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  • bandicam 2020-06-15 00-15-59-228.mp4

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・サムスピの大会動画に感動した話

 いまEpicGamesでサムスピが無料なんですが。

https://www.epicgames.com/store/ja/product/samurai-shodown-neogeo-collection/home


 サムスピ自体,というかぼくは格ゲーが全然できないので(対戦相手のいるゲーム全般が苦手),キャラ触って動かしておもろ~いぐらいの雰囲気で楽しむ程度ではあるものの,これに感動したんですよ。

 ミュージアムにある「プロの試合動画」。まず「プロの試合動画」っていきなりそんなすげえ強そうな言葉,言う? ってところから始まるんですけど。(ほかに言い方なかったんかい,とか思った)。実際に見たら凄くて。

 これ凄くないですか。僕,こういう風に動画を魅せてくるのってめちゃくちゃ画期的だと思ったんですよ(格ゲーあんまやらないので,すでに業界でデファクトスタンダードだったらすみません。ほかの例があったらぜひ教えて欲しい)。ゲーム動画より解説画面のほうが大きいのもなんやねんと思うんですけど,その解説の,解説としての練度が凄まじい。

 

 多くのゲームのスーパープレイって,わかる人にしかわからない解説がほとんどだったと思うんですよ。「このテクが凄い」「ここ上手い」「ここ人間の操作じゃない」「この状況でこれ通せて強い」とかそんなん。でもこのサムスピの解説は,ゲームメイクの観点から,偶然やミスも含めて,なぜそういう動きになったのかを詳細に紐解いて,結果を逆算しているのが本当に震えました。

 もちろんぼくはサムスピのことはこれっぽっちもわからないので,もしかしたらプロが見たら「いや,こんなん嘘っぱちやで」ってなる説明が含まれてるかもしれないんですけども。しかし一定の理屈は担保されているし,ゲームの仕組みを理解し,見どころが「わかった」上で見る上級者の対戦ってめちゃくちゃシビれるんですよね。


 「ちゃんとわかる」ことって僕はめちゃくちゃ重要視していて,上っ面で真似するとクソ滑るサムい展開になるみたいな話は前に,というかいつもしてるんですけども。その端的な例とかだとgdgd二期の↓とか。

bandicam 2020-06-15 00-15-59-228

 1個1個解説するのもあほくさいくらい上っ面で,こういうのまじでよくわかんないまま適当にパロってるのが見え見えでくそ萎えるんですよね。実際本放送時にも相当頭来てた記憶ある。てさゲーとかでもこっちの領域の話をしてくると怪しい距離感だな・・・って思う瞬間が多かったんですけど,まあ話は戻して・・・


 多くの場合,ゲームのスーパープレイを理解しようとしたら,スーパープレイが理解できる程度にゲームを理解しなくてはならない側面があり,それはこれからも変わらないと思うんですよ(やってない人から見たら,中級者くらいより上は全部やってること同じに見えるみたいなやつです)。

 しかしこのサムスピの動画は,理解するための方法として全く新しいアプローチで来たなと思って感動した,という話です。要素を分解しているんですよね。スーパープレイヤーの視点を得るには自身がスーパープレイヤーにならないと見えない世界があったけど,これは視点を切り拓いてくれているという点で,後世に残すべき仕事なんじゃないかとまで思ったレベルです。個人ブログの与太でもそんなにない物が,公式から配給されることって相当凄いことなんじゃないかな~。


 あらゆる競技制を持ったゲームを(そうでなくても),ゲームメイクの観点から紐解いたら,絶対に,もっと新しいアプローチ,新しい着眼点,新しい切り口って無限に出てくるよな,と改めて思い直したという話でもあります。

 サムスピあんまわからんくてもこのコーナーだけ見ても結構おもろいと思うのでDLしてみてや~。しいて言うなら強キャラ同士の対戦になりがちなのはまあ大会動画だからしゃーないのか・・・。いろんなキャラの動画見たかったな。


 多くは「スーパープレイ」という結果に固執するけど,そこに至るまでの無限の意思決定の過程や,実際に思い通りにいっていない所が,お互いどう見えているのかをここまで書ききってるのはほんまに凄い! という話でした。たとえば競技クイズとかもルールによって押しが変わる,その押しに対応しているのはこういう理由がある・・・とかを切り崩したらめちゃくちゃオモロいと思うんですが,そこまで解説してくれる人がおらんよな~,とか。

 

 ルールで押しが変わる例↓

youtube post: ESUc2C8Gst4


 事前に「ベタ問である」ということを教えてもらっていることで確定ポイントがめっちゃ早押しされているものの,誤答罰がかなり重いのでほぼ確実に確定可能なラインを押し合っているのがめちゃめちゃおもろい例↓(これカプリティオさんのここしばらくの動画で最高傑作だと思います。この動画はほんまに面白いので見て欲しい)

youtube post: pbvyqR1lBlY

 この辺とかも,基礎知識として競技クイズを知っている範囲内での凄さはわかるけどその先がわからんので,可能であれば丁寧に拾ってほしいものの,やってる人からしたら今更ベタ問のフォローする意味もねぇって話なのも当然あるので,わかる人にしかわからない領分で戦ってるのもったいないな~~~~~,と思う,という話です。これ僕がちょくちょく言ってる「プロスポーツを冠する競技になりたいのであれば,『よくわからん外野も面白がれる仕組み』を整えるのが一番じゃねえのかなあ」って話に通ずるところもありますかね。

・理詰めのお笑いがおもろい

 デイリーポータルでおすすめされてたバカリズムさんのコントをきょう見てたんですけど,お笑いを理詰めでやってると10年20年くらいだと劣化しないから強いなー,と思います。ダウンタウンとか笑う犬も今はじめて見てもおもろいな~,と思うんですが,これは感性が90年代で止まってるとかじゃなかったらいいな・・・


 テレビ的なギャグというか,消費的なギャグってどうしても瞬発力に寄ってしまうと思うんですよね。映画を1本感想するだとか,寄席を1演目完走するだとか,アニメを1クール完走してどうのこうのみたいなのとは縁遠いところに居てしまう。

 なのでなんかテレビでよく見かけてた芸人を思い出そうとしたらつかみのネタから思い出してしまうな,という。ぼくらの世代にとってコウメ太夫ってシュールギャグ芸人ではなかったし,ヒロシはさえないホストだったし,そういう一度消費された芸人が地力みたいなもので復帰するのって凄いなぁとか思います。

 ほんでつかみのネタみたいな一発ギャグって,ライブとか演芸場でやっても「やったやったww」以外のウケがとれんな~と。「テレビの人がおる!」「テレビで見たのを目の前でやっとる」以外の面白さってないと思うんですよね。そういう意味で長続きしないのは気の毒でもあり,一瞬でも日の目を見れたのがよかったのかもしれんと思ったり・・・。


 バカリズムさんって,形態模写が面白すぎるんですよね。絶対いない人をやってるはずなのに「いや,おるかも,こういう人……」ってなってしまう巧妙さというか,観察力というか,デフォルメがうまいのかもしれません。

 ドラマ「架空OL日記」も見たことありますか? あれもめちゃめちゃおもろいんで見て欲しい。OLの中にいきなりオッサンが混ざってる構図がもう信じられんほどめちゃくちゃ面白いのに,1話見終わるころには「まあ……こういう女性もおるよな……」ってもう納得できるぐらい説得力がある。それはリアリティとも言えます,僕らが物語を描くときにのどから手が出るほど欲しがるアレです,リアリティ。現実にいる誰かを皮肉って厭味ったらしく描くようなリアリストもいる中で,これほど痛快にリアリティで笑い飛ばせる芸をできる人って凄い。わりと直近までちゃんと芸人としてのバカリズムさんを認識していなかったの損失だったな~と思ってまして,これからしばらくはバカリズムさんのライブ動画見て過ごそうかな~って感じです。


・特化しているのに普遍性がある

30年前の友人の友人の「復活の呪文」でクリアする

https://dailyportalz.jp/kiji/30nen_mae-fukkatu_no_jumon


 毎日デイリーポータル読んでるのでデイリーポータルの話ばっかで申し訳ないんですけど。これのはてブ(はてブは悪いインターネットなので,よいこのみんなは見ないようにしようね)にこんなコメントがあって。


 これ凄い観点だなと思って。確かに,特定の世代を母集団とする一部の集合にしか通じない52文字の言葉の羅列が,物語としての重みをもって,最後に回収されることで誰にでもわかる形で,一斉に意味を開花させてるんですよね。記事としてどこまで意図したかはともかく,こんなに心震える展開ってないんじゃないかと。


 で,そういうのを考えたときに。世の中には特化したものを描いているのに普遍性がある作品っていくつかあるな,と思って。せっかくなので今日はそれを紹介しようかなと思います。


 まず「FLIP-FLAP」。ピンボールの漫画です。全1巻。すぐ読めますね。Kindleで完全版?みたいなの出てるの知らなかったな~,こんど買おうかな。本のバージョンは銀色にきらきら輝いてて王ドロボウJINGみたいでかっこいいのでそっちもおすすめですよ。

https://www.amazon.co.jp/dp/B00UTYXQD0

 アメリカ編の見開きは,「今後人生の中でこれほど素晴らしい『ゲームが世界のすべてになる瞬間』を見れることはないのではないか」と思ってしまうほどに完成度が高い。そして,これはピンボールでなくとも,きっと誰にでも,当たり前のように訪れる異常性でもあるのが本当に良いのです。おれは1年に10回くらいFLIP-FLAPの話をしているが,この先も1年に100回くらいするから履修は早い方が得ですよ。

 Kindleがいいとか言ったけど本のほうがいいかもな。わからん。紙をめくった先にあるものが魂ふるえるものであればあるほど紙の重みは増すので。


 次に「俺のプロレスネタ、誰も食いつかないんだが。」全2巻です。往年のサンデーっぽい絵柄が目をひきますね。これ評価は低めなのですが,おそらくプロレスファンから見た時のコメントなのかもしれません。僕の中では,ファンとして,消費者としての在り方を描いた作品でこれほどの普遍性と強度を持ちえた可能性のある作品ってないなと思いました。

https://www.amazon.co.jp/dp/4107718344

 この作品には様々なタイプのファン(消費者)が出てきます。熱狂タイプ,形から入るタイプ,データタイプ,などなど・・・。そしてそれらのファンがちゃんと喧嘩しながらお互いの良さを認め合う流れが凄く良かった。そう,打ち切りで終わってしまったので全2巻,ということなのです。

 ファンの様々な形が提示され,これからというところ,本当に「これから」だったので,もうめちゃくちゃ落ち込みました。データがすべて,にわかファンは全部カスみたいな態度のキャラがちょっとゲーム展開をスローにしすぎたのがきつかったのかな,とか,後からいろいろ考えることは出来るのですが,でもこの漫画はファンがファンとしてどうあるべきなのかを問うている,普遍的で,かつ,誰にでも心当たりのある話だったので,僕はほんまに悲しかったのです・・・。これから,きっとこれから,たくさんのキャラクターたちがお互いのファンとしての在り方にほかのファンの在り方を少しずつにじませる形で,より強固に自らの熱量を高めていくような展開を見せてくれるのではないかと,本当に期待していたので・・・。だから僕の中では,この漫画は,永遠に「可能性」としてあり続けるのです。


 ほんで「映画大好きポンポさん」シリーズの話とか。これは作り手として狂う側にいる人たちですね。この狂乱は本物で,これは友人から何かの集まりの時に「たまたま」本をもらったのが出会いだったのですが,やはり人生を変えるのは「たまたま」に限る,と思った作品でもあります。コミックスも全部買ってるよ。

https://comic.pixiv.net/works/3728

 まあ細かいことは抜きにして,全部読めるので読みましょう。べつに狂うことは必ずしもホビイスト(最近覚えた言葉なので使いたい)やインディーズ作家に求められているわけではないのですが,しかし狂わなければ常人ではたどり着けない境地にいる人たちがいる,というのも事実なのです。

 その境地にいる彼らはいたって正気であり,だからこそ我々も正気のままそこに辿り着けないのかと画策,そう,寝ていた方がマシなレベルの愚策を弄するのですが,結論は,寝ていた方がマシ。そして狂ってしまったら戻ってこれなくなる。そこで,最後の一歩を踏み外すのか,そうしないのか? そこに正解はないと思っています。


 最後に「アイカツ!」の話しようかな。これはアニメです。AmazonPrimeでは見れないのかな?Dアニメストアとか東映?のなんかの奴で見れるのかも,アニメ配信サービスは詳しくないので各自で調べてください,すんません,ぼくはU-NEXTに入っています

https://www.amazon.co.jp/dp/B01M28LOMO

https://video.unext.jp/mylist/favorite?td=SID0002421

 これ,設定がドドドドファンタジーなんですよね(ダダダダ天使のリズム)。まずアイドル活動を専門とする学校って何やねんってところから始まる。でもその前提だけ我慢して見てください。アイドルとしての仕事の描写やそこで起こるトラブルは,女児向けアニメにスケールを合わせてはあるものの凄く地に足の着いた描写で,1個1個に凄く納得感があるな~とか思いつつ。

 そんで,主人公の星宮いちごちゃんと仲が良くなる子が,最初に2人出てくるんですよね。霧矢あおいと紫吹蘭っていう。ちょっと事情通のアイドルオタっぽい子だったり,ちょっと敵っぽい感じで出てくる,いけすかない尖ったキャラクターみたいな感じだったり。最初はね。すぐ仲良くなります。



 こっからアイカツ1~100話までのネタバレ一気にやって今日の日記は終わるから,ネタバレ踏みたくないから今すぐアニメ100話見ようかな! って思った人は日記閉じてまた今度,それ以外の方はそのまま読み続けてくださいね。8年も前のアニメや,時効やぞ。




 アイカツ! 100話までの終生のライバルとして,神崎美月って人が出てくるんですよ。これはいちごちゃんの先輩かつ,最強の超人として描かれる宿命のライバルでもある。アイカツ! 一期(50話まで)では,星宮いちごがアイドルの,お仕事の基本を学び,あおいちゃん,蘭ちゃんと組んだ「ソレイユ」というチームで,美月率いる「トライスター」と戦い,そして引き分けになる所で終わってしまうんです。1年やってラスボスに引き分けって,きついよな~。でもこれって人間の基準での戦いだったんですよね。人間の基準で完全に極まった時点で美月さんに挑んで,そして引き分けと。人間にしてはよくがんばったほうね,って感じでした。

 この時点では,いちごちゃんと美月さんは人間に成し得る臨界をほぼ超えていて,ソレイユとトライスターの残りのメンツは常人しかいなかったので互角になった,という感じでした。つまり,美月さんを倒すには,いちごちゃんがソロで美月さんを超えるか,あおいちゃんと蘭ちゃんが人間を超えるしかなかった。それを解決したのが2期です。


 2期では「音城セイラ」という新たなライバルキャラが出てくるんですけど。これはドリームアカデミーっていういちごちゃんが通ってるアイドル学校に次いで出来たアイドル専門学校で,つまり派閥自体が異なるライバルってわけなんですね。

 そんでこいつはいちごちゃんと対等に渡り合えるキャパシティを持っている,つまり人間ではなかったんですよ。そこからの速度がマジで凄い。学校ぐるみの付き合いがグイグイ進んでいって気づけば人間だったあおいちゃんと蘭ちゃんはバックサポートに回り,最強コンビであるいちごちゃんとセイラちゃんの組み合わせが主役を張る事になっていくんです。これは勝ったな,とか思ってると先の美月さんが「私の眼鏡に敵う相方を見つけた」みたいな感じでいきなりまたバグった強さのキャラを出してくる。人外VS人外の始まりです。こうなると常人はずっと見てるしかない。強烈なインフレが起こるわけです。


 僕はアイカツ2期のこの話の流れがプリリズRLのわかなちゃんの最後のプリズムショーくらい好きで。RL48話のやつね(プリリズの話はいつかします)。どんなに仲が良かろうが,戦いの舞台でついてこれない奴とお手手つないで心中する覚悟はねぇぞって本気が伝わってきたのが一つ,また逆についてこれない側も見苦しく足掻かなかったのがもう一つ。だいたい主役級のキャラって同じくらい活躍したいと思うんですけど,でもどこかで差がつく瞬間がなくてはいけない,そんな中ではっきりと戦力不足であることを突き付けて,観戦者に回したのって凄いなと,今でも思っています。


 そしていちごちゃんとセイラちゃんの人外コンビが100%極まって美月さん率いるダブルエムに肉薄する瞬間,ほんで最後のセイラちゃんの雄叫び,どれをとってもアイカツ100話までの流れって最高だなぁ~~。3期からは見てないのでちゃんとしらないんですけど,ドゥドゥワドゥイはいい曲だな~というのだけ知ってます。

(YouTube)


(YouTube)


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