Home Artists Posts Import Register

Content

彼女の部屋に行ったのは、7月。動く度にシャツが身体に張り付いて、たぶん、独りでいたら気持ち悪くて仕方なかったと思う。 「ウチ、寄ってく?」 彼女と付き合い始めたのは、先月から。 僕と違って友人も多く、ハッキリとモノを言う彼女が何故ナヨナヨした僕なんかを気に入ったのか、それはよく分からない。 「ふぅ。涼し。」 彼女は自分の部屋にあるクーラーをつけてベッドに横になった。 その時の僕は (ここが、女子の部屋か…) という驚きよりも、不思議と自分の部屋にクーラーがある彼女の家を羨ましいと思っていた。 「隣、来なよ」 彼女は入り口で棒立ちだった僕に天井を見たままそう言った。 彼女の隣にいる事は最近自然と慣れてきてはいた。 でも、いざこうして一緒に横になってみると、今までに無いくらい胸が跳ね上がった。 「今日さ、親帰って来ないから。」 「……」 漫画とかで見た事はあった。 意中の彼女と、部屋で2人きり主人公は理性を忘れて、彼女とひとつになる。それも激しく。いつもとは違った2人になって… 無理だ… 現実はベッドでこうして横になっても僕が出来るのは必死で天井に目をやるくらい… 本当は彼女と見つめ合いたいのに、あの漫画みたいに、彼女を喜ばせたいのに… 正直よくわからない気分だった。いや、どちらかというと自分の家に帰りたいとさえ思ってたかもしれない。 そう思いながらも僕の身体の一点のみは正直に… 隣の彼女の体温と香りを淡く感じながら ただ正直に反応していて…

Files

Comments

Anonymous

ビフォーアフターといい今回のといい、最高です…!! こういうの大好きです。