　「・・・ああっ！うああっ！」

足四の字ででセーラの脚を痛めつけたラビニア。

今度はセーラの髪を掴んで引きずり回し

コブラツイストの体勢に入ろうとする。

セーラ　「・・・っく！・・んん！」

ズダン！

セーラが抵抗を強めると見るやセーラをリングに投げつける

ドン！　　ドン！　　ドン！

「ぐふっ！　ふっ！　んふうっ!!」　

セーラの脚を掴んでがら空きの腹部へのストンピング

散々にストンピングを浴びせられた後にロープに振られるセーラ。

ロープから跳ね返り戻ってきたところを

バコォ！

「んぐっ!?」

ラビニアの渾身のラリアットが炸裂した

長身のラビニアの長い腕が遠心力の勢いも加えてセーラの頬を殴り飛ばす。

さらに今度はセーラをコーナーに振って叩きつける。

ダアン！

コーナーに向けて突進するラビニア

ドッカア！　

ラビニア　「あっ!?」

シュダッ！

間一髪でラビニアの突進を避けたセーラ

バコォ!

ラビニア「がっ!?」

ラビニアの脇を潜り抜けて

素早く回り込んでの延髄切り

ラビニアの側頭部を鮮やかに蹴りぬいた

セーラ　「このぉ！」　ギシィッ！

倒れたラビニアに組み付いてヘッドロックを仕掛けるセーラ。

ギシィ！　　ギリギリィ！

ラビニア　「うああっ！」

こめかみを強烈に締め上げられ、ラビニアも苦悶の声を上げる。

ぐるん　ガシィ！

「えっ!?」

ギチィ！

セーラ　「んはあっ！」

セーラの腕をひねりながら背後に回り込んで

ハンマーロックに捕らえるラビニア

「ふん！」

ビキィ！

「ああっ！」

さらに腕をひねり上げてセーラの右腕にダメージを加えていく。

ガシィ！

背後から組み付いて今度はスリーパーホールドの体勢に入るラビニア

ギュウウゥウ!!

セーラ　「・・んぐうっ！」

ズダン！

ガッ　ガシィ

セーラ　「えっ！あああっ！」

スリーパーホールドから後ろに倒れ込んでセーラの胴に足を巻き付けていくラビニア。

胴締めスリーパーホールドの体勢。

首と腹部をきつく締めあげられて、セーラの体力が奪われていく。

セーラ

「チョ・・・チョーク・・よ

　のどに・・入ってる・・・」

ラビニア

「はあ？

　審判が何も言って無いでしょ？」

「これくらいの事、反則じゃないって事よ」

セーラ「んっ！・・・んん～っ！」

ズル・・・ズル・・・

ハシッ

セーラ　「はあ・・・はあ・・・」

なんとかロープまでたどり着いたセーラ

ロープブレイクで一息つく時間を確保する・・

ぐんっ・・ギチィ！

・・事は出来なかった！

「んぐぅっ！?」

ロープブレイクも無視してそのままキャメルクラッチに移行したラビニア。

脱力したところを思い切り後ろに引っ張られたセーラの体が弓なりに反り返される。

首から背中の筋が伸び切り、腰には激痛が走る。

ラビニア「っふ！っふ！」

ギッシィ！　ギシィ！

セーラ「はぁっ！ん”っ！」

キャメルクラッチが完全な角度で極まってしまい、身動きもままならないセーラに対して

繰り返し力を籠めてダメージを加えていくラビニア

セーラ「んぐぅううっ！」

体を反り返され呼吸もままならないまま痛みに耐えるセーラ。

ラビニア「ふふふ・・・汚い声を上げて豚みたいよセーラ

　　　　思った通り無様な姿が本当に似合うわね♪」

たっぷりと時間をかけたラビニアのキャメルクラッチでもはや朦朧としているセーラに対し

さらにラビニアが追い打ちを掛ける。

呼吸も荒く乱れたセーラに対し、再びのチョークスリーパーで締め上げる。 「・・・あぐっ・・・ぅぐぅ・・！」

ラビニア

「ほら、今度はノドがどうとか言わないの？

　まあ、反則なんか取られないのだけれど♪」

セーラ　「か・・はっ・・」

気道を潰され呼吸の出来ないセーラがかすれた吐息を吐き出す。

ズダアン！

ラビニア　「ぐはっ！？」

窒息寸前まで追い詰められたセーラであったが力を振り絞りフライングメイヤーでラビニアを投げつけた

セーラ　「ハアッ！」

バコォ！

さらにロープで反動をつけてのジャンピングニーバット

相手の起き上がりに合わせた膝蹴りがラビニアのアゴを撃ち抜いた。

リングに倒れて悶えるラビニア。

ここをチャンスと見定めたセーラ。

倒れたラビニアの両手を交差させてクラッチする。

ビキィ！

ラビニア　「んぐうっ！？」

そしてそのまま後ろに倒れながら締め上げる

クロスアーム式カベルナリア。別名ブラッディEXとも呼ばれる妙技が決まる！

しかし

ミンチン　「チョーク！反則よ！」

セーラ　「えっ？」

「ほら、ちゃんと距離を取って離れなさい！」

セーラを羽交い絞めにしてラビニアから引きはがすミンチン。

「な、なんで今のが反則なの？

ノドになんて入って無かったし、さっきまでのラビニアは反則を取らなかったじゃない！」

「私は公正にジャッジしています

審判の判断には従いなさい！」

ダダダッ

ズドォッ！

セーラ

「ぐっはぁ!?」

ミンチン学長に気を取られた上羽交い締めにされたセーラの腹部に狙いを定め、ラビニアの渾身のジャンプキックが突き刺さった。

ラビニア

「はあ・・はあ・・　調子に乗ってくれたわね

寝ている暇なんてないわよ

こっちに来なさいな」

セーラを引き起こしロープ際に放り倒す

バッ

メギィ！

「ハァッ⁉︎」

「ウフッ♪」

ロープを利用して高く飛んでからのニードロップがセーラの膝上に直撃した。

セーラの悲鳴が響く中ラビニアは

再びセーラの痛めた右脚を抱え込む。

「やだ・・やめて！」

「フンッ！」　ビキィ！

「ああぁっ！」

相手の弱点を徹底して、そして執拗に攻め抜く

セーラを虐め抜いてきたラビニアらしい容赦の無さが

今このリング上で再びセーラを窮地に追い込んでいた。

「あ・・ああぁっ！」

ファサ

「さてと・・・

今日は徹底して上下関係を分からせてあげるわね

・・・落ち目のプリンセスさん♪」

【次回へ続く】