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~どうしてこんなことになったのか~








僕の名前は、藤沢リョータ 19歳。

去年、大学受験に失敗した浪人生だ。



今ぼくは困惑している。


非常に困惑している。


何に対して困惑しているかと言えば、この状況にだ。




僕にとって知らぬ仲ではない二人の女性がリング上で闘っているからだ。







向かい合う2人の女性の内の一人は、自宅のすぐ近くのクリーニング屋の女性店主 浜竹美咲さん。


浜竹美咲(30) 近所のクリーニング店の店主

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両親の海外赴任で一人暮らしとなった僕にとって、家事の事など色々相談に乗ってもらっている人だ。

ちなみにすごい美人だ。







もう一人は、僕の小さい頃からの幼なじみである大庭愛菜だ。


大庭愛菜 (19) リョータの幼なじみの女子短大生

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こちらは最近何かと困っている事を聞かれたり色々世話を焼いてくれようとしている。

ありがたいが、美咲さんに習って、家事全般の能力が上がっている僕は、家の事はたいてい出来るようになっているので、あまりお願いする事は無いのだが・・・







そんな二人が、ピチっとした競泳水着とボクシンググローブといういでたちでリングの上で向かい合っている。

いったいどうしてこうなったのか・・・


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さかのぼる事2週間前

僕は高熱を出して寝込んでしまったのだが

その時、美咲さんがわざわざ看病に来てくれた。




美咲

「ん・・。熱はもう引いてるみたい。。

薬が効いてきたかしら。

でも、今日は安静にしていないとダメよ?

私が何か作ってあげるから。」



リョータ

「は・・・はい・・・ありがとうございます・・・」


ピンポーン



「リョータいるー?



    え・・・」


愛菜

「あなた誰?

 何してるんですか?」


美咲

「あら?リョータ君のお友達かしら

彼が体調が悪いって事だから、看病に来てたのよ」


愛菜

(カレ?)


愛菜

「看病って・・そういう事は私がやるから

帰ってもらっていいですか?


 あと、病人に色目を使って手を握るとか

 いい歳したおばさんのやる事じゃないですよ?」

 



美咲

(!)


「・・・あらあら、困ったわね

あなたみたいなガサツそうな子には、リョータ君は任せられないし・・

そうね・・・明日はお店も定休日だし

朝まででも私がリョータ君の看病をするわね」




愛菜

「はあ?

話聞いてました?︎

看病は私がするって言ってるんだから早く帰ってよ

帰らないって言うなら出るとこ出てもいいのよ?」




美咲

「あらあら

出るとこってどこかしら?

私はどこに出ても間違ったことはしてないつもりだけど?」






この後、二人のいざこざは町内会に持ち込まれ協議された。





そうして出た答えは・・・













女子ボクシングマッチで決着をつける だった!








___________________

1週間後


『さあ!やってまいりました!

全国ガールズバウト情報局のお時間でございます!

本日は粕田南町体育館から、美しい女性同士の熱いボクシングマッチをお届けいたします!』





ウワー!

ドンドン!

リョータ

「うわ・・・

すごい盛り上がりだ・・

こんな中で二人ともボクシングなんてやるのか・・・」



リョータ

「あ・・あいなと美咲さんがこっちに気付いてるな。

それにしてもこうして見ると、あいなも美咲さんもエッ・・綺麗だなあ」






『観客は商店街の店主や近隣の方々で満員とはまいりませんが、近隣の縁のある方が多くつめかけ、独特な熱気をはらんでいます。』


『さあ!ここで選手の紹介です!

まずは赤コーナー!

商店街入り口のオシャレな喫茶店、イブニングティーで週末アルバイトをする女子大生!


大庭愛菜〜!』



※ウワー! ドンドンドンドン※


愛菜の紹介がされ、会場で大きな声援が上がる




『そして対する青コーナーは

楚々とした風情に、実は根強いファンがたくさんいると噂の、衣類クリーニング店の美人店主!


浜竹美咲〜!』


※ワァアアアア! ドンドンパフ!


さらに美咲さんに対しても会場から大きな声援が起こった。






『そしてリング中央でグローブを合わせて健闘を誓い合う両者  っという事もなく、目も合わせないで各々コーナーに戻ります。


これはなかなか、双方から静かな闘志を感じさせる気配です!』


カーン



そしてここでゴング!

果たして勝利を掴むのはどちらになるのか!

熱い試合が今始まりますっ!



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試合開始から3ラウンド経過

1ラウンド、2ラウンドは、互いに相手の力量を探るような

静かな立ち上がりとなった。


ジャブの応酬程度が続き、目立った有効打も無い展開が続き

大人しめの試合になるのかと観客も思い始めていた。




キュ   キュ










しかし3ラウンドめ開始からすぐ試合が動き出す







パン!スパン!

「くっ!」

様子見は終わりとばかりに、美人クリーニング店主の浜竹美咲が仕掛けていく

長いリーチのジャブとストレートで大庭を攻め立てる。





ズバン!

「あがっ?」







ズドッ!


「がはっ⁉︎」





攻めの気配を見せた美咲。

その瞬間を捉えた愛菜はフックからボディへのコンビネーションを突き刺す

「!?・・・・ぶはっ!!」








ドパン!

「あはあっ!」







脇腹をえぐる強烈なボディーブロウ

内臓をえぐりこまれて九の字になってかがみこんだ顔面に

さらに強烈なアッパーカット直撃する







美咲

「ぅあああっ・・・」







ハシ

混濁した意識の中、視界も定まらない状況でなんとか愛菜に抱き付いてクリンチに逃げる美咲



愛菜

「コイツ!まとわりつくなっ!」


ドス ドス! ドム!

美咲「ぐっ・・んっ!」 








ぐっ






ぐりぃっ  ぐぐぐっ

愛菜

「んっ⁉︎ このっ!」






どぱん!   

「⁉︎」





愛菜

「ぐっ・・!  っはあ?」








ズドム!



「ごほぉ!」












バシッ! ドス! バン!


顔面への一撃で防御も崩れた愛菜。

そこへ美咲の繰り出す打撃が次々と叩き込まれる。


ズバアン!


「ぐっはあ・・!」







ズタアン!



「ごふっ!・・・っかは! ・・・はあ・・・はあ」


『ダウーン!

ロープ際での強烈なストレートから怒涛のラッシュ!

浜竹選手が、守勢から一気に反撃に転じ、大庭選手からダウンを奪ったあ!』


ワン!


ツー!





美咲

「はあ・・はあ・・

あらあら、もう横になっちゃうんだ?

 若いのにぜんぜんだらしないわね?

   あいなちゃん♪」







愛菜

「何を勝ち誇ってるのよっ・・!

・・この・・くそばばあっ・・」






ふらつきながらも、なんとか立ち上がりファイティングポーズをとる愛菜。




カーン!


『ここで第4ラウンド終了のゴング!

大庭愛菜選手にとっては救いのゴングといったところでしょうが、このラウンドで負ったダメージも大きいぞ!』









『大人しかった序盤と打って変わって、第3ラウンドは一転して目まぐるしい攻防が繰り広げられました!

 大庭の攻めに一時追い込まれたかに見えた浜竹選手でしたが、クリンチからの離れ際の一撃で、ぐっとペースを握り返した所が、流れを変える分岐点となったでしょうか?

 おっとりとした雰囲気ながら、老獪な攻め方も心得ております。

  コーナーから相手を伺う表情にも余裕が見えます。浜竹美咲選手!』



『対して、肩で息をし、痛みに表情を歪め、追い詰められた様子の大庭愛菜!

 ダメージは非常に大きそうだぞ!コーナーに深く持たれてうつろな表情だ。

  短いインターバルで多少でも回復したいところでしょう!』






そして

愛菜にとっては短すぎるインターバルが終わる

ダメージがまるで回復しないまま、リングに駆り出される大庭愛菜



カーン!





第4ラウンド


ダメージが抜けていない愛菜はディフェンスを固める。





対する美咲はあえて攻め急がずにじりじりと間合いを詰めてプレッシャーをかけていく。





『静かに獲物を見定める浜竹選手!

 隙を伺いながら軽快なステップで相手を追い詰めていく!』





パン!

バシン!

『浜竹、仕掛けた!

 左の連打が唸りを上げる! 


バゴ!


「がっ!」


『浜竹の超高速の連打!ガードしきれない大庭!いいのを貰ってしまったかあ!?」







バコォ!

「ぶぐぅ!」






ドス!ドス!

「ぐっ!んふうっ!」



『足が動かない大庭を、浜竹が滅多打ち~!

 前ラウンドのダメージが重い大庭愛菜を、浜竹の猛打が襲っている!

  次々と繰り出されるパンチが先ほどから何発も急所を捕らえているように見受けられます!』







とん





ズドム!







「・・・ぐっほお⁉︎」









ズン!














ドスゥ!










ドス! ドス! ドス! ドス!

「くっ! はっ! んっ! んはあ!」








「はああっ!」






バゴォ! 「ぁがっ!」


『カウンターのショートアッパー!

 大庭の怒涛の攻めにロープ際まで追い詰められた浜竹ですが、カウンターで流れを止めた!』





ヒュッ



バンッ!

「あ”っ!」






『そして右フック~!

 鮮やかなコンビネーションで大庭を切って落とす!』




バクン!


「ぶっ!」



「あ・・・うあ?」











ズドン!




『うわああああ!

 浜竹のカウンターのコンビネーションを食らいながらも!

  そこから叩きつけるようなオーバーハンドブロウ!

   さらには全身の力を乗せるような強烈なボディーブロウだあ!』





「・・・!」

ドッ



「・・・・ぉ”ええぇっ~!」



『浜竹が膝をついてダウン!さらにリングにうずくまって苦しむ浜竹!

 顎に貰ってよろめいた所に思いっきりもらってしまった形だ!』




ワン!     



ツー!




スリー!




フォー!

『これは立ち上がれるか?

  リング中央ではダウンを奪った側の大庭も苦しげな表情!

    大庭も追い詰められていたのでしょう!

     それだけに今奪ったダウンは非常に大きい!』


ファイブ!




シックス!




※おおおおぉぉ!※





『ここで立ったぁ!

 浜竹美咲、立ち上がりました!

  苦し気に腹部を押さえながらも、ファイティングポーズを取っていく!』






『試合は続行! ふたたび向かい合う両者!』






ダッ!

『先に仕掛けるのは大庭!

 瀕死の浜竹にトドメを刺しに襲い掛かる!』





バシィ!










ズパアン!






「!?・・・・ぁ・・・」





『大庭のオーバーハンドブロウ!

  先ほどの一撃に続き再びもらってしまったぁ!』








ダン!



『ああーっと!大庭の一撃を耐えきった浜竹!







バキィ!






『さらにストレートの相打ち!よろめいたのは大庭の方だ!そこに追撃の左!』





ドスゥ!








『コーナーに追い詰められた大庭!そこへ浜竹が襲い掛かる!』



バコォ!



バコッ! ドカッ! ドスゥ! バキィ!




「ぁ・・・がっ・・・」







バクン!




スタ





ズダアン

『ダウーン! 大庭愛菜!ここでダウンだー!』


『ワン!』


『ツー!』


『いや!ドクターストップだ!

 完全に意識を失っています大庭愛菜!』


『コーナーに追い詰めてからの怒涛のラッシュで大庭を仕留めた浜竹!

 随所でベテランのうまさを見せてきた浜竹が、勝負所を見極めて勝利を手繰り寄せました!』




『本日も熱く心たぎらす美女たちの闘いが繰り広げられました!

 またいつたこの全国ガールズバウト情報局で美女達のボクシングを見せられることを祈りながらお別れのご挨拶といたしましょう!』


 『さよなら!さよなら!さよなら!』

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Comments

ライトニング

AIリメイクから改めてこちらに辿り着きました。愛菜ちゃんメッチャかわいいですね! この試合で負けてリョータ君争奪戦に負けたとしたら彼女はフリーになったのでしょうかwそれなら私の自宅へ世話をしに来て欲しいですな。 強烈なボディで相手をダウンに追い込んでおきながら、要所で自らも効果的なボディを食らってる辺りがツボ過ぎます。再登場時には、是非ボディでKOされる彼女を見たいものです。

たこやきちゃん

愛菜ちゃんへの応援ありがとうございますっ。 たぶん美咲さんはリョータ君に対して恋愛感情があるわけじゃないと思われますので、愛菜ちゃんは今もリョータ君LOVEなんじゃないかという気も致しますねっ。 再登場は有るのかないのか・・どうなるかは読めないところですねっ

さらつき

とても素晴らしかったです! 最後のカウンターに勝ってれば愛菜さんに勝ちの目があると思いましたが、浜竹さんが経験の差で許さなかったなと見ました。 このあと浜竹さんはリョータくんを戦利品として2人きりでいちゃいちゃしそうだなと思いました。 もしボクシングものを次も描くときを楽しみにしています!

たこやきちゃん

ありがとうございますっ! 勝負所をわかっているベテランが最後は勝ったという感じな気が致しますねっ! なんにしろリョータ君にとってはいい事しかないですねっ!

Anonymous

途中の一方的なシーンが最高でした。個人的には接戦よりも一方的な試合の方が好きです。

たこやきちゃん

ありがとうございますっ。一方的な試合も接戦もそれぞれによさみがありますねっ。 実際見るまでどんな試合かわからないというハラハラ間を大事に色々作ってまいりたいと思っておりますので今後もよろしくお願いしますっ

Anonymous

腹に強烈なパンチが入った美咲さんが、マットに唾液の水たまりを作るほど苦しんでいるシーンがツボでした!

たこやきちゃん

ボディーブロウからのうずくまってのシーンですねっ!stisさんの琴線に触れていればとても嬉しいでございますっ