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いきなり余談からで申し訳ないのだが、私は眼鏡が好きだ。

眼鏡っ子AVを謳っておきながら、フィニッシュで眼鏡を外すような愚か者は一族郎党すべからく眼鏡ユーザーにしてやりたいものの、概ねのシチュには寛容である。


すなわち、普段眼鏡をかけている者が外したときに垣間見える素顔も好きだし、逆に普段は裸眼の者がファッションで眼鏡をかけたときに見せる装った表情も好きだ。安易なギャップ萌えとの誹りもあろうが、甘んじて受けたいと思う。好きなものは好きなんだからしょうがないじゃない。好きしょ。


このことは2次元3次元を問わないが、どちらがより好ましいかと言えば、断然2次元キャラの眼鏡に軍配が上がる。デザインされた時点で眼鏡を付与されたキャラは、ほとんどの場合、先天的に眼鏡と人格が不可分な、機能性とは乖離したシンボリックなアイテムとして意図的に眼鏡を備えており、現実に対して、より眼鏡のための眼鏡であり、眼鏡純度が高い。(眼鏡純度=超人強度みたいなもの)


2次元と3次元の狭間に存在する、Vの者の場合は魂が実際に眼鏡っ子である場合、魂が眼鏡好きである場合、眼鏡好きのファンのためなどの場合が考えられるが、どの場合であっても、そこには眼鏡をかけさせたいという意思があり、その心意気あるいは下心に強い共感を覚える。


そこで〇かゆんの新衣装、彼シャツである。彼シャツを着るという限定的な状況に、普段はかけていない眼鏡を追加するというのは、眼鏡純度が非常に高く、この衣装を描くにあたって外すことのできない要素だと考えていた。


そんなわけでメイキング①では欠片も出てこなかった眼鏡が突然現れたとしても、そこには何の不思議もないのである。

てなわけで、ここから前回の続き。


④タイムラインとアニメーションフォルダの構築


塗りの済んだ最終的なレイヤー分けはこちら。キャラ02、キャラ03はキャラ01の複製。タイムラインウインドウを開き、「新規タイムライン」作成→「新規アニメーションフォルダ」を作成してその中にこれらのフォルダを入れる。


アニメーションフォルダの中に入れたレイヤー、フォルダはタイムライン上ではセルとして扱われ、「セルを指定」しなければ表示されない。

レイヤーを縦軸、タイムラインを横軸と考えれば多少はイメージがつかめるだろうか。この画像では1秒+6コマのタイムライン上の0秒+16コマ目の画像を表示している。

前回コマ打ちの話に軽く触れたが、ここでは5コマ打ち3枚リピートと言う、商業アニメーションではあまり使われないコマ打ちをしている。

5コマ打ち3枚リピートとは、0秒+1コマ目にキャラ01フォルダをセルとして指定、0秒+6コマ目にキャラ02、0秒11コマ目にキャラ03、というように5コマおきにセルを置き、その三枚を以降同じ間隔で繰り返すことを言う。

結果として当然カクつくので、本来ならば3コマ打ちにしたいところだが、それには作画による中割りが必要であり、今回の歪みツールで楽にアニメを作るというテーマの上では難しいので、このようにイレギュラーなコマ打ちとなった。中割りの動画ってホント大変なのよ。


またまた余談だが、タイムラインとアニメーションフォルダを理解すると、アニメを作らずとも、差分を作るのに便利なので差分を多く作る絵描きは活用をおススメします。その際ショートカットキーに「前のセルを選択」と「次のセルを選択」を設定しておくと作業がスムーズになるよ。


ともあれ、これでようやく動かすための準備が整った。


⑤移動、変形、歪みツールで動きを作る。


今回、3枚の絵で動かすことにしたのは、動きを考えたときに最低限必要な要素が3つだったからだ。

「拡散」と「収縮」、そしてその二つの「繋ぎ」の3つだ。上下動によって生まれる力がワンテンポ遅れて揺れモノに伝わり、三角を描くように動くイメージと言えば想像できるだろうか。

先ほどアニメーションフォルダに入れたキャラ01とそれを複製したキャラ02、キャラ03をそれぞれ変形させてこの3枚を作っていく。



まずは移動ツールで上下動の移動幅を決める。これは特に説明はいらないと思う。頂点と最下点を決めて、その中間点を取ればよい。

そしてここから細かくパーツ分けをしたことが生きてくる。


まずは足を開脚させる。その際、シャツで隠れる場所を変形の境界にする。これは慣性による動きではなく関節の動きなので股関節を支点に変形ツールで回転させる。


それから髪、胸、リボン、しっぽを上にあげた画像のとおりに各パーツを変形させていくのだが、髪としっぽ、リボンはあらかじめレイヤー分けしているのでそのまま歪みツール「進行方向」で任意の形にしていく、コツとしては初めはなるべく大きめのブラシサイズでストロークを生かすように作業すること。ブラシサイズが小さいとストローク自体が歪んでしまいがちだ。


胸の動きは服にも多少の干渉するので選択範囲をとってから歪みツールを使うと、変形させたくない所を保護して作業できる。


動きの捉え方や、タイミングのとりかたで必ずしもこの通りの動きだけが正解ではないので、参考程度でよろしく。


⑥背景を合わせる。


広角寄りのレンズでアオリなので、まずは縦パースをきかせた背景を描き、メッシュ変形で広角レンズ特有の樽型に歪む歪曲収差を加味する。レンズ周辺部で収差が強まるのは色収差と同様。キャラでほとんど隠れるので細かい部分は省略しつつも、レンズの特性上、パンフォーカス気味にせざる得ないので目立つ小物や目を引くハイライト部分を多少描きこむ。と言ってもこの程度だけど。

手前に大きく動くキャラがいればそんなに気にならないだろうという想定。GIFで書き出すときにどのみち減色されちゃうしね。

キャラを乗せて乗算でグラデーションレイヤーを重ねて背景とキャラを馴染ませて完成です。


⑦アニメーションの書き出し

Twitterでの動画のループ再生が目的なのでGIFで出力。ファイルサイズが大きくなりすぎると表示に不具合が出がちなので、画像サイズに注意。

「396×550、24fps、1秒+6コマ、ループ回数無限」で書き出し。


と、簡単ではあるけど、以上でアニメーションメイキングはおしまいです。ここまで読んでくれてありがとうございます。

自分も勉強中の身なので難しいことはわからないかもしれませんが、何か質問等あれば、ここへのコメントかTwitterにもらえれば、答えられる範囲でお答えします。


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