【団地妻プロレス】井沢さんと高槻さん【回想編】 (Pixiv Fanbox)
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ドーモこんばんわ、たこやきです!
プロレス団地妻最初の大一番となりそうな、井沢さんVS高槻さんですが、作業は絶賛難航中でございます!
しばらく難航しながらも、このプロレス団地妻の設定を煮詰め続けていたら、やっと登場人物たちに魂が入ってきた感がしてまいりました!
それぞれの感情のぶつかり合いがあれば、もう水着じゃなくてもリング上じゃなくてもエロいのかもしれない。そんなことすら思えてまいりますな!
さて、そんな感じにいい感じに煮詰まってきたプロレス団地妻!
続きをどうぞ御覧ください!
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午後2時 今日はひさびさの来客がある日だ。
玄関の外からなにやらにぎやかな声が聞こえてきた。
「なんか緊張する・・・」
「井沢さんはとってもいい人だから、なにも心配いらないですよ」
「うーん・・・」
ピンポーン
私の事をなんだと思っているのだろうか。
ご意見番とか小姑みたいなものとでも思っているのだろうか。
誤解は後で解いておかないとと思いつつ、玄関の扉を開けた。
高橋「こんにちはっ!この人がこのあいだ話した菊地さんですっ」
菊地「こ、こんにちは~」
井沢「いらっしゃい、どうぞ入ってちょうだい。
菊地さんね。井沢です。よろしくね。
さ、どうぞ。」
菊地「おじゃましまーす」
高橋真由美さん
同じ1街区に住む彼女は私の少ない友人の一人だ。
優しすぎる性格のせいか、以前は負けが込んで暗い顔をしていたけれど、最近はだんだん明るさが出てきているのが嬉しい。
菊地璃子さん
彼女もおなじ位置街区で、真由美さんと同じ棟に住んでいる。
向上心がある性格みたいで、今日はこの団地の事情。
おもに団地構内プロレスについて話を聞きにきたのだ。
井沢「そうね。それじゃあまずは・・・」
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菊地「うん、井沢さん、本当にいい人だったね」
高橋「でしょう?
わたしも、本当に色々と助けてもらって、今わたしがそれなりにでもこの団地内でやっていけてるのは、あの人のおかげなの。」
菊地「へぇ。
・・・でもなんかちょっと、たまに寂しそうな表情をするのが気になったかな」
高橋「・・・」
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4年前
粕田台団地に入居して平穏な日々を過ごしていた井沢遥(当時30歳)。
プロレスの実力も確かだった井沢は、周囲の居住者たちからも一目置かれる存在だった。
そんなある日、新たに入居してきた高槻千歳(当時29歳)と団地内の定期交流戦で対戦する。
■第21期春季交流戦
井沢遥◯ ー ✕高槻千歳
23分41秒 ジャーマンスープレックスホールド
光るところは見せた高槻であったが、やはり入居したばかりの選手。
団地内有数の実力者であり、試合経験も豊富な井沢が問題なく勝利を収めた。
しかし、半年後の定期戦では番狂わせが起こる。
■第21期冬期交流戦
井沢遥✕ ー ◯高槻千歳
26分30秒 ダイビングセントーン>フォール
入居から半年にして、実力を開花させた高槻が井沢を破ったのである。
■第22期春期交流戦
井沢遥✕ ー ◯高槻千歳
22分40秒 逆エビ固め>ギブアップ
■第22期夏季
井沢遥✕ ー ◯高槻千歳
18分30秒 胴締めスリーパーホールド>失神ノックアウト
どんどん実力がついてきた高槻と、スランプに落ち込んでしまったように他の試合でも勝てなくなった井沢。
「もう井沢はピークが過ぎた選手」そんな噂が、どこからともなく流れはじめたのもこの頃からである。
そして
【中央ショッピングエリア】
「あっ」
「今日は楽しみですねっ。どんなお宅なのかしら」
「有名デザイナーだもの、きっと素敵でしょ♪」
「・・・・」
「・・・え?」
カツッ
高槻「こんにちは。お待たせしちゃったかしら?」
「いえいえ。楽しみにしてたんでちょっと早く来ちゃっただけですから」
「そうですよ!今日はご招待していただいてありがとうございます!
みんな楽しみにしてたんですよ!」
「・・・・」
ニヤァ・・・
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井沢はだんだんと、今まで仲の良かったグループから疎外されていった。
その影に高槻の存在が有ることは、井沢から見れば明らかなことだった。
この町では、いや、この国ではプロレス試合での結果の良い者が優遇される。
それはわかっているのだが、それでも意図的に居場所を奪われていくその焦燥感、そして孤独が井沢を日に日に追い詰めていった。
そして
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「高槻さん。私と対戦してもらえますか?」
「あら?井沢さんって今期からBランクですよね?
下のランクの人からの挑戦は、受ける義務はないんだけれど・・・」
「そうねえ・・・
そんななんの刺激も無い試合をしてもつまらないし・・・
ああそうだ!髪切りデスマッチでいいなら受けてもいいわよ?
貴方の髪が鬱陶しそうだから切ってあげたいって思ってたの」
「・・・・」
「ええ、わかったわ。
思ってたとおり、卑しい本性が見えたわね。
あなたみたいな人間、同じ団地に住む仲間なんて思わない。
この団地から追い出してあげるから」
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そして実現した二人の髪切りデスマッチ
上り調子の高槻に対し、自分の最近の成績は振るわない。
しかし、この勝負のために入念な準備をし、以前のキレを取り戻したと思っていた井沢は自身を持ってこの闘いに挑むことが出来た。
しかし、井沢に突きつけられたのは過酷な現実だった。
井沢「ぁああっ・・・・ふぐう!」
試合は一方的なものだった。
井沢に対する闘い方を研究していた高槻のもとに、以前の友人たちからもたらされたのは、井沢の得意技や自分で気づいていない癖などの情報だった。
それらの情報を最後のピースとして、井沢に対する戦術が完成されていた。
得意な技はことごとく対応され、まったく流れをつかめず一方的に蹂躙される井沢。
試合時間が20分も過ぎようかという頃には、意識も怪しいまま闘志だけでタッチいる状態であった。
そして試合開始から30分弱
ドオン!!
『ワン! ツー! スリー!』
カンカンカンカーン
「ふふ・・惜しかったわね井沢さん♪」
■第22期冬季
井沢遥✕ ー ◯高槻千歳
29分50秒 投げっぱなしパワーボム>フォール
「それじゃ、さようなら井沢さん。
とても似合ってるわよ、その髪型♪」
それ以降、井沢の苦しい日々が始まった.
高槻やその取り巻きが作った、「対井沢戦術」。
その情報はなぜか広く共有される事になる。
「ぁはっ!♪
ホントだ!コイツ、本当は大したことないじゃん!」
■第22期冬季
井沢遥✕ ー ◯相田萌
20分50秒 首四の字固め>ギブアップ
「舐めんなっ!」
ボコォ!
■第22期冬季
井沢遥✕ ー ◯西川ちあき
18分50秒 ギロチンニードロップ>フォール
高槻達が練った対井沢戦術は、それ以降もしばらくのあいだ対戦相手に渡り続けた。
それまでの実績によって、まだまだ井沢は対戦相手から注意と警戒を向けられる選手であったから、対戦相手もみな積極的に情報を求めたのである。
度重なる敗北と孤立。団地内での井沢の存在感は日に日に薄くなっていった。
そして、それから三年が経った。
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ブオオォ・・・・・キキ・・・
バタン
ザッ
高槻「お久しぶり。井沢さん
なんとなく予想はつくけど、御用かしら?」
「ええ・・
帰りがけに声をかけちゃってごめんなさい。
あまり時間を掛けさせたくないから単刀直入に言うわね」
「高槻さん・・・私と勝負してもらいたいの」
to be continued...
【団地妻プロレス】高槻さんVS井沢さん【試合編】
どうもこんばんわ!たこやきです! 導入編(https://takoyaki.fanbox.cc/posts/1574509)から丸々一年も経ってしまいましたが、団地妻プロレス高槻さんVS井沢さん。やっと試合となりました! ちょっと時間がかかりすぎてしまいましたがお楽しみいただけましたら幸いです! それではどうぞ! ___________________________...
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さあ、長年の因縁が積み重なった末の二人の戦いの結末はどうなるのか!?
そんな煽り口上を述べつつ実はなのですが、この回想編を作っていく中で、話のボリュームが大きく膨らんできております。
27日に井沢さんVS高槻さんと予告しておりましたが色々当初の想定と違う感じで進んでいるため、27日の試合は現実的ではなくなって来てしまいました!
井沢さんVS高槻さんはメインイベントとして少しあとに回すこととし、先に別の団地妻の試合から実施していくつもりです!大変すいません!
そんな感じで絶賛遅延中の団地妻プロレスですが、世界観は深まってきており、今後も楽しめそうな対戦カードの妄想が膨らんできております。
そんなわけで手前勝手なことで恐縮ですが、今後とも団地妻プロレスおよびたこやきちゃんをよろしくお願いいたします!
もし可能であれば、ぜひいいねボタンをお願いいたします。
試合じゃない回なので出来も良くわからないのでご感想もいただけたら嬉しいです
次回作へのモチベーションになりますので。
よろしくおねがいします!んじゃまた!(たぶん来週)