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みなさまお疲れさまです、神戸ナギです

今回は射精アニメーションについての雑記です

直近のモモカで射精に関するコメントをいただいたので、自分の考えをみなさんにもお伝えできればと思い、文字に起こしました

8月の月末報告でも少し触れましたがそれに加え、なぜしばらく描いていないのかをお伝えできればと思います

またいつもの駄文長文で語るのでお忙しい方用にまとめると


1.自分が目指すのは作画重視のアニメーションで、表現するには画力を鍛えるのが一番大切だと考えている

2.一番大切なはずなのにおろそかになってしまっていた時期があり、後悔している

3.最近は絵柄も定まりつつ、おしゃぶりの作画はある程度描けるようになり射精差分への作成意欲が高まりつつある


です(笑)


神戸ナギがどういう考えで作品を作ってきたか知りたい方や、長文でも平気な方はお読みください

いつも通り個人的な考えで間違いも多いですが、ご了承ください


■画力の向上について

まず、自分が一番重要視している画力の向上についてお話したいと思います

例外はありますが絵を描いている人にとって、絵がうまくなりたいと思うのは自然だと考えています

自分もキャラクターをうまく描きたいと常に思って絵を描いています

そのために必要なことはとにかく考えながら大量に描くことだと思っています


漫画が好きなので例として漫画をあげます…すみません


お話の部分を重視している方もいますので一概には言えませんが、大抵の漫画家さんは巻数が増えるたびに絵がうまくなっていきます

そしてある程度画力が上がったところで伸びは鈍化し、仕事の都合上、速度を上げる技術を磨き、結果的に線が減ったりするのだと思います

画力や絵柄の変化が1つの作品を通して見えるため、画力を上げようとする初心者が参考にできる部分が多いと考えています

なにより、大量に描くことでうまくなることを体現しています


日本の漫画は一冊おおよそ180~220ページ、出版社によって少ないものもありますが平均200ページです

大抵は1ページに人が1~3人、顔や体が1~4回、さまざまな構図で描かれています

大コマや見開き、扉絵などを考慮しても一冊で人物は400回、顔は500回は描いている計算です

週刊誌の漫画は2、3か月で1冊、1年で4~6冊は出版されますので少なく見ても1年で人物は1600回、顔は2000回近く描いています

そんな方達でも元からかなりの数を描いていたとかではない限り、初連載時を見ると画力や絵柄が固定されるのは10~30巻近くはかかるように見えます

アシスタントの有無や、内容によりますがキャラクターをおよそ20巻分、8000~10000回描けばその人ないし作品における限界画力になると考えられます

画力を重視していない方や作品によって絵柄を変える方もいらっしゃいますのでここは自分の感覚ですね…


別の例としてイラストレーターをあげてみます

イラストレーターさんはキャラクターイラストの場合、ポーズをとった立ち絵を描くことがほとんどで1か月に描いているのは多くて10枚くらいです

そのぶんのラフ画は大量に描きますし空いた時間でポーズの研究や他のイラストレーターさんの描き方を研究しています

しかし、漫画であるような後頭部のみであるとか変態的(ほめ言葉)な構図があまり存在しないため、参考資料が見つかりやすく比較的うまく見せる見せ方?は覚えやすそうです

ただ、大半は既に画力が高い方がイラストレーターとして仕事をしているので絵柄が変わることがあっても成長としての画力の変化はあまり感じません

ゆえにイラストを描いていても画力の上昇は緩やか、もしくはかなり画力が上がってから挑戦するのが良いかと思います

参考にしようとしても技術が高度で細かく、自分では理解できていない可能性も高いです


最後にアニメーターですが、劣悪な労働環境のせいでかなりの数を描かないとそもそもの生活ができません

1枚単価300円くらいで、生活するには1日30枚は描かないといけません

簡単なカットでもやたらと動くカットでも同じ値段です

とにかく考えないで手を動かし、気付いたらうまくなっているか、できずに消えていくかの2択です

何かを引き換えに画力を上げるには参考にするのもいいかもしれません…

しかし、作画コストを下げるためにキャラクターを簡略的に描く方法は優れていると思います

プリコネのアニメ化の際にペコリーヌの設定画が紹介されていましたがゲームのイラストと比べると簡略化されています

ティアラや肩パッドの形状、各種リボンやフリルの描き込み、靴下の有無、腰マントの模様…

よく動かすのであればあれくらいは変えていいという指標にできます


話がそれてしまいましたが、自分の場合は画力を上げるためにもっとキャラクターを描きたいと思っています

悲しいですが漫画を描く能力もないですし、イラストレーターの1枚絵の見せ方の勉強も取り入れたりするとうまくなるのには時間がかかってしまうと思っています

自分のうごイラの場合1作品8~14枚で描いています

初期はあまり動いていない作品も多いですが100回はキャラクターを描いたのではないでしょうか

画力を上げるという意味では圧倒的に数が足りません


■射精のアニメーションについて

射精は流体アニメーションの一部で液体が飛んだり、あふれたり、垂れたり、たまったりするアニメーションです

キャラクターアニメーションからは近いようでかなり離れています

CGの分野では専門として部署を分けて描いている会社もあります


野球のピッチャーとキャッチャー

サッカーのフォワードとゴールキーパー


一見すると似たようであるけれども必要な能力は当然変わってくる、自分の印象はこんな感じです

実際に描いてみたときにかなり苦戦しましたし、難しさを感じました

また、エッチなアニメをみたり他の人の射精の描き方を観察しましたが表現方法にかなり差がありました

ここでは詳しく解説しませんが、あっさりからこってりまで本当にいろいろです

自分が好きなのはやはり作画で描いていてあふれていたり、垂れたりするものですね


■これまでの経緯

画力の向上と射精アニメーションについてお話したのでこれまでの作品と射精について自分の考えを振り返りたいと思います


初作品であったブレマートンを作った時にpixivで「射精はありますか?」とコメントをいただきました

初めて作品にコメントがついたのでその時はまだ手をつける予定はなかった射精差分を試しにつくることにしたんです

作り方がよくわからず、試行錯誤の末に半月をかけてなんとか完成させました

実際には自分の使える時間のすべてを費やした形で、かなり苦労したのを覚えています

難しいとは思っていましたが改めてその難しさに気がついた、そんな感じです


当たり前ですが射精差分を作っている間、キャラクターを描くことはなかったので画力はほぼ上がっていませんでした

キャラクターをうまく描くことを目標にしていた自分にとってはこれでは駄目だと考え、しばらくはキャラクターを描くことに注力するようになります

それでも射精差分はいつかは描きたいですし、射精表現を素早く描ける方法がないか探ることにしました


なかなか見つけられない中で、ノドカを作成しているくらいの時に「カラーでは描かないのか?」とメッセージをいただきました

日本は水墨画や写真、テレビ、とくに漫画などモノクロに長くなじみがあります

海外の漫画はカラーが普通で日本の白黒漫画は未完成品と映ることもあるようです

日本は週刊誌も多いですしカラーでやると締め切りに間に合わない上に印刷料金が価格が高くなり少年たちが買えなくなっちゃいます


確かに以前「アベンジャーズ」のアメコミを知り合いが持っていたので読んだことがありますが、映画のワンシーンを切り取ったような作りで見開きでは「もうこれポスターにしてもいいのでは?」と思えるほどの描き込みと色塗りをされているものもあり、この完成度のものに吹き出しやセリフがついているのがもったいないと思えるほどのクオリティでした

「アンカル」のようなバンド・デシネと呼ばれるフランス語圏の漫画もほぼアート作品にできる絵にセリフをいれていますし、カラー作品が基本です

その分、制作期間も値段も跳ね上がりますから一長一短で文化や販売形式の違いなんだろうと考えています


自分は漫画風イラストが好きで生産性の速さからグレースケールで制作しています

とはいえアニメーションですから他の人から見るとカラーの方がいいのは十分理解できます

そんなことを考えながら試しにノドカで色を付けてみて、本格的にカラーにしたのがジュンコです


同時期に射精表現でひらめいたのが流体シミュレーションの使用です

物理的に正しい液体の動きをしてくれますし、うまくいかなくともそれを参考に作画すれば間違いも少ないと考えました

そしてそれを試したのもジュンコです


ある程度は作り方に慣れてきて同様に作ったのがアスナで、作画、色塗り、射精差分と当時の持てる技術をつぎ込んでいます

しかし、作画をみてみるとあまり動いていませんし、作品全体の作業時間は色塗りと射精差分にほとんどを取られています

本来ならここで自分のやりたいことからズレていっていることに気付くべきでした…


その後もあまり動かないのでいいならLive2Dを使った方がいいかもしれないと思い、ユウカ(1作目)で試しましたが、データの作り方を失敗し射精差分も作れませんでした

作り方を戻してジュンコやアスナと同じ方法で作成したのがムツキで、この3作品をみるとよく似ているのがわかります

それと同時にこの間に作画部分がほとんど上達していないのもわかるかと思います


それでも楽しんでもらえているならいいかと考えていましたが、ミカを作った時に斜めのアングルがうまく描けないことが判明しました

自分としては結構ショックで、作画や画力を上げたかったのに何をやっていたのだろうかと…射精差分を作る気も起きませんでした


それ以降は射精差分を作っていません、とにかくキャラクターやラフ画を描くことで画力や作画部分を優先しています

そのおかげでココナでは奥行きが、イズナでは滑らかさが、レーゲンスブルクでは胸や体の動きが作画で表現できるようになりました

そしてその3作品の経験が最近のユウカ(2作目)ですべて生かされていると思います


絵柄の方向性も定まり、動きもある程度描ける様になってきました、おのずと次に向かうは射精差分です


■手コキと射精の相性

なぜ手コキを作成したのかも少し説明しようと思います

おしゃぶりの射精差分は大体は顔や口か、口内への射精が多いです

いずれにしても精液の軌道は複雑で、飛んだあと顔に当たって垂れて下に落ちたり、とどまったりします

横アングルならいいですが自分のよく描くアングルだとしっかりパースを意識しないと違和感がでますし、難易度が高いと思っています


モモカでやったようなアングルの手コキで射精した場合、横から見ても精液の軌道は上に飛ぶか溶岩のように下へあふれるので描きやすいと考えました

ならモモカのようなアングルでおしゃぶりを作ればいいんですが、このアングルでのおしゃぶりはラフ画でもまだ挑戦していません

それに手コキからおしゃぶり、またはその逆もやってみたいので手コキの練習も兼ねて描いてみようと考えて制作しています

いずれにせよきっちり作画で精液の流れを描けるように練習したいと思います


■最後に

ここまで読んでいただいてありがとうございました

精液の練習が終われば長らくお待たせしてしまった射精差分が出せるかと思います

マルチタスクができればあれもこれも1つの作品内で試せるのですが、悲しいかな自分の能力ではひとつずつ試すのが限界です

それでも多くの漫画家さん達が示しているように続けていれば必ずうまくなっていくと思っています

「継続は力なり」「塵も積もれば山となる」「石の上にも三年」「雨垂れ石を穿つ」「千里の道も一歩から」

どれもとてもよい言葉でやる気がでます


考えをまとめるのに時間を使ったので今の作品は設定した締め切りからおそらくでてしまうでしょう

それでも今回の話を言語化するかもやもやと悩みながら作業するよりはいいと判断しました

今の頭はすっきりしていてこころよく作業できそうです


また何か疑問に思ったことがありましたらコメントや質問箱の方にお寄せください

言語化したほうがわかりやすいと思えるものは可能な限りお伝えしようと思います


それでは、制作に戻りますので、また!


質問箱




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