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終わった!

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バコォ!  「がっ!」

『ああーっと!レッグラリアットだ!

ビールケースを踏み台にした、倉見のジャンピングレッグラリアット!

片桐がずるずるとその場にへたり込む!』



「はぁ・・はぁ・・っく!」



「ほら!とっとと立ちなさいよ!」

『頭でも打ったか?ぐったりとする片桐を、リングに押し戻す倉見菜々!

さぁ!ここは一気にトドメを狙うか?』



「・・・うぅ」


「はぁっ!」


ズン!

「かっ!」


『ギロチンドロップだぁ!

片桐をリングに押し戻してから

すぐさまコーナーに上ってのダイビングギロチンドロップ〜ッ!』

『喉元に重い一撃を食らってしまった片桐ありさ!これは苦しい展開だ!

さらに勢いに乗る倉見が片桐に襲いかかる!片桐の背後から組み付くぞ!

そして!』


ギチィ!「ふんっ!」

「んぐぅ!?」

『ドラゴンスリーパーだ!

相手の首を脇に抱え込むように締め上げる!』


ギチギチィ!

「んぅ・・ぐぅ・・・!」



『背筋力を総動員して、相手の首元に力を籠める!

倉見のドラゴンスリーパーの締め上げに、片桐もうめき声を上げるばかりだっ!』

 ギシッ!ギシッ!

「んっ!ぐぅ!」


『ここまで一進一退の攻防を繰り広げる美女二人。

しかし過酷な四角いジャングル内の消耗戦に、疲労・ダメージの蓄積が見て取れます。息を荒げながら死力を尽くすその姿からは、一種の色気も感じざるを得ませんっ』


「はぁ・・はぁ・・この・・」ぐぐっ

ズバッ!「きゃっ!」

ガシィ!グリリィ!

「っ!・・んぐ!」

『ああーっと!ここで片桐が体を反転!逆に倉見をリングに押し付けて上を取る!』



「ふっ!」ギュッ!

ギッチィ!「んあぁっ!」

『ああーっと!しかし、させない!逃がさない!

逆に下からボディーシザースで、片桐の胴を挟み込んで締め上げる!』

『単純明快で古典的な技ですが、腕の3倍の筋力で締め上げるこの技は、強力な拷問技になりえる威力があります!』


「んんっ!うぅっ!」


「はぁ!はぁ!ほらっ!

泣いてギブアップしちゃいなさいよ!」


『力を込めて引き剥がそうとする片桐!

しかし消耗が激しいのか、倉見の強烈な締め上げから抜け出せない!

これはこのままアリ地獄のような倉見の攻めに、捕食されてしまうのか!?』


「・・・ぅう」 ググッ


バッ

「は?」


「ふんっ!」 ズグン!


「うぁああああっ!」   「あっ!ちょっと!」

 『ああーっと!ここで片桐選手が、なにやら金属製の凶器を握って倉見の太ももを殴りつけたぁ!これは?メリケンサックか?

いつのまに凶器を隠し持っていたのか!』




「ダメダメ!凶器は駄目だよ!没収ね!」

『しかしこれは当然反則だ!さすがに黒服が介入します!

凶器は没収されたものの、試合の流れはいったん止まった!

これはここから流れが変わるか?』

『倉見のボディシザースで苦しめられていた片桐ですが、隠し持っていたメリケンサックで倉見の太ももを殴りつけてピンチを脱出!

ふとももをえぐられた倉見は激しい痛みに悶えるばかりだ!』


「次やったら失格だよ!」

『これには審判も厳重注意!

しかし試合を止めるまではいかないようだ!凶器のメリケンを奪うのみで試合は続行だ!』


「はぁ・・はぁ・・」

『一気にチャンスが来た片桐だが、こちらも足取りはフラフラだ!

しかし、おぼつかない足取りで、なんとか立ち上がってきた!


バッ!


ズン!

ビキィ!「っはぁ!」



「あぁああっ!!」

『エルボー!ジャンピングエルボードロップだ~っ!

痛めた左太ももを狙って、さらに投下されるヒジ爆弾!

これは倉見からしたらたまりません!

左太ももをかばうように、体を丸めて泣き叫ぶ倉見!』



「はぁ・・はぁ・・」


ズルズルズル・・


『ここが正念場!勝負の決めどきと定めたか?片桐が倉見の両足を抱えてリング中央へ引きずっていく!』


ググッ

『さらに倉見の足を十字に組んで、その間に腕を通して両腕でクラッチ!これは!?』


グググッ

倉見 「ああっ・・・!」

『さあ片桐!相手を跨げば技が決まるぞ!しかしそうはさせたくない倉見!

両腕を踏ん張りなんとか耐える!』


『決めるか片桐!?

耐えるか倉見!?

決めるか!?返すか!?どうだ!?


ズン!

『ああっ!跨いだ!テキサスクローバーホールドの体勢だ!

これは決まるぞ!』


「んぁぁっ!このクソ女っ!

 放しなさいよっ!」


「はぁはぁ・・バカね

 アンタはもう終わりなのよ・・」




「ふんっ!」

ズン!ビキビキ!

「っはぁ!」


『一気に腰を落とす片桐ありさ!

上から下に勢いをつけて力をかける!

倉見の腰の一点に、生じる強力な曲げモーメント!

片桐が体重をかけるたびに、倉見の腰から軋むような異音が響く!』


ズン!ズン!

ミシ・・ミシ・・ビキビキビキ! 

「ぅあぁ・・あぁっ!!!」



ミシミシミシ・・

『逃げられない!完全に極まったテキサスクローバーホールドから、抜け出せる気配も無いぞ倉見菜々!

これはダメージは甚大か!?

心なしか、うめき声さえも弱々しくなってきたかぁ?』


「はぁ・・はぁ・・ ふんっ!」

ビキビキビキィ!

「うぁああああっ!!」


『おおっと!ここでいったん技が解かれたっ!

さすがに攻め手の片桐にも疲れが見えますっ!

しかし倉見はもはや完全にグロッキーか?半失神の状態でリングに突っ伏して脱力状態であります!』






「はっ!?」





「さぁてこれでおしまい・・」



「ねっ!」

ズドォン!

「ごふっ!」


『ワン!』


『ツー!』


『スリー!』

カンカンカンカーン!

『入った!カウントスリー!

美女二人による熾烈な争いに、ついに決着がつきましたっ!

夏の夜を彩るビアガーデンプロレス!

勝者は、片桐ありさだぁあああっ!』




~~~~~~





「・・・う・・・うぅ」


「あら?やっと起きたかしら」


「賞金は貰ったし、どうでも良かったけど、せっかくだしね。

ほら、早く土下座して謝りなさいよ」




「どうでもいいならすぐに帰ればいいのに・・陰湿な女ね・・」



「は?・・・コイツ、こんな事言ってるけど。

いいの運営さん?」


ザッ 「倉見さん・・・

「当然御存知だと思いますが、この街では条例で、格闘地合に関する約束は、正統な契約と見なされます。

これを破るというなら、役所から対応してもらうことになります。

当然あなたの勤め先にも、迷惑をかける事になりますよ?」

「!」


ずり

「・・・・す、すいませんでした」



「それは何について?」


「え?」



ズン!


「何について謝ってるのかって聞いてるのよ?」

グリグリグリ

「んぶっ!んっ!」 「ほら?もう一度言ってみなさいよ」




「・・・」

「・・・生意気な態度をとってしまい・・・すいませんでした」



「ふぅん・・・まぁ、身の程はわかったって事にしてあげるか・・・」

ぽい

べちゃ



「アンタの服・・・汚れてたみたいだし、水につけておいてもらったわよ♪

それ着て早く帰りなさい♪」




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試合結果

ビアガーデンプロレス特別試合

無制限一本勝負

倉見菜々✖ ◯片桐ありさ

32分15秒

パッケージパイルドライバー

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試合賞品

片桐ありさ 賞金50万円獲得

倉見菜々  片桐への土下座謝罪






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Comments

守信 神田

お疲れ様でした。好きな試合でした。3カウント、フォールも良かったです。

takoyaki

ありがとうございます! やはりスリーカウント決着はスッキリ感がありますねっ

jb

お疲れさまでした! 片桐さんの凶器の隠し所も定番ですがセクシーでした^^ 試合後も忘れずに土下座を強要させて抜け目がないですね。 突発的なプロレスにも適用される条例も整っているとは、素晴らしい街ですね笑