【落書きSS】キスへの興味 (Pixiv Fanbox)
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...サザンドラさん
「サザンドラさん、キスして欲しいです」
「…は?何だいきなり」
「みんな言うんです。一緒に住んでるのにキスくらいしてないのかって」
「は?」
なにを言い出すのかと思えば...
サザンドラは呆れ顔でため息をついた。
大方、よく会ってる友達に言われたのだろう。
「...お前はたまたま行き場がないから住まわせてやってるだけだろ」
「ですよね」
「…」
——気まずい空気だ。
「……やっぱ、だめですか」
ニンフィアがじっと見上げてくるが、サザンドラはふいと顔を背ける。
...ニンフィアは次第にうつむき、横目でもわかるくらい凹んでいるのが伝わる。
はぁ...
「ちゅ」
ふいにあたるくち(手)
「もーーサザンドラさん!!!」
ぺちぺちと小さな手が身体を叩いてくる。
全く、なんて事を教えてくれたんだ、ニンフィアの友達は...
「誰かに言われたからって、
無理にやらなきゃいけないと思う必要はない」
「…」
「だいたい、そういうのは恋人同士でやるもんだ」
「サザンドラさんは、私に興味ないんですか?」
「…」
「私は、サザンドラさんと一緒にご飯食べて、一緒に生活して
いろいろなことを共有してきました。
「私は、サザンドラさんのことが気になります。気になってるから、みんなに相談したんです。
一回でいいので、キス…してもらえませんか」
「…バカ言ってないで、夕飯の準備するぞ」
「…」
「俺は…嫌とは言ってない」
「…」
「お前が一回だけのキスでいいのなら
悪いが俺はしないでとっておくぞ」
「……!」
「この話はまた今度だ、あーーー腹減った」
サザンドラが背中越しに照れていることにニンフィアは気づき、くすっと笑う
「じゃあ今日はおいしいの食べましょうね」
「おう」
おしまい