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フェチシズム性の高いイラストのリプライやコメント欄を眺めていると、割と固定のユーザーがどこがどう琴線に触れたかを語るさまがしばしば確認できます。あ、またこの人だ、よく見るな~と。


これ、前々から不思議でした。

イラストに感想リプライを送るというのは結構な重労働です。自分の場合10分ほど推敲して結局送らないこともありますし、シャイな人はなおさらです。


それなのになぜ彼らは頻繁にリプを送るのか。

この問いに対する今の私の答えとしては、

そのリプをすることで当人がその絵をよりえっちに感じやすくなるからです。

理由を以下から説明します。

「感想をリプライする」=?

感想リプとはそもそもどういう行為か。

その絵に感じたものを作者に「伝える」ことでしょうか。

この定義は、相手とのコミュニケーションに重点を置いていると言えましょう。


たしかに、リプに対して相手からなにかレスポンスがあれば無条件に嬉しいという人もいるだろうし、レスのなかに裏話的なものがあればその絵は一層奥行きを増すに違いありません。


中にはすこしでも創作のモチベーションになってほしいという殊勝な人もいるでしょう。それでも、「伝える」ことをメインに据えているかぎり、作者からの反応を全く期待していないということはあり得ないといえます。


しかし、見渡せば投稿者にはリプライやコメント欄は眺めるだけ、という人も多いですね。レスポンスが無いということは、見てすらいないかもしれない。


ただ、そういった作者にも「固定」のファンは存在します。

となるとリプライのモチベーションは

必ずしも作者の反応から湧いてくるものではないと言えます。

言い換えると、「伝える」ことは

一部の者にとって感想リプの本質ではありません。


それでは、改めて感想リプとは?

ここではその絵に感じたものを「言語化する」ことと解釈してみます。

言語化は自分だけで完結するので、

そのモチベーションは作者の反応の如何に影響されません。


このことから、ヘビーリプライヤーは言語化に何らかのメリットを感じていて、その副産物としてリプライが送られている、という可能性を見いだせました。

それではそのメリットとは何でしょうか。

言語化のメリット

いろいろ調べているとひとつの面白いライフハックにたどり着きました。

それは筆記開示法という1980年代のアメリカのとある社会心理学者が生み出したストレス対処法です。



やり方は簡単で、自分の感情や漠然と感じていることを自由に紙に書き出すだけ。

こうすることで

自分の感情・思考を明確化したうえで整理する

ことができ、問題解決につながるとされています。


この筆記開示法…その絵に感じたものを「言語化する」こととだいぶ似通っていませんか?

とすると、自分の感情・思考を明確化したうえで整理するというメリットをリプライ側は享受していると言えそうです。


たとえば、身体のこことここの曲線が好き、表情がかわいい、シチュエーションに興奮するなど、その絵を見て抱いた感情を書き出すことでどこにフェチを感じたかが明確になります。(いいなと思った部分でも、複数あったりすると案外頭から抜け落ちがちです。もったいないことです)


そして、言語化にあたってたとえば「なかでも~」「特に~」のような言葉がでてきたり、文章のどこにどれを持ってくるかを考えたりする過程でフェチポイントに優先順位がついていきます。


これで、目の前の絵をフルに愉しむことができるようになります。

直球に言うと、冒頭にある通りよりえっちに感じやすい状態です。

その絵のどこが好きかはもう思い思いのことばで整理して書き起こしているので、頭をからっぽにして鑑賞に臨めます。

もしくは絵の中に入り込む妄想をしたり、前後のセリフや状況に想像を膨らませたりするも良しです。そういったことをしてもマルチタスクになりませんからね。

さいごに

ちなみに私はpixivでよくコメントする派です。

好きなものについて言語化するって単純に楽しいんですよね。

むっちり、とかもう打鍵してるだけで少し気分が上がります。

でも恥ずかしくなってすぐ消すこともままあります。

投稿者目線では通知が来ているのにコメントはない状態なので、半ばピンポンダッシュです。ピンポンを押した時点で目的は完遂しているので住人の出てくる出てこないにさして興味が無いだけなんです。決していたずらではないです。

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